JP5419286B2 - フォワードコンバータ - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチング電源装置に関し、特に、待機時の効率を改善したフォワード方式のスイッチング電源に関する。
近年、地球温暖化に端を発する温室効果ガス排出抑制等の気運の高まりから、家庭用電化製品や事務機器をはじめとする電子機器の低消費電力化に対する早急な対応が求められている。
ここで、現在の家庭用電化製品や電子機器には電源部にスイッチング電源装置が通常搭載されているところ、理想的にはスタンバイモードを含む広範囲な負荷領域で高効率及び低ノイズのスイッチング電源装置が求められている。
その中でも、フォワード方式のスイッチング電源装置は絶縁型コンバータであると共に簡素で制御が容易であり、また定常状態における効率も高い水準を維持できることから、様々な電化製品の電源部に多用されている。
図6は従来例に係るフォワード方式のスイッチング電源装置の一例を示す回路図である。
トランスTの一次側には、商用電源3からの交流電圧を整流する全波整流回路4と、全波整流回路4の出力端子間に接続され且つ全波整流回路4の出力を平滑する平滑コンデンサC1と、平滑コンデンサC1の両端間に直列に接続され且つ平滑コンデンサC1の両端の電圧が直流入力電圧Viとして印加される、トランスTの一次巻線P1(巻数N1)及びスイッチング素子Q1と、スイッチング素子Q1のオンオフを制御する制御回路7と、が設けられている。スイッチング素子Q1は、例えばMOSFETからなる。
また、トランスTの二次側には、トランスTの一次巻線P1の電圧と同相の電圧が発生するように巻回された二次巻線S1’(巻数N2’)に接続された整流平滑回路が設けられている。
整流平滑回路は、二次巻線S1’の一端側(●が付された側)にアノードが接続された整流ダイオードD1と、二次巻線S1’の他端側にアノードが接続され、整流ダイオードD1のカソードにカソード側が接続されたフリーホイールダイオード(転流用素子)D2と、整流ダイオードD1及フリーホイールダイオードD2それぞれのカソードに一端側が接続され、他端が負荷8に接続される二次側出力端子(+側)に接続されたチョークコイルL2と、二次側回路の出力端子(+,−)間に接続され且つ二次側回路の出力を平滑する平滑コンデンサC2と、からなる。
以上の整流平滑回路からなる二次側回路は、出力端子から電圧Voを負荷8に出力する。
また、この例に係るスイッチング電源装置は、二次側の出力電圧Voに応じた信号を一次側にフィードバックするための帰還回路5を備えている。帰還回路5の入力側は、負荷に接続される二次側出力端子に接続されている。この帰還回路5は、平滑コンデンサC2の両端電圧と所定の基準電圧とを比較し、その誤差電圧を、電圧誤差信号として一次側の制御回路7にフィードバックする。
制御回路7は、帰還回路5からフィードバックされた電圧誤差信号に基づきスイッチング素子Q1をオン/オフさせてPWM制御を行い、二次側の出力電圧Voが一定になるように制御する。ここで、スイッチング素子Q1のゲートには、制御信号として、数ボルト程度の電圧が印加される。
次に、このように構成された従来例に係るスイッチング電源装置1の概略動作を説明する。
定常動作状態において、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数と、出力電圧Voに応じたオンデューティーが制御回路7により設定される。スイッチング素子Q1のオン期間は、トランスTの一次巻線P1に直流入力電圧Viが印加され、二次巻線S1’には電圧V2の正電圧が発生する。これにより、チョークコイルL2には、V2−(Vo)の電圧が印加され、トランスTの二次巻線S1’、チョークコイルL2、出力コンデンサC2、整流ダイオードD1の経路で増加電流となる電流I2が流れる。
次に、制御回路7により出力電圧Voに応じたタイミングt1’でスイッチング素子Q1がオフすると、トランスTの励磁エネルギーの放出に伴うリセット電圧波形が、二次巻線S1’の電圧V2において負方向に発生する。このリセット電圧はフォワード電圧とも言われる。このため、整流ダイオードD1はオフする。チョークコイルL2の両端子電圧の極性は先と逆転し、チョークコイルL2の両端子電圧は出力電圧Voとなる。チョークコイルL2には、チョークコイルL2、出力コンデンサC2、フリーホイールダイオードD2の経路で減少電流となる電流I2が流れる。
この後、制御回路7より設定される次のスイッチング素子Q1のオンタイミングt2’でスイッチング素子Q1はオンする。そして、この繰り返しによりチョークコイルL2には電流が流れ、負荷に二次側出力端子を通じて電流I2の平均電流が供給される。
ここで、スイッチング電源装置1の出力電圧Voの安定化は、例えば出力電圧Voが上昇すると、その信号が制御回路7に伝えられ、制御回路7はスイッチング素子Q1のオンデューティーを狭くする方向に動作する。これにより、出力電圧Voの安定化が図られる。以上の動作が、一般的な単出力シングルフォワードコンバータの回路動作となっている。
ところで、フォワード方式では、待機時を含む軽負荷域における効率が一般的に20〜30%と低く、定常状態における効率との差が顕著な点が問題視されている。これは、低負荷時には総出力電力に対するスイッチング損失の影響が増大することから、定常状態との効率差が拡大することによるものである。この点が、待機電源としてフォワード方式のスイッチング電源装置を採用する際における問題点であった。
上記の問題点に着目し、これまでにも待機時の効率を改善する試みは種々なされている。例えば、特許文献1には、公知の間欠発振方式をフォワード方式のスイッチング電源装置に適用した際に生じ得る問題点を解決することを課題として、一次側のスイッチング素子をオンさせる期間、間隔及びタイミングを制御する検出制御部によって、ヒステリシスを利用した連続発振から間欠発振への切り替え、またその逆の切り替えを行うフォワード方式のスイッチング電源装置が開示されている。
また、特許文献2には、一次側のスイッチング素子を複数個並列に備え、これらの駆動個数を負荷状況に応じて変動させることにより低負荷時における電力損失の増大を抑制しつつ、高負荷時における電力損失を低減することができるフォワード方式のスイッチング電源回路が開示されている。具体的には、スイッチング損失の影響が大きくなる低負荷時には、スイッチングに用いられるスイッチング素子の数を減らしてスイッチング損失を低減する制御が行われる様になっている。一方、スイッチング素子のオン抵抗による電力損失の影響が大きくなる高負荷時には、スイッチングに用いられるスイッチング素子の数を増やし、スイッチング素子の並列数を増すことによりオン抵抗による電力損失を低減する制御が行われる様になっている。
しかしながら、特許文献1に記載のフォワード方式のスイッチング電源装置では、ヒステリシスを利用した間欠発振の導入に際し、一々負荷状況の継続時間を制御回路上でタイマカウントにより把握する必要があり、制御回路は待機状態の判定に加えて計時を行う必要があり、必ずしも低廉に実現できる十分シンプルな構成ではないと言った問題があった。
また、特許文献2に記載のフォワード方式のスイッチング電源装置では、複数個のスイッチング素子を要し、製造コスト上の問題があると共に、負荷状況に応じてスイッチング素子の駆動個数を変動させる制御を行うことから、負荷状況の変動が激しいと制御が煩雑になると言った問題があった。
このように、上記の問題点に着目し、待機時の効率が改善され、かつ十分に有用なものはこれまで世の中に提供されていなかった。
特開2010−11661号公報 特開2009−278836号公報
従って本発明は、待機時の効率がより改善され、かつ十分に有用なスイッチング電源装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、本願発明者は、
i)二次巻線の両端間に位置する中間タップに極性反転回路の入力側を接続すると共に、同出力側を二次巻線に接続されたダイオードのカソードに一端が接続されたチョークコイルの他端側に接続する構成とすることで、
ii)(待機時を含む)軽負荷時には二次巻線から、スイッチング素子がオフのとき上記二次巻線の両端に発生するフォワード側電圧の一部を取り出し、これを極性反転回路を通じて反転させたのち、得られた電圧を二次側出力端子に出力させることが可能となり、そうすることによって、
iii)一次側のスイッチング素子がオフの際、上記極性反転回路がない場合に比較して二次側回路からの出力よりも高い電圧を出力させ得ることを見い出し、さらに、
iv)上記軽負荷時において、(定常状態と同じスイッチング周波数下で)より高い二次側出力電圧を出力させ得る上記構成とすれば、定常状態と同レベルの二次側出力電圧を維持することで足りるのであればスイッチング周波数を定常状態のときより下げ得ることを見い出し、その結果スイッチング損失の低減を成し得ることを以て、本発明を完成した。
上記課題を解決可能な本発明のスイッチング電源装置は、(1)少なくとも定常動作と負荷状況が前記定常動作時よりも軽い軽負荷動作の動作状態をもつフォワードコンバータであって、
入力側と出力側とを絶縁し、一次巻線の電圧と同相の電圧が発生するように二次巻線が巻回されたトランスと、
前記トランスの一次側に、商用電源からの交流電圧が整流された電圧が入力される一次側平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサの両端間に直列に接続され且つ前記平滑コンデンサの両端の電圧が直流入力電圧として印加される、前記トランスの一次巻線及びスイッチング素子と、
前記スイッチング素子のオンオフを制御する制御回路と、
前記二次巻線の一端側にアノードが接続された整流ダイオードと、
前記二次巻線の他端側にアノードが接続され、前記整流ダイオードのカソードにカソードが接続されたフリーホイールダイオードと、
前記整流ダイオード及び前記フリーホイールダイオードのカソードに一端側が接続され、他端側が前記負荷に接続される二次側出力端子の一端側に接続されたチョークコイルと、
前記チョークコイルの他端側と前記二次巻線の他端側との間に接続され、二次側回路の出力を平滑する二次側平滑コンデンサと、
前記二次巻線の両端間に位置する中間タップに入力側が接続されると共に、出力側が前記チョークコイルの他端側に接続された極性反転回路と、
前記負荷に供給される二次側出力電圧が一定となるように前記制御回路に前記二次側出力電圧に関する信号を帰還させる帰還回路と、
を備え、
前記極性反転回路は、前記軽負荷動作時には前記二次巻線から、前記スイッチング素子がオフのとき前記二次巻線の両端に発生するフォワード側電圧の一部を取り出し、これを反転させたのち、得られた電圧を二次側出力端子に出力させることを特徴とするものである。
好ましくは、(2)前記極性反転回路は、
前記二次巻線の両端間に位置する中間タップに一端側が接続された抵抗と、
前記抵抗の他端側に一端側が接続されたコンデンサと、
前記コンデンサの他端側に一端側が接続され、他端側が前記二次巻線の他端側に接続されたコイルと、
前記コンデンサの他端側にアノード側が接続され、カソード側が前記チョークコイルの他端側に接続されたダイオードと、
からなる。
また、(3)前記動作状態が待機状態か否かを検出する検出手段をさらに備え、
前記検出手段により前記動作状態が前記定常動作から前記待機動作に移行したことが検出されると、前記制御回路は前記スイッチング周波数を前記定常動作におけるスイッチング周波数より低い、予め定められた待機動作用のスイッチング周波数に切り替えて前記スイッチング素子を駆動させる構成としても構わない。
このとき、(4)前記検出手段は、前記動作状態が待機動作であることを示すスタンバイ信号を受信して前記制御回路に伝達するものであっても良い。
或いは、(5)前記検出手段は、前記定常動作から前記待機動作に前記動作状態が移行した時に前記二次側出力端子に出力される電圧と、予め設定された前記定常動作時における二次側出力電圧との差違の大きさから、前記動作状態が前記定常動作から前記待機動作に移行したか否かを検出するものであっても構わない。
本発明によれば、軽負荷時におけるスイッチング損失を低減でき、スタンバイモードを含む広範囲な負荷領域で効率に優れたスイッチング電源装置を提供することができる。
また本発明によれば、待機状態の検出を行うだけで足りる、低廉に実現できる十分シンプルな構成でありながら、待機時の効率に優れ、かつ十分に有用なスイッチング電源装置を提供することができる。
本発明に係るスイッチング電源装置の一実施例を示す回路図である。 本実施例のスイッチング電源装置の待機時における各部動作波形図である。 本実施例のスイッチング電源装置の待機時における各部動作波形図である。 本実施例のスイッチング電源装置の待機時における各部動作波形図である。 本実施例のスイッチング電源装置の実験波形である。 従来例に係るスイッチング電源装置の一例を示す回路図である。
以下、本発明のスイッチング電源装置の詳細に付き、一実施例を用いて説明する。
図1は本発明に係るスイッチング電源装置の一実施例を示す回路図である。本実施例では、入力側と出力側とがトランスによって絶縁されたフォワード方式のスイッチング装置が開示されており、トランスTの一次側には、商用電源3からの交流電圧を整流する全波整流回路4と、全波整流回路4の出力端子間に接続され且つ全波整流回路4の出力を平滑する平滑コンデンサC1(本発明の「一次側平滑コンデンサ」に相当)と、平滑コンデンサC1の両端間に直列に接続され且つ平滑コンデンサC1の両端の電圧が直流入力電圧Viとして印加される、トランスTの一次巻線P1(巻数N1)及びスイッチング素子Q1と、スイッチング素子Q1のオンオフを制御する制御回路7と、が設けられている。スイッチング素子Q1は、例えばMOSFETからなる。
また、トランスTの二次巻線は、該二次巻線の両端間に位置する中間タップによって、トランスTの一次巻線P1の電圧と同相の電圧が発生するように巻回された第1の二次巻線S1(巻数N2)と、同じくトランスTの一次巻線P1の電圧と同相の電圧が発生するように巻回された第2の二次巻線S2(巻数N3)とに分離されている。トランスTの二次側には、二次巻線(第1の二次巻線S1+第2の二次巻線S2)に接続された第1の整流平滑回路のほか、第2の二次巻線S2に接続された第2の整流平滑回路が設けられている。
本実施例では、第1の二次巻線S1の巻数N2と第2の二次巻線S2の巻数N3とは同一とされている。
第1の整流平滑回路は、第1の二次巻線S1の一端側(●が付された側)にアノードが接続された整流ダイオードD1と、第2の二次巻線S2の他端側にアノードが接続され、整流ダイオードD1のカソードにカソード側が接続されたフリーホイールダイオードD2と、整流ダイオードD1及びフリーホイールダイオードD2それぞれのカソードに一端側が接続され、他端側が負荷8に接続される二次側出力端子(+側)に接続されたチョークコイルL2と、二次側回路の出力端子(+,−)間(チョークコイルL2の他端側と二次巻線S1+S2の他端側との間)に接続され且つ二次側回路の出力を平滑する平滑コンデンサC2と、からなる。
第2の整流平滑回路は、極性反転回路2aと平滑コンデンサC3とから構成され、トランスTの第2の二次巻線S2に誘起された電圧を反転させた上で整流及び平滑し、出力端子に電圧供給を行う。このように、この実施形態では、平滑コンデンサC2、C3が、本発明の「二次側平滑コンデンサ」として機能する。
本実施例では、極性反転回路2aは、直列接続された第1及び第2の二次巻線S1、S2の両端間に位置する中間タップにあたる第1の二次巻線S1の他端側及び第2の二次巻線S2の一端側に一端側が接続された抵抗Raと、抵抗Raの他端側に一端側が接続されたコンデンサCaと、コンデンサCaの他端側に一端側が接続され、他端側が二次巻線S2の他端側に接続されたコイルLaと、コンデンサCaの他端側にアノード側が接続され、カソード側がチョークコイルL2の他端側に接続されたダイオードDaと、から構成されている。又本実施例では、ダイオードDaのカソード側は、チョークコイルL2の他端側にその一端が接続された平滑コンデンサC3とも接続されている。
以上の第1の整流平滑回路及び第2の整流平滑回路からなる二次側回路は、出力端子から電圧Voを負荷8に出力する。
また、本実施例に係るスイッチング電源装置は、二次側の出力電圧Voに応じた信号を一次側にフィードバックするための帰還回路5を備えている。帰還回路5の入力側は、負荷に接続される二次側出力端子の正電圧側に接続されている。この帰還回路5は、平滑コンデンサC2の両端電圧と所定の基準電圧とを比較し、その誤差電圧を、電圧誤差信号として一次側の制御回路7にフィードバックする。本実施例では、帰還回路5はシャントレギュレータ及びフォトカプラから構成され、シャントレギュレータより得られた信号をフォトカプラを介して一次側の制御回路7にフィードバックしている。
ここで、本実施例に係るスイッチング電源装置では、待機時を含む軽負荷時には第1の整流平滑回路のほかに極性反転回路2aを含む第2の整流平滑回路を利用して整流が行われるところ、一次側への電圧帰還はシャントレギュレータに入力される第1の整流平滑回路より得られる電圧又は第2の整流平滑回路より得られる電圧の内何れか高い方の電圧で帰還がかかる様構成されている。
制御回路7は、帰還回路5からフィードバックされた電圧誤差信号に基づきスイッチング素子Q1をオン/オフさせてPWM制御を行い、二次側の出力電圧Voが一定になるように制御する。ここで、スイッチング素子Q1のゲートには、制御信号として、数ボルト程度の電圧が印加される。
さらに、本実施例に係るスイッチング電源装置は、動作状態が定常動作から待機動作に移行したときに制御回路7にスタンバイ信号(動作状態が待機動作であることを示す信号)を入力するためのスタンバイ状態検出部6(本発明の「検出手段」に相当)を備えている。本実施例では、スタンバイ状態検出部6は外部から入力されるスタンバイ信号を受信して制御回路7に伝達する構成となっている。制御回路7は、スタンバイ状態検出部6がスタンバイ信号を受けると、動作状態が定常動作から待機動作になったと判断して、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を定常動作時より低くする制御を行う。より具体的には、スタンバイ状態検出部6により動作状態が定常動作から待機動作に移行したことが検出されると、制御回路7は、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を定常動作におけるスイッチング周波数より低い、予め定められた待機動作用のスイッチング周波数に切り替えてスイッチング素子Q1を駆動させる。
次に、このように構成された本実施例のスイッチング電源装置の動作を、図2〜4に示す波形図を参照しながら説明する。
図2(a)は極性反転回路2aのコンデンサCaとコイルLaの中点(Y点)−GND間の電圧(縦軸は50V/div.)、
図2(b)はトランスTの第1及び第2の二次巻線S1及びS2の両端電圧(縦軸は100V/div.)、
図3(a)及び図4(a)は極性反転回路2aのダイオードDaのカソード−アノード間の電圧(縦軸は50V/div.)、
図3(b)はチョークコイルL2の両端電圧を表す、二次側出力端+側と、L2の一端側、D1及びD2のカソード側(X点)との間の電圧(縦軸は100V/div.)、
図4(b)は二次側出力端+側と、第1の二次巻線S1一端側との間の電圧(縦軸は100V/div.)、
である。
[各部動作波形について]
次に、待機時における動作を状態毎に分けて説明した本実施例のスイッチング電源装置の実験波形につき解説する。動作させた条件は、入力電圧を商用交流240V、定常状態におけるスイッチング周波数を93kHz程度、待機状態におけるスイッチング周波数を25kHz程度とした。出力電圧Voは直流24V一定とした。なお、待機状態におけるスイッチング周波数については、トランスの巻数比等にもよるが、概ね定常状態におけるスイッチング周波数の1/2〜1/5程度とすることが好適である。
図2(a)及び(b)から読み取れる通り、スイッチング素子Q1オフ時、極性反転回路2aのコンデンサCaとコイルLaの中点(Y点)には、トランスTの第2の二次巻線S2に現れるフォワード側電圧が確かに反転されて出力されていることが看取される。この、図2(a)に示される極性反転回路2aのコンデンサCaとコイルLaの中点(Y点)−GND間の電圧は、図1からも明らかな通り極性反転回路2aのダイオードDaのアノード−GND間の電圧にも相当する。極性反転回路2aのダイオードDaのカソード−アノード間の電圧については次に図3(a)及び図4(a)を参照しつつ説明する。
図3(a)及び図4(a)は、極性反転回路2aのダイオードDaのカソード−アノード間の電圧である。これは、ダイオードDaのカソード−GND間電圧が図1の平滑コンデンサC3の両端電圧つまり出力電圧Voであること、及び極性反転回路2aのダイオードDaのアノード−GND間の電圧が上記の通り図2(a)に示される極性反転回路2aのコンデンサCaとコイルLaの中点(Y点)−GND間の電圧であることから、両者の差をとることで図3(a)及び図4(a)の様になることが理解される。
図3(b)はチョークコイルL2の両端電圧を表す、二次側出力端+側と、L2の一端側、D1及びD2のカソード側(X点)との間の電圧である。
図2(b)及び図3(b)から読み取れる通り、トランスTの二次巻線にフォワード側電圧が現れている期間中は、スイッチング素子Q1ターンオン時にチョークコイルL2に表れている極性とは逆の極性の電圧がチョークコイルL2に表れていることが読み取れる。
図4(b)は、二次側出力端+側と、第1の二次巻線S1一端側との間の電圧である。これは、二次側出力端+側−GND間電圧が図1の平滑コンデンサC2又はC3の両端電圧つまり出力電圧Voであること、及びトランスTの第1及び第2の二次巻線S1及びS2の両端電圧が上記図2(b)に示される電圧であることから、両者の差をとることで図4(b)の様になることが理解される。
図3(a)及び図4(a)、並びに図3(b)に示す通り、待機時には、これまでの第1の整流平滑回路のほかに第2の整流平滑回路からも、スイッチング素子Q1オフ時にトランスTの第2の二次巻線S2に現れるフォワード側の電圧を、極性反転回路2aを介して二次側出力端子の正電圧側に出力させ得ることが分かる。
同時に、図3(a)及び図4(a)、並びに図3(b)から、スイッチング素子Q1オフ時に第2の整流平滑回路から二次側出力端子の正電圧側に出力される電圧は、チョークコイルL2を介し平滑されて出力される第1の整流平滑回路から二次側出力端子の正電圧側に出力される電圧より高いときもあることが見てとれる。
このように、図2(a)及び(b)、並びに図3(a)及び図4(a)からも明らかな通り、本実施例に係るスイッチング電源装置では、待機時には、スイッチング素子Q1オフ時にトランスTの第2の二次巻線S2に現れるフォワード側の電圧が極性反転回路2aを介して二次側出力端子の正電圧側に出力される。
[定格負荷時における動作]
本実施例のスイッチング電源の定格負荷時における動作は、冒頭で説明した従来例に係るスイッチング電源装置の動作と同様であり、第1の整流平滑回路を通じて負荷へ電力が供給される。
これは、待機時を含む軽負荷時に比べて負荷が重い定格負荷の場合は第1の整流平滑回路から負荷へ優先的に電力が供給されることによる。
つまり、見かけ上、第2の整流平滑回路の極性反転回路2aのインピーダンス(抵抗Ra及びコンデンサCaのインピーダンスはRa+1/ωCa, ωはスイッチング周波数)が高いことから、第2の整流平滑回路に電流を流そうとするときには大きな電圧ドロップが生じるため、軽負荷時とは異なり負荷が重い定格負荷の場合は第1の整流平滑回路から負荷へ優先的に電力が供給されることによる。
[軽負荷時における動作]
次に、軽負荷時には、これまでの第1の整流平滑回路のほかに第2の整流平滑回路からも、スイッチング素子Q1オフ時にトランスTの第2の二次巻線S2に現れるフォワード側の電圧が、極性反転回路2aを介して二次側出力端子の正電圧側に出力され得る。
このとき、本実施例のスイッチング電源では、チョークコイルL2を介し平滑されて出力される第1の整流平滑回路から二次側出力端子の正電圧側に出力される電圧より高い電圧を、第2の整流平滑回路から二次側出力端子の正電圧側に出力させ得る。
ここで、本実施例のスイッチング電源装置の待機時における動作は、時刻t0〜t8からなる1スイッチング周期Tsにおいて8つの動作状態に分けることが出来る。以下では各動作状態ごとに説明する。
(1)状態1 state1 [t0≦t<t1]
本実施例のスイッチング電源装置では、定常動作状態におけるスイッチング素子Q1のスイッチング周波数とは別に、スタンバイ状態検出部6を経て外部から入力されるスタンバイ信号に基づき、制御回路7により待機動作状態におけるスイッチング素子Q1のスイッチング周波数が設定される。待機動作状態におけるスイッチング周波数は、定常動作状態におけるスイッチング周波数より低く設定される。なお定常動作時と同様、待機動作時におけるオンデューティーの制御は、二次側出力から一次側に帰還される出力電圧Voの値に応じ、設定電圧と合わせるべく適宜制御回路7により行われる。
時刻t0でスイッチング素子Q1がターンオンする。従来例同様、スイッチング素子Q1のオン期間は、トランスTの一次巻線P1に直流入力電圧Viが印加され、図2(b)に示す通り、第1の二次巻線S1の一端側から第2の二次巻線S2他端側にかけては電圧V2の正電圧が発生する。これにより、チョークコイルL2には、V2−(Vo)の電圧が印加され、トランスTの第1及び第2の二次巻線S1及びS2、チョークコイルL2、出力コンデンサC2、整流ダイオードD1の経路で増加電流となる電流I2が流れる。
一方、第2の整流回路では、極性反転回路の入力側に、第2の二次巻線S2の一端側から第2の二次巻線S2他端側にかけて電圧V22の正電圧が発生する。これにより、ダイオードDaはターンオンされ、トランスTの第2の二次巻線S2、抵抗Ra、コンデンサCa、ダイオードDa、平滑コンデンサC3の経路で電流Iaが流れる。
(2)状態2 state2 [t1≦t<t2]
時刻t1でスイッチング素子Q1がターンオフすると、従来例同様、第1の整流回路ではトランスTの励磁エネルギーの放出に伴うリセット電圧又はフォワード電圧と言われる電圧波形が、図2(b)に示す通り第1及び第2の二次巻線S1及びS2の両端において負方向に発生する。このため、整流ダイオードD1はオフする。図3(b)に示す通り、チョークコイルL2の両端電圧の極性は先と逆転し、チョークコイルL2の両端電圧を表す二次側出力端+側と、L2の一端側、D1及びD2のカソード側(X点)との間の電圧は出力電圧Voとなる。チョークコイルL2には、チョークコイルL2、出力コンデンサC2、フリーホイールダイオードD2の経路で減少電流となる電流I2が流れる。
なお、図2(b)及び図3(b)から読み取れる通り、チョークコイルL2の両端子電圧は、第1及び第2の二次巻線S1及びS2の両端において負方向に発生するフォワード電圧がゼロに戻るまで出力電圧Vo一定のまま出力され続ける。第1及び第2の二次巻線S1及びS2の両端に負方向に発生していたフォワード電圧が終了すると、チョークコイルL2の両端子電圧はVoからゼロに移行する。
第2の整流回路でも、極性反転回路の入力側には、第2の二次巻線S2の両端子電圧の極性が先と逆転し、図2(b)に示す通りフォワード電圧が負方向に発生する。このため、逆バイアスされたダイオードDaはターンオフされるため、ダイオードDaターンオフ後はトランスTの第2の二次巻線S2、コイルLa、コンデンサCa、抵抗Raの経路で電流Iaが逆向きに流れる。スイッチング素子Q1ターンオン時に電荷が蓄積されていたコンデンサCaは、電流Iaが逆向きに流れることによって電荷が引き抜かれる。コンデンサCaの電荷引き抜きが終了した時刻t2の直前で状態2は終了する。
(3)状態3 state3 [t2≦t<t3]
時刻t2で電荷引き抜きが終了したコンデンサCaについては、引き続きトランスTの第2の二次巻線S2、コイルLa、コンデンサCa、抵抗Raの経路で逆向きの電流Iaが流れる。このため、時刻t2を越えると、コンデンサCaは今度は逆向きの電流Iaにより、スイッチング素子Q1ターンオン時とは逆極性に充電される。最終的に極性反転回路2aのコンデンサCaとコイルLaの中点(Y点)−GND間の電圧が出力電圧Voになり、再びダイオードDaがターンオンする時刻t3の直前で状態3は終了する。
(4)状態4 state4 [t3≦t<t4]
コンデンサCaの充電が終了し、フォワード電圧が反転する時刻t3で再びダイオードDaがターンオンすると、ダイオードDaを経て、平滑コンデンサC3に向け電流が流れる。
負方向に発生しているフォワード電圧がゼロに戻り出す時刻t4の直前で状態4は終了する。
(5)状態5 state5 [t4≦t<t5]
時刻t4で、負方向に発生しているフォワード電圧はゼロに向け戻り始める。
この間も、ダイオードDaはターンオンを続け、ダイオードDaを経て、平滑コンデンサC3に向け電流は流れる。
第2の二次巻線S2に負方向に発生していたフォワード電圧が終了し、再び正電圧が生じる時刻の直前で状態5は終了する。
(6)状態6 state6 [t5≦t<t6]
時刻t5で第2の二次巻線S2に負方向に発生していたフォワード電圧が終了し、再び正電圧が生じると、これまで状態3〜5において逆極性に充電されていたコンデンサCaは、再び順方向の電流が流れることによって電荷が引き抜かれる。電荷が引き抜かれる向きは状態3とは逆方向である。電流Iaの流れる経路は状態1に戻り、トランスTの第2の二次巻線S2、抵抗Ra、コンデンサCa、ダイオードDa、平滑コンデンサC3の順である。
コンデンサCaの電荷引き抜きが開始されたのちはダイオードDaはターンオフするため、ダイオードDaターンオフ後はトランスTの第2の二次巻線S2、抵抗Ra、コンデンサCa、そしてコイルLaの経路で順方向の電流Iaが流れる。コンデンサCaの電荷引き抜きが終了した時刻t6の直前で状態6は終了する。
(7)状態7 state7 [t6≦t<t7]
時刻t6で電荷引き抜きが終了したコンデンサCaについては、引き続き抵抗Ra、コンデンサCa、そしてコイルLaの経路で順方向の電流Iaが流れる。このため、時刻t6を越えると、コンデンサCaは今度は再び順方向の電流Iaにより、スイッチング素子Q1ターンオン時と同極性に充電される。コンデンサCaへの充電が終了した時刻t7の直前で状態7は終了する。
ところで、図2(a)から分かるように、時刻t7では最終的に極性反転回路2aのコンデンサCaとコイルLaの中点(Y点)−GND間の電圧は出力電圧Voに達しないことが見て取れる。そのためダイオードDaはターンオンせず、図3(a)及び図4(a)に示す通り、以降はダイオードDaのカソード−アノード間電圧が引き続き発生する。
(8)状態8 state8 [t7≦t<t8]
この後は、第2の二次巻線S2には負方向にフォワード電圧発生、同電圧がゼロに戻る、そして再び負方向にフォワード電圧発生、同電圧がゼロに戻ると言った繰り返しが減衰を伴いつつ生じる。
これに合わせ、コンデンサCaも、スイッチング素子Q1ターンオン時とは逆極性に充電された後にまたスイッチング素子Q1ターンオン時と同極性に充電されると言った繰り返しが減衰を伴いつつ生じる。
しかしながら、この段階に来るともはや、極性反転回路2aのコンデンサCaとコイルLaの中点(Y点)−GND間の電圧は出力電圧Vo以上になり得ず、ダイオードDaがターンオンすることは次の周期まで待たねばならない。
時刻t7より先のスイッチング素子Q1のターンオフ期間では、ダイオードDaはターンオンせず、ダイオードのカソード−アノード間には図3(a)及び図4(a)で示すような電圧が発生した状態が続くことになる。時刻t8においてスイッチング素子Q1が再びターンオンし、一スイッチング周期が終了する。時刻t8より先は、これまで説明した時刻t0以降と同様の動作である。
したがって、本実施例のスイッチング電源装置では、図3(a)及び図4(a)、図3(b)からも見てとれる通り、待機を含む軽負荷動作時には第1の整流平滑回路のほかに第2の整流平滑回路から二次側出力端子の正電圧側に電圧出力が行われる。特に、スイッチング素子Q1がターンオフしたときにトランスTの両端から発生するフォワード電圧出力が終了し、チョークコイルL2からの電圧出力がゼロになってからも、第2の整流平滑回路から二次側出力端子の正電圧側に電圧出力が行われ、これが平滑されることにより待機時における出力電圧を安定なものとしている。
このように、本実施例のスイッチング電源装置では、軽負荷時において、これまで単にチョークコイルL2を介し平滑されて出力される第1の整流平滑回路から二次側出力端子の正電圧側に出力される電圧より高い電圧出力を得ることが可能となっている。
これらより、本実施例のスイッチング電源装置では、待機時を含む軽負荷動作時におけるスイッチング周波数を定常動作時よりも低く設定しても、十分余裕をもってあらかじめ定めた設定電圧を発生することが可能となっている。その結果、十分なスイッチング損失の低減効果を得ることが可能である。
[実験結果]
また、構成及び動作を上記した本実施例のスイッチング電源装置に付き、待機時における効率を従来例及び比較例と対比した。実験結果を下表1、また対比実験時における各例の動作波形の一部を図5(a)〜(c)に示す。図5(a)〜(c)共に、縦軸は50V/div.である。なお、表1に現れない実験条件として、Ca=2200pF、Ra=3.3Ω、La=440μH(220μH×2)、トランスTの一次及び二次巻線の巻数及び巻数比はN1:N2:N3=24:6:6である。
Figure 0005419286
ここで、比較例は、回路構成は従来例と同一のまま、待機時におけるスイッチング周波数だけを本実施例と同じ25kHz程度としたものである。
表1からも明らかな通り、比較例でも待機時における効率改善が見られ、スイッチング周波数を下げたことによるスイッチング損失の軽減効果が一定程度現れているものと理解される。ただ、回路構成が従来同様である比較例では、図5(b)に示される通りフォワード側の電圧が従来例(図5(a))、そして次に述べる本実施例(図5(c))と比較して大きなものとなっており、この分が次に述べる本実施例のスイッチング電源装置との効率差に現れているものと解される。本実施例では、比較例の波形と対比してフォワード側の電圧ピークを抑える方向に働いている一方、電圧波形幅が広がっている(図5(b)および(c)を参照)。
次に、本実施例によるスイッチング電源装置では、従来例と比較して待機時における効率が25%以上改善されたことが分かる。上記の通り、スイッチング損失の低減効果が現れているものと解される。また本実施例によるスイッチング電源装置では、待機時を含む軽負荷時には第1の整流平滑回路のほかに極性反転回路2aを含む第2の整流平滑回路を利用して整流が行われ、スイッチング素子Q1がオフのときに極性反転回路2aが作用してフォワード側の電圧を抑える方向に働く様になっている。この極性反転回路によるフォワード側電圧の抑制効果は、本実施例と比較例との効率差に影響しているものと解される。
すなわち、フォワード側の電圧を抑制することで、スイッチング素子Q1オフ時のドレイン−ソース間電圧が低くなり、スイッチング素子Q1オフ時における(不図示のスナバ回路等を含む)スイッチング損失が低減されるものと解される。
なお、図5(c)に示すように本実施例に係るスイッチング電源装置で待機時を含む軽負荷時におけるフォワード側の電圧が抑制されるのは、i)本実施例に係るスイッチング電源装置では動作状態が定常動作から待機動作に移行したときにスタンバイ状態検出部6から制御回路7に入力されるスタンバイ信号に基づき、制御回路7においてスイッチング周波数を定常状態の周波数から下げる制御を行うことのほかに、ii)待機時を含む軽負荷時には一次側への電圧帰還はシャントレギュレータに入力される第1の整流平滑回路より得られる電圧又は第2の整流平滑回路より得られる電圧の内何れか高い方の電圧で帰還がかかる様構成されているため、iii)この電圧を受けた帰還回路5のシャントレギュレータでは出力電圧が従来例に比べて高くなっていると判断がなされ、出力電圧を設定電圧まで絞ろうとする帰還が一次側へと伝達されることによる。
[変形例]
以上、一実施例に基づき本発明のスイッチング電源装置に付き説明してきたが、本発明は上記実施例記載の構成に限定されず、種々変形実施することが可能である。
例えば、上記実施例では二次側回路としての出力を平滑する平滑コンデンサC2のほかに極性反転回路2aの出力側に平滑コンデンサC3を接続する構成としたが、これに限らず、平滑コンデンサC3を省略し、極性反転回路2aの出力側に相当するダイオードDaのカソード側をチョークコイルL2の他端側及び平滑コンデンサC2の一端側に接続する構成としても構わない。
また上記実施例では、第1の二次巻線S1の巻数N2と第2の二次巻線S2の巻数N3とは同一としたが、これに限定されず、それぞれの巻数及び巻数比については、例えば第2の整流平滑回路から二次側出力端子の正電圧側に出力される電圧が、チョークコイルL2を介し平滑されて出力される第1の整流平滑回路から二次側出力端子の正電圧側に出力される電圧より高い電圧を出力することが可能な範囲であれば特に限定されない。
また上記実施例では、帰還回路5はシャントレギュレータからなるものとしたが、これに限られず、出力電圧を一次側にフィードバックできる構成であれば特に限定されない。
その他、スタンバイ状態検出部6は、本実施例記載の構成に限られず、例えば定常動作から待機動作に動作状態が移行した時に二次側出力端子に出力される電圧と、予め設定された定常動作時における二次側出力電圧との差違の大きさから、動作状態が定常動作から待機動作に移行したか否かを検出する構成としても構わない。また、抵抗Raの抵抗値やコンデンサCaの静電容量値を調整することで、スタンバイ動作と同等の効果を発揮させることも可能であり、この場合には、スタンバイ状態検出部6を不要とすることができる。
以上の通り、本発明は低廉で簡素な構成ながら、待機時の効率に優れ、かつ十分有用なスイッチング電源装置を提供する新規かつ有用なるものであることが明らかである。
1、1’ スイッチング電源装置
2a 極性反転回路
3 商用電源
4 全波整流回路
5 帰還回路
6 スタンバイ状態検出部
7 制御回路
8 負荷
L2 チョークコイル
Q1 スイッチング素子
P1 一次巻線
S1’ 二次巻線
S1 第1の二次巻線
S2 第2の二次巻線
T トランス

Claims (5)

  1. 少なくとも定常動作と負荷状況が前記定常動作時よりも軽い軽負荷動作の動作状態をもつフォワードコンバータであって、
    入力側と出力側とを絶縁し、一次巻線の電圧と同相の電圧が発生するように二次巻線が巻回されたトランスと、
    前記トランスの一次側に、商用電源からの交流電圧が整流された電圧が入力される一次側平滑コンデンサと、
    前記平滑コンデンサの両端間に直列に接続され且つ前記平滑コンデンサの両端の電圧が直流入力電圧として印加される、前記トランスの一次巻線及びスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子のオンオフを制御する制御回路と、
    前記二次巻線の一端側にアノードが接続された整流ダイオードと、
    前記二次巻線の他端側にアノードが接続され、前記整流ダイオードのカソードにカソードが接続されたフリーホイールダイオードと、
    前記整流ダイオード及び前記フリーホイールダイオードのカソードに一端側が接続され、他端側が前記負荷に接続される二次側出力端子の一端側に接続されたチョークコイルと、
    前記チョークコイルの他端側と前記二次巻線の他端側との間に接続され、二次側回路の出力を平滑する二次側平滑コンデンサと、
    前記二次巻線の両端間に位置する中間タップに入力側が接続されると共に、出力側が前記チョークコイルの他端側に接続された極性反転回路と、
    前記負荷に供給される二次側出力電圧が一定となるように前記制御回路に前記二次側出力電圧に関する信号を帰還させる帰還回路と、
    を備え、
    前記極性反転回路は、前記軽負荷動作時には前記二次巻線から、前記スイッチング素子がオフのとき前記二次巻線の両端に発生するフォワード側電圧の一部を取り出し、これを反転させたのち、得られた電圧を二次側出力端子に出力させることを特徴とするフォワードコンバータ。
  2. 前記極性反転回路は、
    前記二次巻線の両端間に位置する中間タップに一端側が接続された抵抗と、
    前記抵抗の他端側に一端側が接続されたコンデンサと、
    前記コンデンサの他端側に一端側が接続され、他端側が前記二次巻線の他端側に接続されたコイルと、
    前記コンデンサの他端側にアノード側が接続され、カソード側が前記チョークコイルの他端側に接続されたダイオードと、
    からなることを特徴とする請求項1に記載のフォワードコンバータ。
  3. 前記動作状態が待機状態か否かを検出する検出手段をさらに備え、
    前記検出手段により前記動作状態が前記定常動作から前記待機動作に移行したことが検出されると、前記制御回路は前記スイッチング周波数を前記定常動作におけるスイッチング周波数より低い、予め定められた待機動作用のスイッチング周波数に切り替えて前記スイッチング素子を駆動させることを特徴とする請求項1または2に記載のフォワードコンバータ。
  4. 前記検出手段は、前記動作状態が待機動作であることを示すスタンバイ信号を受信して前記制御回路に伝達するものであることを特徴とする請求項3に記載のフォワードコンバータ。
  5. 前記検出手段は、前記定常動作から前記待機動作に前記動作状態が移行した時に前記二次側出力端子に出力される電圧と、予め設定された前記定常動作時における二次側出力電圧との差違の大きさから、前記動作状態が前記定常動作から前記待機動作に移行したか否かを検出するものであることを特徴とする請求項3に記載のフォワードコンバータ。
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