JP5434125B2 - 液体現像剤および画像形成方法 - Google Patents
液体現像剤および画像形成方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5434125B2 JP5434125B2 JP2009035930A JP2009035930A JP5434125B2 JP 5434125 B2 JP5434125 B2 JP 5434125B2 JP 2009035930 A JP2009035930 A JP 2009035930A JP 2009035930 A JP2009035930 A JP 2009035930A JP 5434125 B2 JP5434125 B2 JP 5434125B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid developer
- liquid
- polyester resin
- toner particles
- roller
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Liquid Developers In Electrophotography (AREA)
Description
このような液体現像剤を構成するトナー粒子に用いられる結着樹脂としては、一般に、ポリエステル樹脂が広く用いられている。ポリエステル樹脂は、透明性が高く、結着樹脂として用いた場合、得られる画像の発色性が良く、また、高い定着特性が得られるという特徴を有している。
しかしながら、従来よりトナー粒子に用いられてきたポリエステル樹脂は、一般に、負帯電性が高いため、正帯電性のトナー粒子(液体現像剤)に適用するのが困難であった。また、結着樹脂として従来のポリエステル樹脂を用いたトナー粒子に、帯電制御剤や正帯電特性を有する分散剤を添加して正帯電させることも考えられるが、十分な帯電量を得るのが困難であった。
本発明の液体現像剤は、絶縁性液体と、
ポリアルキレンイミンでポリエステル樹脂を変性した変性ポリエステル樹脂を含む材料で構成されたトナー粒子とを含有し、
前記ポリアルキレンイミンの変性に供される前記ポリエステル樹脂の酸価は、5〜20mgKOH/gであることを特徴とする。
本発明の液体現像剤では、前記ポリアルキレンイミンの重量平均分子量は、10000〜70000であることが好ましい。
本発明の液体現像剤では、前記絶縁性液体は、植物油と、脂肪酸モノエステルとを含むものであることが好ましい。
本発明の液体現像剤では、前記トナー粒子は、前記変性ポリエステル樹脂が有機溶媒に溶解した樹脂溶液を調製する樹脂溶液調製工程と、前記樹脂溶液中に水系液体を添加することにより、W/O乳化液を経由して、O/W乳化液を調製するO/W乳化液調製工程と、前記O/W乳化液中に含まれる分散質を合一させ、合一粒子を得る合一工程と、前記合一粒子中に含まれる前記有機溶媒を除去し、前記トナー粒子を形成する有機溶媒除去工程とを経て得られるものであることが好ましい。
本発明の画像形成方法は、色の異なる複数の液体現像剤を用いて、複数の前記液体現像剤に対応した複数の単色像を形成する現像工程と、
各色に対応した複数の前記単色像を記録媒体に転写し、前記記録媒体上に、複数の前記単色像を重ね合わせてなる未定着のトナー画像を形成する転写工程と、
前記未定着のトナー画像を前記記録媒体上に定着する定着工程とを有し、
前記液体現像剤が、絶縁性液体と、ポリアルキレンイミンでポリエステル樹脂を変性した変性ポリエステル樹脂を含む材料で構成されたトナー粒子とを含有し、
前記ポリアルキレンイミンの変性に供される前記ポリエステル樹脂の酸価は、5〜20mgKOH/gであることを特徴とする。
このような構成により、正帯電の帯電特性に優れ、トナー粒子の長期分散安定性に優れた液体現像剤を提供することができる。また、このような液体現像剤を用いた画像形成方法を提供することができる。
≪液体現像剤≫
まず、本発明の液体現像剤について説明する。
本発明の液体現像剤は、絶縁性液体と、ポリアルキレンイミンで変性した変性ポリエステル樹脂を含む材料で構成されたトナー粒子とを含有するものである。
<トナー粒子>
トナー粒子は、少なくとも、結着樹脂(樹脂材料)と着色剤とを含むものである。
1.樹脂材料(結着樹脂)
トナー粒子は、主成分としての樹脂材料を含む材料で構成されている。
本発明において、トナー粒子は、樹脂材料として、ポリアルキレンイミンで変性した変性ポリエステル樹脂を含むものである。
ポリアルキレンイミンは、多数のアミノ基を有しているため、正帯電性の高い化合物である。このようなポリアルキレンイミンによってポリエステル樹脂を変性することにより、ポリエステル樹脂の負帯電性の要因であるカルボキシル基等の酸性基が、ポリアルキレンイミンのアミノ基と結合して、ポリエステル樹脂の元来有する負帯電性が抑制され、さらに、ポリエステル樹脂に結合したポリアルキレンイミン由来のアミノ基によって、変性されたポリエステル樹脂(変性ポリエステル樹脂)は正帯電性を有するものとなる。
ポリエチレンイミンの変性に供されるポリエステル樹脂としては、特に限定されず、公知のポリエステル樹脂を用いることができる。
まず、ポリエステル樹脂が溶剤に溶解した樹脂溶液を調製する。
次に、この樹脂溶液の温度を120〜130℃に調整する。
一方、ポリアルキレンイミンが溶剤に溶解したポリアルキレンイミン溶液を調製する。
このポリアルキレンイミン溶液を、温度調整した上記樹脂溶液に添加し、ポリエステル樹脂とポリアルキレンイミンとを反応させる。これにより、変性ポリエステル樹脂を得ることができる。
なお、樹脂材料としては、上述したような変性ポリエステル樹脂以外の公知の樹脂が含まれていてもよい。
また、トナー粒子は、着色剤を含んでいてもよい。着色剤としては、特に限定されず、例えば、公知の顔料、染料等を使用することができる。
3.その他の成分
また、トナー粒子は、上記以外の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、例えば、公知のワックス、磁性粉末等が挙げられる。
また、トナー粒子の構成材料(成分)としては、上記のような材料のほかに、例えば、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化セリウム、シリカ、酸化チタン、酸化鉄、脂肪酸、脂肪酸金属塩等を用いてもよい。
上記のような材料で構成されたトナー粒子の平均粒径は、0.5〜3μmであるのが好ましく、1〜2.5μmであるのがより好ましく、1〜2μmであるのがさらに好ましい。トナー粒子の平均粒径が前記範囲内の値であると、各トナー粒子間での特性のばらつきを小さいものとし、液体現像剤全体としての信頼性を高いものとしつつ、液体現像剤により形成されるトナー画像の解像度を十分に高いものとすることができる。また、トナー粒子の絶縁性液体への分散を良好にし、液体現像剤の保存性を高いものとできる。なお、本明細書では、「平均粒径」とは、体積基準の平均粒径のことを指すものとする。
液体現像剤中におけるトナー粒子の含有率は、10〜60wt%であるのが好ましく、20〜50wt%であるのがより好ましい。
次に、絶縁性液体について説明する。
絶縁性液体は、十分に絶縁性の高い液体であればよいが、具体的には、室温(20℃)での電気抵抗が1×109〜1×1015Ωcmであるのが好ましく、1×1011〜1×1015Ωcmであるのがより好ましく、1×1013〜1×1015Ωcmであるのがさらに好ましい。
また、絶縁性液体の比誘電率は、1.0〜4.0であるのが好ましい。
また、液体現像剤(絶縁性液体)中には、上述した成分以外に、公知の酸化防止剤、帯電制御剤等を含んでいてもよい。
なお、本発明の液体現像剤は、上述した成分以外の成分(例えば、外添剤等)を含むものであってもよい。
次に、本発明の液体現像剤の製造方法の好適な実施形態について説明する。
本実施形態の液体現像剤の製造方法は、変性ポリエステル樹脂が有機溶媒に溶解した樹脂溶液を調製する樹脂溶液調製工程と、調製した樹脂溶液中に水系液体を添加することにより、W/O乳化液を経由して、O/W乳化液を調製するO/W乳化液調製工程と、調製したO/W乳化液中に含まれる分散質を合一させ、合一粒子を得る合一工程と、合一粒子中に含まれる有機溶媒を除去し、トナー粒子を形成する有機溶媒除去工程と、得られたトナー粒子を絶縁性液体中に分散させる絶縁性液体中分散工程とを有する。
[樹脂溶液調製工程]
まず、変性ポリエステル樹脂を有機溶媒に溶解させた樹脂溶液を調製する。
調製された樹脂溶液は、前述したようなトナー粒子の構成材料、および、次に述べるような有機溶媒(有機溶剤)を含むものである。
また、有機溶媒は、後述する水系液体(水系分散媒)との相溶性が低いもの(例えば、25℃における水系液体100gに対する溶解度が30g以下のもの)であるのが好ましい。これにより、後述するO/W乳化液(水系乳化液)中において、母粒子材料で構成された分散質を安定した状態で微分散させることができる。
このような有機溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、MEK等のケトン系溶媒、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。
樹脂溶液は、例えば、樹脂材料、着色剤、有機溶媒等を、撹拌機等により混合することにより得ることができる。樹脂溶液の調製に用いることのできる撹拌機としては、例えば、DESPA(浅田鉄工社製)、T.K.ロボミクス/T.K.ホモディスパー2.5型翼(プライミクス社製)等の高速撹拌機が挙げられる。
樹脂溶液中における固形分の含有率は、特に限定されないが、40〜75wt%であるのが好ましく、50〜73wt%であるのがより好ましく、50〜70wt%であるのがさらに好ましい。固形分の含有率が前記範囲内の値であると、後述する分散液(水系分散液)を構成する分散質を、より球形度の高いもの(真球に近い形状もの)とすることができ、最終的に得られるトナー粒子の形状を、より確実に好適なものとすることができる。
また、樹脂溶液の調製においては、調製すべき樹脂溶液の構成成分をすべて同時に混合してもよいし、予め、調製すべき樹脂溶液の構成成分のうち一部を混合して混合物(マスター)を得、その後、当該混合物(マスター)を、他の成分と混合してもよい。
次に、上記樹脂溶液中に水系液体を添加することにより、W/O乳化液を経由して、O/W乳化液を調製する。このような工程を経てトナー粒子を形成すると、トナー粒子表面に、ポリアルキレンイミン由来のアミノ基をより多く存在させることができ、最終的に得られる液体現像剤の正帯電性、長期分散安定性をより優れたものとすることができる。これは、変性ポリエステル樹脂のうち、ポリエステル樹脂由来の部分が親油性であるのに対し、ポリアルキレンイミン由来の部分(特にアミノ基)は親水性が高いので、O/W乳化液を調製した際に、ポリアルキレンイミン由来の部分が水相側に向き、結果として、得られるトナー粒子の表面にアミノ基を存在させることができるためであると考えられる。
水系液体中には、例えば、水との相溶性に優れる溶媒(例えば、25℃での100重量部の水に対する溶解度が、50重量部以上である溶媒)を含むものであってもよい。
また、水系液体には、必要に応じて乳化分散剤を添加してもよい。乳化分散剤を添加することにより、より容易に水系乳化液を調製することができる。乳化分散剤としては、特に限定されず、例えば、公知の乳化分散剤を用いることができる。
また、塩基性物質の使用量は、樹脂材料が有する全カルボキシル基を中和するために必要な量の1〜3倍に相当する量(1〜3当量)が好ましく、1〜2倍に相当する量(1〜2当量)がより好ましい。これにより、異形の分散質が形成されるのを効果的に防止することができ、また、後に詳述する合一工程において得られる粒子の粒度分布を、よりシャープなものとすることができる。
また、樹脂溶液への水系液体の添加時には、翼先端速度が10〜20m/秒となるように撹拌を行うことが好ましく、12〜18m/秒となるように撹拌を行うことがより好ましい。翼先端速度が前記範囲内の値であると、O/W乳化液を効率良く得ることができるとともに、O/W乳化液中における分散質の形状、大きさのばらつきを特に小さいものとすることができ、過剰に微細な分散質、粗大粒子の発生を防止しつつ、分散質の均一分散性を特に優れたものとすることができる。
また、本処理における材料温度は、20〜60℃であるのが好ましく、20〜50℃であるのがより好ましい。
次に、複数個の分散質を合一させ、合一粒子を得る。分散質の合一は、通常、有機溶媒を含む分散質が衝突することにより、これらが一体化して進行する。
複数個の分散質の合一は、O/W乳化液を撹拌しながら、O/W乳化液に電解質を添加することにより行う。これにより、容易かつ確実に合一粒子を得ることができる。また、電解質の添加量を調節することにより、容易かつ確実に、合一粒子の粒径、粒度分布を制御することができる。
また、電解質は、1価のカチオンの塩であることが好ましい。これにより、得られる合一粒子の粒度分布を特にシャープなものとすることができる。また、1価のカチオンの塩を用いることで、本工程において、粗大粒子が発生することを確実に防止することができる。
本工程で添加される電解質の量は、電解質が添加されるO/W乳化液に含まれる固形分:100重量部に対し、0.5〜3重量部であるのが好ましく、1〜2重量部であるのがより好ましい。これにより、特に容易かつ確実に合一粒子の粒径を制御できるとともに、粗大粒子の発生を確実に防止することができる。
また、電解質を水溶液の状態で添加する場合、水溶液中における電解質の濃度は、2〜10wt%であることが好ましく、2.5〜6wt%であることがより好ましい。これにより、特に速やかにO/W乳化液全体に、電解質を拡散させることができ、電解質の添加量を容易かつ確実に制御することができる。また、このような水溶液を加えることにより、電解質を加え終えた際におけるO/W乳化液中の水の含有量が、好適なものとなる。このため、電解質添加後における合一粒子の成長速度を、生産性が落ちない程度に、適度に遅いものとすることができる。結果として、粒径をより確実に制御できる。また、不本意な合一粒子の合一を確実に防止することができる。
また、本工程は、O/W乳化液を撹拌した状態で行う。これにより、粒子間での形状、大きさのばらつきが特に小さい合一粒子を得ることができる。
得られる合一粒子の平均粒径は、0.5〜5μmであるのが好ましく、1.5〜3μmであるのがより好ましい。これにより、最終的に得られるトナー粒子の粒径を、より確実に適度なものとすることができる。
その後、O/W乳化液中(特に、分散質中)に含まれる有機溶媒を除去する。これにより、トナー粒子が水系分散媒中に分散した分散液(水系分散液)が得られる。
有機溶媒の除去は、いかなる方法で行ってもよいが、例えば、減圧により行うことができる。これにより、樹脂材料等の構成材料の変性等を十分に防止しつつ、効率良く有機溶媒を除去することができる。
また、本工程は、O/W乳化液(分散液)に、消泡剤を添加した状態で行ってもよい。これにより、効率良く有機溶媒を除去することができる。
消泡剤としては、例えば、鉱物油系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、シリコーン系消泡剤のほか、低級アルコール類、高級アルコール類、油脂類、脂肪酸類、脂肪酸エステル類、リン酸エステル類等を用いることができる。
また、本工程においては、有機溶媒とともに、少なくとも一部の水系液体が除去されてもよい。
なお、本工程においては、必ずしも全ての有機溶媒(分散液中に含まれる有機溶媒の全量)が除去されなくてもよい。このような場合であっても、後述する工程において、残存する有機溶媒を十分に除去することができる。
次に、上記のようにして得られたトナー粒子の洗浄を行う。
本工程を行うことにより、不純物として、有機溶媒等が含まれる場合であっても、これらを効率良く除去することができる。また、本工程を行うことにより、上述した工程で用いた電解質、塩基性物質、酸性物質や、酸塩基反応により生じた塩を効率良く除去することができる。その結果、最終的に得られるトナー粒子中における、揮発性有機化合物(TVOC)量を特に少ないものとすることができる。また、絶縁性液体の電気抵抗を特に高いものとすることができるとともに、トナー粒子の特性の安定性も向上する。
本工程は、例えば、固液分離(水系液体からの分離)によりトナー粒子を分離し、さらにその後、固形分(樹脂微粒子)の水中への再分散および固液分離(水系液体からの樹脂微粒子の分離)をすることにより行うことができる。固形分の水中への再分散および固液分離は、複数回、繰り返し行ってもよい。
その後、乾燥処理を施すことにより、トナー粒子を得ることができる。このような工程を行うことにより、確実にトナー粒子中の水分量を十分に低いものとすることができ、最終的に得られる液体現像剤の保存性、特性の安定性を特に優れたものとすることができる。
乾燥工程は、例えば、真空乾燥機(例えば、リボコーン(大川原製作所社製)、ナウター(ホソカワミクロン社製)等)、流動層乾燥機(大川原製作所社製)等を用いて行うことができる。
次に、上記のようにして得られたトナー粒子を、絶縁性液体中に分散する。これにより、液体現像剤が得られる。
トナー粒子の絶縁性液体への分散は、いかなる方法を用いてもよく、例えば、絶縁性液体とトナー粒子とをビーズミル、ボールミル等で混合することにより行うことができる。
また、トナー粒子の絶縁性液体への分散は、最終的に得られる液体現像剤を構成する絶縁性液体の全量を用いて行うものであってもよく、絶縁性液体の一部を用いて行うものであってもよい。
また、絶縁性液体の一部を用いてトナー粒子を分散する場合、分散した後に、分散に用いた液体と同じ液体を絶縁性液体として添加するものであってもよいし、また、分散した後に、分散に用いた液体とは異なる液体を絶縁性液体として添加するものであってもよい。後者の場合、最終的に得られる液体現像剤の粘度等の特性を容易に調整することができる。
以上説明したような方法により液体現像剤を製造した場合、トナー粒子間での形状、特性のばらつきが小さいものとなる。
次に、本発明の画像形成方法の好適な実施形態について説明する。
まず、本発明の画像形成方法に適用される画像形成装置の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の液体現像剤が適用される画像形成装置の一例を示す模式図、図2は、図1に示す画像形成装置の一部を拡大した拡大図である。
現像部30Y、30M、30Cは、それぞれ、イエロー系液体現像剤(Y)、マゼンダ系液体現像剤(M)、シアン系の液体現像剤(C)で、潜像を現像し、各色に対応したカラーの単色像を形成する機能を有している。また、現像部30Kは、ブラック系液体現像剤(K)で、潜像を現像し、ブラック(黒)の単色像を形成する機能を有している。
現像部30Yは、図2に示すように、像担持体の一例としての感光体10Yと、感光体10Yの回転方向に沿って、帯電ローラ11Yと、露光ユニット12Yと、現像ユニット100Yと、感光体スクイーズ装置101Yと、1次転写バックアップローラ51Yと、除電ユニット16Yと、感光体クリーニングブレード17Yと、現像剤回収部18Yとを有している。
感光体10Yは、後述する現像ユニット100Yにより液体現像剤が供給され、表面に液体現像剤の層が形成されるものである。
感光体スクイーズ装置101Yは、現像ユニット100Yより回転方向下流側に、感光体10Yに対向して配置されており、感光体スクイーズローラ13Yと、該感光体スクイーズローラ13Yに押圧摺接して表面に付着した液体現像剤を除去するクリーニングブレード14Yと、除去された液体現像剤を回収する現像剤回収部15Yとで構成される。この感光体スクイーズ装置101Yは、感光体10Yに現像された現像剤から余剰なキャリア(絶縁性液体)および本来不要なカブリトナーを回収し、顕像内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。
除電ユニット16Yは、1次転写バックアップローラ51Yによって中間転写部40上に中間転写像が転写された後に、感光体10Y上の残留電荷を除去する装置である。
感光体クリーニングブレード17Yは、感光体10Yの表面に当接されたゴム製の部材で、1次転写バックアップローラ51Yによって中間転写部40上に像が転写された後に、感光体10Y上に残存する液体現像剤を掻き落として除去する機能を有している。
中間転写部40は、エンドレスの弾性ベルト部材であり、図示しないモータの駆動力が伝達されるベルト駆動ローラ41および一対の従動ローラ44、45に張架されている。また、中間転写部40は、1次転写バックアップローラ51Y、51M、51C、51Kで感光体10Y、10M、10C、10Kと当接しながらベルト駆動ローラ41により反時計回りに回転駆動される。
この中間転写部40に、1次転写バックアップローラ51Y、51M、51C、51Kにより、現像部30Y、30M、30C、30Kで形成された各色に対応した単色像が順次転写され、各色に対応した単色像が重ね合わされる。これにより、中間転写部40にフルカラー現像剤像(中間転写像)が形成される。
中間転写部クリーニングブレード46および現像剤回収部47は、従動ローラ45側に配されている。
中間転写部クリーニングブレード46は、2次転写ユニット(2次転写部)60によって記録媒体F5上に像が転写された後に、中間転写部40上に付着した液体現像剤を掻き落として除去する機能を有している。
非接触式バイアス印加部材48はテンションローラ49に対向する位置に中間転写部40から離間して配設されている。この非接触式バイアス印加部材48は、二次転写後に中間転写部40上に残留する液体現像剤のトナー(固形分)に、このトナーと逆極性のバイアス電圧を印加するものである。これにより、トナーが除電されて中間転写部40へのトナーの静電付着力が低減されるようにしている。この例では、非接触式バイアス印加部材48として、コロナ帯電器が用いられている。
この中間転写部スクイーズ装置52Yは、中間転写部40上に転写された液体現像剤が望ましい分散状態に至っていない場合に、転写された液体現像剤から余剰の絶縁性液体を除去する手段として設けられている。
中間転写部スクイーズ装置52Yは、中間転写部40に1次転写された現像剤から余剰な絶縁性液体を回収し、像内のトナー粒子比率を上げると共に、本来不要なカブリトナーを回収する機能を有する。
すなわち、上流側2次転写ローラ64、下流側2次転写ローラ65は、それぞれ、ベルト駆動ローラ41および従動ローラ44に掛けられた中間転写部40に記録媒体F5を当接させて、中間転写部40上に色重ねして形成された中間転写像を記録媒体F5に2次転写する。
なお、定着温度は、具体的には、80〜160℃であるのが好ましく、100〜150℃であるのがより好ましく、100〜140℃であることがさらに好ましい。
現像ユニット100Yは、図2に示すように、液体現像剤貯留部31Yと、塗布ローラ32Yと、規制ブレード33Yと、現像剤撹拌ローラ34Y、連通部35Yと、回収スクリュー36Yと、現像ローラ20Yと、現像ローラクリーニングブレード21Yとを有している。
供給部31aYは、液体現像剤を塗布ローラ32Yに供給する機能を有し、現像剤撹拌ローラ34Yを設置した凹状の部分を有する。また、供給部31aYには、液体現像剤混合槽93Yから連通部35Yを通じて液体現像剤が供給される。
供給部31aYと回収部31bYとの境界には、壁状の仕切31cYが設けられている。仕切31cYは、供給部31aYと回収部31bYとを仕切り、回収された液体現像剤の新鮮な液体現像剤への混入を防ぐことができる。また、供給部31aYに過剰の液体現像剤が供給された際に、過剰分の液体現像剤は、仕切31cYを超えて供給部31aYから回収部31bYへあふれ出ることができる。このため、供給部31aYの液体現像剤の量が一定に保持されることができ、塗布ローラ32Yに供給される液体現像剤の液量を一定に維持することができる。このため、最終的に形成される画像の画質が安定したものとなる。
塗布ローラ32Yは、液体現像剤を現像ローラ20Yへ供給する機能を備えたものである。
連通部35Yを現像剤撹拌ローラ34Yの下方に設けることにより、連通部35Yから供給される液体現像剤は、現像剤撹拌ローラ34Yに止められることになり、吹き出しによる液上面の盛り上がりがなく、液上面がほぼ一定に保持され、塗布ローラ32Yに安定して現像剤を供給できる。
現像ローラ20Yは、感光体10Yに担持された潜像を液体現像剤により現像するために、液体現像剤を担持して感光体10Yと対向する現像位置に搬送する。
この現像ローラ20Yは、鉄等金属製の内芯の外周部に、導電性を有する弾性体の層を備えたものであり、その直径は約20mmである。また、弾性体の層は、二層構造になっており、その内層として、ゴム硬度がJIS−A約30度で、厚み約5mmのウレタンゴムが、その表層(外層)として、ゴム硬度がJIS−A約85度で、厚み約30μmのウレタンゴムが備えられている。そして、現像ローラ20Yは、前記表層が圧接部となって、弾性変形された状態で塗布ローラ32Yおよび感光体10Yのそれぞれに圧接している。
また、現像ユニット100Yは、現像ローラ20Yの表面に当接されたゴム製の現像ローラクリーニングブレード21Yと、現像剤回収部24Yとを有している。この現像ローラクリーニングブレード21Yは、前記現像位置で現像が行われた後に、現像ローラ20Y上に残存する液体現像剤を掻き落として除去するための装置である。現像ローラクリーニングブレード21Yにより除去された液体現像剤は、現像剤回収部24Y内に回収される。
例えば、本発明の液体現像剤は、前述したような画像形成装置に適用されるものに限定されない。
また、本発明の液体現像剤は、前述したような製造方法により製造されたものに限定されない。
また、前述した実施形態では、画像形成装置として、コロナ放電器を有する構成について説明したが、コロナ放電器は無くてもよい。
(1)変性ポリエステル樹脂Aの調製
容量2Lの四つ口フラスコに窒素ガス導入管、温度計および撹拌装置を取り付け、ポリエステル樹脂(重量平均分子量:7500、ガラス転移点(Tg):57℃、酸価:10mgKOH/g):100重量部と、m−クレゾール:227重量部とを仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら加熱を行い2時間かけ160℃とした。このときポリエステル樹脂が全て溶解したことを目視確認した。
次に、加熱および撹拌を停止し、室温になるまで窒素雰囲気下で自然冷却し、メタノール:1430重量部とアセトン:613重量部との混合溶剤を加え20分間撹拌を行った。
この溶液を室温で1日放置した後、析出物を含んだ溶液を吸引ろ過することにより、析出物を回収した。回収した析出物を風乾燥した後、40℃で7時間の真空乾燥を行い、有機溶剤を除去し、変性ポリエステル樹脂Aを得た。
ポリエチレンイミンの種類および含有量、ポリエステル樹脂の種類を表1に示すように変更した以外は、上記変性ポリエステル樹脂Aの調製と同様にして変性ポリエステル樹脂B〜Iを調製した。
上記各変性ポリエステル樹脂の調製におけるポリエチレンイミンの種類および含有量、ポリエステル樹脂の種類を表1に示した。
以下のようにして、液体現像剤を製造した。温度が記載されていない工程については、室温(25℃)で行った。
(実施例1)
(着色剤マスターバッチの調製)
まず、樹脂材料として、変性ポリエステル樹脂A:60重量部を用意した。
次に、上記樹脂材料と、着色剤としてのシアン系顔料(大日精化社製、ピグメントブルー15:3)との混合物(質量比50:50)を用意した。これらの各成分を20L型のヘンシェルミキサーを用いて混合し、トナー製造用の原料を得た。
次に、この原料(混合物)を2軸混練押出機を用いて混練した。そして、2軸混練押出機の押出口から押し出された混練物を冷却した。
上記のようにして冷却された混練物を粗粉砕し、平均粒径:1.0mm以下の着色剤マスターバッチとした。混練物の粗粉砕にはハンマーミルを用いた。
上記着色剤マスターバッチ:97.5重量部にメチルエチルケトン:175重量部、変性ポリエステル樹脂A:227.6重量部を高速分散機(プライミクス社製、T.K.ロボミクス/T.K.ホモディスパー2.5型翼)で混合し、乳化剤としてのネオゲンSC−F(第一工業製薬社製):1.38重量部を加えて樹脂溶液を作製した。なお、この溶液中において、顔料は均一に微分散していた。
次いで容器内の樹脂溶液に1規定アンモニア水:72.8重量部を加えて、高速分散機(プライミクス社製、T.K.ロボミクス/T.K.ホモディスパー2.5型翼)により、撹拌翼の翼先端速度を7.5m/sとして十分に撹拌し、フラスコ内の溶液の温度を25℃に調整し、その後撹拌翼の翼先端速度を14.7m/sとして撹拌を行いつつ、400重量部の脱イオン水を滴下し、さらに、撹拌を継続しながら、脱イオン水:100重量部を加えることにより、W/O乳化液を経由して、樹脂材料を含む分散質が分散したO/W乳化液を得た。
次に、O/W乳化液を、マックスブレンド翼を有した撹拌容器に移し、撹拌翼の翼先端速度を1.0m/sとして撹拌を行いながらO/W乳化液の温度を25℃とした。
次に、同様の温度、撹拌条件を保ちつつ、5.0%の硫酸ナトリウム水溶液:200重量部を滴下し、分散質の合一を行い、合一粒子の形成を行った。滴下後、合一粒子についての50%体積粒径Dv(50)[μm]が2.5μmに成長するまで撹拌を続けた。合一粒子のDv(50)が2.5μmになったら、脱イオン水:200重量部を添加し、合一を終了した。
次に、合一粒子を含むO/W乳化液を減圧環境下に置き、固形分含有量が23wt%となるまで有機溶媒を留去し、トナー粒子のスラリー(分散液)を得た。
(洗浄工程)
次に、スラリー(分散液)に対し、固液分離を行い、さらに水中への再分散(リスラリー)、固液分離を繰り返し行うことによる洗浄処理を施した。なお、スラリーの上澄み液の導電度が20μS/cm以下となるまで、洗浄処理を行った。
その後、吸引ろ過法により、トナー粒子のウェットケーキ(トナー粒子ケーキ)を得た。なお、ウェットケーキの含水率は35wt%であった。
(乾燥工程)
その後、真空乾燥機を用いて、得られたウェットケーキを乾燥することにより、トナー粒子を得た。
上記の方法で得られたトナー粒子:60重量部、絶縁性液体として菜種油(日清オイリオ社製、商品名「ハイオレイック菜種油」):144重量部およびパルミチン酸イソプロピル(日油社製、商品名「IPP−R」):96重量部をプロピレン製の広口瓶に入れ、さらにφ3ガラスビーズ:300重量部をプロピレン製の広口瓶に入れ、ロッキングミルRM−05S(セイワ技研社製)にて、インバーター周波数設定52Hzで90分間分散を行った。その後、ガラスビーズを除去し、得られた液体をSUS製のふるい(目開き150ミクロン)によりゴミや粗大粒子を除去し、液体現像剤が得られた。
また、得られた液体現像剤の25℃における粘度は、50mPa・sであった。
また、シアン系顔料の代わりに、マゼンダ系顔料:ピグメントレッド238(山陽色素社製)、イエロー系顔料:ピグメントイエロー180(クラリアント社製)、ブラック系顔料:カーボンブラック(デグサ社製、Printex L)に、それぞれ変更した以外は、上記と同様にして、マゼンダ系液体現像剤、イエロー系液体現像剤、ブラック系液体現像剤を製造した。
変性ポリエステル樹脂の種類を表1に示すように変更した以外は、前記実施例1と同様にして各色に対応する液体現像剤を製造した。
(着色剤マスターバッチの調製)
まず、樹脂材料として、変性ポリエステル樹脂A:60重量部を用意した。
次に、上記樹脂材料と、着色剤としてのシアン系顔料(大日精化社製、ピグメントブルー15:3)との混合物(質量比50:50)を用意した。これらの各成分を20L型のヘンシェルミキサーを用いて混合し、トナー製造用の原料を得た。
上記のようにして冷却された混練物を粗粉砕し、平均粒径:1.0mm以下の着色剤マスターバッチとした。混練物の粗粉砕にはハンマーミルを用いた。
上記着色剤マスターバッチ:15重量部、変性ポリエステル樹脂A:85重量部とを2軸混練押出機を用いて混練した。そして、2軸混練押出機の押出口から押し出された混練物を冷却した。得られた混練物をハンマーミルで粉砕し、その粉砕物をトナー粒子とした。
上記の方法で得られたトナー粒子:60重量部、絶縁性液体として菜種油(日清オイリオ社製、商品名「ハイオレイック菜種油」):144重量部およびパルミチン酸イソプロピル(日油社製、商品名「IPP−R」):96重量部をプロピレン製の広口瓶に入れ、さらにφ3ガラスビーズ:300重量部をプロピレン製の広口瓶に入れ、ロッキングミルRM−05S(セイワ技研社製)にて、インバーター周波数設定52Hzで90分間分散を行った。その後、ガラスビーズを除去し、得られた液体をSUS製のふるい(目開き150ミクロン)によりゴミや粗大粒子を除去し、液体現像剤が得られた。
また、シアン系顔料の代わりに、マゼンダ系顔料:ピグメントレッド238(山陽色素社製)、イエロー系顔料:ピグメントイエロー180(クラリアント社製)、ブラック系顔料:カーボンブラック(デグサ社製、Printex L)に、それぞれ変更した以外は、上記と同様にして、マゼンダ系液体現像剤、イエロー系液体現像剤、ブラック系液体現像剤を製造した。
変性ポリエステル樹脂を用いず、変性していないポリエステル樹脂(重量平均分子量:7500、ガラス転移点(Tg):57℃、酸価:10mgKOH/g)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして各色に対応する液体現像剤を製造した。
(比較例2)
変性ポリエステル樹脂を用いず、変性していないポリエステル樹脂(重量平均分子量:7500、ガラス転移点(Tg):57℃、酸価:10mgKOH/g)を用い、ポリアミン系分散剤(日本ルーブリゾール社製、商品名「ソルスパース13940」)をトナー粒子100重量部に対して1重量部添加した以外は、前記実施例1と同様にして各色に対応する液体現像剤を製造した。
変性ポリエステル樹脂を用いず、変性していないポリエステル樹脂(重量平均分子量:7500、ガラス転移点(Tg):57℃、酸価:10mgKOH/g)を用い、ポリエチレンイミン(重量平均分子量:10000)をトナー粒子100重量部に対して3重量部添加した以外は、前記実施例1と同様にして各色に対応する液体現像剤を製造した。
上記のようにして得られた各液体現像剤について、以下のような評価を行った。
[2.1]現像効率
図1、図2に示すような画像形成装置を用いて、画像形成装置の現像ローラ上に前記各実施例および各比較例で得られた液体現像剤による液体現像剤層を形成した。次に、現像ローラの表面電位を300Vとし、感光体の表面電位を500Vで均一に帯電させ、感光体に露光を行い、感光体表面の帯電を減衰させ、表面電位を50Vとした。液体現像剤層が感光体と現像ローラとの間を通過した後の、現像ローラ上のトナー粒子と、感光体上のトナー粒子とをテープで採取した。採取に用いた各テープを記録紙上に貼り付け、それぞれのトナー粒子の濃度を測定した。測定後、感光体上で採取されたトナー粒子の濃度を、感光体上で採取されたトナー粒子の濃度と現像ローラ上で採取されたトナー粒子の濃度との総和で除した数値に100を掛けた値を現像効率として求め、以下の5段階の基準に従い評価した。
B :現像効率が90%以上95%未満であり、現像効率に優れる。
C :現像効率が80%以上90%未満であり、実用上問題のない。
D :現像効率が50%以上80%未満であり、現像効率に劣る。
E :現像効率が50%よりも小さく、現像効率に特に劣る。
各実施例および各比較例で得られた液体現像剤について、マイクロチック・ニチオン社製の「顕微鏡式レーザーゼータ電位計」ZC−2000を用いて電位差を測定し、以下の5段階の基準に従い評価した。
測定は、液体現像剤を希釈溶媒で希釈して、□10mmの透明セルに入れ、電極間9mmで300Vの電圧をかけると同時に顕微鏡でセル内の粒子の移動速度を観察することで、移動速度を算出して、その値からゼータ電位を求めることにより行った。
B :電位差が+85mV以上、+100mV未満(良い)。
C :電位差が+70mV以上、+85mV未満(普通)。
D :電位差が+50mV以上、+70mV未満(やや悪い)。
E :電位差が+50mV未満(非常に悪い)。
[2.3.1]方法1
各実施例および各比較例で得られた液体現像剤10mLを試験管(口径12mm、長さ120mm)に入れ、10日間静置後の沈降した深さを測定し、以下の4段階の基準に従って評価した。
A :沈降した深さが0mm。
B :沈降した深さが0mmよりも大きく、2mm以下。
C :沈降した深さが2mmよりも大きく、5mm以下。
D :沈降した深さが5mmよりも大きい。
各実施例および各比較例で得られた液体現像剤45.5mLを遠沈管に入れ、回転半径5cm、回転数500、1000、2000、4000、5000rpm、3分間の条件で遠心分離機(コクサン社製)にかけた後、各回転数における沈降した深さを測定した。
遠心加速度rω2(rω2=1118×回転半径(cm)×1分当たりの回転数(rpm)2×10−8×g(重力加速度))を横軸にとり、沈降した深さを縦軸にとって、上記測定結果に基づいてプロットした。各プロットに基づいて、1次近似により傾きkを求め、下記基準に従い評価した。なお、kの値が低いほど、分散安定性が高いと言える。
A:0≦k<0.004
B:0.004≦k<0.008
C:0.008≦k<0.012
D:k≧0.012
前記各実施例および前記各比較例で得られた液体現像剤を用いて、それぞれ、図1、図2に示すような画像形成装置により、所定パターンの画像を10000枚の記録紙(セイコーエプソン社製、上質紙 LPCPPA4)上に形成した。この画像形成は、各色の液体現像剤タンクから対応する各色の撹拌装置への液体現像剤の供給を停止した状態で行った。10000枚の記録紙への画像形成を行った後、固形分含有率が20wt%となるように、撹拌装置に回収されたトナー粒子を絶縁性液体で希釈することにより再生した液体現像剤(リサイクル液体現像剤)について、以下に述べるような2種類の方法(方法1、方法2)のよる試験を行い、リサイクルについての適応性(リサイクル性)を評価した。
各実施例および各比較例についてのリサイクル液体現像剤10mLを試験管(口径12mm、長さ120mm)に入れ、10日間静置後の沈降した深さを測定し、以下の4段階の基準に従って評価した。
A :沈降した深さが1mm以下。
B :沈降した深さが1mmよりも大きく、3mm以下。
C :沈降した深さが3mmよりも大きく、6mm以下。
D :沈降した深さが6mmよりも大きい。
各実施例および各比較例についてのリサイクル液体現像剤45.5mLを遠沈管に入れ、回転半径5cm、回転数500、1000、2000、4000、5000rpm、3分間の条件で遠心分離機(コクサン社製)にかけた後、各回転数における沈降した深さを測定した。
遠心加速度rω2(rω2=1118×回転半径(cm)×1分当たりの回転数(rpm)2×10−8×g(重力加速度))を横軸にとり、沈降した深さを縦軸にとって、上記測定結果に基づいてプロットした。各プロットに基づいて、1次近似により傾きkを求め、下記基準に従い評価した。なお、kの値が低いほど、分散安定性が高いと言える。
B:0.006≦k<0.010
C:0.010≦k<0.014
D:k≧0.014
これらの結果を表3に示す。
Claims (7)
- 絶縁性液体と、
ポリアルキレンイミンでポリエステル樹脂を変性した変性ポリエステル樹脂を含む材料で構成されたトナー粒子とを含有し、
前記ポリアルキレンイミンの変性に供される前記ポリエステル樹脂の酸価は、5〜20mgKOH/gであることを特徴とする液体現像剤。 - 前記ポリアルキレンイミンの重量平均分子量は、10000〜70000である請求項1に記載の液体現像剤。
- 前記ポリアルキレンイミンは、ポリエチレンイミンである請求項1または2に記載の液体現像剤。
- 前記絶縁性液体は、植物油と、脂肪酸モノエステルとを含むものである請求項1ないし3のいずれかに記載の液体現像剤。
- 前記トナー粒子は、前記変性ポリエステル樹脂が有機溶媒に溶解した樹脂溶液を調製する樹脂溶液調製工程と、前記樹脂溶液中に水系液体を添加することにより、W/O乳化液を経由して、O/W乳化液を調製するO/W乳化液調製工程と、前記O/W乳化液中に含まれる分散質を合一させ、合一粒子を得る合一工程と、前記合一粒子中に含まれる前記有機溶媒を除去し、前記トナー粒子を形成する有機溶媒除去工程とを経て得られるものである請求項1ないし4のいずれかに記載の液体現像剤。
- 前記変性ポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂100重量部に対してポリアルキレンイミン1〜8重量部で変性されたものである請求項1ないし5のいずれかに記載の液体現像剤。
- 色の異なる複数の液体現像剤を用いて、複数の前記液体現像剤に対応した複数の単色像を形成する現像工程と、
各色に対応した複数の前記単色像を記録媒体に転写し、前記記録媒体上に、複数の前記単色像を重ね合わせてなる未定着のトナー画像を形成する転写工程と、
前記未定着のトナー画像を前記記録媒体上に定着する定着工程とを有し、
前記液体現像剤が、絶縁性液体と、ポリアルキレンイミンでポリエステル樹脂を変性した変性ポリエステル樹脂を含む材料で構成されたトナー粒子とを含有し、
前記ポリアルキレンイミンの変性に供される前記ポリエステル樹脂の酸価は、5〜20mgKOH/gであることを特徴とする画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009035930A JP5434125B2 (ja) | 2009-02-18 | 2009-02-18 | 液体現像剤および画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009035930A JP5434125B2 (ja) | 2009-02-18 | 2009-02-18 | 液体現像剤および画像形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010191222A JP2010191222A (ja) | 2010-09-02 |
JP5434125B2 true JP5434125B2 (ja) | 2014-03-05 |
Family
ID=42817315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009035930A Active JP5434125B2 (ja) | 2009-02-18 | 2009-02-18 | 液体現像剤および画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5434125B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5835258B2 (ja) | 2013-03-26 | 2015-12-24 | 富士ゼロックス株式会社 | 液体現像剤、画像形成装置、画像形成方法、プロセスカートリッジ、及び液体現像剤カートリッジ |
US20200233330A1 (en) * | 2017-11-29 | 2020-07-23 | Kao Corporation | Liquid developing agent |
JP6986941B2 (ja) * | 2017-11-29 | 2021-12-22 | 花王株式会社 | 液体現像剤 |
EP3767395A4 (en) * | 2018-03-12 | 2021-11-17 | Kao Corporation | COMPOSITION OF BINDER RESIN INTENDED FOR A TONER |
WO2021049194A1 (ja) * | 2019-09-11 | 2021-03-18 | 花王株式会社 | 液体現像剤 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4098153B2 (ja) * | 2003-05-14 | 2008-06-11 | 株式会社リコー | 静電潜像現像用トナーと、これを用いる画像形成方法、装置及びプロセスカートリッジ |
JP4685522B2 (ja) * | 2005-06-27 | 2011-05-18 | サカタインクス株式会社 | 液体現像剤の製造方法およびその製造方法により得られた液体現像剤 |
JP2007219229A (ja) * | 2006-02-17 | 2007-08-30 | Fuji Xerox Co Ltd | 着色樹脂粒子分散液の製造方法、着色樹脂粒子分散液及び電子写真用液体現像剤 |
JP2009014808A (ja) * | 2007-07-02 | 2009-01-22 | Seiko Epson Corp | 画像形成装置、画像形成装置の制御方法および画像形成方法 |
JP2009015244A (ja) * | 2007-07-09 | 2009-01-22 | Seiko Epson Corp | 液体現像剤および画像形成装置 |
-
2009
- 2009-02-18 JP JP2009035930A patent/JP5434125B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010191222A (ja) | 2010-09-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5176733B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP5104654B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP5287307B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP5609286B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP2009258591A (ja) | 液体現像剤および画像形成方法 | |
JP5024229B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP2010224300A (ja) | 液体現像剤および画像形成方法 | |
JP5277677B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP5434125B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成方法 | |
JP2009186970A (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP5521569B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP5125824B2 (ja) | 液体現像剤の製造方法 | |
JP5418055B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成方法 | |
JP5176737B2 (ja) | 液体現像剤用トナーの製造方法、液体現像剤用トナー、液体現像剤の製造方法、液体現像剤および画像形成装置 | |
JP5309573B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP5310202B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成方法 | |
JP5434165B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成方法 | |
JP5434134B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP5521566B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP5521567B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP2012256065A (ja) | 液体現像剤用トナーの製造方法、液体現像剤用トナー、液体現像剤の製造方法、液体現像剤および画像形成装置 | |
JP2010060931A (ja) | 液体現像剤の製造方法、液体現像剤および画像形成装置 | |
JP2011039309A (ja) | 液体現像剤の製造方法および液体現像剤 | |
JP5176818B2 (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 | |
JP2011053511A (ja) | 液体現像剤および画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111128 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130430 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130514 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130709 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131112 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131125 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5434125 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |