JP5433496B2 - 弾球遊技機用の遊技盤の製造方法及びこの遊技盤を用いた弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機用の遊技盤の製造方法及びこの遊技盤を用いた弾球遊技機 Download PDF

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Description

本発明は、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機等の遊技球(パチンコ球)を遊技媒体として用いる弾球遊技機用の遊技盤の製造方法に関するものであり、詳しくは、複数の図柄を変動表示する図柄変動表示装置の表面側に開口部を有する樹脂製の遊技盤を射出成形法により製造する製造方法に関する。
近年、遊技機の遊技領域内に設けられる図柄表示装置及び演出用の可動役物の大型化に伴い、遊技盤に設けられる開口部も大型化している。このため、押出成形法により遊技盤を成形した後に開口部を切除すると、開口部として破棄される廃材の量も多くなる点が問題となっている。これに対して、射出成形法により予め開口部を作成した状態で成形することが考えられるが、大きな開口部を有することにより、例えば、遊技盤に十分な強度が得られないという問題点がある。
特許文献1には、予め遊技盤に取付口を備え、この取付口に跨がって設けられる補強部材を取付部材を避けた位置に形成することで、遊技盤に必要な強度を備えつつ、取付口として廃棄される廃材の量を減少させることのできる遊技盤が記載されている(請求項1参照)。この遊技盤を用いた場合には、遊技盤に必要な強度を備えることは可能ではあるが、特定の取付部材を避けた位置に補強部材が備えられているため、汎用性が低く設計上の自由度が制限されてしまう。
また、遊技盤の表面には、予め装飾が施された樹脂製シートが貼着される場合がある。この樹脂製シートは、遊技盤面を装飾する為のものであると共に、遊技領域を転動する遊技球の衝突や摩耗等から遊技盤を保護する目的で設けられるものである。このような役割上、樹脂製シートは遊技盤の表面の予め定められた位置に、皺や浮上がりや位置ズレを発生させることなく正確に貼着する必要がある。
一方、特許文献2には、障害釘を打設する環状ガイドレール内側の部分を厚くし、その他の部分を薄くして成形した基板に、紙質材と透明な樹脂シート材のいずれかに絵柄を有する化粧シートを貼付して作成する弾球遊技機用の遊技盤の製造方法が記載されている(請求項2参照)。こうすることにより、障害釘の十分な保持力を有する遊技盤を提供している。
特許第3836586号公報 特開平10−099488号公報
しかしながら、特許文献1に記載の遊技盤に樹脂製シートを貼着する場合には、取付口に相当する部分の樹脂製シートを切削する場合、樹脂製シートは柔らかな素材でできているため、取付口の境界に沿って樹脂製シートの該当部を切削することができないという問題点がある。また、予め樹脂製シートに取付口と同じ大きさの孔を備えていた場合には、樹脂製シートの強度が孔を有していない場合に比べて更に低下し、樹脂製シートに備えられた孔と取付口とを重ね合わせた状態で正確に貼着することが困難であるという問題点がある。このように、特許文献1に記載の遊技盤は、樹脂製シートを貼着する場合には採用することができない。
また、特許文献2に記載の遊技盤の製造方法は、そもそも障害釘の十分な保持力を有する遊技盤を提供することを目的としており、大型化する図柄変動表示装置及び演出用の可動役物を取り付ける際に廃棄される廃材の量を低減することは目的とされていない。事実、この遊技盤の製造方法では、遊技領域内(障害釘を打設する環状ガイドレールの内側の部分)は厚く作成されているため、図柄変動表示装置及び演出用の可動役物が大きくなればなるほど、発生する廃材の量が増加するという課題がある。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、遊技盤製造時の遊技領域内から発生する廃材の量を低減しつつ、樹脂製シートを所望の位置に正確に貼着する際の労力を低減することができる弾球遊技機用の遊技盤の製造方法及びこの弾球遊技機用の遊技盤を用いた遊技機を提供することを主目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の弾球遊技機用の遊技盤の製造方法は、
複数の図柄を変動表示する図柄変動表示装置と遊技球が入賞する入賞口とを有する弾球遊技機用の遊技盤を製造する製造方法であって、
風車や複数の障害釘を取り付け可能な厚手部と、前記厚手部よりも薄く、前記図柄変動表示装置を配設するために除去される薄手部と、を有する樹脂製の遊技盤を射出成形法で成形する成形工程と、
前記厚手部及び前記薄手部の少なくとも一部の表面と樹脂製シート材とを貼着する貼着工程と、
前記貼着工程で貼着した前記樹脂製シート材と共に、前記薄手部の一部であって前記厚手部に隣接する境界領域を切削する切削工程と、
を含んでいる。
この弾球遊技機用の遊技盤の製造方法では、厚手部と厚手部より薄い薄手部とが設けられている。この薄手部は、薄手部の一部であって厚手部に隣接する境界領域を有しており、この境界領域が後述する切削工程で切削されることにより、図柄変動表示装置を配置するために除去される。このとき、薄手部は厚手部よりも薄く成型されているため、厚手部と同一の厚さで成形された遊技盤と比較して、より廃棄される廃材の量を減少させることができると同時に、切削時にかかる切削時間も短縮することができる。これらの効果は、図柄変動表示装置が大型になればなるほど、より効果が大きい。また、予め図柄変動表示装置を嵌め込む孔を備えるのではなく、孔に相当する部分に薄い薄手部を設けることにより、予め遊技盤に孔を備える場合と比較して、ウェルドラインが発生する可能性が低い状態で設置可能なゲートの位置を増大させ、設計の自由度を上げることができる。なお、ここで境界領域とは、厚手部と薄手部との境界線上及び切削する際に切削機器によって必要となる所定のスペース(のりしろ部)だけ薄手部側に移動した位置を含むものである。
本発明の弾球遊技機用の遊技盤の製造方法において、前記薄手部は、周囲を前記境界領域に囲まれた位置に開放孔を有していてもよい。こうすれば、開放孔が無い場合と比較して、図柄変動表示装置を取り付けるために廃棄される廃材の量をより低減させることが可能となる。この開放孔は、周囲を前記境界領域に囲まれた位置に設けられているため、貼着工程で樹脂製シート材を貼着した際には、境界領域に樹脂製シートの少なくとも一部が貼着されることになる。このため、柔軟性の高い樹脂製シートであっても境界領域が硬い台紙の役割を果たし、容易に切削することができる。ここで開放孔とは、樹脂が不連続であることにより生じる空間を意味し、開放孔の形は円形や楕円形、矩形等のいずれの形であってもよいし、金型等を用いて同一の大きさに成形したものであってもよい。なお、この開放孔の大きさは、成形する樹脂の条件により、ウェルドラインが発生する可能性を未然に低減すべく、適宜大きさを決定することができる。
本発明の弾球遊技機用の遊技盤の製造方法において、前記遊技盤は、前記入賞口の取り付け位置に、前記厚手部よりも薄い第二薄手部を有していてもよい。こうすれば、図柄変動表示装置を設置する際に生じる廃材だけでなく、入賞口を取り付ける際に生じる廃材の量をより低減させることが可能となる。
本発明の弾球遊技機用の遊技盤の製造方法において、前記切削工程は、刃先が回転する切削具によって切削される工程であってもよい。刃先が回転する切削具を用いて切削する場合には、柔軟性の高い樹脂製シートのみでは刃先に樹脂製シートが巻き込まれることにより所望の形で切削することができない可能性が高い。しかしながら、本発明の弾球遊技機用の遊技盤の製造方法を用いることで、例えば、フライス盤のような、既存の設備を利用して切削工程を行うことができるため、新たな装置を導入する労力を低減することができる。
本発明の弾球遊技機用の遊技盤の製造方法において、前記成形工程及び前記貼着工程に替えて、風車や複数の障害釘を取り付け可能な厚手部と、前記厚手部よりも薄く、前記図柄変動表示装置を配設するために除去される薄手部と、を有する樹脂製の遊技盤を射出成形すると同時に、表面に前記樹脂製シート材を貼着するインモールド成形工程を有していてもよい。こうすれば、大型の図柄変動表示装置が遊技領域内に設置されることにより廃棄されることになる薄手部の樹脂量を遊技盤全体が同じ厚さの場合と比較して、より低減させることができるという効果を有したまま、成形工程と貼着工程とを有している場合と比較して、より労力を低減することができる。
本発明の遊技機は、上述した弾球遊技機用の遊技盤の製造方法を用いて製造した遊技盤を備えているため、大型の図柄変動表示装置が遊技領域内に設置されることにより廃棄されることになる薄手部の樹脂量を遊技盤全体が同じ厚さの場合と比較して、より低減させることができるという作用効果が得られる。
図1は、パチンコ遊技機20の構成の概略を示す概略図である。 図2は、パチンコ遊技機20の正面図である。 図3は、パチンコ遊技機20の背面図である。 図4は、パチンコ遊技機20内の電気的接続の概略を示すブロック図である。 図5は、遊技盤50と樹脂製シート90とを貼着する貼着工程の一例を説明するための説明図である。 図6は、図5(b)のA−A断面を示し、遊技盤50から樹脂製シート90を切削する切削工程の一例を説明するための説明図である。 図7は、他の実施の形態における遊技盤50の一例を示す説明図である。
ここで、上記簡単に説明した図面に基づいて、本発明を実施するための形態を説明するにあたり、本実施の形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施の形態のパチンコ遊技機20が本発明の弾球遊技機に相当し、図柄変動表示装置52が図柄変動表示装置に相当し、入賞口56が入賞口に相当し、遊技盤50が遊技盤に相当し、厚手部50aが厚手部に相当し、薄手部50bが薄手部に相当し、貼着領域50cが境界領域に相当し、開放孔50dが開放孔に相当し、薄手部50eが第二薄手部に相当し、樹脂製シート90が樹脂製シート材に、それぞれ相当する。なお、パチンコ遊技機20の動作を説明することにより本発明の弾球遊技機の利用方法の一例も明らかにしている。
次に、図1〜図4を用いて、本発明の一実施形態であるパチンコ遊技機20の構成を詳しく説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機20の構成の概略を示す概略図であり、図2は、パチンコ遊技機20の正面図であり、図3は、パチンコ遊技機20の裏面図であり、図4は、パチンコ遊技機20内の電気的接続の概略を示すブロック図である。パチンコ遊技機20は、図1に示すように、パチンコホール等の島に上板と下板との間に挟持されて支持される外枠22と、外枠22に軸支される本体部30と、本体部30の一側に設けられ図示しない蝶番により開閉可能に軸着される透明板保持枠60と、を備えている。
本体部30は、図2に示すように、遊技領域51を含む遊技盤50と、前面下部の一側方位置に回転可能に設けられた発射ハンドル32と、前面下部に設けられ図示しない遊技球を貯留する球受皿34と、球受皿34の下部であって本体部30の両側部に設けられ演出音等を放音するスピーカ36と、を備えている。また、本体部30の裏面側には、図3に示すように、上部に設けられた球タンク38から賞球又は貸球を供給する球払出装置40と、封入ケースに封入された球払出制御基板48及び主制御基板70を含む主基板と、ランプ制御基板49及び音声・表示制御基板80を含む周辺基板と、が設けられている。
遊技盤50は、図2に示すように、略中央部に位置し入賞等による各種演出を表示する大型の液晶パネルを有する図柄変動表示装置52や図柄変動表示装置52の下方に位置する大入賞口58及び大入賞口58の両側方向に位置する複数の入賞口56を有し、風車や多数の障害釘からなる障害釘群が表面に適宜配置される遊技領域51を有している。球受皿34内の図示しない遊技球は、図示しない打球供給装置を経由して図示しない打球発射装置に導かれ、発射ハンドル32の回転度に応じた強さで遊技領域51内に発射される。図示しない発射装置によって障害釘群や入賞口56等を有する遊技領域51内に射出された遊技球は、風車や障害釘群を通過して入賞口56や大入賞口58に到達すると、入賞口56や大入賞口58に設けられた入賞球スイッチ46(図4参照)によって検出され、主制御基板70が入賞信号を受信することによって入賞として扱われる。この場合には、主制御基板70より球払出制御基板48に球払出信号が発信され、球タンク38から球払出装置40を介して賞球が球受皿34に供給されることにより、遊技者は賞球を得ることができる。
遊技盤50の表面には、樹脂製シート90が全面に貼付されている(図5(b)参照)。この樹脂製シート90は、遊技盤50と略同一の大きさに成形された樹脂製シートであり、裏面は公知の印刷・転写方法により装飾が施されている。この樹脂製シート90は、後述する貼着工程において、遊技盤50の表面側に貼着される(図5(a)参照)。このため、遊技盤50の表面に貼着するという簡単な動作で遊技盤50の表面に容易に装飾を施すことができる。また、遊技盤50の表面全体が樹脂製シート90で覆われることで、遊技盤50の表面が遊技球によって摩耗したり損傷したりする可能性を未然に低減することができる。
透明板保持枠60は、図1に示すように、後面にガラスやプラスチックからなる透明板62を有している。また、透明板保持枠60を本体部30に対して閉じた際には、遊技領域51が透明板62越しに視認可能な状態となる。
主制御基板70は、図4に示すように、CPU71を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、遊技の演出を行う遊技プログラム等の各種プログラムを記憶したROM72と、一時的にデータを記憶するRAM73と、がそれぞれ電気的に接続された状態で配設されている。この主制御基板70は、音声・表示制御基板80や球払出制御基板48等の各種基板及び皿満タンスイッチ42や空切り防止スイッチ44等の各種スイッチと電気的に接続されており、各種信号の送受信を行っている。図示しない遊技球が始動入賞口54に入賞すると、始動入賞口54に設けられた入賞球スイッチ46から入賞信号がCPU71に入力され、ROM72に予め記憶されている遊技プログラムに従い抽選が行われる。この抽選により所定の確率で大当たりが招来されると、音声・表示制御基板80に大当たりの演出を行わせる演出信号を出力すると共に、球払出制御基板48を介して球払出装置40に球払出信号を出力し、球払出装置40より賞球が払出される。
音声・表示制御基板80は、CPU81を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、演出音の出力を制御する後述する音出力制御プログラム等を記憶したROM82と、一時的にデータを記憶するRAM83と、がそれぞれ電気的に接続された状態で配設されている。この音声・表示制御基板80は、主制御基板70やスピーカ36、図柄変動表示装置52等と電気的に接続されており、主制御基板70からの演出信号に基づいて各種ランプや発光ダイオードを点灯又は消灯させて演出を行う。
次に、こうして構成された本実施形態のパチンコ遊技機20に取り付けられた遊技盤50の製造方法について、詳しく説明する。ここで、図5は、遊技盤50と樹脂製シート90とを貼着する貼着工程の一例を説明するための説明図であり、図5(a)は、遊技盤50と樹脂製シート90とを貼着する前の状態を、図5(b)は、遊技盤50と樹脂製シート90とを貼着した後の状態をそれぞれ示している。
遊技盤50は、風車や多数の障害釘からなる障害釘群が表面に適宜配置される厚手部50aと、この厚手部よりも薄い薄手部50b及び薄手部50eと、の少なくとも2種類の厚さを有する領域によって構成され、公知の射出成形法による成形工程で成形される。この薄手部50bは、遊技盤50がパチンコ遊技機20に組み込まれた際には、図柄変動表示装置52が嵌め込まれる位置に位置し、後述する切削工程で、図柄変動表示装置52を配設するために除去される。また、薄手部50eは、入賞口56及び大入賞口58等が取り付けられる位置に位置し、後述する切削工程で、入賞口56又は大入賞口58等を取り付けるために除去される。このとき、厚手部50aの厚さは8mm以上10mm以下が好ましい。厚さが8mm未満の場合には、障害釘を打設した際に十分保持できない可能性があるため好ましくない。また、薄手部50bの厚さは、2mm以上3mm以下が好ましい。厚さが2mm未満の場合には、後述する切削工程で切削する際に、所望の形に切削できない可能性があるため好ましくなく、3mmより厚い場合には、切削工程で発生する廃材の量が多くなるため好ましくない。
ここで、厚手部50aと薄手部50bとの境界について、更に詳しく説明する。厚手部50aと薄手部50bとの境界は、表面側は同一平面上であり、裏面側は裏面から表面側に向かって壁面50fを有する(図6(a)参照)。言い換えると、遊技盤50を裏面側から見た場合には、薄手部50bの部分が凹んだ凹形状となっている。このように、境界の表面側が同一平面上であるため、後述する貼着工程で樹脂製シート90を表面側に貼着する際に、厚手部50aと薄手部50bとの境界で樹脂製シート90に皺が生じたり、樹脂製シート90が浮き上がったりする可能性を未然に低減することができる。なお、厚手部50aと薄手部50eとの境界も同様であるため、説明を省略する。
次に、貼着工程において、成形工程で成形された遊技盤50の表面に、樹脂製シート90が貼着される(図5(b)参照)。こうすることにより、厚手部50aと薄手部50bとの境界線上を含む遊技盤50の表面側に樹脂製シート90が貼着されることになるため、後述する切削工程で薄手部50bを切削する際、表面に貼着された樹脂製シート90が薄手部50bと共に切削されることになる。このとき、遊技盤50の表面に樹脂製シート90を貼着する方法は、公知の貼着方法を用いることができ、例えば、熱融着してもよいし、接着剤を用いて接着しても良い。
次に、図6を用いて切削工程について詳しく説明する。ここで、図6は、遊技盤50と樹脂製シート90とを切削する切削工程の一例を説明するための説明図であり、図6(a)は、図5(b)のA−A断面図を、図6(b)は、A−A断面を切削ドリル100を用いて切削する状態を、図6(c)は、薄手部50bを除去する状態を、それぞれ表している。切削工程では、遊技盤50の表面に樹脂製シート90が貼着された状態(図6(a)参照)で遊技盤50及び樹脂製シート90が図示しない切削機に配設される。このとき、図6(b)に示すように、切削ドリル100は、厚手部50aと薄手部50bとの境界位置に位置決めされる。切削ドリル100は、厚手部50aと薄手部50bとの境界線上を移動することで、薄手部50bを遊技盤50から切断する。この後、図6(c)に示すように、切断された薄手部50bを除去することにより、表面に貼着された樹脂製シート90と共に薄手部50bを遊技盤50から容易に除去することができる。なお、薄手部50eの場合も同様であるため、説明を省略する。
以上詳述した本実施の形態の弾球遊技機の遊技盤の製造方法によれば、障害釘等を打設可能な厚さを有する厚手部50aと厚手部50aよりも薄い薄手部50bとを有する遊技盤50を成形工程で成形した後に、薄手部50bを切削工程で切削するため、成形工程で同一の厚さの遊技盤50を成形した場合と比較して、廃棄される廃材の量を低減させることができる。このとき、薄手部50bは、図柄変動表示装置52が組み付けられる位置に位置しているため、図柄変動表示装置52が大きい場合には、特に廃材の量を低減させることができる。また、例えば、図柄変動表示装置52を嵌め込むために予め大きな孔を遊技盤50に備えた場合には、ウェルドラインが発生する可能性が高くなるが、図柄変動表示装置50を嵌め込む部分に薄い薄手部50bを備えることにより、予め遊技盤50に大きな孔を備える場合と比較して、よりウェルドラインが発生する可能性を低減することができると共に、樹脂を導入するゲートの配置位置の自由度を上げることができる。
また、遊技盤50と樹脂製シート90とを貼着工程で貼着した後に、遊技盤50と樹脂製シート90とを切削工程で切削するため、遊技盤50及び樹脂製シート90をそれぞれ切削した後に貼着する場合と比較して、労力を低減することができる。例えば、樹脂製シート90を遊技盤50に貼着する前に切削ドリル100で切削しようとした場合には、切削ドリル100が樹脂製シート90を巻き込むことになるため、そもそも切削することができない。これに対して、樹脂製シート90を遊技盤50に予め貼着して切削した場合には、遊技盤50が樹脂製シート90の硬い台紙の役割を果たすことになり、広く樹脂製板の加工分野で用いられているフライス盤等の回転するドリルを用いた切削器具で遊技盤50と樹脂製シート90とを切削することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施の形態では、厚手部50aより薄い薄手部50bを有するものとしたが、この薄手部50bは、図7に示すように、厚手部50aに隣接する貼着領域50cと貼着領域50cに囲まれた開放孔50dとを有していても良い。こうすれば、開放孔50dを有していない場合と比較して、更に廃棄される廃材の量を低減することができる。このとき、開放孔50dの周囲には貼着領域50cが備えられているため、樹脂製シート90の少なくとも一部が貼着領域50cに貼着され、硬質の遊技盤50の一部が樹脂製シート90に対して台紙の役割を果たすことになる。このため、樹脂製シート90が柔軟性に富むものであっても、切削ドリル100によって巻き込まれ、樹脂製シート90が所望の形で切削できない可能性を未然に低減することができる。なお、図7は、他の実施の形態における遊技盤50の一例を示す説明図であり、図7(a)は、他の実施の形態における遊技盤50の一例を示す説明図であり、図7(b)は、図7(a)のA−A断面図である。また、図7(a)中の点線は、厚手部50aと薄手部50bとの境界線を表したものである。
このとき、開放孔50dの形状は、開放孔50dの大きさが薄手部50bよりも小さく、周囲に貼着領域50cを有する形状であれば、特に限定されるものではない。例えば、開放孔50dの形状は、円形や楕円形、多角形形状であっても良いし、薄手部50bの形状が矩形で開放孔50dの形状が円形である等、薄手部50bと開放孔50dの形状が異なる形状であっても良い。いずれの場合であっても、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
上述した実施の形態では、薄手部50eを有するものとしたが、薄手部50eは無くても良い。この場合であっても、上述した実施の形態と同様の効果が得られる。
上述した実施の形態では、遊技盤50は、風車や多数の障害釘からなる障害釘群が表面に適宜配置される厚手部50aと、この厚手部50aよりも薄い薄手部50bと、の少なくとも2種類の厚さを有する領域によって構成されるものとしたが、風車や多数の障害釘を取り付ける取り付け位置のみを厚手の厚手部50aとしてもよい。こうすれば、遊技盤50に障害釘等を固定するために必要な部分のみ厚手にすれば足るため、上述した実施の形態と比較して、遊技盤50の成形に必要な原材料の量をより低減し、環境に資することができる。
このとき、遊技盤50は、補強リブを備えていても良い。こうすれば、厚手の領域の減少によって低下した強度を補うことができる。この補強リブは、例えば、外周端に額縁状に形成されていても良いし、厚手の領域が少ない部位に適宜形成されていても良い。いずれの場合であっても、上述した実施の形態と同様の効果を得つつ、遊技盤50の強度を向上させることができる。
上述した実施の形態では、成形工程の後に貼着工程を有するものとしたが、遊技盤用の樹脂の成形と樹脂表面への貼着との両方を同時に行うインモールド成形工程を有していても良い。こうすれば、薄手部50bを有することで廃材の量を未然に低減することができるという効果を有しながら、成形工程と貼着工程の二つの工程を有する場合と比較して、遊技盤50を製造する際の労力を低減することができる。
上述した実施の形態では、切削工程において、切削ドリル100を厚手部50aと薄手部50bとの境界線上を移動させて薄手部50bを遊技盤50から切削するものとしたが、薄手部50b上であって、厚手部50aから所望の距離だけ移動した位置を移動させて薄手部50bを遊技盤50から切削するものとしてもよい。こうすれば、上述した実施の形態と同様の効果を得ながら、切削ドリル100の刃が太い場合など、種々の切削具に応じた位置で切削することができる。また、厚手部50aからの位置を変更することにより、遊技盤50から切除される領域の大きさを調節でき、汎用性を向上させることができる。なお、ここで所望の距離とは、例えば、30mm以上50mm以下が望ましい。
上述した実施の形態では、樹脂製シート90に装飾が施されているものとしたが、装飾は無くとも良い。例えば、遊技盤50が透明の合成樹脂によって成形されている場合には、樹脂製シート90を貼着することにより、遊技領域51が遊技球によって摩耗・損傷する可能性を低減することができる。
上述した実施の形態で示すように、樹脂製板の製造分野、特に、弾球遊技機用の遊技盤の製造分野に利用することができる。
20…パチンコ遊技機、22…外枠、30…本体部、32…発射ハンドル、34…球受皿、36…スピーカ、38…球タンク、40…球払出装置、42…皿満タンスイッチ、44…空切り防止スイッチ、46…入賞球スイッチ、48…球払出制御基板、49…ランプ制御基板、50…遊技盤、50a…厚手部、50b…薄手部、50c…薄手領域、50d…開放孔、50e…薄手部、50f…壁面、51…遊技領域、52…図柄変動表示装置、54…始動入賞口、56…入賞口、58…大入賞口、60…透明板保持枠、62…透明板、70…主制御基板、71…CPU、72…ROM、73…RAM、80…音声・表示制御基板、81…CPU、82…ROM、83…RAM、90…樹脂製シート、100…切削ドリル。

Claims (6)

  1. 複数の図柄を変動表示する図柄変動表示装置と遊技球が入賞する入賞口とを有する弾球遊技機用の遊技盤を製造する製造方法であって、
    風車や複数の障害釘を取り付け可能な厚手部と、前記厚手部よりも薄く、前記図柄変動表示装置を配設するために除去される薄手部と、を有する樹脂製の遊技盤を射出成形法で成形する成形工程と、
    前記厚手部及び前記薄手部の少なくとも一部の表面と樹脂製シート材とを貼着する貼着工程と、
    前記貼着工程で貼着した前記樹脂製シート材と共に、前記薄手部の一部であって前記厚手部に隣接する境界領域を切削する切削工程と、
    を含む、弾球遊技機用の遊技盤の製造方法。
  2. 前記薄手部は、周囲を前記境界領域に囲まれた位置に開放孔を有する、
    請求項1に記載の弾球遊技機用の遊技盤の製造方法。
  3. 前記遊技盤は、前記入賞口の取り付け位置に、前記厚手部よりも薄い第二薄手部を有する、
    請求項1又は2に記載の弾球遊技機用の遊技盤の製造方法。
  4. 前記切削工程は、刃先が回転する切削具によって切削される工程である、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾球遊技機用の遊技盤の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾球遊技機用の遊技盤の製造方法であって、
    前記成形工程及び前記貼着工程に替えて、風車や複数の障害釘を取り付け可能な厚手部と、前記厚手部よりも薄く、前記図柄変動表示装置を配設するために除去される薄手部と、を有する樹脂製の遊技盤を射出成形すると同時に、表面に前記樹脂製シート材を貼着するインモールド成形工程を有する、
    弾球遊技機用の遊技盤の製造方法。
  6. 弾球遊技機であって、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾球遊技機用の遊技盤の製造方法を用いて作られた樹脂製の遊技盤と、
    を備えた、
    弾球遊技機。
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