JP5423411B2 - 旋削装置および旋削方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばエンジンの構成部品であるカムシャフトのような、軸物部材からなる被加工物を切削加工する旋削装置において、安定した芯振れ精度を確保しつつ、該被加工物を切削加工する技術に関する。
従来から、例えばエンジンの構成部品の一つであるカムシャフトなど、軸物部材からなる被加工物の形成については、旋削装置による切削加工によって行われている。
ここで、旋削装置は、装置全体の基部であるテーブルを有し、該テーブルの上面に主軸台や心押し台や刃物台などを配設して構成される。
前記主軸台と心押し台は、テーブル上面に各々対峙して配設されるとともに、これら主軸台と心押し台において、互いに対向する側の側面には、同軸上に突出されるセンタ部が各々嵌設される。また、主軸台のセンタ部の周囲には、複数の爪部を有するチャック装置が、回転駆動可能に配設される。
そして、これら主軸台と心押し台との近傍には、バイトを有する刃物台が配設され、該刃物台は、これら主軸台と心押し台との間を摺動移動可能に設けられる。
このような旋削装置によって被加工物を切削加工する際は、先ず、センタ部によって被加工物の両端部を挟持(センタクランプ)するとともに、チャック装置の有する複数の爪部を摺動移動させ被加工物の一端部を握持(チャッキング)し、前記チャック装置によって、被加工物の軸心を中心として、該被加工物を高速回転させる。
その後、高速回転する被加工物の所定の箇所に刃物台を移動させ、該被加工物の外周部にバイトの刃先を切り込むことで切削加工が行われる。
ところで、被加工物の一例であるカムシャフトにおいては、軸心方向に沿って複数のジャーナル部が形成され、これらジャーナル部は、カムシャフトをエンジンへ組付ける際に軸受との接触面となることから、「芯振れ度合い」や「外径寸法」について、安定した精度を確保することが必要となる。
しかし、従来の旋削装置においては、被加工物に対する切削加工を、一度の「荒切削加工」のみによって実行しており、切削加工後における被加工物(カムシャフト)に対して、安定した芯振れ精度を確保することが困難であった。
即ち、被加工物は旋削装置によって切削加工が実行される以前に、焼入れによる表面処理が施されており、該表面処理の実行過程において、被加工物の外周部の内部には、残留応力が蓄積されている。
前記残留応力は、厳密に言えば、被加工物の全ての領域に対して、同程度の値を有して均一に内在してはおらず、部分的にバラツキを生じて内在する。
このような被加工物に対して、複数箇所に及ぶジャーナル部を、一度の「荒切削加工」により連続的に形成しても、各ジャーナル部において、切削加工時に残留応力が与える影響は異なり、切削加工後における被加工物に対して安定した芯振れ精度を確保することが困難であった。
また、「荒切削加工」では、被加工物の外周部に存在する黒皮(鋼材を熱間圧延する際に生じる酸化皮膜)を除去しつつ、被加工物を最終形状にまで切削加工するため、被加工物の外周部にバイトを突き立てる際の圧力も高圧力となる。
よって、被加工物がバイトより受ける反力に対して、十分対抗することができるように、チャック装置は高圧力にて被加工物をチャッキングする必要がある。
このような高圧力による被加工物のチャッキングを行う際、例えば、チャック装置の軸心と、センタ部の軸心との間に僅かなズレが生ずる場合には、被加工物に捩れが生じることとなり、被加工物に対して安定した芯振れ精度を確保することが困難であった。
即ち、図5(a)に示すように、主軸台101において、例えばチャック装置112の軸心(図5におけるX1)と、センタ部114の軸心(図5におけるX2)とが同軸上に存在せず僅かなズレが生じる場合、被加工物106の端面中央部に設けられるセンタ穴106bにセンタ部114の先端部を挿嵌すれば、被加工物106はセンタ部114と同軸上に配設され、被加工物106の軸心と、チャック装置112の軸心(X1)との間にズレが生じることとなる。
このような状態において、高圧力のチャッキング圧によってチャック装置112をチャッキングすれば、図5(b)に示すように、被加工物106の一端部は、複数の爪部115・115・・・によって、該被加工物106の軸心がセンタ部114の軸心(X1)上になるように強制的に押しやられる。
その結果、被加工物106の一端部は捻れた状態を保持しつつチャック装置112によってチャッキングされ、このような状態のまま被加工物106に切削加工を実行しても、切削加工後の被加工物106に対して安定した芯振れ精度を確保することが困難であった。
更に、「荒切削加工」は、高速回転する被加工物の外周面上に、バイトの刃先を高圧力にて継続的に突き立てながら被加工物の切削加工が実行されるところ、この際、被加工物の外周面と、バイトの刃先との間に発生する内部応力は、全て被加工物の内部に蓄積されることとなる。
よって、「荒切削加工」が終了した直後においては、被加工物は、前記内部応力を内在しつつ、チャック装置、および主軸台と心押し台との両センタ部によって、矯正されつつチャッキング、およびセンタクランプされた状態となる。
このような状態によって切削加工が施された被加工物に対して、切削加工の終了後にチャック装置、および主軸台と心押し台との両センタ部をともに開放すれば、被加工物は、直ちに自然な状態(チャッキングやセンタクランプなどによる外部からの力を全く受けない状態)に復元(変形)される。
そして、図6に示すように、例えば、自然な状態に復元(変形)された被加工物106は、チャッキングやセンタクランプによって確固に固定保持される両端部より、軸心方向中央部に向かうごとに前記内部応力の影響を大きく受け、軸心106aが円弧状に大きく歪んだ形状となり、被加工物106に対して安定した芯振れ精度を確保することが困難であった。
このような問題点を改善するべく、以下に示す様々な技術が開示されている。
例えば、「特許文献1」においては、砥石を用いた研削方法に関する技術ではあるが、同一軸線上に複数個のカムが配置された軸部材(カムシャフト)を支持した状態で、これらの各カムを砥石によって順次研削加工するカム研削加工であって、前記砥石に対してツルーイングを行った直後は前記の各カムのうち、支持剛性の高いカムから順に研削加工を行うことを特徴とする技術が開示されている。
また、「特許文献2」においても、前記「特許文献1」と同様に、砥石を用いた研削方法に関する技術ではあるが、テーブル上に軸支された軸状部材に対して研削用工具を支持した工具台を進退させて該軸状部材を研削加工する軸状部材の研削加工方法であって、前記軸状部材を研削する研削加工サイクルは、前記研削用工具の切り込み量が大きい粗研削工程と、前記研削用工具の切り込み量が小さい仕上げ研削工程と、前記研削用工具の切り込み時に前記軸状部材の軸方向に前記研削用工具または該軸状部材の少なくとも何れか一方を摺動させるオシュレーション工程と、からなることを特徴とする技術が開示されている。
さらに、「特許文献3」においては、切削加工後の軸物部品に関する「芯振れ度合い」や「外径寸法」などの計測方法に関する技術ではあるが、帯状のレーザー光を投射する透過型レーザーセンサーと一軸のロボットを組合せ、計測データをパソコンなどの数値演算処理装置に取り込み演算することにより、複数箇所の外径、振れ、長手方向寸法を自動計測することを特徴とする技術が開示されている。
特開平10−225856号公報 特開2002−301650号公報 特開2001−82933号公報
前記「特許文献1」に開示される技術に拠れば、断面積が大きく支持剛性の高いカムを先に研削した後に、断面積が小さく支持剛性の低いジャーナル部を研削することとしているため、「荒切削加工」の際に、被加工物の内部に蓄積される内部応力の発生を極力抑えることが可能となり、切削加工後の被加工部物に対して安定した芯振れ精度を確保することができるようにも思われる。
また、前記「特許文献2」に開示される技術に拠れば、研削加工の工程を、粗研削工程と、該粗研削工程の終了後に実行される仕上げ研削工程とに分けて行うこととしており、前記仕上げ研削工程では、切り込み量を小さく抑えて実行するため、最終的に被加工物の内部に蓄積される内部応力の発生を極力抑えることが可能となり、切削加工後の被加工物に対して安定した芯振れ精度を確保することができるようにも思われる。
しかし、これら「特許文献1」や「特許文献2」に開示される技術によっても、「荒切削加工」の際に、被加工物の内部に蓄積される内部応力の発生を根本的に無くすことはできない。
また、各々の被加工物に対して、表面処理によって内在する残留応力の影響や、チャック装置とセンタ部との軸心のズレから生じる捻れの発生についてまでは、対応することが難しく、切削加工後における被加工物に対して安定した芯振れ精度を確保するべく、抜本的な解決には至っていない。
また、前記「特許文献3」に拠れば、切削加工後における軸物部品の「芯振れ度合い」を正確に測定することができ、測定された情報に基づいて、旋削装置による切削加工を繰り返すことで、軸物部品に対して安定した芯振れ精度を確保することができるようにも思われる。
しかし、被加工物を切削加工するための工数が増加し、経済的ではない。また、旋削装置の切削加工において、切削加工後における被加工物に対して安定した芯振れ精度を確保するべく、抜本的な解決策とはなっていない。
本発明は、以上に示した現状の問題点を鑑みてなされたものであり、例えばエンジンの構成部品であるカムシャフトのような、軸物部材からなる被加工物を切削加工する旋削装置、および旋削方法において、該旋削装置によって切削加工される各々の被加工物が、表面処理による残留応力の影響や、チャック装置とセンタ部との軸心のズレから生じる捻れの影響や、「荒切削加工」の際に発生する内部応力の影響などを受けることなく、切削加工後の被加工物に対して安定した芯振れ精度を確保できる旋削装置、および旋削方法を提供することを課題とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、軸物部材からなる被加工物の旋削装置であって、前記被加工物の端部を、高圧力のチャッキング圧と、該高圧力のチャッキング圧に比べて低圧力のチャッキング圧との何れかのチャッキング圧を選択してチャッキングしつつ、前記被加工物の軸心を中心にして前記被加工物を駆動回転させるチャッキング手段と、前記被加工物の軸心と交差する方向に沿って前記被加工物に向かって移動し、前記チャッキング手段によって駆動回転する前記被加工物に対して、荒切削加工、および該荒切削加工の終了後に実行される仕上げ切削加工を行う切削手段と、前記切削手段によって切削加工された前記被加工物の軸心の芯振れ度合いを測定する測定手段と、を備え、前記荒切削加工は、前記チャッキング手段が前記被加工物を高圧力のチャッキング圧でチャッキングした状態で実行され、前記仕上げ切削加工は、前記チャッキング手段が前記被加工物を低圧力のチャッキング圧でチャッキングした状態で実行され、前記荒切削加工の終了後、且つ前記仕上げ切削加工の実行前において、前記チャッキング手段は、前記被加工物を一旦アンチャッキングした後、低圧力のチャッキング圧で前記被加工物を再びチャッキングし、前記荒切削加工の終了後、且つ前記アンチャッキングの実行前において、前記測定手段は、前記被加工物の軸心に関する第一の芯振れ度合いを測定し、前記第一の芯振れ度合いの測定結果に基づいて、前記仕上げ切削加工に関する加工条件が設定されるものである。
請求項2においては、請求項1に記載の切削装置であって、前記チャッキング手段は、前記低圧力のチャッキング圧として、前記高圧力のチャッキング圧に比べて低圧力な複数種類の圧力を設定可能とし、前記測定手段は、前記アンチャッキングの実行後、且つ前記チャッキングの実行前に、前記被加工物の軸心に関する第二の芯振れ度合いを測定し、前記チャッキング手段は、前記第一の芯振れ度合い、および前記第二の芯振れ度合いに関する測定結果に基づいて、前記仕上げ切削加工を行う際の低圧力のチャッキング圧を、前記複数種類の低圧力のチャッキング圧から選択するものである。
請求項3においては、請求項1、または請求項2に記載の旋削装置であって、前記測定手段は、レーザー光を用いて前記被加工物の軸心の芯振れ度合いを測定するものである。
請求項4においては、軸物部材からなる被加工物の旋削方法であって、前記被加工物の端部を高圧力のチャッキング圧によってチャッキングする高圧チャッキング工程と、前記高圧チャッキング工程によってチャッキングされた前記被加工物を、軸心を中心にして駆動回転させつつ荒切削加工を実行する荒切削工程と、前記荒切削工程によって荒切削加工された前記被加工物の軸心に関する第一の芯振れ度合いを測定する第一測定工程と、前記第一測定工程の終了後、前記被加工物の端部をアンチャッキングするアンチャッキング工程と、前記アンチャッキング工程によってアンチャッキングされた前記被加工物の端部を、前記高圧チャッキング工程に比べて低圧力のチャッキング圧によって再びチャッキングする低圧チャッキング工程と、前記低圧チャッキング工程によってチャッキングされた前記被加工物を、軸心を中心にして駆動回転させつつ、前記第一の芯振れ度合いの測定結果に基づいて設定された加工条件によって仕上げ切削加工を実行する仕上げ切削工程と、を有するものである。
請求項5においては、請求項4に記載の旋削方法であって、前記低圧チャッキング工程によるチャッキング圧には、前記高圧チャッキング工程によるチャッキング圧に比べて低圧力な複数種類の圧力が用意され、前記アンチャッキング工程と前記低圧チャッキング工程との間には、前記アンチャッキング工程によってアンチャッキングした前記被加工物の軸心に関する第二の芯振れ度合いを測定する第二測定工程を有し、前記第一の芯振れ度合い、および前記第二の芯振れ度合いに関する測定結果に基づいて、前記低圧チャッキング工程にて用いる低圧力のチャッキング圧を、前記複数種類の低圧力のチャッキング圧から選択するものである。
請求項6においては、請求項4、または請求項5に記載の旋削方法であって、前記被加工物の軸心の芯振れ度合いの測定を、レーザー光を用いて行うものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、本発明に拠れば、例えばエンジンの構成部品であるカムシャフトのような、軸物部材からなる被加工物を切削加工する旋削装置および旋削方法において、該旋削装置によって切削加工される各々の被加工物が、表面処理による残留応力の影響や、チャック装置とセンタ部との軸心のズレから生じる捻れの影響や、「荒切削加工」の際に発生する内部応力の影響などを受けることなく、切削加工後の被加工物に対して安定した芯振れ精度を確保できる旋削装置、および旋削方法を提供することができる。
本発明の一実施例に係る旋削装置の全体的な構成を示した平面図。 旋削装置の切削加工に関する運転方法の流れを示したフローチャート。 心押し台のセンタ部の近傍を示した図であり、(a)はセンタクランプ時の状態を示した平面断面図、(b)はセンタ部を僅かに開放した状態を示した平面断面図。 旋削装置によって切削加工された被加工物(軸物部品)と、従来の旋削装置によって切削加工された被加工物(軸物部品)と、の「芯振れ度合い」を比較した線図。 主軸台のチャック装置の近傍を示した図であり、(a)はアンチャッキング状態を示した平面断面図、(b)はチャッキング状態を示した平面断面図。 従来の旋削装置によって切削加工された被加工物(軸物部品)の、該切削装置より取り出された後の状態を示した全体図。
[旋削装置100]
先ず、本発明の一実施例に係る旋削装置100の構成について、図1を用いて説明する。
なお、以下の説明に関しては、便宜上、図1における矢印Aの方向を前方と規定して記載する。
旋削装置100は、軸物部材からなる被加工物6を切削加工するための装置である。
即ち、旋削装置100は、軸心6aを中心として被加工物6を高速回転させながら、バイト33によって該被加工物6の外周面を切削加工するための装置である。
旋削装置100は、主に主軸台1や心押し台2や刃物台3や検出ユニット4などにより構成され、これら構成部位群1・2・3・4は、図示せぬテーブルの上面において、各々所定の位置に固設される。
即ち、テーブルの上面において、主軸台1と心押し台2とは前後方向に互いに向き合うようにして、幾分かの間隔を有して配設される。また、刃物台3と検出ユニット4は、前後方向における主軸台1と心押し台2との間であって、且つこれら主軸台1と心押し台2の左右方向(図1の矢印Aの示す方向と直交する方向)の一方側に配設される。
そして、旋削装置100には制御装置5が備えられ、該制御装置5によってこれら構成部位群1・2・3・4の動作が操作されることで、旋削装置100の運転が制御される。
先ず始めに、主軸台1について説明する。
主軸台1は、被加工物6の軸心6aを中心にして、該被加工物6を高速回転させるための部位である。
主軸台1は筐体11を有し、該筐体11の後側面部には、チャック装置12が後方に向かって突出して配設される。また、筐体11の内部には図示せぬ駆動部や変速機構部などが内装され、該駆動部による回転駆動力が該変速機構部を介して伝達され、チャック装置12の回転部13は回転駆動される。
チャック装置12は、旋削装置100に被加工物6を固定保持(以下、「チャッキング」と記す)するための既知の固定工具により構成され、被加工物6の一端部をチャッキングするチャッキング手段として主軸台1に配設される。
なお、被加工物6の他端部は、後述する心押し台2によって支持される。
チャック装置12は、主に本体部19や回転部13やセンタ部14や複数の爪部15・15・・・などにより構成される。
本体部19は、筐体11の後側面部において、後方に突設して嵌設され、その後端面には回転部13が配設される。
回転部13は、短柱形状の部材からなり、本体部19の後端面において、軸心方向を前後方向に向けて後方に延出するよう配設される。また回転部13の前端部は、図示せぬ軸受などを介して本体部19により回転自在に片持ち支持されており、回転部13は筐体11に内装される駆動部によって軸心を中心にして高速回転駆動される。
回転部13の後端面において、その中央部には凹部13aが形成される。
前記凹部13aは、円形断面を有しつつ、前方に向かってその断面積を徐々に窄めるテーパ(モールステーパ)形状にて形成される。
また、回転部13の後端面には、その中央部、即ち前記凹部13aより半径方向に向かって放射状に形成される複数のガイド部13b・13b・・・が形成される。
そして、後述するセンタ部14が、凹部13aを介して回転部13に支持されるとともに、回転部13の後端面から後方に向かって突設されている。また、回転部13の後端面には、複数の爪部15・15・・・がガイド部13b・13b・・・によって移動方向を規制されつつ、半径方向へ摺動移動可能に配設される。
センタ部14は略円柱形状の部材からなる既知のレースセンタであり、その前部が前方に向かって緩やかに断面寸法を窄めるシャンク部14aに形成されるとともに、その後部14bが後方へ向かうに従って縮径する円錐形状に形成される(以下、前記後部14bを「円錐先端部14b」と記載する)。なお、円錐先端部14bにおける円錐形状の頂角は、通常60°に形成されている。
ここで、シャンク部14aの外周面の形状は、回転部13の凹部13aの内周面と同形状のテーパ(モールステーパ)形状に形成される。
なお、円錐先端部14bの頂角(60°)については、本実施例のものに限定されるものではなく、例えば一般的に知られている規格や従来の経験則などから、あらゆる角度をもって形成してもよい。
そして、シャンク部14aを前方に向けつつ回転部13の後方よりセンタ部14を凹部13aに挿入することで、シャンク部14aの外周面と、凹部13aの内周面とが嵌合し、センタ部14の前後方向(回転部13の軸心方向)に関する位置が規制される。
その結果、回転部13の後面視中央部において、センタ部14は円錐先端部14bの部位のみを回転部13の後端面より後方へ突出させた状態にて、該回転部13に固定保持される。
爪部15は矩形状の板状部材からなり、長手側の一方の側面部をガイド部13bに沿わせて回転部13に配設される。
つまり、回転部13の後端面において、センタ部14の周囲には複数の爪部15・15・・・が放射状に配設され、これら爪部15・15・・・は、ガイド部13b・13b・・・を介して、各々回転部13の半径方向に摺動移動可能に設けられる。
そして、これら複数の爪部15・15・・・が、例えば回転部13の半径方向中心側に向かって各々摺動移動することで、チャック装置12は「閉じ状態(以下、「チャッキング状態」と記す)」となり、また、回転部13の半径方向外側に向かって各々摺動移動することで、チャック装置12は「開き状態(以下、「アンチャッキング状態」と記す)」となる。
なお、爪部15の形状は本実施例に示すものに限定されるものではなく、例えば、後方の側面部(ガイド部13bと対向する側の側面部)を、回転部13の中心方向に向かってクランク状に形成し、より大きな外径形状を有する被加工物をチャッキング可能な構成としてもよい。
ここで、チャック装置12の内部には、図示せぬ油圧駆動部が内装されており、該油圧駆動部によって、複数の爪部15・15・・・は各々摺動移動される。
即ち、チャック装置12には油圧配管17の一端部が導かれ、該一端部は、チャック装置12の内部において、図示せぬ回転継手などを介して前記油圧駆動部に連通される。
一方、油圧配管17の他端部は、電磁式バルブユニット18と連通されるとともに、該電磁式バルブユニット18は、油圧配管16を介して、図示せぬ油圧タンクや油圧ポンプなどと連通される。
そして、電磁式バルブユニット18の切替え操作を行い、油圧配管17を通じて前記油圧駆動部に作動油を圧送することで、複数の爪部15・15・・・は回転部13の中心方向に向かって一斉に摺動移動され、チャック装置12は「チャッキング状態」となる。
また、電磁式バルブユニット18の切替え操作を行い、油圧配管17を通じて前記油圧駆動部より作動油を排出することで、複数の爪部15・15・・・は回転部13の半径方向に向かって一斉に摺動移動され、チャック装置12は「アンチャッキング状態」となる。
ここで、油圧配管16は、一種類の高圧用油圧配管16a、および二種類の低圧用油圧配管16b・16bとによって構成される。
そして、これら油圧配管16a・16b・16bは、各々別個の油圧ポンプに連通されており、高圧用油圧配管16aにおいては、例えば約2[atm]の作動油が電磁式バルブユニット18に圧送され、低圧用油圧配管16b・16bにおいては、前記高圧用油圧配管16a内を流れる作動油に比べて低圧の、約0.7[atm]、および0.8[atm]からなる2種類の作動油が、電磁式バルブユニット18に各々圧送される。
即ち、電磁式バルブユニット18の切替え操作によって、チャック装置12内部の油圧駆動部(図示せず)には、一種類の高圧作動油、および二種類の低圧作動油の内の何れかが圧送され、チャック装置12は、「チャッキング状態」における爪部15・15・・・の握持力(以下、「チャッキング圧」と記載する)を変更可能としている。
そして、チャック装置12によって被加工物6の一端部をチャッキングするには、先ず、被加工物6の端面中央部に形成されるセンタ穴6bにセンタ部14の円錐先端部14bを挿嵌し、その後、複数の爪部15・15・・・を「チャッキング状態」に摺動移動するのである。
その結果、被加工物6はセンタ部14を介して回転部13に対する位置が規制され、チャック装置12と同軸上、且つ後方に向かって延出する姿勢で、該チャック装置12に確実にチャッキングされる。
そして、回転部13が主軸台1の筐体11内の駆動部(図示せず)によって回転駆動されることで、被加工物6は軸心6aを中心にして回転駆動されるのである。
このように、本実施例における旋削装置100においては、チャック装置12におけるチャッキング圧を一種類の高圧力と、二種類の低圧力との内から何れかを選択可能な構成とするとともに、後述するように、被加工物6に対する切削加工を「荒切削加工」と「仕上げ切削加工」との二段階に分けて実行することとしている。
即ち、本実施例における旋削装置100においては、先ず高圧力のチャッキング圧によって被加工物6をチャッキングしつつ「荒切削加工」を実行し、該「荒切削加工」の終了後に、低圧力のチャッキング圧によって被加工物6をチャッキングしつつ「仕上げ切削加工」を実行し、被加工物6の最終形態を形成するようになっている。
よって、例えばチャック装置12の軸心と、該チャック装置12のセンタ部14の軸心とが同軸上に存在せず、これらの間に僅かなズレが生じる場合においても、被加工物6の一端部を低圧力のチャッキング圧によって保持することが可能となり、該一端部に発生する捻れを効果的に低減させ、安定した芯振れ精度を確保することができるのである。
なお、二種類の低圧力の内、何れのチャッキング圧を選択するかについては、後述の通り、「荒切削加工」の終了後に実行される被加工物6の「芯振れ度合い」の測定結果により判断される。
次に、心押し台2について説明する。
心押し台2は、チャック装置12と対向する側において、被加工物6の他端部を支持し、主軸台1によって被加工物6を高速回転する際に発生する振れを抑制するための部位である。
心押し台2は筐体21を有し、該筐体21の前側面部にはセンタ部22が前方に向かって突出して配設される。
センタ部22は既知の回転センタであり、主にシャンク部22aと円錐先端部22bとにより構成される。
センタ部22の後部に配置されるシャンク部22aは略円柱形状の部材からなり、後方に向かって緩やかに断面寸法を窄めるテーパ(モールステーパ)形状に形成されている。一方、円錐先端部22bは、前方へ向かうに従って縮径する円錐形状に形成されていて、センタ部22の前部に配置されている。
円錐先端部22bは、軸受(図示せず)を内装する円筒形状のホルダ部22cと、該ホルダ部22cの前面中央部より前方に向かって、円錐形状を有して突設されるテーパ部22dとにより形成される。
そして、円錐先端部22bは、シャンク部22aの前端部において、該シャンク部22aと同軸上に配設され、前記軸受を介してテーパ部22dはホルダ部22cに対して回転可能に軸支される。
なお、テーパ部22dの先端部の角度(頂角)についても、前述のセンタ部14と同様に、通常60°としているが、これに限定されるものではなく、例えば一般的に知られている規格や従来の経験則などから、あらゆる角度をもって形成してもよい。
一方、筐体21の前側面部には、正面視中央部に凹部23aを有したハウジング部23が配設され、該凹部23aの内周面はシャンク部22aと同形状のテーパ(モールステーパ)形状に形成される。
そして、シャンク部22aを後方に向けつつハウジング部23の前方よりセンタ部22を凹部23aに挿入することで、シャンク部22aの外周面と、凹部23aの内周面とが嵌合し、センタ部22の前後方向に関する位置が規制される。
その結果、筐体21の前面部において、センタ部22はチャック装置12に備えられるセンタ部14と同軸上に配設されつつ、円錐先端部22bのテーパ部22dを前方に延出させた状態にて、ハウジング部23に固定保持される。
ここで、筐体21の内部には図示せぬ油圧駆動部が内装されており、該油圧駆動部によって、ハウジング部23はセンタ部22の軸心に沿って前後方向に摺動移動される。
即ち、筐体21の内部には油圧配管24の一端部が導かれ、継手(図示せず)を介して該油圧配管16の一端部は前記油圧駆動部に連通される。
一方、油圧配管24の他端部は、図示せぬ油圧タンクや油圧ポンプなどと連通されるとともに、該油圧配管24の中途部には、電磁式バルブユニット25が配設される。
そして、電磁式バルブユニット25の切替え操作を行い、油圧配管24を通じて前記油圧駆動部に作動油を圧送することで、ハウジング部23は前方に摺動移動されるとともに、該ハウジング部23に同調してセンタ部22も前方に移動される。
また、電磁式バルブユニット25の切替え操作を行い、油圧配管24を通じて前記油圧駆動部より作動油を排出することで、ハウジング部23は後方に摺動移動されるとともに、該ハウジング部23に同調してセンタ部22も後方に移動される。
そして、心押し台2によって被加工物6の端部(チャック装置12と対向する側において、被加工物6の他端部)を支持するには、先ず、被加工物6の一方の端面中央部に形成されるセンタ穴6bに、チャック装置12に備えられるセンタ部14の円錐先端部14bを挿嵌しつつ、被加工物6の姿勢を保持する(即ち、被加工物6がセンタ部14と同軸上に位置し、かつ後方に向かって延出される姿勢を保持する)。
その後、ハウジング部23を前方に摺動移動させ、被加工物6の他方の端面中央部に形成されるセンタ穴6cにセンタ部22のテーパ部22dを挿嵌するのである。
その結果、被加工物6は両センタ部14・22の間において、これら両センタ部14・22と同軸上に位置が規制されるとともに、被加工物6の他端部(心押し台2側の端部)は心押し台2のセンタ部22によって確実に支持される。
なお、被加工物6は、これら両センタ部14・22によって前後両端部を支持された後、前述のとおり、チャック装置12に備えられる複数の爪部15・15・・・によって、一端部(チャック装置12側の端部)をチャッキングされる。
そして、チャック装置12が回転駆動されることで、被加工物6は軸心6aを中心にして回転駆動され、該被加工物6に同調して、センタ部22の円錐先端部22bも回転駆動される。
次に、刃物台3について説明する。
刃物台3は、被加工物6の外周部を切削するための切削手段として設けられる部位であり、主にベース部31やスライド部32やバイト33などにより構成される。
ベース部31は、刃物台3の基部となる部位であり、平面視矩形状の板状部材によって形成される。
ここで、テーブル(図示せず)の上面において、被加工物6の近傍には、該被加工物6の軸心6aに対して平行に設けられる複数のガイドレール7・7が配設される一方、ベース部31の下面には複数のガイドブロック(図示せず)が配設される。
そして、ベース部31は、前記ガイドブロックを介してガイドレール7・7の上面に連結されるとともに、該ガイドレール7・7によって被加工物6の軸心6aに対して平行に水平移動可能に備えられる。
なお、ベース部31には、サーボモータや油圧シリンダなどを駆動源とする駆動機構部(図示せず)が配設され、該駆動機構部によって、ベース部31はガイドレール7・7上を往復移動される。
スライド部32はバイト33を保持するための部位であり、ベース部31の上方に配設される。
スライド部32は平面視矩形状の板状部材によって形成され、その下面には複数のガイドブロック(図示せず)が配設される。
一方、ベース部31の上面には、被加工物6の軸心6aに対して直角方向に設けられる複数のガイドレール8・8が配設される。
そして、スライド部32は、前記ガイドブロックを介してガイドレール8・8の上面に連結されるとともに、該ガイドレール8・8によって被加工物6の軸心6aに対して直角方向に水平移動可能に備えられる。
なお、スライド部32には、サーボモータや油圧シリンダなどを駆動源とする駆動機構部(図示せず)が設けられ、該駆動機構部によって、スライド部32はガイドレール8・8上を往復移動される。
バイト33は被加工物6の外周部に直接当接して、該被加工物6の切削加工を行うための切削刃である。
バイト33・33・・・については、被加工物6の切削表面に関する仕上がり具合(表面粗さ)の違いから、各々刃先の形状が異なるものが複数本用意され、これら複数のバイト33・33・・・は、スライド部32の上面に設けられるタレット式の支持機構部34によって、各々固定保持される。
そして、これら複数のバイト33・33・・・の中から切削条件に見合ったバイト33を選択するには、支持機構部34の回転盤34aを回転させて、被加工物6と対向する側に選択するバイト33を配置することによって、適切なバイト33の選択が行われる。
このような構成からなる刃物台3によって被加工物6の外周部を切削するには、先ず、ベース部31の駆動機構部を作動させて刃物台3全体を所定の位置(被加工物6の軸心6aと直交する平面であって、被加工物6の切削箇所とバイト33の刃先とが同一平面内となる位置)に移動させる。
その後、スライド部32の駆動機構部を作動させて該スライド部32を被加工物6に向かって移動させることで、バイト33の刃先が被加工物6の外周部に切り込み、切削加工が行われる。
次に、検出ユニット4について説明する。
検出ユニット4は、被加工物6に関する軸心6aの「芯振れ度合い」を測定する部位であり、主にベース部41やスライド部42やレーザーセンサー43などにより構成される。
ここで、本実施例における検出ユニット4は、ベース部41とスライド部42に関する構造を刃物台3と共通するようにして構成される。
即ち、検出ユニット4のベース部41は、刃物台3のベース部31と同形状に形成される。また、ベース部41の下面には、複数のガイドブロック(図示せず)が設けられ、該ガイドブロックを介して、ベース部41はガイドレール7・7の上面を、被加工物6の軸心6aに対して平行に水平移動可能に備えられる。
検出ユニット4のスライド部42は、刃物台3のスライド部42と同形状に形成される。また、スライド部42の下面には、複数のガイドブロック(図示せず)が設けられ、該ガイドブロックを介して、スライド部42はベース部41の上面に設けられるガイドレール9・9の上面を、被加工物6の軸心6aに対して直角方向に水平移動可能に備えられる。
さらに、これらベース部41とスライド部42には、サーボモータや油圧シリンダなどを駆動源とする駆動機構部(図示せず)が各々設けられ、該駆動機構部によって、ベース部41とスライド部42は、ガイドレール7・7・8・8上を各々往復移動される。
そして、スライド部42の上面には、正面視「コ」字状に形成される支持部材44が、下方に向かって開口するようにして配設され、前記支持部材44を介してレーザーセンサー43は、スライド部42の上面に固定保持される。
レーザーセンサー43は、レーザー光43cを用いて被加工物6に関する軸心6aの「芯振れ度合い」を測定する測定手段として、検出ユニット4に設けられる。
レーザーセンサー43は、主に帯状のレーザー光43cを投射する投光器43aと、投射されたレーザー光43cを受光する受光器43bとにより構成される。
投光器43aと受光器43bには、各々矩形状の投光口と受光口が備えられ、これら投光口と受光口に関する上下長手方向の寸法は、被加工物6の軸心方向に沿った任意の位置における断面形状に比べて、十分大きな値となっている。
すなわち、投光器43aから投射される帯状のレーザー光43cの上下幅寸法は、被加工物6の外径寸法よりも大きく構成されている。
そして、投光器43a、および受光器43bは、被加工物6を間に挟んで各々対峙して配設され、投光器43aより投射されるレーザー光43cが、被加工物6の軸心6aと直交する平面内に位置し、且つ正面視において、レーザー光43cの上下方向中央部に軸心6aが位置するようにして配設される。
このような構成からなる検出ユニット4によって被加工物6に関する軸心6aの「芯振れ度合い」を測定する際は、先ず、ベース部41の駆動機構部を作動させて検出ユニット4全体を所定の位置(被加工物6の軸心6aと直交する平面であって、測定しようとする被加工物6の断面と、レーザー光43cとが同一平面内となる位置)に移動させる。
そして、スライド部42の駆動機構部を作動させて、被加工物6の軸心6aから投光器43aまでの間隔と、該軸心6aから受光器43bまでの間隔とが、互いに等間隔となるように、スライド部42の位置の微調整を行った後、「芯振れ度合い」の測定を開始する。
「芯振れ度合い」の測定に関する具体的方法としては、先ず、投光器43aより被加工物6に向かってレーザー光43cを照射すると、投光器43aより放たれたレーザー光43cは、軸心6aに直交する帯状のレーザー光となって被加工物6に接近し、その後、該被加工物6の周囲を通過して受光器43bに到達する。
ここで、レーザー光43cは被加工物6を通過する際、該被加工物6によって一部行く手を遮られることとなる。
つまり、前述の通り、レーザー光43cの幅方向に関する寸法は、被加工物6の断面形状に比べて十分大きく、且つ正面視において、レーザー光43cの幅方向中央部に軸心6aが位置することから、レーザー光43cは、受光器43bに到達する時点において、被加工物6によって幅方向の一端部と他端部とに分断された状態となる(受光器43bで受光されるレーザー光43cは、投光器43aから投射されたレーザー光43cのうち、幅方向の一端部および他端部のレーザー光43cとなり、幅方向中央部のレーザー光43cは被加工物6により遮られて受光器43bまで到達しない)。
このような状態において、軸心6aを中心にして被加工物6を回転させると、受光器43bが受光する一端部および他端部のレーザー光43cは、「芯振れ度合い」に追従して、その幅方向の寸法を変化させることとなる。
よって、上下一方のレーザー光43cの長手方向に関する寸法の変化量を測定することで、被加工物6に関する軸心6aの「芯振れ度合い」を用意に測定することができるのである。
次に、制御装置5について説明する。
制御装置5は、前述の主軸台1や心押し台2や刃物台3や検出ユニット4などと電気的に連結され、被加工物6の切削加工など、旋削装置100に関する運転全般を制御するためのものである。
制御装置5には、被加工物6に関する切削条件を入力するためのタッチパネルやバーコードリーダー、および各種操作スイッチ類やレーザーセンサー43などが入力手段として接続される。また、制御装置5には、主軸台1の駆動部(図示せず)や電磁式バルブユニット18、および心押し台2の油圧駆動部(図示せず)や電磁式バルブユニット25、および刃物台3のベース部31とスライド部32に各々設けられる駆動機構部、および検出ユニット4のベース部41とスライド部42に各々設けられる駆動機構部などが出力手段として接続される。
制御装置5は、主としてRAMやROMなどからなる記憶部や、CPUからなる演算処理部などを備えて構成される。
記憶部には、旋削装置100の運転に関する様々なプログラムが格納される。また、記憶部には、演算処理部の命令により入力手段から入力された情報が一時的に保存されるようになっている。
そして、被加工物6の加工条件が入力手段を介して制御装置5に入力されると、入力された情報は一旦記憶部に格納される。
その後、被加工物6の切削加工の開始命令が、入力手段を介して制御装置5に与えられると、該制御装置5は記憶部より加工条件に関する情報や、旋削装置100の運転に関して必要なプログラムなどを読み出して演算処理部で演算処理を実行し、演算結果に基づいて、各出力手段に指令を送信し、旋削装置100に関する切削加工が行われる。
[旋削装置100の、切削加工に関する運転方法]
次に、本実施例における旋削装置100の、切削加工に関する運転方法について、図1乃至図4を用いて説明する。
なお、本実施例においては、被加工物6の一例であるカムシャフトのジャーナル部6d・6d・・・(図1を参照)を加工する場合について以下説明するが、これに限定されるものではない。
即ち、本発明を具現化する旋削装置100は、例えばクランクシャフトなど、安定した芯振れ精度が要求される、あらゆる軸物部材からなる部品に対して対応可能な装置である。
先ず、図2に示すように、主軸台1のチャック装置12が「アンチャッキング状態」であり、且つ心押し台2のセンタ部22が後方に十分摺動移動された位置(後方端)にある状態において、オペレータが被加工物6を旋削装置100に投入する(ステップS101)。
具体的には、チャック装置12に具備されるセンタ部14の円錐先端部14bを、被加工物6の一端部に形成されるセンタ穴6bに押し当てつつ、被加工物6とセンタ部14とが同軸上となるように、被加工物6はオペレータの手によって保持される。
旋削装置100に被加工物6が投入されると、オペレータは操作スイッチを操作する。
そして、前記操作スイッチを介して制御装置5に信号が入力されると、制御装置5は電磁式バルブユニット18に出力信号を送信する。
前記出力信号を受信した電磁式バルブユニット18は切替え操作され、高圧用油圧配管16aによって送油された「高圧力」の作動油が、チャック装置12に圧送される。
その結果、チャック装置12は「チャッキング状態」となり、被加工物6の一端部をチャック装置12の爪部15・15・・・によって、「高圧力」にてチャッキングする(ステップS102)。
またその一方で、オペレータは別の操作スイッチを操作し、該操作スイッチを介して信号を入力された制御装置5は、電磁式バルブユニット25に対して出力信号を送信する。
そして、前記出力信号を受信した電磁式バルブユニット25は切替え操作され、心押し台2に備えられる油圧駆動部(図示せず)に作動油が圧送され、ハウジング部23が前方に摺動移動される。
その結果、センタ部22が前方に移動し、円錐先端部22bのテーパ部22dが被加工物6の他端部に形成されるセンタ穴6cに挿嵌される。
つまり、主軸台1のセンタ部14、および心押し台2のセンタ部22は、被加工物6を同軸上に配設しつつ、該被加工物6の両端部を挟持(センタクランプ)する(ステップS102)。
旋削装置100への被加工物6のセッティング、即ち主軸台1、および心押し台2による被加工物6のチャッキング、およびセンタクランプが終了すれば、オペレータは運転開始用の操作スイッチを操作し、旋削装置100による被加工物6の切削加工が開始される。
即ち、運転開始用の操作スイッチを介して制御装置5に信号が入力されると、制御装置5は主軸台1に出力信号を送信する。
前記出力信号を受信した主軸台1は駆動部(図示せず)を始動させ、チャック装置12の回転部13を高速回転させる。これにより、チャック装置12によってチャッキングされた被加工物6は、軸心6aを中心にして高速回転することとなる。
チャック装置12の回転部13が高速回転を開始すると、制御装置5は刃物台3に出力信号を送信し、該出力信号を受信した刃物台3は、被加工物6の「荒切削加工」を実行する(ステップS103)。
具体的には、制御装置5からの出力信号を受信した刃物台3は、先ずベース部31の駆動機構部(図示せず)を始動させ、刃物台3全体を所定の位置にまで移動させる。
刃物台3は、所定の位置(本実施例においては、被加工物6において、各ジャーナル部6dを形成する位置)にまで到達すれば、続いてスライド部32の駆動機構部(図示せず)を始動させ、高速回転する被加工物6の表面部にバイト33の刃先を切り込んで、「荒切削加工」を実行する。
なお、「荒切削加工」では、被加工物6の最終形状とする大方の外形を形成するため、該被加工物6へのバイト33の切り込み量を、後述する「仕上げ切削加工」に比べてより多く設定して切削加工が実行される。
このような刃物台3のバイト33による被加工物6の「荒切削加工」は、被加工物6において予め設定されている全てのジャーナル部6d・6d・・・に対して施されるまで、連続的に実行される。
そして、刃物台3による「荒切削加工」が終了すると、制御装置5は主軸台1に出力信号を送信し、該出力信号を受信した主軸台1は、チャック装置12の回転部13における回転動作を一旦停止させ、これに伴い被加工物6の回転も一旦停止される。
その後、制御装置5は検出ユニット4に出力信号を送信し、該出力信号を受信した検出ユニット4は、「荒切削加工」の終了した状態における被加工物6の「芯振れ度合い(R1)」を測定する(ステップS104)。
具体的には、制御装置5からの出力信号を受信した検出ユニット4は、先ずベース部41の駆動機構部(図示せず)を始動させ、検出ユニット4全体を所定の位置、即ち被加工物6において、刃物台3のバイト33によって「荒切削加工」がなされた箇所にまで移動させる。
検出ユニット4が所定の位置にまで到達すれば、続いてスライド部42の駆動機構部(図示せず)を始動させ、投光器43aと受光器43bとの間に被加工物6の軸心6aが位置するように、レーザーセンサー43の配設位置が微調整される。
その後、レーザーセンサー43の配設位置が決定すると、制御装置5は再び主軸台1に出力信号を送信し、該出力信号を受信した主軸台1は、チャック装置12の回転部13を回転させ、これに伴い被加工物6も軸心6aを中心にして回転される。
被加工物6の回転が開始されると、レーザーセンサー43の投光器43aはレーザー光43cの投射を開始し、該レーザー光43cを受光した受光器43bは、被加工物6の「芯振れ度合い(R1)」に関する情報を電気信号に変換して制御装置5に送信する。
そして、前記電気信号を受信した制御装置5は、「被加工物6の芯振れ度合いの基準値」として前記電気信号を記憶部に一旦格納する。
その後、制御装置5は、予め記憶部に格納されたプログラムとともに、「芯振れ度合い(R1)」に関する情報を演算処理部に呼び起こし、後述する「仕上げ切削加工」に関する加工条件(例えば、バイト33の被加工物6の切り込み量や切り込み速度など)を算出する。
このように、本実施例においては、旋削装置100によって切削加工される個々の被加工物6に対して、「荒切削加工」の終了後に「芯振れ度合い」を実際に測定し、その測定値である「芯振れ度合い(R1)」に基づいて、その後の「仕上げ切削加工」に関する加工条件を設定するようになっている。
よって、焼入れの表面処理による残留応力が、外周面の全領域に渡って均一に内在しない被加工物6であっても、切削加工の際(とりわけ、後述する「仕上げ切削加工」の際)に前記残留応力が被加工物6に与える影響を極力抑え、加工後の被加工物6に対して安定した芯振れ精度を確保することができるのである。
なお、このような検出ユニット4による被加工物6の「芯振れ度合い(R1)」の測定は、被加工物6の外周面上における「荒切削加工」が施された全ての箇所(ジャーナル部6d・6d・・・)において、連続的に実行される。
検出ユニット4による被加工物6の「芯振れ度合い(R1)」の測定が終了すると、制御装置5は主軸台1の電磁式バルブユニット18に出力信号を送信し、該出力信号を受信した電磁式バルブユニット18は切替え操作される。
その結果、チャック装置12は「アンチャッキング状態」となり、被加工物6の一端部を、チャック装置12の爪部15・15・・・によって、高圧力にてチャッキングした状態から開放する(ステップS105)。
またその一方で、制御装置5は心押し台2の電磁式バルブユニット25にも出力信号を送信し、該出力信号を受信した両電磁式バルブユニット25は切替え操作される。
その結果、心押し台2のセンタ部22は、テーパ部22dの先端部が被加工物6のセンタ穴6cに挿嵌された状態(図3(a)を参照)より、一旦僅かに後方へと摺動移動される(図3(b)を参照)。
即ち、図3(b)に示すように、心押し台2のセンタ部22は、テーパ部22dの先端部が、被加工物6のセンタ穴6cより完全に抜けきらない程度に、僅かに後方に摺動移動され、被加工物6の両端部におけるセンタクランプは、一旦開放されることとなる。
その後、センタ部22は再び前方へと摺動移動され、被加工物6をリセンタクランプする(ステップS105)。
このように、「荒切削加工」の終了後にチャック装置12をアンチャッキングするとともに、主軸台1と心押し台2の両センタ部14・22によるセンタクランプを一旦開放することで、被加工物6の内部に残留する内部応力を効果的に外部に開放することができる。
即ち、本実施例のステップS105にて示すように、「荒切削加工」の終了後(即ち、「仕上げ切削加工」を実行する前)に、アンチャッキング、およびリセンタクランプを実行することで、「荒切削加工」の際に被加工物6の内部に蓄積された内部応力を外部に開放することができ、自然な状態(チャッキングやセンタクランプなどによる外部からの力を全く受けない状態)において被加工物6に仕上げ切削加工を実行することが可能となる。
その結果、加工後の被加工物6に対して、安定した芯振れ精度を確保することができるのである。
チャック装置12によるアンチャッキング、および、主軸台1と心押し台2の両センタ部14・22によるリセンタクランプが終了すると、制御装置5は再び検出ユニット4に出力信号を送信し、該出力信号を受信した検出ユニット4は、レーザーセンサー43により内在する内部応力が開放された状態における被加工物6の「芯振れ度合い(R2)」を測定する(ステップS106)。
即ち、前述のステップS104にて示したように、検出ユニット4は、被加工物6における所定の位置まで移動し、投光器43aによって投射されたレーザー光43cを受光器43bが受光することで、被加工物6の「芯振れ度合い(R2)」を測定する。
そして、受光器43bは、被加工物6の「芯振れ度合い(R2)」に関する情報を電気信号に変換して制御装置5に送信し、前記電気信号を受信した制御装置5は、「内在する内部応力の開放後における被加工物6の芯振れ度合い」として、前記電気信号を記憶部に一旦格納する。
なお、このような検出ユニット4による被加工物6の心振れ測定は、被加工物6の外周面上において、後述する「仕上げ切削加工」が施される全ての箇所(ジャーナル部6d・6d・・・)において、連続的に実行される。
その後、制御装置5の演算処理部は、記憶部に格納された「芯振れ度合い(R1)」、および「芯振れ度合い(R2)」を各々呼び出して比較演算処理を実行し、その演算結果に基づいて、二種類の低圧力の内、最適なチャッキング圧を選択する(ステップS107)。
また、制御装置5の演算処理部は、予め記憶部に格納された複数の「仕上げ切削加工」の加工条件に関する情報の中から最適な加工条件を選択する。
このように、本実施例における旋削装置100においては、各々の被加工物6に対して、「荒切削加工」の終了後に測定される「芯振れ度合い(R1)」を基準にして、該「芯振れ度合い(R1)」と、アンチャッキングの終了後に測定される「芯振れ度合い(R2)」との比較演算処理を実行し、該演算結果に基づいて、最適な低圧力のチャッキング圧を選択することとしている。
よって、「仕上げ切削加工」の実行の際に被加工物6の内部に発生する内部応力を極力抑えることができ、加工後の被加工物6に対して、安定した芯振れ精度を確保することができるのである。
最適なチャッキング圧が選択されると、制御装置5は電磁式バルブユニット18に出力信号を送信する。
前記出力信号を受信した電磁式バルブユニット18は切替え操作され、選択された何れかの低圧用油圧配管16bによって送油された「低圧力」の作動油が、チャック装置12に圧送される。
その結果、チャック装置12は「チャッキング状態」となり、被加工物6の一端部を爪部15・15・・・によって、「低圧力」にてチャッキングする(ステップS108)。
チャック装置12によるチャッキングが終了すると、制御装置5は主軸台1に出力信号を送信する。
前記出力信号を受信した主軸台1は再び駆動部(図示せず)を始動させ、チャック装置12の回転部13を高速回転させる。チャック装置12によってチャッキングされた被加工物6は、軸心6aを中心にして高速回転することとなる。
チャック装置12の回転部13が高速回転を開始すると、制御装置5は出力信号とともに、「仕上げ切削加工」の加工条件に関する情報を刃物台3に送信し、該出力信号を受信した刃物台3は「仕上げ切削加工」を実行する(ステップS109)。
具体的には、制御装置5からの出力信号を受信した刃物台3は、先ずベース部31の駆動機構部(図示せず)を始動させ、刃物台3全体を所定の位置にまで移動させる。
刃物台3が所定の位置にまで到達すれば、続いてスライド部32の駆動機構部(図示せず)を始動させ、高速回転する被加工物6の表面部にバイト33の刃先を切り込んで、「仕上げ切削加工」を実行する。
この際、該被加工物6へのバイト33の切り込み量や切り込み速度については、前述の「仕上げ切削加工」の加工条件に関する情報に基づいて実行される。
なお、「仕上げ切削加工」では、「荒切削加工」によって大方の外形が形成された被加工物6を、最終形状の外形にまで形成するべく、該被加工物6へのバイト33の切り込み量を、前述する「仕上げ切削加工」に比べてより少なく設定して切削加工が実行される。
このような刃物台3のバイト33による被加工物6の「仕上げ切削加工」は、予め設定されている全てのジャーナル部6d・6d・・・に対して施されるまで連続的に実行される。
刃物台3による「仕上げ切削加工」が終了すると、制御装置5は主軸台1に出力信号を送信し、該出力信号を受信した主軸台1は、チャック装置12の回転部13における回転動作を停止させ、これに伴い被加工物6の回転も停止される。
その後、オペレータは操作スイッチを操作し、該操作スイッチを介して制御装置5に信号が入力され、制御装置5は電磁式バルブユニット18に出力信号を送信する。そして、前記出力信号を受信した電磁式バルブユニット18は切替え操作される。
その結果、チャック装置12は「開き状態」となり、被加工物6の一端部を、爪部15・15・・・によって、「低圧力」にてチャッキングされた状態から開放(アンチャッキング)する。
またその一方で、オペレータは別の操作スイッチを操作し、該操作スイッチを介して信号を入力された制御装置5は、電磁式バルブユニット25に対して出力信号を送信する。
そして、前記出力信号を受信した電磁式バルブユニット25は切替え操作され、心押し台2に備えられる油圧駆動部(図示せず)より作動油が排出し、ハウジング部23が後方に摺動移動される。
その結果、センタ部22が後方に移動し、円錐先端部22bのテーパ部22dが被加工物6の他端部に形成されるセンタ穴6cより完全に離間され、被加工物6が旋削装置100より取り出される(ステップS110)ことで、該被加工物6に関する切削加工は終了する。
このような運転方法による切削加工を実行することで、旋削装置100は、加工後の被加工物6(カムシャフト)に対して安定した芯振れ精度を確保することができるのである。
即ち、本実施例における旋削装置100においては、被加工物6に対する切削加工を、「荒切削加工」と「仕上げ切削加工」との二段階に分けて実行し、「荒切削加工」の終了後、且つ「仕上げ切削加工」の実行前に、アンチャッキングを行うこととしており、「荒切削加工」の際に被加工物6の内部に発生し内部応力を効果的に外部に開放することが可能となる。
よって、内部応力の影響によって、「仕上げ切削」の終了後に被加工物6に歪みが発生することもなく、加工後の被加工物6に対して、安定した芯振れ精度を確保することができる。
また、本実施例における旋削装置100においては、「仕上げ切削加工」の実行の際には、低圧力のチャッキング圧によって被加工物6の一端部をチャッキングすることとしているため、高圧力のチャッキング圧によって被加工物6の一端部に捩れが発生することもなく、被加工物6は安定した状態のもとで「仕上げ切削加工」されることになり、加工後の被加工物6に対して、安定した芯振れ精度を確保することができる。
なお、本実施例においては、「荒切削加工」の終了後、およびアンチャッキングの終了後に限って被加工物6の「芯振れ度合い」を測定することとしているが、これに限定されるものではない。
即ち、「仕上げ切削加工」が終了し、被加工物6(カムシャフト)の形成が完了した状態において、再度完成検査として検出ユニット4によって「芯振れ度合い」を測定することもできる。
このような、旋削装置100の運転方式とすることで、切削加工後の被加工物6の完成検査を行う装置などを旋削装置100と別途設ける必要もなくなり、被加工物6の成形設備全体として経済性を向上させることができる。
ここで、図4を用いて、本実施例における旋削装置100と、従来の旋削装置とにおける、被加工物6の「芯振れ度合い」に関する比較について説明する。
なお、従来の旋削装置による運転方法は、被加工物6の両端部をセンタクランプするとともに、高圧力のチャッキング圧によって該被加工物6の一端部をチャッキングした後、一回の「荒切削加工」によって最終形状を形成するようになっている。
図4は、本実施例における旋削装置100、および従来の旋削装置によって切削加工を施した、各々の被加工物6に関する「芯振れ度合い」を表したグラフであり、横軸には切削加工を施した被加工物6の加工数(本数)を、また縦軸には各被加工物6に関する「芯振れ度合い」の測定値を示すようになっている。
図5のグラフに示すように、安定した良品として判断される「芯振れ度合い」の範囲(以下「製品公差」と記載する)をa1[μm]からa2[μm](但しa1<a2)までの範囲とすると、従来の旋削装置においては、切削加工を施す被加工物6の本数に関係なく、「芯振れ度合い」の測定値が「製品公差」内に収まらない被加工物6がランダムに発生する。
一方、本実施例の旋削装置100においては、切削加工を施した全ての被加工物6の「芯振れ度合い」の測定値が「製品公差」内に収まっており、被加工物6に対して安定した芯振れ精度を確保できることがわかる。
なお、本実施例における旋削装置100は、二種類の低圧力のチャッキング圧を有することとしているが、これに限定されるものではなく、「仕上げ切削加工」の加工条件に対して、より適切なチャッキング圧の選択を可能とするべく三種類以上の低圧力のチャッキング圧を有することとしてもよい。
なお、旋削装置100の別実施例として、チャック装置12に用いられる低圧力のチャッキング圧は、三種類以上からなる低圧力から選択可能な構成としてもよい。
このようなチャック装置12の構成とすれば、「仕上げ切削加工」の加工条件に対して、より適切なチャッキング圧によって被加工物6をチャッキングすることが可能となり、加工後の被加工物6に対して、より安定した芯振れ精度を確保することができる。
更に、旋削装置100の別実施例として、電磁式バルブユニット18の小型化や、油圧配管17の部品点数の低減化や、制御装置5におけるプログラムの簡略化など、旋削装置100全体のコスト低減化を図るべく、低圧力のチャッキング圧を一種類としてもよい。
なお、このような構成からなる旋削装置であっても、加工後の被加工物6に対して、より安定した芯振れ精度を確保することができる。
即ち、「荒切削加工」の終了後に測定される「芯振れ度合い(R1)」に基づいて、その後の「仕上げ切削加工」に関する加工条件を設定するため、切削加工前に被加工物6に施される表面処理による残留応力の影響を受けることはない。
また、「仕上げ切削加工」の際には、一種類ではあるが、低圧力のチャッキング圧によって被加工物6をチャッキングするため、チャック装置とセンタ部との軸心のズレから生じる捻れの影響を受けることもない。
更に、「荒切削加工」の終了後、且つ「仕上げ切削加工」の実行前に、チャック装置12のアンチャッキングを実行するため、「荒切削加工」の際に発生する内部応力などの影響を受けることもない。
以上のように、本実施例における旋削装置は、軸物部材からなる被加工物6の旋削装置100であって、前記被加工物6の端部を、高圧力のチャッキング圧と、該高圧力のチャッキング圧に比べて低圧力のチャッキング圧との何れかのチャッキング圧を選択してチャッキングしつつ、前記被加工物6の軸心6aを中心にして前記被加工物6を駆動回転させるチャック装置(チャッキング手段)12と、前記被加工物6の軸心6aと交差する方向に沿って前記被加工物6に向かって移動し、前記チャック装置(チャッキング手段)12によって駆動回転する前記被加工物6に対して、荒切削加工、および該荒切削加工の終了後に実行される仕上げ切削加工を行う刃物台(切削手段)3と、前記刃物台(切削手段)3によって切削加工された前記被加工物6の軸心6aの芯振れ度合いを測定する検出ユニット(測定手段)4と、を備え、前記荒切削加工は、前記チャック装置(チャッキング手段)12が前記被加工物6を高圧力のチャッキング圧でチャッキングした状態で実行され、前記仕上げ切削加工は、前記チャック装置(チャッキング手段)12が前記被加工物6を低圧力のチャッキング圧でチャッキングした状態で実行され、前記荒切削加工の終了後、且つ前記仕上げ切削加工の実行前において、前記チャック装置(チャッキング手段)12は、前記被加工物6を一旦アンチャッキングした後、低圧力のチャッキング圧で前記被加工物6を再びチャッキングし、前記荒切削加工の終了後、且つ前記アンチャッキングの実行前において、前記検出ユニット(測定手段)4は、前記被加工物6の軸心6aに関する第一の芯振れ度合い(R1)を測定し、前記第一の芯振れ度合い(R1)の測定結果に基づいて、前記仕上げ切削加工に関する加工条件が設定されることとしている。
また、本実施例における旋削方法は、軸物部材からなる被加工物6の旋削方法であって、前記被加工物6の端部を高圧力のチャッキング圧によってチャッキングする高圧チャッキング工程(S102)と、前記高圧チャッキング工程(S102)によってチャッキングされた前記被加工物6を、軸心6aを中心にして駆動回転させつつ荒切削加工を実行する荒切削工程(S103)と、前記荒切削工程(S103)によって荒切削加工された前記被加工物6の軸心6aに関する第一の芯振れ度合い(R1)を測定する第一測定工程(S104)と、前記第一測定工程(S104)の終了後、前記被加工物6の端部をアンチャッキングするアンチャッキング工程(S105)と、前記アンチャッキング工程(S105)によってアンチャッキングされた前記被加工物6の端部を、前記高圧チャッキング工程(S102)に比べて低圧力のチャッキング圧によって再びチャッキングする低圧チャッキング工程(S108)と、前記低圧チャッキング工程(S108)によってチャッキングされた前記被加工物6を、軸心6aを中心にして駆動回転させつつ、前記第一の芯振れ度合い(R1)の測定結果に基づいて設定された加工条件によって仕上げ切削加工を実行する仕上げ切削工程(S109)と、を有するものである。
このような構成を有することで、本実施例における旋削装置100、および旋削方法に拠れば、該旋削装置100によって切削加工される各々の被加工物6が、表面処理による残留応力の影響や、チャック装置とセンタ部との軸心のズレから生じる捻れの影響や、「荒切削加工」の際に発生する内部応力の影響などを受けることなく、切削加工後の被加工物に対して安定した芯振れ精度を確保できる。
即ち、本実施例における旋削装置100においては、該旋削装置100によって切削加工される個々の被加工物6に対して、「荒切削加工」の終了後に基準値となる「芯振れ度合い」を実際に測定し、その測定値である「芯振れ度合い(R1)」に基づいて、その後の「仕上げ切削加工」に関する加工条件を設定するようになっている。
よって、焼入れの表面処理による残留応力が、外周面の全領域に渡って均一に内在しない被加工物6であっても、「仕上げ切削加工」の際に前記残留応力が被加工物6に与える影響を極力抑え、加工後の被加工物6に対して安定した芯振れ精度を確保することができるのである。
また、本実施例における旋削装置100においては、「荒切削加工」の終了後に「仕上げ切削加工」を実行することによって被加工物6の最終形態を形成し、前記「仕上げ切削加工」の実行の際には、低圧力のチャッキング圧によって被加工物6をチャッキングすることとしている。
よって、例えばチャック装置12の軸心と、該チャック装置12のセンタ部14の軸心とが同軸上に存在せず僅かにズレが生じている場合においても、被加工物6の一端部を低圧力のチャッキング圧によって保持することが可能となり、該一端部に発生する捻れを効果的に低減させ、安定した芯振れ精度を確保することができるのである。
更に、本実施例における旋削装置100では、「荒切削加工」の終了後(即ち、「仕上げ切削加工」を実行する前)に、アンチャッキングを実行することで、「荒切削加工」の際に被加工物6の内部に蓄積された内部応力を外部に開放することができ、自然な状態(チャッキングやセンタクランプなどによる外部からの力を全く受けない状態)において被加工物6に仕上げ切削加工を実行することが可能となる。その結果、加工後の被加工物6に対して、安定した芯振れ精度を確保することができるのである。
また、本実施例における旋削装置100において、前記チャック装置(チャッキング手段)12は、前記低圧力のチャッキング圧として、前記高圧力のチャッキング圧に比べて低圧力な複数種類(本実施例においては二種類)の圧力を設定可能とし、前記検出ユニット(測定手段)4は、前記アンチャッキングの実行後、且つ前記チャッキングの実行前に、前記被加工物6の軸心6aに関する第二の芯振れ度合い(R2)を測定し、前記チャック装置(チャッキング手段)12は、前記第一の芯振れ度合い(R1)、および前記第二の芯振れ度合い(R2)に関する測定結果に基づいて、前記仕上げ切削加工を行う際の低圧力のチャッキング圧を、前記複数種類の低圧力のチャッキング圧から選択することとしている。
また、本実施例における切削方法において、前記低圧チャッキング工程(S108)によるチャッキング圧には、前記高圧チャッキング工程(S102)によるチャッキング圧に比べて低圧力な複数種類の圧力が用意され、前記アンチャッキング工程(S105)と前記低圧チャッキング工程(S108)との間には、前記アンチャッキング工程(S105)によってアンチャッキングした前記被加工物6の軸心6aに関する第二の芯振れ度合い(R2)を測定する第二測定工程(S106)を有し、前記第一の芯振れ度合い(R1)、および前記第二の芯振れ度合い(R2)に関する測定結果に基づいて、前記低圧チャッキング工程(S108)にて用いる低圧力のチャッキング圧を、前記複数種類の低圧力のチャッキング圧から選択することとしている。
このような構成を有することで、本実施例における旋削装置100においては、「仕上げ切削加工」の加工条件に見合った、より最適な低圧力のチャッキング圧を選択することが可能となる。
よって、「仕上げ切削加工」の実行の際に被加工物6の内部に発生する内部応力を極力抑えることができ、加工後の被加工物6に対して、安定した芯振れ精度を確保することができるのである。
また、本実施例における旋削装置100において、前記検出ユニット(測定手段)4は、レーザー光43cを用いて前記被加工物6の軸心6aの芯振れ度合いを測定することとしている。
また、本実施例における旋削方法において、前記被加工物6の軸心6aの芯振れ度合いの測定を、レーザー光43cを用いて行うこととしている。
このような構成を有することで、本実施例における旋削装置100においては、被加工物6の「芯振れ度合い」の測定値の精度を向上させることが可能となり、制御装置5の演算処理部における加工条件や、低圧力のチャッキング圧の選択など、より適確な演算結果を得ることができる。
その結果、加工後の被加工物6に対して、安定した芯振れ精度を確保することができるのである。
3 刃物台(切削手段)
4 検出ユニット(測定手段)
6 被加工物
6a 軸心
12 チャック装置(チャッキング手段)
43c レーザー光
100 旋削装置
S102 高圧チャッキング工程
S103 荒切削工程
S104 第一測定工程
S105 アンチャッキング工程
S106 第二測定工程
S108 低圧チャッキング工程
S109 仕上げ切削工程

Claims (6)

  1. 軸物部材からなる被加工物の旋削装置であって、
    前記被加工物の端部を、高圧力のチャッキング圧と、該高圧力のチャッキング圧に比べて低圧力のチャッキング圧との何れかのチャッキング圧を選択してチャッキングしつつ、前記被加工物の軸心を中心にして前記被加工物を駆動回転させるチャッキング手段と、
    前記被加工物の軸心と交差する方向に沿って前記被加工物に向かって移動し、前記チャッキング手段によって駆動回転する前記被加工物に対して、荒切削加工、および該荒切削加工の終了後に実行される仕上げ切削加工を行う切削手段と、
    前記切削手段によって切削加工された前記被加工物の軸心の芯振れ度合いを測定する測定手段と、
    を備え、
    前記荒切削加工は、前記チャッキング手段が前記被加工物を高圧力のチャッキング圧でチャッキングした状態で実行され、
    前記仕上げ切削加工は、前記チャッキング手段が前記被加工物を低圧力のチャッキング圧でチャッキングした状態で実行され、
    前記荒切削加工の終了後、且つ前記仕上げ切削加工の実行前において、
    前記チャッキング手段は、前記被加工物を一旦アンチャッキングした後、低圧力のチャッキング圧で前記被加工物を再びチャッキングし、
    前記荒切削加工の終了後、且つ前記アンチャッキングの実行前において、
    前記測定手段は、前記被加工物の軸心に関する第一の芯振れ度合いを測定し、
    前記第一の芯振れ度合いの測定結果に基づいて、前記仕上げ切削加工に関する加工条件が設定される、
    ことを特徴とする旋削装置。
  2. 前記チャッキング手段は、前記低圧力のチャッキング圧として、前記高圧力のチャッキング圧に比べて低圧力な複数種類の圧力を設定可能とし、
    前記測定手段は、前記アンチャッキングの実行後、且つ前記チャッキングの実行前に、前記被加工物の軸心に関する第二の芯振れ度合いを測定し、
    前記チャッキング手段は、前記第一の芯振れ度合い、および前記第二の芯振れ度合いに関する測定結果に基づいて、前記仕上げ切削加工を行う際の低圧力のチャッキング圧を、前記複数種類の低圧力のチャッキング圧から選択する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の旋削装置。
  3. 前記測定手段は、レーザー光を用いて前記被加工物の軸心の芯振れ度合いを測定する、
    ことを特徴とする、請求項1、または請求項2に記載の旋削装置。
  4. 軸物部材からなる被加工物の旋削方法であって、
    前記被加工物の端部を高圧力のチャッキング圧によってチャッキングする高圧チャッキング工程と、
    前記高圧チャッキング工程によってチャッキングされた前記被加工物を、軸心を中心にして駆動回転させつつ荒切削加工を実行する荒切削工程と、
    前記荒切削工程によって荒切削加工された前記被加工物の軸心に関する第一の芯振れ度合いを測定する第一測定工程と、
    前記第一測定工程の終了後、前記被加工物の端部をアンチャッキングするアンチャッキング工程と、
    前記アンチャッキング工程によってアンチャッキングされた前記被加工物の端部を、前記高圧チャッキング工程に比べて低圧力のチャッキング圧によって再びチャッキングする低圧チャッキング工程と、
    前記低圧チャッキング工程によってチャッキングされた前記被加工物を、軸心を中心にして駆動回転させつつ、前記第一の芯振れ度合いの測定結果に基づいて設定された加工条件によって仕上げ切削加工を実行する仕上げ切削工程と、
    を有する、
    ことを特徴とする旋削方法。
  5. 前記低圧チャッキング工程によるチャッキング圧には、前記高圧チャッキング工程によるチャッキング圧に比べて低圧力な複数種類の圧力が用意され、
    前記アンチャッキング工程と前記低圧チャッキング工程との間には、前記アンチャッキング工程によってアンチャッキングした前記被加工物の軸心に関する第二の芯振れ度合いを測定する第二測定工程を有し、
    前記第一の芯振れ度合い、および前記第二の芯振れ度合いに関する測定結果に基づいて、前記低圧チャッキング工程にて用いる低圧力のチャッキング圧を、前記複数種類の低圧力のチャッキング圧から選択する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の切削方法。
  6. 前記被加工物の軸心の芯振れ度合いの測定を、レーザー光を用いて行う、
    ことを特徴とする、請求項4、または請求項5に記載の旋削方法。
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