JP5427069B2 - 断熱ホース - Google Patents

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Description

本発明は住宅の天井裏等に配管されて室内の換気や室内への冷暖房用の通風等を行うダクトとして使用される断熱ホースに関するものである。
近年、居住環境を良好にするために気密性を有する住宅が一般的に建築されるようになり、それに伴って気密な室内を安定して換気や冷暖房を行うことが要求されている。このような要求を満たすために、住宅の天井裏や壁等を利用して断熱ダクトを配設し、該断熱ダクトを通じて送風機等の送風源からの外部空気を室内に供給したり、或いは、上下階層間を循環させたりする給気システムが採用されている。
断熱ダクトとしては、従来から、例えば、特許文献1に記載されているように、軟質合成樹脂製の内管の外周面に発泡合成樹脂よりなる帯状断熱材を螺旋状に巻装して一定厚みの断熱層を形成していると共にこの断熱層の外周面を軟質合成樹脂製の外管によって被覆してなる構造のものや、特許文献2に記載されているように、外周面に一定のピッチでもって補強条体を螺旋状に巻着している不織布等の通気性を有するシート状物からなる内壁と、隣接する補強条体間に介在させ、且つ、長さ方向及び周方向に上記内壁に向かって開口している多数の吸音穴を設けなる断熱層と、この断熱層をこの断熱層を被覆している軟質合成樹脂性の外壁とからなるダクトが知られている。
特開平9−309145号公報 特開2006−313043号公報
しかしながら、断熱ホースの断熱効果を向上させるためには、上記断熱層の厚みをできるだけ厚くする必要があるが、上記断熱ホースはいずれも、厚くすると断熱ホースを湾曲させた際に曲げ抵抗が大きくなって曲げ難くなる。即ち、ホースを湾曲させると、凸円弧状に湾曲する外側周壁部においては引張力が発生し、凹円弧状に湾曲する内側周壁部においては圧縮力が発生するが、断熱層が圧縮方向に対して抵抗して湾曲性を阻害するといった問題点があった。
また、上記後者の断熱ホースにおいては、消音ホースとしての機能を具備させるためにホース主体となる内壁を不織布等の通気性を有するシート状物から形成し、この内壁の外周面における隣接する補強条体間に一定厚みを有する断熱層を介在させ、この断熱層に上記内壁に向かって開口している多数の吸音穴を設けることによって、不織布を通じて音波が吸音穴内に入る際にその音のエネルギーを減衰させると共に、吸音穴を塞いでいる不織布部分が振動して吸音し、さらに、音波が吸音穴内に入った際に急激に拡散すると共に、この吸音穴の周壁で乱反射することにより消音作用を発揮させているが、断熱ホースを曲げると、圧縮力が発生するホースの内側周壁部においてはその圧縮力によって吸音穴が閉塞して吸音作用が損なわれるといった問題点があり、また、ホースを湾曲させた際に隣接する補強条体間の間隔が変動するが、補強条体間に介在させている断熱層がその変動に対して抵抗作用を奏して上述したように円滑な湾曲が行えなくなるといった問題点がある。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、所望の断熱機能を保持しているにもかかわらず良好な屈曲性を備えていると共に、消音ホースとしての機能を具備させた場合には、優れた屈曲性と共に湾曲させても消音効果を殆ど減少させる虞れのない断熱ホースを提供するにある。
上記目的を達成するために本発明の断熱ホースは、請求項1に記載したように、外周面に補強条体を螺旋状に巻着してなる可撓性を有する合成樹脂製ホース主体と、このホース主体の外周面上に全長に亘って設けている発泡合成樹脂よりなる管状断熱層と、この管状断熱層の外周面にその内周面を融着している軟質合成樹脂よりなる被覆層とからなる断熱ホースにおいて、上記管状断熱層は、片面に幅方向に凹溝部と突条部とを交互に全長に亘って設けている断面櫛歯状の帯状断熱材を対向する側端面同士を接合させながら一定のヒッチでもって内管上に螺旋巻きすることにより形成してなる構造を有している。
このように構成した断熱ホースにおいて、請求項2に係る発明は、上記管状断熱層における凹溝部と突条部とを設けている片面を外側に向けた状態にして被覆層の内周面に融着していると共にこの被覆層によりその開口端を閉止された上記凹溝部内の空間部内を断熱空気層に形成してあり、さらに、この管状断熱層の他方の片面よりなる内周面に補強条体の高さに略等しい合成樹脂製螺旋突条を内側に向けて突設してその突出内端面を上記隣接する補強条体間におけるホース主体の外周面に当接、受止させ、断熱層の内周面とホース主体の外周面との間に、隣接する合成樹脂製螺旋突条部間で囲まれた断面横長長方形状の空間部を形成していることを特徴とする。
さらに、請求項3に係る発明は、上記ホース主体を被覆層と同じ軟質合成樹脂から形成していると共にこのホース主体の外周面と断熱層の内周面との間に形成している断面横長長方形状の空間部を断熱空気層に形成していることを特徴とする一方、請求項4に係る発明は、ホース主体は多数の通気小孔を穿設している通気性を有する不織布からなり、このホース主体の外周面との間に形成している断面横長長方形状の空間部を吸音空間部に形成していることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、上記請求項1に係る発明において、管状断熱層における凹溝部と突条部とを設けている片面を内側に向けて軟質合成樹脂よりなるホース主体の外周面に融着することにより、ホース主体によって開口端を閉止された上記凹溝部内の空間部を断熱空気層に形成していると共に、管状断熱層を形成している帯状断熱材における一つの凹溝部内にホース主体の外周面に螺旋状に巻着している補強条体を挿入させていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、可撓性を有する合成樹脂製のホース主体上に発泡合成樹脂よりなる管状の断熱層を設け、この断熱層の外周面に軟質合成樹脂よりなる被覆層を被着してなる断熱ホースにおいて、上記管状の断熱層は、片面に幅方向に凹溝部と突条部とを交互に全長に亘って設けている断面櫛歯状の帯状断熱材を対向する側端面同士を接合させながら一定のヒッチでもって内管上に螺旋状に巻装してなるものであるから、この断熱ホースを湾曲させた際に凹円弧状に変形する内側周壁部においては圧縮力が発生するが、その圧縮力によって断熱層を形成している断面櫛歯状の帯状断熱材の凹溝部が閉塞する方向に圧縮変形してこの凹溝部に圧縮力を吸収させることができ、従って、所定の断熱機能を奏する厚みに形成されている断熱層であっても良好な屈曲性を発揮することができ、施工性を向上させることができる。
さらに、請求項2に係る発明によれば、上記管状の断熱層における凹溝部と突条部とを設けている片面を外側に向けた状態にして該片面を被覆層の内周面に融着し、この被覆層により上記全ての凹溝部の開口端を閉止してこの凹溝部内の空間部を断熱空気層に形成しているので、これらの凹溝部による断熱ホースの屈曲性の向上と共に、被覆層によって開口端を密閉されているこの凹溝部内の断熱空気層によって優れた断熱作用を発揮させることができる。
その上、上記管状断熱層の他方の片面よりなる内周面に補強条体の高さに略等しい合成樹脂製螺旋突条を内側に向けて突設してその突出内端面を上記隣接する補強条体間におけるホース主体の外周面に当接、受止させ、断熱層の内周面とホース主体の外周面との間に、隣接する合成樹脂製螺旋突条部間で囲まれた断面横長長方形状の空間部を形成しているので、ホース主体の外周面に螺旋状に巻着している補強条体をこの空間部内に配設した構造となって、断熱層が補強条体により圧縮されることなくホース全長に亘って均一な厚みに保持することができると共に、ホースを湾曲させた際に凹円弧状に湾曲する内側周壁部においては断熱層が隣接する補強条体の頂部と該断熱層の内周面に突設している螺旋突条を支点として上記空間部内に向かって撓み変形して一層良好な湾曲性を発揮することができる。
また、請求項3に係る発明によれば、上記ホース主体を被覆層と同じ軟質合成樹脂から形成しているので、この軟質合成樹脂よりなるホース主体の外周面と断熱層の内周面との間に形成される上記空間部はホース主体によって密閉されて断熱空気層を形成し、上記断熱層及び凹溝部内の断熱空気層と共にこの断熱空気層によって優れた断熱作用を奏することができる。
一方、請求項4に係る発明によれば、上記ホース主体は多数の通気小孔を穿設している通気性を有する不織布からなるので、このホース主体の外周面との間に形成している断面横長長方形状の空間部は不織布からなるホース主体を通じてこのホース主体内と通気する吸音空間部に形成され、送風機等の駆動によって発生する騒音等がホース主体内を通過中に、ホース主体を形成している不織布が振動して吸音作用を奏すると共に、不織布を通過して上記吸音空間部内に入った時に音がこの空間部内で急激に拡散し、且つ、断熱層とこの断熱層の内周面に突設している螺旋突条、及び、ホース主体の外周面で繰り返し乱反射して空間部内の空気を振動させながら消音作用を奏することができる。
また、請求項5に係る発明によれば、管状断熱層を形成している断面櫛歯状の帯状断熱材における凹溝部と突条部とを設けている片面を内側に向けてホース主体の外周面に融着しているので、この断熱ホースを湾曲させた際には、上述したように、凹円弧状に変形する内側周壁部において圧縮力が発生するが、管状の断熱層を形成している断面櫛歯状の帯状断熱材の凹溝部が閉塞しながら容易に圧縮変形して圧縮力を吸収し、従って、所定の断熱機能を奏する厚みに形成されている断熱層であっても良好な屈曲性を発揮することができると共に、ホース主体は軟質合成樹脂よりなり、このホース主体によって上記断熱層の内周面に設けている凹溝部の開口端が密閉されているので、全ての凹溝部内の空間部が断熱空気層となって管状の断熱層と共に優れた断熱作用を奏することができる。
その上、管状断熱層を形成している帯状断熱材における一つの凹溝部内にホース主体の外周面に螺旋状に巻着している補強条体を挿入しているので、補強条体によって断熱層が変形されることなく全長に亘って均一な断熱作用を奏することができる一定厚みの断熱層を有する断熱ホースを提供することができる。
本発明断熱ホースの一部分の一部縦断側面図。 屈曲させた状態の縦断側面図。 別な実施例を示す断熱ホースの一部分の一部縦断側面図。 さらに別な実施例を示す断熱ホースの一部分の一部縦断側面図。 屈曲させた状態の縦断側面図。
次に、本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1において、断熱ホースAは、内外面間に貫通する多数の小孔2を周方向及び長さ方向に小間隔毎に設けている不織布からなる一定径の管状に形成されたホース主体1と、このホース主体1の外周面に一定のピッチでもって全長に亘って螺旋状に巻着してなる一定高さと一定幅とを有する硬質合成樹脂製の補強条体3と、ホース主体1を全面的に被覆している一定厚みを有する独立発泡合成樹脂よりなる管状の断熱層4と、この断熱層4の外周面に全面的に密着して該外周面を被覆している薄肉の軟質合成樹脂帯状材からなる被覆層5とからなる。
上記管状の断熱層4は、補強条体3のピッチ間隔に等しい一定幅を有する帯状断熱材4'を、ホース主体1上に先に螺旋方向に一巻き状に巻回した帯状断熱材部の一側端面に、次に螺旋方向に一巻き状に巻回した帯状断熱材部の他側端面とを上記被覆層5を形成している軟質合成樹脂製帯状材5'の一端端部5aを介して突き合わせ状に接合させながら螺旋巻きすることによって形成されていると共に、帯状断熱材4'の片面には一定深さと一定幅を有する凹溝部4aを幅方向に一定間隔毎に複数条、全長に亘って刻設してあり、且つ、隣接する凹溝部4a、4a間と凹溝部4a材4aの幅方向の両側端部とに、高さが凹溝部4aの深さに等しい突条部4bを突設している。即ち、帯状断熱材4'はその片面に凹溝部4aと突条部4bとを交互に設けた断面櫛歯状に形成されている。
このように形成している帯状断熱材4'をホース主体1上に螺旋巻きして上記のように断熱層4を形成する場合、凹溝部4aをホース主体1の外周面に向けた状態にしておいてもよいが、図1に示す断熱層4においては、凹溝部4aを外側、即ち、被覆層5の内周面側に向けてあり、帯状断熱材4'の外面全面、即ち、全ての突条部4bの頂面を被覆層5の内周面に融着させていると共に被覆層5によって凹溝部4aの開口端を閉止していて、凹溝部4a内の空間部を断熱空気層6に形成している。
さらに、帯状断熱材4'からなる断熱層4の内周面には上記補強条体3と同じピッチでもって断熱層4と同一材料の独立発泡合成樹脂よりなる一定高さと一定幅を有する紐状の支持脚片7をホース主体1の外周面に向かって螺旋状に固着している。この支持脚片7の突出高さは補強条体3と同等、或いは、やや高く形成されていて、その突出内端面、即ち、頂面を隣接する上記補強条体部3a、3a間の中央部におけるホース主体1の外周面に当接、受止させてあり、先に螺旋方向に一巻きした支持脚片部と次に螺旋方向に一巻きした支持脚片部との対向面間とホース主体1と断熱層4との対向面間とによって断面横長長方形状の空間部8を形成している。また、支持脚片7は、ホース主体1を湾曲させた際にその突出端面をホース主体1の外周面に弾性的に圧接させて、隣接する補強条体部3a、3aを支点として断熱層4が大きく撓み変形するのを防止している。
ホース主体1はポリプロピレン繊維の不織布からなり、一定幅の長い帯状の不織布を成形回転軸上に対向する側端部同士を重ね合わせて熱融着させながら螺旋状に巻回することによって形成されていると共に、補強条体3もこのホース主体1と同一材質の硬質ポリプロピレン樹脂からなり、ホース主体1の外周面に帯状不織布の幅に略等しいピッチでもって螺旋状に巻着してその内面をホース主体1の外周面に熱融着している。
上記断熱層4は、発泡ポリエチレン樹脂等の独立発泡樹脂製の帯状断熱材4'を、上述したように先に一巻き状に巻回した帯状断熱材部と次に一巻き状に巻回した帯状断熱材部との対向する側端面同士を、上記被覆層5を形成している軟質合成樹脂製帯状材5'の一端端部5aを介して一体に接合、融着させながら一定のピッチでもって螺旋巻きすることにより管状に形成されている。
詳しくは、上記帯状断熱材4'は上述したようにその片面に凹溝部4aと突条部4bとを交互に設けている断面櫛歯状に形成されていると共に、その一側端面は、外面側から内面側に向かって外側方に徐々に傾斜した外向き傾斜端面に形成され、他側端面は外面側から内面側に向かって内側方に徐々に傾斜した内向き傾斜端面に形成された横長平行四辺形の形状を有している一方、上記被覆層5は、この帯状断熱材4'よりも幅広い一定幅を有する非通気性のポリエチレン樹脂等の、帯状断熱材4'と熱融着可能な軟質合成樹脂製帯状材5'からなり、この軟質合成樹脂製帯状材5'を、断熱層4を形成している上記帯状断熱材4'の外面に熱融着によって一体に接着していると共にその一側端部5aを隣接する帯状断熱材部の対向側端面間に介在させてこれらの対向側端面に熱融着により一体に固着している。
さらに、隣接する帯状断熱材部の対向側端面から内方に突出した上記軟質合成樹脂製帯状材5'の端部5a' に上記発泡合成樹脂製紐状物からなる支持脚片7の外面を熱融着させることによってこの支持脚片7を断熱層4の内周面に一体に固着している。なお、被覆層5は、ポリエチレン樹脂以外にポリプロピレン樹脂製であってもよく、要するに、ポリレチレン樹脂よりなる帯状断熱材4'に融着できるオレフィン系樹脂より形成しておけばよい。
このように構成した断熱ホースAは、住宅の天井裏等に配管して送風機等の送風源からこの断熱ホースAを通じて室内の換気等を行うものであり、この際、この断熱ホースAにおける管状の断熱層4には長さ方向に小間隔毎に多数の凹溝部4aが設けられ、且つ、これらの凹溝部4aの開口端が軟質合成樹脂製帯状材5'よりなる被覆層5によって閉塞されていてその内部を断熱空気層6に形成されているので、この断熱空気層6内の空気が熱の不良導体としての作用を奏して断熱層4と共に良好な断熱効果を発揮することができる。
さらに、施工に際して曲げ配管を行うために所定部分を湾曲させると、図2に示すように、凸円弧状に湾曲する外側の周壁部においては長さ方向に引張力が発生する一方、凹円弧状に湾曲する内側の周壁部においては圧縮力が発生するが、引張力が発生する外側の周壁部においては、その引張り方向に断熱層4に設けている凹溝部4aが拡開しようとし、圧縮力が発生する内側の周壁部においてはその圧縮力によって断熱層4に設けている凹溝部4aが溝幅を縮小させる方向に圧縮変形して曲げ力を吸収してホース主体1を所望の湾曲度に容易に湾曲させることができる。従って、断熱効果を上げるために上記断熱層4を厚くしても、曲げ施工が容易に行うことができる。
また、送風機等の駆動によって発生する騒音やダクト内を流通する際の風の音が、ホース主体1を形成している不織布の繊維間に入り込んで、摩擦や繊維の振動により音のエネルギーを熱エネルギーに変換して消音、特に、中音域から高音域の音を吸収して、室内にこの音域の騒音が伝搬するのを防止することができる。
さらに、不織布からなるホース主体1には、多数の小孔2がこのホース主体1と断熱層4との対向面間と、隣接する支持脚片部間とで囲まれてなる広い空間部8に連通しているので、音波が小孔2を通じて空間部8内に入る際に、その音のエネルギーを減衰させると共に小孔2を通過して広い空間部8内に入った時に急激に拡散し、且つ、この空間部8を形成しているホース主体1と断熱層4との対向面で繰り返し乱反射しながら空間部8内の空気を振動させ、低音域の騒音まで確実に吸収、消音することができる。その上、音波がこの空間部8内における発泡合成樹脂からなる隣接する支持脚片部の凹凸粗面によってランダムに乱反射して消音効果を向上させることができる。
また、ホース主体1を湾曲させた際に、上記発泡合成樹脂よりなる支持脚片7が弾性的に圧縮しながらホース主体1の外周面に圧接して上記空間部8が大きく変形するのを防止し、所定の消音作用を維持させると共に、ホース主体1を滑らかに屈曲させることができる。
図3は本発明の別な実施例を示すもので、上記実施例においては、断熱層4による断熱効果と共にホース主体1を不織布から形成して消音効果を奏するように構成したが、この実施例においては、ホース主体1を被覆層5と同じ軟質合成樹脂材によって形成して消音作用を奏することなく断熱機能をさらに向上させた断熱ホースA1を構成している。即ち、この断熱ホースA1は、ホース主体1を被覆層5と同じポリエチレン樹脂等の軟質合成樹脂製帯状材をその対向側端部を互いに融着させながら一定のピッチでもって螺旋巻きすることにより形成してあり、このホース主体1の外周面に上記実施例と同様に、硬質合成樹脂製の補強条体3を一定のピッチでもって全長に亘って螺旋状に巻着すると共に、この補強条体3を介してホース主体1の外周面を一定厚みを有する独立発泡樹脂よりなる管状の断熱層4によって被覆してあり、さらに、この断熱層4の外周面に薄肉の軟質合成樹脂帯状材からなる被覆層5を熱融着により一体に層着している。
上記管状の断熱層4は、その片面に複数条の凹溝部4aと突条部4bとを設けてなる断面櫛歯状に形成してあり、その凹溝部4aの開口端を被覆層5によって密閉して内部の空間を断熱空気層6に形成している点も上記実施例と同様であるが、断熱層4の内周面に螺旋状に固着している独立発泡合成樹脂よりなる上記紐状の支持脚片7における隣接する支持脚片部の対向面間と、非通気性の軟質合成樹脂帯状材よりなるホース主体1と断熱層4の内周面との対向面間とで囲まれた上記断面横長長方形状の空間部をホース主体1内と遮断された断熱空気層9に形成している点が相違している。その他の構成については上記実施例と同じであるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
このように構成した断熱ホースA1によれば、管状の断熱層4には長さ方向に小間隔毎に多数の凹溝部4aが設けられ、且つ、これらの凹溝部4aの開口端が軟質合成樹脂製帯状材5'よりなる被覆層5によって閉塞されていてその内部を断熱空気層6に形成されているので、上記実施例と同様にこの断熱空気層6内の空気が熱の不良導体としての作用を奏して断熱層4と共に良好な断熱効果を発揮することができ、その上、ホース主体1と断熱層4との対向面間に形成している上記断熱空気層9によって一段と断熱効果を向上させることができる。
また、施工に際して曲げ配管を行うために所定部分を湾曲させると、上記実施例と同様に、引張力が発生する外側の周壁部においては、その引張り方向に断熱層4に設けている凹溝部4aが拡開しようとし、圧縮力が発生する内側の周壁部においてはその圧縮力によって断熱層4に設けている凹溝部4aが溝幅を縮小させる方向に圧縮変形して曲げ力を吸収し、ホース主体1を所望の湾曲度に容易に湾曲させることができる。
図4は本発明のさらに別な実施例を示すもので、上記図3で示した断熱ホースA1において、断熱層4をその凹溝部4aと突条部4bとを設けている片面を軟質合成樹脂よりなるホース主体1の外周面側に向けると共に、断熱空気層9を形成することなくその片面を直接、ホース主体1の外周面に一体に融着させてなる構造を有している。
即ち、この断熱ホースA2のホース主体1は、被覆層5と同じポリエチレン樹脂等の軟質合成樹脂製帯状材をその対向側端部を互いに融着させながら一定のピッチでもって螺旋巻きすることにより形成してあり、このホース主体1の外周面に上記実施例と同様に、硬質合成樹脂製の補強条体3を一定のピッチでもって全長に亘って螺旋状に巻着すると共に、ホース主体1の外周面に一定厚みを有し、且つ、補強条体3のピッチ間隔に等しい一定幅を有する帯状断熱材4'をホース主体1上に先に螺旋方向に一巻き状に巻回した帯状断熱材部の一側端面に、次に螺旋方向に一巻き状に巻回した帯状断熱材部の他側端面とを上記被覆層5を形成している軟質合成樹脂製帯状材5'の一端端部5aを介して突き合わせ状に接合させながら螺旋巻きし、軟質合成樹脂製帯状材5'の融着によって接合面を一体に接続させることにより、管状の断熱層4を形成している。
さらに、断熱層4における凹溝部4aと突条部4bとを設けている片面をホース主体1の外周面に融着することにより、ホース主体1によって開口端を閉止された凹溝部4a内の空間部を断熱空気層6'に形成していると共に、この管状の断熱層4を形成している帯状断熱材4'に設けている複数状の凹溝部4aのうち、一つの凹溝部4a内に上記補強条体3を挿入させてなる構造を有している。
このように構成した断熱ホースA2によれば、断熱層4の片面に形成している多数の凹溝部4a内の断熱空気層6'が断熱作用を奏して断熱層4と共に良好な断熱効果を発揮することができるものであり、又、曲げ施工を行う際に、この断熱ホースを屈曲させると、図5に示すように、圧縮力が発生する内側の周壁部においてはその圧縮力によって断熱層4に設けている凹溝部4aが溝幅を縮小させる方向に圧縮変形して曲げ力を吸収し、ホース主体1を所望の湾曲度に容易に湾曲させることができる。
A 断熱ホース
1 ホース主体
2 小孔
3 補強条体
4 断熱層
4a 凹溝部
4b 突条部
5 被覆層
6 断熱空気層
7 支持脚片
8 空間部

Claims (5)

  1. 外周面に補強条体を螺旋状に巻着してなる可撓性を有する合成樹脂製ホース主体と、このホース主体の外周面上に全長に亘って設けている発泡合成樹脂よりなる管状断熱層と、この管状断熱層の外周面にその内周面を融着している軟質合成樹脂よりなる被覆層とからなる断熱ホースにおいて、上記管状断熱層は、片面に幅方向に凹溝部と突条部とを交互に全長に亘って設けている断面櫛歯状の帯状断熱材を対向する側端面同士を接合させながら一定のヒッチでもって内管上に螺旋巻きすることにより形成してなることを特徴とする断熱ホース。
  2. 管状断熱層における凹溝部と突条部とを設けている片面を外側に向けた状態にして被覆層の内周面に融着していると共にこの被覆層によりその開口端を閉止された上記凹溝部内の空間部内を断熱空気層に形成してあり、さらに、この管状断熱層の他方の片面よりなる内周面に補強条体の高さに略等しい合成樹脂製螺旋突条を内側に向けて突設してその突出内端面を上記隣接する補強条体間におけるホース主体の外周面に当接、受止させ、断熱層の内周面とホース主体の外周面との間に、隣接する合成樹脂製螺旋突条部間で囲まれた断面横長長方形状の空間部を形成していることを特徴とする請求項1に記載の断熱ホース。
  3. ホース主体は被覆層と同じ軟質合成樹脂からなり、断熱層の内周面とこのホース主体の外周面との間に形成している断面横長長方形状の空間部を断熱空気層に形成していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の断熱ホース。
  4. ホース主体は多数の通気小孔を穿設している通気性を有する不織布からなり、このホース主体の外周面との間に形成している断面横長長方形状の空間部を吸音空間部に形成していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の断熱ホース。
  5. 管状断熱層における凹溝部と突条部とを設けている片面を内側に向けて軟質合成樹脂よりなるホース主体の外周面に融着することにより、ホース主体によって開口端を閉止された上記凹溝部内の空間部を断熱空気層に形成していると共に、管状断熱層を形成している帯状断熱材における一つの凹溝部内にホース主体の外周面に螺旋状に巻着している補強条体を挿入させていることを特徴とする請求項1に記載の断熱ホース。
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