JP4549032B2 - チャックの駆動装置及び駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、チャックの駆動装置及び駆動方法に関する。詳しくは、チャックの締め付け力を精度高く制御できるとともに、チャック動作を迅速に行って加工作業を効率化することができるチャックの駆動装置及び駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、旋盤等のチャック装置として油圧によって駆動されるチャック装置が採用されることが多い。しかし、駆動源として油圧を用いた場合には、油圧ポンプや油圧配管を設ける必要があるため装置が大掛かりになる。このため、電動モータによってチャックを駆動するものが提供されている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭63−191508号
【0004】
【特許文献2】
特開平2002−36013号
【0005】
特許文献1は、把持力を広範囲に調整するとともに把持力を定量的に把握することを目的としており、電動モータからの駆動力をスクリューナットを介してドローバーに伝達するように構成している。上記スクリューナットには、皿バネから変位量に応じた弾力が作用するように構成されており、上記弾力によって締め付け力が保持される。また、上記スクリューナットには、軸方向の変位量を測定する変位測定手段が設けられており、締め付け力をリアルタイムに検出して制御することができる。
【0006】
特許文献2には、チャックの締め付け力の大きさに関係なく、ドローバーに対して軸方向へ常に一定以上の押圧力を加えることによってチャックの操作力を確実に保持することを目的としたチャック装置が開示されている。上記チャック装置においては、一定の弾力を付与できる付勢部材をクラッチを介してドローバーを移動させるネジに作用させることができるように構成している。これにより、ネジの緩みを防止してチャックの締め付け力を保持できるように構成している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に記載されたチャックの駆動装置では、上記センサを駆動装置内に設ける必要があるため構造が複雑になる。しかも、上記センサの出力に応じて回転速度を精度高く制御できる電動モータを採用しなければ、締め付け力を精度高く管理することができない。したがって、製造コストも大幅に増加する。
【0008】
また、上記皿バネの押圧力及び上記スクリューナットの軸方向の押圧力を、軸回転用のベアリングで支持しているため、ベアリングが傷みやすい。このため、上記ベアリング等の寿命が短くなる。
【0009】
さらに、上記皿バネとこれを支持する部材とを軸方向に配置して構成しているため、装置の軸方向長さを短縮することが困難であり、装置を小型化するのも困難である。
【0010】
上記特許文献2に記載されたチャックの駆動装置では、皿バネの弾性力をドローバーを移動させるネジに作用させてネジの緩みを防止するように構成しているため、ワークのチャック部分において生じる緩みを防止することはできない。
【0011】
また、ネジに作用させる弾性押圧力の作用方向が一方向であるため、ネジにバックラッシがあると、ドローバーが逆方向へ移動する場合に効果を期待することはできない。
【0012】
しかも、上記特許文献1に記載された発明と同様に、上記皿バネの軸方向の弾力を、軸回転用のベアリングで支持しているため、ベアリングが傷みやすく寿命が短くなる。
【0013】
さらに、電動モータの電流値が所定のトルクを出力する値に達したときに電動モータを停止させることによりチャックの締め付け力を設定するように構成している。ところが、電流値による出力トルク検出してから電動モータが停止するまでには、電気信号の遅れやモータの惰性回転が生じる。このため、締め付け力を精度高く制御するには、モータの回転速度を低く設定しなければならない。ところが、電動モータの回転速度を低く設定すると、チャック装置の動きが遅くなり、作業効率が低下する。
【0014】
本願発明は、上述の問題を解決し、作業効率を低下させることなくチャックの締め付け力を精度高く管理することができるとともに、装置が大型化することもなく、しかも、ワークを取り外すことなく荒加工用締め付け力と仕上加工用締め付け力を連続的に切り換えて作用させることのできるチャック駆動装置及びチャック駆動方法を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0016】
本願の請求項1に記載した発明は、電動モータの回転駆動力によってドローバーを軸方向に移動させ、チャックを開閉駆動するチャックの駆動装置であって、上記電動モータの回転駆動力を軸方向駆動力に変換して上記ドローバーを移動させる駆動力伝達手段と、上記電動モータの出力トルクを検出するトルク検出手段と、上記トルク検出手段からの出力トルクに基づいて上記電動モータの回転速度を制御する制御手段とを備え、上記駆動力伝達手段は、弾性係数の大きい第1の弾性部材と、弾性係数の小さい第2の弾性部材からなる弾性体を介して上記ドローバーを軸方向に移動させるように構成されているとともに、上記制御手段は、上記ワークを把持しない状態では上記電動モータを高速回転させる一方、上記チャックがワークを把持して上記第2の弾性部材が変形することにより生じる電動モータの出力トルクを検出して、上記電動モータの回転速度を減速させるとともに、上記第2の弾性部材が変形限度に達した後に、上記トルク検出手段が所定のトルクを検出した時に上記電動モータを停止させるように構成されているものである。
【0017】
本願発明に採用される電動モータは、出力トルクを検出できるとともに回転速度を制御できるものであれば種々の形式の電動モータを採用できる。たとえば、サーボモータやステッピングモータ等を採用することができる。
【0018】
本願発明が適用される加工機械の種類も特に限定されることはない。また、本願発明に係るチャックの種類、構造等も限定されることはない。ドローバーを軸方向に牽引あるいは押圧することにより作動させることのできるものであれば、種々の構造のチャックを採用できる。
【0019】
上記駆動力伝達手段の構成も特に限定されることはない。たとえば、種々の歯車機構やネジ機構等を組み合わせて構成することができる。
【0020】
たとえば、請求項2に記載した発明のように、上記電動モータによって回転させられるネジ軸部と、このネジ軸部に螺合させられて上記ネジ軸部の回転によって軸方向動させられる内周ネジ部を備える駆動部材によって、回転運動を軸方向動に変換することができる。
【0021】
上記トルク検出手段として、電動モータの電流値あるいは電圧値を測定することにより出力トルクを求める構造のトルク検出手段を採用することができる。また、駆動力伝達経路の途中に、上記電動モータと別途にトルク検出手段を設けることもできる。上記制御手段は、上記電動モータの出力トルクに基づいて電動モータの回転速度を制御できるものであればよく、マイクロコンピュータ等を用いて構成することができる。
【0022】
本願発明では、弾性係数の大きい第1の弾性部材と、弾性係数の小さい第2の弾性部材からなる弾性体を介して上記ドローバーを軸方向に移動させるように構成している。すなわち、ドローバーに上記弾性体の弾力を作用させながら軸方向に移動させる。このため、チャック部にガタがある場合にも、上記弾力によってチャック装置に緩みが発生するのを防止することができる。
【0023】
上記弾性部材として、ゴム等の弾性材料や種々の形態のバネ部材を採用することができる。弾性係数の大きい第1の弾性部材と、弾性係数の小さい第2の弾性部材からなる弾性体の2つの弾性部材を組み合わせて構成することにより、各弾性部材の変形に応じた出力トルクを検出できる。
【0024】
たとえば、請求項4に記載した発明のように、上記弾性体として、弾性係数の大きい第1のバネ部材と、弾性係数の小さい第2のバネ部材とを組み合わせて構成された圧縮バネを採用することができる。
【0025】
上記二つのバネ部材を組み合わせた圧縮バネに圧縮力を加えていくと、まず、弾性係数の小さな第1のバネ部材が主として変形し、このバネ部材が変形限度に達した後に、弾性係数の大きな第2のバネ部材が圧縮変形させられる。このため、上記弾性体の作用力−変形量のグラフは折れ線状になり、電動モータの出力トルクの変化を容易に検出することができる。これにより、ドローバーに作用する力が、いずれのバネ部材の変形領域によるものかを検出することが可能となる。
【0026】
上記制御手段は、上記ワークを把持しない状態では上記電動モータを高速回転させる一方、上記チャックがワークを把持して上記第2の弾性部材が変形することにより生じる電動モータの出力トルクを検出して、上記電動モータの回転速度を減速させるとともに、上記トルク検出手段が所定のトルクを検出した時に上記電動モータを停止させるように構成されている。
【0027】
本願発明では、チャックに締め付け力が作用しない状態、すなわち、ワークを把持しない状態では、電動モータを高速で回転させてチャックを高速で作動させる。これにより、ワークをチャックに装着する場合における作業効率を高めることができる。
【0028】
一方、ワークを把持して締め付け力が作用する段階では、電動モータの回転速度を減速させて、所要の締め付け力が作用するまでドローバーに作用する軸力を次第に増加させるのが好ましい。これにより、電動モータの停止信号が発せられてから電動モータが実際に停止するまでの回転誤差が小さくなる。また、惰性で回転する量も小さくなる。したがって、締め付け力を精度高く設定することが可能となる。
【0029】
すなわち、ワークを把持しない状態ではチャックを高速作動させるとともに、ワークを把持した後に、上記第2の弾性部材の変形による電動モータの出力トルクを検出して電動モータの回転速度を減速させ、チャックを低速で作動させる。そして、上記第2の弾性部材が変形限度に達した後に、上記第1の弾性部材が変形させられて上記トルク検出手段が所定のトルクを検出した時にモータを停止させる。これにより、作業効率を低下させることなく、締め付け力を精度高く制御することができるのである。
【0030】
請求項2に記載した発明は、上記駆動力伝達手段を、主軸の端部においてスラスト軸受を介して上記主軸に対して回転可能かつ軸方向移動不可能に保持されるネジ軸部と、上記ネジ軸部に上記電動モータから回転駆動力を伝達する回転駆動力伝達機構と、外周部に第1の保持部を有し、内周ネジ部が上記ネジ軸部に螺合させられるとともに、上記主軸に対して相対回転不可能に保持されて、上記ネジ軸部の回転によって軸方向に移動させられる第1の駆動部材と、上記第1の保持部に対向する第2の保持部を有し、端部が上記ドローバーに連結されるとともに上記第1の駆動部材に対して軸方向相対移動可能に保持される第2の駆動部材と、上記第1の保持部と上記第2の保持部に掛け渡し状に保持されるとともに、上記第1の駆動部材と上記第2の駆動部材の軸方向相対変位によって弾性変形させられる上記弾性体とを備えて構成したものである。
【0031】
上記ネジ軸部をスラスト軸受によって支持することにより、上記ドローバーの駆動力や上記弾性体の弾力が、主軸回転用のベアリングに作用することはない。このため、上記主軸回転用のベアリングが傷むこともない。
【0032】
上記回転駆動力伝達機構も種々の構成のものを採用することができる。たとえば、歯車機構や巻き掛け機構等を採用することができる。
【0033】
上記第1の駆動部材は、上記主軸に対して相対回転不可能に保持されて、上記ネジ軸部の回転に応じて軸方向に変位させられる。上記相対回転不可能に保持する手法は限定されることはなく、第1の駆動部材を相対回転不可能に直接保持することもできるし、上記第2の駆動部材を相対回転不可能に保持して第1の駆動部材が相対回転しないように構成することもできる。上記第2の駆動部材は、上記第1の駆動部材に対して軸方向相対移動可能に保持されるとともに端部に上記ドローバーが連結されており、この第2の駆動部材の動きによって上記ドローバーが移動させられる。
【0034】
上記第1の駆動部材と上記第2の駆動部材は、上記保持部が対向するように半径方向に配置され、これら保持部に上記弾性体が掛け渡し状に保持される。チャックがワークを把持して締め付け力が作用すると、上記ドローバーにも軸方向力が作用し、上記第1の駆動部材と上記第2の駆動部材とに相対変位が生じて上記弾性体が弾性変形させられる。
【0035】
上記弾性体は、種々の弾性部材を組み合わせて構成することができる。たとえば、請求項6に記載した発明のように、上記第1の駆動部材の外周を囲むように配置した大径皿バネから上記第1のバネ部材を構成するとともに、上記第1のバネ部材の側部周方向に所定間隔で配置した複数の小径皿バネから上記第2のバネ部材を構成することができる。
【0036】
大径皿バネの側部に複数の小径皿バネを配置することにより、弾性係数の差を大きく設定することが可能となる。このため、電動モータの出力トルクの検出が容易となり、精度の高い制御を行うことができる。また、半径方向に配置した上記第1の駆動部材と上記第2の駆動部材に弾性体を掛け渡し状に保持することにより、装置の軸方向寸法を小さく設定することが可能となり、装置を小型化することができる。
【0037】
請求項3に記載した発明は、上記回転駆動力伝達機構を、上記電動モータの駆動力伝達経路を断続させることのできるクラッチ装置を備えて構成したものである。
【0038】
上記クラッチ機構は、電動モータを主軸の回転動作から切離すために設けられる。電動モータを主軸の回転動作から切り離すことにより、構造を簡単化することができるとともに、主軸の慣性重量を低減させることができる。上記クラッチ機構は、たとえば、駆動力伝達機構を歯車機構で構成するとともに、一部の歯車を噛合離脱できるようにして構成することができる。なお、上記クラッチ機構を設けず、電動モータを主軸と一体的に回転するように構成することもできる。
【0039】
本願の請求項5に記載した発明は、上記第2のバネ部材を、上記チャックにワークの最低把持力が生じる弾力が発生するように設定したものである。
【0040】
ワークの最低保持力は、加工装置やチャックの種類、加工するワークの大きさ等に応じて変更することができる。上記第2のバネ部材の弾力によってワークを保持することができるように構成することにより、ワークをチャックから取り外すことなく、チャックの締め付け力を連続的に変更することが可能となる。
【0041】
たとえば、大きな締め付け力でワークを荒加工した後に、上記第2のバネ部材によって保持されるまで締め付け力を弛緩させて弱い締め付け力でワークをいったん仮保持し、再び電動モータを回転させて締め付け力を増加させ、上記荒加工を行う場合よりも弱い締め付け力を作用させて仕上加工を行うことも可能となる。これにより、ワークの加工精度を高めることも可能となる。
【0042】
本願の請求項7から請求項10に記載した発明は、請求項1から請求項6に記載したチャック装置を用いて達成できるチャックの駆動方法に関するものである。
【0043】
請求項7に記載した発明は、電動モータによってドローバーを軸方向に移動させることによって、チャックを開閉駆動するチャックの駆動方法であって、弾性係数の大きな第1の弾性部材と弾性係数の小さい第2の弾性部材を組み合わせて構成される弾性体を介して上記ドローバーを移動させるように構成されており、上記ワークを把持しない状態では上記電動モータを高速回転させる一方、上記チャックがワークを把持して上記第2の弾性部材が変形することにより生じる電動モータの出力トルクを検出して制御信号を出力することにより、上記電動モータの回転速度を減速させるとともに、上記第2の弾性部材が変形限度に達した後に、上記第1の弾性部材が変形させられて上記電動モータの出力トルクが設定されたトルクに達したときに制御信号を出力することにより、上記電動モータを停止させるものである。
【0044】
削除
【0045】
なお、上記電動モータを停止させる制御信号を出力する上記出力トルクを変更することにより、チャックの把持力の変更に容易に対応できる。
【0046】
本願の請求項8に記載した発明は、チャックがワークを把持しない状態において、上記電動モータを高速で回転させて上記ドローバーを駆動する高速駆動工程と、チャックがワークを把持して上記第2の弾性部材が変形することにより生じる電動モータの出力トルクを検出して、上記電動モータの回転速度を減速する回転速度減速工程と、上記第2の弾性部材が変形限度に達した後に、第1の弾性部材を変形させながら低速でワーク締め付けるワーク締め付け工程と、所定の出力トルクが検出されたとき、上記電動モータの回転を停止するとともに、上記電動モータの回転駆動力伝達経路を切断し、上記弾性部材の弾力が作用した状態で上記ドローバーを保持する締め付け保持工程とを含むものである。
【0047】
上記のようにチャックを駆動制御することにより、締め付け力を精度高く管理することができる。また、ワークを把持しない状態では、チャックを高速で作動させることができるため、作業能率が向上する。
【0048】
本願の請求項9に記載した発明は、上記締め付け保持工程において荒加工用の締め付け力でワークをチャックに保持してワークの荒加工を行う荒加工保持工程と、上記電動モータの回転駆動力伝達経路を接続するとともに、上記電動モータをワークの締め付け力解除方向に低速で回転させ、上記ドローバーに第2の弾性体の弾力が作用する領域内で電動モータを停止させて上記ワークを仮保持する締め付け力弛緩工程と、上記電動モータをワークの締め付け方向に再度回転させ、上記荒加工保持工程より小さい仕上加工用の締め付け力をワークに作用させた状態で電動モータを停止させるとともに、上記電動モータの回転駆動力伝達経路を切断してワークを保持する再締め付け工程と、上記仕上加工用の締め付け力でワークをチャックに保持して仕上加工を行う仕上加工保持工程とを含むものである。
【0049】
上記のようにチャックを駆動させることにより、ワークをチャックから取り外すことなく、チャックの締め付け力を変更して、荒加工と仕上加工を連続して行うことができる。このため、作業効率と加工精度とを高めることができる。
【0050】
本願の請求項10に記載した発明は、ワークの加工終了後、上記電動モータの回転駆動力伝達経路を接続し、電動モータを締め付け力解除方向に高速で回転させる締め付け力解除工程を含むものである。
【0051】
加工作業終了後に、迅速にワークを取り外すことが可能となり、加工作業の効率を高めることができる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態を図に基づいて具体的に説明する。
【0053】
図1に示すように、本実施の形態に係るチャック駆動装置1は、図示しない中空状主軸の基端部側に設けられ、上記主軸の内部空間に挿入されて、図示しないチャックを駆動するドローバー2を押圧、牽引できるように構成されている。
【0054】
上記チャック駆動装置1は、電動モータ3と、この電動モータ3の回転駆動力を軸方向駆動力に変換して上記ドローバー2を移動させる駆動力伝達手段と、上記電動モータ3の出力トルクを検出するトルク検出手段5と、上記トルク検出手段5からの出力トルクに基づいて上記電動モータ3の回転速度を制御する制御手段6と、ラジアルベアリング7を介して上記主軸と一体的に回転させられる回転ハウジング8とを備えて構成される。
【0055】
本実施の形態に係る駆動力伝達手段は、上記回転ハウジング8の端部内側に設置した一対のスラストベアリング9を介して、上記ハウジングに8に対して相対回転可能かつ軸方向移動不可能に保持されるネジ軸部10と、上記ねジ軸部10に上記電動モータ3から回転駆動力を伝達する回転駆動力伝達機構11と、上記ドローバー2が連結されるとともに上記ネジ軸部10に螺合させられて、上記ネジ軸部10の回転によって上記ドローバー2を軸方向に牽引、押圧する一対の駆動部材12,13とを備えて構成される。
【0056】
上記ネジ軸部10は、図1に示すように、外周ネジ部14を上記回転ハウジング8の中空部に突き出すようにして、基端部が上記スラストベアリング9に保持されている。上記ネジ軸部10の外周ネジ部14と反対側の端部には、上記回転駆動力伝達機構11の歯車15が連結されている。
【0057】
本実施の形態に係る上記回転駆動力伝達機構11は、複数の平歯車15,16,17,18を噛合させた歯車機構から構成されている。上記歯車機構には、エアシリンダ19によって中間部の歯車16,17を軸方向にスライドさせて、回転駆動力伝達経路を断続できるクラッチ機構20が設けられている。上記クラッチ機構20を設けることにより、上記電動モータ3を上記回転ハウジングから切り離すことができる。
【0058】
上記第1の駆動部材12は、内周ネジ部32が上記ネジ軸部10の外周ネジ部14に螺合されるとともに、上記回転ハウジング8に対して、すなわち主軸に対して回転不可能に保持されて、上記ネジ軸部10の回転によって軸方向に移動させられる。一方、第2の駆動部材13は、端部が上記ドローバー2に連結されるとともに上記第1の駆動部材12に対して軸方向相対移動可能に保持される。上記第1の駆動部材12の外周部には、外周溝状の第1の保持部22が形成されている。一方、上記第2の駆動部材13の内周部には、上記第1の保持部に対向する内周溝状の第2の保持部23が形成されている。そして、これらの保持部に掛け渡し状に弾性体21が保持されている。なお、各駆動部材は、複数の部材を組み合わせてネジで連結することにより形成されている。
【0059】
上記回転ハウジング8の内周部には、軸方向に伸びるキー溝24が形成される一方、上記第2の駆動部材13の外周部には、上記キー溝24に軸方向摺動可能に係合する滑りキー25が設けられている。これにより、上記第2の駆動部材13が軸方向移動可能かつ回転不可能に保持されている。また、上記第1の駆動部材12も上記弾性体21を介して連結されているため、上記回転ハウジング8に対して回転不可能に保持される。
【0060】
本実施の形態に係る上記弾性体21は、複数の大径皿バネを積層して構成される第1のバネ部材26と、図1及び図3に示すように、上記第1のバネ部材26の側部周方向の4箇所に配置された複数の小径皿バネから構成される第2のバネ部材27と、上記第1のバネ部材26と上記第2のバネ部材27の間に配置された仕切プレート28と、上記第1のバネ部材26と上記保持部23,24の側壁との間に配置された第1の挟圧プレート29と、上記第2のバネ部材27を保持しつつ挟圧する第2の挟圧プレート30とを軸方向に積層して構成されている。上記第2の挟圧プレート30は、上記第2のバネ部材27を収容する保持穴31を備え、上記第2のバネ部材27が上記保持穴内に収容された状態では、第2のバネ部材27はそれ以上変形できないように構成されている。上記構成の弾性体21は、図1から図3に示すように、上記第1の保持部22と上記第2の保持部23との間に形成される環状空間に圧縮された状態で保持されている。上記弾性体21の上記圧縮力は、チャックがワークを把持しない状態で、上記ドローバーを移動させることができる値以上に設定される。
【0061】
図4から図7によって、上記構成のチャック駆動装置1の作動を説明する。
【0062】
図4に示すように、上記第1の駆動部材12と上記第2の駆動部材13が、右方に位置する初期状態から、上記ドローバー2を牽引方向に移動させるように上記電動モータ3を回転させる。
【0063】
図5に示すように、チャックがワークを保持するまでは、上記ドローバー2に大きな力が作用しないため、上記弾性体21が変形することなく、上記ドローバー2が左方に向けて移動させられる。このとき、上記電動モータ3は高速で回転させられており、チャックを迅速に作動させることができる。
【0064】
チャックがワークを保持すると、まず、弾性係数の小さい第2のバネ部材27が変形させられる。上記第2のバネが変形させられると、上記電動モータ2の出力電圧が上昇し、上記トルク検出手段5から制御信号が出力される。上記制御信号によって、上記制御手段6は、上記電動モータ3の回転速度を減速させる。
【0065】
上記第2のバネ部材27は、上記第2の挟圧プレート30が上記仕切プレートに当接した後は、図6に示すように、その変形が規制される。第2のバネ部材27の変形が規制されると、第1のバネ部材26が変形し始める。上記第1のバネ部材26の弾性係数は第1のバネ部材の弾性係数より大きく設定されており、これらバネ部材から構成される弾性体は、図8に示す折れ線状の変形特性を備えている。
【0066】
図7に示すように、上記第1のバネ部材26は、上記チャックが所定の締め付け力を発揮するまで変形させられ、電動モータ3の出力トルクも第1のバネ部材の変形に伴って増加する。そして、上記電動モータの出力電圧が上記の締め付け力を発揮する値に達したとき、トルク検出手段5から制御信号が出力されて、上記電動モータが停止される。
【0067】
本実施の形態では、ワークがチャックに把持された後、所定の締め付け力が作用するまでは、電動モータの回転速度を小さく設定している。したがって、停止信号が出力されてから電動モータが停止するまでの惰性回転を小さく押さえることが可能となる。これにより、上記チャックの締め付け力を精度高く制御することが可能となる。
【0068】
また、本実施の形態では、回転ハウジング8をラジアルベアリング7で保持して主軸と一体回転するように構成する一方、上記ネジ軸部10を、上記回転ハウジング8の内側においてスラストベアリング9を介して保持している。このため、上記ドローバー2の牽引押圧力や、上記弾性体21の保持力が、上記ラジアルベアリング7に作用することはない。したがって、従来例のように、上記ラジアルベアリング7が傷むことはない。
【0069】
図9及び図10に基づいて、ワークの荒加工と仕上加工を連続的に行う場合に上記チャック駆動装置を適用した場合の駆動方法を説明する。図9は、駆動方法を説明するフローチャートであり、図10は、電動モータのトルク及び回転速度の変化を表すグラフである。
【0070】
チャックを解除した状態(S101)から、上記クラッチ機構20によって上記駆動力伝達歯車16,17を係合させ(S102)、電動モータ3を高速で回転させる(S103)。ワークを把持しない状態では上記弾性体21が変形することはなく、また、電動モータ3の出力トルクも小さい。
【0071】
チャックがワークを把持し始めると、まず第2のバネ部材27が変形させられ、電動モータの出力トルクが増加する。上記トルク検出手段5によって上記出力トルクの増加を検出すると(S104でY)、制御信号が発せられる。この制御信号に基づいて電動モータの回転速度が減速される(S105)。
【0072】
第2のバネ部材27を保持する挟圧プレート30が仕切プレート28に当接した後は第2のバネ部材27の変形は規制され、上記第1のバネ部材26が変形させられる(S106)。上記第1のバネ部材26は弾性係数が大きく設定されているため、図10に示すように、電動モータ3の出力トルクの増加勾配が大きくなる。
【0073】
上記トルク検出手段5が、ワークの荒加工に必要な締め付け力を発生させる設定トルクを検出すると(S107でY)、制御信号が出力されて電動モータ3が停止させられる(S108)。
【0074】
次に、上記クラッチ機構20によって駆動力伝達歯車16,17の一部を離脱させ、上記電動モータ3を回転駆動力伝達機構11から切り離す(S109)。上記ドローバー2は上記弾性体21の弾力が作用した状態で保持されているため、ワークの締め付け力が緩むことはない。そして、この状態でワークの荒加工が行われる(S110)。
【0075】
荒加工が終了すると(S111でY)、上記クラッチ機構20によって駆動力伝達歯車が係合されて(S112)、電動モータ3が低速で締め付け力解除方向へ低速で回転させられる(S113)。これにより、チャックの締め付け力が弛緩するとともに電動モータ3の出力トルクも低下する。上記弾性体21は、図8に示す折れ線状の変形特性を備えているため、上記第2のバネ部材27の変形領域においては、出力トルクが大きく低下する。上記トルク検出手段5によって上記第2のバネ部材27による出力トルクを検出して(S114)、制御信号を出力し、上記電動モータ3を停止させる(S115)。上記電動モータ3は、低速で回転させられているため、上記第2のバネ部材27の変形領域において停止させることができる。上記第2のバネ部材27は、ワークに最低把持力が発生する弾力に設定されているため、小さな力でワークを仮保持することができる。
【0076】
上記仮保持状態から、電動モータ3をチャック締め付け方向へ低速で回転させ(S116)、第1のバネ部材26を変形させてワークを締め付ける(S117)。仕上加工を行うために設定されたトルクが出力されると(S118)、制御信号が出力され、電動モータ3が停止される(S119)。その後、駆動力伝達歯車16,17が離脱させられて(S120)、仕上加工が行われる(S121)。上記仕上加工を行うための上記出力トルクは、荒加工を行うための出力トルクより小さな値に設定されているため、ワークを仕上加工に適した締め付け力で保持して加工を行うことができる。
【0077】
仕上加工が終了すると(S122でY)、上記駆動力伝達歯車が再び係合させられて(S123)、電動モータ3が締め付け力解除方向へ回転させられて(S124)、ワークの締め付け力が弛緩される。チャックが開放端に達すると、上記第2のバネ部材27が変形させられて出力トルクが増加する。この出力トルクを検出して(S125でY)、電動モータを停止させる(S126)。その後、駆動力伝達歯車を離脱させて(S127)、チャックが解除されて初期状態に戻る(S128)。
【0078】
上記荒加工−仕上加工の工程においては、ワークをチャックから取り外すことなく、締め付け力を変更することができる。また、チャックの締め付け力を精度高く制御することができる。このため、ワークの加工精度を向上させることができるとともに、加工効率を大幅に高めることができる。
【0079】
【発明の効果】
本願発明に係るチャックの駆動装置においては、弾性係数の大きい第1の弾性部材と、弾性係数の小さい第2の弾性部材を組み合わせて構成される弾性体を介して上記ドローバーを軸方向に移動させるように構成し、上記チャックがワークを把持して上記第2の弾性部材が変形することにより生じる電動モータの出力トルクを検出して、上記電動モータの回転速度を減速させるとともに、上記第2の弾性部材が変形限度に達した後に、上記第1の弾性部材が変形させられて上記トルク検出手段が所定のトルクを検出した時に上記電動モータを停止させるように構成している。このため、チャックの締め付け力を精度高く制御することができる。
【0080】
また、上記弾性体を、弾性係数の大きい第1のバネ部材と、弾性係数の小さい第2のバネ部材とを組み合わせて構成するとともに、上記第2のバネ部材を、上記チャックにワークの最低把持力が生じる弾力が発生するように構成することにより、ワークを取り外すことなく締め付け力を変更して、荒加工と仕上加工とを連続して行うことができる。これにより、作業効率及び加工精度を高めることができる。
【0081】
また、主軸と一体的に回転させられる回転ハウジングの内部に、ネジ軸部をスラスト軸受によって支持するとともに、一対の駆動部材を介してドローバーを駆動するように構成することにより、上記ドローバーの駆動力や上記弾性体の弾力が、主軸回転用のベアリングに作用することはない。このため、上記主軸回転用のベアリングが傷むことがない。
【0082】
また、上記一対の駆動部材を半径方向に配置するとともに、これら駆動部材に弾性体を掛け渡し状に保持することにより、装置の軸方向寸法を小さく設定することが可能となり、装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態であるチャック駆動装置の全体断面図である。
【図2】図1におけるII−II線に沿う要部の断面図である。
【図3】図1における III−III 線に沿う断面図である。
【図4】図1に示すチャック駆動装置の要部の断面図である。
【図5】図4に示す状態から、ワークを把持しない状態でドローバーが移動させられた状態を示す要部の断面図である。
【図6】図5に示す状態から、第2のバネ部材が変形させられた状態を示す要部の断面図である。
【図7】図6に示す状態から、第1のバネ部材が変形させられて、チャックに締め付け力が作用した状態を示す要部の断面図である。
【図8】本願発明に係る弾性体の変形特性を示す図である。
【図9】本願発明に係るチャック駆動装置を用いて、荒加工と仕上加工とを連続して行う場合のフローチャートである。
【図10】図9に対応して、電動モータの出力、回転速度の変化を表す図である。
【符号の簡単な説明】
1 チャックの駆動装置
2 ドローバー
3 電動モータ
5 トルク検出手段
6 制御手段
10 駆動力伝達手段
11 駆動力伝達手段
12 駆動力伝達手段
13 駆動力伝達手段
21 弾性体
26 弾性部材
27 弾性部材
Claims (10)
- 電動モータの回転駆動力によってドローバーを軸方向に移動させ、チャックを開閉駆動するチャックの駆動装置であって、
上記電動モータの回転駆動力を軸方向駆動力に変換して上記ドローバーを移動させる駆動力伝達手段と、
上記電動モータの出力トルクを検出するトルク検出手段と、
上記トルク検出手段からの出力トルクに基づいて上記電動モータの回転速度を制御する制御手段とを備え、
上記駆動力伝達手段は、弾性係数の大きい第1の弾性部材と、弾性係数の小さい第2の弾性部材からなる弾性体を介して上記ドローバーを軸方向に移動させるように構成されているとともに、
上記制御手段は、上記ワークを把持しない状態では上記電動モータを高速回転させる一方、上記チャックがワークを把持して上記第2の弾性部材が変形することにより生じる電動モータの出力トルクを検出して、上記電動モータの回転速度を減速させるとともに、
上記第2の弾性部材が変形限度に達した後に、上記第1の弾性部材が変形させられて上記トルク検出手段が所定のトルクを検出した時に上記電動モータを停止させるように構成されている、チャックの駆動装置。 - 上記駆動力伝達手段は、
主軸の端部において、スラスト軸受を介して上記主軸に対して回転可能かつ軸方向移動不可能に保持されるネジ軸部と、
上記ネジ軸部に上記電動モータから回転駆動力を伝達する回転駆動力伝達機構と、
外周部に第1の保持部を有し、内周ネジ部が上記ネジ軸部に螺合させられるとともに、上記主軸に対して相対回転不可能に保持されて、上記ネジ軸部の回転によって軸方向に移動させられる第1の駆動部材と、
上記第1の保持部に対向する第2の保持部を有し、端部が上記ドローバーに連結されるとともに、上記第1の駆動部材に対して軸方向相対移動可能に保持される第2の駆動部材と、
上記第1の保持部と上記第2の保持部に掛け渡し状に保持されるとともに、上記第1の駆動部材と上記第2の駆動部材の軸方向相対変位によって弾性変形させられる上記弾性体とを備えて構成される、請求項1に記載のチャックの駆動装置。 - 上記回転駆動力伝達機構は、上記電動モータの駆動力伝達経路を断続させることのできるクラッチ装置を備えて構成されている、請求項2に記載のチャックの駆動装置。
- 上記弾性体は、弾性係数の大きい第1のバネ部材と、弾性係数の小さい第2のバネ部材とを組み合わせて構成された圧縮バネである、請求項2又は請求項3のいずれかに記載のチャックの駆動装置。
- 上記第2のバネ部材を、上記チャックにワークの最低把持力が生じる弾力が発生するように構成した、請求項4に記載のチャックの駆動装置。
- 上記第1の駆動部材の外周を囲むように配置した大径皿バネから上記第1のバネ部材を構成するとともに、上記第1のバネ部材の側部周方向に所定間隔で配置した複数の小径皿バネから上記第2のバネ部材を構成した、請求項4又は請求項5のいずれかに記載のチャックの駆動装置。
- 電動モータによってドローバーを軸方向に移動させることによって、チャックを開閉駆動するチャックの駆動方法であって、
弾性係数の大きな第1の弾性部材と弾性係数の小さい第2の弾性部材を組み合わせて構成される弾性体を介して上記ドローバーを移動させるように構成されており、
上記ワークを把持しない状態では上記電動モータを高速回転させる一方、
上記チャックがワークを把持して上記第2の弾性部材が変形することにより生じる電動モータの出力トルクを検出して制御信号を出力することにより、上記電動モータの回転速度を減速させるとともに、
上記第2の弾性部材が変形限度に達した後に、上記第1の弾性部材が変形させられて上記電動モータの出力トルクが設定されたトルクに達したときに制御信号を出力することにより、上記電動モータを停止させる、チャックの駆動方法。 - チャックがワークを把持しない状態において、上記電動モータを高速で回転させて上記ドローバーを駆動する高速駆動工程と、
チャックがワークを把持して上記第2の弾性部材が変形することにより生じる電動モータの出力トルクを検出して、上記電動モータの回転速度を減速する回転速度減速工程と、
上記第2の弾性部材が変形限度に達した後に、上記第1の弾性部材を変形させながら低速でワークを締め付けるワーク締め付け工程と、
所定の出力トルクが検出されたとき、電動モータの回転を停止するとともに、上記電動モータの回転駆動力伝達経路を切断し、上記弾性体の弾力が作用した状態で上記ドローバーを保持する締め付け保持工程とを含む、請求項7に記載のチャックの駆動方法。 - 上記締め付け保持工程において設定された荒加工用の締め付け力でワークをチャックに保持してワークの荒加工を行う荒加工保持工程と、上記電動モータの回転駆動力伝達経路を接続するとともに、上記電動モータをワークの締め付け力解除方向に低速で回転させ、上記ドローバーに第2の弾性体の弾力が作用する領域内で電動モータを停止させて上記ワークを仮保持する締め付け力弛緩工程と、
上記電動モータをワークの締め付け方向に再度回転させ、上記荒加工保持工程より小さい仕上加工用の締め付け力をワークに作用させた状態で電動モータを停止させるとともに、上記電動モータの回転駆動力伝達経路を切断してワークを保持する再締め付け工程と、
上記仕上加工用の締め付け力でワークをチャックに保持して仕上加工を行う仕上加工保持工程とを含む、請求項8に記載のチャックの駆動方法。 - ワークの加工終了後、上記電動モータの回転駆動力伝達経路を接続し、電動モータを締め付け力解除方向に高速で回転させる締め付け力解除工程を含む、請求項7から請求項9のいずれかに記載のチャックの駆動方法。
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