JP5433232B2 - 古紙処理装置の叩解方法、古紙処理方法、古紙処理装置の叩解装置および古紙処理装置 - Google Patents

古紙処理装置の叩解方法、古紙処理方法、古紙処理装置の叩解装置および古紙処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5433232B2
JP5433232B2 JP2008335489A JP2008335489A JP5433232B2 JP 5433232 B2 JP5433232 B2 JP 5433232B2 JP 2008335489 A JP2008335489 A JP 2008335489A JP 2008335489 A JP2008335489 A JP 2008335489A JP 5433232 B2 JP5433232 B2 JP 5433232B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
beating
used paper
disaggregation
waste paper
paper processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008335489A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010156080A (ja
Inventor
繁 玉井
裕司 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seed Co Ltd
Original Assignee
Seed Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seed Co Ltd filed Critical Seed Co Ltd
Priority to JP2008335489A priority Critical patent/JP5433232B2/ja
Priority to US12/644,748 priority patent/US20100163655A1/en
Priority to KR20090130331A priority patent/KR20100077124A/ko
Priority to EP20090252909 priority patent/EP2202353A3/en
Priority to CN200910262663A priority patent/CN101768888A/zh
Publication of JP2010156080A publication Critical patent/JP2010156080A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5433232B2 publication Critical patent/JP5433232B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21BFIBROUS RAW MATERIALS OR THEIR MECHANICAL TREATMENT
    • D21B1/00Fibrous raw materials or their mechanical treatment
    • D21B1/04Fibrous raw materials or their mechanical treatment by dividing raw materials into small particles, e.g. fibres
    • D21B1/12Fibrous raw materials or their mechanical treatment by dividing raw materials into small particles, e.g. fibres by wet methods, by the use of steam
    • D21B1/30Defibrating by other means
    • D21B1/32Defibrating by other means of waste paper
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H11/00Pulp or paper, comprising cellulose or lignocellulose fibres of natural origin only
    • D21H11/14Secondary fibres
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
    • D21C3/22Other features of pulping processes
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21DTREATMENT OF THE MATERIALS BEFORE PASSING TO THE PAPER-MAKING MACHINE
    • D21D1/00Methods of beating or refining; Beaters of the Hollander type
    • D21D1/20Methods of refining
    • D21D1/30Disc mills
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/64Paper recycling

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

本発明は古紙処理装置の叩解方法、古紙処理方法、古紙処理装置の叩解装置および古紙処理装置に関し、さらに詳細には、官公庁・一般企業の機密文書や一般家庭の私的文書等で、使用済みや不要となった書類いわゆる古紙について、これら古紙に記載された機密情報や個人情報など各種情報の漏洩・流出を有効に防止すべく処理する古紙処理技術に関する。
官公庁や一般企業の日常業務において、顧客情報、個人情報、事業計画情報等の各種社内情報や、企画図、装置設計図等の各種図など、多種多様な機密情報が書類化されて管理使用されており、また、一般家庭の日常生活においても、個人住所が記載された封書・葉書や、個人情報が記載された電気・ガスメータ等の検針書類などの私的書類が日々発生しており、これら書類は、使用済みとなって不要になると、古紙として廃棄処分されることになる。
ところで、IT(Information Technology)の急速な発達により情報社会といわれる現代社会においては、これら古紙に記載された顧客情報、設計図面などの機密情報や、個人住所等の個人情報の漏洩・流出を防止することが必須であり、このための防止対策や技術の開発が積極的に行なわれている。
その中でも、シュレッダは、企業であると一般家庭であるとを問わず、重要な機密事項や個人情報の流出を防ぐために欠かせない装置として広く普及している。すなわち、シュレッダは、廃棄処分する古紙を小さな紙片に裁断する機構を備えており(例えば特許文献1参照)、これにより、古紙に記載された文字や線図を視認・解読不能な状態まで分断させて、これら文字や線図から構成される機密情報や個人情報の漏洩・流出を有効に防止している。
しかしながら、近時の飛躍的な技術進歩は、このように裁断された小さな紙片(裁断屑)からさえも元の書類を復元させて、そこに記載されている機密情報を再現・収集することを可能にしている。これにより、機密情報や個人情報の漏洩・流出を確実に防止すると信じられてきたシュレッダの信頼性も完全でないことが判明している。
これに関連して、本出願人は、例えば特許文献2に示されるような古紙処理装置を開発し提供している。
この古紙処理装置は、古紙再生工場等の大規模な古紙再生技術を、小規模店舗や一般家庭などの室内にも設置可能な装置技術として実現したもので、什器サイズの装置ケース内に、古紙を離解し叩解して古紙パルプを製造するパルプ製造部と、このパルプ製造部で製造された古紙パルプを抄紙して再生紙を製造する抄紙部と、これらパルプ製造部および抄紙部を連動して駆動制御する制御部を備えてなり、上記パルプ製造部は、古紙を攪拌破砕して離解する離解部と、この離解部で離解された古紙を叩解する叩解部とからなる。
そして、古紙は、上記パルプ製造部の離解部による攪拌により離解・叩解されてパルプ化された後、上記記叩解部によりさらに叩解されて微細化され、所望の古紙パルプとなり、その後上記抄紙部で抄紙されて再生紙となる。この場合、上記パルプ化の段階で、古紙は繊維レベルまで分解されて、そこに記載された文字や線図は完全に分解消滅してしまい、復元不可能となり、これら文字や線図から構成される機密情報や個人情報の漏洩・流出を確実に防止することができる。
特開昭6362752号公報 特開2007−308837号公報
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、上記古紙処理装置におけるパルプ製造部の構成技術をさらに改良かつ専用化することにより、機密情報や個人情報など各種情報の漏洩・流出を確実に防止できて、高い機密性を保持することができ、しかも、大きな事業所等だけでなく、小規模店舗や一般家庭などの室内でも実施可能な什器サイズの古紙処理装置の叩解技術を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明の古紙処理装置の叩解方法は、古紙を攪拌破砕して離解する離解工程と、この離解工程で離解された古紙を叩解する叩解工程とからなる什器サイズの古紙処理装置における叩解方法であって、上記叩解工程において、叩解作用面を微小な叩解隙間をもって対向配置するとともに、相対的に回転する一対の叩解円盤を備えてなる叩解手段を使用し、少なくとも一つの上記叩解手段を配してなる古紙パルプ循環経路を形成し、上記叩解手段による叩解を経た古紙パルプを上記古紙パルプ循環経路で循環させながら上記叩解工程を行い、上記叩解手段の叩解作用面の叩解隙間を、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に狭くなるように制御調整することを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
)上記叩解工程において、上記叩解手段の叩解隙間を、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に段階的に狭くなるよう制御する。
)上記叩解工程において、上記叩解手段の叩解隙間を、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に連続的に狭くなるよう制御する。
)上記叩解手段は、叩解作用面が微小な叩解隙間をもって対向配置されるとともに、相対的に回転する一対の叩解円盤を備えてなる摩砕機の形態とされ、上記叩解作用面は、上記叩解円盤の外周部に形成された環状平坦面を備え、この環状平坦面が上記叩解隙間を形成する。
)上記叩解作用面は、多数の砥粒が結合材により結合されてなる砥石面とされる。
また、本発明の古紙処理方法は、古紙を攪拌破砕して離解する離解工程と、この離解工程で離解された古紙を叩解する叩解工程とからなり、上記叩解工程が上述した叩解方法からなることを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)上記離解工程は、離解槽内に回転可能に配した攪拌手段を使用して、上記離解槽内に古紙を投入するともに、この古紙投入量に対応した量の水を供給して、これら古紙と水を上記攪拌手段により攪拌して古紙を離解・叩解する。
(2)上記離解槽の古紙投入口にシュレッダ手段を設けて、上記古紙投入口から投入する上記古紙を、上記シュレッダ手段により予備的に裁断した後、上記攪拌手段により攪拌するようにする。
また、本発明の古紙処理装置の叩解装置は、什器サイズの装置ケース内に、古紙を攪拌破砕して離解する離解部と、この離解部で離解された古紙を叩解する叩解部が装置されてなる古紙処理装置において、上記叩解部を構成する叩解装置であって、少なくとも一つの叩解手段を配してなる古紙パルプ循環経路が形成されるとともに、古紙パルプを上記古紙パルプ循環経路に循環させる循環手段を備え、上記叩解手段は、叩解作用面を微小な叩解隙間をもって対向配置されるとともに、相対的に回転駆動される一対の叩解円盤を備えてなる摩砕機の形態とされ、上記離解部により離解処理された古紙パルプは、上記循環手段により上記古紙パルプ循環経路で循環されながら、上記叩解手段による叩解工程を実行されるとともに、上記叩解手段の叩解作用面の叩解隙間は、上記叩解工程の初期から終期に向けて徐々に狭くなるように構成されていることを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)上記叩解手段は、上流側からの古紙パルプを供給する供給口および叩解された古紙パルプを下流側へ排出する排出口を有する叩解槽と、この叩解槽内に相対的に回転可能に設けられた上記一対の叩解円盤と、これら叩解円盤を相対的に回転動作させる回転駆動源とを備えてなり、上記供給口から供給される古紙パルプが、上記叩解円盤間の叩解隙間を通過しながら上記叩解作用面により加圧叩解される構成とされる。
(2)上記一対の叩解円盤を回転軸線方向へ相対的に移動させて、これら叩解円盤の叩解隙間を調整する隙間調整手段を備える。
(3)上記一対の叩解円盤の一方が回転方向へ固定的に設けられた固定側叩解円盤とされるとともに、他方が回転可能な回転側叩解円盤とされ、上記固定側叩解円盤の叩解作用面の中心部位に、上記叩解槽の供給口に連通する入口が形成されるとともに、上記一対の叩解円盤の叩解作用面の外周縁部に形成される二つの環状平坦面が上記叩解槽の排出口に連通しかつ上記叩解隙間を有する出口を形成している。
(4)上記叩解作用面は、多数の砥粒が結合材により結合されてなる砥石面とされる。
上記叩解手段の叩解隙間は、上記叩解工程の初期から終期に向けて徐々に段階的に同一寸法をもって狭くなるよう制御される構成とされる。
上記叩解手段の叩解隙間は、上記叩解工程の初期から終期に向けて徐々に連続的に同一寸法をもって狭くなるよう制御される構成とされる。
)上記叩解手段を制御する叩解制御手段を備え、この叩解制御手段は、上述した叩解方法を実行するように上記叩解手段の駆動源を駆動制御する構成とされる。
)上記古紙パルプ循環経路に、上記離解部の離解槽が含まれてなり、上記叩解方法を実行するに際して、上記離解部の攪拌手段が駆動制御される構成とされる。
)上記古紙パルプ循環経路に、上記叩解手段により叩解された古紙パルプを貯留するリザーブ槽を含むバイパス経路が切替手段を介して接続されてなり、上記叩解方法を実行するに際して、上記離解部の離解槽と上記バイパス経路のリザーブ槽を選択的に切替使用するように上記切替手段が駆動制御される構成とされる。
さらに、本発明の古紙処理装置は、什器サイズの装置ケース内に、古紙を離解し叩解してパルプ化する古紙処理装置であって、古紙を攪拌破砕して離解する離解部と、この離解部で離解された古紙を叩解する叩解部とからなり、上記叩解部は、上述した叩解装置から構成されていることを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)上記離解部は、古紙を投入供給する古紙投入口および離解された古紙パルプを下流側へ排出する排出口を有する離解槽と、この離解槽内に回転可能に設けられた攪拌手段とを備え、上記古紙投入口から供給される古紙が、上記攪拌手段により水と混合攪拌されて、離解・叩解される構成とされる。
(2)上記離解槽の古紙投入口に、シュレッダ手段が設けられて、上記古紙投入口に投入された古紙が上記シュレッダ手段により予備的に裁断された後、上記攪拌手段により攪拌される構成とされる。
(3)上記離解部は、上記離解槽内に水を供給する給水手段を備える。
(4)上記叩解部により叩解されてパルプ化された古紙パルプを脱水処理する脱水手段を備える。
(1)本発明によれば、什器サイズの古紙処理装置における叩解方法であって、前段階の離解工程で離解された古紙を叩解する叩解工程において、叩解作用面を微小な叩解隙間をもって対向配置するとともに、相対的に回転する一対の叩解円盤を備えてなる叩解手段を使用し、少なくとも一つの上記叩解手段を配してなる古紙パルプ循環経路を形成し、上記叩解手段による叩解を経た古紙パルプを上記古紙パルプ循環経路で循環させながら上記叩解工程を行い、上記叩解手段の叩解作用面の叩解隙間を、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に狭くなるように制御調整するから、叩解工程の初期から終期に至るまで一貫して円滑でかつ高効率な叩解が実現する。
すなわち、例えば、叩解初期の段階では、叩解作用面の叩解隙間を、前段階の離解工程で離解された古紙パルプの繊維の大きさに対応した間隙寸法とすることで、古紙パルプの円滑な叩解隙間への侵入通過を促しつつ、高い叩解率を確保するとともに、叩解終期の段階では、所定の仕上寸法の古紙パルプの繊維に叩解し得る間隙寸法とすることで、最終的に所望の繊維サイズの古紙パルプを得ることができる。これにより、叩解工程の初期から終期に至るまで一貫して円滑でかつ高効率な叩解が実現する。
これにより、古紙は繊維レベルまで分解されて(パルプ化)、そこに記載された文字や線図は完全に分解消滅してしまい、復元不可能となり、これら文字や線図から構成される機密情報や個人情報の漏洩・流出を確実に防止することができ、高い機密性を保持することができる。
(2)しかも、このような円滑かつ高効率な叩解には大きな動力を必要としないため、特に、小規模店舗や一般家庭などの室内でも実施可能な什器サイズの古紙処理装置に最適であり、一般家庭等における私的文書等の個人レベルから官公庁・一般企業の機密文書等の公的レベルまでの各種書類に記載された各種情報の漏洩・流出を有効かつ確実に防止することができ、ランニングコストも低く抑えることができる。
(3)また、少なくとも一つの上記叩解手段を配してなる古紙パルプ循環経路を形成して、上記叩解手段による叩解を経た古紙パルプを上記古紙パルプ循環経路で循環させながら上記叩解工程を行うようにすることにより、古紙パルプの叩解が目的に応じて効率よく行われて、最適な叩解効果が得られる。
特に、上述した什器サイズの古紙処理装置ゆえの小さく狭い工程スペース空間に、基本的に長さに制限のない無限長の古紙パルプ叩解工程経路を形成することが可能となり、什器サイズのコンパクトサイズの古紙処理装置においても、大規模装置における叩解工程に匹敵する叩解工程空間を確保することが可能となる。
(4)上記叩解技術を採用した古紙処理装置は、装置構造がコンパクトで、大きな事業所等だけでなく、小規模店舗や一般家庭などにも設置可能であり、この観点からも、機密情報や個人情報など各種情報の漏洩・流出を確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面全体にわたって同一の符号は同一の構成部材または要素を示している。
実施形態1
本発明に係る古紙処理装置が図1〜図7に示されており、この古紙処理装置1は、具体的には古紙が発生する場所に配置されて、発生する古紙UPを廃棄処分する前に離解し叩解してパルプ化する装置であって、古紙UPとしては、官公庁・一般企業の機密文書や一般家庭の私的文書等で、使用済みや不要となった書類が該当する。
古紙処理装置1は、図7に示すような什器サイズ、つまり、事務所内に配置使用される書棚、ロッカー、事務机、複写機、パーソナルコンピュータなどの什器類と同等の形状寸法を備えるもので、図1に示すように、離解部2、叩解部(叩解装置)3および装置制御部4を主要部として構成され、これら装置構成部2〜4が装置ケース5内に装置収容されてなるコンパクト設計とされるとともに、上記離解部2および叩解部3の駆動源は、一般家庭用交流電源により駆動する電動駆動源とされている。
この装置ケース5は、上述したように什器サイズのもので、具体的な形状寸法は目的や用途に応じて適宜設計される。図示の実施形態の装置ケース5は、事務所等に配置使用される複写機程度の形状寸法を有するほぼ直方体形状の箱体とされ、その外周部が化粧用ケースカバー5aで被覆されている。また、装置ケース5の底部には移動手段としてキャスタ80、80、…が設けられて、設置床面上を方向自在に移動可能とされている。ケース5の天板部には、古紙UPを投入するための投入口81が開閉可能に設けられるとともに、側部には、古紙パルプUPPを取出し回収するためのパルプ回収口82が開閉可能に設けられている。
離解部2は、古紙UPを攪拌破砕して離解する工程部位で、離解槽10、攪拌装置(攪拌手段)11および給水装置(給水手段)12を主要部として構成されている。
離解槽10は、図1に示すように、その天井壁に、古紙UPを投入供給する前記投入口(古紙投入口)81が設けられるとともに、その底部壁に、離解された古紙パルプUPPを下流側へ排出する排出口83が設けられている。離解槽10の内容積は、一度に攪拌処理すべき古紙UPの枚数に応じて設定される。図示の実施形態においては、約98リットルの水を加えて、A4判のPPC(plain paper copier)古紙UPを500枚程度(約2000g)一度に攪拌処理(バッチ処理)できる容積を有する離解槽10とされている。この場合の離解される古紙パルプUPPの濃度は2%程度となる。
上記投入口81は、装置ケース5のケースカバー5aの外部に対して開閉可能な構造を有する。また、上記排出口83は、開閉弁84により開閉可能とされて、後述する古紙パルプ循環経路38に連通可能とされている。なお、上記排出口83の部位には、古紙UP、UP、…を綴じていたクリップ、ステープラー針等の綴じ具など、次工程の叩解工程にとって障害となる各種禁忌品を除去するための禁忌品フィルタ13が設けられている。
上記開閉弁84は、具体的には駆動モータ85によりクランク機構86がクランク動作することで開閉動作される。上記駆動モータ85としては、具体的には電動モータが使用され、この駆動モータ85が装置制御部4に電気的に接続されている。
攪拌装置11は上記離解槽10の内部に設けられており、攪拌インペラ15および駆動モータ16を備えてなる。
上記攪拌インペラ15は、その回転軸15aが離解槽10の底面中央位置に起立状に回転支持されて、水平回転可能に設けられるとともに、上記回転軸15aの下端が、伝動プーリ17a、伝動ベルト17bおよび伝動プーリ17cからなる伝動手段17を介して、駆動モータ16の回転軸16aに駆動連結されている。
そして、駆動モータ16の回転駆動により、上記攪拌インペラ15が連続的にまたは間欠的に正逆回転駆動される。駆動モータ16としては具体的には電動モータが使用され、この駆動モータ16が装置制御部4に電気的に接続されている。
このように攪拌インペラ15が正逆回転されることにより、古紙UPがA4判の大きさのままで攪拌される場合でも、攪拌インペラ15の正回転後の逆回転による水の噴流作用により、古紙UPが有効に分散させられる結果、攪拌インペラ15に絡みつくのが有効に防止される。
攪拌インペラ15の羽根形状は、正回転と逆回転とにおいて、その攪拌力(拡散効果)が異なるように設計されており、これにより、古紙UP、UP、…の均一な離解・叩解が実現する。
なお、攪拌インペラ15の正回転と逆回転の切り替えタイミング、および攪拌時間などの運転条件は、予め行なった実験データに基づいて、所望の古紙UP、UP、…の離解・叩解効果が得られるように設定される。
給水装置12は攪拌装置11に水を供給するもので、図示の実施形態においては、図1に示すように、装置ケース5の外部に設けられている。
給水装置12は、その具体的構成については図示しないが、給水タンク等の給水源と、この給水源の水を動力供給する給水ポンプ20を備えてなり、この給水ポンプ20により、上記給水源からの水が給水配管12aを介して上記離解槽10に供給される。
また、これに関連して、離解槽10の底部には、重量センサ21が設けられて、離解槽10内で一度にバッチ処理される古紙UP、UP、…と水の量を計測制御する構成とされ、上記重量センサ21は装置制御部4に電気的に接続されている。
図示の実施形態の重量センサ21はロードセルからなり、離解槽10の重量と、この離解槽10内に投入供給された古紙UP、UP、…および水の重量との合計重量を感知計測する構成とされている。
離解部2における具体的な制御構成は、まず、作業者により投入口81が開放されて、離解槽10に古紙UP、UP、…が投入されると、その重量が上記重量センサ21により感知計測されて、所定重量(枚数)になった時点で作業者に音および/または表示により告知される。この表示に応じて作業者が投入口81を閉止すると、上記給水装置12が駆動して、給水ポンプ20により、その給水源の水が上記投入された古紙UP、UP、…の重量(枚数)に対応した量だけ離解槽10に供給される。
図示の実施形態においては、上述したように、500枚程度(約2000g)のA4判のPPC古紙UPが離解槽10内に投入されると、その時点で作業者に音および/または表示により告知され、上記投入口81の閉止動作により、約98リットルの水が給水装置12により加えられる。
しかして、攪拌装置11において、装置ケース5の投入開口つまり投入口81から離解槽10内に投入された古紙UP、UP、…は、駆動モータ16による攪拌インペラ15の正転・逆転動作により、給水装置12から供給された水の中で所定時間(図示の実施形態においては10分〜20分間)だけ攪拌混合されて、これにより、古紙UP、UP、…は離解・叩解されて古紙パルプUPPとなる。
なお、上記離解槽10の排出口83は、離解部2の運転時には上記開閉弁84により閉止されて、離解槽10からの古紙UPや古紙パルプUPPの古紙パルプ循環経路38への流入が阻止される一方、後述する叩解部3の運転時には、開閉弁84により排出口83が開口されて、離解槽10からの古紙パルプUPPの古紙パルプ循環経路38への流入および循環回流が許容される。
叩解部3は、上記離解部2で離解された古紙UPを叩解する工程部位で、具体的には、上記離解部2で離解された古紙UPを加圧叩解するとともに、古紙UP上の文字、図形等を形成するインキ類(各種印刷技術により古紙UP上に文字、図形等を形成した印刷インキ、あるいは、鉛筆、ボールペンまたは万年筆等の筆記具により古紙UP上に文字、図形等を形成したインキ等が含まれる)を磨砕微細化(マイクロファイバ化)するものである。
この叩解部3は、少なくとも一台の叩解手段(図示の実施形態においては一台)30を備えてなる。
叩解手段30は、図2および図3に示すように、相対的に回転駆動される一対の叩解円盤31、32を主要部として備えてなる摩砕機の形態とされ、上記一対の叩解円盤31、32は、叩解作用面31a、32aを微小な叩解隙間Gをもって同心状に対向配置されている。
また、上記摩砕機(叩解手段)30の叩解作用面31a、32aの叩解隙間Gは、後述するように、叩解工程の初期用の摩砕機30から終期用の摩砕機30に向けて徐々に狭くなるように設定されている。
本実施形態の叩解部3においては、図5に示すように、一台の摩砕機30が配されてなる古紙パルプ循環経路38が形成され、これにより、古紙パルプUPが上記摩砕機30を介して所定時間循環されながら叩解処理される循環式とされている。
この古紙パルプ循環経路38による叩解工程の実施により、什器サイズの装置ケース5内という小さく狭い工程スペース空間にもかかわらず、基本的に長さに制限のない無限長の古紙パルプ叩解工程経路が形成されることになり、大規模装置における叩解工程に匹敵する叩解工程空間を確保することが可能となり、目的に応じて最適な叩解効果が得られる。
また、一台の摩砕機30が叩解工程の全工程を通じて叩解処理を行うことに関連して、この一台の摩砕機30が叩解工程の初期用の摩砕機から終期用の摩砕機までの複数台の摩砕機としての機能を兼備する。具体的には、この摩砕機30の叩解作用面31a、32aの叩解隙間Gが、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に狭くなるように制御調整される構成とされている。
図示の実施形態の摩砕機30は、装置ケース5を構成する装置機体90に、上記離解部2の離解槽10に隣接して設けられており、図2に示すように、離解部2の離解槽10に連通可能な叩解槽35と、この叩解槽35内に相対的に回転可能に設けられた上記一対の叩解円盤31、32と、これら一対の叩解円盤31、32を相対的に回転動作させる回転駆動源36と、一対の叩解円盤31、32の叩解隙間Gを調整する隙間調整手段37を備える。
叩解槽35は、上記一対の叩解円盤31、32を収納可能な密閉型円筒形状とされ、上流側からの古紙パルプUPPを供給する供給口35aおよび叩解された古紙パルプUPPを下流側へ排出する排出口35bを有する。
具体的には、上記供給口35aは叩解槽35の底部中央部に上下方向へ向けて開設されるとともに、上記排出口35bは叩解槽35の円筒側部に水平方向へ向けて開設されている。これら供給口35aおよび排出口35bは、図1に示すように、それぞれ循環用配管38a、38bを介して、上記離解部2の離解槽10に連通可能に接続されるとともに、上記排出口35bは、さらに排出用配管39を介して古紙パルプ回収槽40に連通可能とされている。
41は方向切替弁を示しており、この方向切替弁41の切替動作により、排出口35bから排出される古紙パルプUPPは、選択的に、上記離解槽10へ還流され、または古紙パルプ回収槽40へ回収される。方向切替弁41は、具体的には電磁開閉弁からなり、上記装置制御部4に電気的に接続されている。
一対の叩解円盤31、32は、その一方が回転方向へ固定的に設けられた固定側叩解円盤とされるとともに、他方が回転可能な回転側叩解円盤とされ、図示の実施形態においては、図4に示すように、上側の叩解円盤31が回転側とされるとともに、下側の叩解円盤32が固定側とされてなる。
この下側の固定側叩解円盤32は、上記叩解槽35の底部内側面にネジ式の中空固定部材42により固定的に設けられており、この固定側叩解円盤32に対して、上側の回転側叩解円盤31が微小な叩解隙間Gをもって同心状にかつ回転可能に対向配置されている。
この回転側叩解円盤32は、装置機体90に取付け固定された装置基台43に回転可能にかつ軸線方向へ移動可能に軸支された回転主軸44を介して、駆動モータ36に駆動連結されている。
上記回転主軸44は、後述する隙間調整手段37の昇降部材45に、軸受46、46により回転可能に軸支されており、その先端部44aに、上記回転側叩解円盤32が取付けナット部材47により同心状にかつ一体的に取り付けられるとともに、その基端部44bが、軸継手48により上記駆動モータ36の回転軸36aに回転方向へ一体的にかつ軸線方向へ相対的に移動可能に駆動連結されている。
回転駆動源である上記駆動モータ36は、上記一対の叩解円盤31、32を相対的に回転動作させるもので、具体的には電動モータが使用され、この駆動モータ36が装置制御部4に電気的に接続されている。
なお、上記回転主軸44の先端部44aは、上記叩解槽35の天部中央の開口49を介して叩解槽35の内部に臨んでいるところ、これら開口49と回転主軸44との間隙は、シールされることなく叩解槽35の内外が連通されて、シール構造の簡素化がなされている。この部位のシール性は、叩解槽35において、古紙パルプUPPの供給口35aからの供給量よりも、排出口35bからの排出量を多くなるように制御調整することで保持される。
上記微小な叩解隙間Gを形成する両叩解円盤31、32の対向面31a、32a同士は協働して叩解作用面を形成する。これら対向する叩解作用面31a、32aは、多数の砥粒が結合材により結合されてなる砥石面の形態とされ、また、両叩解作用面31a、32aは、図3および図4に示すように、その径寸法が互いの対向方向へ連続的に大きくなるテーパ面形状とされて、最外周縁部が互いに平行する環状平坦面31b、32bとされ、これら環状平坦面31b、32bが上記叩解隙間Gを形成している。
換言すれば、上記一対の叩解円盤31、32において、固定側叩解円盤32の叩解作用面32aの中心部位に、上記叩解槽の供給口35aに同軸状に連通する入口50が形成されるとともに、上記一対の叩解円盤31、32の叩解作用面31a、32aの外周縁部に形成される二つの環状平坦面31b、32bが、上記叩解槽35の排出口35bに連通しかつ上記叩解隙間Gを有する出口51を形成している。
また、回転側叩解円盤31の外周には複数のブレード52、52、…が周方向へ所定間隔をもって設けられており、これらブレード52、52、…は、回転側叩解円盤31の回転により、上記出口51から排出される古紙パルプUPPを、遠心力で上記叩解槽35の排出口35bへ向けて押出すポンプ作用をなす。
しかして、駆動モータ36により、回転側叩解円盤31が固定側叩解円盤32に対して回転駆動された状態において、上記離解部2の離解槽10から叩解槽35の供給口35a、入口50を介して叩解空間Bに供給される古紙パルプUPPは、上記入口50から叩解空間Bに流入して、この叩解空間Bを通過しながら、相対的に回転する叩解作用面31a、32aによる加圧叩解作用を受けるとともに、古紙UP上の文字、図形等を形成するインキ類が磨砕微細化され、この後、上記出口51から叩解槽35の排出口35bから排出される。
この出口51から排出される際、古紙パルプUPPは、上記叩解隙間Gを有する出口51の部位でさらに加圧叩解作用を受けて、この叩解隙間Gにより規定される所定のミクロンサイズまで微細化(マイクロファイバ化)されることとなる。
この点に関して、本実施形態においては、前述したように、古紙パルプ循環経路38に一台の摩砕機30が配されてなる循環式叩解工程(図5参照)が採用されることに関連して、つまり、上記一台の摩砕機30が叩解工程の初期用の摩砕機から終期用の摩砕機までの複数台の摩砕機としての機能を兼備することに関連して、この摩砕機30の叩解隙間Gが、隙間調整手段37により、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に狭くなるように制御調整される構成とされている。
隙間調整手段37は、具体的には図2に示すように、上記一対の叩解円盤31、32を回転軸線方向へ相対的に移動させて、これら叩解円盤31、32の叩解隙間Gを制御調整する構成とされ、回転側叩解円盤31を回転軸線方向つまり回転主軸44の軸線方向へ移動させる移動手段55と、この移動手段55を駆動させる駆動源56とを主要部として構成されている。
移動手段55は、上述した昇降部材45と、この昇降部材45を回転動作させる回転機構57を備えてなる。昇降部材45はほぼ円筒状のもので、図2に示すように、装置基台43に上記一対の叩解円盤31、32と同軸状にかつ上下方向へ螺進退可能に軸支されるとともに、その内径部に、上記軸受46、46を介して上記回転主軸44が回転可能に軸支されている。また、昇降部材45の上端部には、回転機構57の大歯車57aが一体的に取り付けられるとともに、この大歯車56aに歯合する小歯車57bが駆動源である駆動モータ56の回転軸56aに取付け固定されている。
上記駆動モータ56は具体的には電動モータからなり、この駆動モータ56が前記装置制御部4に電気的に接続されている。
そして、この駆動モータ56の回転により、回転機構57を介して、昇降部材45が上記回転主軸44と共に装置基台43に対して昇降動作し、これにより、回転主軸44と一体の回転側叩解円盤31が固定側叩解円盤32に対して上下方向つまり回転軸線方向へ移動して、両叩解円盤31、32の叩解隙間Gが制御調整される。
この目的のため、上記回転側叩解円盤31の昇降位置を検出する位置検出センサ58(図6参照)が設けられ、この位置検出センサ58の検出結果により上記駆動モータ56が駆動制御される。位置検出センサ58としては、駆動モータ56の回転数を検出するエンコーダ、回転機構57の大歯車57aまたは小歯車57bの回転位置を検出する近接センサ、回転側叩解円盤31の昇降位置を直接検出する近接センサ等が使用され、図示の実施形態においては、回転機構57の大歯車57aの回転位置を検出する近接センサが採用されている。この位置検出センサ58は装置制御部4に電気的に接続されている。
隙間調整手段37による叩解円盤31、32の叩解隙間Gの制御調整は、図5に示される古紙パルプ循環経路38における循環式叩解工程において、循環手段である循環ポンプ60と相互に連動して行われる。
すなわち、図5に示すように、上記古紙パルプ循環経路38は、循環用配管38aおよび38bにより、離解部2の離解槽10、循環ポンプ60、一台の摩砕機30を介して環状に形成されてなり、また、循環用配管38bの途中箇所には、前記方向切替弁41を介して、排出用配管39を介して古紙パルプ回収槽40に連通する排出用配管39が分岐接続されている。
そして、離解部2により離解処理された古紙パルプUPPは、上記循環ポンプ60により古紙パルプ循環経路38で循環されながら、上記摩砕機30による叩解工程が実行され、この際、摩砕機30の叩解作用面31a、32aの叩解隙間Gは、隙間調整手段37により、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に狭くなるように構成されている。
隙間調整手段37による摩砕機30の叩解隙間Gの制御調整方法としては、(i)摩砕機30の叩解隙間Gが、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に段階的に狭くなるよう制御される構成、(ii)摩砕機30の叩解隙間Gが、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に連続的に狭くなるよう制御される構成などが採用可能であり、図示の実施形態においては、前者が採用されている。
また、摩砕機30の叩解隙間Gの段階的に狭くなるタイミングおよび大きさは、古紙パルプUPPの濃度、循環ポンプ60による古紙パルプUPPの循環流量および時間等との関係を考慮して、試験的に得られた条件に従って、叩解される古紙パルプUPPが叩解隙間Gにつまらないように最適値に設定される。
図示の実施形態においては以下のように設定されている。
(a)叩解される古紙パルプUPPの濃度:2%程度
(b)摩砕機30の叩解隙間Gの大きさ:以下のタイミングで4段階
第1段階:叩解隙間Gが1mmで、5分間循環される。
第2段階:叩解隙間Gが0.4mmで、25分間循環される。
第3段階:叩解隙間Gが0.12mmで、45分間循環される。
第4段階:叩解隙間Gが0.05mmで叩解された後に古紙パルプ回収槽40へ排出回収される。
また、上記古紙パルプ循環経路38に、上記離解部2の離解槽10が含まれていることに関連して、上記叩解工程において、上記離解部2の攪拌装置11が駆動制御されて、離解部2が叩解部3と同時に駆動する構成とされている。
すなわち、循環式叩解工程においては、離解槽10から古紙パルプ循環経路38に古紙パルプUPPが流出する一方、叩解機30による叩解を経た古紙パルプUPPが離解槽10に流入することになり、離解槽10内では叩解度の異なる古紙パルプUPPが混在するため、攪拌装置11による攪拌作用によって、離解槽10内の古紙パルプUPPの叩解度が均一化されて、叩解処理の促進化が図られる。
上記古紙パルプ回収槽40は、叩解部3により所定のサイズまで叩解微細化された古紙パルプUPPを回収する部位で、ここに回収された古紙パルプUPPは、排出ポンプ61により装置外部の脱水装置62により脱水処理されて、廃棄処分あるいは再生紙原料とされ、あるいは、そのまま装置外部へ取り出されて他の廃棄可能な状態に処理されて廃棄処分される。
上記脱水装置62は従来周知の基本構造を備えたものであり、好適には、遠心脱水方式あるいは加圧脱水方式による機械式脱水装置が採用される。この脱水装置62の駆動源63は装置制御部4に電気的に接続されている。
装置制御部4は、上述した離解部2、叩解部3および脱水装置62の各駆動部の動作を相互に連動して自動制御するもので、具体的には、CPU,ROM,RAMおよびI/Oポートなどからなるマイクロコンピュータで構成されている。
この装置制御部4には、離解部2の離解工程および叩解部3の叩解工程(および脱水装置62の脱水工程)を連続して実行させるためのプログラム等が組み込まれており、図6に示すように、主制御部70、離解部2(11、12)の駆動源16、20を制御する離解制御部71、叩解部3(30、37)の駆動源36、60、56を制御する叩解制御部72、脱水装置62の駆動源63を制御する脱水制御部73などから構成される。
主制御部70には、上記各駆動部2、3、62の駆動源の駆動に必要な種々の情報、例えば、離解部2における攪拌装置11の駆動時間、回転速度および給水装置12の給水タイミング、給水量、ならびに叩解部3における循環ポンプ60の駆動時間、循環量、摩砕機30の駆動時間、回転速度、および隙間調整手段37の調整タイミング、叩解隙間G調整量、さらには脱水装置62における駆動源の駆動時間等が、制御データとして予めまたは操作盤のキーボード等により適宜選択的に入力設定されており、これらの制御データに従って、また上述した重量センサ21、位置検出センサ58の検知結果を受け取って、上記各制御部71、72、73を制御する。
しかして、以上のように構成された古紙処理装置1は、電源投入により起動して、装置制御部4により各駆動部が相互に関連して自動制御され、以下の工程を実行する。これにより、古紙処理装置1に投入された古紙UP、UP、…は、離解部2および叩解部3により離解、叩解処理されて、古紙UPに記載された機密情報や個人情報の漏洩・流出が有効に防止される。
i)作業者が、前述したように、所定枚数(図示の実施形態においては500枚程度(約2000g))のA4判のPPC古紙UPを離解槽10内に投入して、音および/または表示による告知がされた後、投入口81を閉止すると、約98リットルの水が給水装置12により加えられる。
ii)攪拌装置11が駆動して、離解槽10内に投入された古紙UP、UP、…は、駆動モータ16による攪拌インペラ15の正転・逆転動作により、給水装置12から供給された水の中で所定時間(図示の実施形態においては10分〜20分間)だけ攪拌混合されて、これにより、古紙UP、UP、…離解・叩解されて古紙パルプUPPとなる。
iii)所定時間の攪拌装置11の駆動により、古紙UP、UP、…が古紙パルプUPPとなったところで、上記離解槽10の排出口83が開閉弁84により開口されて、離解槽10が古紙パルプ循環経路38に連通され、叩解部3の循環ポンプ60、摩砕機30および隙間調整手段37が駆動開始する。
また、上記離解部2の攪拌装置11が駆動されて、離解槽10内に残っている古紙パルプUPPと離解槽10に還流する古紙パルプUPPを攪拌して、離解槽10内の古紙パルプUPPの叩解度を均一化することにより、叩解処理の促進化が図られる。
iv)図5において、離解部2により離解処理された古紙パルプUPPが、循環ポンプ60により古紙パルプ循環経路38で循環されながら、摩砕機30による叩解処理(叩解工程)が行われる。この際、摩砕機30の叩解作用面31a、32aの叩解隙間Gは、隙間調整手段37により、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に狭くなるように制御調整されながら、叩解工程が行われる。
v)図示の実施形態においては、上述したように、第1段階において、叩解隙間Gが1mmに調整された状態で、古紙パルプUPPが5分間循環されながら摩砕機30により加圧叩解される。
vi)第2段階において、叩解隙間Gが0.4mmに調整された状態で、古紙パルプUPPが25分間循環されながら摩砕機30により加圧叩解される。
vii)第3段階において、叩解隙間Gが0.12mmに調整された状態で、古紙パルプUPPが45分間循環されながら摩砕機30により加圧叩解される。
viii)最後の第4段階において、叩解隙間Gが0.05mmに調整された状態で、古紙パルプUPPが摩砕機30により加圧叩解されて、所定のミクロンサイズまで微細化(マイクロファイバ化)される。
xi)古紙パルプ循環経路38の方向切替弁41が切り替わり、摩砕機30から排出された古紙パルプUPPは、排出用配管39を介して古紙パルプ回収槽40へ排出回収される。
x)古紙パルプ回収槽40に回収された古紙パルプUPPは、排出ポンプ61により装置外部の脱水装置62により脱水処理されて、廃棄処分あるいは再生紙原料とされ、あるいは、そのまま装置外部へ取り出されて他の廃棄可能な状態に処理されて廃棄処分される。
しかして、以上のような構成とされた古紙処理装置1においては、叩解部3による叩解工程において、叩解作用面31a、32aを微小な叩解隙間Gをもって対向配置するとともに、相対的に回転する一対の叩解円盤31、32を備えてなる少なくとも一つの摩砕機(叩解手段)30を使用して、上記叩解作用面叩解作用面31a、32aの叩解隙間Gを、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に狭くなるようにしたから、叩解工程の初期から終期に至るまで一貫して円滑でかつ高効率な叩解が実現する。
すなわち、叩解初期の段階では、31a、32aの叩解隙間Gを、前段階の離解工程(離解部2)で離解された古紙パルプUPの繊維の大きさに対応した間隙寸法(図示の実施形態においては1mm)とすることで、古紙パルプUPの円滑な叩解隙間Gへの侵入通過を促しつつ、高い叩解率を確保するとともに、叩解終期の段階では、所定の仕上寸法の古紙パルプUPPの繊維に叩解し得る間隙寸法(図示の実施形態においては0.05mm)とすることで、最終的に所望の繊維サイズの古紙パルプUPPを得ることができる。これにより、叩解工程の初期から終期に至るまで一貫して円滑でかつ高効率な叩解が実現する。
これにより、古紙UPは繊維レベルまで分解されて(パルプ化)、そこに記載された文字や線図は完全に分解消滅してしまい、復元不可能となり、これら文字や線図から構成される機密情報や個人情報の漏洩・流出を確実に防止することができ、高い機密性を保持することができる。
しかも、このような円滑かつ高効率な叩解には大きな動力を必要としないため、特に、小規模店舗や一般家庭などの室内でも実施可能な什器サイズの古紙処理装置1に最適であり、一般家庭等における私的文書等の個人レベルから官公庁・一般企業の機密文書等の公的レベルまでの各種書類に記載された各種情報の漏洩・流出を有効かつ確実に防止することができ、ランニングコストも低く抑えることができる。
また、少なくとも一つの上記摩砕機30を配してなる古紙パルプ循環経路38を形成して、上記摩砕機30による叩解を経た古紙パルプUPPを上記古紙パルプ循環経路38で循環させながら上記叩解工程を行うようにすることにより、古紙パルプUPPの叩解が目的に応じて効率よく行われて、最適な叩解効果が得られる。
特に、上述した什器サイズの古紙処理装置ゆえの小さく狭い工程スペース空間に、基本的に長さに制限のない無限長の古紙パルプ叩解工程経路を形成することが可能となり、什器サイズのコンパクトサイズの古紙処理装置においても、大規模装置における叩解工程に匹敵する叩解工程空間を確保することが可能となる。
上記叩解技術を採用した古紙処理装置1は、装置構造がコンパクトで、大きな事業所等だけでなく、小規模店舗や一般家庭などにも設置可能であり、この観点からも、機密情報や個人情報など各種情報の漏洩・流出を確実に防止することができる。
実施形態2
本実施形態は図5の二点鎖線に示されており、実施形態1における叩解部(叩解装置)3の構成が改変されたものである。
すなわち、本実施形態の叩解部3においては、古紙パルプ循環経路38に、上記摩砕機30により叩解された古紙パルプUPPを貯留するリザーブ槽100を含むバイパス経路101が、切替手段としての方向切替弁102を介して接続されてなる構成とされている。方向切替弁102は、具体的には電磁開閉弁からなり、上記装置制御部4の叩解制御部72に電気的に接続されている。
そして、上記叩解制御部72は、実施形態1における上記叩解方法を実行するに際して、上記離解部2の離解槽10と上記バイパス経路101のリザーブ槽100を選択的に切替使用するように上記方向切替弁102を駆動制御する構成とされている。
具体的には、上述した実施形態1の叩解工程において、循環ポンプ60により離解槽10内から古紙パルプ循環経路38に流出する古紙パルプUPPは、摩砕機30により叩解処理された後、離解槽1へは還流せずに、上記方向切替弁102からバイパス経路101のリザーブ槽100へ流入し、この状態は、離解槽10内の古紙パルプUPPがすべて流出してしまうまで保持される。離解槽10内の古紙パルプUPPがすべて流出してしまうと、上記方向切替弁102が切り替わって、今度は、リザーブ槽100から古紙パルプ循環経路38に流出する古紙パルプUPPは、摩砕機30により叩解処理された後、リザーブ槽100へは還流せずに、上記方向切替弁102から古紙パルプ循環経路38の離解槽10へ流入し、この状態は、リザーブ槽100内の古紙パルプUPPがすべて流出してしまうまで保持される。以後、この方向切替弁102の切替動作が繰り返される。
このような二つの貯留槽10、100が交互に使用されることで、本実施形態のような循環式叩解工程においても、離解槽10(またはリザーブ槽100)から古紙パルプ循環経路38に古紙パルプUPPが流出する一方で、叩解機30による叩解を経た古紙パルプUPPが離解槽10(またはリザーブ槽100)に流入するといった状態は回避され、この結果、離解槽10(またはリザーブ槽100)内で叩解度の異なる古紙パルプUPPが混在することはなく、実施形態1におけるように、攪拌装置11を駆動させる必要がないばかりか、実施形態1の叩解工程に比較して、叩解処理効率の向上が図られる。
その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
実施形態3
本実施形態は図8に示されており、実施形態1における叩解部(叩解装置)3の構成が改変されたものである。
すなわち、本実施形態の叩解部3においては、古紙パルプ循環経路38に、複数台(本実施形態においては2台)の摩砕機30、30が直列に配されてなる構成とされている。
そして、これら摩砕機30、30の叩解隙間G、Gは、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に同一寸法をもって狭くなるよう制御される構成とされている。
この場合の隙間調整手段37による摩砕機30、30の叩解隙間G、Gの制御調整方法としては、実施形態1と同様に、(i)摩砕機30、30の叩解隙間G、Gが、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に段階的に同一寸法をもって狭くなるよう制御される構成、(ii)摩砕機30、30の叩解隙間G、Gが、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に連続的に同一寸法をもって狭くなるよう制御される構成などが採用可能であり、図示の実施形態においては、前者が採用されている。
また、摩砕機30、30の叩解隙間G、Gの段階的に狭くなるタイミングおよび大きさも、実施形態1と同様に、古紙パルプUPPの濃度、循環ポンプ60による古紙パルプUPPの循環流量および時間等との関係を考慮して、試験的に得られた条件に従って、叩解される古紙パルプUPPが叩解隙間Gにつまらないように最適値に設定される。
図示の実施形態においては以下のように設定されている。
(a)叩解される古紙パルプUPPの濃度:2%程度
(b)摩砕機30の叩解隙間Gの大きさ:以下のタイミングで4段階
第1段階:叩解隙間Gが1mmで、2.5分間循環される。
第2段階:叩解隙間Gが0.4mmで、12.5分間循環される。
第3段階:叩解隙間Gが0.12mmで、22.5分間循環される。
第4段階:叩解隙間Gが0.05mmで叩解された後に古紙パルプ回収槽40へ排出回収される。
以上から明らかなように、本実施形態における叩解工程は、2台の摩砕機30、30を直列に配することにより、叩解効率が2倍となり、叩解工程に要する時間は実施形態1に比較して1/2となる。
その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
実施形態4
本実施形態は図9に示されており、実施形態1における叩解部(叩解装置)3の構成が改変されたものである。
すなわち、本実施形態の叩解部3においては、図9に示すように、複数台(図示の実施形態においてはn台)の上記摩砕機301、302、…30nが一連にかつ直列に配されてなる古紙パルプ経路138が形成されるとともに、これら摩砕機301、302、…30nの叩解作用面31a,32a、31a,32a、…、31a,32aの叩解隙間G1、G2、…Gnが、叩解工程の初期用の摩砕機301から終期用の摩砕機30nに向けて徐々に狭くなるように固定的に設定されている。
例えば、叩解初期の段階の摩砕機301では、叩解作用面31a、32aの叩解隙間G1が、前段階の離解工程(離解部2)で離解された古紙パルプUPの繊維の大きさに対応した間隙寸法(図示の実施形態においては1mm)とされて、古紙パルプUPの円滑な叩解隙間G1への侵入通過を促しつつ、高い叩解率が確保されるとともに、叩解終期の段階の摩砕機30nでは、所定の仕上寸法の古紙パルプUPPの繊維に叩解し得る間隙寸法(図示の実施形態においては0.05mm)とされて、最終的に所望の繊維サイズの古紙パルプUPPを得ることができるように設定されている。
また、このような構成とされていることに対応して、各摩砕機301、302、…30nにおける叩解隙間G1、G2、…Gnによる摩砕効率が同等となるように、これら叩解隙間G1、G2、…Gnの開口面積つまり出口511、512、…51nの開口面積は、古紙パルプUPPの流量が実質的に同一になるように設定されている。具体的には、摩砕機301、302、…30nを構成する一対の叩解円盤31、32の外径寸法が上流側から下流側に向けて徐々に大きくなるように設定される。
しかして、以上のように構成された古紙処理装置1においては、離解部2での離解工程を完了した古紙パルプUPPは、離解槽10の排出口83から古紙パルプ経路138へ流入して、直列に配されてなる複数台(図示の実施形態においてはn台)の上記摩砕機301、302、…30nにより順次加圧叩解作用を受けて、最終的に摩砕機30nの叩解隙間Gnにより規定される所定のミクロンサイズまで微細化(マイクロファイバ化)された後、排出用配管39を介して古紙パルプ回収槽40へ排出回収される。
その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
実施形態5
本実施形態は図10に示されており、実施形態1における離解部2等の構成が改変されたものである。
すなわち、本実施形態の古紙処理装置1においては、離解部2の離解槽10の古紙投入口81に、シュレッダ部(シュレッダ手段)110が設けられて、上記投入口81に投入された古紙UPが上記シュレッダ部110により予備的に裁断されて、攪拌装置11による離解・叩解の高効率化が図られる構成とされている。このシュレッダ部110の具体的構造は、従来周知のシュレッダと同様、古紙UPを小さな紙片に裁断する基本的構造(ダブルカット方式やクロスカット方式等)を備えている。
また、本実施形態においては、実施形態1において古紙処理装置1の装置ケース5の外部に設けられていた給水装置(給水手段)12と脱水装置(脱水手段)62が、それぞれ離解部2および叩解部3の構成部として装置ケース5内に内装される構成とされている。
その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
なお、上述した実施形態1〜5はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなく、その範囲内で種々の設計変更が可能である。
本発明の実施形態1である古紙処理装置の全体概略構成を示す正面断面図である。 同古紙処理装置の叩解部の主要構成を一部断面で示す拡大正面図である。 同叩解部の主要構成部である摩砕機の内部構成を示す拡大正面図である。 同叩解部の摩砕機の主要部を分解して示す斜視図である。 同叩解部の古紙パルプ循環経路構成を示す回路図である。 同古紙処理装置の制御構成を示すブロック線図である。 同古紙処理装置の外観構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態3である古紙処理装置における叩解部の古紙パルプ循環経路構成を示す回路図である。 本発明の実施形態4である古紙処理装置における叩解部の古紙パルプ経路構成を示す回路図である。 本発明の実施形態5である古紙処理装置の全体概略構成を示す正面断面図である。
符号の説明
A 叩解隙間
UP 古紙
UPP 古紙パルプ
1 古紙処理装置
2 離解部
3 叩解部(叩解装置)
4 装置制御部
5 装置ケース
10 離解槽
11 攪拌装置(攪拌手段)
12 給水装置(給水手段)
13 禁忌品フィルタ
15 攪拌インペラ
16 駆動モータ
20 給水ポンプ
21 重量センサ
30、301、302、…30n 摩砕機(叩解手段)
30a、30b 叩解作用面
G、G1、G2、…Gn 叩解隙間
31、32 叩解円盤
31a、32a 叩解作用面
B 叩解空間
31b、32b 環状平坦面
38 古紙パルプ循環経路
35 叩解槽
36 駆動モータ(回転駆動源)
37 隙間調整手段
38 古紙パルプ循環経路
40 古紙パルプ回収槽
41 方向切替弁
55 移動手段
56 駆動源
57 回転機構
58 位置検出センサ
60 循環ポンプ
61 排出ポンプ
62 脱水装置(脱水手段)
70 主制御部
71 離解制御部
72 叩解制御部
73 脱水制御部
81 投入口
82 パルプ回収口
100 リザーブ槽
101 バイパス経路
102 方向切替弁(切替手段)
110 シュレッダ部(シュレッダ手段)

Claims (23)

  1. 古紙を攪拌破砕して離解する離解工程と、この離解工程で離解された古紙を叩解する叩解工程とからなる什器サイズの古紙処理装置における叩解方法であって、
    前記叩解工程において、叩解作用面を微小な叩解隙間をもって対向配置するとともに、相対的に回転する一対の叩解円盤を備えてなる叩解手段を使用し、
    少なくとも一つの前記叩解手段を配してなる古紙パルプ循環経路を形成し、
    前記叩解手段による叩解を経た古紙パルプを前記古紙パルプ循環経路で循環させながら前記叩解工程を行い、前記叩解手段の叩解作用面の叩解隙間を、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に狭くなるように制御調整する
    ことを特徴とする古紙処理装置の叩解方法。
  2. 前記叩解工程において、前記叩解手段の叩解隙間を、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に段階的に狭くなるよう制御する
    ことを特徴とする請求項に記載の古紙処理装置の叩解方法。
  3. 前記叩解工程において、前記叩解手段の叩解隙間を、叩解工程の初期から終期に向けて徐々に連続的に狭くなるよう制御する
    ことを特徴とする請求項に記載の古紙処理装置の叩解方法。
  4. 前記叩解手段は、叩解作用面が微小な叩解隙間をもって対向配置されるとともに、相対的に回転する一対の叩解円盤を備えてなる摩砕機の形態とされ、
    前記叩解作用面は、前記叩解円盤の外周部に形成された環状平坦面を備え、この環状平坦面が前記叩解隙間を形成している
    ことを特徴とする請求項1に記載の古紙処理装置の叩解方法。
  5. 前記叩解作用面は、多数の砥粒が結合材により結合されてなる砥石面とされている
    ことを特徴とする請求項に記載の古紙処理装置の叩解方法。
  6. 古紙を攪拌破砕して離解する離解工程と、この離解工程で離解された古紙を叩解する叩解工程とからなり、
    前記叩解工程が請求項1からのいずれか一つに記載の叩解方法からなる
    ことを特徴とする古紙処理装置の古紙処理方法。
  7. 前記離解工程は、離解槽内に回転可能に配した攪拌手段を使用して、前記離解槽内に古紙を投入するともに、この古紙投入量に対応した量の水を供給して、これら古紙と水を前記攪拌手段により攪拌して古紙を離解・叩解する
    ことを特徴とする請求項に記載の古紙処理装置の古紙処理方法。
  8. 前記離解槽の古紙投入口にシュレッダ手段を設けて、前記古紙投入口から投入する前記古紙を、前記シュレッダ手段により予備的に裁断した後、前記攪拌手段により攪拌するようにした
    ことを特徴とする請求項に記載の古紙処理装置の古紙処理方法。
  9. 什器サイズの装置ケース内に、古紙を攪拌破砕して離解する離解部と、この離解部で離解された古紙を叩解する叩解部が装置されてなる古紙処理装置において、前記叩解部を構成する叩解装置であって、
    少なくとも一つの叩解手段を配してなる古紙パルプ循環経路が形成されるとともに、古紙パルプを前記古紙パルプ循環経路に循環させる循環手段を備え、
    前記叩解手段は、叩解作用面を微小な叩解隙間をもって対向配置されるとともに、相対的に回転駆動される一対の叩解円盤を備えてなる摩砕機の形態とされ、
    前記離解部により離解処理された古紙パルプは、前記循環手段により前記古紙パルプ循環経路で循環されながら、前記叩解手段による叩解工程を実行されるとともに、前記叩解手段の叩解作用面の叩解隙間は、前記叩解工程の初期から終期に向けて徐々に狭くなるように構成されている
    ことを特徴とする古紙処理装置の叩解装置。
  10. 前記叩解手段は、上流側からの古紙パルプを供給する供給口および叩解された古紙パルプを下流側へ排出する排出口を有する叩解槽と、この叩解槽内に相対的に回転可能に設けられた前記一対の叩解円盤と、これら叩解円盤を相対的に回転動作させる回転駆動源とを備えてなり、
    前記供給口から供給される古紙パルプが、前記叩解円盤間の叩解隙間を通過しながら前記叩解作用面により加圧叩解される構成とされている
    ことを特徴とする請求項に記載の古紙再生装置の叩解装置。
  11. 前記一対の叩解円盤を回転軸線方向へ相対的に移動させて、これら叩解円盤の叩解隙間を調整する隙間調整手段を備える
    ことを特徴とする請求項10に記載の古紙再生装置の叩解装置。
  12. 前記一対の叩解円盤の一方が回転方向へ固定的に設けられた固定側叩解円盤とされるとともに、他方が回転可能な回転側叩解円盤とされ、
    前記固定側叩解円盤の叩解作用面の中心部位に、前記叩解槽の供給口に連通する入口が形成されるとともに、前記一対の叩解円盤の叩解作用面の外周縁部に形成される二つの環状平坦面が、前記叩解槽の排出口に連通しかつ前記叩解隙間を有する出口を形成する
    ことを特徴とする請求項に記載の古紙処理装置の叩解装置。
  13. 前記叩解作用面は、多数の砥粒が結合材により結合されてなる砥石面とされている
    ことを特徴とする請求項12に記載の古紙処理装置の叩解装置。
  14. 前記叩解手段の叩解隙間は、前記叩解工程の初期から終期に向けて徐々に段階的に同一寸法をもって狭くなるよう制御される構成とされている
    ことを特徴とする請求項に記載の古紙処理装置の叩解装置。
  15. 前記叩解手段の叩解隙間は、前記叩解工程の初期から終期に向けて徐々に連続的に同一寸法をもって狭くなるよう制御される構成とされている
    ことを特徴とする請求項に記載の古紙処理装置の叩解装置。
  16. 前記叩解手段を制御する叩解制御手段を備え、
    この叩解制御手段は、請求項2または3に記載の叩解方法を実行するように前記叩解手段の駆動源を駆動制御する構成とされている
    ことを特徴とする請求項に記載の古紙処理装置の叩解装置。
  17. 前記古紙パルプ循環経路に、前記離解部の離解槽が含まれてなり、
    前記叩解方法を実行するに際して、前記離解部の攪拌手段が駆動制御される構成とされている
    ことを特徴とする請求項16に記載の古紙処理装置の叩解装置。
  18. 前記古紙パルプ循環経路に、前記叩解手段により叩解された古紙パルプを貯留するリザーブ槽を含むバイパス経路が切替手段を介して接続されてなり、
    前記叩解方法を実行するに際して、前記離解部の離解槽と前記バイパス経路のリザーブ槽を選択的に切替使用するように前記切替手段が駆動制御される構成とされている
    ことを特徴とする請求項17に記載の古紙処理装置の叩解装置。
  19. 什器サイズの装置ケース内に、古紙を離解し叩解してパルプ化する古紙処理装置であって、
    古紙を攪拌破砕して離解する離解部と、この離解部で離解された古紙を叩解する叩解部とからなり、
    前記叩解部は、請求項から18のいずれか一つに記載の叩解装置から構成されている
    ことを特徴とする古紙処理装置。
  20. 前記離解部は、古紙を投入供給する古紙投入口および離解された古紙パルプを下流側へ排出する排出口を有する離解槽と、この離解槽内に回転可能に設けられた攪拌手段とを備え、
    前記古紙投入口から供給される古紙が、前記攪拌手段により水と混合攪拌されて、離解・叩解される構成とされている
    ことを特徴とする請求項19に記載の古紙処理装置。
  21. 前記離解槽の古紙投入口に、シュレッダ手段が設けられて、前記古紙投入口に投入された古紙が前記シュレッダ手段により予備的に裁断された後、前記攪拌手段により攪拌される構成とされている
    ことを特徴とする請求項20に記載の古紙処理装置。
  22. 前記離解部は、前記離解槽内に水を供給する給水手段を備える
    ことを特徴とする請求項20に記載の古紙処理装置。
  23. 前記叩解部により叩解されてパルプ化された古紙パルプを脱水処理する脱水手段を備える
    ことを特徴とする請求項19に記載の古紙処理装置。
JP2008335489A 2008-12-27 2008-12-27 古紙処理装置の叩解方法、古紙処理方法、古紙処理装置の叩解装置および古紙処理装置 Expired - Fee Related JP5433232B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008335489A JP5433232B2 (ja) 2008-12-27 2008-12-27 古紙処理装置の叩解方法、古紙処理方法、古紙処理装置の叩解装置および古紙処理装置
US12/644,748 US20100163655A1 (en) 2008-12-27 2009-12-22 Beating method of used paper processing apparatus, used paper processing method, beating device of used paper processing apparatus, and used paper processing apparatus
KR20090130331A KR20100077124A (ko) 2008-12-27 2009-12-24 고지 처리 장치의 고해 방법, 고지 처리 방법, 고지 처리 장치의 고해 장치 및 고지 처리 장치
EP20090252909 EP2202353A3 (en) 2008-12-27 2009-12-24 Method of beating used paper, method of processing used paper, device for beating used paper and apparatus for processing used paper
CN200910262663A CN101768888A (zh) 2008-12-27 2009-12-25 废纸处理设备及其打浆装置、打浆方法以及废纸处理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008335489A JP5433232B2 (ja) 2008-12-27 2008-12-27 古紙処理装置の叩解方法、古紙処理方法、古紙処理装置の叩解装置および古紙処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010156080A JP2010156080A (ja) 2010-07-15
JP5433232B2 true JP5433232B2 (ja) 2014-03-05

Family

ID=42102581

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008335489A Expired - Fee Related JP5433232B2 (ja) 2008-12-27 2008-12-27 古紙処理装置の叩解方法、古紙処理方法、古紙処理装置の叩解装置および古紙処理装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20100163655A1 (ja)
EP (1) EP2202353A3 (ja)
JP (1) JP5433232B2 (ja)
KR (1) KR20100077124A (ja)
CN (1) CN101768888A (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102635007B (zh) * 2012-04-10 2014-09-10 衢州图艺工业设计有限公司 一种废纸收储制浆机
US20140217208A1 (en) * 2013-02-04 2014-08-07 Costas Menico System and method for disposing of confidential information
CN104278591B (zh) * 2014-07-14 2016-01-06 北京印刷学院 手摇式家用废纸再生机
CN104328701A (zh) * 2014-10-30 2015-02-04 翟顺利 纸介质制浆设备
CN108570869B (zh) * 2018-05-02 2020-11-10 湖北宝塔沛博循环科技有限公司 一种多功能的造纸碎浆系统
CN112878084B (zh) * 2020-12-17 2022-08-16 淄博王村纸业有限公司 一种用于纸浆制作泡发装置
CN112972122B (zh) * 2021-02-23 2022-02-08 美馨卫生用品有限公司 一种婴幼儿纸尿裤芯体制作加工方法
CN114351491A (zh) * 2022-01-12 2022-04-15 莆田市超淇纸业有限公司 一种利用废纸再生浆生产薄页纸的工艺

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4725295A (en) * 1982-11-30 1988-02-16 Swm Corporation Material collector and discharger apparatus
CA1246374A (en) * 1983-10-24 1988-12-13 Steve Rowland Two stage high consistency refiner
US5200038A (en) * 1985-08-28 1993-04-06 International Paper Company Pulp refiner with fluidizing inlet
JPS6362752A (ja) 1986-09-03 1988-03-19 Hitachi Maxell Ltd 感熱転写プリンタ
JP2658007B2 (ja) * 1990-09-12 1997-09-30 キヤノン株式会社 文書処理装置
US5944271A (en) * 1997-08-28 1999-08-31 J&L Fiber Services, Inc. High consistency damless refiner plate for wood fibers
EP1021248B1 (en) * 1997-10-09 2005-12-28 Kadant Black Clawson Inc. Paper pulp refiner control system and method
US6053440A (en) * 1999-03-02 2000-04-25 Beloit Technologies, Inc. Tangential discharge disk refiner
JP2003129392A (ja) * 2001-10-25 2003-05-08 Mitsubishi Paper Mills Ltd 湿式不織布
JP2005336683A (ja) * 2004-05-31 2005-12-08 Niihama Pump Seisakusho:Kk 紙料叩解パルパー
JP2007100246A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Kimura Chem Plants Co Ltd セルロースミクロフィブリル化の前処理方法
JP5207504B2 (ja) * 2006-05-19 2013-06-12 株式会社シード 古紙再生装置ならびにその構成装置
JP4943874B2 (ja) * 2007-01-28 2012-05-30 株式会社シード 古紙再生装置の抄紙装置
SE535489C2 (sv) * 2008-06-21 2012-08-28 J & L Fiber Services Inc Raffinörskiveenhet och förfarande med evakuering av raffinörzonen

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010156080A (ja) 2010-07-15
KR20100077124A (ko) 2010-07-07
EP2202353A2 (en) 2010-06-30
CN101768888A (zh) 2010-07-07
EP2202353A3 (en) 2012-01-11
US20100163655A1 (en) 2010-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5433232B2 (ja) 古紙処理装置の叩解方法、古紙処理方法、古紙処理装置の叩解装置および古紙処理装置
JP2010180512A (ja) 古紙再生装置のパルプ製造方法、古紙再生装置のパルプ製造装置および古紙再生装置
JP5207504B2 (ja) 古紙再生装置ならびにその構成装置
JP2012122156A (ja) 古紙再生装置のパルプ製造装置および古紙再生装置
RU2403331C2 (ru) Устройство для повторной переработки использованной бумаги и составляющие части устройства
JP5207508B2 (ja) 古紙再生装置の洗浄方法およびシステム
JP2010261119A (ja) 古紙再生装置の脱水装置および古紙再生装置
JP5098016B2 (ja) 古紙再生装置のパルプ供給装置
JP2008174877A (ja) 古紙再生装置の抄紙装置
JP2011038199A (ja) 古紙再生装置の洗浄方法、洗浄システムおよび古紙再生装置
KR20100119844A (ko) 고지 재생 장치의 초지 장치 및 고지 재생 장치
JP2011099180A (ja) 古紙再生装置のパルプ濃度調整方法、古紙再生装置のパルプ濃度調整装置および古紙再生装置
JP5479806B2 (ja) 古紙再生装置の再生紙平滑化装置、抄紙装置および古紙再生装置
JP5639406B2 (ja) 古紙再生装置のパルプ供給装置
JP2008174879A (ja) 古紙再生装置のパルプ濃度調整方法および装置
JP2010275672A (ja) 古紙再生装置
JP2012021249A (ja) 古紙再生装置の再生紙平滑化装置
JP5406329B2 (ja) 古紙再生装置のパルプ供給装置および脱水装置
JP2012021257A (ja) 古紙再生装置のパルプ濃度調整装置、抄紙装置およびパルプ供給装置
JP2010275673A (ja) 古紙再生装置のベルト蛇行防止装置、抄紙装置および古紙再生装置
CN207210815U (zh) 一种纤维原料打浆机
JP5525075B2 (ja) 古紙再生装置の抄紙装置およびパルプ供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111205

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees