JP5419078B2 - 導電性樹脂組成物、導電性シートおよび静電気障害対策用成形品 - Google Patents

導電性樹脂組成物、導電性シートおよび静電気障害対策用成形品 Download PDF

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Description

本発明は、静電気による障害を受けやすい電子部品等の搬送のために有用な静電気障害対策用成形品に用いられる導電性樹脂組成物、この樹脂組成物を成形してなる導電性シート、このシートを用いた耐ブロッキング性が改善された静電気障害対策用成形品に関する。
導電性樹脂を静電気による障害を受けやすい電子部品等の包材に用いるニーズは極めて高く、例えばポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂にカーボンブラックを混和したものなどがよく知られている(特許文献1)。しかしながら、所期の目的に見合う製品に成形するには種々の困難がある。特に、カーボンブラックとこれらのスチレン系樹脂とのコンパウンドは、カーボンブラックの分散が悪く、成形品にした際、ゲルなどの様々な欠陥を生じやすいという問題があった。また、電子部品等と包材の摩擦により、カーボンブラックが成形品から離脱するという問題もあった(特許文献2)。さらに、カーボンブラックが添加されたシートを真空成形等により加工された成形品は、成形品同士でブロッキングを起こし使用する際に1枚ずつ剥がすことが困難になるという問題があった。これらを解決するため、従来から種々の工夫がなされているものの、未だ解決すべき課題として努力が続けられている。
通常、シートを真空成形等の加工をして得られる成形品同士のブロッキングに関しては、シート表面へのシリコーンの塗布やアンチブロッキング剤として滑剤の添加で解決を図ることは広く知られている。
しかし、電子部品等の包材として使用する場合、シリコーンの塗布は電子部品等のリード部分にシリコーンが付着しハンダ付け不良や、ハードディスク関連部品の場合はシリコーン由来のシロキサンによる不良が発生するなどの問題がありシリコーンの不使用を求められている。
アンチブロッキング剤としての滑剤添加は、カーボンブラックが滑剤を吸着してしまい効果を出すためには大量に添加しなければならず、その影響でシート表面に滑剤がブリードして表面汚染を引き起こすという欠点がある。
特開昭57−205145号公報(特許請求の範囲) 特開2004−323781号公報
本発明は、カーボンブラックが添加されたスチレン系樹脂組成物および/またはその組成物からなる導電性シートにおいて、滑剤のブリードによる表面汚染がなく、成形品のブロッキングを抑えた導電性樹脂組成物、導電性シート、静電気障害対策用成形品を提供することにある。
本発明者らは、スチレン系樹脂(A)にカーボンブラック(B)が添加された樹脂組成物にスチレン系樹脂(A)の強化剤としてのスチレン系ゴム(C)、非金属系滑剤(D)を添加した際に、さらにポリエステル系樹脂(E1)又は、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体又はこのケン化物、イオン架橋物(E2)から選ばれた1種類又は2種類以上の混合物が添加されることにより、シートのスリップ性を付与する滑剤の添加量を減らすことが可能となり、滑剤による表面汚染を起こさずに成形品の耐ブロッキング性を発現することを見出した。
すなわち、本発明は、スチレン系樹脂(A)95〜50重量部、およびカーボンブラック(B)5〜50重量部(ただし、(A)+(B)=100重量部)の合計量100重量部に対し、スチレン系樹脂(A)の強化剤としてのスチレン系ゴム(C)12〜40重量部、非金属系滑剤(D)0.01〜5重量部、ポリエステル系樹脂(E1)、および/または、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはこのイオン架橋物(E2)1〜40重量部を含有する導電性樹脂組成物であって、当該樹脂組成物から得られるシートの表面抵抗率が1×10〜1×1011Ω/□である、導電性樹脂組成物、当該樹脂組成物からなる導電性シート、さらに、この導電性シートを用いた静電気障害対策用成形品に関する。
本発明は、スチレン系樹脂にカーボンブラックが添加された樹脂組成物系に、スチレン系樹脂の強化剤としてのスチレン系ゴム、非金属系滑剤を添加した際に、さらにポリエステル系樹脂、又はエチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはイオン架橋物から選ばれた1種類又は2種類以上の混合物が添加されることにより、シートのスリップ性を付与する滑剤の添加量を減らすことが可能となり、滑剤のブリードによるシート表面汚染のない優れた導電性シート、及び当該導電性シートを真空成形等により加工された静電気障害対策用成形品同士を重ね合わせた場合に、成形品同士のブロッキングを抑え、使用する際に1枚ずつ容易に剥がすことが可能な成形品を得ることが可能となる。
本発明の導電性樹脂組成物に使用されるスチレン系樹脂(A)とは、特に限定されるものではなく、一般のポリスチレン樹脂(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)、またはこれらの混合物をいう。
また、本発明の導電性樹脂組成物に使用されるカーボンブラック(B)とは、特に限定されるものではなく、市販されているファーネスブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレンなどのカーボン系材料の中から1種類または2種類以上の混合物として適宜選択される。
例えば、ファーネスブラックとしてはバルカンXC−72(キャボット株式会社)やニテロン#3350(新日化カーボン株式会社)などが挙げられ、サーマルブラックとしてはアロスパース15(デグサ社)、チャンネルブラックとしてはColor Black FW200(デグサ社)、アセチレンブラックとしてはデンカブラック(電気化学工業株式会社)、ケッチェンブラックとしてはケッチェンブラックEC−600JD(ライオン株式会社)などが挙げられる。
カーボンブラック(B)の添加量は、使用するカーボンブラックの種類、求める表面抵抗率により異なる。しかしながら、表面抵抗率が1×10〜1×1011Ω/□である導電性シートを得ようとすると、スチレン系樹脂(A)とカーボンブラック(B)の割合は、(A)成分が95〜50重量部、好ましくは92〜55重量部、さらに好ましくは90〜60重量部、(B)成分が5〜50重量部、好ましくは8〜45重量部、さらに好ましくは10〜40重量部(ただし、(A)+(B)=100重量部)である。
カーボンブラック(B)の添加量が5重量部未満では、求める表面抵抗値を得ることができず、一方50重量部を超えるとスチレン系樹脂(A)への分散性の悪化によるカーボンブラックの凝集、成形加工性の著しい悪化、機械物性の著しい低下が発生する。
次に、本発明の導電性樹脂組成物に使用されるスチレン系ゴム(C)は、スチレン系樹脂(A)の強化剤として添加される。
スチレン系ゴムは、一般的にスチレン系化合物をその一成分として含むゴム状共重合体で、非水添型と水添型に大別される。
非水添型として、例えばスチレン−ブチルアクリレート共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ゴム(SBS)、スチレン−イソプレンブロック共重合体ゴム(SIR)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ゴム(SIS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム(ABSゴム)など、あるいはこれらの混合物が挙げられる。
また、スチレン系ゴムのうち、水添型のスチレン系ゴムとしては、例えば水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴム(SEB)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体のブタジエン部分を一部あるいは完全に水素化したゴム(SEBS)、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体ゴム(SEP)、水素添加スチレン−イソプレンブロック−スチレンブロック共重合体ゴム(SEPS)などが挙げられるが、水添型のスチレン系ゴムではゴムの耐すべり性の性質が強く発現してしまうので、本発明の効果である成形品同士のブロッキング防止性の発現効果を低下させてしまうため本発明のスチレン系ゴム(C)に使用するのは好ましくない。
したがって、スチレン系ゴム(C)としては、非水添型のスチレン系ゴムが好ましく、特にスチレン系樹脂(A)の補強効果から、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ゴム(SBS)が好ましい。
本発明の導電性樹脂組成物に使用されるスチレン系ゴム(C)において、スチレン系樹脂(A)の補強効果から、スチレン成分とゴム成分の比率は、スチレン成分が20〜60重量%、ゴム成分が80〜40重量%が好ましく、さらに好ましくはスチレン成分が30〜50重量%、ゴム成分が70〜50重量%である。
スチレン系ゴム(C)の添加量は、スチレン系樹脂(A)にカーボンブラック(B)が添加されて低下した物性を補強するために[(A)+(B)=100重量部]に対し、スチレン系樹脂(A)の強化剤としてのスチレン系ゴム(C)が12〜40重量部、好ましくは12〜35重量部、さらに好ましくは15〜30重量部である。
添加量が12重量部未満では、本発明で得られた導電性シートおよび/またはそれから得られた成形品の強度が不足して割れが発生し、一方40重量部を超えると、本発明で得られる導電性シートを真空成形等の加工する際の加工性の低下やそれから得られた成形品のコシがなくなり搬送用容器としての性能が満足されなくなってしまう。
次に、本発明の導電性樹脂組成物に使用される非金属系滑剤(D)としては、炭化水素系、エステル系、アルコール系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系や、それらの混合物が使用できる。
炭化水素系としては、流動パラフィン、天然パラフィン、マイクロワックス、ポリエチレンワックスなどが挙げられる。
エステル系としては、ステアリン酸ブチル、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリルステアレート、エチレングリコールモノステアレートなどが挙げられる。
アルコール系としては、ステアリルアルコール、セチルアルコールなどが挙げられる。
脂肪酸系としては、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ヒドロキシステアリン酸などが挙げられる。
脂肪酸アミド系としては、第一アミドや、第二アミドであるN−置換脂肪酸アミドなどが知られている。
ここで、第一アミドとして、ラウリン酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、パルミチン酸アミド、ベヘン酸アミドなどが挙げられる。
また、第二アミドとして、エチレンビスイソステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、エチレンビスベヘン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスヒドロキシステアリン酸アミド、ヘキサメチレンビスベヘン酸アミド、m-キシリレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N,N'-ジオレイルアジピン酸アミド、N,N'-ジオレイルセバシン酸アミド、N,N'-ジステアリルアジピン酸アミド、N,N'-ジステアリルイソフタル酸アミド、N,N'-ジステアリルセバシン酸アミド、N,N'-ジステアリルテレフタル酸アミド、N,N-ジメチルオレイン酸アミド、N-オレイルオレイン酸アミド、N-オレイルステアリン酸アミド、N-オレイルパルミチン酸アミド、N-ステアリルエルカ酸アミド、N-ステアリルステアリン酸アミド、N-メチロールステアリン酸アミド、N-メチロールベヘン酸アミドなどが挙げられる。
これらは、1種類または2種類以上の混合物でもよい。
本発明の導電性樹脂組成物では、脂肪酸アミドのうち、不飽和脂肪酸からなる不飽和脂肪酸アミドであるエルカ酸アミドが好ましい。
なお、金属系滑剤として、ステアリン酸鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム等が挙げられるが、これらを本発明の導電性樹脂組成物に添加した場合、非常にブリードしやすく少量添加でもシート表面の汚染を起こしてしまうため好ましくない。
本発明の導電性樹脂組成物に使用される非金属系滑剤(D)の添加量は、スチレン系樹脂(A)とカーボンブラック(B)の合計量[(A)+(B)=100重量部]に対し、0.01〜5重量部添加、好ましくは0.05〜4重量部、さらに好ましくは0.05〜2重量部である。
0.01重量部未満では、本発明の効果である成形品の耐ブロッキング性の効果が発現されず、一方5重量部を超えるとシート表面に滑剤がブリードしてシート表面の汚染が発生してしまう。
次に、本発明の導電性樹脂組成物に用いられるポリエステル系樹脂(E1)は、公知の製造方法で得ることができ、多価カルボン酸と多価アルコールから誘導されたホモポリエステルあるいは共重合ポリエステルであり、熱可塑性を有しているものである。
このうち、多価カルボン酸としては、特に制限されるものではないが、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボンル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸等の芳香族二塩基酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、スベリン酸1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂肪族や脂環族ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)等の芳香族多価カルボン酸等が挙げられる。
また、多価アルコールとしては、特に制限されるものでは無いが、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,5−ペンタンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、水素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加物、1,9−ノナンジオール、2−メチルオクタンジオール、1,10−デカンジオール、ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリカーボネートグリコール等が挙げられる。
これらの多価ジカルボン酸と多価アルコールから誘導されるホモポリマーとして、テレフタル酸とエチレングリコールから得られるポリエチレンテレフタレート(PET)やテレフタル酸と1,4−ブタンジオールから得られるポリブチレンテレフタレート(PBT)、コハク酸と1,4−ブタンジオールから得られるポリブチレンサクシネート(PBS)などが挙げられる。
また、共重合ポリエステルとしては、テレフタル酸とエチレングリコールから得られるポリエチレンテレフタレート(PET)のエチレングリコール(EG)の一部を1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)で置換され、その置換比率が20〜40モル%程度のものが非晶性ポリエステル(PETG)として知られており、イーストマンケミカル社からPETG樹脂として市販されている。
本発明の導電性樹脂組成物に用いられるポリエステル系樹脂(E1)としては、結晶性を持つポリエステルではシート加工性、そのシートを真空成形等の加工する際の加工性が劣るため、非晶性ポリエステルであるPETGを使用することが好ましい。
次に、本発明の導電性樹脂組成物に使用されるエチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはこのイオン架橋物(E2)としては、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合により得られる樹脂、この樹脂のケン化物、あるいは、この樹脂のイオン架橋物である。
エチレンに共重合される極性ビニルモノマーとしては、アクリル酸系モノマー、メタクリル酸系モノマー、アクリル酸エステル系モノマー、メタクリル酸エステル系モノマー、酢酸ビニル系モノマーなどがある。
アクリル酸系モノマーとしては、アクリル酸が挙げられる。
例えば、エチレンとアクリル酸の共重合物として、エチレンアクリル酸共重合樹脂(EAA樹脂)が挙げられ、日本ポリエチレン株式会社からレクスパールEAAとして市販されている。
メタクリル酸系モノマーとしては、メタクリル酸が挙げられる。
例えば、エチレンとメタクリル酸の共重合物として、エチレンメタクリル酸共重合樹脂(EMAA樹脂)が挙げられ、三井・デュポンポリケミカル株式会社からニュクレルとして市販されている。
アクリル酸エステル系モノマーとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、i−プロピルアクリレート、t−ブチルアクリレート、グリシジルアクリレート、ジメチルアミノメチルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノ−i−プロピルアクリレート、ジメチルアミノ−t−ブチルアクリレート、ジエチルアミノメチルアクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノ−i−プロピルアクリレート、ジエチルアミノ−t−ブチルアクリレート等が挙げられる。
例えば、エチレンとエチルアクリレートの共重合物としては、エチレン−エチルアクリレート樹脂(EEA樹脂)が挙げられ、日本ユニカー株式会社からEEA樹脂として市販されている。
本発明に使用するエチレン−エチルアクリレート樹脂は、エチルアクリレートの含量が5〜50重量%のものが好ましい。
メタクリル酸エステル系モノマーとしては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルアミノチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノ−i−プロピルメタクリレート、ジメチルアミノ−t−ブチルメタクリレート、ジエチルアミノメチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノ−i−プロピルメタクリレート、ジエチルアミノ−t−ブチルメタクリレート等が挙げられる。
例えば、エチレンとメチルメタクリレートの共重合物として、エチレンメチルメタクリレート樹脂(EMMA樹脂)が挙げられ、住友化学株式会社からアクリフトとして市販されている。
本発明に使用するエチレン−メチルメタクリレート樹脂は、メチルメタクリレートの含量が2〜30重量%のものが好ましい。
さらに、エチレンと共重合する極性ビニルモノマーである酢酸ビニル系モノマーとしては、酢酸ビニルが挙げられる。
例えば、エチレンと酢酸ビニルの共重合物として、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA樹脂)が挙げられ、東ソー株式会社からウルトラセンとして市販されている。
本発明に使用するエチレン−酢酸ビニル樹脂は、酢酸ビニルの含量が5〜50重量%のものが好ましい。
さらに、(E2)成分のうち、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体のケン化物としては、エチレン−酢酸ビニル樹脂のケン化物が挙げられ、例えばエチレン−酢酸ビニル樹脂の部分ケン化物として東ソー株式会社からメルセンとして市販されている。
本発明に使用する酢酸ビニルのケン化度は、30〜99%であるものが好ましい。
さらに、(E2)成分のうち、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体のイオン架橋物としては、エチレン−メタクリル酸共重合体やエチレン−アクリル酸共重合体の分子間を、ナトリウムや亜鉛などの金属のイオンで架橋したものが挙げられ、例えば三井・デュポンポリケミカル株式会社からハイミラン(アイオノマー樹脂)として市販されている。
本発明に使用するイオン架橋物(アイオノマー樹脂)としては、亜鉛イオンで架橋されたものが好ましい。
一方、エチレンと非極性ビニルモノマーとの共重合体に関しては、非極性ビニルモノマーとして1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチルペンテン-1、1-オクテン等のα−オレフィン類が挙げられ、例えばエチレンとα−オレフィンの共重合体として、高密度ポリエチレン(HDPE)や直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が挙げられるが、これらエチレンと非極性ビニルモノマーとの共重合体を本発明の導電性樹脂組成物に使用すると、スチレン系樹脂(A)に対して分散性が悪く、シート表面状態の悪化や機械強度等の物性低下を起こしてしまうため好ましくない。
以上のポリエステル系樹脂(E1)または、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはイオン架橋物(E2)から選ばれた1種類または2種類以上の混合物の添加量は、スチレン系樹脂(A)とカーボンブラック(B)の合計量である[(A)+(B)=100重量部]に対し、1〜40重量部添加、好ましくは2〜35重量部、さらに好ましくは5〜30重量部である。
1重量部未満では、本発明の効果である成形品の耐ブロッキング性の効果が発現されず、一方40重量部を超えるとスチレン系樹脂(A)と基本的に非相溶系の樹脂であるため、シートの表面が荒れてしまい表面性の悪化、物性の低下、耐ブロッキング性の悪化を起こしてしまう。
なお、ポリエステル系樹脂(E1)とエチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはイオン架橋物(E2)の選択については、導電性シートから得られた成形品の表面光沢性により適宜選択される。
導電性シートから得られた成形品の表面が光沢のないツヤ消し状態を求める場合はポリエステル系樹脂(E1)、光沢のあるツヤ状態を求める場合はエチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはイオン架橋物(E2)を選択すると良い。
本発明の導電性樹脂組成物は、その導電性樹脂組成物から得られたシートの表面抵抗率が1×10〜1×1011Ω/□になるようにカーボンブラックの量を調整した場合、200℃でのメルトフローレート(MFR)が0.1g/10min(荷重5kgf)以上の溶融流動性を示し、シート加工性に十分な流動特性を持つ。
なお、得られたシートの表面抵抗率が1×10〜1×1011Ω/□になるようにカーボンブラックを調整するには、前記したように、(A)〜(B)成分中に、カーボンブラック(B)を5〜50重量%配合すればよい。
なお、本発明の導電性樹脂組成物には、必要に応じて酸化防止剤、分散剤、帯電防止剤、安定剤、加工助剤、補強剤、顔料、タルクやマイカ、シリカ等の無機フィラー、ワックス、目ヤニ防止剤などの各種添加剤を添加することができる。
本発明の導電性樹脂組成物を得るためには、特に制限はないが導電性樹脂組成物の原料の全てまたは一部を例えば1軸押出機、2軸押出機、バンバリーミキサー等公知の方法を用いて混合、混練しペレット化することができる。
導電性樹脂組成物の原料の全てをペレット化する際に一括で混合、混練する方法や、一部の原料、例えばスチレン系樹脂(A)とカーボンブラック(B)を混合、混練し、そこにスチレン系ゴム(C)や非金属系滑剤(D)、ポリエステル系樹脂(E1)または、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはイオン架橋物(E2)から選ばれた1種類または2種類以上の混合物を段階的に添加して混練する方法も採用することができる。
また、一部の原料のみを混合すること、例えばスチレン系樹脂(A)とカーボンブラック(B)、スチレン系樹脂(A)とスチレン系ゴム(C)とカーボンブラック(B)、スチレン系樹脂(A)とカーボンブラック(B)とポリエステル系樹脂(E1)、またはエチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくはこのイオン架橋物(E2)から選ばれた1種類または2種類以上の混合物、スチレン系樹脂(A)と非金属系滑剤(D)、等の組み合わせで個別に混練しペレットを得ておき、最後に所定量になるようにそれぞれを混合、混練しペレット化、あるいは、シート加工機の投入口で所定量になるように混合することも可能である。
ここで得るペレットは、それぞれの添加剤の高濃度品(マスターバッチ)でも良く、シート化する際に所定量になるように希釈して使用することも可能である。
本発明の導電性樹脂組成物からなる導電性シートの構成としては、単層と多層構造があるが、単層の場合は表面の導電性に加え体積方向にも導電性が発現することにより静電気の拡散性能に優れている。しかしながら、単層であるために物性の低下やコスト高になるデメリットを持っており、そのデメリットの解決策として多層構造による物性低下の防止、低コスト化がなされている。
静電気障害対策用成形品に単層シートを使用するか、多層シートを使用するかは、成形品に入れられる電子部品等の静電気に対する敏感さやコスト面から適宜選択される。
得られた導電性樹脂組成物をシート化する方法に特に制限はなく、単層シートは公知の方法であるTダイ押出加工、カレンダー加工、インフレーション加工等によりシートを得ることができる。
多層構造である導電性シートを得る方法に特に制限はなく、例えば前記単層シートを、別に同様な方法で得たスチレン系樹脂、スチレン−共役ジエンブロック共重合体、ABS系樹脂から選ばれた1種類又は2種類以上の混合物からなる樹脂からなる基材層シートの片面または両面に熱ラミネーション、ドライラミネーション、押出ラミネーション等の公知の方法で積層することも可能であるし、マルチマニホールドダイ、フィードブロックを装備したダイ等を使用した多層共押出機にて一括で多層構造のシートを得ることも可能である。
また、基材層には物性を著しく低下させない程度にシート製造時に発生したトリミング部分等を粉砕し添加することができ、添加することにより基材層が着色され導電性樹脂組成物層との境界が目立たなくなり見た目が良いという利点がある。
本発明において、多層構造の基材層に使用されるスチレン系樹脂、スチレン−共役ジエンブロック共重合体、ABS樹脂は特に制限されるものでなく、一般に市販されているものから選ばれた1種類または2種類以上の混合物として使用することができる。
ここで、スチレン系樹脂とは、一般のポリスチレン樹脂(GPPS)、耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)、またはこれらの混合物をいう。
スチレン−共役ジエンブロック共重合体とは、例えばスチレンとブタジエンの共重合体であるスチレン−ブタジエン−スチレン樹脂(SBS樹脂)などが挙げられる。
ABS系樹脂とは、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系共重合体が挙げられる。
ここで、得られる単層のシートの厚さは特に制限はないが、真空成形等の加工性より、通常、0.1mm〜4.0mmが好ましい。
また、多層構造であるシートの導電性樹脂組成物で構成される層の厚さは特に制限されるものではないが、真空成形等の加工性より、通常シート全体の厚さは、0.1mm〜4.0mmが好ましく、片面の厚さは全体の厚さの1%以上あることが好ましく、片面または両面のトータル厚さが全体の厚さの90%以下であることが好ましく、1%未満では真空成形等の加工で得られた成形品の導電性が保持できなくなる可能性があり、一方90%を超えると多層構造のメリットである物性の低下の防止、低コスト化が維持できなくなってしまうため好ましくない。
本発明の導電性樹脂組成物からなる導電性シート(単層、多層構造)は、静電気による障害を受けやすい電子部品等の包材として非常に優れており、当該導電性シートを真空成形、圧空成形、プレス成形、ドラム式真空成形等公知の成形方法で容易に加工ができ、静電気障害対策用成形品を得ることが可能である。
静電気障害対策用成形品としては、例えば静電気により破壊や劣化を起こすICやレーザーダイオード、ICやレーザーダイオードの組み込まれた基板等の搬送用真空成形トレーやキャリアテープ、ほこりを嫌うレンズ等の光学部品の搬送用真空成形トレーなどが挙げられる。
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
表1に示した原料を使用し、HIPSを75重量部にカーボンブラックを25重量部、HIPSとカーボンブラックを100重量部に対して、スチレン系ゴムとしてSBS樹脂を18重量部、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体としてEEA樹脂を5重量部、滑剤としてエルカ酸アミドを0.5重量部混合したものをバンバリーミキサーで混練しペレットを得た。
得られたペレットを400mm巾のTダイを付けた65mmφ単軸押出機にてダイス温度210℃の加工温度で0.5mmの単層導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果、耐ブロッキング性に優れ、割れ、表面汚染のない導電性シートが得られた。結果を表2に示す。
(実施例2〜9)
表1に示した原料を使用し表2に示した配合にて実施例1と同様な方法にて単層の導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果、耐ブロッキング性に優れ、割れ、表面汚染のない導電性シートが得られた。結果を表2に示す。
(比較例1〜15)
表1に示した原料を使用し、表3、4に示した配合にて実施例1と同様な方法にて単層の導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果を表3、4に示す。
いずれも耐ブロッキング性、割れ、表面汚染すべてを満足するシートを得ることはできなかった。
特に、比較例9においては、LLDPEがきれいに分散せず、比較例10においてはHDPEがきれいに分散せずシートが非常に脆いシートとなった。
比較例12においては真空成形時に成形品が割れてしまい耐ブロッキング性の測定は不可能であった。
比較例13においては、シートの表面が凸凹になり実用に耐えうるものではなかった。
(実施例10)
表1に示した原料を使用し、HIPSを75重量部にカーボンブラックを25重量部、HIPSとカーボンブラックを100重量部に対して、スチレン系ゴムとしてSBS樹脂を18重量部、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体としてEEA樹脂を10重量部、滑剤としてエルカ酸アミドを0.5重量部混合したものをバンバリーミキサーで混練しペレットを得た。
得られたペレットを40mmφ単軸押出機に、基材層になるHIPSとSBSの混合物を65mmφ単軸押出機に投入し、800mm巾のフィードブロックを装着したTダイを使用しシートの両面に導電性樹脂組成物が来るようにし、その導電性樹脂組成物層が両面でシート全体の厚さのおよそ15%となるように調整し、ダイス温度210℃の加工温度で0.5mmの3層導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果、耐ブロッキング性に優れ、割れ、表面汚染のない導電性シートが得られた。結果を表5に示す。
(実施例11〜14)
表1に示した原料を使用し表5に示した配合にて、実施例10と同様な方法にて3層の導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果、耐ブロッキング性に優れ、割れ、表面汚染のない導電性シートが得られた。結果を表5に示す。
(比較例16〜20)
表1に示した原料を使用し表6に示した配合にて、実施例10と同様な方法にて3層の導電性シートを得た。
得られたシートを下記項目で評価を行った結果を表6に示す。
いずれにおいても耐ブロッキング性、割れ、表面汚染すべてを満足するシートを得ることはできなかった。
特に、比較例16,17においては、シートが非常に脆く、真空成形時に成形品が割れてしまい耐ブロッキング性の測定は不可能であった。
なお、得られたシートについて下記の様に評価を行った。
(耐ブロッキング性)
得られたシートを金型(73mm×113mm×高さ17mmの箱形)を使用し真空成形機にてそれぞれ最適加熱時間にて成形品を得た。
得られた成形品の1枚を定盤に両面テープで固定し、成形品の中心部に穴を開けプッシュプルゲージと接続する治具を使い固定した成形品を1枚定盤で固定した成形品の上に重ね合わせ5.5Kgの荷重を10秒間かけた後、荷重を外しプッシュプルゲージを100mm/minの速度で引張り、成形品同士が剥がれた時の最大荷重を5回測定しその平均値を取った。
評価は、次のとおりである。
○:2Kg未満
△:2〜3Kg
×:3Kgを超える。
(割れ)
得られたシートを手で折り曲げてシートが割れたときの折り曲げた回数を5回測りその平均値を取った。
評価は、次のとおりである。
○:10回以上折り曲げても割れない。
△:3〜9回折り曲げると割れる。
×:2回以下で割れる。
(表面汚染)
得られたシートを室内、60℃および40℃、湿度90%の環境下で1週間放置しシート表面のブリードの状況を目視にて確認した。
評価は、次のとおりである。
○:いずれの環境下でもブリードは確認されなかった。
△:いずれか1つの環境下でブリードが確認された。
×:2つ以上の環境下でブリードが確認された。
(表面抵抗率)
得られたシートをロレスターAP(ダイヤインスツルメンツ社製)を用いて、5点測定の平均値とした。
























なお、実施例で得られたシートにおいて、摩耗試験機を使用し、PPC用紙(50×75mm)に荷重(450g)を加え、90mmの移動距離を150往復、シート表面にこすり、用紙に付着したカーボンによる汚れの状態を観察したところ、すべてのシートにおいてカーボン脱落による汚れは観察されずに良好なシートであった。
表2〜6から明らかなように、本発明の導電性樹脂組成物を使用した導電性シートは滑剤のブリードによる表面汚染がなく、その導電性シートから得られた静電気障害対策用成形品は耐ブロッキング性に優れていることがわかる。
本発明により得られた、導電性樹脂組成物、導電性シート、静電気障害対策用成形品は、滑剤のブリードによるシート表面汚染がなく、当該導電性シートを真空成形等により加工された静電気障害対策用成形品同士を重ね合わせた場合に成形品同士のブロッキングを抑え、使用する際に1枚ずつ剥がすことが容易な静電気障害対策用成形品として使用することができる。

Claims (9)

  1. ポリスチレン樹脂(GPPS)、もしくは耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)、またはこれらの混合物であるスチレン系樹脂(A)95〜50重量、およびカーボンブラック(B)5〜50重量部(ただし、(A)+(B)=100重量部)の合計量100重量部に対し、スチレン系樹脂(A)の強化剤として、非水添型のスチレン系ゴムとしては、スチレン−ブチルアクリレート共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体ゴム(SBS)、スチレン−イソプレンブロック共重合体ゴム(SIR)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ゴム(SIS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体ゴム(ABSゴム)、あるいはこれらの混合物、水添型のスチレン系ゴムとしては、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体ゴム(SEB)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体のブタジエン部分を一部あるいは完全に水素化したゴム(SEBS)、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体ゴム(SEP)水素添加スチレン−イソプレンブロック−スチレンブロック共重合体ゴム(SEPS)から選ばれた少なくとも1種である、スチレン系ゴム(C)12〜40重量部、非金属系滑剤(D)0.01〜5重量部、ポリエステル系樹脂(E1)、および/または、エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体、このケン化物、もしくこのイオン架橋物(E2)1〜40重量部を含有する導電性樹脂組成物であって、当該樹脂組成物から得られるシートの表面抵抗率が1×10〜1×1011Ω/□である、導電性樹脂組成物。
  2. スチレン系ゴム(C)が非水添型のスチレン系ゴムである請求項1記載の導電性樹脂組成物。
  3. 非金属系滑剤(D)が、脂肪酸アミド系である請求項1または2記載の導電性樹脂組成物。
  4. 極性ビニルモノマーが、アクリル酸系モノマー、メタクリル酸系モノマー、アクリル酸エステル系モノマー、メタクリル酸エステル系モノマー、および酢酸ビニル系モノマーの群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜3いずれかに記載の導電性樹脂組成物。
  5. エチレンと極性ビニルモノマーとの共重合体(E2)が、エチレン−エチルアクリレート樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、およびエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物の群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜4いずれかに記載の導電性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5いずれかに記載の導電性樹脂組成物からなる導電性シート。
  7. 単層で構成されている請求項6記載の導電性シート。
  8. スチレン系樹脂、スチレン−共役ジエンブロック共重合体、およびABS系樹脂の群から選ばれた少なくとも1種からなる基材層の片面または両面に、請求項1〜5いずれかに記載の導電性樹脂組成物を共押し出しするか、あるいは、請求項1〜5いずれかに記載の導電性樹脂組成物からなる導電性シートを貼り合せてなり、多層構造である、導電性シート。
  9. 請求項6〜8いずれかに記載の導電性シートを用いた静電気障害対策用成形品。
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