JP5428949B2 - トロイダル型無段変速機のローラの製造装置 - Google Patents

トロイダル型無段変速機のローラの製造装置 Download PDF

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Description

この発明は、例えば、自動車の自動変速機等に用いられるトロイダル型無段変速機のローラの製造装置に関する。
従来、トロイダル型無段変速機としては、入力ディスクと、この入力ディスクに同軸に対向して配置された出力ディスクと、上記入力ディスクと上記出力ディスクとの間でトルクを伝達するローラとを備えたものがある(特許第3746636号公報:特許文献1参照)。
上記ローラは、一次切削後の研削工程において、砥石によって、研磨される。このとき、図6に示すように、ローラ111の外周面111aには、砥石の回転方向に沿って、ローラ111の周方向に沿った溝120が、形成される。ローラ111の周方向を矢印X方向にて示し、ローラ111の軸方向を矢印Y方向にて示す。
しかしながら、上記ローラ111では、ローラ111の外周面111aに、ローラ111の周方向に沿った溝120が形成されるので、ローラ111の軸112方向の粗さが、ローラ111の周方向の粗さよりも大きくなる。
ここで、上記ローラ111の外周面111aには、上記入力ディスクと上記出力ディスクとの間でトルクを伝達する際、ローラ111の周方向と軸方向とに同時に滑りが発生するため、ローラ111の周方向と軸方向とにせん断応力が作用する。
そして、上記ローラ111の軸方向の粗さが、ローラ111の周方向の粗さよりも大きいため、ローラ111の軸方向のせん断応力が、ローラ111の周方向のせん断応力よりも大きくなる。
このため、上記ローラ111の軸方向のせん断応力が、ローラ111の材料強度を超えないように、トロイダル型無段変速機を設計する必要が、生じていた。
そして、上記ローラ111の周方向に大きなトルクを伝達させたい場合、ローラ111の軸方向のせん断力が、ローラ111の材料強度を超えるため、ローラ111の外周面111aに、ショットピーニング加工によって残留圧縮応力を与えなければならなかった。このショットピーニング加工後は、ローラ111に研削加工と超仕上げ加工とを行う必要があり、ローラ111の製造コストと製造工数がかかる問題があった。
特許第3746636号公報
そこで、この発明の課題は、ショットピーニング加工、研削加工および超仕上げ加工を行わなくても大きなトルクを伝達でき、製造コストと製造工数とを削減したトロイダル型無段変速機のローラを製造する装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置は、
入力ディスクと、この入力ディスクに同軸に対向して配置された出力ディスクとの間で、トルクを伝達するトロイダル型無段変速機のローラの製造装置において、
上記ローラを内部空間に収容し、この内部空間を形成する内面と上記ローラの外周面との間に環状の第1の隙間を設ける容器本体と、
砥粒を含む粘土状のメディアが上記ローラの軸方向の速度成分を有するように、上記メディアを上記第1の隙間に流動させて、上記ローラの外周面に上記ローラの軸方向に沿った溝を形成するメディア流動部と
を備えることを特徴としている。
この発明のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置によれば、上記内部空間に収容された上記ローラの外周面との間に環状の第1の隙間を設ける容器本体と、上記メディアが上記ローラの軸方向の速度成分を有するように、上記メディアを上記第1の隙間に流動させて、上記ローラの外周面に上記ローラの軸方向に沿った溝を形成するメディア流動部とを備えるので、メディアは、第1の隙間を通過するとき、ローラの軸方向の速度成分を有して、ローラの外周面に接触する。そして、ローラの外周面には、メディアの流動方向に沿って、ローラの軸方向に沿った溝が、形成される。
このように、上記ローラの外周面にローラの軸方向に沿った溝を形成できるので、ローラの軸方向の粗さを小さくでき、かつ、ローラの周方向の粗さを大きくできる。このため、ローラの周方向のトラクション係数が同じ場合、ローラの軸方向のトラクション係数を小さくできる。
そして、ローラの周方向のせん断応力が同じ場合、ローラの軸方向のせん断応力を小さくできて、ローラの軸方向のせん断応力をローラの材料強度より小さくできる。
したがって、ローラに大きなトルクを伝達させるために、ローラの外周面に、ショットピーニング加工、研削加工および超仕上げ加工を必ずしも行う必要がなく、ローラの製造コストおよび製造工数を削減できる。
また、一実施形態のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置では、
上記メディア流動部は、
上記容器本体の内部空間に配置され、上記ローラを上記ローラの軸方向から挟んで支持する2つの支持棒と、
上記容器本体の内部空間に配置され、上記各支持棒の外周側に往復動可能に嵌め込まれる2つのパイプ状のピストンと
を有し、
上記容器本体の上記内部空間を形成する内面と上記支持棒の外周面との間に、上記第1の隙間に上記ローラの軸方向にて連通する環状の第2の隙間を有し、
上記ピストンは、上記第2の隙間内を移動して、上記メディアに圧力を加えながら上記メディアを上記第1の隙間および上記第2の隙間に流動させる。
この実施形態のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置によれば、上記メディア流動部は、上記2つの支持棒と上記2つのパイプ状のピストンとを有し、上記容器本体の上記内部空間を形成する内面と上記支持棒の外周面との間に、上記第1の隙間に上記ローラの軸方向にて連通する環状の第2の隙間を有し、上記ピストンは、上記第2の隙間内を移動して、上記メディアに圧力を加えながら上記メディアを上記第1の隙間および上記第2の隙間に流動させるので、メディアは、第1の隙間を通過するとき、ほぼローラの軸方向の速度成分のみを有した状態で、ローラの外周面に接触する。このため、ローラの外周面に、ほぼローラの軸方向に沿った溝のみを、形成できる。
また、一実施形態のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置では、上記ローラの外周面に対向する上記容器本体の内面の形状は、上記ローラの外周面に沿った形状である。
この実施形態のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置によれば、上記ローラの外周面に対向する上記容器本体の内面の形状は、上記ローラの外周面に沿った形状であるので、容器本体の内面とローラの外周面との距離を一定に保つことができ、メディアが、第1の隙間を、円滑に流動できる。
また、一実施形態のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置では、
上記容器本体は、
上記ローラを上記ローラの軸方向から挟んで支持する2つの支持部と、
上記第1の隙間に上記ローラの軸方向にて連通する環状の第3の隙間と
を有し、
上記メディア流動部は、
上記第3の隙間に連通して、上記メディアに圧力を加えながら上記メディアを上記第1の隙間および上記第3の隙間に流動させるメディア圧送部を有する。
この実施形態のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置によれば、上記容器本体は、上記2つの支持部と上記第3の隙間とを有し、上記メディア流動部は、上記第3の隙間に連通して、上記メディアに圧力を加えながら上記メディアを上記第1の隙間および上記第3の隙間に流動させるメディア圧送部を有するので、メディアは、第1の隙間を通過するとき、ほぼローラの軸方向の速度成分のみを有した状態で、ローラの外周面に接触する。このため、ローラの外周面に、ほぼローラの軸方向に沿った溝のみを、形成できる。
この発明のトロイダル型無段変速機のローラの製造方法によれば、上記内部空間に収容された上記ローラの外周面との間に環状の第1の隙間を設ける容器本体と、上記メディアが上記ローラの軸方向の速度成分を有するように、上記メディアを上記第1の隙間に流動させて、上記ローラの外周面に上記ローラの軸方向に沿った溝を形成するメディア流動部とを備えるので、ローラの外周面にローラの軸方向に沿った溝を形成でき、この結果、ショットピーニング加工、研削加工および超仕上げ加工を行わなくても大きなトルクを伝達でき、製造コストと製造工数とを削減できる。
本発明のトロイダル型無段変速機の一実施形態を示す簡略構成図である。 本発明のトロイダル型無段変速機のローラの正面図である。 本発明のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置の第1実施形態を示す簡略断面図である。 本発明のメディアの流れを説明する説明図である。 比較例としてのメディアの流れを説明する説明図である。 本発明のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置の第2実施形態を示す簡略断面図である。 従来のトロイダル型無段変速機のローラの正面図である。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明のトロイダル型無段変速機の一実施形態である簡略構成図を示している。このトロイダル型無段変速機は、入力軸3に固定された第1入力ディスク1および第2入力ディスク2と、この第1入力ディスク1と第2入力ディスク2との間に配置され、第1、第2入力ディスク1,2と同軸にかつ独立に回転できるようになっている出力ディスク5とを備えている。
上記出力ディスク5は、入力軸3に対して(図示しない)軸受で回転自在に支持されており、出力ディスク5のギア部5Aに巻回された歯付ベルト6で出力側に動力を取り出すようになっている。
上記第1入力ディスク1の一面には、トロイダル状の凹湾曲面の円周軌道1aを有する。上記第2入力ディスク2の一面には、トロイダル状の凹湾曲面の円周軌道2aを有する。上記出力ディスク5の両面には、トロイダル状の凹湾曲面の円周軌道5a,5bを有する。
上記第1入力ディスク1の円周軌道1aと上記出力ディスク5の一方の円周軌道5aとは、対向して配置される。上記第2入力ディスク2の円周軌道2aと上記出力ディスク5の他方の円周軌道5bとは、対向して配置される。
上記第1入力ディスク1の円周軌道1aと上記出力ディスク5の一方の円周軌道5aとの間、および、上記第2入力ディスク2の円周軌道2aと上記出力ディスク5の他方の円周軌道5bとの間のそれぞれに、円板状のローラ11が配置されている。
上記ローラ11は、入力軸3に対して交差する軸部12を設けている。ローラ11は、図示しないキャリッジにより、軸部12を介して回転自在かつ揺動可能に支持されている。
一方のローラ11の周面と第1入力ディスク1の円周軌道1aとの間、および、一方のローラ11の周面と出力ディスク5の円周軌道5aとの間に、潤滑油の油膜が介在し、他方のローラ11の周面と第2入力ディスク2の円周軌道2aとの間、および、他方のローラ11の周面と出力ディスク5の円周軌道5bとの間に、潤滑油の油膜が介在している。ローラ11は、潤滑油の油膜を介して、第1、第2入力ディスク1,2と出力ディスク5との間でトルクを伝達する。
なお、潤滑油は、(図示しない)ポンプによって、ローラ11の軸部12付近からローラ11の側面に供給されると共に、ローラ11の外周面の径方向外側からローラ11の外周面に供給される。
そして、入力軸3が回転すると、第1、第2入力ディスク1,2が一緒に回転し、この第1、第2入力ディスク1,2の回転に追従してローラ11が回転し、このローラ11の回転に追従して出力ディスク5が回転する。
上記ローラ11の軸部12は、出力ディスク5を挟んで配置された一対のローラ11,11の傾斜角度θ1,θ2が、出力ディスク5を挟んで左右対称になるように、制御される。
上記入力軸3と平行な方向に対するローラ1の傾斜角度について、ローラ11の周面が出力ディスク5の外周側および入力ディスク1の内周側に対向するときの傾斜角度θ1が大きいほど、減速比が大きくなる一方、ローラ11の周面が出力ディスク5の内周側および入力ディスク1の外周側に対向するときの傾斜角度θ2が大きいほど、増速比が大きくなる。
図2に示すように、上記ローラ11の外周面11aに、ローラ11の軸方向に沿った溝20を設けている。この溝20は、ローラ11の一次切削後の研削工程において、砥粒を含む粘土状のメディアの研磨によって、形成される。ローラ11の周方向を矢印X方向にて示し、ローラ11の軸方向を矢印Y方向にて示す。
このように、上記ローラ11の外周面11aに、ローラ11の軸方向に沿った溝20を設けているので、ローラ11の軸方向の粗さを小さくでき、かつ、ローラ11の周方向の粗さを大きくできる。このため、ローラ11の周方向のトラクション係数が同じ場合、ローラ11の軸方向のトラクション係数を小さくできる。
ここで、トラクション係数とは、転がり接触面に発生するトラクションを垂直荷重で割った値をいう。また、上記トラクションとは、転がり接触特有の高い面圧条件下の、潤滑下の転がり面において、相対する2面の微少な速度差により生じる摩擦力をいう。
この結果、ローラ11の周方向のせん断応力が同じ場合、ローラ11の軸方向のせん断応力を小さくできて、ローラ11の軸方向のせん断応力をローラ11の材料強度より小さくできる。
したがって、ローラ11に大きなトルクを伝達させるために、ローラ11の外周面11aに、ショットピーニング加工、研削加工および超仕上げ加工を必ずしも行う必要がなく、ローラ11の製造コストおよび製造工数を削減できる。
次に、上記構成のローラ11を製造する装置について説明する。図3に示すように、この製造装置は、容器本体50とメディア流動部60とを有する。
上記容器本体50は、上記ローラ11を内部空間に収容し、この内部空間を形成する内面とローラ11の外周面11aとの間に環状の第1の隙間S1を設ける。
上記メディア流動部60は、砥粒を含む粘土状のメディアが上記ローラ11の軸方向の速度成分を有するように、メディアを第1の隙間S1に流動させて、ローラ11の外周面11aにローラ11の軸方向に沿った溝20を形成する。
上記メディア流動部60は、2つの支持棒61,61と2つのパイプ状のピストン62,62とを有する。
上記支持棒61は、上記容器本体50の内部空間に配置され、上記ローラ11の軸が上記容器本体50の内部空間の中心軸に一致するようにローラ11をローラ11の軸方向から挟んで支持する。
上記支持棒61は、上記容器本体50の内部空間の中心軸に沿って延在している。2つの支持棒61,61は、複数のローラ11を挟持する。この複数のローラ11は、同心状に重ね合わされ、心棒13により一体に固定されている。
上記ピストン62は、上記容器本体50の内部空間に配置され、上記各支持棒61の外周側に往復動可能に嵌め込まれる。ピストン62は、容器本体50の内部空間の中心軸に沿って、矢印に示すように移動する。
上記容器本体50の内部空間を形成する内面と上記支持棒61の外周面との間に、環状の第2の隙間S2を有する。この第2の隙間S2は、上記第1の隙間S1に、ローラ11の軸方向(つまり、容器本体50の内部空間の中心軸の方向)にて連通する。
上記2つのピストン62,62は、上記第2の隙間S2内を移動して、上記メディアに圧力を加えながらメディアを上記第1の隙間S1および上記第2の隙間S2に流動させる。
上記ローラ11の外周面11aに対向する上記容器本体50の内面の形状は、上記ローラ11の外周面11aに沿った形状である。つまり、ローラ11の外周面11aの形状は、凸曲面であるため、容器本体50の内面の形状は、凹曲面となる。このため、容器本体50の内面の断面形状は、波形となる。
そして、上記ローラ11の一次切削後の研削工程において、上記構成の製造装置によって上記ローラ11を製造するとき、上記2つの支持棒61,61によって複数のローラ11を挟持し、上記2つのピストン62,62によってメディアを上記第1の隙間S1に流動させる。メディアは、第1の隙間S1を通過するとき、ほぼローラ11の軸方向の速度成分のみを有した状態で、ローラ11の外周面11aに接触する。このため、ローラ11の外周面11aに、ほぼローラ11の軸方向に沿った溝20のみを、形成できる。
このとき、図4Aに示すように、上記容器本体50の内面の形状は、上記ローラ11の外周面11aに沿った形状であり、容器本体50の内面とローラ11の外周面との距離は、一定であるため、メディアの流れは、矢印に示すように層流となり、メディアは、第1の隙間S1を円滑に流動できる。なお、メディアは、図中の矢印方向と、図中の矢印とは逆方向とに、交互に、流れる。
比較例として、図4Bに示すように、容器本体50Aの内面が平坦な場合、容器本体50Aの内面とローラ11の外周面11aとの距離において、隣り合うローラ11,11の間の部分が、容器本体50Aの内面から最も離れており、この部分で、メディアの流れは、矢印に示すように乱流となり、メディアは、第1の隙間S1を円滑に流動できない。
(第2の実施形態)
図5は、この発明のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置の第2の実施形態を示している。なお、上記第1の実施形態と同一の符号は、上記第1の実施形態と同じ構成であるため、その説明を省略する。
図5に示すように、この製造装置は、容器本体70とメディア流動部80とを有する。容器本体70は、ローラ11を内部空間に収容し、この内部空間を形成する内面とローラ11の外周面11aとの間に環状の第1の隙間S1を設ける。メディア流動部80は、砥粒を含む粘土状のメディアが上記ローラ11の軸方向の速度成分を有するように、メディアを第1の隙間S1に流動させて、ローラ11の外周面11aにローラ11の軸方向に沿った溝20を形成する。
上記容器本体70は、2つの支持部71,71を有する。この2つの支持部71,71は、複数のローラ11の軸が容器本体70の内部空間の中心軸に一致するように、複数のローラ11をローラ11の軸方向から挟んで支持する。
上記容器本体70には、第1の隙間S1を挟んで容器本体70の内部空間の中心軸の方向の両側に、環状の第3の隙間S3を設けている。この第3の隙間S3は、第1の隙間S1にローラ11の軸方向(つまり、容器本体70の内部空間の中心軸の方向)にて連通する。
上記メディア流動部80は、上記第3の隙間S3に連通する2つのメディア圧送部81,81を有する。このメディア圧送部81は、内部のピストン構造によって、メディアに圧力を加えながらメディアを上記第1の隙間S1および上記第3の隙間S3に流動させる。
そして、上記ローラ11の一次切削後の研削工程において、上記構成の製造装置によって上記ローラ11を製造するとき、上記2つの支持部71,71によって複数のローラ11を挟持し、上記2つのメディア圧送部81,81によってメディアを上記第1の隙間S1に流動させる。メディアは、第1の隙間S1を通過するとき、ほぼローラ11の軸方向の速度成分のみを有した状態で、ローラ11の外周面11aに接触する。このため、ローラ11の外周面11aに、ほぼローラ11の軸方向に沿った溝20のみを、形成できる。なお、メディアは、実線の矢印方向と、点線の矢印方向とに、交互に、流れる。
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記ローラの製造装置において、複数のローラ11を加工しているが、一つのローラ11を加工するようにしてもよい。また、上記ローラの製造装置の容器本体50,70において、ローラ11の外周面11aに対向する内面の形状は、ローラ11の外周面11aに沿った形状でなくてもよい。また、上記ローラの製造装置の構成は、メディアがローラ11の軸方向の速度成分を有するようにメディアを第1の隙間S1に流動させるような構成であれば、設計変更可能である。また、ローラ11の外周面11aに、ショットピーニング加工を行ってもよい。
1 第1入力ディスク
2 第2入力ディスク
3 入力軸
5 出力ディスク
6 歯付ベルト
11 ローラ
11a 外周面
12 軸部
20 溝
50 容器本体
60 メディア流動部
61 支持棒
62 ピストン
70 容器本体
71 支持部
80 メディア流動部
81 メディア圧送部
S1 第1の隙間
S2 第2の隙間
S3 第3の隙間

Claims (4)

  1. 入力ディスクと、この入力ディスクに同軸に対向して配置された出力ディスクとの間で、トルクを伝達するトロイダル型無段変速機のローラの製造装置において、
    上記ローラを内部空間に収容し、この内部空間を形成する内面と上記ローラの外周面との間に環状の第1の隙間を設ける容器本体と、
    砥粒を含む粘土状のメディアが上記ローラの軸方向の速度成分を有するように、上記メディアを上記第1の隙間に流動させて、上記ローラの外周面に上記ローラの軸方向に沿った溝を形成するメディア流動部と
    を備えることを特徴とするトロイダル型無段変速機のローラの製造装置。
  2. 請求項1に記載のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置において、
    上記メディア流動部は、
    上記容器本体の内部空間に配置され、上記ローラを上記ローラの軸方向から挟んで支持する2つの支持棒と、
    上記容器本体の内部空間に配置され、上記各支持棒の外周側に往復動可能に嵌め込まれる2つのパイプ状のピストンと
    を有し、
    上記容器本体の上記内部空間を形成する内面と上記支持棒の外周面との間に、上記第1の隙間に上記ローラの軸方向にて連通する環状の第2の隙間を有し、
    上記ピストンは、上記第2の隙間内を移動して、上記メディアに圧力を加えながら上記メディアを上記第1の隙間および上記第2の隙間に流動させることを特徴とするトロイダル型無段変速機のローラの製造装置。
  3. 請求項1または2に記載のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置において、
    上記ローラの外周面に対向する上記容器本体の内面の形状は、上記ローラの外周面に沿った形状であることを特徴とするトロイダル型無段変速機のローラの製造装置。
  4. 請求項1に記載のトロイダル型無段変速機のローラの製造装置において、
    上記容器本体は、
    上記ローラを上記ローラの軸方向から挟んで支持する2つの支持部と、
    上記第1の隙間に上記ローラの軸方向にて連通する環状の第3の隙間と
    を有し、
    上記メディア流動部は、
    上記第3の隙間に連通して、上記メディアに圧力を加えながら上記メディアを上記第1の隙間および上記第3の隙間に流動させるメディア圧送部を有することを特徴とするトロイダル型無段変速機のローラの製造装置。
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