JP5259131B2 - 樹脂組成物、及びシート - Google Patents

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本発明は樹脂組成物、及びそれを用いたシートに関する。
電子部品包装用成形体には導電性が求められるため、一般用としてスチレン系樹脂にカーボンブラックを添加した樹脂組成物、およびそれから作製される導電シートが用いられている。これらとして、例えば特許文献1〜5が開示されている。しかし、導電性を得るためにカーボンブラックを含有させたシートは、表面にカーボンの凝集に起因するブツ(塊)が発生し、その表面の外観を悪化させる場合があり、また、外観を悪化させるのみならず、得られたシートにさらに微細な加工を施す場合には、ブツは成形不良を生じさせる原因となる場合があった。
特開昭57−205145号公報 特開平8−199075号公報 特開2002−256125号公報 特開2003−73541号公報 特開2003−206377号公報
本発明は、カーボンブラックの分散性を改良した樹脂組成物、及ぶそれを用いたカーボンブラックの凝集したブツ(塊)の少ないシートを提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の手段を採用する。
(1)(A)ポリスチレン系樹脂100質量部に対して(B)かさ密度0.20〜0.35g/mlであるカーボンブラック15〜50質量部を含有し、かつ(A)と(B)の合計量100質量部に対して、(C)オレフィン系樹脂1〜40質量部、(D)スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロック共重合体0.2〜20質量部からなる樹脂組成物であって、(A)、(C)、(D)の樹脂の合計量の50〜100質量%が粒径0.3〜1mmの粒子であって、その表面抵抗値が102〜1010Ωである樹脂組成物。
(2)カーボンブラックがアセチレンブラックである前記(1)に記載の樹脂組成物。
(3)前記(1)又は前記(2)に記載の樹脂組成物を用いたシート。
(4)ポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂、及びポリカーボネート樹脂からなる群から選ばれた1種以上の樹脂を用いた基材層の片側又は両側に前記(1)又は前記(2)に記載の樹脂組成物を有するシート。
(5)前記(3)又は前記(4)に記載のシートからなる電子部品包装容器。
(6)前記(3)又は前記(4)に記載のシートからなるキャリアテープ。
本発明の樹脂組成物を用いて得られたシートは、シートの表面のカーボンの凝集に起因するブツ(塊)の発生を低減でき、外観の悪化を防止できるとともに、ブツによる電子部品包装容器を製造する際の成形不良を低減することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明で用いるポリスチレン系樹脂とは一般のポリスチレン樹脂または耐衝撃性ポリスチレン樹脂およびこれらの混合物を主成分とするものをいう。耐衝撃性ポリスチレンとはHIPSとも称されるもので、スチレン系炭化水素重合体と共役ジエン系炭化水素重合体とからなり、マトリックスを形成するスチレン系炭化水素重合体に共役ジエン系炭化水素重合体からなる軟質成分粒子が分散して存在しているものである。また、本発明のポリスチレン系樹脂には、スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素との共重合体を含む。スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素との共重合体とはスチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素に由来する構造を有する共重合体であり、スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素のみからなるもの、それらを主成分としそれら以外の成分を共重合したものがある。スチレン系炭化水素とは例えばスチレン、α−メチルスチレン、各種アルキル置換スチレンなどがあり、なかでもスチレンを好適に用いることができる。また、共役ジエン系炭化水素とは共役二重結合を有する炭化水素であり、例えばイソプレン、ブタジエン等がある。スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素以外の成分としてはそれらと共重合するものであれば特に限定されない。スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素との共重合体としては例えばスチレンブタジエンブロック共重合体やスチレンブタジエンランダム共重合体等がある。これらの共重合体は、1種類あるいは2種類以上を併用することができる。
本発明で導電性を付与させるために用いているカーボンブラックの種類としては、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラックがあげられるが、中でもアセチレンブラックが、不純物の少ない高純度のカーボンブラックであり、電子部品等を搬送する導電シートとして用いるにあたって、腐食等の問題を起こしにくいため好ましい。アセチレンブラックの形状としては、通常の粉状品、粉状品を圧縮して密度を高くしたプレス品、粉状品を直径0.3〜1.5mmの粒状にした粒状の3タイプがあげられるが、本発明に用いるアセチレンブラックとしては、粒状品が好ましい。これは粒状品が他に比べて、かさ密度が大きいためである。かさ密度とは体積既知の容器に粉体を一定方法で充填し、粒子間の空隙も含めた体積で、粉体の質量を除した値であり、この数値が低いほど空隙が大きくなる。本発明の樹脂組成物に用いるアセチレンブラックは粒状であり、かさ密度が0.20〜0.35g/mlである。かさ密度が0.20以上にあるアセチレンブラックとポリスチレン系樹脂またポリオレフィン系樹脂、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロック共重合体との分散性は良好であり、それからなる樹脂組成物を用いて得られたシートの表面はカーボン凝集に起因するブツが発生しにくい。
樹脂組成物中のカーボンブラックの配合量は、ポリスチレン系樹脂100質量部に対して15〜50質量部、好ましくは25〜40質量部である。カーボンブラックの配合量が15質量部未満では十分な表面抵抗値が得られない可能性がある。また、50質量部を超えると流動性が低下し、その結果、樹脂組成物を成形することが困難になるとともに得られるシートの機械的強度も低下しやすい。
静電気による電子部品の破壊を防止するためにはシートに成形した状態での表面抵抗値が10〜1010Ωであることが必要であり、その表面抵抗値を得られるようにカーボンブラックを添加する。
オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、及びプロペン、ブテン、ヘキセンなどC3以上の側鎖を有するエチレン−αオレフィン共重合体、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等が挙げられる。また、単体のみならず、それらの構造を有する共重合物やグラフト物やブレンド物が含まれる。このような樹脂として例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体やさらに酸無水物との3元共重合体等とブレンドしたものようにポリエチレン鎖に極性基を有する樹脂を共重合およびブレンドしたものが挙げられる。これらオレフィン樹脂は単独で添加する以外に他のオレフィン樹脂を併用して使用することができる。
本発明でオレフィン系樹脂は、ポリスチレン系樹脂とカーボンブラックのみからなる樹脂組成物ではカーボンブラックの脱離が生じる場合があるため、その脱離を防止するために添加する。その添加量は(A)ポリスチレン系樹脂100質量部に対して(B)かさ密度0.20〜0.35g/mlであるカーボンブラック5〜50質量部を含有し、かつ(A)と(B)の合計量100質量部に対して、1〜40質量部であり、好ましくは1〜20質量部である。添加量が1質量部未満ではその効果が不十分であり、40質量部を越えると得られるポリスチレン樹脂組成物中に均一に分散させることが困難となる。均一分散させない場合には樹脂組成物を用いて作製したシートからのカーボンの脱離が生じやすくなる。作製したシートの弾性率が低下し、ハンドリング性が悪くなる場合がある。
本発明に用いるスチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロック共重合体とは、スチレン、ブチレンおよびブタジエンに由来する構造を有する共重合体であり、例えば、ポリスチレン−ポリブチレン−ポリブタジエン−ポリスチレン、ポリスチレン−ポリブチレン−ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンやポリスチレン−(ブチレン−ブタジエンのランダム共重合体)−ポリスチレンからなる三元共重合体やこれらのブレンド物を主成分とするものをいう。製造方法には特に限定されないが、特開昭64−38402号、特開昭60−220147号、特開昭63−5402号、特開昭63−4841号、特開昭61−33132号、特開昭63−5401号、特開昭61−28507号、特開昭61−57524号等に報告されているものであり、市販のものをそのまま使用することができる。
本発明において、スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロック共重合体は、ポリスチレン系樹脂とポリオレフィン系樹脂を均一混合するための相溶化剤としての役割で添加する。その添加量は(A)ポリスチレン系樹脂100質量部に対して(B)かさ密度0.20〜0.35g/mlであるカーボンブラック15〜50質量部を含有し、かつ(A)と(B)の合計量100質量部に対して、0.2〜20質量部であり、好ましくは1〜10質量部である。添加量が0.2質量部未満ではその効果が不十分であり、20質量部を越えると得られるポリスチレン樹脂組成物中に均一に分散させることが困難となる。均一分散させない場合には樹脂組成物を用いて作製したシートからのカーボンの脱離が生じやすくなる。作製したシートの弾性率が低下し、ハンドリング性が悪くなる場合がある。
本発明に用いるABS系樹脂とは、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂のことを指し、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレンの三成分を必須的に含む共重合体を主成分とするものであり、市販のものを用いることができる。例えば、ジエン系ゴムに芳香族ビニル単量体及びシアン化ビニル単量体から選ばれる一種類以上の単量体をブロックあるいはグラフト重合して得られた共重合体、又はその共重合体とのブレンド物があげられる。ここでのジエン系ゴムとはブタジエンを成分として重合した重合体であって、例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレンやアクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等がある。芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン又は各種アルキル置換スチレン等があげられる。シアン化ビニル単量体としては、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル又は各種ハロゲン置換アクリロニトリル等があげられる。上述の共重合体及びその共重合体とのブレンド物の具体例としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重合体やアクリロニトリル−スチレン二元共重合体にポリブタジエンをポリマーアロイ化したものがあげられる。また、ゴム成分を含まないアクリロニトリル−スチレン二元共重合体も含まれる。また、本発明の目的を害さない範囲で他の成分を含有することもできる。
本発明に用いるポリカーボネート樹脂とは、芳香族ポリカーボネート樹脂、脂肪族ポリカーボネート樹脂、芳香族−脂肪族ポリカーボネートで、通常はエンジニアプラスチックに分類されるものである。一般的に市販されているビスフェノールAとホスゲンとの重縮合又はビスフェノールAと炭酸エステルの重縮合により得られるものを用いることができる。これは、ビスフェノールを主原料とし、ホスゲン法又はエステル交換法により製造され、また、原料として使用されるビスフェノールには、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノ−ルA)、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メチル−ブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンなどがある。ホモポリカーボネート、カルボン酸を共重合したコポリカーボネート又はこれらの混合物である。また、ポリカーボネート樹脂にポリエステル系樹脂を混合して用いることもできる。ポリエステル系樹脂としては、グリコール成分として1,4−ブタンジオールを用いたポリブチレンテレフタレートや、またグリコール成分にとして、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のモノマーを共重合したポリブチレンテレフタレートを使用することもできる。共重合モノマーとしては1,4−シクロヘキサンジオールがあげられる。また、本発明の目的を害さない範囲で他の成分を含有することもできる。
本発明で粒径0.3〜1mmの粒子とは、粒径(直径)0.3〜1.0mmの樹脂原材料の粒子を指す。粒径0.3〜1mmの粒子であるかについては、JIS標準ふるい規格(細目用)にある各種ふるいを用いて、粒径の範囲を決めている。
具体的には、JIS標準ふるい規格(細目用)で呼び寸法(目開き)1000μm、メッシュ#16(タイラーメッシュ#16)を用いて、該当物をふるいにかけた場合に該当物が通過し、JIS標準ふるい規格(細目用)で呼び寸法(目開き)297μm、メッシュ#50(タイラーメッシュ#48)を用いて、該当物をふるいにかけた場合に通過しないものを指す。この粒径0.3〜1mmの粒子は、市販をそのまま使用することができる。また、市販品を押出機等にて溶融して形状調整したもの、凍結粉砕したものも使用することができる。
粒径0.3〜1.0mmの粒子の樹脂が(A)、(C)、(D)の樹脂の合計量の50〜100質量%であると、樹脂とかさ密度0.20〜0.35g/mlのカーボンブラックを、(A)ポリスチレン系樹脂100質量部に対して(B)かさ密度0.20〜0.35g/mlであるカーボンブラックを15〜50質量部、かつ(A)と(B)の合計量100質量部に対して、(C)オレフィン系樹脂1〜40質量部、(D)スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロック共重合体0.2〜20質量部で混合することにより、樹脂組成物を用いて得られたシートの表面のカーボンの凝集に起因するブツ(塊)を低減することできる。市販のペレットのような粒径が3mmより大きいものを用いると、カーボンブラックとの分散性が悪く、粒径0.3mm未満のような微粉体を用いる場合はハンドリング性が低下するおそれがある。
樹脂原材料とカーボンブラックの混合方法は特に限定されるものではないが、万能混合機、プラネタリーミキサー、自公転式ミキサー、ヘンシェルミキサー、ニーダー、ボールミル、ミキシングロール等の混合機が用いられる。
本発明の樹脂組成物は単層の導電シートとすることができる。シート厚さは、30μm〜3mm、好ましくは50μm〜2mm、さらに好ましくは100μm〜1mmである。この範囲外においては、シートへの成形が難しくなり、また、包装容器等に二次加工することも難しくなる。
樹脂組成物には更に必要に応じて滑剤、可塑剤、加工助剤、酸化防止剤などの各種添加剤を添加することができる。
本発明のシートは押出機、カレンダー成形機等を用いた公知の方法によって製造することができる。基材層にポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂、及びポリカーボネート樹脂、表層に本発明の樹脂組成物を有するシートを作製するには、各層をそれぞれ別々の押出機により導電シート若しくはフィルム状に最初に成形した後、熱ラミネート法、ドライラミネート法、押出ラミネート法等により段階的に積層することが可能である。あるいは、予め成形したシート基材の上に押出コーティング等の方法により積層することも可能である。そして、より安価に製造するには押出法が好ましく、中でもマルチマニフォールドダイやフィードブロックを用いた多層共押出法により積層シートを得る方法は一工程で積層シートが得られる点でさらに好ましい。
基材層にポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂、又はポリカーボネート樹脂、表層に本発明の樹脂組成物を有するシートとした場合の全体のシートの厚さに占める表層の割合は2%〜80%であることが好ましく、2.5%〜60%がさらに好ましい。表層が2%以上となると導電性が安定して得やすく、80%以下となると力学的特性が安定するとともに圧空成形、真空成形、熱版成形等の成形がしやすくなる。シート全体の厚さが0.1mm以上でシートを成形して得られる容器としての強度が得やすく、また、3.0mm未満で圧空成形、真空成形、熱版成形等の成形が容易となる。
本発明の樹脂組成物を用いたシートは、真空成形法、圧空成形法、プレス成形法等といった公知の熱成形方法によって、用途に応じた形状に成形することが出来る。
本発明の樹脂組成物を用いたシートは、IC等の半導体、ICを用いた電子部品包装容器の材料として、真空成形トレー、マガジン、エンボスキャリアテープ、及びエンボスキャリアテープに電子部品を収納し、その上面にカバーテープをヒートシールした電子部品包装体等に使用することができ、特にエンボスキャリアテープに好適に使用できる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
EEA、HDPE、HIPS、及びSBBSの市販のペレットを直径30mmの単軸押出機(L/D=32)を用いて、EEA(シリンダー温度170℃)、HDPE(シリンダー温度230℃)、HIPS、SBBS(シリンダー温度240℃)の各シリンダー温度
で粒径0.3〜1mmの粒子を作製した。次に作製した粒径0.3〜1mmの粒子を、表1〜表4に従って配合を行った。その配合品を二軸押出機設備:直径30mmの二軸押出機(神戸製鋼所製KTX−30)を用いて、シリンダー温度180℃にて溶融混練し、
樹脂組成物のペレットを得た。次に、下記の設備を用いて、単層および積層のシートを作製した。単層の場合、ブツ(塊)観察用サンプルはシート厚さを約70μmとし、その他の表面抵抗値、カーボン脱離性、デュポン衝撃強度、引張弾性率の測定用サンプルについ
ては約300μm厚さとした。た。積層シートの場合には上下の両面にある表層を70μm、中芯層を110μmとし、全体の厚さを約250μmとした。
単層設備;直径40mm押出機(スクリュー径40mm、一軸)ダイ:Tダイ、リップ幅250mmの押出設備を用いた。
積層設備;メイン押出機からフィードブロックに供給される基材層の樹脂が中芯層となり、サブ押出機からフィードブロックに供給される樹脂が表層(両面)となるように構成された、メイン押出機(スクリュー径65mm、一軸、ベント付き)、サブ押出機(スクリ
ュー径40mm、一軸)、フィードブロック:2種3層分配、ダイ:Tダイ、リップ幅650mmを用いた。
(実施例1〜4,5〜13,15,17,実験例1〜3,比較例1〜8)
樹脂組成物のペレットおよび市販のペレットを用いて単層設備にて、単層シートを作製した。
(実施例18,比較例9〜14)
積層設備にて、メイン押出機に耐衝撃性ポリスチレン樹脂(HIPS)ペレット、サブ押出機に上記の樹脂組成物のペレットおよび市販のペレットを用いて積層シートを作製した。
(実施例19)
積層設備にて、メイン押出機にアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(ABS)ペレット、サブ押出機に上記の樹脂組成物のペレットを用いて積層シートを作製した。樹脂には、全て粒径0.3〜1mmの粒子を用いた。
(実施例20)
積層設備にて、メイン押出機にポリカーボネート樹脂ペレット(PC)樹脂、サブ押出機に上記の樹脂組成物のペレットを用いて積層シートを作製した。樹脂には、全て粒径0.3〜1mmの粒子を用いた。
実施例、実験例及び比較例に使用した樹脂およびカーボンブラックは、次のとおりである。
HIPS:耐衝撃性ポリスチレン樹脂(東洋スチレン社製;商品名 トーヨースチロールH700)
CB−1:アセチレンブラック(電気化学工業社製;商品名 デンカブラック粒状 かさ密度0.2〜0.3g/ml)
CB−2:アセチレンブラック(電気化学工業社製;商品名 デンカブラック100%プレス品 かさ密度0.12〜0.18g/ml)
CB−3:アセチレンブラック(電気化学工業社製;商品名 デンカブラックHS−100 かさ密度0.35g/ml)
EEA:エチレン−エチルアクリレート樹脂(日本ユニカー社製;商品名 NUCコポリマーDPDJ−6169)
HDPE:高密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン社製;商品名ノバテックHE321E)
SBBS:スチレンブタジエンブチレンスチレン共重合体樹脂(旭化成ケミカルズ社製;タフテックP2000)
ABS:アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(電気化学工業社製;商品名 SE−20)
PC:ポリカーボネート樹脂(帝人化成社製;商品名 パンライトL−1225)
実施例、実験例及び比較例において、作製したシートについて、以下の評価を実施した。
粒子率とは、樹脂の合計量に対する粒径0.3〜1mmの範囲の粒子の占める割合である。
積層シートの作製が可能であったものを○、不可能であったものを×とし、表4の積層シート化の欄に示す。
シートの表面抵抗値は、ACL Staticide社製メガオームメーター モデル800を用い、平行電極幅7.5cm、電極間距離7.5cmで測定した値から求めた。なお、測定は20℃相対湿度50%の環境下で、予め調湿したシートを用いた。結果を表1〜表4の表面抵抗値の欄に示す。
シートの試験片10cm角(100cm)あたりのブツの個数を目視により数えて評価した。ブツは形状が円、楕円、四角等の各種形状で、シートの平面の最長の長さが0.1mm以上、又はシートの厚さより10%以上厚い突起物とした。結果を表1〜表4のブツ量の欄に示す。
評価は、下記の基準で行った。
50個以下を○ ・・・・・良好
50個以上を× ・・・・・劣る
カーボン脱離性については、シートの表面にQFP14mm×20mm/64pinのICを100gの荷重で押し付け、ストローク15mmで100回往復させ、その後ICのリード部をマイクロスコープで観察し、リード部へのカーボンブラック等黒色の付着物の有無で評価した。付着したものを×、付着しなかったものを○とした。
単層シートについて、デュポン衝撃強度をASTM D−2794に準拠して、測定を行った。
単層シートについて、引張弾性率をJIS−K−7113に準拠し、2号形試験片を用いて、引張速度10mm/minで、測定を行った。
Figure 0005259131
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本発明により提供される樹脂組成物はカーボンブラックの分散性が良好であり、樹脂組成物を用いて得られたシートは、シートの表面のカーボンの凝集に起因するブツ(塊)を低減することができた。

Claims (5)

  1. (A)ポリスチレン系樹脂100質量部に対して(B)粉状品を直径0.3〜1.5mmの粒状にした、かさ密度0.20〜0.35g/mlであるアセチレンブラック15〜30質量部を含有し、かつ(A)と(B)の合計量100質量部に対して、(C)オレフィン系樹脂1〜40質量部、(D)スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロック共重合体0.2〜20質量部からなる樹脂組成物であって、(A)、(C)、(D)の樹脂の合計量の60〜100質量%が粒径0.3〜1mmの粒子であって、その表面抵抗値が10〜1010Ωである樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の樹脂組成物を用いたシート。
  3. ポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂、及びポリカーボネート樹脂からなる群から選ばれた1種以上の樹脂を用いた基材層の片側又は両側に請求項1に記載の樹脂組成物を有するシート。
  4. 請求項又は請求項に記載のシートを用いた電子部品包装容器。
  5. 請求項又は請求項に記載のシートを用いたキャリアテープ。
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