JP5419078B2 - 導電性樹脂組成物、導電性シートおよび静電気障害対策用成形品 - Google Patents
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しかし、電子部品等の包材として使用する場合、シリコーンの塗布は電子部品等のリード部分にシリコーンが付着しハンダ付け不良や、ハードディスク関連部品の場合はシリコーン由来のシロキサンによる不良が発生するなどの問題がありシリコーンの不使用を求められている。
アンチブロッキング剤としての滑剤添加は、カーボンブラックが滑剤を吸着してしまい効果を出すためには大量に添加しなければならず、その影響でシート表面に滑剤がブリードして表面汚染を引き起こすという欠点がある。
すなわち、本発明は、スチレン系樹脂(A)95〜50重量部、およびカーボンブラック(B)5〜50重量部(ただし、(A)+(B)=100重量部)の合計量100重量部に対し、スチレン系樹脂(A)の強化剤としてのスチレン系ゴム(C)12〜40重量部、非金属系滑剤(D)0.01〜5重量部、ポリエステル系樹脂(E1)、および/または、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはこのイオン架橋物(E2)1〜40重量部を含有する導電性樹脂組成物であって、当該樹脂組成物から得られるシートの表面抵抗率が1×101〜1×1011Ω/□である、導電性樹脂組成物、当該樹脂組成物からなる導電性シート、さらに、この導電性シートを用いた静電気障害対策用成形品に関する。
例えば、ファーネスブラックとしてはバルカンXC−72(キャボット株式会社)やニテロン#3350(新日化カーボン株式会社)などが挙げられ、サーマルブラックとしてはアロスパース15(デグサ社)、チャンネルブラックとしてはColor Black FW200(デグサ社)、アセチレンブラックとしてはデンカブラック(電気化学工業株式会社)、ケッチェンブラックとしてはケッチェンブラックEC−600JD(ライオン株式会社)などが挙げられる。
カーボンブラック(B)の添加量が5重量部未満では、求める表面抵抗値を得ることができず、一方50重量部を超えるとスチレン系樹脂(A)への分散性の悪化によるカーボンブラックの凝集、成形加工性の著しい悪化、機械物性の著しい低下が発生する。
スチレン系ゴムは、一般的にスチレン系化合物をその一成分として含むゴム状共重合体で、非水添型と水添型に大別される。
非水添型として、例えばスチレン−ブチルアクリレート共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ゴム(SBS)、スチレン−イソプレンブロック共重合体ゴム(SIR)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ゴム(SIS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム(ABSゴム)など、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
添加量が12重量部未満では、本発明で得られた導電性シートおよび/またはそれから得られた成形品の強度が不足して割れが発生し、一方40重量部を超えると、本発明で得られる導電性シートを真空成形等の加工する際の加工性の低下やそれから得られた成形品のコシがなくなり搬送用容器としての性能が満足されなくなってしまう。
炭化水素系としては、流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、ポリエチレンワックスなどが挙げられる。
エステル系としては、ステアリン酸ブチル、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリルステアレート、エチレングリコールモノステアレートなどが挙げられる。
アルコール系としては、ステアリルアルコール、セチルアルコールなどが挙げられる。
脂肪酸系としては、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ヒドロキシステアリン酸などが挙げられる。
ここで、第一アミドとして、ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、パルミチン酸アミド、ベヘン酸アミドなどが挙げられる。
また、第二アミドとして、エチレンビスイソステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、m-キシリレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N,N'-ジオレイルアジピン酸アミド、N,N'-ジオレイルセバシン酸アミド、N,N'-ジステアリルアジピン酸アミド、N,N'-ジステアリルイソフタル酸アミド、N,N'-ジステアリルセバシン酸アミド、N,N'-ジステアリルテレフタル酸アミド、N,N-ジメチルオレイン酸アミド、N-オレイルオレイン酸アミド、N-オレイルステアリン酸アミド、N-オレイルパルミチン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミド、N-ステアリルステアリン酸アミド、N-メチロールステアリン酸アミド、N-メチロールベヘン酸アミドなどが挙げられる。
これらは、1種類または2種類以上の混合物でもよい。
本発明の導電性樹脂組成物では、脂肪酸アミドのうち、不飽和脂肪酸からなる不飽和脂肪酸アミドであるエルカ酸アミドが好ましい。
なお、金属系滑剤として、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム等が挙げられるが、これらを本発明の導電性樹脂組成物に添加した場合、非常にブリードしやすく少量添加でもシート表面の汚染を起こしてしまうため好ましくない。
0.01重量部未満では、本発明の効果である成形品の耐ブロッキング性の効果が発現されず、一方5重量部を超えるとシート表面に滑剤がブリードしてシート表面の汚染が発生してしまう。
また、共重合ポリエステルとしては、テレフタル酸とエチレングリコールから得られるポリエチレンテレフタレート(PET)のエチレングリコール(EG)の一部を1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)で置換され、その置換比率が20〜40モル%程度のものが非晶性ポリエステル(PETG)として知られており、イーストマンケミカル社からPETG樹脂として市販されている。
本発明の導電性樹脂組成物に用いられるポリエステル系樹脂(E1)としては、結晶性を持つポリエステルではシート加工性、そのシートを真空成形等の加工する際の加工性が劣るため、非晶性ポリエステルであるPETGを使用することが好ましい。
アクリル酸系モノマーとしては、アクリル酸が挙げられる。
例えば、エチレンとアクリル酸の共重合物として、エチレンアクリル酸共重合樹脂(EAA樹脂)が挙げられ、日本ポリエチレン株式会社からレクスパールEAAとして市販されている。
メタクリル酸系モノマーとしては、メタクリル酸が挙げられる。
例えば、エチレンとメタクリル酸の共重合物として、エチレンメタクリル酸共重合樹脂(EMAA樹脂)が挙げられ、三井・デュポンポリケミカル株式会社からニュクレルとして市販されている。
例えば、エチレンとエチルアクリレートの共重合物としては、エチレン−エチルアクリレート樹脂(EEA樹脂)が挙げられ、日本ユニカー株式会社からEEA樹脂として市販されている。
本発明に使用するエチレン−エチルアクリレート樹脂は、エチルアクリレートの含量が5〜50重量%のものが好ましい。
例えば、エチレンとメチルメタクリレートの共重合物として、エチレンメチルメタクリレート樹脂(EMMA樹脂)が挙げられ、住友化学株式会社からアクリフトとして市販されている。
本発明に使用するエチレン−メチルメタクリレート樹脂は、メチルメタクリレートの含量が2〜30重量%のものが好ましい。
例えば、エチレンと酢酸ビニルの共重合物として、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA樹脂)が挙げられ、東ソー株式会社からウルトラセンとして市販されている。
本発明に使用するエチレン−酢酸ビニル樹脂は、酢酸ビニルの含量が5〜50重量%のものが好ましい。
本発明に使用する酢酸ビニルのケン化度は、30〜99%であるものが好ましい。
本発明に使用するイオン架橋物(アイオノマー樹脂)としては、亜鉛イオンで架橋されたものが好ましい。
一方、エチレンと非極性ビニルモノマーとの共重合体に関しては、非極性ビニルモノマーとして1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチルペンテン-1、1-オクテン等のα−オレフィン類が挙げられ、例えばエチレンとα−オレフィンの共重合体として、高密度ポリエチレン(HDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が挙げられるが、これらエチレンと非極性ビニルモノマーとの共重合体を本発明の導電性樹脂組成物に使用すると、スチレン系樹脂(A)に対して分散性が悪く、シート表面状態の悪化や機械強度等の物性低下を起こしてしまうため好ましくない。
1重量部未満では、本発明の効果である成形品の耐ブロッキング性の効果が発現されず、一方40重量部を超えるとスチレン系樹脂(A)と基本的に非相溶系の樹脂であるため、シートの表面が荒れてしまい表面性の悪化、物性の低下、耐ブロッキング性の悪化を起こしてしまう。
なお、ポリエステル系樹脂(E1)とエチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはイオン架橋物(E2)の選択については、導電性シートから得られた成形品の表面光沢性により適宜選択される。
導電性シートから得られた成形品の表面が光沢のないツヤ消し状態を求める場合はポリエステル系樹脂(E1)、光沢のあるツヤ状態を求める場合はエチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはイオン架橋物(E2)を選択すると良い。
なお、得られたシートの表面抵抗率が1×101〜1×1011Ω/□になるようにカーボンブラックを調整するには、前記したように、(A)〜(B)成分中に、カーボンブラック(B)を5〜50重量%配合すればよい。
導電性樹脂組成物の原料の全てをペレット化する際に一括で混合、混練する方法や、一部の原料、例えばスチレン系樹脂(A)とカーボンブラック(B)を混合、混練し、そこにスチレン系ゴム(C)や非金属系滑剤(D)、ポリエステル系樹脂(E1)または、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはイオン架橋物(E2)から選ばれた1種類または2種類以上の混合物を段階的に添加して混練する方法も採用することができる。
ここで得るペレットは、それぞれの添加剤の高濃度品(マスターバッチ)でも良く、シート化する際に所定量になるように希釈して使用することも可能である。
静電気障害対策用成形品に単層シートを使用するか、多層シートを使用するかは、成形品に入れられる電子部品等の静電気に対する敏感さやコスト面から適宜選択される。
多層構造である導電性シートを得る方法に特に制限はなく、例えば前記単層シートを、別に同様な方法で得たスチレン系樹脂、スチレン−共役ジエンブロック共重合体、ABS系樹脂から選ばれた1種類又は2種類以上の混合物からなる樹脂からなる基材層シートの片面または両面に熱ラミネーション、ドライラミネーション、押出ラミネーション等の公知の方法で積層することも可能であるし、マルチマニホールドダイ、フィードブロックを装備したダイ等を使用した多層共押出機にて一括で多層構造のシートを得ることも可能である。
また、基材層には物性を著しく低下させない程度にシート製造時に発生したトリミング部分等を粉砕し添加することができ、添加することにより基材層が着色され導電性樹脂組成物層との境界が目立たなくなり見た目が良いという利点がある。
ここで、スチレン系樹脂とは、一般のポリスチレン樹脂(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)、またはこれらの混合物をいう。
スチレン−共役ジエンブロック共重合体とは、例えばスチレンとブタジエンの共重合体であるスチレン−ブタジエン−スチレン樹脂(SBS樹脂)などが挙げられる。
ABS系樹脂とは、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系共重合体が挙げられる。
また、多層構造であるシートの導電性樹脂組成物で構成される層の厚さは特に制限されるものではないが、真空成形等の加工性より、通常シート全体の厚さは、0.1mm〜4.0mmが好ましく、片面の厚さは全体の厚さの1%以上あることが好ましく、片面または両面のトータル厚さが全体の厚さの90%以下であることが好ましく、1%未満では真空成形等の加工で得られた成形品の導電性が保持できなくなる可能性があり、一方90%を超えると多層構造のメリットである物性の低下の防止、低コスト化が維持できなくなってしまうため好ましくない。
静電気障害対策用成形品としては、例えば静電気により破壊や劣化を起こすICやレーザーダイオード、ICやレーザーダイオードの組み込まれた基板等の搬送用真空成形トレーやキャリアテープ、ほこりを嫌うレンズ等の光学部品の搬送用真空成形トレーなどが挙げられる。
表1に示した原料を使用し、HIPSを75重量部にカーボンブラックを25重量部、HIPSとカーボンブラックを100重量部に対して、スチレン系ゴムとしてSBS樹脂を18重量部、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体としてEEA樹脂を5重量部、滑剤としてエルカ酸アミドを0.5重量部混合したものをバンバリーミキサーで混練しペレットを得た。
得られたペレットを400mm巾のTダイを付けた65mmφ単軸押出機にてダイス温度210℃の加工温度で0.5mmの単層導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果、耐ブロッキング性に優れ、割れ、表面汚染のない導電性シートが得られた。結果を表2に示す。
表1に示した原料を使用し表2に示した配合にて実施例1と同様な方法にて単層の導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果、耐ブロッキング性に優れ、割れ、表面汚染のない導電性シートが得られた。結果を表2に示す。
表1に示した原料を使用し、表3、4に示した配合にて実施例1と同様な方法にて単層の導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果を表3、4に示す。
いずれも耐ブロッキング性、割れ、表面汚染すべてを満足するシートを得ることはできなかった。
特に、比較例9においては、LLDPEがきれいに分散せず、比較例10においてはHDPEがきれいに分散せずシートが非常に脆いシートとなった。
比較例12においては真空成形時に成形品が割れてしまい耐ブロッキング性の測定は不可能であった。
比較例13においては、シートの表面が凸凹になり実用に耐えうるものではなかった。
表1に示した原料を使用し、HIPSを75重量部にカーボンブラックを25重量部、HIPSとカーボンブラックを100重量部に対して、スチレン系ゴムとしてSBS樹脂を18重量部、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体としてEEA樹脂を10重量部、滑剤としてエルカ酸アミドを0.5重量部混合したものをバンバリーミキサーで混練しペレットを得た。
得られたペレットを40mmφ単軸押出機に、基材層になるHIPSとSBSの混合物を65mmφ単軸押出機に投入し、800mm巾のフィードブロックを装着したTダイを使用しシートの両面に導電性樹脂組成物が来るようにし、その導電性樹脂組成物層が両面でシート全体の厚さのおよそ15%となるように調整し、ダイス温度210℃の加工温度で0.5mmの3層導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果、耐ブロッキング性に優れ、割れ、表面汚染のない導電性シートが得られた。結果を表5に示す。
表1に示した原料を使用し表5に示した配合にて、実施例10と同様な方法にて3層の導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果、耐ブロッキング性に優れ、割れ、表面汚染のない導電性シートが得られた。結果を表5に示す。
表1に示した原料を使用し表6に示した配合にて、実施例10と同様な方法にて3層の導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果を表6に示す。
いずれにおいても耐ブロッキング性、割れ、表面汚染すべてを満足するシートを得ることはできなかった。
特に、比較例16,17においては、シートが非常に脆く、真空成形時に成形品が割れてしまい耐ブロッキング性の測定は不可能であった。
(耐ブロッキング性)
得られたシートを金型(73mm×113mm×高さ17mmの箱形)を使用し真空成形機にてそれぞれ最適加熱時間にて成形品を得た。
得られた成形品の1枚を定盤に両面テープで固定し、成形品の中心部に穴を開けプッシュプルゲージと接続する治具を使い固定した成形品を1枚定盤で固定した成形品の上に重ね合わせ5.5Kgの荷重を10秒間かけた後、荷重を外しプッシュプルゲージを100mm/minの速度で引張り、成形品同士が剥がれた時の最大荷重を5回測定しその平均値を取った。
評価は、次のとおりである。
○:2Kg未満
△:2〜3Kg
×:3Kgを超える。
得られたシートを手で折り曲げてシートが割れたときの折り曲げた回数を5回測りその平均値を取った。
評価は、次のとおりである。
○:10回以上折り曲げても割れない。
△:3〜9回折り曲げると割れる。
×:2回以下で割れる。
得られたシートを室内、60℃および40℃、湿度90%の環境下で1週間放置しシート表面のブリードの状況を目視にて確認した。
評価は、次のとおりである。
○:いずれの環境下でもブリードは確認されなかった。
△:いずれか1つの環境下でブリードが確認された。
×:2つ以上の環境下でブリードが確認された。
得られたシートをロレスターAP(ダイヤインスツルメンツ社製)を用いて、5点測定の平均値とした。
表2〜6から明らかなように、本発明の導電性樹脂組成物を使用した導電性シートは滑剤のブリードによる表面汚染がなく、その導電性シートから得られた静電気障害対策用成形品は耐ブロッキング性に優れていることがわかる。
Claims (9)
- ポリスチレン樹脂(GPPS)、もしくは耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)、またはこれらの混合物であるスチレン系樹脂(A)95〜50重量、およびカーボンブラック(B)5〜50重量部(ただし、(A)+(B)=100重量部)の合計量100重量部に対し、スチレン系樹脂(A)の強化剤として、非水添型のスチレン系ゴムとしては、スチレン−ブチルアクリレート共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ゴム(SBS)、スチレン−イソプレンブロック共重合体ゴム(SIR)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ゴム(SIS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム(ABSゴム)、あるいはこれらの混合物、水添型のスチレン系ゴムとしては、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴム(SEB)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体のブタジエン部分を一部あるいは完全に水素化したゴム(SEBS)、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体ゴム(SEP)水素添加スチレン−イソプレンブロック−スチレンブロック共重合体ゴム(SEPS)から選ばれた少なくとも1種である、スチレン系ゴム(C)12〜40重量部、非金属系滑剤(D)0.01〜5重量部、ポリエステル系樹脂(E1)、および/または、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくこのイオン架橋物(E2)1〜40重量部を含有する導電性樹脂組成物であって、当該樹脂組成物から得られるシートの表面抵抗率が1×101〜1×1011Ω/□である、導電性樹脂組成物。
- スチレン系ゴム(C)が非水添型のスチレン系ゴムである請求項1記載の導電性樹脂組成物。
- 非金属系滑剤(D)が、脂肪酸アミド系である請求項1または2記載の導電性樹脂組成物。
- 極性ビニルモノマーが、アクリル酸系モノマー、メタクリル酸系モノマー、アクリル酸エステル系モノマー、メタクリル酸エステル系モノマー、および酢酸ビニル系モノマーの群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜3いずれかに記載の導電性樹脂組成物。
- エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体(E2)が、エチレン−エチルアクリレート樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、およびエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物の群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜4いずれかに記載の導電性樹脂組成物。
- 請求項1〜5いずれかに記載の導電性樹脂組成物からなる導電性シート。
- 単層で構成されている請求項6記載の導電性シート。
- スチレン系樹脂、スチレン−共役ジエンブロック共重合体、およびABS系樹脂の群から選ばれた少なくとも1種からなる基材層の片面または両面に、請求項1〜5いずれかに記載の導電性樹脂組成物を共押し出しするか、あるいは、請求項1〜5いずれかに記載の導電性樹脂組成物からなる導電性シートを貼り合せてなり、多層構造である、導電性シート。
- 請求項6〜8いずれかに記載の導電性シートを用いた静電気障害対策用成形品。
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