JP5428422B2 - 電子楽器 - Google Patents

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Description

本発明は、演奏者の押離鍵操作に対抗する反力を鍵に付与して、アコースティックピアノの鍵の操作感と同様な鍵の操作感を得るようにした電子楽器に関する。
従来から、電子楽器において、アコースティックピアノと同様な鍵の操作感を得るようにすることは知られている。例えば、下記特許文献1では、鍵の操作量に応じて変化して鍵に付与するための反力を各鍵ごとに記憶した反力テーブルを備え、演奏中に各鍵の操作量を検出し、反力テーブルを参照して各鍵に付与すべき反力を求めている。そして、反力テーブルを参照して求めた反力が各鍵に発生するように、鍵に反力を付与するためのソレノイドに供給する駆動信号を前記求めた反力に応じて制御している。
特開2006−146259号公報
ここで、アコースティックピアノの鍵の反力特性について説明しておく。図6は、アコースティックピアノの鍵の静的荷重曲線(非常にゆっくりと押離鍵した場合の鍵の押鍵深さに対する反力の特性)である。押鍵によって鍵の前端部が基準位置P0から下がると、鍵に設けられたキャプスタンがウィペン、ジャックなどを介してハンマーを持ち上げ始めるので、鍵のハンマーアクションを構成する各部品の自重、各部品が有する弾性力、各部品間に発生する摩擦力などにより鍵の反力が増加する。そして、押鍵深さ(基準位置からの鍵の変位)が第1深さP1(例えば1mm程度)に達すると、鍵の後端部がダンパー機構に当接して、ダンパーを押し上げ始める。そのため、ダンパーの自重、ダンパーと弦の間に働く摩擦力などにより、鍵の反力がさらに増加し始める。そして、押鍵深さが第2深さP2(例えば2mm程度)に達すると、ダンパーが完全に弦から離れ、反力が増加しなくなる。したがって、ダンパーペダルのレバーが踏み込まれ、ダンパーが完全に押し上げられている場合は、図6に破線で示すように、鍵にはダンパーによる反力が発生しない。また、ハーフペダルのようにダンパーペダルが途中まで踏み込まれ、ダンパーが僅かに持ち上げられている場合は、図6に一点鎖線で示すように、鍵がダンパー機構に当接してダンパーを押し上げ始めるとき(すなわち、ダンパーに起因して鍵の反力が増加し始めるとき)の押鍵深さは、ダンパーペダルのレバーを踏み込んでいないときに比べて大きくなる。
さらに鍵が押し下げられ、押鍵深さが第3深さP3(例えば6mm程度)に達すると、ジャックがハンマーローラーから外れ始めるので、鍵の反力が大きく増加する。そして、さらに鍵が押し下げられ、押鍵深さが第4深さP4(例えば8mm程度)に達すると、ハンマーがジャックから離れる。これにより、鍵の反力が急激に減少し始める。この押鍵行程の後半において、急に鍵が軽くなる感覚をレットオフ感という。このレットオフ感は演奏者の鍵の操作感覚に大きな影響を与える。そして、鍵の下方向の変位を規制するストッパーに鍵が当接すると、鍵の反力が再び急激に増加する。
そして、離鍵行程においては、上記の押鍵行程とは逆の順に動作し、初期状態に戻る。ただし、離鍵行程においては、レペティションレバーによってハンマーが持ち上げられながらジャックが元の位置に戻る。そのため、押鍵深さが第3深さP3(例えば6mm程度)にあるときにおいても、反力が大きく増加することはない。また、鍵は上記のジャック、ウィペン、ダンパーなどの部品以外にも複数の可動部品、緩衝材などに連結されている。そのため、鍵盤を構成する部品が有する粘性及び摩擦に起因して、押鍵深さに対する反力に、図6に示すようなヒステリシスが生じる。
上記のように、アコースティックピアノにおいては、ダンパーペダルの踏み込み量(初期状態からのレバーの変位)によって、鍵の操作感が変化する。また、ピアノの機種、メーカーなどが異なると、エスケープメント機構が異なり、レットオフ感が異なることもある。上記従来の電子楽器においては、ダンパーペダルのオン状態及びオフ状態における鍵の操作感の違いを再現するために、ダンパーペダルのオン状態及びオフ状態のそれぞれについて反力テーブルを設けておき、これらの反力テーブルをダンパーペダルのオンオフに応じて切り替えるようにしていたため、反力テーブルの構成が複雑であった。
本発明は前記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、反力テーブルを用いて計算した反力を鍵に付与することにより、アコースティックピアノの鍵の操作感と同様な鍵の操作感を実現し得る電子楽器であって、反力テーブルの構成が簡単な電子楽器を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の特徴は、演奏者によって操作される鍵と、前記鍵の操作に関する物理量を検出する物理量検出手段と、演奏者の鍵操作に対抗する反力を前記鍵に付与する反力付与手段と、演奏者によって操作され、連続的に変化する操作量に応じて前記鍵の操作に影響を与える操作子と、前記操作子の操作量を検出する操作子操作量検出手段とを備え、前記鍵の操作に関する物理量に応じて変化する主反力を記憶した主反力テーブルを用いて、前記検出された鍵の操作に関する物理量に対応した主反力を決定する主反力決定手段と、前記鍵の操作に関する物理量及び前記操作子の操作量に応じて変化する第1副反力を記憶した第1副反力テーブルであって、前記鍵の押鍵深さが所定の押鍵深さ以上であるときに前記第1副反力が前記鍵に作用し、かつ前記操作子の操作量に応じて前記所定の押鍵深さが変化するように設定されている第1副反力テーブルを用いて、前記検出された鍵の操作に関する物理量及び前記検出された操作子の操作量に対応した第1副反力を決定する第1副反力決定手段と、前記決定された主反力と前記決定された第1副反力を加算して合成反力を計算し、前記合成反力で、前記反力付与手段を制御して、演奏者の鍵操作に対抗する反力が前記合成反力になるように制御する反力制御手段を備えたことにある。この場合、前記鍵の操作に関する物理量は、例えば鍵の押鍵深さ、押鍵速度及び押鍵加速度のうちの少なくとも1つである。また、前記操作子は、ダンパーペダルであり、前記操作子の操作量は、前記ダンパーペダルの踏み込み量であるようにするとよい。さらに、前記第1副反力テーブルは、前記ダンパーペダルの踏み込み量が大きくなるに従って前記所定の押鍵深さが大きくなるように構成されているとよい。
上記のように構成した電子楽器においては、鍵の操作に関する物理量に応じて変化する主反力を記憶した主反力テーブルを設けた。また、鍵の物理量及び操作子の操作量に応じて変化する副反力を記憶した第1副反力テーブルであって、前記鍵の押鍵深さが所定の押鍵深さ以上であるときに前記第1副反力が前記鍵に作用し、かつ前記操作子の操作量に応じて前記所定の押鍵深さが変化するように設定されている第1副反力テーブルを設けた。そして、主反力テーブル及び第1副反力テーブルを用いて主反力及び第1副反力を決定し、主反力と第1副反力を加算して鍵に付与する反力を表す合成反力を計算するようにした。そのため、本発明の主反力テーブルに相当するテーブルを前記操作子の操作量ごとに設けておき、このテーブルを前記操作子の操作量に応じて切り替えて鍵に付与する反力を計算する従来の電子楽器に比べて、テーブルの構成が簡単になる
また、前記操作子を、ダンパーペダルで構成し、操作子操作量検出手段が、ダンパーペダルの踏み込み量を連続量として検出するようにしておき、前記第1副反力は、前記鍵の押鍵深さに前記ダンパーペダルの踏み込み量に応じて前記所定の押鍵深さが変化するようにした場合、ダンパーペダルの踏み込み量に応じて変化するアコースティックピアノの鍵の反力特性を再現できる。したがって、この場合には、簡単な構成で、鍵の操作感を、アコースティックピアノの鍵の操作感により近づけることができる。
また、本発明の他の特徴は、前記鍵の操作に関する物理量は、前記鍵の押鍵深さと、前記鍵の押鍵速度または押鍵加速度とであることにある。これによれば、押鍵深さと、押鍵速度または押鍵加速度に応じて変化するアコースティックピアノの反力特性をより忠実に再現できる。したがって、簡単な構成で、鍵の操作感を、アコースティックピアノの鍵の操作感により近づけることができる。
また、本発明の他の特徴は、さらに、前記鍵の押鍵深さに応じて変化する第2副反力を記憶した第2副反力テーブルを用いて、前記物理量検出手段によって前記検出された押鍵深さに対応した第2副反力を決定する第2副反力決定手段を有し、前記反力制御手段は、前記合成反力に前記決定された第2副反力をさらに加算して新たな合成反力を計算し、前記新たな合成反力で、前記反力付与手段を制御して、前記演奏者の鍵操作に対抗する反力が前記新たな合成反力になるように制御することにある。また、この場合、さらに、前記演奏者の鍵操作に対抗する反力を調整するための設定操作子を有し、前記第2副反力決定手段は、前記第2副反力テーブルを用いて決定される第2副反力を、前記設定操作子の操作状態に応じて変更する変更手段を有するようにするとよい。
上記のように構成した電子楽器においては、例えば第2副反力テーブルとしてアコースティックピアノのエスケープメント機構に起因する反力特性を記憶しておけば、押鍵行程後半に発生するレットオフ感を再現できる。さらに、設定操作子の操作状態に応じて第2副反力を変更できるので、エスケープメント機構の異なる複数のアコースティックピアノの鍵のレットオフ感を再現でき、演奏者がレットオフ感を調整することができる。
本発明の一実施形態に係る電子楽器の全体構成例を示すブロック図である。 図1の電子楽器の鍵盤、鍵駆動装置、ペダル装置、パネル操作子に係る部分を具体的に示した図である。 図1のコンピュータ部にて実行されるプログラムを示すフローチャートである。 主反力テーブルの構成を示す図である。 第1副反力テーブルの構成を示す図である。 第2副反力テーブルの構成を示す図である。 指令値テーブルの構成を示す図である。 押鍵深さから主反力への変換特性の一例を示す図である。 押鍵深さから第1副反力への変換特性の一例を示す図である。 押鍵深さから第2副反力への変換特性の一例を示す図である。 アコースティックピアノの押鍵深さに対する反力特性を示す図である。
本発明の一実施形態に係る電子楽器の構成について図1及び図2を用いて説明する。この電子楽器は、鍵盤10、鍵駆動装置20、ペダル装置30、パネル操作子40、表示器50、音源回路60及びコンピュータ部70を備えている。
鍵盤10は、演奏者の手によって操作されて、発生楽音の音高をそれぞれ指定する複数の鍵11を備えている。鍵11は、合成樹脂によって長尺状に一体成型されている。図2に示すように、鍵11は、フレームFRに設けられた鍵支持部12により支持され、後端部の回転中心13を中心として前端部が上下方向に揺動可能となっている。鍵11の中間部の下面からストッパ片14が下方に一体的に延設されている。このストッパ片14は、下部を後方へ屈曲させた突出部14aを有する。突出部14aの上方には、突出部14aの上面に当接することにより、鍵11の前端部の上方への変位を規制する上限ストッパ15がフレームFRに固定されている。また、突出部14aの下方には、突出部14aの下面に当接することにより、鍵11の前端部の下方への変位を規制する下限ストッパ16がフレームFRに固定されている。上限ストッパ15及び下限ストッパ16は、横方向(紙面に垂直方向)に延設された長尺状かつ平板状の緩衝材(例えばフェルト)で構成されて、突出部14aの上面及び下面との衝突による衝撃を緩和するようになっている。なお、フレームFRとは、本実施形態に係る電子楽器の種々の部品を支持するための構造体及びハウジング自体を意味する。なお、ストッパ片14を設けることなく、鍵11の下面及び上面にそれぞれ当接して鍵11の揺動範囲を規定する上限ストッパ及び下限ストッパを設けてもよい。
また、鍵11の中間部下方には、ばね17が設けられている。ばね17の下端は、鍵11の下方のフレームFRに固着されている。一方、ばね17の上端は、鍵11の中間部の下面に当接しており、ばね17により鍵11の前端部が上方へ付勢される。なお、鍵11と連動するレバー、質量体などを設け、それらの自重により鍵11の前端を上方へ付勢するようにしてもよい。
また、鍵駆動装置20は、図2に示すように鍵11の前端部下方に設けられたソレノイド21及びソレノイド21を駆動するための駆動回路22からなる。鍵駆動装置20が本発明の反力付与手段に対応する。ソレノイド21は、その下端にて、鍵11の下方のフレームFRに固着されており、ソレノイド21のプランジャ21aは上下方向に移動可能となっている。プランジャ21aは円柱状になっているが、上部の一部に他の部分よりも直径の大きな薄板の円板部21a1を有し、円板部21a1の下面とソレノイド21のフレームの間にばね23が設けられている。プランジャ21aは、ばね23によって上方に付勢され、プランジャ21aの上端は、常に鍵11の下面に当接している。なお、ばね23のばね力は小さく、押離鍵操作に対抗する反力に影響を及ぼさない。また、ソレノイド21を上記実施形態とは上下を逆にした状態で鍵支持部12の後方の上面側に配置してもよい。このように構成すれば、ソレノイド21を駆動しない状態においてもプランジャ21aがその自重により鍵11の上面に当接するので、ばね23は不要である。
また、駆動回路22は、後述のコンピュータ部70から供給される指令値に基づいて、パルス幅を変調した信号(以下、PWM信号という。)を生成し、生成したPWM信号をソレノイド21に供給してソレノイド21を駆動する。具体的には、PWM信号のパルス幅が増加するに従って、プランジャ21aは大きな力で鍵11の前端部を押し上げる。これにより、ソレノイド21は、PWM信号のパルス幅が大きくなるに従って、鍵11に押離鍵操作に対抗する大きな反力を付与する。
検出回路25は、鍵11の前端部の上下方向の位置を検出する押鍵深さセンサ26及びA/D変換回路27からなる。検出回路25が本発明の物理量検出手段に対応する。この押鍵深さセンサ26は、プランジャ21aの下方のフレームFRに固定され、プランジャ21aの下面までの距離を電気的又は光学的に(例えばレーザー光の反射により)検出する。上述の通り、プランジャ21aの上端は常に鍵11の下面に当接しているので、押鍵深さセンサ26によってプランジャ21aまでの距離を検出すれば、鍵11の押鍵深さを検出することができる。なお、この押鍵深さセンサ26に代えて、プランジャ21aの上下方向の位置を機械的かつ電気的に(例えば可変抵抗により)検出するセンサを用いてもよい。そして、押鍵深さセンサ26によって検出した押鍵深さは、A/D変換回路27によって押鍵深さDEPを表すディジタル信号に変換され、バス28を介して後述のコンピュータ部70に供給される。A/D変換回路27は、各鍵11ごとに設ける必要はなく、複数の鍵11に共通に設ければよい。なお、初期状態(鍵11が押し下げられていない状態)において押鍵深さDEPは「0」であり、鍵11の初期状態からの変位量が大きくなるに従って大きな値となる。
ペダル装置30は、演奏者の足によって操作されて、電子楽器の楽音の発生態様を制御する。ペダル装置30のレバー32は長尺状の板状部材で、前部(図2において右側)が踏み込み部であり、幅広となっている。レバー32は、中間部にてフレームFRに設けられたレバー支持部33に支持され、回転中心33aを中心として、前端部が上下方向に揺動可能となっている。レバー32の中間部下方には、フェルトなどの衝撃吸収材によって構成された長尺状の下限ストッパ34が横方向に延設されてフレームFRに固定されている。この下限ストッパ34はレバー32の前部の下方への変位を規制する。また、レバー32の中間部上方には、下限ストッパ34と同様な上限ストッパ35がフレームFR上に固定されており、レバー32の前部の上方への変位を規制する。また、回転中心33aの後方であって、レバー32の後部上方には、ばね36が設けられている。ばね36の上端は、フレームFRに固定されている。ばね36の下端は、レバー32の後部の上面に当接し、レバー32の前部を上方へ付勢する。
検出回路37は、レバー32の踏み込み量を検出するためのペダル踏み込み量センサ38及びA/D変換回路39からなる。検出回路37が本発明の操作子操作量検出手段に対応する。このペダル踏み込み量センサ38は、レバー32の中間部上方に組みつけられており、レバー32の上面までの距離を電気的又は光学的に(例えばレーザー光の反射により)検出することにより、レバー32の踏み込み量を検出する。なお、このペダル踏み込み量センサ38に代えて、レバー32の踏み込み量を機械的かつ電気的に(例えば可変抵抗により)検出するセンサを用いてもよい。レバー32の踏み込み量は、A/D変換回路39によってペダル踏み込み量PDLを表すディジタル信号に変換され、バス28を介して後述のコンピュータ部70に供給される。なお、初期状態(レバー32が踏み込まれていない状態)においてペダル踏み込み量PDLは、「0」であり、レバー32の初期状態からの変位量が大きくなるに従って大きな値となる。
複数のパネル操作子40は、電子楽器の動作を設定するためのものである。パネル操作子40には、レットオフ感を設定するためのレットオフ感設定操作子41が含まれている。本実施形態においては、レットオフ感設定操作子41は、その回転角度に応じた抵抗値の変化により変化する電圧信号を出力するロータリーボリュームである。ただし、レットオフ感設定操作子41は、ロータリーエンコーダ、スライドボリューム、リニアエンコーダ、スイッチなどでもよい。検出回路42は、複数のパネル操作子40の操作を検出するもので、図2のA/D変換回路43を含む。A/D変換回路43は、レットオフ感設定操作子41からの電圧信号をレットオフ感設定値ADJを表すディジタル信号に変換し、バス28を介して後述のコンピュータ部70に供給する。なお、レットオフ感設定操作子41からの電圧信号が「0」のとき、レットオフ感設定値ADJは「0」であり、電圧値が大きくなるに従って大きな値となる。
表示器50は、液晶ディスプレイ、CRTなどで構成され、文字、数字、図形などを画面上に表示する。表示器50はバス28に接続された表示回路51によって制御され、表示内容が、バス28を介して表示回路51に供給される表示用の指示信号及びデータにより指定される。
音源回路60は、バス28に接続されていて、後述のコンピュータ部70からバス28を介して供給される楽音制御データ(ノートデータ、キーオンデータ、キーオフデータ、音色制御データ、音量制御データなど)に基づいてディジタル楽音信号を生成し、生成したディジタル楽音信号を効果回路61に供給する。効果回路61は、バス28に接続されていて、コンピュータ部70からバス28を介して供給される効果制御データに基づいて、供給されたディジタル楽音信号に効果を付してサウンドシステム62に供給する。サウンドシステム62は、D/A変換器、アンプ、スピーカなどからなり、前記供給された効果の付与されたディジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換して、同アナログ楽音信号に対応した楽音を放音する。
コンピュータ部70は、バス28に接続されたCPU70a、RAM70b、ROM70cに加えて、CPU70aに接続されたタイマ70dからなり、プログラムの実行により、電子楽器の動作を制御する。
この電子楽器は、さらに、外部記憶装置80、ネットワーク用インターフェース回路81及びMIDIインターフェース回路82を備えている。外部記憶装置80は電子楽器に組み込まれたハードディスク及びフラッシュメモリ、電子楽器に接続可能なコンパクトディスクなどの種々の記録媒体と、同各記録媒体に対するドライブユニットを含むものであり、大量のデータ及びプログラムの記憶及び読み出しを可能にしている。ネットワーク用インターフェース回路81は、電子楽器を、通信ネットワークNWを介してサーバ装置83に交信可能に接続する。MIDIインターフェース回路82は、電子楽器を他の電子楽器又はシーケンサなどの外部MIDI機器84に交信可能に接続する。
次に、上記のように構成した電子楽器の動作について説明する。図示しない電源スイッチの投入により、コンピュータ部70は、図3に示す鍵駆動処理プログラムを実行する。鍵駆動処理プログラムの実行は図3のステップS10にて開始され、コンピュータ部70は、ステップS11にて、変数n(n=1,2・・・nmax)によって指定される全ての鍵11に関する前回押鍵深さDEPo(n)の値を「0」に初期設定する。変数nは、鍵盤10のいずれかの鍵11を指定するものであり、後述の変数nの更新処理により、鍵盤10の鍵11が順番に繰り返し指定される。本実施形態においては、変数nは「1」により最低鍵を指定し、「1」ずつ増加するに従って、順次高音側に向かう鍵を指定する。なお、nmaxは鍵盤10が有する鍵11の総数を表す。また、前回押鍵深さDEPo(n)は、前回処理時における鍵11の押鍵深さDEPを表す。次に、コンピュータ部70は、ステップS12にて変数nを「1」に設定し、ステップS13にて変数n(=1)によって指定される鍵11の押鍵深さDEPを入力する。すなわち、コンピュータ部70は、変数nによって指定される鍵11に対応した押鍵深さセンサ26によって検出され、A/D変換回路27によってディジタル信号に変換された現在の押鍵深さDEPを入力する。次に、コンピュータ部70は、ステップS14にて現在の押鍵深さDEPと前回押鍵深さDEPo(n)との差DEP−DEPo(n)を用いて押鍵速度VELを計算する。なお、コンピュータ部70は、押鍵速度VELの計算にあたり、前回押鍵深さDEPo(n)を入力してから現在の押鍵深さDEPを入力するまでに要した予め決められた固定時間または計測した可変時間を用いる。
次に、コンピュータ部70は、ステップS15にて後述の主反力テーブルTB0を参照し、押鍵速度VEL及び押健深さDEPに応じて変数nで指定される鍵11に付与すべき反力RFの一部を表す主反力RF0を決定する。
主反力テーブルTB0は、複数の鍵11それぞれに対して設けられ、ROM70c内に記憶されている。各鍵11についての主反力テーブルTB0は、図4Aに示すように、押鍵速度VEL及び押鍵深さDEPに応じて変化する主反力RF0を記憶している。ただし、主反力テーブルTB0を外部記憶装置80内に記憶しておき、電源投入時にRAM70b内に転送して利用するようにしてもよい。なお、鍵11が押し下げられると、ばね17が圧縮され、ばね17による反力も増加する。主反力テーブルTB0は、このばね17による反力の影響を考慮して主反力RF0を定めている。また、鍵11に連動するレバー、質量体などの自重により鍵11の前端を上方へ付勢するようにした場合も、これらの自重を考慮して主反力RF0を定める。図5Aに、押鍵速度VELが小さい場合の変換特性を実線で示す。また、図5Aに、押鍵速度VELが中程度の場合の変換特性を破線で、押鍵速度が大きい場合の変換特性を一点鎖線で示す。したがって、主反力テーブルRF0に記憶されている主反力RF0は、押鍵速度VELが大きくなるに従って大きくなる。なお、押鍵時には押鍵速度VELは正の値となり、離鍵時には押鍵速度VELが負の値となるが、正から負に渡る押鍵速度VELに対して変化する主反力RF0を主反力テーブルTB0に記憶しておくことで、反力にヒステリシス特性を持たせることができる。また、主反力テーブルTB0には、所定の間隔を隔てた押鍵速度VEL及び押鍵深さDEPごとに主反力RF0が記憶されているので、前記ステップS15の主反力RF0の決定においては、適宜補間演算を用いる。なお、前記補間演算に代えて、ステップS10にて入力した現在の押鍵深さDEPに最も近い押鍵深さ及びステップS14にて計算した押鍵速度VELに最も近い押鍵速度について主反力テーブルTB0に記憶されている反力を主反力RF0として決定してもよい。
次に、コンピュータ部70は、ステップS16にて前回押鍵深さDEPo(n)を現在の押鍵深さDEPで更新する。これは、変数nで指定される鍵11に対するステップS14の処理の終了後、他の全ての鍵11についてステップS11からステップS27の処理を行い、再び変数nで指定される鍵11についてステップS14の処理を行うときに押鍵速度VELの計算に用いるためである。
次に、コンピュータ部70は、ステップS17にて、レバー32の踏み込み量PDLを入力する。すなわち、コンピュータ部70は、ペダル踏み込み量センサ38によって検出され、A/D変換回路39によってディジタル信号に変換されたペダル踏み込み量PDLを入力する。そして、コンピュータ部70は、ステップS18にて、後述の第1副反力テーブルTB1を参照し、ペダル踏み込み量PDL及び押鍵深さDEPに応じて、変数nで指定される鍵11に付与すべき反力RFの一部を表す第1副反力RF1を決定する。
第1副反力テーブルTB1も、複数の鍵11それぞれに対して設けられ、ROM70c内に記憶されている。各鍵11についての第1副反力テーブルTB1は、図4Bに示すように、ペダル踏み込み量PDL及び押鍵深さDEPに応じて変化する第1副反力RF1を記憶している。ただし、第1副反力テーブルTB1を外部記憶装置80内に記憶しておき、電源投入時にRAM70b内に転送して利用するようにしてもよい。図5Bに、レバー32を踏み込んでいない場合の変換特性を実線で示す。また、図5Bに、レバー32を途中まで踏み込んだ場合の変換特性を破線で、レバー32をさらに大きく踏み込んだ場合の変換特性を一点鎖線で示す。したがって、第1反力テーブルTB1に記憶されている第1副反力RF1は踏み込み量PDLに応じて反力が発生し始める押鍵深さDEP(押鍵開始からの時間)が変化する。すなわち、押鍵行程において踏み込み量PDLが大きくなるに従って、第1副反力RF1が発生し始める押鍵深さDEPが大きくなるようになっている。なお、第1副反力テーブルTB1においても、所定の間隔を隔てたペダル踏み込み量PDL及び押鍵深さDEPごとに第1副反力RF1が記憶されているので、前記ステップS18の第1副反力のRF1の決定においては、適宜補間演算を用いる。なお、前記補間演算に代えて、ステップS10にて入力した現在の押鍵深さDEPに最も近い押鍵深さ及びステップS17にて入力した踏み込み量PDLに最も近い踏み込み量について第1副反力テーブルTB1に記憶されている反力を主反力RF1として決定してもよい。
次に、コンピュータ部70は、ステップS19にて演奏者による鍵11の操作が、押鍵操作であるか離鍵操作であるかを判定する。押鍵速度VELが「0」より大きければステップS19にて「Yes」(すなわち、押鍵操作)と判定しステップS20に進む。一方、押鍵速度VELが「0」以下であれば、コンピュータ部70は、ステップS19にて「No」(すなわち、離鍵操作)と判定し、ステップS22に進む。
ステップS20においては、コンピュータ部70は、第2副反力テーブルTB2を参照し、押鍵深さDEPに応じて、変数nで指定される鍵11に付与すべき反力RFの一部を表す第2副反力RF2を決定する。第2副反力テーブルTB2も、複数の鍵11それぞれに対して設けられ、ROM70c内に記憶されている。各鍵11についての第2副反力テーブルTB2は、図4Cに示すように、押鍵深さDEPに応じて変化する第2副反力RF2を記憶している。ただし、第2副反力テーブルTB2を外部記憶装置80内に記憶しておき、電源投入時にRAM70b内に転送して利用するようにしてもよい。第2副反力RF2は、アコースティックピアノのエスケープメント機構に起因する鍵11の反力に対応するもので、図5Cに示すように押鍵深さDEPが一定の範囲(例えば6mm〜7mmの範囲)においては反力値が大きいが、その他の範囲では反力値は「0」である。なお、第2副反力テーブルTB2には、所定の間隔を隔てた押鍵深さDEPごとに第2副反力RF2が記憶されているので、前記ステップS20の第2副反力RF2の決定においては、適宜補間演算を利用する。なお、前記補間演算に代えて、ステップS10にて入力した現在の押鍵深さDEPに最も近い押鍵深さについて第2副反力テーブルTB2に記憶されている反力を第2副反力RF2として決定してもよい。
一方、コンピュータ部70がステップS19にて「離鍵操作」と判定した場合には、ステップS22にて第2副反力RF2の値を「0」に設定する。上述したように、アコースティックピアノにおいては、エスケープメント機構に起因する反力は、押鍵時にのみ発生するからである。
次に、コンピュータ部70は、ステップS21にてレットオフ感設定操作子41の設定値を検出する。すなわち、コンピュータ部70は、A/D変換回路43によってディジタル信号に変換されたレットオフ感設定値ADJを入力する。
次に、コンピュータ部70は、ステップS23にて下記式1の演算を実行して、反力RFを計算する。
RF=RF0+RF1+k・ADJ・RF2 ・・・式1
上記式1において、コンピュータ部70は、第2副反力テーブルTB2を参照して決定した第2副反力RF2にレットオフ感設定値ADJを乗算している。この処理は、図5Cの変換特性を第2副反力RF2の軸方向に拡大又は縮小させることに対応する。このように、レットオフ感設定値ADJに応じて第2副反力RF2の大きさを変化させることにより、演奏者が感じるレットオフ感の大きさを変化させることができる。なお、式1の「k」はレットオフ感設定値ADJの変化に対する反力RFのゲインを調整するために予め設定された定数である。
次に、コンピュータ部70は、ステップS24にて後述の指令値テーブルTB3を参照して、駆動回路22を制御するための指令値PWMを決定する。指令値PWMは、駆動回路22に発生させるPWM信号のデューティ比を示すものである。指令値テーブルTB3は、図4Dに示すように、ROM70c内に記憶され、反力RF及び押鍵深さDEPに応じて変化する指令値PWMを記憶している。ただし、指令値テーブルTB3を外部記憶装置80内に記憶しておき、電源投入時にRAM70b内に転送して利用するようにしてもよい。一般に、ソレノイドのコイルに同じ大きさの電流を供給しても、プランジャの位置によって、プランジャに発生する推力が異なる。そこで、押鍵深さDEPに応じても変化する指令値PWMを記憶した指令値テーブルTB3を用いることにより、上記したデューティ比に応じて変化するソレノイドの推力特性を補正して、目的の反力RFを鍵11に付与することができる。そして、コンピュータ部70は、ステップS25にて指令値PWMを変数nで指定される鍵11の駆動回路22に出力する。駆動回路22は、指令値PWMに基づいて、PWM信号を生成し、演奏者の鍵操作に対抗する反力が反力RFになるようにソレノイド21を制御する。
次に、コンピュータ部70は、ステップS26にて変数nの更新を行う。すなわち、変数nに「1」を加算する。そして、コンピュータ部70は、ステップS27にて、変数nが鍵盤10が有する鍵11の総数nmaxを超えたか否かを判定する。
この場合、変数nは、最初「1」に設定されていたので、「2」になる。したがって、コンピュータ部70は、ステップS27にて「No」と判定して、ステップS13に戻る。そして、コンピュータ部70は、変数n(=2)によって指定される鍵11(すなわち1つだけ高音側の鍵11)に対して、前述したステップS13〜S25の処理により、反力RFを付与する。前記ステップS13〜S25の処理後、コンピュータ部70は、ステップS26にて再び変数nを「1」だけ増加させて、ステップS27における「No」との判定のもとに、前述したステップS13〜S25の処理を再び実行する。このような変数nを「1」ずつ増加させながら繰り返し実行されるステップS13〜S25の処理により、高音側に向かって各鍵11の反力が順次付与される。そして、変数nが総数nmaxになり、変数n(=nmax)によって指定される鍵11(すなわち最高鍵11)に対するステップS13〜S25の処理が終了した時点で、鍵盤10の全ての鍵11に対する反力制御が終了する。なお、押鍵操作されない鍵11に関しては、押鍵深さが「0」であり、主反力RF0、第1副反力RF1及び第2副反力RF2も「0」であって、最終的に反力RFも「0」になるので、ソレノイド21による反力は実質的に付与されない。
前記ステップS26の変数nの更新処理により、変数nがnmax+1になると、コンピュータ部70は、S27にて「Yes」すなわち変数nが総数nmaxを超えたと判定して、ステップS12に戻る。ステップS12においては、上述のように、変数nが「1」に再び初期設定される。この変数nの初期設定後、コンピュータ部70は、ステップS13〜S27からなる循環処理を再び繰り返し実行し続ける。したがって、鍵盤10の全ての鍵11に対する反力制御が繰り返し実行され続ける。
上記のように構成した電子楽器においては、押鍵速度VEL及び押鍵深さDEPに応じて変化する主反力RF0を記憶した主反力テーブルTB0を設けた。また、ダンパーペダルのペダル踏み込み量PDL及び押鍵深さDEPに応じて変化する第1副反力RF1を記憶した第1副反力テーブルを設けた。そして、主反力テーブルTB0及び第1副反力テーブルTB1を用いて主反力RF0及び第1副反力RF1を決定するようにした。そのため、ダンパーペダルのオン状態及びオフ状態のみならず、ハーフペダル状態の反力特性も再現することができる。さらに、本発明の主反力テーブルTB0に相当するテーブルを、ダンパーペダルのオン状態及びオフ状態のそれぞれについて設けておき、これらのテーブルを、ダンパーペダルのオンオフに応じて切り替える上記従来の電子楽器と比べて、たとえペダル踏み込み量PDLとしてダンパーペダルのオン及びオフの2状態のみを採用する場合でも、テーブルの構成が簡単になる。
また、押鍵深さDEPに応じて変化する第2副反力RF2を記憶した第2副反力テーブルTB2を設けた。そして、第2副反力テーブルTB2を用いて第2副反力RF2を決定し、第2副反力RF2にレットオフ感設定値ADJを乗算するようにした。そのため、押鍵時における一定の押鍵深さDEPの範囲(第2副反力RF2が発生する押鍵深さDEPの範囲)における反力RFを増減させることができるので、アコースティックピアノのエスケープメント機構の違いに起因するレットオフ感の大きさの違いを再現できる。さらに、演奏者がレットオフ感設定操作子41を操作して、レットオフ感の大きさを調整することもできる。また、第2副反力テーブルTB2は、押鍵深さDEPのみをパラメータとしているので、テーブル構成が簡単である。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、コンピュータ部70は、押鍵深さDEPを用いて第2副反力テーブルTB2を参照して第2副反力RF2を決定し、この第2副反力RF2にレットオフ感設定値ADJを乗算することにより、第2副反力RF2を増減させるようにして、レットオフ感の大きさを変更するようにした。しかし、これに代えて、またはこれに加えて、押鍵深さDEPをレットオフ感設定値ADJに応じて変更し、前記変更後のレットオフ感設定値ADJを用いて第2副反力テーブルTB2を参照して、第2副反力RF2を決定するようにしてもよい。例えば、コンピュータ部70は、レットオフ感設定値ADJに応じて、検出された押鍵深さDEPを小さくし、前記小さくした押鍵深さDEPに応じた第2副反力RF2を、第2副反力テーブルTB2を参照して決定するようにしてもよい。このように、押鍵深さDEPを変更する処理は、図5Cに示す第2副反力RF2の反力特性を、押鍵深さDEPの軸方向に平行移動させることに対応する。このように構成すれば、レットオフ感の発生する押鍵深さDEPを調整することができる。また、上記実施形態に加え、第2副反力RF2の反力特性を押鍵深さDEPの軸方向に平行移動させるためのレットオフ発生位置設定操作子をさらに設け、このレットオフ発生位置設定操作子の設定値に応じて、第2副反力テーブルTB2を参照するときの押鍵深さDEPを変更するようにしてもよい。このように構成すれば、レットオフ感の大きさとレットオフ感の発生する押鍵深さDEPをそれぞれ独立して調整することができる。
また、上記実施形態においては、主反力テーブルTB0、第1副反力テーブルTB1及び第2副反力テーブルTB2を、複数の鍵のそれぞれに対して設けた。しかし、これに代えて、すなわち、鍵盤10を構成する鍵11を所定数ずつ(例えばオクターブごと)複数のグループに分け、各グループ内の代表的な鍵11について主反力テーブルTB0、第1副反力テーブルTB1及び第2副反力テーブルTB2をROM70c内に用意しておいてもよい。また、主反力テーブルTB0、第1副反力テーブルTB1及び第2副反力テーブルTB2を外部記憶装置80内に設けておき、電源投入時に外部記憶装置80からRAM70b内に転送して記憶しておいてもよい。そして、各グループの代表的な鍵11の間に位置して制御対象となる鍵11の主反力RF0、第1副反力RF1及び第2副反力RF2については、制御対象11の両側に位置する代表的な2つの鍵11の各変換テーブルTB0,TB1,TB2を用いて、線形補間により求めるようにしてもよい。このように各変換テーブルTB0,TB1,TB2を構成する反力変換データを間引いておいて、線形補間により主反力RF0、第1副反力RF1及び第2副反力RF2を求めるようにすれば、各変換テーブルTB0,TB1,TB2のデータ量を削減できるので、ROM70cまたは外部記憶装置80の記憶容量を大幅に削減できる。
また、上記実施形態においては、第2副反力テーブルTB2は、押鍵深さDEPのみをパラメータとした2次元テーブルで構成されるようにした。しかし、押鍵深さDEPに加えてレットオフ感設定値ADJもパラメータとした3次元テーブルで構成されるようにしてもよい。このように構成すれば、第2副反力RF2の特性をより詳細に設定できるので、アコースティックピアノにより近い鍵の操作感を実現することができる。
また、上記実施形態においては、主反力テーブルTB0、第1副反力テーブルTB1、第2副反力テーブルTB2及び指令値テーブルTB3のパラメータの1つとして押鍵深さDEPを採用した。しかし、鍵11の揺動角度を押鍵深さDEPとして採用してもよい。また、主反力テーブルTB0のパラメータとして採用した押鍵速度VELに関しても、鍵11の揺動角速度を押鍵速度VELとして採用してもよい。さらに、押鍵速度VELに代えて、または押鍵速度VELに加えて、押鍵加速度または押鍵加速度としての揺動角加速度を採用してもよい。また、主反力テーブルTB0を簡略化するために、押鍵深さDEPのみをパラメータとしてもよい。また、第1副反力テーブルTB1のパラメータとして採用したペダル踏み込み量PDLに関しても、レバー32の揺動角度をペダル踏み込み量PDLとして用いてもよい。また、レバー32の揺動角速度、揺動角加速度などをパラメータとして採用してもよい。さらに、主反力テーブルTB0を最も簡素化するために、鍵の操作に関する物理量として、前記押鍵深さDEP、押鍵速度VEL及び押鍵加速度のうちの少なくとも1つに応じて変化する主反力RF0を主反力テーブルTB0に記憶させておくようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、鍵の操作量、ダンパーペダルの踏み込み量及びレットオフ機構の違いによって変化するアコースティックピアノの鍵の反力特性を再現するために主反力テーブルTB0、第1副反力テーブルTB1及び第2副反力テーブルTB2を備えるようにした。しかし、アコースティックピアノの機種によっては、上記ダンパー機構及びレットオフ機構に加え、操作量に応じて鍵の反力に影響を与える機構をさらに備える場合がある。この場合、ダンパー機構及びレットオフ機構以外の機構に起因して発生する鍵の反力を記憶した副反力テーブルをさらに備えるようにしてもよい。このように構成すれば、特定のアコースティックピアノの鍵の操作感により近い鍵の操作感を実現することができる。
また、上記実施形態においては、コンピュータ部70は、ステップS21にてレットオフ感設定値ADJを入力するようにした。すなわち、鍵11ごとにレットオフ感設定値ADJを入力するようにした。しかし、これに代えて、コンピュータ部70は、所定の鍵域ごと(例えばオクターブごと)にレットオフ感設定値ADJを入力するようにしてもよい。すなわち、所定の鍵域に属する鍵11については、共通のレットオフ感設定値ADJを用いて反力RFを計算し、次の鍵域に属する鍵11についての処理に移るときにレットオフ感設定値ADJを更新するようにしてもよい。また、コンピュータ部70は、変数n=nmaxにて指定される鍵11(すなわち最高鍵)についての処理を実行した後、再び変数n=1で指定される鍵11(すなわち最低鍵)についての処理に移る前に、レットオフ感設定値ADJを入力するようにしてもよい。すなわち、最低鍵から最高鍵に向かって処理がなされる間、共通のレットオフ感設定値ADJを用いて反力RFを計算し、最高鍵についての処理の終了後、最低鍵についての処理に移るときにレットオフ感設定値ADJを更新するようにしてもよい。また、コンピュータ部70は、最低鍵から最高鍵に対して行う一連の処理を所定回数(例えば5回)繰り返すごとにレットオフ感設定値ADJを入力するようにしてもよい。
10・・・鍵盤、11・・・鍵、20・・・鍵駆動装置、30・・・ペダル装置、40・・・パネル操作子、70・・・コンピュータ部、TB0・・・主反力テーブル、TB1・・・第1副反力テーブル、TB2・・・第2副反力テーブル、TB3・・・指令値テーブル、DEP・・・押鍵深さ、DEPo・・・前回押鍵深さ、VEL・・・押鍵速度、PDL・・・ペダル踏み込み量、PWM・・・指令値、RF・・・反力、RF0・・・主反力、RF1・・・第1副反力、RF2・・・第2副反力

Claims (6)

  1. 演奏者によって操作される鍵と、
    前記鍵の操作に関する物理量を検出する物理量検出手段と、
    演奏者の鍵操作に対抗する反力を前記鍵に付与する反力付与手段と、
    演奏者によって操作され、連続的に変化する操作量に応じて前記鍵の操作に影響を与える操作子と、
    前記操作子の操作量を検出する操作子操作量検出手段とを備え、
    前記鍵の操作に関する物理量に応じて変化する主反力を記憶した主反力テーブルを用いて、前記検出された鍵の操作に関する物理量に対応した主反力を決定する主反力決定手段と、
    前記鍵の操作に関する物理量及び前記操作子の操作量に応じて変化する第1副反力を記憶した第1副反力テーブルであって、前記鍵の押鍵深さが所定の押鍵深さ以上であるときに前記第1副反力が前記鍵に作用し、かつ前記操作子の操作量に応じて前記所定の押鍵深さが変化するように設定されている第1副反力テーブルを用いて、前記検出された鍵の操作に関する物理量及び前記検出された操作子の操作量に対応した第1副反力を決定する第1副反力決定手段と、
    前記決定された主反力と前記決定された第1副反力を加算して合成反力を計算し、前記合成反力で、前記反力付与手段を制御して、演奏者の鍵操作に対抗する反力が前記合成反力になるように制御する反力制御手段を備えたことを特徴とする電子楽器。
  2. 前記操作子は、ダンパーペダルであり、
    前記操作子の操作量は、前記ダンパーペダルの踏み込み量である請求項1に記載の電子楽器。
  3. 前記第1副反力テーブルは、前記ダンパーペダルの踏み込み量が大きくなるに従って前記所定の押鍵深さが大きくなるように構成された請求項2に記載の電子楽器。
  4. 前記鍵の操作に関する物理量は、前記鍵の押鍵深さと、前記鍵の押鍵速度または押鍵加速度とである請求項1又は2に記載の電子楽器。
  5. 請求項4に記載の電子楽器において、さらに、
    前記鍵の押鍵深さに応じて変化する第2副反力を記憶した第2副反力テーブルを用いて、前記物理量検出手段によって前記検出された押鍵深さに対応した第2副反力を決定する第2副反力決定手段を有し、
    前記反力制御手段は、前記合成反力に前記決定された第2副反力をさらに加算して新たな合成反力を計算し、前記新たな合成反力で、前記反力付与手段を制御して、前記演奏者の鍵操作に対抗する反力が前記新たな合成反力になるように制御することを特徴とする電子楽器。
  6. 請求項5に記載の電子楽器において、さらに、
    前記演奏者の鍵操作に対抗する反力を調整するための設定操作子を有し、
    前記第2副反力決定手段は、前記第2副反力テーブルを用いて決定される第2副反力を、前記設定操作子の操作状態に応じて変更する変更手段を有することを特徴とする電子楽器。
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