JP5428749B2 - インバータの制御方法 - Google Patents

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Description

本発明はインバータの制御方法に関する。
特許文献1には、二相変調方式に従って三相インバータを制御する技術が記載されている。三相インバータは、三相の各々について一対のスイッチング素子を有している。二相変調方式では、一つの相の一対のスイッチング素子を休止相としてそのスイッチ状態の切り替えを休止し、他の二つの相の一対のスイッチング素子のスイッチ状態を切り替える。
特許文献1では、休止相である一対のスイッチング素子のうち上側のスイッチング素子を導通させてそのスイッチ状態の切り替えを休止する期間と、下側のスイッチング素子を導通させてそのスイッチ状態の切り替えを休止する期間とを、例えば所定期間毎に切り替えている。
また特許文献1では、上側スイッチング素子が導通状態でスイッチ状態の切り替えを休止するように休止相を選択した後、この上側のスイッチング素子の温度が所定値を超えれば、下側のスイッチン素子が導通状態でスイッチ状態の切り替えを休止するように休止相を選択している。
なお、本発明に関連する技術として特許文献2が開示されている。
特開2005−229714号公報 特開2006−174659号公報
特許文献1に記載の技術においては、所定期間や温度に基づいて、上側のスイッチング素子及び下側のスイッチング素子のいずれを導通させてそのスイッチ状態の切り替えを休止するのかを決定している。
しかしながら、インバータの出力電流の大小についてなんら考慮されておらず、各スイッチング素子に発生する導通損失の、各スイッチング素子の間のばらつきを平均化することに対して、なお工夫の余地があった。
そこで本発明は、各スイッチング素子に発生する導通損失の、各スイッチング素子の間のばらつきを効率的に平均化できるインバータの制御方法を提供することを目的とする。
本発明にかかるインバータ制御方法の第1の態様は、第1および第2の入力端(P1,P2)と、各々が、前記第1及び前記第2の入力端の間で相互に直列に接続された一対のスイッチング素子(T1〜T6)を有して互いに並列に接続される3つのスイッチングレグ(10u,10v,10w)と、前記スイッチングレグの各々に対して前記一対のスイッチング素子の間に接続される3つの出力端(Pu,Pv,Pw)とを備えるインバータ(1)に対して、繰り返し現れる所定期間の各々にて、何れか一つの前記スイッチングレグを休止相として前記一つの前記スイッチングレグの前記一対のスイッチング素子の切り替えを休止し、残りの二つの前記スイッチングレグが有する前記一対のスイッチング素子を互いに排他的に切り替える、二相変調方式によって制御を行うインバータ制御方法であって、前記スイッチングレグのそれぞれを流れる電流を取得し、前記休止相は、前記3つの出力端から出力されるべき電圧(V*)に対応して前記休止相となり得る二つの前記スイッチングレグのうち、前記電流が最大となる前記スイッチングレグを除いた前記スイッチングレグの何れか一つである。
本発明にかかるインバータの制御方法の第2の態様は、第1の態様にかかるインバータの制御方法であって、前記休止相は、前記電圧(V*)に対応して前記休止相となり得る二つの前記スイッチングレグのうち、前記電流が小さいほうの前記スイッチングレグである。
本発明にかかるインバータの制御方法の第3の態様は、第1の態様にかかるインバータの制御方法であって、前記電流が最大となる前記スイッチングレグが、前記電圧(V*)に対応して前記休止相となり得る二つの前記スイッチングレグの一方であるときには、前記休止相は前記二つの前記スイッチングレグの他方であり(S23〜S25)、前記電流が最大となる前記スイッチングレグが、前記二つの前記スイッチングレグのいずれでもないときには、前記休止相は前記二つの前記スイッチングレグのうち前記電流の大きいほうである(S29〜S31)。
本発明にかかるインバータの制御方法の第4の態様は、第1の態様にかかるインバータの制御方法であって、前記電流が最大となる前記スイッチングレグが、前記電圧(V*)に対応して前記休止相となり得る二つの前記スイッチングレグの一方であるときには、前記休止相は前記二つの前記スイッチングレグの他方であり(S23〜S25)、前記電流が最大となる前記スイッチングレグが、前記二つの前記スイッチングレグのいずれでもないときには、前記休止相は直前の前記所定期間における前記休止相と同一である(S26〜S28)。
本発明にかかるインバータの制御方法の第5の態様は、第1乃至第4の何れか一つの態様にかかるインバータの制御方法であって、前記電流の大小関係を前記電流の位相から判別する。
本発明にかかるインバータ制御方法の第1の態様によれば、最も大きい電流が流れる第1のスイッチングレグに対して、一対のスイッチング素子の導通/非導通を切り替え、これ以外の第2のスイッチングレグに対してスイッチング素子の導通/非導通を固定する。
スイッチング素子に生じる導通損は電流が大きいほど大きいところ、最も大きい電流が流れる第1のスイッチングレグに対して、一対のスイッチング素子の導通/非導通を切り替えているので、一対のスイッチング素子のいずれか一方のみに導通損の発生が集中することを抑制できる。
本発明にかかるインバータの制御方法の第2の態様によれば、2つの候補のうち流れる電流が小さいスイッチングレグを休止相として選択している。換言すれば、流れる電流が大きいスイッチングレグのスイッチ状態を切り替えているので、一対のスイッチング素子の何れか一方に導通損の発生が集中することを防止できる。
本発明にかかるインバータの制御方法の第3の態様によれば、最も大きい電流が流れるスイッチングレグのスイッチ状態を切り替えることで導通損の発生の集中を緩和しつつも、次に大きい電流が流れるスイッチングレグのスイッチ状態の切り替えを休止することでスイッチング損失の発生を抑制できる。
本発明にかかるインバータの制御方法の第4の態様によれば、続けて同じスイッチングレグを休止相として選択する。よって休止相としてのスイッチングレグの切り替え回数を低減できる。
本発明にかかるインバータの制御方法の第5の態様によれば、電流のノイズの影響を抑制して電流の大小関係を判別することができる。
インバータの概念的な構成の一例を示す図である。 電圧ベクトルを示す図である。 インバータ制御方法を示すフローチャートである。 各出力電流を示す図である。 インバータ制御方法を示すフローチャートである。 インバータ制御方法を示すフローチャートである。 インバータ制御方法を示すフローチャートである。
第1の実施の形態.
図1に示すように、インバータ1は入力端P1,P2及び3つの出力端Pu,Pv,Pwに接続されている。入力端P1,P2の間には直流電圧が印加される。ここでは入力端P1に印加される電位は入力端P2に印加される電位よりも大きいものとする。
インバータ1は入力端P1,P2の間で相互に並列接続されたスイッチングレグ10u,10v,10wを有している。
スイッチングレグ10uは一対のスイッチング素子T1,T2と一対のダイオードD1,D2とを備えている。一対のスイッチング素子T1,T2は例えばトランジスタであって、入力端P1,P2の間で相互に直列に接続されている。例えばスイッチング素子T1のコレクタ端子が入力端P1に、スイッチング素子T2のエミッタ端子が入力端P2にそれぞれ接続される。スイッチング素子T1のエミッタ端子と、スイッチング素子T2のコレクタ端子とは共通して出力端Puに接続される。以下では、入力端P1と接続されるスイッチング素子T1を上側スイッチング素子T1とも呼び、入力端P2と接続されるスイッチング素子T2を下側スイッチング素子T2とも呼ぶ。
ダイオードD1はそのアノードを入力端P2側に、そのカソードを入力端P1側にそれぞれ向けて、スイッチング素子T1と並列に接続される。ダイオードD2はそのアノードを入力端P2側に、そのカソードを入力端P1側にそれぞれ向けて、スイッチング素子T2と並列に接続される。
スイッチングレグ10vは一対のスイッチング素子T3,T4と一対のダイオードD3,D4とを備え、スイッチングレグ10wは一対のスイッチング素子T5,T6と一対のダイオードD5,D6とを備えている。スイッチングレグ10v,10wの構成はスイッチングレグ10uと同様であるので詳細な説明は省略する。なお出力端Pvはスイッチング素子T3,T4の間に接続され、出力端Pwはスイッチング素子T5,T6の間に接続される。またスイッチング素子T3,T5をそれぞれ上側スイッチング素子T3,T5とも呼び、スイッチング素子T4,T6をそれぞれ下側スイッチング素子T4,T6とも呼ぶ。
かかるスイッチング素子T1〜T6の導通/非導通が後述するように制御部3によって適切に制御されることにより、インバータ1は入力端P1,P2の間の直流電圧を任意の周波数、振幅を有する交流電圧に変換し、これを出力端Pu,Pv,Pwに印加する。これにより、出力端Pu,Pv,Pwに接続される負荷(例えばモータ)2が駆動される。
<インバータの制御方法>
一対のスイッチング素子T1,T2は相互に排他的に制御される。一対のスイッチング素子T3,T4及び一対のスイッチング素子T5,T6も同様である。よって、スイッチング素子T1〜T6のスイッチパターンとしては次の8つのパターンが存在する。ここで上側スイッチング素子が導通し、下側スイッチング素子が非導通であるスイッチ状態を「1」で表現し、上側スイッチング素子が非導通であって下側スイッチング素子が導通するスイッチ状態を「0」で表現する。そしてスイッチングレグ10u,10v,10wについてのスイッチ状態をこの順で並べると、スイッチパターンとしては、(0,0,0)(0,0,1)(0,1,0)(0,1,1)(1,0,0)(1,0,1)(1,1,0)(1,1,1)の8つのパターンが存在する。
上述した各スイッチパターンをインバータ1が採用することにより、インバータ1は各電圧ベクトルに応じた動作を実行する。各スイッチパターンにより採用される電圧ベクトルを、スイッチパターンの上記3つの数字を3桁の二進数と捉えて10進数で表した数字を採用して、それぞれ電圧ベクトルV0〜V7と表現する。例えばスイッチパターン(1,0,0)により電圧ベクトルV4が採用される。
図2には電圧ベクトル図が示されている。各電圧ベクトルV1〜V6はこれらの始点を中心点に一致させそれらの終点を放射状に外側に向けて配置される。各電圧ベクトルV1〜V7の終点同士を結ぶと正六角形を構成する。電圧ベクトルV0,V7では出力端Pu,Pv,Pwが短絡されるので、電圧ベクトルV0,V7は大きさを有さない。よって電圧ベクトルV0,V7は中心点に配置される。なお、各電圧ベクトルV1〜V6のうちの隣り合う2つと、各電圧ベクトルV0,V7とにより構成される正三角形の6つの領域をそれぞれ領域S1〜S6と呼ぶ。
かかる電圧ベクトル図において、電圧ベクトルVが、中心点を始点として大きさを持ち、その方向が中心点を中心に回転すれば、出力端Pu,Pv,Pwには三相交流電圧が出力されることになる。なお、電圧ベクトルVの大きさが出力端Pu,Pv,Pwから出力される三相交流電圧の振幅に相当し、角速度の逆数が三相交流電圧の周期に相当する。よって大きさも角速度も一定であれば当該三相交流電圧は対称三相交流電圧となる。
かかる電圧ベクトルVは、その指令値たる電圧指令ベクトルV*に基づいてインバータ1が電圧ベクトルV0〜V7を採用して動作することによって実現される。具体的には電圧指令ベクトルV*が位置する領域S1〜S6に応じて、当該領域S1〜S6を構成する2つの電圧ベクトルVi,Vj(i,j=1〜6,i≠j)と電圧ベクトルV0(或いは電圧ベクトルV7)とが採用される。かかる電圧ベクトルVi,Vjと電圧ベクトルV0(或いは電圧ベクトルV7)とは、これらのベクトルの合成(以下「合成電圧ベクトル」と称す)が電圧指令ベクトルV*に一致するように出力される。
例えば電圧指令ベクトルV*が領域S1に位置する場合、所定期間Tにおいて例えば電圧ベクトルV0,V4,V6がそれぞれ期間t0,t4,t6(T=t0+t4+t6)に渡って出力される。
所定期間Tにおける合成電圧ベクトルはV0・t0/T+V4・t4/T+V6・t6/Tで表され、この合成電圧ベクトルが電圧指令ベクトルV*と一致するように、電圧ベクトルV0,V4,V6が出力される。換言すれば、合成電圧ベクトルが電圧指令ベクトルV*と一致するように期間t0,t4,t6が求められ、期間t0,t4,t6に渡ってそれぞれ電圧ベクトルV0,V4,V6が出力される。
所定期間T内において電圧ベクトルV0,V4,V6が出力される順番は任意であるが、スイッチングレグ10u,10v,10wのスイッチ状態を1つずつ切り替えるように並べることが望ましい。例えば電圧ベクトルV0,V4,V6をこの順で出力すれば、電圧ベクトルV0,V4の切り替えに際してスイッチングレグ10uのみのスイッチ状態を切り替えればよく、電圧ベクトルV4,V6の切り替えに際してスイッチングレグ10vのみのスイッチ状態を切り替えればよい。なお、スイッチ状態の切り替えに際して上側スイッチング素子と下側スイッチング素子の両方が導通することがないように、上側スイッチング素子及び下側スイッチング素子の両方が非導通となるデッドタイムを介してスイッチ状態を切り替えても構わない。
所定期間Tにおける上記のスイッチ状態の切り替えによれば、スイッチングレグ10wのスイッチ状態は切り替わらない。よって、電圧ベクトルV0,V4,V6を出力する所定期間Tにおいてスイッチングレグ10wのスイッチ状態は切り替わらない。換言すれば、所定期間Tにおいてスイッチングレグ10wのスイッチ状態の切り替えが休止される。以下では、所定期間Tにおいてスイッチ状態の切り替えが休止されるスイッチングレグの相を休止相とも呼ぶ。
また例えば所定期間Tにおいて電圧ベクトルV4,V6,V7がそれぞれ期間t4,t6,t7(T=t4+t6+t7)に渡って出力されてもよい。このとき所定期間Tにおける合成電圧ベクトルは、V4・t4/T+V6・t6/T+V7・t7/Tで表される。この合成電圧ベクトルが電圧指令ベクトルV*と一致するように、電圧ベクトルV4,V6,V7がそれぞれ期間t4,t6,t7に渡って出力される。
そして例えば電圧ベクトルV7,V6,V4をこの順で出力すれば、電圧ベクトルV7,V6の切り替えに際してスイッチングレグ10wのみのスイッチ状態を切り替え、電圧ベクトルV6,V4の切り替えに際してスイッチングレグ10vのみのスイッチ状態を切り替えればよい。かかる内容から理解できるように、電圧ベクトルV4,V6,V7を出力する場合はスイッチングレグ10uのスイッチ状態は所定期間Tに渡って切り替わらない。換言すれば、このときの休止相はスイッチングレグ10uである。
以上のように、領域S1に位置する同じ合成電圧ベクトルを出力するために、休止相となり得る2つのスイッチングレグ(以下、休止相の候補と呼ぶ)としてスイッチングレグ10u,10wが存在する。他の各領域S2〜S6においても、領域S1と同様に休止相の候補として、各領域S2〜S6に応じてそれぞれ2つのスイッチングレグが存在する。各領域S1〜S6における2つの休止相の候補を表1に示している。
Figure 0005428749
表1においては、各領域S1〜S6において休止相の候補となるスイッチングレグに「1」「0」の数字が示されている。「1」は上側スイッチング素子が導通且つ下側スイッチング素子が非導通であるスイッチ状態で切り替えが休止されることを示し、「0」は上側スイッチング素子が非導通且つ下側スイッチング素子が導通であるスイッチ状態で切り替えが休止されることを示している。なお、表1からも分かるとおり、図2において各領域S1〜S6を挟む2つのベクトル電圧ベクトルVi,Vjを出力するスイッチングパターン同士を比較して、スイッチ状態が変化していない2つスイッチングレグが休止相の候補である。
このようにスイッチングレグ10u,10v,10wのうち何れか一つを休止相として、この一つのスイッチングレグの一対のスイッチング素子のスイッチ状態を所定期間Tに渡って固定し、残りの2つのスイッチングレグのスイッチング素子のスイッチ状態を切り替える方式は二相変調方式と呼ばれる。
ここでは、所定期間Tにおいて選択される休止相は、電圧ベクトルV(或いは電圧指令ベクトルV*)に対応し、且つ各スイッチングレグ10u,10v,10wを流れる電流が最も大きいもの以外のスイッチングレグである。なお、休止相が電圧指令ベクトルV*に対応するとは、上述したように休止相が電圧指令ベクトルV*に応じた2つの休止相の候補のうち何れか一つであることを意味する。
以下、図3を参照して、第1の実施の形態としての具体的なインバータ1の制御方法の一例について説明する。図3の処理は例えば所定期間T毎に繰り返し実行される。なお、スイッチングレグ10u,10v,10wについての相をそれぞれu相、v相、w相とも呼ぶ。
まずステップS11にて、制御部3は休止相の候補たるx相、y相(x,yはu,v,wの何れか、xとyとは互いに異なる)を算出する。例えば制御部3は、電圧指令ベクトルV*が領域S1〜S6のいずれに位置するのかを判定し、その判定結果に応じて予め格納された表1のデータから2つの休止相の候補を決定する。
次にステップS12にて、制御部3はx相の出力電流(即ちスイッチングレグ10xを流れる電流=出力端Pxを流れる電流)ixと、y相の出力電流iyとを算出する。これは、例えば出力端Pu,Pv,Pwを流れる電流を検出することで実行される。
そして、制御部3は出力電流ixの絶対値|ix|と出力電流iyの絶対値|iy|とを算出する。x,y相の出力電流ix,iyはそれぞれ出力端Px,Pyを流れる方向に応じて正負の値を採る(たとえば負荷2側に向かう方向を正)ところ、制御部3は出力電流ix,iyの大きさである絶対値|ix|,|iy|を算出する。
次にステップS13にて、制御部3は絶対値|ix|,|iy|との大小関係を判別する。ステップS13にて絶対値|ix|が絶対値|iy|より小さいと判断されると、ステップS14にて制御部3は休止相としてx相を選択する。ステップS13にて絶対値|ix|が絶対値|iy|以上であると判断されると、ステップS15にて制御部3は休止相としてy相を選択する。
上述したインバータ1の制御方法によれば、最も大きい電流が流れるスイッチングレグ以外のスイッチングレグが休止相として選択される。よって、各スイッチング素子T1〜T6に生じる導通損失についての、各スイッチング素子間のばらつきを平均化することができる。以下、導通損失のばらつきの平均化について、各スイッチング素子T1〜T6に生じる導通損失を詳述することで説明する。
所定期間Tにおいて各スイッチング素子T1〜T6に生じる導通損失は、その各々に流れる電流と、そのスイッチング素子の導通期間との積に比例する。よって、各スイッチング素子T1〜T6の導通期間と各スイッチング素子T1〜T6を流れる電流とを考察する。
休止相として選択されたスイッチングレグでは所定期間Tにおいてスイッチ状態の切り替えが休止される。よって、このスイッチングレグに属して導通するスイッチング素子の導通期間は所定期間Tである。一方、休止相以外の2つのスイッチングレグではスイッチ状態が切り替わる。よって、これら2つのスイッチングレグに属する各スイッチング素子の導通期間はいずれも所定期間Tよりも短い。従って、所定期間Tにおいて休止相のスイッチングレグに属して導通するスイッチング素子の導通期間が他のスイッチング素子の導通期間に比べて最も長い。
例えば特許文献1に記載の技術では最も大きい電流が流れるスイッチングレグが休止相として選択され得る。このとき、最も導通期間が長いスイッチングレグに最も大きい電流が流れる。
一方、上述したインバータ1の制御方法によれば、最も大きい電流が流れるスイッチングレグは休止相として選択されない。つまり、最も導通期間が長いスイッチング素子には、最も大きい電流が流れない。したがって、最も導通期間が長いスイッチング素子に最も大きい電流が流れる場合に比べて、このスイッチング素子に生じる導通損失は低い。
以上のように、本インバータ1の制御方法によれば、所定期間Tにおいて各スイッチング素子T1〜T6で発生する導通損失の最大値と最小値とを近づけることができる。換言すれば、各スイッチング素子T1〜T6にて発生する導通損失の、スイッチング素子間のばらつきを平均化することができる。よって、各スイッチング素子T1〜T6の温度を均一化することができる。
しかも、図3に示す制御方法によれば、休止相は、2つの休止相の候補のうち、常に電流の小さい方のスイッチングレグである。よって、各スイッチング素子T1〜T6に生じる導通損失のばらつきを最も平均化することができる。
なお、本制御法によれば、出力端Pu,Pv,Pwを流れる出力電流Iu,Iv,Iwの振幅を変動させる制御を行う場合に適用されてもよい。以下、かかる制御の一例について説明する。例えば負荷2として圧縮機を駆動するモータを採用した場合、圧縮機の圧縮動作では負荷トルクが高く、膨張動作では負荷トルクが低い。したがって、圧縮機の動作によって負荷トルクが脈動し、以って特に低速で騒音、振動を招く。このような騒音、振動を抑制すべく、負荷トルクの脈動に応じて出力電流Iu,Iv,Iwの電流を脈動させる制御が行われる。
例えば圧縮機においてモータの回転子が1回転するごとに圧縮動作と膨張動作とが繰り返し実行されるものとする。このとき、負荷トルクの脈動は回転子の機械角周期(回転子が1回転する周期)と同じ周期で脈動する。そしてかかる騒音、振動を低減すべく、かかる負荷トルク脈動を考慮して、機械角周期と同じ周期を有する周期波形で、出力端Pu,Pv,Pwからそれぞれ出力される出力電流Iu,Iv,Iwを補正する制御が行われる。
またモータの極対数(回転子が有する磁極の対の数)をpとする。極対数がpであるので、モータの固定子へと流れる電流(出力電流Iu,Iv,Iw)の電機角周期(出力電流Iu,Iv,Iwの周期)は機械角周期のp分の1である。
上述した内容を式を用いて説明する。出力端Pu,Pv,Pwを流れる出力電流Iu,Iv,Iwは次式で表される。
Iu=Im・cos(θ+φ)
Iv=Im・cos(θ+φ−2/3π)
Iw=Im・cos(θ+φ+2/3π) ・・・(1)
ここで、Imは振幅であり、θは出力電圧の位相(図2における電圧指令ベクトルV*の位相)、φは出力電圧と出力電流の位相差である。
そして騒音、振動を低減すべく、負荷トルク脈動を正弦波で近似して考慮して、出力電流Iu,Iv,Iwの振幅Imとして次式を採用し、出力電流Iu,Iv,Iwを振幅補正する。
Im=(sin((θ+φ)/p+δ)+1)/2 ・・・(2)
ここで、δは圧縮機とモータとの機械的なずれに起因する位相差である。
かかる出力電流Iu,Iv,Iwは、例えば電圧指令ベクトルV*の大きさを式(2)に基づいて補正することで実現される。
図4はかかる出力電流Iu,Iv,Iwの一例が示されている。図4においては、極対数pとして2を、位相差δとして15度を採用している。図4に例示するように、補正後の出力電流Iu,Iv,Iwにおいて例えば出力電流Iwの絶対値|Iw|のピークが大きくなる。したがって、導通期間の長短を無視すれば、出力電流Iwのピーク付近でスイッチングレグ10wに生じる導通損失は、出力電流Iu,Ivのピーク付近でそれぞれスイッチングレグ10u,10vに生じる導通損失よりも大きい。
本制御方法によれば、出力電流Iwの絶対値|iw|がピーク付近の値であるときにはスイッチングレグ10wは休止相として選択されないので、スイッチングレグ10wのスイッチングレグT5,T6のいずれかに導通損失が集中することを抑制できる。以上のように、本制御方法によれば、出力電流Iu,Iv,Iwが複数の周波数成分を有し各出力電流Iu,Iv,Iwのピークに差が生じている場合に、最も大きいピークを有する出力電流の相のスイッチングレグに導通損失が集中することを避けることができる。
<制御部の構成>
上述したインバータ1の制御方法を実行する制御部3の具体例について説明する。図1に例示するように、制御部3は制御信号生成部31とオンオフパターン生成部32と休止相選択部33と電圧指令ベクトル生成部34と電圧指令値生成部35と電流指令値生成部36と回転速度検出部37と回転速度指令値生成部38とを備えている。
またここでは、制御部3はマイクロコンピュータと記憶装置を含んで構成される。マイクロコンピュータは、プログラムに記述された各処理ステップ(換言すれば手順)を実行する。上記記憶装置は、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、書き換え可能な不揮発性メモリ(EPROM(Erasable Programmable ROM)等)、ハードディスク装置などの各種記憶装置の1つ又は複数で構成可能である。当該記憶装置は、各種の情報やデータ等を格納し、またマイクロコンピュータが実行するプログラムを格納し、また、プログラムを実行するための作業領域を提供する。なお、マイクロコンピュータは、プログラムに記述された各処理ステップに対応する各種手段として機能するとも把握でき、あるいは、各処理ステップに対応する各種機能を実現するとも把握できる。また、制御部3はこれに限らず、制御部3によって実行される各種手順、あるいは実現される各種手段又は各種機能の一部又は全部をハードウェアで実現しても構わない。
回転速度検出部37は、例えばモータ2の回転位置を検出する位置検出センサー4からの位置検出信号Hu,Hv,Hwを受け取って、モータ2の回転速度ωを検出する。なお、モータ2の回転位置は位置検出センサー4によって検出される必要はなく、たとえばモータ2を流れる線電流を検出して、モータ2の回転位置を推定しても構わない。
回転速度指令値生成部38は、例えば外部から入力される指令に基づいて回転速度指令値ω*を生成する。
電流指令値生成部36には回転速度指令値生成部38からの回転速度指令値ω*と回転速度検出部37からの回転速度ωとが入力される。電流指令値生成部36は例えば回転速度指令値ω*と回転速度ωとの偏差を算出し、かかる偏差を用いたPI制御(比例積分制御)により、電流指令値I*を生成する。電流指令値I*はモータ2へと供給する電流についての指令値である。
電圧指令値生成部35には電流指令値生成部36から電流指令値I*が入力される。電圧指令値生成部35は電流指令値I*に基づいて電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を生成する。
電圧指令ベクトル生成部34には電圧指令値生成部35から電圧指令値Vu*,Vv*、Vw*が入力される。電圧指令ベクトル生成部34は、電圧指令値Vu*,Vv*、Vw*に基づいて電圧指令ベクトルV*を生成する。
休止相選択部33は休止すべきスイッチングレグの情報を有している。かかる情報は例えば表1で示されたテーブルとして格納されている。そして、電圧指令ベクトル生成部34から電圧指令ベクトルV*についての位相θが与えられて、休止相選択部33は2つの休止相の候補を決定する。
また、休止相選択部33は出力端Pu,Pv,Pwを流れる電流を了知することができる。例えば出力端Pu,Pv,Pwに流れる電流を検出する電流検出部5から休止相選択部33へとこれらの電流値が出力される。そして、休止相選択部33は2つの候補に流れる電流の絶対値の小さいほうを休止相として選択し、これをオンオフパターン生成部32へと出力する。
オンオフパターン生成部32には電圧指令ベクトルV*が入力される。オンオフパターン生成部32は電圧指令ベクトルV*を休止相選択部33へと与えて休止相選択部33からどのスイッチングレグを休止相として選択すべきかの情報Aを受け取る。そして、オンオフパターン生成部32は休止相と電圧指令ベクトルV*とに基づいて各スイッチングレグ10u,10v,10wのオンオフパターンを生成する。例えば、各スイッチングレグ10u,10v,10wのデューティについての指令値と、キャリヤとの比較によって、オンオフパターンが生成される。
制御信号生成部31はオンオフパターン生成部32からオンオフパターンが入力される。制御信号生成部31はオンオフパターンから各スイッチング素子T1〜T6に対するスイッチ信号(制御信号)を生成して、これを各スイッチング素子T1〜T6へと与える。
第2の実施の形態.
第2の実施の形態におけるインバータ及び制御部の構成は図1と同様である。また第2の実施の形態においても、休止相は、スイッチングレグ10u,10v,10wのうち、各スイッチングレグを流れる電流が最も大きいもの以外のいずれか一つである。但し、第2の実施の形態では、第1の実施の形態で説明した具体例とは異なる具体例について図5を参照して説明する。図5の処理は第1の実施の形態と同様に例えば所定期間T毎に繰り返し実行される。
まずステップS21にて休止相選択部33は出力端Pu,Pv,Pwを流れる出力電流の絶対値を算出し、かかる絶対値が最大となる相z(u,v,wのいずれか)を算出する。
次にステップS22にて休止相選択部33はステップS11の処理と同様に電圧指令ベクトル生成部34から入力された電圧指令ベクトルV*の位相θに基づいて2つの休止相の候補たるx相、y相を決定する。なお、ステップS22の処理を実行してから,ステップS21の処理を実行しても構わない。
次にステップS23にて休止相選択部33はz相がx相あるいはy相と一致しているかどうかを判断する。ステップS23にてz相がx相と一致していると判断される場合は、ステップS24にて休止相選択部33は休止相としてy相を選択する。ステップS23にてz相がy相と一致していると判断される場合は、ステップS25にて休止相選択部33は休止相としてx相を選択する。
ステップS23〜S25の処理により、スイッチングレグ10u,10v,10wのうち、各スイッチングレグを流れる電流が最も大きいものを休止相として選択することを避けることができる。これにより、第1の実施の形態と同様に、最も導通期間が長いスイッチング素子に最も大きい電流が流れる場合に比べて、各スイッチング素子に生じる導通損失のばらつきを平均化することができる。
ステップS23にてz相がx相、y相のいずれとも一致していないと判断された場合は、ステップS26にて休止相選択部33は前回の休止相(例えば直前の所定期間Tにおける休止相)がx相、y相のいずれかであったかどうかを判断する。ステップS26にて前回の休止相がx相であると判断されると、ステップS27にて休止相選択部33はx相を休止相として選択する。ステップS26にて前回の休止相がy相であると判断されると、ステップS28にて休止相選択部33はy相を休止相として選択する。
ステップS23,S26〜S28の処理によれば、最も大きい電流が流れるスイッチングレグが2つの休止相の候補に含まれないときには(S26)、前回の休止相を優先的に休止相として選択している。よって、各スイッチング素子に発生する導通損失のばらつきを低減するとともに、休止相としてのスイッチングレグの切り替え回数を低減することができる。
ステップS26にて前回の休止相がx相でもy相でもないと判断されると、ステップS29にて休止相選択部33は、2つの休止相の候補たるx相、y相の出力電流の絶対値|ix|,|iy|の大小関係を判別する。ステップS29にて絶対値|ix|が絶対値|iy|より大きいと判断されると、ステップS30にて休止相選択部33はx相を休止相として選択する。ステップS29にて絶対値|ix|が絶対値|iy|以下であると判断されると、ステップS31にて休止相選択部33はy相を休止相として選択する。
ステップS23,S26,S29〜S31の処理によれば、最も大きい電流が流れるスイッチングレグが休止相の2つの候補に含まれず(S23)、前回の休止相がx相でもy相でもない(S26)場合には、2番目に大きい電流が流れるスイッチングレグを優先的に休止相として選択する。よって、最も大きい電流が流れるスイッチングレグを休止相としないことで導通損失のばらつきを平均化するとともに、2番目に大きい電流が流れるスイッチングレグを休止相としているので、残りのスイッチングレグで発生するスイッチング損失を低減することができる。スイッチング損失はスイッチング素子に流れる電流が小さいほど小さいからである。
なお、図5に示すフローチャートにおいて、ステップS26〜S28の処理を省略しても構わないし、ステップS29〜S31の処理の代わりに図3のステップS13〜S15の処理が実行されても構わない。
第3の実施の形態.
第3の実施の形態では、電流の大小関係を電流の位相で判別する。出力端Pu,Pv,Pwを流れる出力電流Iu,Iv,Iwは式(1)で表される。
ここで、振幅Imは零以上の任意の値とする。出力電流Iu,Iv,Iwの大小関係と位相(θ+φ)との関係は表2のように示される。よって、例えば出力電流Iuの位相(θ+φ)を検出することで、その時点での出力電流Iu,Iv,Iwの大小関係を了知することができる。なお、振幅Imとして式(2)を採用した場合であっても、表2の関係が適用される。
Figure 0005428749
出力電流の位相は複数の時点での出力電流の値に基づいて検出される。以下、具体的な一例について説明する。位相は角速度ω’と時間tとの積で表される。角速度ω’は2πを周期Tで除算して表される。半周期T/2は、出力電流の零クロス点を検出し、時間的に隣り合う2つの零クロス検出時点の間の期間を検出することで、検出される。よって、角速度ω’を算出することができる。そして、零クロス検出時点からの経過時間tを計時して、これに角速度ω’を乗算することで出力電流の位相を検出することができる。
よって、ある時点での出力電流の値を検出することなく、出力電流の大小関係を判別することができる。ある時点での出力電流の値を比較して出力電流の大小関係を了知する場合には、瞬時的な出力電流のノイズにより誤差が生じやすい。一方、位相から出力電流の大小関係を了知する場合には、ノイズの影響を抑制して電流の大小関係を了知することができる。
第1及び第2の実施の形態で説明した図3,5のインバータ制御方法に、電流位相により電流の大小関係を了知する技術を適用する。図6,7はそれぞれ第1及び第2の実施の形態に対応した第3の実施の形態にかかるフローチャートである。
図6を参照して、まずステップS41にて、休止相選択部33は出力電流、例えば出力電流Iuの位相(θ+φ)を検出する。
次にステップS42にて休止相選択部33はオンオフパターン生成部32から入力された電圧指令ベクトルV*に基づいて休止相の2つの候補たるx相、y相を決定する。なお、ステップS42の処理を実行してからステップS41の処理を実行してもよい。
次にステップS43にて出力電流Iuの位相(θ+φ)から、出力電流Iu,Iv,Iwの大小関係を判定し、x相、y相の出力電流のうちより小さいほうが流れるスイッチングレグを休止相として決定する。
これにより、出力電流のノイズの影響を抑制しつつ、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
図7を参照して、まずステップS51にて、休止相選択部33はステップS41の処理と同様に出力電流の位相を検出する。
次にステップS52にて、休止相選択部33はステップS42の処理と同様にオンオフパターン生成部32から入力された電圧指令ベクトルV*に基づいて休止相の2つの候補たるx相、y相を決定する。当該候補(x相、y相)の決定は電圧指令ベクトルV*に従い得る観点からなされる。
次にステップS53にて、休止相選択部33は出力電流の位相から、休止相になり得る2つの候補x’(u,v,wのいずれか)相とy’(u,v,wのいずれか、x’とy’は異なる)相とを決定する。具体的には、出力電流の位相から出力電流Iu,Iv,Iwの大小関係を判定し、最も出力電流が大きい相以外の2つの相をx’相、y’相に決定する。当該候補(x’相、y’相)の決定はスイッチング素子の導通損失の均等化の観点からなされる。なお、ステップS53の処理がステップS51の処理後に実行されていれば、ステップS51〜S53の実行順序は不問である。
次にステップS54にて、休止相選択部33は、x相がx’相でもy’相でもないかどうかの第1判断と、y相がx’相でもy’相でもないかどうかの第2判断を実行する。ステップS54における第1判断の結果が肯定的な結果であると、即ちx相がx’相でもy’相でもなく、従って最大電流が流れるスイッチングレグに相当する相であると判断されると、ステップS55にて休止相選択部33は休止相としてx相を避けるべくy相を選択する。ステップS54における第2判断の結果が肯定的な結果であると、即ちy相がx’相でもy’相でもないと判断されると、第1判断の肯定的結果の帰結と類似して、ステップS56にて休止相選択部33は休止相としてx相を選択する。
ステップS54における第1判断及び第2判断の結果がいずれも否定的な結果であると、x相、y相のいずれもが、最大電流が流れるスイッチングレグに相当する相以外であることとなり、休止相選択部33はステップS26〜S28の処理と同じステップS57〜S59の処理を実行する。
ステップS57にて前回の休止相がx相でもy相でもないと判断されると、ステップS60にて休止相選択部33は出力電流Iuの位相(θ+φ)から、出力電流Iu,Iv,Iwの大小関係を判定し、x相、y相を流れる電流のうちより大きいほうを休止相として決定する。
これにより、出力電流のノイズの影響を抑制しつつ、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。なお、第2の実施の形態と同様にステップS54〜S56の処理は省略されてもよく、ステップS57〜S60の処理に代えて、ステップS43の処理を実行してもよい。
1 インバータ
10u,10v,10w スイッチングレグ
P1,P2 入力端
Pu,Pv,Pw 出力端
T1〜T6 スイッチング素子

Claims (5)

  1. 第1および第2の入力端(P1,P2)と、
    各々が、前記第1及び前記第2の入力端の間で相互に直列に接続された一対のスイッチング素子(T1〜T6)を有して互いに並列に接続される3つのスイッチングレグ(10u,10v,10w)と、
    前記スイッチングレグの各々に対して前記一対のスイッチング素子の間に接続される3つの出力端(Pu,Pv,Pw)と
    を備えるインバータ(1)に対して、繰り返し現れる所定期間の各々にて、何れか一つの前記スイッチングレグを休止相として前記一つの前記スイッチングレグの前記一対のスイッチング素子の切り替えを休止し、残りの二つの前記スイッチングレグが有する前記一対のスイッチング素子を互いに排他的に切り替える、二相変調方式によって制御を行うインバータ制御方法であって、
    前記スイッチングレグのそれぞれを流れる電流を取得し、
    前記休止相は、前記3つの出力端から出力されるべき電圧(V*)に対応して前記休止相となり得る二つの前記スイッチングレグのうち、前記電流が最大となる前記スイッチングレグを除いた前記スイッチングレグの何れか一つである、インバータの制御方法。
  2. 前記休止相は、前記電圧(V*)に対応して前記休止相となり得る二つの前記スイッチングレグのうち、前記電流が小さいほうの前記スイッチングレグである、請求項1に記載のインバータの制御方法。
  3. 前記電流が最大となる前記スイッチングレグが、前記電圧(V*)に対応して前記休止相となり得る二つの前記スイッチングレグの一方であるときには、前記休止相は前記二つの前記スイッチングレグの他方であり(S23〜S25)、前記電流が最大となる前記スイッチングレグが、前記二つの前記スイッチングレグのいずれでもないときには、前記休止相は前記二つの前記スイッチングレグのうち前記電流の大きいほうである(S29〜S31)、請求項1に記載のインバータの制御方法。
  4. 前記電流が最大となる前記スイッチングレグが、前記電圧(V*)に対応して前記休止相となり得る二つの前記スイッチングレグの一方であるときには、前記休止相は前記二つの前記スイッチングレグの他方であり(S23〜S25)、前記電流が最大となる前記スイッチングレグが、前記二つの前記スイッチングレグのいずれでもないときには、前記休止相は直前の前記所定期間における前記休止相と同一である(S26〜S28)、請求項1に記載のインバータの制御方法。
  5. 前記電流の大小関係を前記電流の位相から判別する、請求項1乃至4の何れか一つに記載のインバータの制御方法。
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