JP5432616B2 - 模様付金属製品の製法およびそれによって得られる模様付金属製品 - Google Patents

模様付金属製品の製法およびそれによって得られる模様付金属製品 Download PDF

Info

Publication number
JP5432616B2
JP5432616B2 JP2009165070A JP2009165070A JP5432616B2 JP 5432616 B2 JP5432616 B2 JP 5432616B2 JP 2009165070 A JP2009165070 A JP 2009165070A JP 2009165070 A JP2009165070 A JP 2009165070A JP 5432616 B2 JP5432616 B2 JP 5432616B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
metal
colored layer
colored
color pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009165070A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011020286A (ja
Inventor
直明 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Key Trading Co Ltd
Original Assignee
Key Trading Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Key Trading Co Ltd filed Critical Key Trading Co Ltd
Priority to JP2009165070A priority Critical patent/JP5432616B2/ja
Publication of JP2011020286A publication Critical patent/JP2011020286A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5432616B2 publication Critical patent/JP5432616B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)

Description

本発明は、表面に色模様が付与された模様付金属製品の製法と、それによって得られる模様付金属製品に関するものである。
フェイスブラシ等の化粧筆は、一般に、図6に示すように、筆毛1を束ねた筆穂2の根元部を、筒状に形成された金属製の口金3内に差し込んでかしめることにより固定し、その口金3を筆軸4に一体的に取り付けた構成になっている。
このような化粧筆には、文房具である筆や絵筆に比べて、実用性だけでなく、見栄えや独創性といった意匠性が強く要求されるため、上記口金3や筆軸4の表面に、さまざまな加飾を施したものが出回っている。
例えば、透明な筆軸4の内側に模様付の芯材を設けることにより、汚れにくく、変化に富んだ色模様を筆軸4に付与したものが提案されている(特許文献1を参照)。
一方、口金3への加飾は、口金3が、筆穂2をかしめて取り付ける必要上、アルミニウムや真鍮等の金属製であるため、加飾の方法にあまりバリエーションがなく、まず、その表面にアルマイト処理やクロムメッキ処理を施した後、その上にシルクスクリーン印刷やホットスタンプ等の印刷(焼付け)等によって色模様を付与することが一般的である。
特開2005−176863公報
しかしながら、シルクスクリーン印刷やホットスタンプ等の印刷によって付与された色模様は、長期にわたって繰り返しこの部分に手が触れると、次第に剥がれて模様部分が消失してしまうという問題がある。また、製造工程において、筆穂2を口金3にかしめる際、そのかしめ部分や、かしめのための工具や治具が当たる部分において、模様部分が剥がれたり傷付いたりしやすいという問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、美麗なデザイン、微細なデザインの色模様を、アルミニウムや真鍮等の金属製品の表面に簡単に付与することができ、しかもその色模様が長期にわたって剥げることのない、優れた模様付金属製品の製法と、それによって得られた模様付金属製品の提供を、その目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、金属材からなるベース部材を準備する工程と、このベース部材の表面に着色層を形成する工程と、上記着色層の表面にインジウム蒸着層からなる金属蒸着層を形成する工程と、上記金属蒸着層をレーザ照射によって部分的に除去し、その除去跡から上記着色層を露出させて色模様を形成する工程と、最表面にトップコート層を形成する工程とを備えたこと模様付金属製品の製法を第1の要旨とする。
また、本発明は、金属材からなるベース部材を準備する工程と、このベース部材の表面に第1の着色層を形成する工程と、上記第1の着色層の表面にインジウム蒸着層からなる金属蒸着層を形成する工程と、上記金属蒸着層の表面に第2の着色層を形成する工程と、上記第2の着色層および金属蒸着層をレーザ照射によって部分的に除去し、その除去跡から上記第1の着色層を露出させて色模様を形成する工程と、最表面にトップコート層を形成する工程とを備えた模様付金属製品の製法を第2の要旨とする。
さらに、本発明は、それらのなかでも、上記レーザ照射を、YAGレーザ、YVO4レーザもしくは半導体レーザのいずれかによって行うようにした模様付金属製品の製法を第の要旨とする。
そして、本発明は、上記第1の要旨である製法によって得られる模様付金属製品であって、金属材からなるベース部材の表面に、着色層と、インジウム蒸着層からなる金属蒸着層とがこの順で形成され、上記金属蒸着層が、レーザ照射によって部分的に除去され、その除去跡から上記着色層が露出して色模様が形成されており、最表面にトップコート層が形成されている模様付金属製品を第の要旨とする。
また、本発明は、上記第2の要旨である製法によって得られる模様付金属製品であって、金属材からなるベース部材の表面に、第1の着色層と、インジウム蒸着層からなる金属蒸着層と第2の着色層とがこの順で形成され、上記第2の着色層および金属蒸着層が、レーザ照射によって部分的に除去され、その除去跡から上記第1の着色層が露出して色模様が形成されており、最表面にトップコート層が形成されている模様付金属製品を第の要旨とする。
さらに、本発明は、それらのなかでも、特に、上記模様付金属製品が、筆毛を束ねてなる筆穂を取り付けるための口金である模様付金属製品を第の要旨とする。
すなわち、本発明の第1の要旨である模様付金属製品の製法によれば、金属材からなるベース部材の表面に、着色層と金属蒸着層であるインジウム蒸着層とを形成後、そのインジウム蒸着層をレーザ照射によって部分的に除去することにより色模様を形成するため、上記レーザ照射パターンをレーザ装置にプログラミングするだけで、美麗なデザイン、微細なデザインの色模様を、簡単に付与することができる。しかもその色模様が、印刷されたものではないため、長期にわたって剥げることがないという利点を有する。
また、本発明の第2の要旨である模様付金属製品の製法によれば、ベース部材の表面に第1の着色層と金属蒸着層であるインジウム蒸着層とをこの順で形成し、そのインジウム蒸着層の表面に、さらに第2の着色層を形成後、この第2の着色層とインジウム蒸着層とをレーザ照射によって部分的に除去することにより色模様を形成するため、表面に見える第2の着色層と、その除去跡から露出する第1の着色層との色の対比によって、上記の場合と同様、美麗なデザイン、微細なデザインの色模様を簡単に付与することができるだけでなく、より色合いのバリエーションが豊富なデザインを提供することができる。
そして、上記金属蒸着層が、インジウム蒸着層であ、インジウム蒸着層の展延性が良好であることから、蒸着層形成後に、金属材をかしめたり屈曲させたりする工程を有する場合においても、その蒸着層に剥がれや割れが生じることがなく、美麗な色模様が付与された製品を提供することができる
さらに、それらのなかでも、特に、上記レーザ照射を、YAGレーザ、YVO4レーザもしくは半導体レーザのいずれかによって行うと、インジウム蒸着層もしくは第2の着色層とインジウム蒸着層の部分的な除去を、効率よく、しかも美麗に仕上げることができるので、好適である。
また、本発明の製法によって得られる模様付金属製品は、金属表面の色模様が、転写や印刷によって付与されているのではなく、インジウム蒸着層もしくは第2の着色層とインジウム蒸着層の部分的な除去によって形成されているため、美麗かつ微細な色模様が付与されるだけでなく、繰り返し手に触れたり擦れたりしても、その色模様が欠けたり消失したりすることがなく、長期にわたって良好に維持されるという利点を有する。
そして、上記模様付金属製品において、金属蒸着層がインジウム蒸着層であ、このインジウム蒸着層の展延性が良好であることから、蒸着層形成後に、金属材をかしめたり屈曲させたりする工程を経由したものであっても、その蒸着層に剥がれや割れが生じることがなく、美麗な色模様が維持されている。
さらに、それらのなかでも、特に、上記模様付金属製品が、筆毛を束ねてなる筆穂を取り付けるための口金である場合には、その口金表面に付与した色模様の耐久性が高いため、筆穂を取り付けるためのかしめ工程によって損傷したり、繰り返しの使用によって摩耗したりすることがなく、美麗な状態を長く維持することができ、とりわけ好適である。
本発明の一実施例である口金を用いた化粧筆の斜視図である。 上記口金の製法に用いられるベース部材の説明図である。 (a)〜(c)は、いずれも上記口金の製法の説明図である。 (a)、(b)は、ともに上記口金の製法の説明図である。 (a)〜(d)は、いずれも本発明の他の実施例である口金の製法の説明図である。 一般的な化粧筆の一例を示す斜視図である。
つぎに、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である口金10を用いた化粧筆の斜視図を示している。この口金10の表面は、地の色がピンクがかった金属光沢色をしており、その一部に、黒色の微細な色模様11が付与されている。他の構成は、図6に示す化粧筆と同様の構成であり、同一部分に同一番号を付して、その説明を省略する。
上記口金10は、例えばつぎのようにして製造することができる。すなわち、まず、アルミニウム材(厚み0.2mm)を略筒状の口金形状に賦形することにより、図2に示すようなベース部材10aを準備する。そして、図3(a)に示すように、その外周面全体に、アルミニウム生地の保護と着色を兼ねて、黒色アルマイト塗装を行うことにより、黒色の第1の着色層12(厚み20μm)を形成する。
つぎに、図3(b)に示すように、上記第1の着色層12の表面全体に、インジウム蒸着によって、厚み0.04μmのインジウム層からなる金属蒸着層13を形成し、さらにその上から、ピンク系の透明着色塗料を塗工し、硬化皮膜化させることにより、図3(c)に示すように、第2の着色層14(厚み15μm)を形成する。なお、上記透明着色塗料はピンク系のため、この第2の着色層14の形成によって、金属蒸着層13の無機的な金属光沢色が、ほのかにピンクがかった光沢色に見えるようになる。
つぎに、図4(a)に示すように、上記第2の着色層14の表面のうち、予め設定された色模様形成予定部に、YAGレーザによるレーザ照射を行い、照射部分の第2の着色層14と金属蒸着層13とを除去して、その除去跡から第1の着色層12を露出させる。この、露出した第1の着色層12の部分12aは黒色であり、除去されていない表面の色(ピンクがかった金属光沢色)との対比によって、色模様11(図1参照)が現出する。
そして、図4(b)に示すように、上記色模様11が形成された最表面に、無色透明のウレタン系のトップコート層15を形成して表面全体を保護することにより、目的とする口金10を得ることができる。
そこで、筆毛1を束ねた筆穂2の根元部を、上記口金10内に差し込んでかしめることにより固定し、その口金10を筆軸4に一体的に取り付けて、図1に示す化粧筆を得ることができる。
上記化粧筆の口金10によれば、上記金属蒸着層13が、展延性に優れたインジウム蒸着層によって形成されているため、蒸着層形成後に、筆穂2を固定するためのかしめ工程を経由しても、金属蒸着層13が剥がれたり割れたりすることがなく、その結果、色模様11が美麗な状態で維持される。また、この口金10の部分は、化粧筆の使用を繰り返すたびに手指が触れたり、他のものと接触したりするが、色模様11の耐久性に優れているため、繰り返して使用しても、美麗な状態を長く維持することができる。
なお、上記口金10の製法において、ベース部材10aの材質は、アルミニウムに限らず、例えば、真鍮、ステンレス、ニッケル、アルミニウム−ニッケル合金等があげられる。ただし、材質の軽さや、成形加工の容易性の点で、アルミニウムもしくは真鍮を用いることが好適である。そして、その厚みは、製品の種類や用途にもよるが、化粧筆の口金やそれに類する化粧小物、携帯小物等に適用する場合は、軽量化と取扱強度の点から、0.1〜2mmに設定することが好適である。
また、上記ベース部材10aの外周面に形成する第1の着色層12は、ベース部材10aがアルミニウムである場合、上記の例のように、アルマイト処理と同時に着色を行うと、余分に着色工程を設ける必要がなく好適であるが、アルマイト処理後に、各種メッキ処理、焼付塗装処理等によって別個に着色層12を形成しても差し支えない。そして、着色層12の色と厚みは、目的に応じて適宜に設定することができるが、得られる製品の軽量化と、金属蒸着層13との接着性とを考慮すれば、その厚みは、20μm以下であることが好適である。
さらに、上記の例では、第1の着色層12の表面に形成する金属蒸着層13として、インジウム蒸着層を用いている。すなわち、加飾後にかしめや屈曲等の加工を行う場合は、加工追従性の点から、インジウムを用いることが最適だからである。
そして、上記金属蒸着層13の厚みは、金属製品の用途、大きさ等に応じて適宜に設定することができるが、得られる製品の軽量化と、上記第1の着色層12との密着性、かしめ等の加工追従性、金属光沢の発現性等を考慮すれば、0.001〜0.08μmに設定することが好適である。すなわち、上記の範囲より薄すぎると、金属光沢色が得られにくく,逆に、厚すぎると、上記第1の着色層12との密着性、軽量性が損なわれるとともに、加工追従性が悪くなるおそれがあるからである。
また、上記の例では、上記金属蒸着層13の表面に形成する第2の着色層14として、ピンク系の透明着色塗料による硬化皮膜を用いたが、着色層14を形成するための着色剤組成物としては、例えば、金属の下塗りや中塗りに用いられる各種の熱硬化性塗料組成物が用いられる。そして、塗料には、染料や顔料等、各種の色調を与えるための着色剤を配合することができるが、あえて、これらの着色剤を配合しない無色透明の塗料組成物を用いて、金属蒸着層13の金属光沢色をそのまま見せるようにしてもよい。この場合も、無色透明の塗膜層が着色層14となる。
そして、上記第2の着色層14の厚みも、適宜に設定することができるが、得られる製品の軽量化と、金属蒸着層13との接着性とを考慮すれば、その厚みは、5〜50μmであることが好適である。
さらに、上記の例では、上記第2の着色層14と金属蒸着層13を除去するためのレーザ照射として、YAGレーザを用いたが、これに代えて、二酸化炭素レーザ、ルビーレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザ等、各種のレーザ装置を用いることができる。なかでも、制御性、仕上がり性において、YAGレーザ、YVO4レーザ、半導体レーザのいずれかを用いることが好適である。
そして、上記の例では、最表面のトップコート層15を、無色透明のウレタン系のトップコート用塗料によって形成したが、これに代えて、他のトップコート用塗料を用いることができる。上記トップコート層15は、金属部分が水分と接触して錆びるのを防止するとともに、レーザ照射によって形成された色模様11を保護することを目的とするもので、色模様11を鮮明に見せるには、無色透明であることが好ましいが、色模様11を透かしてみることができる程度に透明(もしくは半透明)であれば、多少着色剤によって色が付いているものであってもよい。
上記トップコート層15の厚みも、適宜に設定することができるが、得られる製品の軽量化と、製品表面への保護強度等を考慮すれば、その厚みは、10〜50μmであることが好適である。
なお、上記の例は、金属蒸着層13の表面に、ピンク系の透明着色塗料を用いて第2の着色層14を形成し、金属蒸着層13の金属光沢色にピンク調を付与したが、上記第2の着色層14は、必ずしも必要ではない。その場合は、例えば図5(a)および図5(b)に示すように、上記の例と同様にして、ベース部材10aの表面に、着色層12と金属蒸着層13とをこの順で形成した後、図5(c)に示すように、その上からレーザ照射を行うことにより、色模様11を形成する。そして、その最表面に、トップコート層15を形成することにより、色模様11付きの口金10を得ることができる。
このものは、第2の着色層14が形成されていないため、トップコート層15を透かして見える色模様11が、金属蒸着層13の表面色と第1の着色層12との組み合わせによって形成されているが、前記の例と同様の効果を奏することができる。
また、これらの例は、本発明を、化粧筆の口金10に適用したものであるが、本発明は、金属製のベース部材の表面に色模様11を付した各種の金属製品に適用することができる。特に、上記色模様11が、繰り返し手に触れたり摩擦を受けても消失することがないことから、手に触れたり摩擦を受けたりしやすい金属製品に適用することが好適である。そして、金属蒸着層13としてインジウム蒸着層を用いたものは、蒸着層の展延性に優れ、製造工程でかしめや屈曲等の加工を施されても損傷しにくいため、とりわけ、色模様11形成後にそのような加工工程を有する金属製品に適用することが好適である。したがって、本発明は、上記の例で示した化粧筆用の口金の他、例えば、各種筆用口金、指輪等のアクセサリー製品、眼鏡ケース、茶筒等の金属容器、照明カバー等のインテリア製品等に用いることが好適である。
つぎに、本発明の実施例について、比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
化粧筆の口金を得るために、口金形状に賦形された、厚み0.2mmのアルミニウム製ベース部材を準備した。つぎに、黒色アルマイト塗装を行い、厚み20μmの第1の着色層(黒色)を形成し、さらにその表面にインジウム蒸着を行い、厚み0.04μmの金属蒸着層を形成した。つぎに、その表面に、透明着色塗料を塗装することにより、厚み15μmの第2の着色層(透明ピンク色)を形成した。そして、その上から、YAGレーザ装置によってレーザ照射を行い、予め設定された色模様形成予定部の、第2の着色層と金属蒸着層のみを除去し、除去跡から、その下の第1の着色層を露出させて、黒色の模様部分を現出させた。そして、その上から、厚み15μmのトップコート層(ウレタン系トップコート)を形成することにより、目的とする色模様付きの口金を得た。
〔実施例2〕
第2の着色層を形成しなかった。それ以外は、上記実施例1と同様にして、目的とする色模様付きの口金を得た。
〔比較例1〕
実施例1と同様のアルミニウム製のベース部材に対し、着色することなくアルマイト処理を施した。そして、その表面に、黒色の着色塗料を用いて、色模様を印刷し焼付けることにより色模様層(厚み30μm)を形成し、目的とする色模様付きの口金を得た。
上記実施例1、2品、比較例1品の色模様形成面に対し、ラビングテスター(摩擦試験機、大栄科学精器製作所社製)を用い、羊毛フェルトで上から0.5Nの荷重を加えながら、10万回の往復移動による摺動動作を繰り返し、その色模様部分の変化を観察した。
その結果、実施例1、2品は、10万回の摺動動作後も、色模様が全く変化していなかったが、比較例1品は、略2万回経過後には、色模様が端部から剥げ始めて、10万回摺動動作後は、色模様の大半が消失した。したがって、実施例1、2品は、色模様部分の耐久性が非常に高いことがわかる。
本発明は、繰り返し手に触れたり摩擦を受けやすい金属製品の表面に、耐久性に優れた色模様を付与する模様付金属製品の製法と、それによって得られる模様付金属製品に利用することができる。
10a ベース部材
11 色模様
12 第1の着色層
13 金属蒸着層
14 第2の着色層
15 トップコート層

Claims (6)

  1. 金属材からなるベース部材を準備する工程と、このベース部材の表面に着色層を形成する工程と、上記着色層の表面にインジウム蒸着層からなる金属蒸着層を形成する工程と、上記金属蒸着層をレーザ照射によって部分的に除去し、その除去跡から上記着色層を露出させて色模様を形成する工程と、最表面にトップコート層を形成する工程とを備えたことを特徴とする模様付金属製品の製法。
  2. 金属材からなるベース部材を準備する工程と、このベース部材の表面に第1の着色層を形成する工程と、上記第1の着色層の表面にインジウム蒸着層からなる金属蒸着層を形成する工程と、上記金属蒸着層の表面に第2の着色層を形成する工程と、上記第2の着色層および金属蒸着層をレーザ照射によって部分的に除去し、その除去跡から上記第1の着色層を露出させて色模様を形成する工程と、最表面にトップコート層を形成する工程とを備えたことを特徴とする模様付金属製品の製法。
  3. 上記レーザ照射を、YAGレーザ、YVO4レーザもしくは半導体レーザのいずれかによって行うようにした請求項1または2記載の模様付金属製品の製法。
  4. 請求項1記載の製法によって得られる模様付金属製品であって、金属材からなるベース部材の表面に、着色層と、インジウム蒸着層からなる金属蒸着層とがこの順で形成され、上記金属蒸着層が、レーザ照射によって部分的に除去され、その除去跡から上記着色層が露出して色模様が形成されており、最表面にトップコート層が形成されていることを特徴とする模様付金属製品。
  5. 請求項2記載の製法によって得られる模様付金属製品であって、金属材からなるベース部材の表面に、第1の着色層と、インジウム蒸着層からなる金属蒸着層と第2の着色層とがこの順で形成され、上記第2の着色層および金属蒸着層が、レーザ照射によって部分的に除去され、その除去跡から上記第1の着色層が露出して色模様が形成されており、最表面にトップコート層が形成されていることを特徴とする模様付金属製品。
  6. 上記模様付金属製品が、筆毛を束ねてなる筆穂を取り付けるための口金である請求項4または5記載の模様付金属製品。
JP2009165070A 2009-07-13 2009-07-13 模様付金属製品の製法およびそれによって得られる模様付金属製品 Active JP5432616B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009165070A JP5432616B2 (ja) 2009-07-13 2009-07-13 模様付金属製品の製法およびそれによって得られる模様付金属製品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009165070A JP5432616B2 (ja) 2009-07-13 2009-07-13 模様付金属製品の製法およびそれによって得られる模様付金属製品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011020286A JP2011020286A (ja) 2011-02-03
JP5432616B2 true JP5432616B2 (ja) 2014-03-05

Family

ID=43630778

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009165070A Active JP5432616B2 (ja) 2009-07-13 2009-07-13 模様付金属製品の製法およびそれによって得られる模様付金属製品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5432616B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6799849B2 (ja) * 2016-11-01 2020-12-16 紀伊産業株式会社 濃淡重なり模様付成形品の製法およびそれによって得られる濃淡重なり模様付成形品
CN112078286A (zh) * 2020-01-04 2020-12-15 陈登 一种蚀刻三色装饰金属板生产工艺
JP2022018315A (ja) * 2020-07-15 2022-01-27 東洋製罐株式会社 レーザー加飾方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02288114A (ja) * 1989-04-28 1990-11-28 Shin Etsu Polymer Co Ltd 透光性キートップ
JPH03142084A (ja) * 1989-07-18 1991-06-17 Yodogawa Steel Works Ltd 化粧金属板
JPH03146174A (ja) * 1989-10-31 1991-06-21 Toyoda Gosei Co Ltd 装飾品における模様の現出方法
JPH11110103A (ja) * 1997-09-10 1999-04-23 Xuli Co Ltd 透光性金属めっき膜キーキャップ
JP3103797B2 (ja) * 1998-12-10 2000-10-30 株式会社サンリツ 透明素材への文字・数字・記号・絵柄等の加工方法
JP2002127691A (ja) * 2000-10-30 2002-05-08 Amasaki:Kk 成形品及び成形品への画像形成方法
JP2005153464A (ja) * 2003-11-28 2005-06-16 Key Tranding Co Ltd 表面模様付容器
JP4668083B2 (ja) * 2006-02-14 2011-04-13 紀伊産業株式会社 模様付成形体の製法およびそれによって得られる模様付成形体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011020286A (ja) 2011-02-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20070118706A (ko) 구강 건강관리 용구와 상기 용구를 장식하는 방법
JP5432616B2 (ja) 模様付金属製品の製法およびそれによって得られる模様付金属製品
US20100242539A1 (en) Decorative eyelid covering and process
EP0908288A1 (en) A multi-colored paintbrush handle and the procedure for producing said handle
KR20110112749A (ko) 사출물 제조 방법
US6782894B2 (en) Fingernail decorating method
JP4668083B2 (ja) 模様付成形体の製法およびそれによって得られる模様付成形体
JP6039844B1 (ja) めっき装飾品、筆記具及びめっき装飾品の製造方法
JP5628516B2 (ja) 模様付成形品の製法およびそれによって得られる模様付成形品
JP6799849B2 (ja) 濃淡重なり模様付成形品の製法およびそれによって得られる濃淡重なり模様付成形品
JP4748731B2 (ja) 化粧ブラシ
JP6118101B2 (ja) 化粧用具の製法およびそれによって得られる化粧用具
JP5651454B2 (ja) 化粧料容器の製法およびこれにより得られる化粧料容器
US20170013933A1 (en) Wallet-sized comb
KR101287921B1 (ko) 손톱깎이 도장방법
JP6857382B2 (ja) 切欠き模様付成形品の製法およびそれによって得られる切欠き模様付成形品
CN102440512B (zh) 美化指甲的工具
KR20100098089A (ko) 가공품 및 이의 제조 방법
JP7452944B2 (ja) バンド及び時計
JP3117460U (ja) 化粧ブラシ
WO2021064920A1 (ja) 爪用装飾品の係止具、係止具を備えた爪装飾構造、及び爪の装飾方法
JP5107832B2 (ja) 加飾成形体
JP2019111678A (ja) 筆記具の軸筒
KR200267967Y1 (ko) 헤어 브러쉬 손잡이 구조
KR200238164Y1 (ko) 무늬 장식층을 갖는 손톱손질구

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090713

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120501

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130806

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20131002

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5432616

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150