JP2002292805A - 導電性樹脂シート - Google Patents

導電性樹脂シート

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JP2002292805A
JP2002292805A JP2001100966A JP2001100966A JP2002292805A JP 2002292805 A JP2002292805 A JP 2002292805A JP 2001100966 A JP2001100966 A JP 2001100966A JP 2001100966 A JP2001100966 A JP 2001100966A JP 2002292805 A JP2002292805 A JP 2002292805A
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conductive
sheet
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Masahiko Itakura
雅彦 板倉
Yoji Hirose
洋司 廣瀬
Shinichi Kubota
新一 久保田
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Daicel Polymer Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性及び外観に優れるとともに、耐衝撃性
や強度等の機械的特性にも優れる導電性樹脂シート及び
成形品を提供する。 【解決手段】 スチレン系樹脂を含む樹脂組成物(A)
で構成された基材層に、スチレン系樹脂(B1)100
重量部に対して導電剤(B2)5〜50重量部及びオレ
フィン系熱可塑性エラストマー(B3)30〜100重
量部を含む樹脂組成物(B)で構成された導電層を形成
して、基材層を構成する組成物(A)のメルトインデッ
クス(MIA)と、導電層を構成する組成物(B)のメ
ルトインデックス(MIB)との割合が、MIA/MIB
=0.1〜10である導電性樹脂シートを調製する。前
記シートの表面固有抵抗は1×1011Ω/□以下であっ
てもよい。前記シートは、基材層の両面に導電層が形成
されていてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体や電子部品
等を収容又は搬送するための容器や包装材料に適した導
電性樹脂シート組成物及びそのシートで形成された成形
品に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体や電子部品、特に集積回路(I
C)やICを用いた電子部品のための包装形態として、
トレー(インジェクショントレー、真空成形トレー
等)、マガジン、キャリアテープ(エンボスキャリアテ
ープなど)等が使用されている。これらの包装材料を構
成する熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン系樹脂、A
BS系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリプロピレン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が使用されているが、
一般的に表面固有抵抗値が高く帯電し易い。
【0003】そこで、これらの包装材料には、静電気に
よるICの障害や破壊を避けるために、少なくとも帯電
防止レベルまでの導電性を付与する必要がある。導電性
の付与方法としては、例えば、導電性カーボンブラック
などの導電剤を樹脂に配合する方法が知られている。前
記包装材料を構成する熱可塑性樹脂として、カーボンブ
ラックを多量に配合しても、流動性や成形性の著しい低
下がなく、かつコスト的にも優れる点から、ポリスチレ
ン系樹脂が汎用されている。
【0004】例えば、特開昭54−152580号公報
には、耐衝撃性ポリスチレン100重量部に対して、カ
ーボンブラック10〜70重量部、及び前記両成分と親
和性良好なブタジエン系ゴム及び/又はゴム質オレフィ
ン系コポリマー15〜80重量部からなる樹脂組成物が
開示され、特開平1−230655号公報には、ポリス
チレン系樹脂中のポリスチレン成分100重量部に、ミ
ネラルオイル1〜15重量部、ブタジエンゴム1〜10
重量部、及びDBP(ジブチルフタレート)吸油量10
0ml/100g以上のカーボンブラック10〜20重
量部を配合したメルトインデックス(MI)が5g/1
0分以上の導電性樹脂組成物が開示されている。しか
し、これらの樹脂組成物では、耐衝撃性や強度等の機械
的特性が充分でなく、二次成形時にノッチや割れが発生
する。また、充分な導電性を得るためには、導電剤の割
合を多くする必要があり、機械的強度とのバランスが困
難である。
【0005】特開平9−76424号公報には、ポリス
チレン系樹脂で構成されたシート基材の両面に、ポリス
チレン系樹脂、カーボンブラック及びオレフィン系樹脂
で構成された導電性樹脂組成物を積層したシートであっ
て、前記導電性樹脂組成物において、ポリスチレン系樹
脂とカーボンブラックとの合計100重量部に対してオ
レフィン系樹脂1〜30重量部を含有する導電性複合シ
ートが開示されている。この文献には、オレフィン系樹
脂としては、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹
脂が例示され、実施例では、ポリスチレン系樹脂100
重量部に対してポリエチレン樹脂10重量部が使用され
ている。しかし、このシートでは、耐衝撃性や耐折強度
等の機械的強度が充分でない。例えば、二次成形時にノ
ッチや割れが発生する。
【0006】また、特開平9−76423号公報では、
耐折強度を向上させるために、前記導電性樹脂組成物
に、さらにスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合体を配合した導電性複合シートが開示されている。
しかし、このシートでも、耐衝撃性は改良されているも
のの、切削や打ち抜き加工時にバリや切粉が発生する。
例えば、キャリアテープにおける送り穴打ち抜き時に、
バリ及び切粉が発生し、ICなどに付着する虞がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、成形性及び外観に優れるとともに、耐衝撃性や強度
等の機械的特性にも優れる導電性樹脂シート及び成形品
を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、切削や打ち抜き加工
においてバリや切粉の発生が抑制された導電性樹脂シー
ト及び成形品を提供することにある。
【0009】本発明の更に他の目的は、二次成形時にノ
ッチや割れの発生が抑制された導電性樹脂シート及び成
形品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するため鋭意検討した結果、スチレン系樹脂を含
む樹脂組成物で構成された基材層に、導電剤を含むスチ
レン系樹脂と特定量のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーとを組み合わせた樹脂組成物で導電層を形成した導電
性樹脂シートにおいて、両層のメルトインデックス(M
I)を特定の範囲に調整することにより、成形性及び外
観に優れるとともに、耐衝撃性や強度等の機械的特性に
も優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち、本発明の導電性樹脂シートは、
スチレン系樹脂を含む樹脂組成物(A)で構成された基
材層に、スチレン系樹脂(B1)100重量部に対して
導電剤(B2)5〜50重量部及びオレフィン系熱可塑
性エラストマー(B3)30〜100重量部を含む樹脂
組成物(B)で構成された導電層を形成したシートであ
って、基材層を構成する組成物(A)のメルトインデッ
クス(MIA)と、導電層を構成する組成物(B)のメ
ルトインデックス(MIB)との割合が、MIA/MIB
=0.1〜10である。前記シートにおいて、オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー(B3)は、オレフィン系単
量体と、(メタ)アクリル系単量体及びビニルエステル
系単量体から選択された少なくとも一種の単量体との共
重合体、特にエチレン−(メタ)アクリル酸C1-4アル
キルエステル共重合体であってもよい。前記スチレン系
樹脂(B1)は、ゴム状重合体3〜40重量%程度を含
んでいてもよい。前記導電剤(B2)は、平均比表面積
20〜80m2/g(特に30〜80m2/g)の導電性
カーボンブラックであってもよい。前記樹脂組成物
(B)は、スチレン系樹脂(B1)100重量部に対し
て滑剤0.01〜10重量部程度を含んでもよい。前記
シートの表面固有抵抗は1×1011Ω/□以下であって
もよい。前記シートは、基材層の両面に導電層が形成さ
れていてもよい。
【0012】本発明には、前記シート形成された成形品
も含まれる。その成形品は、電子部品の収容や搬送に用
いてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】[基材層]基材層は、主に剛性や
耐衝撃性等の機械的強度を向上させるために形成され、
スチレン系樹脂(ポリスチレン系樹脂やゴム強化スチレ
ン系樹脂等)を含む樹脂組成物(A)で構成されてい
る。樹脂組成物(A)は、特に、スチレン系樹脂50重
量%以上、好ましくは70重量%以上、さらに好ましく
は90重量%以上で構成されているのが好ましい。
【0014】スチレン系樹脂には、ポリスチレン系樹脂
及びゴム変性スチレン系樹脂(ゴム−g−スチレン系樹
脂又は耐衝撃性スチレン系樹脂)が含まれる。ポリスチ
レン系樹脂を形成するための芳香族ビニル単量体として
は、例えば、スチレン、アルキル置換スチレン(例え
ば、ビニルトルエン、ビニルキシレン、p−エチルスチ
レン、p−イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、p
−t−ブチルスチレン等)、ハロゲン置換スチレン(例
えば、クロロスチレン、ブロモスチレン等)、α位にア
ルキル基が置換したα−アルキル置換スチレン(例え
ば、α−メチルスチレンなど)等が例示できる。これら
の芳香族ビニル単量体は、単独で又は二種以上組み合わ
せて使用できる。これらの単量体のうち、通常、スチレ
ン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等、特にスチ
レンが使用される。
【0015】前記芳香族ビニル単量体は、共重合可能な
単量体と組み合わせて使用してもよい。共重合可能な単
量体としては、例えば、シアン化ビニル系単量体(例え
ば、アクリロニトリルなど)、不飽和多価カルボン酸又
はその酸無水物(例えば、マレイン酸、イタコン酸、シ
トラコン酸又はその酸無水物等)、イミド系単量体[例
えば、マレイミド、N−アルキルマレイミド(例えば、
N−C1-4アルキルマレイミド等)、N−シクロアルキ
ルマレイミド(例えば、N−シクロヘキシルマレイミド
など)、N−アリールマレイミド(例えば、N−フェニ
ルマレイミドなど)]、アクリル系単量体[例えば、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オク
チル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル等の(メ
タ)アクリル酸C1-20アルキルエステル、(メタ)アク
リル酸シクロへキシル、 (メタ)アクリル酸フェニ
ル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸
グリシジル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の
(メタ)アクリル酸ヒドロキシC2-4アルキルエステル
等]等が例示できる。これらの共重合可能な単量体は、
単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。全単量体
中の共重合可能な単量体の使用量は、通常、1〜50重
量%、好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは8
〜30重量%程度の範囲から選択できる。
【0016】ゴム変性スチレン系樹脂は、共重合(グラ
フト重合、ブロック重合等)等により、前記ポリスチレ
ン系樹脂で構成されたマトリックス(硬質成分)中にゴ
ム状重合体(軟質成分)が粒子状に分散した重合体であ
り、通常、ゴム状重合体の存在下、少なくとも芳香族ビ
ニル単量体(例えば、前記芳香族ビニル単量体や、前記
芳香族ビニル単量体と前記共重合性単量体とで構成され
た単量体)を、慣用の方法(塊状重合、塊状懸濁重合、
溶液重合、乳化重合等)で重合することにより得られる
グラフト共重合体である。
【0017】ゴム変性スチレン系樹脂のゴム状重合体と
しては、例えば、ジエン系ゴム[ポリブタジエン(低シ
ス型又は高シス型ポリブタジエン)、ポリイソプレン、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン
共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、イ
ソブチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソブチ
レン−ブタジエン系共重合ゴム等]、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、アクリルゴム(ポリアクリル酸C2-8
ルキルエステルを主成分とする共重合エラストマーな
ど)、エチレン−α−オレフィン系共重合体[エチレン
−プロピレンゴム(EPR)など]、エチレン−α−オ
レフィン−ポリエン共重合体[エチレン−プロピレン−
ジエンゴム(EPDM)など]、ウレタンゴム、シリコ
ーンゴム、ブチルゴム、水添ジエン系ゴム(水素化スチ
レン−ブタジエン共重合体、水素化ブタジエン系重合体
等)等が挙げられる。なお、上記共重合体はランダム又
はブロック共重合体であってもよく、ブロック共重合体
には、AB型、ABA型、テーパー型、ラジアルテレブ
ロック型の構造を有する共重合体等が含まれる。これら
のゴム状重合体は、単独で又は二種以上組み合わせて使
用できる。好ましいゴム状重合体は、共役1,3−ジエ
ン又はその誘導体の重合体、特にジエン系ゴム[ポリブ
タジエン(ブタジエンゴム)、イソプレンゴム、スチレ
ン−ブタジエン共重合体等]である。
【0018】ゴム変性スチレン系樹脂において、ゴム状
重合体の含有量は、例えば、2〜80重量%、好ましく
は3〜50重量%、特に好ましくは3〜20重量%(例
えば5〜10重量%)程度である。
【0019】ポリスチレン系樹脂で構成されたマトリッ
クス中に分散するゴム状重合体の形態は、特に制限され
ず、コア/シェル構造、オニオン構造、サラミ構造等で
あってもよい。分散相を構成するゴム状重合体の粒子径
は、例えば、体積平均粒子径0.05〜30μm、好ま
しくは0.1〜10μm、さらに好ましくは0.2〜7
μm(特に0.5〜5μm)程度の範囲から選択でき
る。また、ゴム変性スチレン系樹脂において、グラフト
率は、5〜300%、好ましくは10〜250%程度で
ある。
【0020】これらのスチレン系樹脂のうち、ポリスチ
レン系樹脂としては、ポリスチレン(GPPS)、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、スチレ
ン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−無水マレ
イン酸共重合体(SMA樹脂)等が好ましく、ゴム変性
スチレン系樹脂としては、耐衝撃性ポリスチレン(HI
PS)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(ABS
樹脂)、α−メチルスチレン変性ABS樹脂、イミド変
性ABS樹脂、MBS樹脂等が好ましい。
【0021】また、スチレン系樹脂は、少なくともゴム
変性スチレン系樹脂で構成するのが好ましく、ゴム変性
スチレン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを組み合わせて
使用してもよい。ゴム変性スチレン系樹脂とポリスチレ
ン系樹脂との割合(重量比)は、ゴム変性スチレン系樹
脂/ポリスチレン系樹脂=100/0〜50/50(特
に、100/0〜60/40)程度である。
【0022】スチレン系樹脂において、機械的特性のバ
ランスの点から、ゴム状重合体(軟質成分)の含有量
は、3〜40重量%、特に5〜20重量%程度が好まし
い。
【0023】スチレン系樹脂のメルトインデックス(M
I)は、200℃、荷重49N(5.0kgf)で1〜
15g/10分、好ましくは1〜10g/10分、さら
に好ましくは1〜5g/10分の範囲から選択できる。
なお、樹脂組成物(A)のメルトインデックス(M
A)も、スチレン系樹脂のMIと同様の範囲から選択
できる。
【0024】スチレン系樹脂(グラフト共重合体におい
てはマトリックスを構成するスチレン系樹脂)の重量平
均分子量は、50,000〜1,000,000、好ま
しくは100,000〜500,000、さらに好まし
くは150,000〜400,000程度である。
【0025】前記樹脂組成物には、必要に応じて、着色
剤、分散剤、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱
安定化剤等)、難燃剤、滑剤、充填剤、消泡剤、塗布性
改良剤、増粘剤等を添加してもよい。これらの添加剤の
うち、滑剤(例えば、ワックス類やC8-24高級脂肪酸エ
ステル又はアミド等)を、スチレン系樹脂100重量部
に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜
5重量部、さらに好ましくは0.05〜4重量部程度用
いるのが好ましい。
【0026】[導電層]導電層は、主に耐折強度や耐衝
撃性等の機械的特性及び帯電防止性を向上させるために
形成され、スチレン系樹脂(B1)、導電剤(B2)及び
オレフィン系熱可塑性エラストマー(B3)を含む樹脂
組成物(B)で構成されている。
【0027】(B1)スチレン系樹脂 スチレン系樹脂(B1)は、硬度を高め、剛性を向上さ
せるために使用され、基材層のスチレン系樹脂と同様の
スチレン系樹脂が使用できる。
【0028】また、スチレン系樹脂(B1)も、少なく
とも前記ゴム変性スチレン系樹脂で構成するのが好まし
く、ゴム変性スチレン系樹脂とポリスチレン系樹脂とを
組み合わせて使用してもよい。ゴム変性スチレン系樹脂
とポリスチレン系樹脂との割合(重量比)は、ゴム変性
スチレン系樹脂/ポリスチレン系樹脂=100/0〜5
0/50(特に、100/0〜60/40)程度であ
る。
【0029】スチレン系樹脂(B1)において、機械的
特性のバランスの点から、ゴム状重合体(軟質成分)の
含有量は、3〜40重量%、特に5〜20重量%程度が
好ましい。
【0030】スチレン系樹脂(B1)のメルトインデッ
クス(MI)は、200℃、荷重49N(5.0kg
f)で3〜30g/10分、好ましくは5〜25g/1
0分、さらに好ましくは10〜20g/10分の範囲か
ら選択できる。導電層では、導電剤の配合によって樹脂
の流動性が低下する。そのため、基材層との流動性の差
を小さくするために、スチレン系樹脂(B1)のMI
は、基材層を構成するスチレン系樹脂のMIよりも高い
方が好ましい。スチレン系樹脂の流動性の調整は、分子
量や滑剤の添加によって調整してもよい。
【0031】スチレン系樹脂(B1)(グラフト共重合
体においてはマトリックスを構成するスチレン系樹脂)
の重量平均分子量は、10,000〜500,000、
好ましくは50,000〜300,000、さらに好ま
しくは100,000〜250,000程度である。
【0032】(B2)導電剤 導電剤(B2)としては、炭素粉末(慣用の人造黒鉛粉
末、膨張黒鉛粉末、天然黒鉛粉末、コークス粉、導電性
カーボンブラック等)、炭素繊維、金属粉末等が使用で
き、これらの中でも導電性カーボンブラックが好ましく
使用される。これらの導電剤は、単独で又は二種以上組
み合わせて使用できる。
【0033】導電性カーボンブラックとしては、ファー
ネスブラック、チャンネルブラック、ガスブラック、ア
セチレンブラック、アークブラック等が例示できる。こ
れらの導電性カーボンブラックのうち、DBP吸油量が
100ml/100g以上、好ましくは110〜200
ml/100gのカーボンブラック、例えば、導電性に
優れたファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセ
チレンブラック、特にファーネスブラックが好ましい。
さらに、これらの導電性カーボンブラックを組合せた導
電性複合カーボンブラックでもよい。導電性カーボンブ
ラックの平均比表面積は、20〜300m2/g、好ま
しくは20〜100m2/g(例えば、20〜80m2
g)、さらに好ましくは30〜80m2/g(特に30
〜50m2/g)程度である。
【0034】導電性カーボンブラックの市販品として
は、例えば、三菱化学(株)製“♯3050B”、“♯
3150B”、“♯3750B”、“♯3950B”、
米国キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ・インク
社製“VULCUN XC72”、“VULCAN
P”、“BLACK PEARLS 3500”、“B
LACK PEARLS 3700”、電気化学工業
(株)製“アセチレンブラック”等が使用できる。
【0035】導電剤(B2)(特に導電性カーボンブラ
ック)の平均粒径は、スチレン系樹脂(B1)の割合と
密接な関係を有し、一概に規定できないが、通常、1n
m〜1μm、好ましくは10〜100nm、さらに好ま
しくは20〜80mm(特に40〜60nm)程度であ
る。
【0036】導電剤(B2)の割合は、スチレン系樹脂
(B1)100重量部に対して、5〜50重量部、好ま
しくは10〜40重量部(例えば、20〜40重量
部)、さらに好ましくは25〜40重量部(特に30〜
40重量部)程度である。導電剤の割合が少なすぎる
と、導電性が充分でなく、多すぎると、シートの機械的
強度が低下する。
【0037】(B3)オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー オレフィン系熱可塑性エラストマー(B3)としては、
オレフィン系単量体と、(メタ)アクリル系単量体及び
ビニルエステル系単量体から選択された少なくとも一種
の単量体との共重合体、熱可塑性エラストマー(硬質部
分がポリエチレンやポリプロピレンで構成され、軟質部
分がエチレン−プロピレンゴムやエチレン−プロピレン
−ジエンゴムで構成されたエラストマー)、エチレン−
α−オレフィン系共重合体[エチレン−プロピレンゴム
(EPR)など]、エチレン−α−オレフィン−ジエン
共重合体[エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPD
M)など]、ジエン系ゴム[ポリブタジエン(低シス型
又は高シス型ポリブタジエン)、ポリイソプレン、ブタ
ジエン−アクリロニトリル共重合体、イソブチレン−イ
ソプレン共重合体等]等が挙げられる。これらのオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーのうち、オレフィン系単量
体と(メタ)アクリル系単量体との共重合体、オレフィ
ンとビニルエステル系単量体との共重合体(特にオレフ
ィン系単量体と(メタ)アクリル系単量体との共重合
体)が好ましい。
【0038】オレフィン系単量体としては、エチレン、
プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン等のC2-10
レフィン、好ましくはC2-4オレフィン(特にエチレ
ン)が例示できる。アクリル系単量体としては、(メ
タ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル酸C1-10アルキルエステル、好ましくはエチル
(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸C 1-4
アルキルエステルが例示できる。ビニルエステル系単量
体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪
酸ビニルエステルが例示できる。具体的には、エチレン
−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体等が好ましく使用でき、エチレン−エチルアク
リレート共重合体などのエチレン−(メタ)アクリル酸
1-4アルキルエステルが特に好ましく使用できる。
【0039】オレフィン系単量体と、アクリル系単量体
及び/又はビニルエステル系単量体との割合(重量比)
は、前者/後者=97/3〜50/50、好ましくは9
5/5〜60/40、さらに好ましくは90/10〜6
0/40程度である。
【0040】前記熱可塑性エラストマー(B3)の分子
構造は、特に制限されず、ランダム共重合体、ジブロッ
ク共重合体、トリブロック共重合体、星型ブロック共重
合体、マルチブロック共重合体、グラフト共重合体等で
あってもよい。
【0041】これらの熱可塑性エラストマー(B3
は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0042】前記熱可塑性エラストマー(B3)の割合
は、スチレン系樹脂(B1)100重量部に対して30
〜100重量部、好ましくは30〜60重量部、さらに
好ましくは30〜40重量部程度である。(B3)成分
の割合が30重量部未満であると、耐折強度や衝撃強度
等の機械的強度が低下し、100重量部を超えると、ス
チレン系樹脂の分散性が低下し、シートの外観が不良と
なる。
【0043】樹脂組成物(B)には、必要に応じて、帯
電防止剤(重量平均分子量3000以下の界面活性剤な
ど)、着色剤、分散剤、離型剤、安定化剤(酸化防止
剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤等)、難燃剤、アンチブ
ロッキング剤、滑剤、充填剤、消泡剤、塗布性改良剤、
増粘剤等を添加してもよい。これらの添加剤のうち、滑
剤(例えば、ワックス類やC8-24高級脂肪酸エステル又
はアミド等)を、スチレン系樹脂(B1)100重量部
に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜
10重量部、さらに好ましくは0.05〜6重量部程度
用いるのが好ましい。滑剤を用いることにより、流動性
を制御できるだけでなく、バリの発生を抑制することが
できる。
【0044】樹脂組成物(B)のメルトインデックス
(MIB)は、200℃、荷重49N(5.0kgf)
で0.1〜10g/10分、好ましくは0.3〜5g/
10分、さらに好ましくは0.5〜3g/10分程度で
ある。
【0045】[導電性樹脂シート]本発明のシートは、
基材層の少なくとも一方の面に、導電層を形成した積層
シートであり、用途によっては片面のみに導電層を積層
すれば充分な場合もあるが、通常、基材層の両面に導電
層を積層するのが好ましい。
【0046】導電性樹脂シートにおいて、前記MI
Aと、前記MIBとの割合は、MIA/MIB=0.1〜1
0(例えば、0.2〜8)、好ましくは0.5〜5(例
えば、1〜5)、さらに好ましくは1.5〜5(特に2
〜4)程度である。MIA/MIBが高すぎると、均一な
導電層が形成されず、シート表面に凹凸が生じる。特
に、シート断面において両側部で基材層が厚くなり、そ
の部分の導電性が低下する。一方、MIA/MIBが低す
ぎると、シート断面において両側部で基材層が薄くな
る。
【0047】導電性樹脂シートは、表面固有抵抗が1×
1011Ω/□以下(例えば、1×100〜1×1011Ω
/□)、好ましくは1×101〜1×108Ω/□、さら
に好ましくは1×102〜1×106Ω/□程度であり、
導電性に非常に優れる。
【0048】導電性樹脂シートの厚みは、0.01〜5
mm、好ましくは0.05〜3mm、さらに好ましくは
0.1〜1mm程度である。基材層の厚みは、10〜5
000μm、好ましくは50〜1000μm、さらに好
ましくは100〜500μm程度である。各導電層の厚
みは、1〜500μm、好ましくは5〜100μm、さ
らに好ましくは10〜50μm程度である。基材層と各
導電層との厚みの比は、基材層/各導電層=30/1〜
1/1、好ましくは20/1〜5/1、さらに好ましく
は15/1〜10/1程度である。
【0049】導電性樹脂シートは、特に制限されず、各
層の各成分を混合して樹脂組成物を調製した後、慣用の
方法によりシート状に成形することにより製造できる。
樹脂組成物は、各成分の粉粒体の混合物であってもよ
く、各成分を混練して調製してもよい。混練には、慣用
の方法を用いることができ、例えば、各成分をヘンシェ
ルミキサーやリボンミキサーで乾式混合し、単軸や2軸
の押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシング
ロール等の慣用の溶融混合機に供給して溶融混練するこ
とができる。樹脂組成物は、ペレットの形態であっても
よい。また、混練の配合順序は限定されず、例えば、導
電層の場合、全成分を同時に溶融混練してもよいし、ス
チレン系樹脂(B1)と導電剤(B2)とを溶融混練した
ペレットと、熱可塑性エラストマー(B3)のペレット
とをブレンドしてもよい。
【0050】シート状に成形する方法としては、例え
ば、エキストルージョン法[ダイ(フラット状、T状
(Tダイ)、円筒状(サーキュラダイ)等)法、インフ
レーション法等]などの押出成形法、テンター方式、チ
ューブ方式、インフレーション方式等による延伸法等が
挙げられる。樹脂シートは、延伸(一軸延伸、二軸延伸
等)してもよいし、未延伸であってもよい。樹脂シート
は、得られた各シートをヒートラミネーションやドライ
ラミネーション等の方法により調製してもよいが、各構
成層用の樹脂組成物を、汎用のフィードブロック付きダ
イやマルチマニホールドダイ等を使用して共押出する方
法により調製するのが好ましい。共押出法では、薄い表
面層を得ることができ、かつ量産性に優れる。尚、ラミ
ネーション法においては、必ずしも接着剤は必要としな
い。
【0051】[二次成形品]このようにして得られたシ
ートは、例えば、自由吹込成形、真空成形、折り曲げ加
工、圧空成形、マッチモールド成形、熱板成形等の慣用
の熱成形などで二次成形することができる。シートは、
必要により発泡していてもよい。二次成形品としては、
例えば、食品用容器、薬品用容器、トレー、エンボステ
ープ、マガジン等が挙げられる。
【0052】シートや二次成形品の表面は、表面処理
(例えば、コロナ放電やグロー放電等の放電処理、酸処
理、焔処理等)を行ってもよい。シートや二次成形品の
表面は、帯電防止するために、導電処理又は帯電防止処
理(例えば、帯電防止剤、金属酸化物などの導電性付与
剤の塗布や混練)や、導電性被膜又は帯電防止層(例え
ば、導電性インキによる被膜など)を形成してもよい。
【0053】本発明のシートは、優れた帯電防止性を有
するとともに、成形性や機械的特性にも優れるので、前
記二次成形品の中でも、半導体や電子部品、特にICや
ICを用いた電子部品を収容するための収容凹部を有す
る搬送用成形品[例えば、電子部品搬送用トレー(イン
ジェクショントレー、真空成形トレー等)、マガジン、
キャリアテープ(エンボスキャリアテープなど)等]に
有用である。
【0054】
【発明の効果】本発明では、成形性及び外観に優れると
ともに、耐衝撃性や強度等の機械的特性にも優れる導電
性樹脂シートが得られる。この導電性樹脂シートは、二
次成形時のノッチや割れの発生や、切削や打ち抜き加工
時のバリや切粉の発生が抑制されている。従って、この
導電性樹脂シートは、半導体や電子部品等を収容又は搬
送するための容器や包装材料として好適である。
【0055】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
ない。なお、実施例における各評価項目の評価方法、及
び用いた各成分の内容は以下の通りである。
【0056】[メルトインデックス]ストランドカット
により得られたペレットをメルトインデクサーL244
(宝工業(株)製)を用いて測定した。ペレットを20
0℃で5kg重(49N)の荷重をかけ、内径2mmの
ノズルから所定時間排出される樹脂重量を測定し、これ
を10分間に排出される樹脂の重量に換算してMI値と
した。
【0057】[表面固有抵抗]ロレスター表面抵抗計
(三菱化学(株)製)により内円の外径6mm、外円の
内径11mmの環状電極を用いてサンプル中任意の10
点を測定し(右側部、中央部、左側部)、その対数平均
値を表面固有抵抗値とした。
【0058】[耐折強度]エンボス加工したキャリアテ
ープをエンボスの凸部が外側になるように手で180°
折り曲げ、元に戻す操作を繰り返し、割れが発生するま
での回数を測定した。
【0059】[デュポン衝撃強度]JIS K 721
1に準じて、重り500g、ポンチ径1.27cm(1
/2インチ)で、シートの衝撃強度を測定した。
【0060】[バリの発生頻度]フランジ部に開けた穴
を任意に100点選び、顕微鏡観察により、幅が100
μm以上のバリの発生件数を数えた。
【0061】[シート外観]シート表面の外観を目視で
観察し、以下の基準で評価した。
【0062】 ○:表面が均一である △:表面は均一であるが、艶ムラや筋模様がある ×:厚みにムラがある。
【0063】[各成分の略号及び詳細] HIPS−1:高衝撃ポリスチレン(東洋スチレン
(株)製、トーヨースチロールE640、MI=3.1
g/10分) HIPS−2:高衝撃ポリスチレン(東洋スチレン
(株)製、トーヨースチロールH610、MI=17g
/10分) CB:カーボンブラック(三菱化学(株)製、♯303
0B) EEA−1:エチレン−エチルアクリレート共重合体
(日本ユニカー(株)製、NUC−6170) EEA−2:エチレン−エチルアクリレート共重合体
(日本ユニカー(株)製、DPDJ9169) SBS:スチレン−ブタジエンブロック共重合体(旭化
成(株)製、タフプレン126) SEBS:スチレン−エチレン−ブチレン共重合体(旭
化成(株)製、タフテックH1051) 安定剤:酸化防止剤(チバガイギー(株)製、イルガノ
ックス1010) 滑剤:ステアリルステアレート(理研ビタミン(株)
製、リケマールSL−800)。
【0064】実施例1〜4及び比較例1〜6 表1に示すHIPS及びCBと、HIPS100重量部
に対して0.1重量部の安定剤及び滑剤とをタンブラー
を用いてドライブレンドした後、二軸押出機(内径30
mm、L/D=32)によって、シリンダー温度210
℃で溶融混練した後、ストランドカット法によりペレッ
ト化した。そのペレットと、表1に示すEEA、SBS
又はSEBSのペレットとを、表1に示す割合でペレッ
トブレンドして導電性樹脂組成物を得た。
【0065】多層押出機(二種三層押出機)を用いて、
一軸押出機(内径65mm、L/D=32)に、基材層
を構成するHIPS100重量部と黒色マスターバッチ
(TSM01184 BLACK FD、東洋インキ
(株)製)2重量部とをシリンダー温度210℃で仕込
み、一軸押出機(内径50mm、L/D=28)に前記
導電性樹脂組成物をシリンダー温度210℃で仕込み、
フィードブロック内で、基材層の両面に導電層を合流さ
せて、積層し、Tダイキャスト法によりダイ温度210
℃でシート状に押出した後、冷却ロールによって冷却し
て、総厚み300μm(厚み比:導電層/基材層/導電
層=20μm/260μm/20μm)の積層シートを
得た。このシートを幅24mmにスリットし、熱プレス
成形により、エンボス加工し、片側に4mm幅、他方の
側に1mm幅のフランジ部を有するとともに、凹部(縦
11mm、幅19mm、深さ3mm)を有するキャリア
テープを得た。4mm幅フランジ部に穴の中心から中心
までの距離が4mmとなるように等間隔に直径1.5m
mの送り穴(スプロケットホール)を設けた。また、凹
部間の間隔を5mmとした。得られたシート及びキャリ
アテープの評価結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】表1の結果より、実施例では、導電性に優
れ、強度が高く、かつバリの発生も少ない。これに対し
て、比較例1及び2では、エチレンエチルアクリレート
樹脂の割合が少ないので、強度が低い。比較例3及び4
では、SBS又は水添SBSの配合によって、強度が向
上しているものの、バリの発生が多い。特に比較例3で
は、シートの外観も悪く、艶むら及び筋模様があると共
に、ゲルが一部発生している。比較例5では、エチレン
エチルアクリレート樹脂の割合が多すぎるので、シート
の外観が悪く、艶むら及び筋模様がある。比較例6で
は、エチレンエチルアクリレート樹脂の割合が少なく、
MI比も大きいので、押出成形が困難であり、シートの
外観も厚みムラが大きく、シート表面上で導電性が不均
一である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/04 C08L 25/04 5G307 C08L 23/00 H01B 5/14 Z 25/04 B65D 1/00 B H01B 5/14 85/38 S Fターム(参考) 3E033 AA10 AA11 BA22 BB04 BB08 CA17 FA01 FA04 FA10 3E067 AA11 AB41 AC04 BA15A BB15A CA21 3E096 AA03 AA14 BA08 CA03 CA06 CA13 EA02X FA07 GA20 4F100 AA37A AA37C AK03A AK03C AK04A AK04C AK04J AK12A AK12B AK12C AK24A AK24C AK25A AK25C AK25J AK73 AL01A AL01C AL05A AL05B AL05C AL06A AL06B AL06C AL09A AL09C BA03 BA06 BA10A BA10C CA06 CA19A CA19C CA21A CA21C EH20 GB15 GB41 JA06A JA06B JA06C JG01 JG01A JG01C JG03 JK01 JK10 YY00A YY00B YY00C 4J002 AC032 AC062 AC072 AE033 BB002 BB062 BB072 BB082 BB152 BB182 BC021 BP022 DA016 DA026 DA036 DA066 EH037 EP017 FA046 FD116 FD173 FD177 GF00 GG01 GG02 5G307 GA02 GC02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系樹脂を含む樹脂組成物(A)
    で構成された基材層に、スチレン系樹脂(B1)100
    重量部に対して導電剤(B2)5〜50重量部及びオレ
    フィン系熱可塑性エラストマー(B3)30〜100重
    量部を含む樹脂組成物(B)で構成された導電層を形成
    したシートであって、基材層を構成する組成物(A)の
    メルトインデックス(MIA)と、導電層を構成する組
    成物(B)のメルトインデックス(MIB)との割合
    が、MIA/MIB=0.1〜10である導電性樹脂シー
    ト。
  2. 【請求項2】 オレフィン系熱可塑性エラストマー(B
    3)が、オレフィン系単量体と、(メタ)アクリル系単
    量体及びビニルエステル系単量体から選択された少なく
    とも一種の単量体との共重合体である請求項1記載のシ
    ート。
  3. 【請求項3】 スチレン系樹脂(B1)がゴム状重合体
    3〜40重量%を含む請求項1記載のシート。
  4. 【請求項4】 導電剤(B2)が、平均比表面積20〜
    80m2/gの導電性カーボンブラックである請求項1
    記載のシート。
  5. 【請求項5】 樹脂組成物(B)が、スチレン系樹脂
    (B1)100重量部に対して滑剤0.01〜10重量
    部を含む請求項1記載のシート。
  6. 【請求項6】 表面固有抵抗が1×1011Ω/□以下で
    ある請求項1記載のシート。
  7. 【請求項7】 基材層の両面に導電層が形成されている
    請求項1記載のシート。
  8. 【請求項8】 ゴム変性スチレン系樹脂を含む樹脂組成
    物(A)で構成された基材層の両面に、ゴム変性スチレ
    ン系樹脂(B1)100重量部に対して平均比表面積3
    0〜80m2/gの導電性カーボンブラック(B2)20
    〜40重量部及びエチレン−(メタ)アクリル酸C1-4
    アルキルエステル共重合体(B3)30〜60重量部を
    含む樹脂組成物(B)で構成された導電層を形成したシ
    ートであって、基材層と各導電層との厚みの比が、基材
    層/各導電層=15/1〜10/1であり、基材層を構
    成する組成物(A)のメルトインデックス(MIA
    と、導電層を構成する組成物(B)のメルトインデック
    ス(MIB)との割合が、MIA/MIB=1.5〜5で
    ある樹脂シート。
  9. 【請求項9】 請求項1記載のシートで形成された成形
    品。
  10. 【請求項10】 電子部品の収容や搬送に用いられる請
    求項9記載の成形品。
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