JP5436289B2 - 硬貨入出金機 - Google Patents

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本発明は、硬貨を入出金可能な硬貨入出金機に関する。
従来、入金された硬貨を一時貯留部に一時貯留し、この一時貯留部を入金処理、あるいは返却処理により選択的に収納部または返却部に水平移動させて、一時貯留された硬貨を収納部または返却部に放出する硬貨入出金機においては、一時貯留部から硬貨を放出するときに、一時貯留部に、その互いに対向する内面間に硬貨が架橋状に詰まっていると、一時貯留部に貯留されていた硬貨の一部が放出されずに残留されたままの不都合な状態(いわゆる硬貨ブリッジ)を生じることがあった。
上記の一時貯留部における硬貨ブリッジを解消するものとして、一時貯留部の移動方向に沿った一時貯留部の外面に開口部を形成し、かつ、その開口部に固定案内部を臨ませ、この固定案内部に沿って、一時貯留部を収納部または返却部に向けて水平移動させることで、案内部と案内部と向き合う一時貯留部の内面との間で生じる硬貨ブリッジを解消させる硬貨入出金機がある(例えば特許文献1参照)。
特開平10−334304号公報(段落0007〜0008、図1)
上記した硬貨入出金機においては、発生した硬貨ブリッジの形態によっては、これを解消することができない可能性があった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、一時貯留部内で生じ得る硬貨ブリッジを確実に解消することができる硬貨入出金機の提供を目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、硬貨を選別する金種別の選別部と、該金種別の選別部で選別された硬貨を金種別に一時貯留する一時貯留部と、該一時貯留部の硬貨を収納する金種別の収納部と、前記一時貯留部の硬貨を返却する返却部と、を備えた硬貨入出金機であって、前記一時貯留部が、上下に開口し上部開口から前記金種別の選別部で選別された硬貨を受け入れる金種別の囲壁部を形成する複数の囲壁部形成体と、前記金種別の囲壁部の下部開口を閉塞可能な底部形成体とを有し、前記複数の囲壁部形成体が前記底部形成体に対して移動することで、前記金種別の囲壁部から硬貨を前記金種別の収納部に収納および前記返却部に返却するものであり、前記金種別の囲壁部が一列状に配列され、前記複数の囲壁部形成体は、前記移動時に、少なくとも一つが前記配列方向と直交する方向に揺動して前記金種別の囲壁部の下部開口の距離を広げることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記複数の囲壁部形成体は、前記配列方向と直交する方向に移動することにより、前記底部形成体に前記移動方向の位置を異ならせて形成された落下許容部から、前記移動方向に並べられた前記金種別の収納部に硬貨を振り分けることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、揺動する前記囲壁部形成体に支持されて該囲壁部形成体と一体的に移動する回転体と、該回転体に下面で当接可能であって前記下面が前記移動方向の下流側ほど上側に位置するように傾斜する揺動ガイドと、揺動する前記囲壁部形成体を付勢して前記回転体を前記下面に当接させる付勢部材と、を有することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、前記揺動ガイドの前記下面が、階段状に傾斜することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、一時貯留部は、金種別の選別部で選別された硬貨を、複数の囲壁部形成体で形成された金種別の囲壁部およびこれら金種別の囲壁部の下部開口を閉塞する底部形成体とで一時貯留させることになるが、硬貨を金種別の収納部に収納する場合および返却部に返却する場合には、複数の囲壁部形成体が底部形成体に対して移動すると、複数の囲壁部形成体のうちの少なくとも一つが揺動して金種別の囲壁部の下部開口の距離を広げることになる。よって、金種別の囲壁部内で発生した硬貨ブリッジをその形態によらずに崩すことができる。したがって、一時貯留部内で生じ得る硬貨ブリッジを確実に解消することができる。
請求項2に係る発明によれば、複数の囲壁部形成体が金種別の囲壁部の配列方向と直交する方向に移動することにより、底部形成体にこの移動方向の位置を異ならせて形成された落下許容部から、この移動方向に並べられた金種別の収納部に硬貨を振り分けることになる。よって、金種別の囲壁部の配列方向と直交する方向に金種別の収納部を並べることができ、機体の小型化が図れる。
請求項3に係る発明によれば、少なくとも一つの囲壁部形成体に支持された回転体が、付勢部材の付勢力で揺動ガイドの下面に当接することになり、複数の囲壁部形成体が移動すると、この揺動ガイドの下面の傾斜により、回転体を支持する囲壁部形成体が揺動する。このように、簡素かつ小型化可能な構成で囲壁部形成体を揺動させることができる。したがって、機体のさらなる小型化が図れる。
請求項4に係る発明によれば、揺動ガイドの下面が、階段状に傾斜するため、この下面に当接する回転体が段間を移動する際に、囲壁部形成体に衝撃を与えることができる。したがって、硬貨の囲壁部形成体への張り付き等をも解消可能となる。
本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機の最上層である第一層を示す略横断面図である。 図1のX−X線に沿う断面図である。 本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機の第二層、第三層および第四層の機体前方右上方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機の第二層および第三層の機体前方左上方から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機の第二層および第三層を下から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機の最下層である第四層を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機の収納部の構成を示す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機の第二層を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機の第二層を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機の第二層を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機の要部を示す正面図である。 本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機の要部の変形例を示す正面図である。
本発明の一実施形態に係る硬貨入出金機を図面を参照して以下に説明する。まず、図1〜図7を参照してその全体構成を説明する。
本実施形態に係る硬貨入出金機は、日本国内で流通している硬貨を入金し、入金された硬貨を出金するように構成されている。図1に示すように、硬貨入出金機は、機体の最上層に対応する機体の第一層に、入金すべき硬貨が投入される入金口1と、機体の幅方向(図1の左右方向)に沿って右から左方向に延び、入金口1に投入された硬貨を左方向に搬送し、第一の搬送部2を構成する第一のエンドレスベルト3と、入金口1に連なり、入金口1に投入された硬貨を第一のエンドレスベルト3上に送り込むホッパ部4とを備えている。
第一のエンドレスベルト3のほぼ中央部には、第一のエンドレスベルト3と同方向に回転し、2枚以上の硬貨が重なって搬送されることを防止する分離ローラ5が設けられ、第一のエンドレスベルト3の下流端部には、機体の前後方向に延び、第一のエンドレスベルト3から硬貨を受け取って、硬貨を機体の長さ方向である前後方向の後方に向けて、搬送する第二の搬送部12が接続されている。
図2に示すように、第一のエンドレスベルト3は、下流側に向かって、硬貨を上昇させる傾斜部3aと、傾斜部3aの下流端部に接続され、硬貨を略水平方向に搬送する水平部3bを備えている。これは、入金口1の容量を増大させるためである。傾斜部3aと水平部3bとの接続部には、傾斜部3aを送られて来た硬貨が、水平部3b上に位置している硬貨上に乗り上げることを防止するガイド板6が設けられ、入金口1の下方の第一のエンドレスベルト3の近傍には、3つの硬貨センサ7が設けられ、硬貨センサ7の検出信号にしたがって、入金口1の下方の第一のエンドレスベルト3上に、硬貨があるか否かが判定されるように構成されている。
図1に示すように、第一のエンドレスベルト3を備えた第一の搬送部2の下流側端部には、第二の搬送部12が接続されており、第二の搬送部12は、約90度の角度で、第一の搬送部2に接続され、機体の前後方向に延びている。ここで、第一の搬送部2および第二の搬送部12には、これらに沿って硬貨を案内するガイド壁16Aおよびガイド壁16Bが設けられている。
第二の搬送部12には、第二のエンドレスベルト13と第三のエンドレスベルト14とが設けられ、第二のエンドレスベルト13および第三のエンドレスベルト14は、硬貨を第二の搬送部12の硬貨選別通路15の表面に向けて、押圧しつつ、硬貨を機体の後方に搬送するように構成されている。
硬貨選別通路15には、硬貨の光学的な性質を検出する光学センサ(図示せず)と、硬貨の磁気的な性質を検出する磁気センサ(図示せず)とを備えた判別部18が設けられている。判別部18の下流側の硬貨選別通路15には、シャッタ21が設けられ、シャッタ21の下方にはシャッタ21を開くことによって、偽造硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨を落下させて、回収する受け入れ不能硬貨回収部(図示せず)が設けられている。
さらに、硬貨選別通路15には、硬貨を選別する金種別の6つの硬貨選別孔(選別部)22a,22b,22c,22d,22e,22fが、機体前後方向の前側から、この順に形成されている。
上述のように、本実施形態に係る硬貨入出金機は、日本国内で流通している硬貨を入金し、入金した硬貨を出金するように構成されていることから、硬貨選別孔22aの径は、日本国内で流通している硬貨のうち、最小硬貨である1円硬貨の径よりも大きく、2番目に径が小さい50円硬貨よりも小さくなるように設定され、硬貨選別孔22bの径は、50円硬貨よりも大きく、3番目に径が小さい5円硬貨よりも小さくなるように設定され、硬貨選別孔22cの径は、5円硬貨よりも大きく、4番目に径が小さい100円硬貨よりも小さくなるように設定され、硬貨選別孔22dの径は、100円硬貨よりも大きく、5番目に径が小さい10円硬貨よりも小さくなるように設定され、硬貨選別孔22eの径は、10円硬貨よりも大きく、日本国内で流通している硬貨のうち、径が最大の硬貨である500円硬貨よりも小さくなるように設定され、硬貨選別孔22fの径は、500円硬貨よりも大きく設定されている。
各硬貨選別孔22a〜22fの直上流側の硬貨選別通路15には、硬貨を検出する硬貨センサ23a,23b,23c,23d,23e,23fが設けられており、受け入れ不能硬貨回収部(図示せず)のシャッタ21の直上流側の硬貨選別通路15には、硬貨を検出する硬貨センサ24が設けられている。
本実施形態においては、入金口1と、第一の搬送部2と、第二の搬送部12とを含む硬貨入出金機の第一層は、図1において、上側の縁部20、すなわち、硬貨入金出金機の後縁20まわりに揺動可能に構成されており、硬貨入金出金機の後縁20まわりに、硬貨入出金機の第一層を揺動させて、硬貨入出金機を開放させることができるように構成されている。
硬貨選別通路15に形成された硬貨選別孔22a〜22fの直下方には、図3ないし図5に示すシュート25a,25b,25c,25d,25e,25fが機体前後方向前側から順に一列状に配列されて設けられており、シュート25a〜25fの直下方となる第二層には、金種別の囲壁部30a,30b,30c,30d,30e,30fが同様に機体前後方向前側から順に一列状に配列されて設けられている。
金種別の囲壁部30a〜30fは、それぞれが上下に開口する筒状をなしており、上部開口から金種別の硬貨選別孔22a〜22fで落下選別された硬貨をシュート25a〜25fを介して受け入れる。囲壁部30a〜30fの底部に対向するように基板31が位置固定で設けられ、さらに、基板31の下側に重なるようにシャッタ板33が基板31に対して機体幅方向(左右方向)にスライド可能に設けられている。これら基板31およびシャッタ板33が、囲壁部30a〜30fの下部開口を閉塞可能な底部形成体36を構成しており、これら基板31およびシャッタ板33と、囲壁部30a〜30fとが、金種別の硬貨選別孔22a〜22fで選別された硬貨を金種別に一時貯留する一時貯留部37を構成している。
このように、一時貯留部37の金種別の囲壁部30a〜30fは、機体の前後方向に延びる硬貨選別通路15に形成された硬貨選別孔22a〜22fの直下方に設けられているので、金種別の囲壁部30a〜30fもまた、機体の前後方向に沿って一列状に配列されている。囲壁部30aは硬貨選別孔22aから落下しシュート25aで案内される最小径の1円硬貨を一時的貯留し、囲壁部30bは硬貨選別孔22bから落下しシュート25bで案内される2番目に径が小さい50円硬貨を一時的貯留し、囲壁部30cは硬貨選別孔22cから落下しシュート25cで案内される3番目に径が小さい5円硬貨を一時的貯留し、囲壁部30dは硬貨選別孔22dから落下しシュート25dで案内される4番目に径が小さい100円硬貨を一時的貯留し、囲壁部30eは硬貨選別孔22eから落下しシュート25eで案内される5番目に径が小さい10円硬貨を一時的貯留し、囲壁部30fは硬貨選別孔22fから落下しシュート25fで案内される径が最大の硬貨である500円硬貨を一時的貯留するものである。
また、一時貯留部37の金種別の囲壁部30a〜30fは、モータ(図示せず)によって、一体的に、機体の幅方向に、すなわち、図3において、矢印Aの方向または矢印Bの方向に、移動可能に構成されている。言い換えれば、金種別の囲壁部30a〜30fは、その配列方向と直交する方向に移動する。シャッタ板33もまた、モータ(図示せず)によって、図3において、矢印Aの方向または矢印Bの方向に移動可能に構成されている。
図5に示すように、金種別の囲壁部30a〜30fの下方の硬貨入出金機における第三層には、底部形成体36を構成する基板31およびシャッタ板33を介して、金種別の囲壁部30a〜30fに一時的に貯留されていた硬貨を、下方に導くシュート35a,35b,35c,35d,35e,35fと、機外に返却する硬貨を収容する返却硬貨収納ボックス(返却部)38とが設けられている。返却硬貨収納ボックス38は、基板31およびシャッタ板33に対して機体幅方向の一側に偏って設けられている。
図3に示すように、位置固定の基板31には、開口部(落下許容部)31a,31b,31c,31d,31e,31fが機体前後方向前側からこの順に形成されている。開口部31a,31b,31c,31e,31fは、機体幅方向左側からこの順にずれて配置されており、開口部31dは、機体幅方向の位置が開口部31aと一致されている。なお、基板31の端縁部近傍の開口部31a,31d、31fは、端縁部側に抜ける切欠部としても良い。
基板31に対してスライドするシャッタ板33にも、開口部(落下許容部)33a,33b,33c,33d,33eが機体前後方向前側からこの順に形成されている。開口部33a,33b,33c,33eは、機体幅方向左側からこの順にずれて配置されており、開口部33dは、機体幅方向の位置が開口部33aと一致されている。なお、シャッタ板33の端縁部近傍の開口部33a,33eも、端縁部側に抜ける切欠部とすることができる。
基板31とシャッタ板33とは上下に重なり合っており、硬貨を入金口1から投入する際には、金種別の囲壁部30a〜30fは、図3に示す初期位置に位置し、シャッタ板33も図3に示す初期位置に位置している。ここで、シャッタ板33が初期位置にあるとき、位置固定の基板31の開口部31a〜31fはいずれも、シャッタ板33によって閉鎖されている。また、シャッタ板33が初期位置から返却硬貨収納ボックス38の方向にスライドすると、基板31は、開口部31aがシャッタ板33の開口部33aと重なって下方に開口し、開口部31bがシャッタ板33の開口部33bと重なって下方に開口し、開口部31cがシャッタ板33の開口部33cと重なって下方に開口し、開口部31dがシャッタ板33の開口部33dと重なって下方に開口し、開口部31eがシャッタ板33の開口部33eと重なって下方に開口し、開口部31fがシャッタ板33がずれることで下方に開口する。
図5に示すように、シュート35a,35b,35c,35d,35e,35fは、機体前後方向前側からこの順に形成されている。シュート35a,35b,35c,35e,35fは、鉛直方向に沿っており、機体幅方向左側からこの順にずれて配置されている。シュート35dは、上部開口の機体幅方向の位置がシュート35aと一致しており、下部開口の機体幅方向の位置が返却硬貨収納ボックス38と一致するように傾斜している。よって、返却硬貨収納ボックス38には、シュート33dとの干渉を避けるための凹部39が形成されている。
硬貨入出金機の第四層には、一時貯留部37の硬貨を出金用として金種別に収納する図6に示す収納部40d,40a,40b,40c,40e,40fが機体幅方向左側からこの順に設けられている。収納部40dは、仕切り壁41Aにより、収納部40fは、仕切り壁41Gによって、それぞれ、外部と遮断され、隣り合う収納部40dおよび収納部40a、収納部40aおよび収納部40b、収納部40bおよび収納部40c、収納部40cおよび収納部40e、収納部40eおよび収納部40fの間には、仕切り壁41B,41C,41D,41E,41Fが設けられている。
収納部40a〜40fは、それぞれが機体前後方向に長い形状をなしており、図3に示すように、左から2番目の収納部40aが、シュート25a〜25f(言い換えれば硬貨選別通路15)および初期位置にある金種別の囲壁部30a〜30fの真下に配置されている。また、最も左側の収納部40dは、返却硬貨収納ボックス38および図5に示すシュート35dの下部開口の真下に配置されている。さらに、収納部40bはシュート35bの真下に、収納部40cはシュート35cの真下に、収納部40eはシュート35eの真下に、収納部40fはシュート35fの真下に、それぞれ配置されている。
ここで、収納部40aは囲壁部30aからシュート35aを介して落下する1円硬貨を収納し、収納部40bは囲壁部30bからシュート35bを介して落下する50円硬貨を収納し、収納部40cは囲壁部30cからシュート35cを介して落下する5円硬貨を収納し、収納部40dは囲壁部30dからシュート35dを介して落下する100円硬貨を収納し、収納部40eは囲壁部30eからシュート35eを介して落下する10円硬貨を収納し、収納部40fは囲壁部30fからシュート35fを介して落下する500円硬貨を収納する。
図6に示すように、これら収納部40a〜40fは、収納された硬貨を、機体前後方向前側の硬貨出金口50内に出金可能に構成されている。収納部40a〜40f内には、長手方向に延び、収納部40a〜40fの底部を形成するとともに、硬貨を硬貨出金口50に向けて搬送するエンドレスベルト42a,42b,42c,42d,42e,42fと、エンドレスベルト42a〜42fと同方向に回転し、エンドレスベルト42a〜42fによって、1枚ずつ、硬貨が硬貨出金口50に出金されることを保証する分離ローラ43a,43b,43c,43d,43e,43fが設けられている。エンドレスベルト42a〜42fは、図7に示すように、その下流部が上流部よりも上側に位置するように配置されている。
硬貨入出金機には、出金モータ52が設けられ、出金モータ52によって、エンドレスベルト42a〜42fが巻回された駆動プーリ54a,54b,54c,54d,54e,54fを、図7において反時計回り方向に回転させることによって、エンドレスベルト42a〜42f上の硬貨が硬貨出金口50に向けて、出金されるように構成されている。
出金モータ52の出力軸52Aに固定されたプーリ52Bには、エンドレスベルト56が巻回され、出金モータ52の駆動力が、エンドレスベルト56を介して駆動プーリ54a〜54fならびに分離ローラ43a〜43fに伝達され、単一の出金モータ52によって、収納部40a〜40f内に収納された硬貨を硬貨出金口50に出金可能に構成されている。
硬貨出金口50は、図6において、右側に偏った位置に設けられている。図6において、符号45a,45b,45c,45d,45e,45fは、硬貨出金口50に送られた硬貨を検出する硬貨センサであり、符号58a,58b,58c,58d,58e,58fは、ストッパピンである。ストッパピン58a〜58fは、図示略の制御部によって制御されるソレノイド60a,60b,60c,60d,60e,60fが駆動されたときに、エンドレスベルト42a〜42f上から、退避位置に退避し、ソレノイド60a〜60fの駆動が停止されたときに、エンドレスベルト42a〜42f上に突出して、突出位置に保持されるように構成されている。
硬貨センサ45a〜45fから出力される硬貨検出信号に基づいて、必要な枚数の硬貨が硬貨出金口50に向けて送られたと、判定したときは、硬貨検出信号を出力した硬貨センサ45a〜45fに対応するストッパピン58a〜58fを駆動するソレノイド60a〜60fに駆動停止信号を出力して、ストッパピン58a〜58fを突出位置に移動させ、必要な枚数の硬貨が硬貨出金口50に向けて送られた金種の硬貨がさらに硬貨出金口50に送られることを防止し、硬貨出金口50に向けて送られた硬貨の枚数が必要な枚数に満たないときは、対応するソレノイド60a〜60fに駆動信号を出力し、ストッパピン58a〜58fを退避位置に保持して、その金種の硬貨が硬貨出金口50に向けて送られるのを許容するように構成されている。
以上のように構成された本実施形態に係る硬貨入出金機においては、以下のようにして、硬貨が処理される。
入金モードが選択入力されると、図示略の制御部が、第一のエンドレスベルト3および分離ローラ5を駆動するとともに、第二の搬送部12の第二のエンドレスベルト13および第三のエンドレスベルト14を駆動する。
次いで、入金口1に硬貨が投入されると、入金口1に投入された硬貨は、入金口1の底部を構成する第一のエンドレスベルト3上に落下し、一枚ずつ、エンドレスベルト3の傾斜部3aを下流側に向けて送られる。エンドレスベルト3の傾斜部3aの下流端部に達した硬貨は、ガイド板6によって、第一のエンドレスベルト3の水平部3bに受け渡される。
第一のエンドレスベルト3の水平部3bの下流端部に達した硬貨は、ガイド壁16Aおよびガイド壁16Bによって案内されながら、第二の搬送部12の第二のエンドレスベルト13に受け渡され、硬貨選別通路15の表面に向けて、押圧されつつ、第二のエンドレスベルト13によって、硬貨選別通路15を搬送される。
硬貨が、硬貨選別通路15の判別部18に達すると、判別部18は、硬貨の光学的性質および磁気的な性質を検出することになり、制御部は、判別部18からの検出信号を基準データと比較し、硬貨が受け入れ可能な硬貨か、あるいは、偽造硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨かを判別し、硬貨が受け入れ可能な硬貨と判別されたときは、さらに、硬貨の金種を判別しつつ計数する。
硬貨は、さらに硬貨選別通路15を下流側に向けて搬送され、硬貨が硬貨センサ24によって検出されると、制御部は、判別部18の判別結果から、その硬貨が偽造硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨と判別されていた場合には、シャッタ21を開かせ、硬貨を受け入れ不能硬貨回収部(図示せず)に回収する。
これに対して、硬貨センサ24が検出した硬貨が受け入れ可能な硬貨と判別されていたときは、硬貨は、シャッタ21上を通過して、さらに、硬貨選別通路15を下流側に向けて搬送される。
上述のように、硬貨選別通路15には、1円硬貨選別用の硬貨選別孔22a、50円硬貨選別用の硬貨選別孔22b、5円硬貨選別用の硬貨選別孔22c、100円硬貨選別用の硬貨選別孔22d、10円硬貨選別用の硬貨選別孔22eおよび500円硬貨選別用の硬貨選別孔22fが、この順に形成されており、したがって、受け入れ可能と判別され、シャッタ21上を通過した硬貨は、その径にしたがって、6つの硬貨選別孔22a〜22fのいずれかに落下する。
硬貨選別孔22a〜22fのいずれかに落下した硬貨は、硬貨選別孔22a〜22fに接続されているシュート25a〜25fのいずれかによって案内されて、一時貯留部37の金種別の囲壁部30a〜30fのいずれかに送られる。
この状態においては、金種別の囲壁部30a〜30fは初期位置に位置しており、シャッタ板33もまた初期位置に位置していて、基板31の開口部31a〜31fはいずれも下部開口が、シャッタ板33によって閉鎖されているから、金種別の囲壁部30a〜30fのいずれかに送られた硬貨は、その内部に一時的に貯留される。
こうして、入金口1内に投入された硬貨は、次々に、第一の搬送部12を介して、硬貨選別通路15に送られ、受け入れ可能と判別された硬貨は、硬貨選別孔22a〜22fのいずれかの内部に落下し、シュート25a〜25fのいずれかによって案内されて、金種別の囲壁部30a〜30fのいずれかの内部に一時的に貯留される。
その結果、最後に、判別部18で硬貨が検出されてから、所定の時間が経過し、第一のエンドレスベルト3の近傍に設けられた3つの硬貨センサ7のいずれからも硬貨検出信号が入力されなくなると、制御部は、投入された硬貨の処理完了したと判定し、判別部18の判別計数結果を図示略の表示部に表示するとともに、硬貨の入金処理を続行するか、あるいは、硬貨の入金処理をやめ、入金口1に投入した硬貨を返却するかのいずれかを選択するように促すメッセージを表示部に表示する。
硬貨の入金処理をやめて硬貨を返却する旨が選択入力されると、制御部は、金種別の囲壁部30a〜30fを、底部形成体36を構成する基板31およびシャッタ板33に対して、図3において、矢印Bで示す機体左右方向左方に移動させ、金種別の囲壁部30a〜30fを初期位置から硬貨返却位置に移動させる。
その結果、金種別の囲壁部30a〜30fは、返却すべき硬貨を収容する返却硬貨収納ボックス38の直上部に位置する。このとき、シャッタ板33は初期位置に位置していることから、基板31およびシャッタ板33によって閉塞されていた金種別の囲壁部30a〜30fの底部が開放されることになり、金種別の囲壁部30a〜30f内に一時的に貯留されていた硬貨はすべて、返却硬貨収納ボックス38内に落下して、回収される。つまり、このとき、基板31およびシャッタ板33からなる底部形成体36はその側方に硬貨の落下を許容する空間を形成しており、この空間を介して金種別の囲壁部30a〜30fの硬貨が返却硬貨収納ボックス38内に落下する。その後、制御部は、金種別の囲壁部30a〜30fを初期位置に戻す。
これに対して、入金口1に投入した硬貨の入金処理を続行する旨が選択入力されると、制御部は、初期位置に位置していたシャッタ板33を、図3において、矢印Bで示す方向に移動させて硬貨収納位置に位置させる。
その結果、シャッタ板33に形成された開口部33aが基板31に形成された開口部31aに、シャッタ板33に形成された開口部33bが基板31に形成された開口部31bに、シャッタ板33に形成された開口部33cが基板31に形成された開口部31cに、シャッタ板33に形成された開口部33dが基板31に形成された開口部31dに、シャッタ板33に形成された開口部33eが基板31に形成された開口部31eに、それぞれ位置が合うとともに、基板31に形成された開口部31fからシャッタ板33がずれる。このとき、開口部31a〜31eおよび開口部33a〜33eは、位置の合うもの同士が連通し上側からの硬貨の落下を許容することになり、開口部31fもシャッタ板33がずれることで上側からの硬貨の落下を許容することになる。
すると、初期位置にある金種別の囲壁部30a〜30fに対して、連通状態にある開口部31a,33aおよび開口部31d,33dによって、1円硬貨を一時的に貯留する囲壁部30aの底部および100円硬貨を一時的に貯留する囲壁部30dの底部が開放されることになる。その結果、1円硬貨が、シュート35aによって案内されて収納部40aに収納され、100円硬貨が、シュート35dによって案内されて収納部40d内に収納される。
次いで、制御部は、金種別の囲壁部30a〜30fを、一体的に、図3において、矢印Aで示す機体左右方向右方に移動させて収納移動限界位置に位置させることになる。
その途中、まず、50円硬貨を一時的に貯留する囲壁部30bが、連通状態にある基板31の開口部31bおよびシャッタ板33の開口部33bと位置が合って底部が開放され、50円硬貨がシュート35bによって案内されて、収納部40b内に収納される。
次に、5円硬貨を一時的に貯留する囲壁部30cが、連通状態にある基板31の開口部31cおよびシャッタ板33の開口部33cと位置が合って底部が開放され、5円硬貨がシュート35cによって案内されて、収納部40c内に収納される。
次に、10円硬貨を一時的に貯留する囲壁部30eが、連通状態にある基板31の開口部31eおよびシャッタ板33の開口部33eと位置が合って底部が開放され、10円硬貨がシュート35eによって案内されて、収納部40e内に収納される。
次に、500円硬貨を一時的に貯留する囲壁部30fが、シャッタ板33の移動で開口している基板31の開口部31fと位置が合って底部が開放され、500円硬貨がシュート35fによって案内されて、収納部40f内に収納される。
つまり、一時貯留部37は、金種別の囲壁部30a〜30fを一体的に、底部形成体36の位置固定の基板31に対して移動させることで、金種別の囲壁部30a〜30fから収納部40a〜40fに硬貨を収納する。また、一時貯留部37は、一列状に配列された金種別の囲壁部30a〜30fが、その配列方向と直交する方向に移動することにより、底部形成体36にこの移動方向の位置を異ならせて形成された開口部31a〜31fおよび開口部33a〜33eから、この移動方向に並べられた金種別の収納部40a〜40fに硬貨を振り分ける。
こうして、金種別の囲壁部30a〜30fが収納移動限界位置まで移動して、硬貨の硬貨入出金機への入金動作が完了すると、制御部は、金種別の囲壁部30a〜30fを、シュート25a〜25fの直下の初期位置に復帰させるとともに、シャッタ板33を返却硬貨収納ボックス38とは反対の初期位置に復帰させる。
硬貨入出金機から硬貨を出金する場合には、制御部が、図7に示す出金モータ52に駆動信号を出力し、出金モータ52の出力軸52Aを図7における反時計回り方向に回転させる。その結果、出金モータ52の出力軸52Aに巻回されたエンドレスベルト56に巻回されている駆動プーリ54a〜54fおよび分離ローラ43a〜43fが図7の反時計回りに回転する。駆動プーリ54a〜54fが回転すると、駆動プーリ54a〜54fに巻回されているエンドレスベルト42a〜42fが回転する。
同時に、制御部は、出金すべきでない金種の硬貨に対応するソレノイド60a〜60fには駆動信号を出力せずに、対応するストッパピン58a〜58fを突出位置に保持する一方で、出金すべき金種の硬貨に対応するソレノイド60a〜60fに駆動信号を出力して、対応するストッパピン58a〜58fを退避位置に退避させる。
その結果、エンドレスベルト42a〜42fによって、硬貨が硬貨出金口50に向けて搬送され、分離ローラ43a〜43fによって、2枚以上の硬貨が硬貨出金口50に向けて搬送されることが防止されるとともに、出金すべきでない金種の硬貨は、エンドレスベルト42a〜42f上に突出する突出位置に保持された対応するストッパピン58a〜58fによって、硬貨出金口50に向けて搬送されることが防止され、硬貨は、1枚ずつ、硬貨出金口50に向けて送られる。
硬貨センサ45a〜45fによって、エンドレスベルト42a〜42fにより硬貨出金口50に向けて送られる硬貨が検出されると、硬貨センサ45a〜45fがこれを確認することになり、硬貨センサ45a〜45fによって検出されたすべての金種の硬貨枚数が、入力されたそれぞれの金種の出金硬貨枚数に等しくなると、制御部は、硬貨の出金動作を完了させる。硬貨センサ45a〜45fを通過した硬貨は、シュート(図示せず)内を滑り落ちて、硬貨出金口50に出金される。
次に、上記した一時貯留部37について、主に図8〜図11を参照してさらに詳細に説明する。
一時貯留部37の金種別の囲壁部30a〜30fは、図8に示すように、その移動方向である機体幅方向に分割された複数具体的には二つの囲壁部形成体71,72で構成されている。
一方の機体左右方向左側の囲壁部形成体71は、機体左右方向に直交する姿勢で機体前後方向に延在するベース板部74と、機体前後方向に直交する姿勢でベース板部74から他方の囲壁部形成体72側に延出する7カ所の延出板部75,76,77,78,79,80,81とを有している。延出板部75,76,77,78,79,80,81は、機体前後方向前側からこの順で、機体前後方向に一列状に配置されている。
他方の機体右側の囲壁部形成体72は、機体左右方向に直交する姿勢で機体前後方向に延在するベース板部84と、機体前後方向に直交する姿勢でベース板部84から一方の囲壁部形成体71側に延出する7カ所の延出板部85,86,87,88,89,90,91とを有している。延出板部85,86,87,88,89,90,91は、機体前後方向前側からこの順で、機体前後方向に一列状に配置されている。延出板部85〜91のうち、両端を除く延出板部86〜90には、厚さ方向の中央に、囲壁部形成体71側に開口する凹部86A,87A,88A,89A,90Aが形成されている。
これらの囲壁部形成体71,72は、一方の囲壁部形成体71の両端を除く延出板部76〜80を他方の囲壁部形成体72の両端を除く延出板部86〜90の凹部86A〜90Aに嵌合させ、一方の囲壁部形成体71の両端の延出板部75,81を他方の囲壁部形成体72の両端の延出板部85,91の外側に当接させた状態で互いに連結されている。ここで、図9に示すように、一方の囲壁部形成体71の上部には、他方の囲壁部形成体72側に延出するブラケット94が固定されており、他方の囲壁部形成体72の上部には機体前後方向に沿う回転軸95が固定されている。そして、一方の囲壁部形成体71のブラケット94が、他方の囲壁部形成体72に固定された回転軸95に回転可能に支持されており、その結果、囲壁部形成体71,72は、回転軸95を中心に相対的に揺動するように連結されている。
図8に示すように、これらの囲壁部形成体71,72よりも機体前後方向前側には、機体左右方向に沿ってガイド軸97が位置固定で設けられており、このガイド軸97に沿ってスライドする摺動体98が一方の囲壁部形成体71に支持部材99を介して固定されている。そして、モータ(図示せず)の駆動により一方の囲壁部形成体71が摺動体98をガイド軸97に対しスライドさせながら、例えば図9から図10に示すように機体左右方向に移動し、それにより、この一方の囲壁部形成体71に連結された他方の囲壁部形成体72も一体的に移動する。このとき、一方の囲壁部形成体71は揺動せずにガイド軸97に沿って移動するのみであるのに対し、他方の囲壁部形成体72はガイド軸97に沿って移動しつつ回転軸95を中心に揺動可能となっている。
ここで、図8に示すように、他方の囲壁部形成体72の機体前後方向前端の延出板部85およびこれに隣り合う延出板部86と、ベース板部84のこれらの間の部分および一方の囲壁部形成体71のベース板部74のその対向部分とが、囲壁部30aを構成している。同様に、延出板部86および延出板部87と、ベース板部84のこれらの間の部分およびベース板部74のその対向部分とが、囲壁部30bを構成し、延出板部87および延出板部88と、ベース板部84のこれらの間の部分およびベース板部74のその対向部分とが、囲壁部30cを構成し、延出板部88および延出板部89と、ベース板部84のこれらの間の部分およびベース板部74のその対向部分とが、囲壁部30dを構成し、延出板部89および延出板部90と、ベース板部84のこれらの間の部分およびベース板部74のその対向部分とが、囲壁部30eを構成し、延出板部90および延出板部91と、ベース板部84のこれらの間の部分およびベース板部74のその対向部分とが、囲壁部30fを構成している。
図11(a),(b)に示すように、一方の囲壁部形成体71に対して回転軸95を中心に他方の囲壁部形成体72が離間方向に揺動可能となっており、このように揺動すると、一方の囲壁部形成体71のベース板部74の下部と他方の囲壁部形成体72のベース板部84の下部とが離間することになって、その結果、金種別の囲壁部30a〜30fの下部開口の距離を広げることになる。なお、このように囲壁部形成体72が揺動しても、図8に示すように延出板部75〜81と延出板部85〜91とが重なり合った状態でずれることになり、金種別の囲壁部30a〜30fは、それぞれが囲まれた状態を維持する。
図9に示すように、囲壁部形成体71,72の機体前後方向前側には、機体左右方向に延在する揺動ガイド101が位置固定で設けられている。この揺動ガイド101は、下面102の機体左右方向中間部分の左側が水平面内に配置される水平面部103となっている。また、下面102のこの水平面部103よりも機体左右方向右側は、水平面部103から離れるほど上側に位置するように直線状に傾斜する第1傾斜面部(傾斜面部)104となっており、下面102の水平面部103よりも機体左右方向左側も、水平面部103から離れるほど上側に位置するように直線状に傾斜する第2傾斜面部(傾斜面部)105となっている。
そして、囲壁部形成体71,72のうち揺動する囲壁部形成体72には、その下部の囲壁部形成体71とは反対側に、ブラケット108を介して機体前後方向に沿う支持軸109が取り付けられている。この支持軸109には、ガイドローラ(回転体)110が回転可能に支持されている。このガイドローラ110は、揺動する囲壁部形成体72と一体的に移動することになり、揺動ガイド101の下面102に下側から当接可能となっている。
一方の囲壁部形成体71の下部にはバネ受112が形成されており、他方の囲壁部形成体72の下部にもバネ受113が形成されていて、これらバネ受112,113の間に圧縮コイルスプリング(付勢部材)114が介装されている。この圧縮コイルスプリング114は、一方の囲壁部形成体71に対して、他方の囲壁部形成体72を互いの下部を離間させる方向に付勢することになり、その結果、他方の囲壁部形成体72を、その下部のガイドローラ110を揺動ガイド101の下面102に当接させる方向であって、金種別の囲壁部30a〜30fの下部開口の距離を広げる方向に付勢する。
ここで、金種別の囲壁部30a〜30fつまり囲壁部形成体71,72が、図9に示す上記の初期位置にあるとき、囲壁部形成体72のガイドローラ110は揺動ガイド101の下面102の水平面部103に当接している。この状態で、囲壁部形成体71,72は、図11(a)に示すように、ベース板部74,84を鉛直方向に沿わせており、これらの距離を位置によらず一定としている。このとき、金種別の囲壁部30a〜30fの下部開口の距離は最も短くなっている。
一時貯留部37は、囲壁部形成体71,72が初期位置にあるこの状態で、金種別の囲壁部30a〜30f内に金種別の硬貨選別孔22a〜22fからの硬貨を受け入れることになる。そして、この状態から、金種別の囲壁部30a〜30fの硬貨を収納部40a〜40fに収納する場合に、シャッタ板33を硬貨収納位置に移動させた状態で、囲壁部形成体71,72を矢印Aで示す機体左右方向右方に移動させ、金種別の囲壁部30a〜30fを図11(a)に示す初期位置から図11(b)に示す収納移動限界位置まで移動させることになる。
この移動時には、ガイドローラ110が、揺動ガイド101の下面102の、移動方向下流側ほど上側に位置するように傾斜する第1傾斜面部104に当接可能となっている。その結果、ガイドローラ110は、圧縮コイルスプリング114の付勢力によって囲壁部形成体72を回転軸95を中心に、下部が囲壁部形成体71から離間する方向に揺動させながら、揺動ガイド101の下面102の第1傾斜面部104の案内で上昇する。すると、囲壁部形成体72は、そのベース板部84の下部を、囲壁部形成体71のベース板部74に対して間隔を広げるように傾斜させ、金種別の囲壁部30a〜30fの下部開口の距離を広げることになる。これにより、ベース板部74,84間に挟持された状態を含んで種々の形態の硬貨ブリッジを崩すことになる。
このように囲壁部形成体72を揺動させながら、囲壁部形成体71,72が、まず囲壁部30a,30dを、図8に示す開口部31aおよび開口部31dの鉛直上方で移動させることになり、囲壁部30a内に一時的に貯留させていた硬貨を、開口部31a,33aから収納部40aに、開口部31d,33dから収納部40dにそれぞれ収納することになる。続いて、囲壁部30bを開口部31bの鉛直上方で移動させることになり、囲壁部30b内に一時的に貯留させていた硬貨を、開口部31b,33bから収納部40bに収納し、続いて、囲壁部30cを開口部31cの鉛直上方で移動させることになり、囲壁部30c内に一時的に貯留させていた硬貨を、開口部31c,33cから収納部40cに収納し、続いて、囲壁部30eを開口部31eの鉛直上方で移動させることになり、囲壁部30e内に一時的に貯留させていた硬貨を、開口部31e,33eから収納部40eに収納し、続いて、囲壁部30fを開口部31fの鉛直上方で移動させることになり、囲壁部30f内に一時的に貯留させていた硬貨を、開口部31fから収納部40fに収納することになる。
また、一時貯留部37は、金種別の囲壁部30a〜30fの硬貨を返却硬貨収納ボックス38に返却する場合には、囲壁部形成体71,72を矢印Bで示す機体左右方向左方に移動させ、金種別の囲壁部30a〜30fを初期位置から硬貨返却位置まで移動させることになる。
すると、この移動時に、ガイドローラ110は、当初は揺動ガイド101の下面102の水平面部103に当接しつつ転動することになり、金種別の囲壁部30a〜30fが返却硬貨収納ボックス38の鉛直上方に位置する手前で、揺動ガイド101の下面102の、移動方向下流側ほど上側に位置するように傾斜する第2傾斜面部105に当接する状態となる。その結果、ガイドローラ110は、圧縮コイルスプリング114の付勢力によって囲壁部形成体72を回転軸95を中心に、下部が囲壁部形成体71から離間する方向に揺動させながら、揺動ガイド101の下面102の第2傾斜面部105の案内で上昇する。すると、囲壁部形成体72は、そのベース板部84の下部を、囲壁部形成体71のベース板部74に対して間隔を広げるように傾斜させ、金種別の囲壁部30a〜30fの下部開口の距離を広げることになる。これにより、ベース板部74,84間に挟持された状態を含んで種々の形態の硬貨ブリッジを崩すことになる。
このように囲壁部形成体72を揺動させながら、囲壁部形成体71,72が金種別の囲壁部30a〜30fを返却硬貨収納ボックス38の鉛直上方で移動させることになり、金種別の囲壁部30a〜30f内に一時的に貯留させていた硬貨を、返却硬貨収納ボックス38内に落下させる。
以上に述べた本実施形態の硬貨入出金機によれば、一時貯留部37は、金種別の硬貨選別孔22a〜22fで選別された硬貨を、複数の囲壁部形成体71,72で形成された金種別の囲壁部30a〜30fおよびこれら金種別の囲壁部30a〜30fの下部開口を閉塞する底部形成体36とで一時貯留させることになるが、硬貨を金種別の収納部40a〜40fに収納する場合および返却硬貨収納ボックス38に返却する場合には、複数の囲壁部形成体71,72が底部形成体36に対して移動すると、この移動に連動して複数の囲壁部形成体71,72のうちの囲壁部形成体72が揺動して金種別の囲壁部30a〜30fの下部開口の距離を広げることになる。よって、金種別の囲壁部30a〜30f内で発生した硬貨ブリッジをその形態によらずに崩すことができる。したがって、一時貯留部37内で生じ得る硬貨ブリッジを確実に解消することができる。
また、複数の囲壁部形成体71,72が金種別の囲壁部30a〜30fの配列方向と直交する方向に移動することにより、この移動方向の位置を異ならせて底部形成体36に形成された、開口部31a〜31eおよび開口部33a〜33eの連通するもの同士の間と、開口部31fとから、この移動方向に並べられた金種別の収納部40a〜40fに、硬貨を振り分けることになる。よって、金種別の囲壁部30a〜30fの配列方向と直交する方向に金種別の収納部40a〜40fを並べることができ、機体の小型化が図れる。
囲壁部形成体72に支持されたガイドローラ110が、圧縮コイルスプリング114の付勢力で揺動ガイド101の下面102に当接することになり、囲壁部形成体71,72が移動すると、この揺動ガイド101の下面102の傾斜により、ガイドローラ110を支持する囲壁部形成体72が揺動する。このように、簡素かつ小型化可能な構成で囲壁部形成体72を揺動させることができる。したがって、機体のさらなる小型化が図れる。
なお、以上の実施形態では、揺動ガイド101の下面102に、直線状に傾斜する第1傾斜面部104および第2傾斜面部105を形成する場合を例にとり説明したが、図12に示すように、初期位置においてガイドローラ110を当接させる水平面部103に対して移動方向下流側ほど高くなる水平面部115,116,117,118,119および水平面部120を形成して階段状に傾斜させても良い。この場合は、階段状に傾斜する下面102に当接するガイドローラ110が、段間を移る際に、囲壁部形成体71,72に衝撃を与えることができるため、硬貨の囲壁部形成体71,72への張り付き等をも解消可能となる。なお、この場合、金種別の囲壁部30a〜30fが返却硬貨収納ボックス38の上方位置に位置したときに囲壁部形成体71,72に衝撃を与えたり、連通する開口部31a,33aおよび連通する開口部31d,33dの上方位置と、連通する開口部31b,33bの上方位置と、連通する開口部31c,33cの上方位置と、連通する開口部31e,33eの上方位置と、開口部31fの上方位置と、のそれぞれの位置で囲壁部形成体71,72に衝撃を与えるように、移動方向上流側の水平面部に対し下流側に隣り合う水平面部の位置を設定するのが好ましい。
また、以上の実施形態では、金種別の囲壁部30a〜30fを二つの囲壁部形成体71,72で形成したが、三つ以上の囲壁部形成体71,72で形成しても良い
また、以上の実施形態では、囲壁部形成体71,72,の移動時に囲壁部形成体72のみを揺動させたが、両方の囲壁部形成体71,72,を揺動させても良い。つまり複数の囲壁部形成体71,72のうちの少なくとも一つを揺動させればよい。
さらに、以上の実施形態では、金種別の囲壁部30a〜30fが収納移動限界位置まで移動して、硬貨の硬貨入出金機への入金動作が完了すると、制御部は、金種別の囲壁部30a〜30fを、シュート25a〜25fの直下の初期位置に復帰させるとともに、シャッタ板33を返却硬貨収納ボックス38とは反対の初期位置に復帰させるように制御したが、これに限られることはなく、シャッタ板33を硬貨収納位置に位置させたまま、金種別の囲壁部30a〜30fを収納移動限界位置から初期位置に移動させても良い。
この場合、仮に、一時貯留部37内に残留した硬貨があったとしても、金種別の囲壁部30a〜30fが初期位置に復帰移動する際に、この残留した硬貨を金種別の収納部40a〜40fに収納することができ好適である。なお、シャッタ板33は、金種別の囲壁部30a〜30fが初期位置に移動した後に、返却硬貨収納ボックス38とは反対の初期位置に復帰させることとなる。
22a〜22f 硬貨選別孔(選別部)
30a〜30f 囲壁部
31a〜31f 開口部(落下許容部)
33a〜33e 開口部(落下許容部)
36 底部形成体
37 一時貯留部
38 返却硬貨収納ボックス(返却部)
40a〜40f 収納部
71,72 囲壁部形成体
101 揺動ガイド
102 下面
104 第1傾斜面部(傾斜面部)
105 第2傾斜面部(傾斜面部)
110 ガイドローラ(回転体)
114 圧縮コイルスプリング(付勢部材)

Claims (4)

  1. 硬貨を選別する金種別の選別部と、
    該金種別の選別部で選別された硬貨を金種別に一時貯留する一時貯留部と、
    該一時貯留部の硬貨を収納する金種別の収納部と、
    前記一時貯留部の硬貨を返却する返却部と、
    を備えた硬貨入出金機であって、
    前記一時貯留部が、
    上下に開口し上部開口から前記金種別の選別部で選別された硬貨を受け入れる金種別の囲壁部を形成する複数の囲壁部形成体と、
    前記金種別の囲壁部の下部開口を閉塞可能な底部形成体とを有し、
    前記複数の囲壁部形成体が前記底部形成体に対して移動することで、前記金種別の囲壁部から硬貨を前記金種別の収納部に収納および前記返却部に返却するものであり、
    前記金種別の囲壁部が一列状に配列され、前記複数の囲壁部形成体は、前記移動時に、少なくとも一つが前記配列方向と直交する方向に揺動して前記金種別の囲壁部の下部開口の距離を広げることを特徴とする硬貨入出金機。
  2. 前記複数の囲壁部形成体は、前記配列方向と直交する方向に移動することにより、前記底部形成体に前記移動方向の位置を異ならせて形成された落下許容部から、前記移動方向に並べられた前記金種別の収納部に硬貨を振り分けることを特徴とする請求項1記載の硬貨入出金機。
  3. 揺動する前記囲壁部形成体に支持されて該囲壁部形成体と一体的に移動する回転体と、
    該回転体に下面で当接可能であって前記下面が前記移動方向の下流側ほど上側に位置するように傾斜する揺動ガイドと、
    揺動する前記囲壁部形成体を付勢して前記回転体を前記下面に当接させる付勢部材と、を有することを特徴とする請求項1または2記載の硬貨入出金機。
  4. 前記揺動ガイドの前記下面が、階段状に傾斜することを特徴とする請求項3記載の硬貨入出金機。
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