JP5417309B2 - シートのカール矯正装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、例えば、コピー機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置において画像が形成される用紙などのシートに発生するカールを矯正するシートのカール矯正装置、及び該シートのカール矯正装置を備えた画像形成装置に関する。
コピー機等の画像形成装置においては、感光体ドラム等からなる画像形成部において用紙などのシートにトナー画像を形成した後、定着部において熱及び圧力を加えてトナー画像をシートに定着する。そのため、定着部を通過したシートには、カールが発生しやすい。このようなカールが発生したシートを、例えば、そのまま排出トレイへ排出すると、排出トレイの上に複数のシートを積み重ねたときに、カールによりシート間に隙間が生じて、収容性が悪くなったり、シートが不揃いとなったりする等、シートの取扱いに不具合を生じる。
そこで、シートをカール矯正用ローラ対の間を通過させることにより、シートのカールを矯正させるようにしたシートのカール矯正装置が実用化されている。
ところで、シートに発生するカールには、シートの先端がシート上面側へ曲がる「上カール」と、シートの先端がシート下面側へ曲がる「下カール」とがある。そこで、これらの上カール及び下カールの両方を矯正できるカール矯正装置が要望される。
かかる要望に応じるために、カール矯正用ローラ対を回転可能に支持する支持部材を有するカール矯正ユニットを回転させてカール矯正用ローラ対の配置を入れ替えることにより、カール矯正用ローラ対によるカール矯正方向を変更可能としたカール矯正装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、3個のカール矯正用ローラを回転可能に支持する支持部材を有するカール矯正ユニットと、カール矯正ユニットよりもシート搬送方向の上流側に配置されて搬送されてくるシートのカールの向き(上カール又は下カール)を検知するカール検知手段と、を備え、カール検知手段によるカールの検知に基づいてカール矯正ユニットを回転制御することにより、3個のカール矯正用ローラによるカール矯正方向を変更可能としたカール矯正装置も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2009−29554号公報 特開平10−231061号公報 特開2004−26419号公報
しかし、カール矯正装置においては、更なる小型化が望まれている。
従って、本発明は、カール矯正ユニットの小型化を図ることができるシートのカール矯正装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記のシートのカール矯正装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、シートを第1ローラと第2ローラとの間に通過させることによりシートのカールを矯正するシートのカール矯正装置であって、第1回転軸の周りに回転すると共に、弾性変形可能に形成された第1ローラと、前記第1回転軸の軸方向に平行な第2回転軸の周りに回転すると共に、前記第1ローラよりも硬質に形成された第2ローラと、前記第1ローラ及び前記第2ローラを支持する支持部材と、該支持部材を第3回転軸の周りに回転させる第1駆動源と、前記第2ローラにおける前記第1駆動源側の端部に接続される第1ギアと、該第1ギアに噛み合う第2ギアと、該第2ギアと共に同軸回転する第3ギアと、該第3ギアに噛み合う入力ギアと、
該入力ギアに回転力を伝達する第2駆動源と、を備え、前記第2ローラは、前記第1ローラとの間に、前記シートが通過する湾曲したニップ部を形成するように、前記第1ローラに食い込むように圧接され、前記第3回転軸は、前記ニップ部の始端縁と終端縁とを含む第1面内で、前記第1回転軸の軸方向に平行に延び、前記第1駆動源は、前記支持部材を、前記ニップ部へ向かう前記シートを前記ニップ部の前記始端縁側から受け入れる第1位置と、前記ニップ部へ向かうシートを前記ニップ部の前記終端縁側から受け入れる第2位置との間で、回転させるシートのカール矯正装置に関する。
また、前記入力ギアを回転可能に支持すると共にギア歯が形成された周面を有する外周歯車を更に備え、該外周歯車は、前記支持部材に対して相対的に回転不能に連結され、前記第1駆動源は、前記外周歯車に接続されることが好ましい。
また、前記第3回転軸は、前記第1回転軸及び前記第2回転軸を含む第2面と、前記第1面との交線に沿って形成されることが好ましい。
また、本発明は、シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像を、熱を用いて前記シートに定着させる定着部と、前記画像が定着された前記シートのカールを矯正するシートのカール矯正装置と、を備え、該シートのカール矯正装置は、第1回転軸の周りに回転すると共に、弾性変形可能に形成された第1ローラと、前記第1回転軸の軸方向に平行な第2回転軸の周りに回転すると共に、該第1ローラよりも硬質に形成された第2ローラと、前記第1ローラ及び前記第2ローラを支持する支持部材と、該支持部材を第3回転軸の周りに回転させる第1駆動源と、前記第2ローラにおける前記第1駆動源側の端部に接続される第1ギアと、該第1ギアに噛み合う第2ギアと、該第2ギアと共に同軸回転する第3ギアと、該第3ギアに噛み合う入力ギアと、該入力ギアに回転力を伝達する第2駆動源と、を備え、前記第2ローラは、前記第1ローラとの間に、前記シートが通過する湾曲したニップ部を形成するように、前記第1ローラに食い込むように圧接され、前記第3回転軸は、前記ニップ部の始端縁と終端縁とを含む第1面内で、前記第1回転軸の軸方向に平行に延び、前記第1駆動源は、前記支持部材を、前記ニップ部へ向かう前記シートを前記ニップ部の前記始端縁側から受け入れる第1位置と、前記ニップ部へ向かうシートを前記ニップ部の前記終端縁側から受け入れる第2位置と、の間で回転させる画像形成装置に関する。
また、本発明は、シートを第1ローラと第2ローラとの間に通過させることによりシートのカールを矯正するシートのカール矯正装置であって、前記第1ローラ及び前記第2ローラと、該第1ローラ及び該第2ローラを回転可能に支持すると共に、該前記第1ローラの回転軸である第1回転軸及び前記第2ローラの回転軸である第2回転軸に平行な第3回転軸の周りに回転される支持部材と、を有し、該支持部材を回転することにより、前記第1ローラ及び前記第2ローラによるカール矯正方向を変更可能なカール矯正ユニットと、前記支持部材を回転駆動する第1駆動源と、を備え、前記第1ローラ及び前記第2ローラのうちの一方又は両方を回転駆動する第2駆動源と、前記第1駆動源及び前記第2駆動源は、前記カール矯正ユニットを回転可能に支持する装置本体側の固定部材に設けられていると共に、前記カール矯正ユニットにおける前記第1ローラの前記第1回転軸及び前記第2ローラの前記第2回転軸の一方の端部側に配置され、前記第1駆動源及び前記第2駆動源は、回転方向を正転方向又は逆転方向に切り換え可能な単一の駆動モータからなるシートのカール矯正装置に関する。
また、前記第1ローラは、弾性変形可能に形成され、前記第2ローラは、前記第1回転軸の軸方向に平行な前記第2回転軸の周りに回転すると共に、前記第1ローラよりも硬質に形成され、前記第2ローラにおける前記第1駆動源側の端部に接続される第1ギアと、該第1ギアに噛み合う第2ギアと、該第2ギアと共に同軸回転する第3ギアと、該第3ギアに噛み合う入力ギアと、該入力ギアに回転力を伝達する第2駆動源と、を備え、前記第2ローラは、前記第1ローラとの間に、前記シートが通過する湾曲したニップ部を形成するように、前記第1ローラに食い込むように圧接されることが好ましい。
また、前記カール矯正装置は、前記支持部材に対して相対的に回転不能に連結される外周歯車を更に備え、前記カール矯正ユニットは、前記第3回転軸に固定された前記入力ギアを有し、前記第1駆動源は、前記外周歯車を介して前記支持部材を回転駆動し、前記第2駆動源は、前記入力ギアを介して前記第1ローラ及び前記第2ローラのうちの一方又は両方を回転駆動することが好ましい。
また、前記第3回転軸は、前記ニップ部の始端縁と終端縁とを含む第1面内で、前記第1回転軸の軸方向に平行に延び、前記第1駆動源は、前記支持部材を、前記ニップ部へ向かう前記シートを前記ニップ部の前記始端縁側から受け入れる第1位置と、前記ニップ部へ向かうシートを前記ニップ部の前記終端縁側から受け入れる第2位置と、の間で回転させることが好ましい。
また、前記カール矯正ユニットは、前記第1ローラと前記第2ローラとの間のニップ部へのシートの導入を案内するシート導入案内路と、前記第1ローラと前記第2ローラとの間のニップ部からのシートの導出を案内するシート導出案内路と、を有し、前記シート導入案内路及び前記シート導出案内路は、前記カール矯正ユニットの前記支持部材の回転に伴って回転するように構成されていることが好ましい。
また、本発明は、シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により画像が形成されたシートのカールを矯正する前記シートのカール矯正装置と、を備える画像形成装置に関する。
本発明によれば、カール矯正ユニットの小型化を図ることができるシートのカール矯正装置を提供することができる。
また、本発明によれば、前記のシートのカール矯正装置を備えた画像形成装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るコピー機1の各構成要素の配置を説明するための図である。 第1実施形態のコピー機1における用紙のカール矯正装置500のカール矯正ユニット510の構成を示す斜視図である。 カール矯正ユニット510の構成を、図2に対して180°反転させた状態で示す斜視図である。 カール矯正ユニット510の構成を、硬質ローラ85b側から示す斜視図である。 カール矯正ユニット510の構成を示す要部の拡大縦断面図である。 カール矯正ユニット510におけるニップ部85cの始端縁85d及び終端縁85eを示す拡大縦断面図である。 カール矯正装置500の装置本体側の固定部材520の構成を示す要部の拡大斜視図である。 カール矯正ユニット510を装置本体側の固定部材520に組み付けた状態を示す斜視図である。 カール矯正ユニット510を回転駆動するユニット駆動モータ540の構成を示す要部の拡大斜視図である。 カール矯正装置500のローラ駆動モータ530の構成を示す要部の拡大斜視図である。 カール矯正ユニット510を、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向が第1の方向となるように回転させた状態を説明する要部の拡大縦断面図である。 カール矯正ユニット510を、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向が第2の方向となるように回転させた状態を説明する要部の拡大縦断面図である。 本発明の第2実施形態のコピー機1における用紙のカール矯正装置500Aのカール矯正ユニット510を回転駆動する単一の駆動モータ600及びその周辺の構成を示す要部の拡大斜視図である。 第2実施形態のコピー機1における用紙のカール矯正装置500Aのカール矯正ユニット510を回転駆動する単一の駆動モータ600及びその周辺の構成を示す要部の拡大平面図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の画像形成装置の第1実施形態を説明する。
図1により、第1実施形態における画像形成装置としてのコピー機1における全体構造を説明する。図1は、第1実施形態に係るコピー機1の各構成要素の配置を説明するための図である。
図1に示すように、画像形成装置としてのコピー機1は、コピー機1における上下方向Zの上方側に配置される画像読取装置300と、装置本体Mと、を備える。装置本体Mは、コピー機1における上下方向Zの下方側に配置され、画像読取装置300により読み取られた画像情報に基づいてシート(被転写材)としての用紙Tにトナー画像を形成する。
なお、コピー機1の説明において、画像読取装置300の副走査方向Xをコピー機1の「左右方向」ともいい、画像読取装置300の主走査方向Y(図1を貫く方向、図2参照)をコピー機1の「前後方向」ともいう。コピー機1の上下方向Zは、副走査方向X及び主走査方向Yと直交する。
まず、画像読取装置300について説明する。
図1に示すように、画像読取装置300は、原稿Gの画像を読み取る読取部301と、読取部301の上方側に配置され読取部301に原稿Gを搬送する原稿搬送部70と、を備える。
読取部301は、上方側に、第1読取面302A及び第2読取面302Bを備える。第1読取面302Aの上には、原稿搬送部70からの原稿Gが搬送される。第2読取面302Bには、ユーザにより、原稿Gが載置される。
原稿搬送部70は、読取部301に対して不図示の連結部により開閉可能に連結されている。原稿搬送部70は、上方側に原稿載置部71を有し、原稿搬送部70の内部に送りローラ(図示せず)を有する。原稿搬送部70は、読取部301の第1読取面302A及び第2読取面302Bを覆う機能を有する。
第1読取面302Aは、原稿搬送部70により搬送される原稿Gを読み取る場合に用いられる読取面である。第1読取面302Aは、第1コンタクトガラス335Aの上面に沿って形成される。第1読取面302Aは、読取部301における左側面近傍に位置する。
第2読取面302Bは、原稿搬送部70を用いずに原稿Gを読み取る場合に用いられる読取面である。第2読取面302Bは、第2コンタクトガラス335Bの上面に沿って形成される。第2読取面302Bは、第1読取面302Aよりも右側であって、読取部301における副走査方向Xの大部分に亘っている。
第1読取面302A及び第2読取面302Bは、副走査方向X及び主走査方向Yに拡がる。
原稿搬送部70により搬送される原稿Gを読み取る場合、原稿Gは、原稿載置部71に載置される。原稿載置部71に載置された原稿Gは、原稿搬送部70の内部に設けられた前記送りローラにより、読取部301の第1読取面302Aへ搬送される。原稿搬送部70により原稿Gが第1読取面302Aの上に搬送されることで、読取部301により、原稿Gの表面に形成された画像が読み取られる。
また、原稿搬送部70が開状態において、ユーザにより、原稿Gは、第2読取面302Bに載置される。読取部301により、第2読取面302Bに載置された原稿Gの画像が読み取られる。
次に、装置本体Mについて説明する。
装置本体Mは、所定の画像情報に基づいて用紙Tに所定のトナー画像を形成する画像形成部GKと、用紙Tを画像形成部GKに給紙すると共にトナー画像が形成された用紙Tを排紙する給排紙部KHと、を有する。
装置本体Mにおける外形は、筐体としてのケース体BDにより構成される。
図1に示すように、画像形成部GKは、像担持体(感光体)としての感光体ドラム2a、2b、2c、2dと、帯電部10a、10b、10c、10dと、露光ユニットとしてのレーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dと、現像器16a、16b、16c、16dと、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dと、トナー供給部6a、6b、6c、6dと、ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dと、除電器12a、12b、12c、12dと、中間転写ベルト7と、1次転写ローラ37a、37b、37c、37dと、2次転写ローラ8と、対向ローラ18と、定着部9と、を備える。
図1に示すように、給排紙部KHは、給紙カセット52と、手差し給紙部64と、用紙Tの搬送路Lと、レジストローラ対80と、カール矯正装置500(後述)の一部を構成するカール矯正用ローラ対85と、第1排紙部50aと、第2排紙部50bを含むジョブセパレータ400と、を備える。なお、搬送路Lは、後述するように、第1搬送路L1と、第2搬送路L2と、第3搬送路L3と、第4搬送路L4と、手差し搬送路Laと、戻し搬送路Lbと、反転搬送路Lcと、サブ搬送路Ldと、合流搬送路Leとの集合体である。
以下、画像形成部GK及び給排紙部KHの各構成について詳細に説明する。
まず、画像形成部GKについて説明する。
画像形成部GKにおいては、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に沿って順に、上流側から下流側に順に、帯電部10a、10b、10c、10dによる帯電、レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dによる露光、現像器16a、16b、16c、16dによる現像、中間転写ベルト7及び1次転写ローラ37a、37b、37c、37dによる1次転写、除電器12a、12b、12c、12dによる除電、及びドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dによるクリーニングが行われる。
また、画像形成部GKにおいては、中間転写ベルト7、2次転写ローラ8及び対向ローラ18による2次転写、並びに定着部9による定着が行われる。
感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれは、円筒形状の部材からなり、感光体又は像担持体として機能する。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれは、中間転写ベルト7の進行方向に対して直交する方向に延びる機軸を中心に矢印の方向に回転可能に配置される。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれにおける表面には、静電潜像が形成され得る。
帯電部10a、10b、10c、10dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。帯電部10a、10b、10c、10dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を一様に負(マイナス極性)又は正(プラス極性)に帯電させる。
レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dは、露光ユニットとして機能するものであり、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面から離間して配置される。レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれは、不図示のレーザ光源、ポリゴンミラー、ポリゴンミラー駆動用モータ等を有して構成される。
レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれは、読取部301により読み込まれた画像に関する画像情報に基づいて感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を走査露光する。レーザスキャナユニット4a、4b、4c、4dそれぞれにより走査露光されることで、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面の露光された部分の電荷が除去される。これにより、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に静電潜像が形成される。
現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dにそれぞれ対応して設けられ、感光体ドラム2a、2b、2c、2dの表面に対向して配置される。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に形成された静電潜像に各色のトナーを付着させて、カラーのトナー画像を感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に形成する。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの色に対応する。現像器16a、16b、16c、16dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dの表面に対向配置された現像ローラ、トナー攪拌用の攪拌ローラ等を有して構成される。
トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれは、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対応して設けられており、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対して供給される各色のトナーを収容する。トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれは、イエローのトナー、シアンのトナー、マゼンタのトナー、ブラックのトナーを収容する。
トナー供給部6a、6b、6c、6dそれぞれは、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5d及び現像器16a、16b、16c、16dにそれぞれ対応して設けられており、トナーカートリッジ5a、5b、5c、5dそれぞれに収容された各色のトナーを、現像器16a、16b、16c、16dそれぞれに対して供給する。トナー供給部6a、6b、6c、6dそれぞれと現像器16a、16b、16c、16dそれぞれとは、不図示のトナー供給路により結ばれている。
中間転写ベルト7には、感光体ドラム2a、2b、2c、2dに形成された各色のトナー画像が順次1次転写される。中間転写ベルト7は、従動ローラ35、駆動ローラからなる対向ローラ18、テンションローラ36等に掛け渡される。テンションローラ36が中間転写ベルト7を内側から外側に付勢するため、中間転写ベルト7には所定の張力が与えられる。
中間転写ベルト7を挟んで感光体ドラム2a、2b、2c、2dと反対の側には、1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれが対向して配置される。
中間転写ベルト7における所定部分は、1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれと、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれとにより挟み込まれる。この挟み込まれた所定部分は、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれにおける表面に押し当てられる。感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれと1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれとの間で、それぞれ1次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dが形成される。1次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dそれぞれにおいて、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれに現像された各色のトナー画像が中間転写ベルト7に順次1次転写される。これにより、中間転写ベルト7には、フルカラーのトナー画像が形成される。
1次転写ローラ37a、37b、37c、37dそれぞれには、不図示の1次転写バイアス印加部により、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれに形成された各色のトナー画像を中間転写ベルト7に転写させるための1次転写バイアスが印加される。
除電器12a、12b、12c、12dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。除電器12a、12b、12c、12dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に光を照射することにより、1次転写が行われた後の感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面を除電する(電荷を除去する)。
ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に対向して配置される。ドラムクリーニング部11a、11b、11c、11dそれぞれは、感光体ドラム2a、2b、2c、2dそれぞれの表面に残存したトナーや付着物を除去すると共に、除去されたトナー等を所定の回収機構へ搬送して、回収させる。
2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に1次転写されたフルカラーのトナー画像を用紙Tに2次転写させる。2次転写ローラ8には、不図示の2次転写バイアス印加部により、中間転写ベルト7に形成されたフルカラーのトナー画像を用紙Tに転写させるための2次転写バイアスが印加される。
2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に対して当接したり離間したりする。具体的には、2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7に当接される当接位置と中間転写ベルト7から離間する離間位置とに移動可能に構成される。詳細には、2次転写ローラ8は、中間転写ベルト7の表面に1次転写されたフルカラーのトナー画像を用紙Tに2次転写させる場合には当接位置に配置され、他の場合には離間位置に配置される。
中間転写ベルト7における2次転写ローラ8とは反対側には、対向ローラ18が配置される。中間転写ベルト7における所定部分は、2次転写ローラ8と対向ローラ18とによって挟み込まれる。そして、用紙Tは中間転写ベルト7の外面(トナー画像が1次転写された面)に押し当てられる。中間転写ベルト7と2次転写ローラ8との間で2次転写ニップN2が形成される。2次転写ニップN2において、中間転写ベルト7に1次転写されたフルカラーのトナー画像が用紙Tに2次転写される。
定着部9は、用紙Tに2次転写されたトナー画像を構成する各色のトナーを溶融及び加圧して、用紙Tに定着させる。定着部9は、ヒータにより加熱される加熱回転体9aと、加熱回転体9aに圧接される加圧回転体9bと、を備える。加熱回転体9aと加圧回転体9bとは、トナー画像が2次転写された用紙Tを挟み込んで加圧すると共に、搬送する。加熱回転体9aと加圧回転体9bとの間に挟まれた状態で用紙Tが搬送されることによって、用紙Tに転写されたトナーは、溶融及び加圧されることで用紙Tに定着される。
次に、給排紙部KHについて説明する。
図1に示すように、給紙カセット52は、用紙Tを収容するカセットであり、装置本体Mの下部に上下に2個配列される。給紙カセット52は、装置本体Mの筐体から水平方向に引き出し可能に構成される。給紙カセット52には、用紙Tが載置される載置板60が配置される。給紙カセット52には、用紙Tが載置板60の上に積層された状態で収容される。載置板60に載置された用紙Tは、給紙カセット52における用紙送り出し側の端部(図1において右側の端部)に配置されるカセット給紙部51により、搬送路Lに送り出される。カセット給紙部51は、載置板60上の用紙Tを取り出すための前送りコロ61と、用紙Tを1枚ずつ搬送路Lに送り出すための給紙ローラ対63とからなる重送防止機構を備える。
手差し給紙部64は、装置本体Mの右側面(図1において右側)に設けられる。手差し給紙部64は、給紙カセット52にセットされる用紙Tとは異なる大きさや種類の用紙Tを装置本体Mに供給することを主目的として設けられる。手差し給紙部64は、閉状態において装置本体Mの右側面の一部を構成する手差しトレイ65と、給紙コロ66とを備える。手差しトレイ65は、その下端が給紙コロ66の近傍に回動自在(開閉自在)に取り付けられる。開状態の手差しトレイ65には、用紙Tが載置される。給紙コロ66は、開状態の手差しトレイ65に載置された用紙Tを手差し搬送路Laに給紙する。
装置本体Mにおける上方側には、第1排紙部50a及び第2排紙部50bが設けられる。第1排紙部50a及び第2排紙部50bは、用紙Tを装置本体Mの外部(後処理装置やジョブセパレータトレイ410等を含む)に排紙する。
用紙Tを搬送する搬送路Lは、カセット給紙部51から2次転写ニップN2までの第1搬送路L1と、2次転写ニップN2から定着部9までの第2搬送路L2と、定着部9から第1分岐部Q1までの第3搬送路L3と、第1分岐部Q1から第1排紙部50aまでの第4搬送路L4と、を備える。また、搬送路Lは、手差し給紙部64から供給される用紙を第1搬送路L1に合流させる手差し搬送路Laと、第1分岐部Q1から反転部Qbまでの反転搬送路Lcと、反転搬送路Lcを搬送する用紙を第2分岐部Q2を介して第1搬送路L1に戻す戻し搬送路Lbと、反転搬送路Lcを搬送する用紙を第2分岐部Q2を介して第2排紙部50bへ搬送するサブ搬送路Ldと、反転搬送路Lcを搬送する用紙Tを反転部Qb及び第3合流部P3を介して第4搬送路L4へ合流させる合流搬送路Leと、を備える。
戻し搬送路Lbは、用紙Tに両面印刷を行う際に、既に印刷されている面とは反対面(未印刷面)を中間転写ベルト7に対向させるために設けられる搬送路である。戻し搬送路Lbによれば、片面に印刷が施された用紙Tを表裏反転させて第1搬送路L1に戻して、2次転写ローラ8の上流側に配置されたレジストローラ対80の上流側に搬送させることができる。戻し搬送路Lbにより表裏反転された用紙Tには、2次転写ニップN2において未印刷面に対して所定のトナー画像が転写される。
第1搬送路L1の途中には、第1合流部P1及び第2合流部P2が設けられている。第4搬送路L4の途中には、第3合流部P3が設けられている。第3搬送路L3と第4搬送路L4との間には、第1分岐部Q1が設けられている。反転搬送路Lcの途中には、第2分岐部Q2が設けられている。反転搬送路Lcにおける反転ローラ対430の近傍には、反転部Qbが設けられている。
第1合流部P1は、手差し搬送路Laが第1搬送路L1に合流する合流部である。第2合流部P2は、戻し搬送路Lbが第1搬送路L1に合流する合流部である。第3合流部P3は、合流搬送路Leが第4搬送路L4に合流する合流部である。
第1分岐部Q1は、第3搬送路L3から第4搬送路L4と反転搬送路Lcとが分岐する分岐部である。第2分岐部Q2は、反転搬送路Lcからサブ搬送路Ldが分岐する分岐部である。反転部Qbは、用紙Tの搬送方向の反転が行われる部位である。
レジストローラ対80は、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正や画像形成部GKにおけるトナー画像の形成とタイミングを合わせるためローラ対である。このレジストローラ対80、及び用紙Tを検出するためのセンサ(図示せず)は、第1搬送路L1の途中(詳細には、第2合流部P2と2次転写ローラ8との間)に配置される。センサは、用紙Tの搬送方向におけるレジストローラ対80の直前(搬送方向における上流側)に配置される。レジストローラ対80は、センサからの検出信号情報に基づいて上述の補正やタイミング調整をして用紙Tを搬送する。
カール矯正用ローラ対85は、カール矯正装置500の一部を構成するローラ対であり、用紙Tのカールを矯正(低減)する。カール矯正用ローラ対85は、ローラ対の間に用紙Tを挿通させることで、用紙Tのカールを矯正する。カール矯正用ローラ対85は、第4搬送路L4の途中(詳細には、第1分岐部Q1と第3合流部P3との間)に配置される。
カール矯正装置500の詳細については後述する。
第1排紙部50aは、第4搬送路L4の端部に設けられる。第1排紙部50aは、装置本体Mにおける上方側に配置される。第1排紙部50aは、装置本体Mの左側面側(図1において左側、手差し給紙部64とは反対側)に向けて開口している。第1排紙部50aは、第4搬送路L4を搬送される用紙Tを装置本体Mの外部に排出する。
第1排紙部50aにおける開口側には、後処理装置(図示せず)を連結することができる。後処理装置は、第1排紙部50aから排出される用紙Tの後処理(ステープル、パンチ等)を行うものである。
ジョブセパレータ400には、第2排紙部50bが設けられる。第2排紙部50bは、装置本体Mにおける上方側に配置される。第2排紙部50bは、装置本体Mの右側面側(図1において右側、手差し給紙部64側)に向けて開口している。第2排紙部50bは、ジョブセパレータ400により仕分けられた用紙Tを装置本体Mの外部(ジョブセパレータトレイ410)に排出する。
なお、各搬送路の所定位置には用紙検出用のセンサが配置される。
ジョブセパレータ400は、用紙Tに対して所定の仕分け処理などを行う部位であり、装置本体Mにおける上方の右側(図1において右側)に設けられる。例えば、ジョブセパレータ400は、用紙Tを第2排紙部50bから排出させる仕分け処理を行う。また、ジョブセパレータ400は、両面印刷を行う際に及び用紙Tを第2排紙部50bから排出させる際に、用紙Tの搬送方向を反転させる処理を行う。また、ジョブセパレータ400に、オプションでシートインサータ(図示せず)が装着されている場合には、シートインサータからジョブセパレータ400へ挿入された用紙Tを、第4搬送路L4へ合流させる仕分け処理を行う。
ジョブセパレータ400は、ジョブセパレータトレイ410と、第2排出ローラ対420と、反転ローラ対430と、第1分岐部材440と、第2分岐部材450と、第3分岐部材460と、を備える。
ジョブセパレータトレイ410は、ジョブセパレータ400により仕分けられて第2排紙部50bから排出される用紙Tを受け止めるトレイである。
第2排出ローラ対420は、第2排紙部50bに設けられており、反転部Qbにおいて反転された用紙Tを、第2排紙部50bから排出するように送り出すローラ対である。
反転ローラ対430は、反転部Qbに設けられており、反転部Qbに位置する用紙Tを挟持して搬送方向を反転させるローラ対である。ジョブセパレータ400に前記シートインサータが装着されている場合には、反転ローラ対430は、シートインサータからジョブセパレータ400に挿入される用紙Tを、搬送方向を変えることなく送り出す送り出しローラとしても機能する。
第1分岐部材440は、第1分岐部Q1に設けられる。第1分岐部材440は、第3搬送路L3を搬送する用紙Tの搬送方向を、第4搬送路L4又は反転搬送路Lcに分岐させる(切り換える)。
第2分岐部材450は、反転部Qbに設けられる。第2分岐部材450は、反転搬送路Lcを搬送する用紙Tを第2分岐部材450の上方に向けて、又は第4搬送路L4に向けて分岐させる(切り換える)。第2分岐部材450の上方の空間は、反転ローラ対430により挟持した用紙Tを反転させる反転スペースとして機能する。
第3分岐部材460は、第2分岐部Q2に設けられる。第3分岐部材460は、反転搬送路Lcを搬送する用紙Tの搬送方向を、戻し搬送路Lb又はサブ搬送路Ldに向けて分岐させる(切り換える)。また、第3分岐部材460は、ジョブセパレータ400に前記シートインサータが装着されている場合に、サブ搬送路Ldを搬送する用紙Tを反転搬送路Lcに向けて分岐させる(切り換える)。
次に、第1実施形態のコピー機1の動作について簡単に説明する。
まず、画像の形成動作について簡単に説明する。
読取部301により読み取られた画像情報は、装置本体Mに出力される。装置本体Mに入力された画像情報は、不図示の画像形成制御部に入力される。画像形成制御部は、画像情報に基づいて、画像形成部GKを構成する感光体ドラム2aから2d、帯電部10aから10d、レーザスキャナユニット4aから4dや現像器16aから16d等を制御する。感光体ドラム2a、2b、2c、2dには、画像情報に基づいて、所定のトナー画像が形成される。
感光体ドラム2a、2b、2c、2dに形成されたトナー画像は、1次転写ニップN1a、N1b、N1c、N1dにおいて中間転写ベルト7に順次1次転写される。中間転写ベルト7に1次転写されたトナー画像は、2次転写ニップN2において、搬送路Lを搬送される用紙Tに2次転写される。これにより、用紙Tには、原稿Gと同じ画像が形成される(コピーされる)。画像が形成された用紙Tは、第1排紙部50a及び第2排紙部50bから装置本体Mの外部に排紙される。
次に、各搬送パターンにおける用紙Tの搬送動作について、画像の形成動作と併せて説明する。
まず、給紙カセット52に収容された用紙Tに片面印刷を行われ、第1排紙部50aへ搬送される場合の搬送動作について説明する。
給紙カセット52に収容された用紙Tは、前送りコロ61及び給紙ローラ対63によって第1搬送路L1に送り出され、レジストローラ対80を経由して、中間転写ベルト7と2次転写ローラ8との間(2次転写ニップN2)に導入される。そして、用紙Tには、2次転写ニップN2において、トナー画像が(2次)転写される。
その後、用紙Tは、2次転写ニップN2から排出され、第2搬送路L2を介して、定着部9における加熱回転体9aと加圧回転体9bとの間の定着ニップに導入される。そして、定着ニップにおいてトナーが溶融し、トナーが用紙Tに定着される。
次いで、用紙Tは、第3搬送路L3及び第4搬送路L4を通して、第1排紙部50aへ搬送される。
このようにして、給紙カセット52に収容された用紙Tに片面印刷が行われ、片面印刷が行われた用紙Tは、第1排紙部50aへ搬送される。
次に、手差しトレイ65に載置された用紙Tに片面印刷を行う場合の搬送動作について説明する。
手差しトレイ65に載置された用紙Tは、給紙コロ66によって手差し搬送路Laに送り出され、その後、第1合流部P1及び第1搬送路L1を介して、レジストローラ対80に搬送される。それ以降の動作は、給紙カセット52に収容された用紙Tに印刷を行う場合と同様であり、説明を省略する。
次に、両面印刷を行う場合の搬送動作について説明する。
片面印刷がされた用紙Tが定着部9から排出されるまでは、片面印刷の場合と同様である。一方、両面印刷の場合には、片面印刷がされた用紙Tは、定着部9から排出された後、第3搬送路L3を搬送され、第1分岐部Q1において反転搬送路Lcに向けて搬送される。そして、用紙Tは、反転部Qbにおいて反転ローラ対430により第3搬送路L3を逆方向(反転ローラ対430から第2分岐部Q2へ向かう方向)に搬送される。
第3搬送路L3を逆方向に搬送される用紙Tは、第2分岐部Q2を介して戻し搬送路Lbに導入される。この用紙Tは、第2合流部P2を介して、第1搬送路L1に合流する。ここで、用紙Tは、片面印刷時とは表裏反転している。
更に、用紙Tは、第1搬送路L1を介して、中間転写ベルト7と2次転写ローラ8との間に導入される。このように、用紙Tは、戻し搬送路Lbを経由することにより、未印刷面が2次転写ローラ8に対向するので、未印刷面にトナー画像が転写され、その結果、両面印刷が施される。
次に、用紙Tが第2排紙部50bから排出される場合の搬送動作について説明する。
用紙Tが定着部9から排出されるまでは、用紙Tが第1排紙部50aから排出される場合と同様である。一方、用紙Tが第2排紙部50bから排出される場合には、定着部9から排出された用紙Tは、第3搬送路L3を搬送され、第1分岐部Q1において反転搬送路Lcに向けて搬送される。
そして、用紙Tは、反転部Qbにおいて反転ローラ対430により第3搬送路L3を逆方向(反転ローラ対430から第2分岐部Q2へ向かう方向)に搬送される。第3搬送路L3を逆方向に搬送される用紙Tは、第2分岐部Q2を介してサブ搬送路Ldに導入される。この用紙Tは、第2排紙部50bから排出される。
次に、ジョブセパレータ400にシートインサータ(図示せず)が装着された状態において、シートインサータからジョブセパレータ400に挿入される用紙Tが、第1排紙部50aから排出される動作について説明する。
シートインサータからジョブセパレータ400に挿入された用紙Tは、サブ搬送路Ldを搬送され、第2分岐部Q2を介して反転搬送路Lcを搬送される。そして、この用紙Tは、第2分岐部材450により搬送方向を合流搬送路Leに分岐され(切り換えられ)、第3合流部P3を介して第4搬送路L4へ合流する。更に、用紙Tは、第1排紙部50aから排出される。
以下、図2から図10を参照して、第1実施形態のコピー機1における特徴部分であるシートのカール矯正装置500について詳細に説明する。カール矯正装置500は、前述のカール矯正用ローラ対85を有し、カール矯正用ローラ対85により用紙Tのカールの矯正(低減)を行う。
図2は、第1実施形態のコピー機1における用紙のカール矯正装置500のカール矯正ユニット510の構成を示す斜視図である。図3は、カール矯正ユニット510の構成を、図2に対して180°反転させた状態で示す斜視図である。図4は、カール矯正ユニット510の構成を、硬質ローラ85b側から示す斜視図である。図5は、カール矯正ユニット510の構成を示す要部の拡大縦断面図である。図6は、カール矯正ユニット510におけるニップ部85cの始端縁85d及び終端縁85eを示す拡大縦断面図である。図7は、カール矯正装置500の装置本体側の固定部材520の構成を示す要部の拡大斜視図である。
図8は、カール矯正ユニット510を装置本体側の固定部材520に組み付けた状態を示す斜視図である。図9は、カール矯正ユニット510を回転駆動するユニット駆動モータ540の構成を示す要部の拡大斜視図である。図10は、カール矯正装置500のローラ駆動モータ530の構成を示す要部の拡大斜視図である。
図2から図10に示すように、本実施形態に係るカール矯正装置500は、カール矯正ユニット510と、第2駆動源としてのローラ駆動モータ530と、第1駆動源としてのユニット駆動モータ540と、を備える。
図5に示すように、カール矯正ユニット510は、カール矯正用ローラ対85(85a,85b)と、第3回転軸511(図2及び図3参照)と、一対の支持部材512,512と、シート導入案内路としての用紙導入案内路570と、シート導出案内路としての用紙導出案内路580と、を有する。カール矯正用ローラ対85は、第1ローラとしての軟質ローラ85aと、第2ローラとしての硬質ローラ85bとからなる。
図2から図5に示すように、第3回転軸511は、第1カール矯正用ローラ85aの第1回転軸551及び第2カール矯正用ローラ85bの第2回転軸561と平行に延びている。第2回転軸561は、第1回転軸551の軸方向に平行な軸である。第3回転軸511は、一対の支持部材512,512における各外面の中心部から外方へ向けて、軸方向Yの外側にそれぞれ突出されている。
一対の支持部材512,512は、カール矯正用ローラ対85を回転可能に支持する。支持部材512は、円板状に形成される。一対の支持部材512,512は、第3回転軸511の中心周りに回転可能である。カール矯正ユニット510は、一対の支持部材512,512を第3回転軸511の中心周りに約180°の角度範囲にわたって正方向又は逆方向に切り換えて回転させることにより、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向(上カールを矯正する方向及び下カールを矯正する方向)を変更可能に構成されている。
用紙導入案内路570は、用紙Tを、第4搬送路L4の上流側からカール矯正用ローラ対85の間へ導入するように案内する。用紙導出案内路580は、カール矯正用ローラ対85の間を通過した用紙Tを、第4搬送路L4の下流へ導出するように案内する。
図2、図3及び図8に示すように、軟質ローラ85aは、合成樹脂等の柔軟な材料、例えば、弾性部材から形成される。この弾性部材は、ゴムやスポンジのような弾性変形可能な材料から形成される。軟質ローラ85aは、第1回転軸551の軸方向Y(用紙Tの幅方向)に略一定の間隔をあけて複数個配置されており、それぞれ第1回転軸551に固定されている。つまり、軟質ローラ85aは、第1回転軸551の周りに回転する。「用紙T(シート)の幅方向」との用語は、シートの搬送方向に対して直交する方向を意味する。
尚、軟質ローラ85aを形成する弾性部材の間隔は、カールの矯正処理が施されるシートの幅寸法に応じて定められ、例えば、一定であってもよく、一定でなくてもよい。軟質ローラ85aを形成する弾性部材は、第1回転軸551を連続的に取り巻く円筒形状の弾性部材であってもよい。
これら複数個の軟質ローラ85aは、図5及び図6に示すように、その外周部分が第1回転軸551の側に凹むように、硬質ローラ85bの外周面に圧接される。つまり、硬質ローラ85bは、軟質ローラ85aとの間に、用紙Tが通過する湾曲したニップ部85cを形成するように、軟質ローラ85aに食い込むように圧接される。「ニップ部」とは、互いに圧接された一対のローラ間の境界を意味する。
この結果、硬質ローラ85bと接触される軟質ローラ85aの周面は、内方(第1回転軸551へ向かう方向)に弾性変形した変形面となり、湾曲したニップ部85cが形成される。用紙Tがニップ部85cを通過する間、用紙Tのカールが矯正される。
硬質ローラ85bの第2回転軸561は、ローラ駆動モータ530に接続されている。そのため、硬質ローラ85bは、ローラ駆動モータ530により回転駆動される。
なお、軸方向Yのうち、ローラ駆動モータ530及びユニット駆動モータ540が配置する方向を「Y1方向」(Y1側)ともいう。Y1方向とは反対方向を「Y2方向」(Y2側)ともいう。
硬質ローラ85bは、金属等の硬質材料から形成される。硬質ローラ85bは、軟質ローラ85aを形成する弾性部材よりも硬質に形成された円柱状のローラである。図4に示すように、硬質ローラ85bは、その第2回転軸561の軸方向Y(用紙Tの幅方向)の略全長にわたって同一の外径の外周面を有する長尺ローラである。硬質ローラ85bは、軟質ローラ85aに対して略平行に、2個の支持部材512の間に延びる。硬質ローラ85bは、第2回転軸561の周りに回転する。軟質ローラ85aの径は、硬質ローラ85bの径よりも大きい。硬質ローラ85bの外周面に圧接された軟質ローラ85aの回転駆動に伴って、軟質ローラ85aは、硬質ローラ85bとは逆方向に従動回転(連れ回り)される。
支持部材512は、第1回転軸551及び第2回転軸561における軸方向Yの両端部において互いに対向した状態で一対、配置される。これら一対の支持部材512,512の間にわたって、カール矯正用ローラ対85(85a、85b)は、回転可能に支持されている。また、一対の支持部材512,512における対向する内面間には、用紙導入案内路570を形成する上下一対の長尺板部材571、572及び用紙導出案内路580を形成する上下一対の長尺板部材581、582が、掛け渡されて固定されている。一対の支持部材512,512が回転することにより、用紙導入案内路570と用紙導出案内路580との位置は、相互に入れ替わる(図11及び図12参照)。
長尺板部材571、572、581及び582は、略水平方向に真っ直ぐに延びる。図5及び図6に示すように、長尺板部材572は、支持部材512の内方から外方に向けて、長尺板部材571から離間する方向に屈曲する。長尺板部材582は、支持部材512の内方から外方に向けて、長尺板部材581から離間する方向に屈曲する。
長尺板部材571及び長尺板部材572は、軟質ローラ85aと硬質ローラ85bとの間の接触部(ニップ部85c)に向けて狭まる用紙導入案内路570を形成する。長尺板部材581及び長尺板部材582は、ニップ部85cから拡がる用紙導出案内路580を形成する。
以下の説明において、カール矯正装置500のニップ部85cの縁のうち、ニップ部85cへ向かう用紙Tを受け入れる縁を「始端縁85d」と称し、ニップ部85cを通過した用紙Tが排出される縁を「終端縁85e」と称する。「第1位置」とは、ニップ部85cへ向かう用紙Tをニップ部85cの始端縁85d側から受け入れる位置をいう。「第2位置」とは、ニップ部85cへ向かう用紙Tをニップ部85cの終端縁85e側から受け入れる位置をいう。
ただし、これら用語は、単に説明を明瞭化するための便宜的な用語であり、本発明を何ら限定するものではない。したがって、第2位置にあるカール矯正装置500のニップ部85cの縁のうち、ニップ部85cへ向かう用紙Tを受け入れる縁を「始端縁85d」と称し、ニップ部85cを通過した用紙Tが排出される縁を「終端縁85e」とすることもできる。
尚、以下の説明において、カール矯正装置500が第1位置にあるとき、始端縁85dは、ニップ部85cへ向かう用紙Tを受け入れる縁となり、終端縁85eは、ニップ部85cを通過した用紙Tが排出される縁となる。
図5、図6及び図12に示すように、第1位置にあるカール矯正装置500は、上カールした用紙Tのカールを矯正することができる。上カールした用紙Tは、上方に湾曲した変形面に沿って、軟質ローラ85aと硬質ローラ85bとの間で形成されるニップ部85cを通過する。この結果、下方への用紙Tの湾曲量が低減される。
一方、図11に示すように、カール矯正装置500が第2位置にあるとき、硬質ローラ85bは、軟質ローラ85aの上方に位置するため、変形面(ニップ部85c)は下方に湾曲する。したがって、第2位置にあるカール矯正装置500は、下カールした用紙Tのカールを矯正する。
第3回転軸511は、始端縁85d及び終端縁85eを通過する第1面(水平面)Hと、第1回転軸551及び第2回転軸561を通過する第2面(垂直面)Vとの交線に一致して延びる。換言すると、第3回転軸511は、ニップ部85cの始端縁85dと終端縁85eとを含む第1面Hの面内で、第1回転軸551の軸方向に平行に延びている。第3回転軸511は、第1回転軸551及び第2回転軸561を含む第2面Vと、第1面Hとの交線に沿って形成される。
第3回転軸511が第1面Hと第2面Vとの交線に沿って形成される場合、図6、図11及び図12に示すように、第1位置にあるカール矯正装置500の用紙導入案内路570と、カール矯正装置500よりも上流に形成された第4搬送路L4との位置関係(用紙Tの搬送方向における用紙導入案内路570と第4搬送路L4との間の距離、及び、搬送される用紙Tの面を直交する方向における用紙導入案内路570と第4搬送路L4との間の距離)は、第2位置にあるカール矯正装置500の用紙導出案内路580と第4搬送路L4との位置関係(搬送方向における用紙導出案内路580と第4搬送路L4との間の距離、及び、搬送される用紙Tの面を直交する方向における用紙導出案内路580と第4搬送路L4との間の距離)に略等しくなる。
同様に、第1位置にあるカール矯正装置500の用紙導出案内路580と、カール矯正装置500よりも下流に形成された第4搬送路L4との位置関係(搬送方向における用紙導出案内路580と第4搬送路L4との間の距離、及び、搬送される用紙Tの面を直交する方向における用紙導出案内路580と第4搬送路L4との間の距離)は、第1位置にあるカール矯正装置500の用紙導入案内路570と第4搬送路L4との位置関係(搬送方向における用紙導入案内路570と第4搬送路L4との間の距離、及び、搬送される用紙Tの面を直交する方向における用紙導入案内路570と第4搬送路L4との間の距離)に略等しくなる。
したがって、始端縁85d側からニップ部85cへ向かう用紙Tを受け入れるとき(第1位置)においてカール矯正装置500の上流における用紙Tの搬送条件は、終端縁85e側からニップ部85cへ向かう用紙Tを受け入れるとき(第2位置)における、カール矯正装置500の上流における用紙Tの搬送条件と略等しくなる。同様に、始端縁85dからカールの矯正がなされた用紙Tが排出されるとき(第2位置)においてカール矯正装置500の下流における用紙Tの搬送条件は、終端縁85eからカールの矯正がなされた用紙Tが排出されるとき(第1位置)のカール矯正装置500の下流における用紙Tの搬送条件と略等しくなる。
したがって、用紙Tのカールを矯正する方向を変更しても、用紙Tの搬送条件が一定に保たれることになる。尚、第3回転軸511が、第1面Hの面内において第1回転軸551及び第2回転軸561に沿う方向(平行な方向)に延びるときには、搬送される用紙Tの面を直交する方向における用紙導入案内路570及び/又は用紙導出案内路580と、第4搬送路L4との間の距離は、略一定に保たれる。したがって、第3回転軸511は、第1面Hの面内の任意の位置に形成してもよい。
尚、第1面Hと第2面Vとの交線からの第3回転軸511の変位は、用紙Tの搬送方向におけるカール矯正装置500の変位量となって現れる。したがって、第3回転軸511は、図6に示すように、軟質ローラ85a及び硬質ローラ85bの外接円Sと第1面Hとから形成される一対の交点間(図6において交点間の距離をJで示す)において、形成されることが好ましい。
装置本体Mには、軸受用孔部521(図7参照)を有する一対の固定部材520(図8には、一方のみ図示)が設けられている。第3回転軸511の両端部を、一対の固定部材520の軸受用孔部521に挿入することにより、一対の支持部材512,512は、一対の固定部材520の間において第3回転軸511の中心周りに回転可能に支持される。
固定部材520は、カール矯正ユニット510におけるカール矯正用ローラ対85の軸方向Yの両端部側(Y1側,Y2側)にそれぞれ配置されて、装置本体Mに固定される。ローラ駆動モータ530及びユニット駆動モータ540は、軸方向Yの一端部側(Y1側)に配置された一方の固定部材520の外面側に、固定されて配置される。
なお、他方の固定部材(図示せず)については、形状や大きさ等は一方の固定部材520と同様である。他方の固定部材は、支持部材512における第3回転軸511の他端部(Y2側)を回転可能に支持する軸受用孔部のみを有する。
図7に示すように、固定部材520には、ピニオンギア532及びピニオンギア542が、内方(Y2方向)へ向けて突出した状態に配置されている。ピニオンギア532は、ローラ駆動モータ530の出力軸531に固定されている。ピニオンギア542は、ユニット駆動モータ540の出力軸541に固定されている。固定部材520の内面には、両駆動モータ530、540の回転制御用部品535等が取り付けられている。
図2、図3及び図8から図10に示すように、支持部材512の軸方向Yにおける外側(一端部側、Y1側)には、複数のサポート部材513を介して、外周歯車514が固定されて支持されている。外周歯車514は、支持部材512に対して相対的に回転不能に連結されている。外周歯車514は、回転中心角において、略270°の範囲に亘って歯部が形成され、残り略90°範囲に切り欠き部516が形成された部分歯車である。外周歯車514は、入力ギアとしての中間歯車515を回転可能に支持すると共に、ギア歯が形成された周面を有する。支持部材512の第3回転軸511は、扇形の外周歯車514の中心を定める。
図3に示すように、中間歯車515は、カール矯正ユニット510の第3回転軸511に固定されている。中間歯車515は、ローラ駆動モータ530の出力軸531に固定されたピニオンギア532に噛み合う歯車である。つまり、中間歯車515は、ローラ駆動モータ530から回転力を伝達される。
カール矯正ユニット510における硬質ローラ85bの第2回転軸561の一端部は、支持部材512の外方にまで延出されている。その延出された回転軸部分561aには、硬質ローラ回転用の第1ギア552が固定されている。第1ギア552は、硬質ローラ85bにおけるユニット駆動モータ540側の端部に接続される。
二段径歯車553は、中間歯車515に噛み合う小径歯車部としての第3ギア553aと、第1ギア552に噛み合う大径歯車部としての第2ギア553bと、を有する。第3ギア553aと第2ギア553bとは、同軸回転する。二段径歯車553は、支持部材512に回転可能に保持されている。二段径歯車553の第3ギア553aは、外周歯車514の切り欠き部516に配置される。これによって、ローラ駆動モータ530は、ピニオンギア532、中間歯車515、二段径歯車553及び第1ギア552を介して、カール矯正用ローラ対85の硬質ローラ85bを回転駆動する。
図9及び図10に示すように、固定部材520の内面側(Y2側)には、歯車保持枠590が固定されている。歯車保持枠590には、固定軸591が突出するように固定されて設けられている共に、貫通孔592が設けられている。貫通孔592は、出力軸531及びピニオンギア532をカール矯正ユニット510側に突出させるための孔である。
歯車保持枠590の固定軸591には、二段径歯車543が固定軸591の中心周りに回転可能に保持されている。二段径歯車543は、大径歯車部543aと、外周歯車514に噛み合う小径歯車部543bとを有する。大径歯車部543aは、ユニット駆動モータ540の出力軸541に固定されたピニオンギア542に噛み合う歯車部である。これによって、ユニット駆動モータ540は、ピニオンギア542、二段径歯車543及び外周歯車514を介して、外周歯車514に接続され、カール矯正ユニット510の支持部材512を第3回転軸511の周りに180°の角度範囲にわたって、正転方向又は逆転方向に駆動回転する。
ユニット駆動モータ540は、ニップ部85cへ向かう用紙Tをニップ部85cの始端縁85d側から受け入れる第1位置と、ニップ部85cへ向かう用紙Tをニップ部85cの終端縁85e側から受け入れる第2位置との間で、支持部材512を回転させる。
次に、図11及び図12を参照して、カール矯正装置500の動作について説明する。
図11は、カール矯正ユニット510を、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向が第1の方向となるように回転させた状態を説明する要部の拡大縦断面図である。図12は、カール矯正ユニット510を、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向が第2の方向となるように回転させた状態を説明する要部の拡大縦断面図である。
定着部9による定着によって下カールを呈する状態となった用紙Tが第4搬送路L4を搬送されてくるときには、ユニット駆動モータ540は、時計方向に駆動される。その回転駆動力は、ピニオンギア542、二段径歯車543及び外周歯車514を介して、カール矯正ユニット510の支持部材512に伝達される。これによって、カール矯正ユニット510の支持部材512は、第3回転軸511の周りを矢印R1の方向に回転駆動される。その結果、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向は、下カールに対応する方向に設定(変更)される。
即ち、図11に示すように、カール矯正用ローラ対85の軟質ローラ85aは、第4搬送路L4よりも低い位置に位置する。一方、硬質ローラ85bは、第4搬送路L4よりも高い位置に位置する。更に、用紙導入案内路570は、第4搬送路L4の上流側に配置される。一方、用紙導出案内路580は、第4搬送路L4の下流側に配置される。この状態で、カール矯正ユニット510の回転は停止される。
ユニット駆動モータ540の駆動と同時又は直後に、ローラ駆動モータ530も駆動される。その回転駆動力は、ピニオンギア532、中間歯車515、二段径歯車553及び第1ギア552を介して、カール矯正用ローラ対85の硬質ローラ85bに伝達される。これによって、硬質ローラ85bは矢印r1方向に回転駆動されると共に、軟質ローラ85aは従動回転される。
この状態で、第4搬送路L4を搬送されてくる用紙Tは、用紙導入案内路570を経てカール矯正用ローラ対85の間に導入されて、カール矯正用ローラ対85の間を通過する。この通過時において、用紙Tの上方凸部分Taは、硬質ローラ85bにより軟質ローラ85aの側へ深く押し込まれるので、用紙Tの下カールは矯正される。下カールの矯正後の用紙Tは、用紙導出案内路580を経て第4搬送路L4の下流側へ搬出される。
次に、定着部9による定着によって上カールを呈する状態となった用紙Tが第4搬送路L4を搬送されてくるときには、ユニット駆動モータ540は、反時計方向に駆動される。その回転駆動力は、ピニオンギア542、二段径歯車543及び外周歯車514を介して、カール矯正ユニット510の支持部材512に伝達される。これによって、カール矯正ユニット510の支持部材512は、第3回転軸511の周りを矢印R2の方向に回転駆動される。その結果、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向は、上カールに対応する方向に設定(変更)される。
即ち、図12に示すように、カール矯正用ローラ対85の軟質ローラ85aは、第4搬送路L4よりも高い位置に位置する。一方、硬質ローラ85bは、第4搬送路L4よりも低い位置に位置する。更に、カール矯正ユニット510の回転に伴って位置が互いに入れ替った用紙導出案内路580は、第4搬送路L4の上流側に配置される。一方、用紙導入案内路570は、第4搬送路L4の下流側に配置される。この状態で、カール矯正ユニット510の回転は停止される。
ユニット駆動モータ540の駆動によりカール矯正方向が上カールに対応する方向に変更されると同時又は直後に、ローラ駆動モータ530は駆動される。その回転駆動力は、ピニオンギア532、中間歯車515、二段径歯車553及び第1ギア552を介して、カール矯正用ローラ対85の硬質ローラ85bに伝達される。これによって、硬質ローラ85bは矢印R2方向に回転駆動されると共に、軟質ローラ85aは従動回転される。
この状態で、第4搬送路L4を搬送されてくる用紙Tは、用紙導入案内路の役割に切り替わった用紙導出案内路580を経てカール矯正用ローラ対85の間に導入されて、カール矯正用ローラ対85の間を通過する。この通過時において、用紙Tの下方凸部分Tbは、硬質ローラ85bにより軟質ローラ85aの側へ深く押し込まれるので、用紙Tの上カールは矯正される。上カールの矯正後の用紙Tは、用紙導出案内路の役割に切り替わった用紙導入案内路570を経て、第4搬送路L4の下流側へ搬出される。
上述した第1実施形態のコピー機1における用紙のカール矯正装置500によれば、例えば、次のような効果が奏される。
第1実施形態の矯正装置500は、第1回転軸551の周りに回転すると共に、弾性変形可能に形成された軟質ローラ85aと、第1回転軸551の軸方向に平行な第2回転軸561の周りに回転すると共に、軟質ローラ85aよりも硬質に形成された硬質ローラ85bと、軟質ローラ85a及び硬質ローラ85bを支持する支持部材512と、支持部材512を第3回転軸511の周りに回転させるユニット駆動モータ540と、硬質ローラ85bにおけるユニット駆動モータ540側の端部に接続される第1ギア552と、第1ギア552に噛み合う第2ギア553bと、第2ギア553bと共に同軸回転する第3ギア553aと、第3ギア553aに噛み合う中間歯車515と、中間歯車515に回転力を伝達するローラ駆動モータ530と、を備える。硬質ローラ85bは、軟質ローラ85aとの間に、用紙Tが通過する湾曲したニップ部85cを形成するように、軟質ローラ85aに食い込むように圧接される。第3回転軸511は、ニップ部85cの始端縁85dと終端縁85eとを含む第1面Hの面内で、第1回転軸551の軸方向に平行に延びている。ユニット駆動モータ540は、支持部材512を、ニップ部85cへ向かう用紙Tをニップ部85cの始端縁85d側から受け入れる第1位置と、ニップ部85cへ向かう用紙Tをニップ部85cの終端縁85e側から受け入れる第2位置との間で、回転させる。
そのため、第1実施形態によれば、軟質ローラ85a及び硬質ローラ85bは、共に回転し、ニップ部85cを通過する用紙Tの移動をほとんど阻害しない。湾曲したニップ部85cは、ニップ部85cを通過する用紙Tのカールを矯正する。軟質ローラ85a及び硬質ローラ85bは、支持部材512によって支持される。ユニット駆動モータ540は、支持部材512を第3回転軸511の周りに第1位置と第2位置との間で回転させる。
第1位置において、ニップ部85cの始端縁85d側からニップ部85cへ向かう用紙Tを受け入れる。第2位置において、ニップ部85cの終端縁85e側からニップ部85cへ向かう用紙Tを受け入れる。支持部材512の第3回転軸511は、ニップ部85cの始端縁85dと終端縁85eとを含む第1面Hの面内で、第1回転軸551又は第2回転軸561の軸方向に沿って延びる。
そのため、支持部材512が第1位置にあるときと支持部材512が第2位置にあるときとで、用紙Tの面を横切る方向における始端縁85dと終端縁85eとの変位量が低減される。したがって、2つのローラ(軟質ローラ85a及び硬質ローラ85b)を用いて、用紙Tのカールを矯正することができるので、カール矯正装置500の小型化を図ることができる。
また、第1実施形態のカール矯正装置500は、硬質ローラ85bにおけるユニット駆動モータ540側の端部に接続される第1ギア552と、第1ギア552に噛み合う第2ギア553bと、第2ギア553bと共に同軸回転する第3ギア553aと、第3ギア553aに噛み合う中間歯車515と、中間歯車515に回転力を伝達するローラ駆動モータ530と、を用いて駆動される。
したがって、ユニット駆動モータ540とローラ駆動モータ530とが、同一の端部側に位置することになるので、カール矯正装置500の全長が短くなり、カール矯正装置500を更に小型化することができる。また、ユニット駆動モータ540及びローラ駆動モータ530への電力供給経路が比較的単純化され、実用的なカール矯正装置500が提供される。
また、第1実施形態においては、中間歯車515を回転可能に支持すると共にギア歯が形成された周面を有する外周歯車514を更に備え、外周歯車514は、支持部材512に対して相対的に回転不能に連結され、ユニット駆動モータ540は、外周歯車514に接続される。
そのため、第1実施形態においては、ユニット駆動モータ540は、外周歯車514に動力を伝達する。外周歯車514は、支持部材512に対して相対的に回転不能に連結される。したがって、外周歯車514と支持部材512とが共に回転し、好適にカールの矯正方向が変更される。また、外周歯車514により、第1ギア552、第2ギア553b、第3ギア553a及び中間歯車515が被覆されることとなり、比較的安全なカール矯正装置500が提供される。
また、第1実施形態においては、第3回転軸511は、第1回転軸551及び第2回転軸561を含む第2面Vと、第1面Hとの交線に沿って形成される。そのため、第1実施形態によれば、支持部材512の回転の偏心量が小さくなるので、カール矯正装置500を更に小型化することができる。
また、第1実施形態のカール矯正装置500は、カール矯正用ローラ対85と、カール矯正用ローラ対85を回転可能に支持すると共に、カール矯正用ローラ対85の第1回転軸551及び第2回転軸561に平行な第3回転軸511の周りに回転される支持部材512と、を有し、支持部材512を回転することにより、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向を変更可能なカール矯正ユニット510と、カール矯正用ローラ対85を回転駆動するローラ駆動モータ530と、カール矯正ユニット510の支持部材512を回転駆動するユニット駆動モータ540と、を備える。ローラ駆動モータ530及びユニット駆動モータ540は、カール矯正ユニット510を回転可能に支持する装置本体M側の固定部材520に設けられている。
そのため、ローラ駆動モータ530の重量を、装置本体M側の固定部材520に負担させることができる。これにより、ローラ駆動モータ530の重量及びローラ駆動モータ530の占有スペースをカール矯正ユニット510側に負担させる必要がなくなる。従って、カール矯正ユニット510を軽量化し且つ小型化することができる。また、ユニット駆動モータ540の回転負荷も小さくなり、カール矯正ユニット510の回転駆動によるカール矯正方向の変更に要する消費電力を低減することができる。
しかも、ローラ駆動モータ530に電力を供給するための電線の一部や制御部がカール矯正ユニット510の内部に入り込むことがない。そのため、例えば、ジャム処理等のためにカール矯正ユニット510を装置本体Mの内部から外部へ引き出すことも容易で、メンテナンス性にも優れている。
また、第1実施形態のカール矯正装置500においては、ローラ駆動モータ530及びユニット駆動モータ540は、カール矯正ユニット510におけるカール矯正用ローラ対85の軸方向Yの一方の端部側(Y1側)に配置されている。
そのため、カール矯正ユニット510を装置本体Mの内部から外部へ引き出す際に、両駆動モータ530、540が配置されていない方向へ引出すことができる。これにより、いずれの駆動モータ530、540にも邪魔されることなく、カール矯正ユニット510を引き出すことが可能で、メンテナンスを一層容易かつ能率的に行うことができる。
また、第1実施形態のカール矯正装置500においては、カール矯正ユニット510における支持部材512は、外周歯車514を有し、カール矯正ユニット510は、その第3回転軸511に固定された中間歯車515を有し、ユニット駆動モータ540は、外周歯車514を介して支持部材512を回転駆動し、ローラ駆動モータ530は、中間歯車515を介してカール矯正用ローラ対85を回転駆動するように構成されている。
そのため、カール矯正ユニット510を装置本体M側の固定部材520に対して、カール矯正用ローラ対85の第1回転軸551及び第2回転軸561の軸方向Yの一端側(Y1側)から固定部材520に向けて差し込む際に、固定部材520側に設けられている両駆動モータ530、540側の歯車とカール矯正ユニット510側の外周歯車514及び中間歯車515との噛み合わせを同時に行うことが可能となる。これにより、装置本体Mへカール矯正装置500の組み付ける際の手数を削減できると共に、ジャム処理等のメンテナンス時のカール矯正ユニット510の引き出し作業及び差し込み作業も、容易に且つ効率よく行うことができる。
<第2実施形態>
次に、図13及び図14により、本発明の第2実施形態について説明する。
図13は、本発明の第2実施形態のコピー機1における用紙のカール矯正装置500Aのカール矯正ユニット510を回転駆動する単一の駆動モータ600及びその周辺の構成を示す要部の拡大斜視図である。図14は、第2実施形態のコピー機1における用紙のカール矯正装置500Aのカール矯正ユニット510を回転駆動する単一の駆動モータ600及びその周辺の構成を示す要部の拡大平面図である。
第2実施形態のカール矯正装置500Aは、第1実施形態のカール矯正装置500と比べ、カール矯正ユニット510の回転駆動及びカール矯正用ローラ対85の回転駆動を、単一の駆動モータ600の回転方向の切り換えにより行われるようにした点において主に異なる。第2実施形態については、主として、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。第2実施形態において特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用又は採用される。
図13及び図14に示すように、第2実施形態のカール矯正装置500Aでは、装置本体M側の固定部材620の外面に、カール矯正ユニット510の回転駆動及びカール矯正用ローラ対85の回転駆動を行う(兼用する)単一の駆動モータ600が、固定状態に設置されている。
駆動モータ600の出力軸601は、固定部材620の内方(Y2方向)へ突出されている。その突出された出力軸601には、ピニオンギア610が固定されている。ピニオンギア610に噛み合う歯車611は、支持軸612を介して固定部材620に回転可能に支持されている。この歯車611には、中間歯車515が噛み合っている。中間歯車515は、カール矯正ユニット510における支持部材512の第3回転軸511に回転可能に支持された歯車である。この中間歯車515は、二段径歯車553の第3ギア553aに噛み合っている。二段径歯車553は、硬質ローラ回転用の第1ギア552に噛み合う第2ギア553bも有する。
歯車611の支持軸612は、固定部材620からカール矯正ユニット510側(Y2側)に向けて突出されている。支持軸612の突出端部は、固定部材620よりも内側に配置された固定板部材622に、軸受621を介して回転可能に支持されている。支持軸612には、カール矯正ユニット回転方向切替用歯車616及びトルクリミッタ630が同心に且つ回転可能に嵌合されている。
トルクリミッタ630は、筒状のハウジング631と内輪632とが、硬質リング及びマグネットからなる滑り部材(図示せず)を挟んで相対回転可能に嵌合されて、構成されている。内輪632は、筒状のハウジング631の内側に配置されている。ハウジング631は、カール矯正ユニット回転方向切替用歯車616に係止されて一体的に回転する。また、内輪632と支持軸612とは、支持軸612側から突出したピン614及び内輪632側に形成されたピン係合凹部615を介して、一体的に回転可能に連結されている。
カール矯正ユニット回転方向切替用歯車616は、外周歯車(部分歯車)514に噛み合っている。外周歯車514は、カール矯正ユニット510における支持部材512に、複数のサポート部材513を介して固定されて支持されている。
次に、上述のように構成された第2実施形態のカール矯正装置500Aにおけるカール矯正方向の変更動作について説明する。
定着部9による定着によって下カールを呈する状態となった用紙Tが第4搬送路L4を搬送されてくる場合において、単一の駆動モータ600を正方向に回転駆動させると、その回転駆動力は、ピニオンギア610を介して歯車611に伝達される。これにより、支持軸612は回転される。支持軸612が回転されると、その回転は、ピン614及びピン係合凹部615を経てトルクリミッタ630の内輪632に伝わる。この内輪632の回転は、トルクリミッタ630の滑り部材(図示せず)を介して、ハウジング631に伝達される。これにより、カール矯正ユニット回転方向切替用歯車616は、正方向に回転する。その結果、カール矯正ユニット回転方向切替用歯車616の回転は、外周歯車514に伝達されることになる。これにより、カール矯正ユニット510の支持部材512は、第3回転軸511の周りを矢印R1の方向(図11参照)に回転駆動される。その結果、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向は、下カールに対応する方向へ向けて変更される。
同時に、歯車611の回転は、二段径歯車553及び第1ギア552を介して、カール矯正用ローラ対85の硬質ローラ85bに伝達される。これによって、硬質ローラ85bは矢印r1方向(図11参照)に回転駆動され、且つ、軟質ローラ85aは従動回転される。
そして、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向が下カールに対応する位置まで変更されるように、カール矯正ユニット510の支持部材512が動作(回転)されたとき(図11の状態)、カール矯正ユニット回転方向切替用歯車616及びトルクリミッタ630のハウジング631に所定の負荷が掛かる。所定の負荷が掛かると、トルクリミッタ630のハウジング631と内輪632との間に滑りが生じて、支持軸612の回転がハウジング631には伝達されなくなる。そのため、カール矯正ユニット回転方向切替用歯車616の回転は停止される。この状態においても、歯車611の回転は、二段径歯車553及び第1ギア552を介して、カール矯正用ローラ対85の硬質ローラ85bに継続して伝達される。これによって、矢印r1方向への硬質ローラ85bの回転駆動及び軟質ローラ85aの従動回転は維持され、下カールの矯正は所定通りに行われる。
また、定着部9による定着によって上カールを呈する状態となった用紙Tが第4搬送路L4を搬送されてくる場合において、駆動モータ600を逆方向に回転駆動させると、その回転駆動力は、ピニオンギア610を介して歯車611に伝達される。これにより、支持軸612は回転される。支持軸612が回転されると、その回転は、ピン614及びピン係合凹部615を経てトルクリミッタ630の内輪632に伝わる。この内輪632の回転は、トルクリミッタ630の滑り部材(図示せず)を介して、ハウジング631に伝達される。これにより、カール矯正ユニット回転方向切替用歯車616は、逆方向に回転される。その結果、カール矯正ユニット回転方向切替用歯車616の回転は、外周歯車514に伝達されることになる。これにより、カール矯正ユニット510の支持部材512は、第3回転軸511の周りを矢印R2方向(図12参照)に回転駆動される。その結果、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向は、上カールに対応する方向へ向けて変更される。
同時に、歯車611の回転は、二段径歯車553及び第1ギア552を介して、カール矯正用ローラ対85の硬質ローラ85bに伝達される。これによって、硬質ローラ85bは矢印r2方向(図12参照)に回転駆動され、且つ、軟質ローラ85aは従動回転される。
そして、カール矯正用ローラ対85によるカール矯正方向が上カールに対応する位置まで変更されるように、カール矯正ユニット510の支持部材512が動作されたとき(図12の状態)、カール矯正ユニット回転方向切替用歯車616及びトルクリミッタ630のハウジング631に所定の負荷が掛かる。所定の負荷が掛かると、トルクリミッタ630のハウジング631と内輪632との間に滑りが生じて、支持軸612の回転がハウジング631には伝達されなくなる。そのため、カール矯正ユニット回転方向切替用歯車616の回転は停止される。この状態においても、歯車611の回転は、二段径歯車553及び第1ギア552を介して、カール矯正用ローラ対85の硬質ローラ85bに継続して伝達される。これによって、矢印r2方向への硬質ローラ85bの回転駆動及び軟質ローラ85aの従動回転は保たれ、上カールの矯正は所定通りに行われる。
上述した第2実施形態のカール矯正装置500Aによれば、第1実施形態で示した効果の他に、次のような効果が奏される。
第2実施形態のカール矯正装置500Aにおいては、ローラ駆動モータ530によるカール矯正用ローラ対85の回転駆動及び第1駆動源によるカール矯正ユニット510の回転駆動は、単一の駆動モータ600の回転方向を正転方向又は逆転方向に切り換えることにより行われる。
つまり、単一の駆動モータ600の回転方向を正転方向又は逆転方向に切り換えるだけで、カール矯正用ローラ対85の回転駆動及びカール矯正ユニット510の回転駆動の両方を、同時に一括して行うことが可能である。そのため、カール矯正装置500の全体構造を簡単なものとすることができ、軽量化、小型化、低コスト化などを図ることができる。また、一台の駆動モータ600の作動で足りるので、電力消費のロスも少なく、一層の省電力化を図ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、前述の第1実施形態においては、ローラ駆動モータ530及びユニット駆動モータ540を共に、カール矯正ユニット510におけるカール矯正用ローラ対85の軸方向Yの一方の端部側(Y1側)に配置したが、これに制限されない。両駆動モータ530、540を軸方向Yの両端部側(Y1側,Y2側)にそれぞれ振り分けて配置してもよい。
ローラ駆動モータ530は、硬質ローラ85b及び軟質ローラ85aの両方を回転駆動してもよく、あるいは、軟質ローラ85aのみを駆動してもよい。
第1実施形態のカール矯正装置500における外周歯車514に代えて、例えば、支持部材512の周面にギア歯を形成して外周歯車として利用することもできる。この場合、第1駆動源は、支持部材512の周面に接続される。この構成によれば、第1駆動源は、直接的に、支持部材512に動力を伝達することができる。したがって、第1駆動源の作動により、支持部材512が回転し、好適にカールの矯正方向が変更される。
シートは、用紙に制限されず、例えば、フィルムシートでもよい。
本発明は、コピー機1に制限されず、プリンタ、ファクシミリ又はそれらの複合機などの画像形成装置に適用することができる。また、本発明は、画像形成装置以外の装置にも適用することができる。
1…コピー機、85…カール矯正用ローラ対、85a…軟質ローラ(第1ローラ)、85b…硬質ローラ(第2ローラ)、85c…ニップ部、85d…始端縁、85e…終端縁、500…カール矯正装置、510…カール矯正ユニット、511…第3回転軸、512…支持部材、514…外周歯車、515…中間歯車(入力ギア)、520…固定部材、530…ローラ駆動モータ(第2駆動源)、540…ユニット駆動モータ(第1駆動源)、551…第1回転軸、552…第1ギア、553a…第3ギア、553b…第2ギア、561…第2回転軸、570…用紙導入案内路(シート導入案内路)、580…用紙導出案内路(シート導出案内路)、600…単一の駆動モータ、H…第1面、T…用紙(シート)、V…第2面

Claims (8)

  1. シートを第1ローラと第2ローラとの間に通過させることによりシートのカールを矯正するシートのカール矯正装置であって、
    第1回転軸の周りに回転すると共に、弾性変形可能に形成された第1ローラと、
    前記第1回転軸の軸方向に平行な第2回転軸の周りに回転すると共に、前記第1ローラよりも硬質に形成された第2ローラと、
    前記第1ローラ及び前記第2ローラを支持する支持部材と、
    該支持部材を第3回転軸の周りに回転させる第1駆動源と、
    前記第2ローラにおける前記第1駆動源側の端部に接続される第1ギアと、
    該第1ギアに噛み合う第2ギアと、
    該第2ギアと共に同軸回転する第3ギアと、
    該第3ギアに噛み合う入力ギアと、
    該入力ギアに回転力を伝達する第2駆動源と、
    前記入力ギアを回転可能に支持すると共にギア歯が形成された周面を有する外周歯車と、を備え、
    前記第2ローラは、前記第1ローラとの間に、前記シートが通過する湾曲したニップ部を形成するように、前記第1ローラに食い込むように圧接され、
    前記第3回転軸は、前記ニップ部の始端縁と終端縁とを含む第1面内で、前記第1回転軸の軸方向に平行に延び、
    前記外周歯車は、前記支持部材に対して相対的に回転不能に連結され、
    前記第1駆動源は、前記外周歯車に接続されており、前記支持部材を、前記ニップ部へ向かう前記シートを前記ニップ部の前記始端縁側から受け入れる第1位置と、前記ニップ部へ向かうシートを前記ニップ部の前記終端縁側から受け入れる第2位置との間で、回転させるシートのカール矯正装置。
  2. 前記第3回転軸は、前記第1回転軸及び前記第2回転軸を含む第2面と、前記第1面との交線に沿って形成される
    請求項1に記載のシートのカール矯正装置。
  3. シートを第1ローラと第2ローラとの間に通過させることによりシートのカールを矯正するシートのカール矯正装置であって、
    前記第1ローラ及び前記第2ローラと、該第1ローラ及び該第2ローラを回転可能に支持すると共に、該前記第1ローラの回転軸である第1回転軸及び前記第2ローラの回転軸である第2回転軸に平行な第3回転軸の周りに回転される支持部材と、を有し、該支持部材を回転することにより、前記第1ローラ及び前記第2ローラによるカール矯正方向を変更可能なカール矯正ユニットと、
    前記支持部材を回転駆動する第1駆動源と、を備え、
    前記第1ローラ及び前記第2ローラのうちの一方又は両方を回転駆動する第2駆動源と、
    前記第1駆動源及び前記第2駆動源は、前記カール矯正ユニットを回転可能に支持する装置本体側の固定部材に設けられていると共に、前記カール矯正ユニットにおける前記第1ローラの前記第1回転軸及び前記第2ローラの前記第2回転軸の一方の端部側に配置され、
    前記第1駆動源及び前記第2駆動源は、回転方向を正転方向又は逆転方向に切り換え可能な単一の駆動モータからなる
    シートのカール矯正装置。
  4. 前記第1ローラは、弾性変形可能に形成され、
    前記第2ローラは、前記第1回転軸の軸方向に平行な前記第2回転軸の周りに回転すると共に、前記第1ローラよりも硬質に形成され、
    前記第2ローラにおける前記第1駆動源側の端部に接続される第1ギアと、
    該第1ギアに噛み合う第2ギアと、
    該第2ギアと共に同軸回転する第3ギアと、
    該第3ギアに噛み合う入力ギアと、
    該入力ギアに回転力を伝達する第2駆動源と、を備え、
    前記第2ローラは、前記第1ローラとの間に、前記シートが通過する湾曲したニップ部を形成するように、前記第1ローラに食い込むように圧接される
    請求項に記載のシートのカール矯正装置。
  5. 前記カール矯正装置は、前記支持部材に対して相対的に回転不能に連結される外周歯車を更に備え、
    前記カール矯正ユニットは、前記第3回転軸に固定された前記入力ギアを有し、
    前記第1駆動源は、前記外周歯車を介して前記支持部材を回転駆動し、
    前記第2駆動源は、前記入力ギアを介して前記第1ローラ及び前記第2ローラのうちの一方又は両方を回転駆動する
    請求項に記載のシートのカール矯正装置。
  6. 前記第3回転軸は、前記ニップ部の始端縁と終端縁とを含む第1面内で、前記第1回転軸の軸方向に平行に延び、
    前記第1駆動源は、前記支持部材を、前記ニップ部へ向かう前記シートを前記ニップ部の前記始端縁側から受け入れる第1位置と、前記ニップ部へ向かうシートを前記ニップ部の前記終端縁側から受け入れる第2位置と、の間で回転させる
    請求項又はに記載のシートのカール矯正装置。
  7. 前記カール矯正ユニットは、前記第1ローラと前記第2ローラとの間のニップ部へのシートの導入を案内するシート導入案内路と、前記第1ローラと前記第2ローラとの間のニップ部からのシートの導出を案内するシート導出案内路と、を有し、
    前記シート導入案内路及び前記シート導出案内路は、前記カール矯正ユニットの前記支持部材の回転に伴って回転するように構成されている
    請求項からのいずれかに記載のシートのカール矯正装置。
  8. シートに画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により画像が形成されたシートのカールを矯正する請求項からのいずれかに記載のシートのカール矯正装置と、を備える
    画像形成装置。
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