JPH08219335A

JPH08219335A - ダクトホース

Info

Publication number: JPH08219335A
Application number: JP7046464A
Authority: JP
Inventors: Yoichi Aketo; 洋一明渡; Yasushi Shiga; 靖司志賀; Tetsuya Inagake; 哲哉稲掛; Shoji Hattori; 承治服部; Yoshiki Yoshitomi; 義樹吉富
Original assignee: Tigers Polymer Corp
Current assignee: Tigers Polymer Corp
Priority date: 1995-02-10
Filing date: 1995-02-10
Publication date: 1996-08-30
Anticipated expiration: 2014-02-03
Also published as: JPH1194141A; JPH11101373A; JP2854535B2

Abstract

(57)【要約】【目的】断熱吸音性および可撓性に優れ、多様な
建物の構造や工法に対応でき、配管自在で施工の簡単な
フレキシブルダクトホースを提供する。また、成形が容
易で長尺のものでも連続的に効率よく成形できる構造の
ダクトホースを提供する。【構成】通気性材料製テープを螺旋状に捲回しそ
の側縁同士を連結するとともに硬質螺旋補強体でこれを
保形補強するように形成した内壁の外周に、連続気泡構
造の軟質発泡テープを螺旋状に捲回して形成した第１発
泡層および独立気泡構造の軟質発泡テープを螺旋状に捲
回して形成した第２発泡層を積層してなる吸音断熱層を
設け、その外周に可撓性材料からなる外壁を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ダクトホース、特に、
断熱性および吸音性の両方に優れたフレキシブルダクト
ホースに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、冷暖房機の本体に連結された金属
製等のダクトの内面に独立気泡を有する合成樹脂発泡
層、更にその内面に連続気泡を有する合成樹脂発泡層を
設けて断熱吸音性を確保するダクト構造が実公昭４８−
２７８５号公報で知られている。

【０００３】しかしながら、上記のようなダクト構造を
後述する熱交換気ユニット等の新しい用途に用いられる
フレキシブルダクトに応用することは、多様な建物の構
造や工法に対応できず、配管も困難で施工も面倒なもの
になる。

【０００４】すなわち、近年、省エネルギーで快適な居
住環境の一つとして、単に冷暖房のエネルギーを節約で
きるだけでなく、一日中安定した室内空気環境が維持で
きる高気密高断熱住宅が要望されており、このような高
気密高断熱住宅では、自然換気が減少し換気不足による
空気の汚染や結露・カビ・悪臭の発生という新しい問題
に対処するため、積極的な換気システムを設計すること
が不可欠となっている。

【０００５】そして、上記の換気システムの一部品とし
てフレキシブルダクトを住宅の天井裏に配管し、送風機
により給入した外部空気をダクトを通じて室内に給気す
ることが要求される訳であるが、このフレキシブルダク
トの性能としては、断熱性と吸音性の双方が必要とされ
る。すなわち、ダクトの内外で著しい温度差が生じる
ことに起因してダクト外面に結露するのを防止するため
断熱性を付与する必要があり、同時に、送風機の騒音が
ダクト内部を通って室内まで伝播するのを防止するため
吸音性を付与する必要がある。

【０００６】

【発明の目的、構成、作用、効果】そこで、本発明の目
的は、上記のような用途の一部品として断熱吸音性およ
び可撓性に優れたものであって、多様な建物の構造や工
法に対応でき、配管自在で施工の簡単なフレキシブルダ
クトを提供することにある。また、成形が容易でかつ長
尺のものであっても連続的に効率良く成形できる構造の
ダクトホースを提供することを目的とする。

【０００７】以上の目的を達成するため、本発明に係る
ダクトホースは、通気性材料製テープを螺旋状に捲回し
その側縁同士を連結するとともに硬質螺旋補強体でこれ
を保形するように形成した内壁の外周に、連続気泡構造
の軟質発泡テープを螺旋状に捲回して形成した第１発泡
層および独立気泡構造の軟質発泡テープを螺旋状に捲回
して形成した第２発泡層を積層してなる吸音断熱層を設
け、その外周に可撓性材料からなる外壁を設けたことを
特徴とするものである。また、可撓性材料製テープを螺
旋状に捲回して外壁を形成したものである。また、螺旋
状に捲回した通気材料製テープの側縁を螺旋状に捲回し
た金属帯の両側に設けた屈曲縁で抱持固定することによ
り連結してホースの内壁を構成したものである。また、
第１発泡層と第２発泡層の間に可撓性材料からなる中間
壁を介在させたものである。また、第１発泡層の外側に
幅広の可撓性材料製テープを先行するものと重なり合う
ように螺旋状に捲回し、その重合部間に独立気泡の軟質
発泡テープを装入することにより第２発泡層を形成する
とともに、上記可撓性材料製テープにより外壁および第
１発泡層と第２発泡層の間に介在させる中間壁を形成し
たものである。また、第１発泡層を形成する螺旋状に捲
回した軟質発泡テープの隣接する側縁同士の当接部と第
２発泡層を形成する螺旋状に捲回した軟質発泡テープの
隣接する側縁同士の当接部とがホースの軸方向において
同じ位置にならないようにしたものである。

【０００８】本発明では、ダクトホースの内壁を通気性
材料で形成したので、ホース内部の気流音を吸収しこれ
を主に連続気泡構造の第１発泡層で吸音することがで
き、同時に、主に独立気泡構造の第２発泡層で断熱性を
確保できる。また、内壁，吸音断熱層および外壁のすべ
てを可撓性材料で形成したので屈曲性が優れており、エ
ルボを用いることなく配管を自在にできその作業も容易
である。

【０００９】また、外壁を可撓性材料製テープを螺旋状
に捲回して形成した場合には、ダクトホースの構成要素
をすべて条帯を螺旋状に捲回して形成できるので、不定
長のホースを連続的に成形することができ効率が良いほ
か、小口径から大口径まで適宜の口径に成形できるの
で、種々の建物の構造に対応でき例えば狭い空間に配管
することも容易である。

【００１０】また、硬質螺旋補強体として金属帯を用い
その両端の屈曲縁をカシメて通気性材料製テープを挟持
して連結するようにした場合には、ホース内壁の形成が
きわめて容易にできる。すちわち、硬質螺旋補強体を例
えば硬質合成樹脂の押出成形による場合には、その外側
に吸音断熱層が存在するため、硬質合成樹脂の冷却をホ
ース成形中に行うことが困難であり、内壁を形成できな
い不都合があるが、このような不都合がない。

【００１１】また、第１発泡層と第２発泡層の間に可撓
性材料からなる中間壁を介在させた場合には、空気を遮
断し断熱性をより向上させる。この場合、中間壁を可撓
性材料製テープを螺旋状に捲回して形成することが成形
上有利である。

【００１２】また、第１発泡層の外側に幅広の可撓性材
料製テープを先行するものと重なり合うように螺旋状に
捲回し、その重合部間に独立気泡の軟質発泡テープを装
入するようにした場合には、独立気泡の軟質発泡テープ
の全周が可撓性材料製テープで包囲されることになり、
ホースを屈曲させて配管した時にも第２発泡層が位置ず
れを生じることなく、さらに吸音断熱層の破損を防ぐ保
護用の外壁と中間壁を同時に形成できるので、ホースの
成形を効率良く行うことができる。

【００１３】また、第１発泡層を形成する螺旋状に捲回
した軟質発泡テープの隣接する側縁同士の当接部と第２
発泡層を形成する螺旋状に捲回した軟質発泡テープの隣
接する側縁同士の当接部とがホースの軸方向において同
じ位置にならないようにした場合には、ホースの屈曲配
管時にいずれか一方の発泡テープの当接部が開いたとし
ても、その部分において他方の発泡テープの当接部は密
接しているので、ホース全体として吸音断熱層に隙間が
生じることがなく、吸音断熱効果の向上を期待できる。

【００１４】

【実施例】以下、本発明に係るダクトホースのー実施例
について添付図面にしたがって説明する。図１におい
て、ダクトホース１は、内壁２，第１発泡層５，中間壁
６，第２発泡層７および外壁８で構成されている。内壁
２は、螺旋状に捲回したポリエステル不織布等の通気性
テープ３の側縁を螺旋状に捲回した亜鉛メッキ鋼板等の
金属帯４の両側に形成した屈曲縁をカシメて挟持固定し
通気性テープ３を連結するとともに、金属帯４により保
形補強されて形成されている。第１発泡層５は、発泡ウ
レタン等の連続気泡構造の軟質発泡テープを内壁２の外
周に螺旋状に捲回して形成されている。中間壁６は、ポ
リエチレン等の合成樹脂テープを第１発泡層５の外周に
螺旋状に捲回して形成されている。第２発泡層７は、発
泡ポリエチレン等の独立気泡構造の軟質発泡テープを中
間壁６の外周に螺旋状に捲回して形成されており、第１
発泡層５とで吸音断熱層を構成し、その軟質発泡テープ
の隣接する側縁の当接部７Ａは第１発泡層５を形成する
軟質発泡テープの隣接する側縁の当接部５Ａとはホース
軸方向における位置をずらしており同一線上に位置しな
いようにしてある。外壁８は、ポリエチレン等の合成樹
脂テープを第２発泡層７の外周に螺旋状に捲回して形成
されている。

【００１５】従って、本実施例のダクトホースは、可撓
性に優れ配管施工にあたり取扱容易でかつ断熱吸音性に
富むもので、つぎのような試験結果が得られた。断熱性
については、２０℃の雰囲気中において−１０℃の冷風
をホース（ホース長約３ｍ）内に２４時間流し、ホース
外面に結露が発生するかどうか目視したところ、微細な
付きは認められたが滴下はなく使用に問題のないもので
あった。吸音性については、ホース（ホース長約３ｍ）
の先端に９９ｄＢの音源が発生するアラームを取付け、
ホースの後端にマイクロフォンを取付けて、どの程度吸
音されるか測定したところ、６５ｄＢ位まで減衰するこ
とが確認された。

【００１６】なお、本発明に係るダクトホースは、前記
実施例に限定されるものでなく、その要旨の範囲内で種
々に変更することができる。例えば、内壁を構成する通
気性テープとして不織布以外に他の繊維や透孔を設けた
合成樹脂を使用することができ、硬質螺旋補強体として
は内壁を保形補強できるものであればよく硬鋼線等の金
属線も使用できる。また、外壁や中間壁は合成樹脂以外
の布、ゴム等の可撓性材料のテープを螺旋状に捲回して
形成してもよいし、テープ状でなくチューブ状の可撓性
材料を被覆して形成してもよい。さらに、場合によって
は中間壁の形成を省略してもよい。

【００１７】図２は他の実施例としてのダクトホース
１’を示す。このダクトホース１’は内壁２および第１
発泡層５の構成は図１の実施例と同様なので説明を省略
するが、中間壁６および外壁８を１枚の幅広の可撓性材
料テープで同時に形成するものである。すなわち、第１
発泡層の外周に押出成形した幅広の軟質塩化ビニル樹脂
テープＴを先行するものと重なり合うように螺旋状に捲
回してその側縁同士を熱融着し、中間壁６，外壁８およ
び仕切壁９で形成される螺旋状の空間に独立気泡構造の
軟質発泡テープを非接着状態で装入して第２発泡層７を
形成するものである。本実施例によれば、保管時や配管
時にホースを湾曲させても、第２発泡層がその周囲をテ
ープＴによって包囲されているので位置ズレを起こすこ
となく、断熱層に空隙部が発生するのを確実に阻止する
ことができる。

【００１８】なお、以上説明した本発明の実施例に係る
ダクトホースは、従来周知のホース成形用回転軸上に、
ホース構成材料の条帯を順次螺旋状に捲回することによ
り得られるものであり、特別新規な成形装置を必要とす
るものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のー実施例を示すダクトホースの一部縦
断側面図。

【図２】他の実施例を示すダクトホースの部分縦断側面
図。

【符号の説明】

１，１’…ダクトホース２…内壁３…通気性テープ４…金属帯５…第１発泡層６…中間壁７…第２発泡層８…外壁

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者服部承治静岡県掛川市淡陽６番地タイガースポリマー株式会社静岡工場内 (72)発明者吉富義樹静岡県掛川市淡陽６番地タイガースポリマー株式会社静岡工場内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】通気性材料製テープを螺旋状に捲回しそ
の側縁同士を連結するとともに硬質螺旋補強体でこれを
保形するように形成した内壁の外周に、連続気泡構造の
軟質発泡テープを螺旋状に捲回して形成した第１発泡層
および独立気泡構造の軟質発泡テープを螺旋状に捲回し
て形成した第２発泡層を積層してなる吸音断熱層を設
け、その外周に可撓性材料からなる外壁を設けたことを
特徴とするダクトホース。
【請求項２】可撓性材料製テープを螺旋状に捲回して
外壁を形成した請求項１記載のダクトホース。
【請求項３】螺旋状に捲回した通気材料製テープの側
縁を螺旋状に捲回した金属帯の両側に設けた屈曲縁で抱
持固定することにより連結してホースの内壁を構成した
請求項１記載のダクトホース。
【請求項４】第１発泡層と第２発泡層の間に可撓性材
料からなる中間壁を介在させた請求項１記載のダクトホ
ース。
【請求項５】第１発泡層の外側に幅広の可撓性材料製
テープを先行するものと重なり合うように螺旋状に捲回
し、その重合部間に独立気泡の軟質発泡テープを装入す
ることにより第２発泡層を形成するとともに、上記可撓
性材料製テープにより外壁および第１発泡層と第２発泡
層の間に介在させる中間壁を形成した請求項１または請
求項４記載のダクトホース。
【請求項６】第１発泡層を形成する螺旋状に捲回した
軟質発泡テープの隣接する側縁同士の当接部と第２発泡
層を形成する螺旋状に捲回した軟質発泡テープの隣接す
る側縁同士の当接部とがホースの軸方向において同じ位
置にならないようにした請求項１または請求項５記載の
ダクトホース。