JP5416491B2 - 断線検出装置 - Google Patents

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本発明は、断線検出装置に係り、特に、互いに直列接続された複数の単位セルの各々の両端と、前記単位セルの両端電圧を検出する電圧検出手段と、を接続する電路の断線を検出する断線検出装置に関するものである。
近年、エンジンと電動モータとを併用して走行するハイブリッド自動車(以下HEV)が普及してきている。このHEVは、エンジン始動用の12V程度の低圧バッテリと電動モータ駆動用の高圧バッテリとの2種類のバッテリを備えている。上述した高圧バッテリは、ニッケル−水素電池やリチウム電池といった二次電池を単位セルとして、この単位セルを複数直列接続して高電圧を得ている。
上述した高圧バッテリは充放電を繰り返すうちに各単位セルの両端電圧、即ち充電状態(SOC)にばらつきが生じる。バッテリの充放電にあたっては、各単位セルの耐久性や安全確保の観点より、SOC(又は両端電圧)の最も高い単位セルが設定上限SOC(又は上限両端電圧値)に到達した時点で充電を禁止し、SOC(又は両端電圧)の最も低い単位セルが設定下限SOC(又は下限両端電圧値)に到達した時点で放電を禁止する必要がある。従って、各単位セルにSOCのバラツキが生じると、実質上、バッテリの使用可能容量が減少することになる。このため、HEVにおいては、登板時にガソリンエンジンに対して電動モータによりエネルギーを補充したり、降坂時に高圧バッテリにエネルギーを回生したりする、いわゆるアシスト・回生が不十分となり、実車動力性能や燃費を低下させることになる。そこで、各単位セルのSOCを均等化するために、各単位セルの両端電圧を検出する必要がある。
従来では各単位セルの両端を電圧検出手段としての電圧検出ICに接続して、電圧検出ICによって各単位セルの両端電圧を検出していた。しかしながら、上述した単位セルと電圧検出ICとを接続する電路が断線すると、電圧検出ICの内部インピーダンスの影響で断線した電路側の電位が不安定となる。このため、正確に単位セルの両端電圧を検出することができない、という問題があった。
そこで、バイパス抵抗及びバイパス抵抗への通電をオンオフするスイッチ素子から構成されるバイパス回路を単位セルに並列に接続し、バイパス抵抗への通電がオフのときの単位セルの両端電圧とバイパス抵抗への通電がオンのときの単位セルの両端電圧との差が大きいときに電路の断線を検知する断線検知装置が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、上述した従来の断線検知装置では、バイパス抵抗を単位セルに並列に設ける必要がある。このため、単位セルの両端と電圧検出ICとの間に接続したノイズフィルタ用や単位セルを均等化するための放電用の抵抗とは別にバイパス抵抗が必要となり、部品点数が増加する、といった問題があった。また、ノイズフィルタ用の抵抗、バイパス抵抗のいずれかの抵抗値が変動した場合は検出電圧が大きく変動するので、抵抗値が変動すると、誤検出の原因となる、という問題があった。
特許第3839397号公報
そこで、本発明は、電路の断線を検出することができる断線検出装置を安価に提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、互いに直列接続された複数の単位セルの各々の両端と、前記単位セルの両端電圧を検出する電圧検出手段と、を接続する電路の断線を検出する断線検出装置において、前記複数の単位セルの両端と前記電圧検出手段との間を接続する前記電路にそれぞれ設けられた複数の抵抗と、前記抵抗を介して前記単位セルの各々に並列接続された複数のスイッチ素子と、前記抵抗を介して前記単位セル及び前記スイッチ素子の各々に並列接続された複数のコンデンサと、前記スイッチ素子をオン制御することにより前記コンデンサを放電してその両端電圧を0にした後に前記スイッチ素子をオフ制御するスイッチ制御手段と、前記スイッチ制御手段により前記スイッチ素子がオフ制御されてから前記電路の正常時において前記コンデンサの両端電圧が前記単位セルの両端電圧に等しくなるような時間経過した後、かつ、前記電路の断線時において前記コンデンサの両端電圧が前記単位セルの両端電圧に等しくなるような時間が経過する前の前記コンデンサの両端電圧を測定する第1コンデンサ電圧測定手段と、前記第1コンデンサ電圧測定手段よりも後に前記コンデンサの両端電圧を測定する第2コンデンサ電圧測定手段と、前記第1コンデンサ電圧測定手段及び前記第2コンデンサ電圧測定手段により各々測定された前記コンデンサの両端電圧に基づいて前記電路の断線を検出する断線検出手段と、を備えたことを特徴とする断線検出装置に存する。
請求項2記載の発明は、(前記第1コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)/(前記第2コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)が第1閾値以下になったとき、又は、(前記第2コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)/(前記第1コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)が第2閾値以上になったときに、前記断線検出手段が断線を検出することを特徴とする請求項1に記載の断線検出装置に存する。
請求項3記載の発明は、前記スイッチ制御手段により前記スイッチ素子がオフ制御されてから第1所定時間経過したときに前記コンデンサの両端電圧を測定するように、前記第1コンデンサ電圧測定手段が設定され、前記スイッチ制御手段により前記スイッチ素子がオフ制御されてから前記第1所定時間よりも長い第2所定時間経過したときに前記コンデンサの両端電圧を測定するように、前記第2コンデンサ電圧測定手段が設定され、前記第1所定時間が、3×(前記電路正常時の前記コンデンサの充電時定数)よりも長く、かつ、0.4×(前記電路断線時の前記コンデンサの充電時定数)よりも短く設定され、前記第2所定時間が、(前記電路断線時の前記コンデンサの充電時定数)よりも長く設定され、前記第1閾値が0.5以下、又は、前記第2閾値が2以上に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の断線検出装置に存する。
請求項4記載の発明は、互いに直列接続された複数の単位セルの各々の両端と、前記単位セルの両端電圧を検出する電圧検出手段と、を接続する電路の断線を検出する断線検出装置において、前記複数の単位セルの両端と前記電圧検出手段との間を接続する前記電路にそれぞれ設けられた複数の抵抗と、前記抵抗を介して前記単位セルの各々に並列接続された複数のスイッチ素子と、前記抵抗を介して前記単位セル及び前記スイッチ素子の各々に並列接続された複数のコンデンサと、前記スイッチ素子をオン制御することにより前記コンデンサを放電してその両端電圧を0にした後に前記スイッチ素子をオフ制御するスイッチ制御手段と、前記スイッチ制御手段により前記スイッチ素子がオフ制御されてから前記電路の正常時において前記コンデンサの両端電圧が前記単位セルの両端電圧に等しくなるような時間経過した後、かつ、前記電路の断線時において前記コンデンサの両端電圧が前記単位セルの両端電圧に等しくなるような時間が経過する前の前記コンデンサの両端電圧を測定する第3コンデンサ電圧測定手段と、前記第3コンデンサ電圧測定手段により測定された前記コンデンサの両端電圧が第3閾値よりも小さいときに断線を検出する断線検出手段と、を備えたことを特徴とする断線検出装置に存する。
請求項5記載の発明は、前記第3閾値が、前記単位セルの正常時の最小両端電圧よりも小さい値に設定されていることを特徴とする請求項4に記載の断線検出装置に存する。
請求項6記載の発明は、前記スイッチ制御手段により前記スイッチ素子がオフ制御されてから第3所定時間経過したときに前記コンデンサの両端電圧を測定するように、前記第3コンデンサ電圧測定手段が設定され、前記第3所定時間が、3×(前記電路正常時の前記コンデンサの充電時定数)よりも長く、かつ、(前記電路断線時の前記コンデンサの充電時定数)よりも短く設定されていることを特徴とする請求項5に記載の断線検出装置に存する。
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、電路が正常なときはスイッチ素子をオフすると単位セルによりコンデンサが充電されてコンデンサの両端電圧は短時間で上昇して一定となる。一方、電路が断線しているときはスイッチ素子をオフすると電流検出手段からの微少な漏れ電流によりコンデンサが充電されるためコンデンサの両端電圧は時間をかけてゆっくり上昇した後に一定となる。よって、正常時においては、第1コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧と、第1コンデンサ電圧測定手段よりも後に第2コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧と、はほとんど同じになる。これに対して、断線時においては、第1コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧に比べて第2コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧が大きくなる。このため、第1コンデンサ電圧測定手段及び第2コンデンサ電圧測定手段により各々測定されたコンデンサの両端電圧を比較すれば電路の断線を正確に測定することができる。また、単位セルを放電して均等化するために用いられる抵抗及びスイッチ素子、ノイズフィルタ用のコンデンサを利用して断線検出を行うことができる。このため、部品点数の増加を防いで電路の断線を検出することができる。
請求項2記載の発明によれば、簡単に第1コンデンサ電圧測定手段及び第2コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧を比較して、断線を検出することができる。
請求項3記載の発明によれば、第1所定時間を3×(電路正常時のコンデンサの充電時定数)よりも長く設定することにより、正常時において第1所定時間経過後のコンデンサの両端電圧を単位セルの両端電圧とほぼ同じにすることができる。また、第1所定時間を0.4×(前記電路断線時の前記コンデンサの充電時定数)よりも短く設定し、第2所定時間を(電路断線時のコンデンサの充電時定数)よりも長く設定することにより、断線時において第1コンデンサ電圧測定手段により測定されるコンデンサの両端電圧を単位セルの両端電圧の0.33倍以下にし、第2コンデンサ電圧測定手段により測定されるコンデンサの両端電圧を単位セルの両端電圧の0.632倍以上にすることができる。よって、(第1コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)/(第2コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)、又は、(第2コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)/(第1コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)、を正常時と断線時とで大きく異ならせることができるので、正確に電路の断線を検出することができる。
請求項4記載の発明によれば、電路が正常なときはスイッチ素子をオフすると単位セルによりコンデンサが充電されてコンデンサの両端電圧は短時間で上昇して一定となる。一方、電路が断線しているときはスイッチ素子をオフすると電流検出手段からの微少な漏れ電流によりコンデンサが充電されるためコンデンサの両端電圧は時間をかけてゆっくり上昇した後に一定となる。よって、正常時においては、第3コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧は単位セルの両端電圧とほぼ等しくなる。これに対して、断線時においては、第3コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧は単位セルの両端電圧に比べて小さくなる。このため、第3コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧と第3閾値とを比較すれば電路の断線を正確に測定することができる。また、単位セルを放電して均等化するために用いられる抵抗及びスイッチ素子、ノイズフィルタ用のコンデンサを利用して断線検出を行うことができる。このため、部品点数の増加を防いで電路の断線を検出することができる。
請求項5記載の発明によれば、第2閾値を単位セルの正常時の最小両端電圧よりも小さい値に設定することにより、単位セルの両端電圧が変動しても正確に断線を検出することができる。
請求項6記載の発明によれば、断線時において第3所定時間経過後のコンデンサの両端電圧を確実に単位セルの正常時の最小両端電圧よりも小さい値にすることができるので、正確に電路の断線を検出することができる。
本発明の断線検出装置を組み込んだ電圧検出装置の一実施形態を示す回路図である。 図1に示す電圧検出ICの詳細を示す回路図である。 図1に示す第1の絶縁I/Fとしてのフォトカプラを用いたときの詳細な電気接続図である。 図1に示す第2の絶縁I/Fとしてのフォトカプラを用いたときの詳細な電気接続図である。 図1に示す単位セルBT1〜BT11と電圧検出IC11との間の詳細回路図である。 (A)は正常時の充電電流を示す回路図であり、(B)は断線時の充電電流を示す回路図である。 第1実施形態の動作を説明するための正常時と断線時とにおけるコンデンサの両端電圧を示すタイムチャートである。 第1実施形態における図2に示す制御回路の断線検出処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の動作を説明するための正常時と断線時とにおけるコンデンサの両端電圧を示すタイムチャートである。 第2実施形態における図2に示す制御回路の断線検出処理手順を示すフローチャートである。
第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態において、電圧検出装置は車両に搭載されている。図1中の引用符号BLは、低圧バッテリである。低圧バッテリBLは、図1に示すように、複数の二次電池から構成されている。低圧バッテリBLは、エンジンを始動するスタータの駆動電源として用いられ、その両端にはDC/DCコンバータを介して高圧バッテリが必要に応じて充電器として接続される。
また、図1中引用符号BHは高圧バッテリである。上記高圧バッテリBHは、エンジンと電動モータを走行駆動源として併用するHEVにおいて前記電動モータの電源として用いられ、その両端には電動モータが必要に応じて負荷として接続されると共にジェネレータ(発電機)等が必要に応じて充電器として接続される。
高圧バッテリBHは、例えば5個のブロックB1〜B5に分けられている。各ブロックB1〜B5はそれぞれ例えば11個の単位セルBT1〜BT11、BT12〜BT22、BT23〜BT33、BT34〜BT44、BT45〜BT55から構成されている。単位セルBT1〜BT55はそれぞれ一つの二次電池から構成されている。
電圧検出装置は、スイッチ制御手段としてのメインマイコン10と、電圧検出手段としての電圧検出IC11〜15と、を備えている。メインマイコン10は、周知のCPU、ROM、RAMなどから構成されており、低圧系電源回路20から電源供給を受けて動作し、電圧検出IC11〜15を制御する。低圧系電源回路20は、低圧バッテリBLの供給電圧からメインマイコン10の動作電圧VCを生成する。
上記電圧検出IC11〜15は、各ブロックB1〜B5に対応して設けられている。電圧検出IC11〜15は、図2に示すように、複数のブロックB1〜B5のうち対応するブロックB1〜B5を構成する単位セルBT1〜BT11、BT12〜BT22、BT23〜BT33、BT34〜BT44、BT45〜BT55のみから電源供給を受けて動作する。即ち、上述した電圧検出IC11〜15は、対応するブロックB1〜B5の負側がグランドレベルになり、互いに異なるグランドレベルとなっている。これにより、電圧検出IC11〜15を構成するデバイスの耐圧を下げることができる。
電圧検出IC11〜15はそれぞれ、選択スイッチ群16と、差動増幅器OPと、A/D変換器17と、制御回路18と、高圧系電源回路19と、遮断スイッチSと、を備えている。上記選択スイッチ群16は、単位セルBT1〜BT55の両端に各々設けられた常開のスイッチから構成されていて、複数の単位セルBT1〜BT55の一つの両端を差動増幅器OPに接続する。差動増幅器OPは、選択スイッチ群16によって接続された単位セルBT1〜BT55の両端電圧をA/D変換器17に対して出力する。A/D変換器17は、差動増幅器OPからの単位セルBT1〜BT55の両端電圧をデジタル変換して制御回路18に出力する。
制御回路18は、周知のCPU、ROM、RAMなどから構成されており、電圧検出IC11〜15全体の制御を司る。高圧系電源回路19は、対応するブロックB1〜B5の供給電圧から上記差動増幅器OP、A/D変換器17及び制御回路18の動作電圧Vccを生成する。遮断スイッチSは、各ブロックB1〜B5の正側と高圧系電源回路19との間に設けられている。遮断スイッチSは、高圧系電源回路19に対するブロックB1〜B5の両端電圧の供給をオンオフして、電圧検出IC11〜15に対する電源供給をオンオフするスイッチである。遮断スイッチSは、例えば、PNP型のトランジスタから構成されている。
また、上述した電圧検出装置は、図1などに示すように、第1の通信ラインとしての第1の送信ラインLT1及び第1の受信ラインLR1と、第1の絶縁インタフェース(I/F)21と、を備えている。第1の送信ラインLT1及び第1の受信ラインLR1は、電圧検出IC11〜15を互いに直列に接続するように設けられている。電圧検出IC11〜15は互いにグランドレベルが異なるので、電圧検出IC11〜15間に設けられた第1の送信ラインLT1及び第1の受信ラインLR1にはレベルシフト回路(図示せず)を設ける必要がある。
また、第1の送信ラインLT1及び第1の受信ラインLR1は、電圧検出IC11〜15のうち最下位の電圧検出IC11及びメインマイコン10間を接続するように設けられている。即ち、第1の送信ラインLT1及び第1の受信ラインLR1は、メインマイコン10、電圧検出IC11、電圧検出IC12、電圧検出IC13、電圧検出IC14、電圧検出IC15がこの順で互いに直列に接続されるように設けられている。
第1の絶縁I/F21は、最下位の電圧検出IC11及びメインマイコン10間に設けられた第1の送信ラインLT1及び第1の受信ラインLR1上に設けられていて、電圧検出IC11とメインマイコン10とを電気的に絶縁した状態で結合するものである。最下位の電圧検出IC11及びメインマイコン10は、第1の絶縁I/F21によって互いに絶縁した状態で情報の送受信を行うことができる。これにより、高圧バッテリBHと低圧バッテリBLとの絶縁を保つことができる。第1の絶縁I/F21としては、例えば発光素子及び受光素子から成るフォトカプラといった光を媒体にしたものや、磁気カプラといった磁気を媒体にしたものが公知である。
図3に第1の絶縁I/F21としてフォトカプラを用いたときの図1に示す電圧検出装置の詳細な電気接続図を示す。同図において、電圧検出IC11の詳細などは省略してある。同図に示すように、第1の絶縁I/F21は、低圧側システムに設けられた発光素子LE1及び受光素子LD2と、高圧側システムに設けられた発光素子LE2及び受光素子LD1と、を有している。同図に示すように、発光素子LE1は、一端がメインマイコン10に接続され、他端がグランドに接続されていて、メインマイコン10から電気信号が出力されると電流が流れて発光する。
一方、受光素子LD1は、ブロックB1の高圧系電源回路19と単位セルBT1の負側との間に設けられている。受光素子LD1は、発光素子LE1からの光を受光するとオンして、第1の送信ラインLT1を通じて制御回路18に電気信号を供給する。以上の構成によれば、メインマイコン10から電気的に絶縁した状態で電気信号をブロックB1の制御回路18に送信することができる。
また、発光素子LE2は、一端が制御回路18に接続され、他端が単位セルBT1の負側に接続されていて、制御回路18から電気信号が出力されると電流が流れて発光する。一方、受光素子LD2は、低圧系電源回路20とグランドとの間に設けられている。受光素子LD2は、発光素子LE2からの光を受光するとオンして、第1の受信ラインLR1を通じてメインマイコン10に電気信号を供給する。以上の構成によれば、ブロックB1の制御回路18から電気的に絶縁した状態で電気信号をメインマイコン10に送信することができる。
また、上述した電圧検出装置は、図1などに示すように、第2の通信ラインとしての第2の送信ラインLT2と、第2の絶縁I/F22と、on/offI/F31〜35と、を備えていて、これらによりマインマイコン10からの電源信号の出力に応じて遮断スイッチSをオンできるようになっている。即ち、第2の送信ラインLT2は、各遮断スイッチSを構成するNPN型トランジスタのベースとメインマイコン10との間に設けられている。第2の送信ラインLT2は、一端がメインマイコン10側に接続される主線Lsと、この主線Lsの他端から分岐した複数の分岐線Lb1〜Lb5と、から構成されている。分岐線Lb1〜Lb5は、図4に示すように、その他端が遮断スイッチSを構成するPNP型トランジスタのベースに接続されている。
第2の絶縁I/F22は、図1に示すように、主線Ls上に設けられていて、遮断スイッチSとメインマイコン10とを電気的に絶縁した状態で結合するものである。これにより、高圧バッテリBHと低圧バッテリBLとの絶縁を保つことができる。第2の絶縁I/F22としては、例えば発光素子及び受光素子から成るフォトカプラといった光を媒体にしたものや、磁気カプラといった磁気を媒体にしたものが公知である。上記on/offI/F31〜35は、各分岐線lb1〜lb5に対応して設けられていて、メインマイコン10から送信された電源信号を、遮断スイッチSをオンオフするために適切な信号レベルに変換する。
次に、図4を参照して、上述した第2の通信ラインとしての第2の送信ラインLT2と、第2の絶縁I/F22と、on/offI/F31〜35と、の詳細な構成について説明する。同図に示すように、第2の絶縁I/F22は、低圧側システムに設けられた発光素子LE3と、低圧側システムに設けられた受光素子LD3と、を有している。同図に示すように、発光素子LE3は、一端がメインマイコン10に接続され、他端がグランドに接続されていて、メインマイコン10から電源信号が出力されると電流が流れて発光する。
一方、受光素子LD3は、一端が最上位のブロックB5のプラス側に接続され、他端が分圧抵抗R1〜R6を介して最下位のブロックB1のマイナス側に接続されている。そして、上記分圧抵抗R1と分圧抵抗R2との接点が、on/offI/F31を構成するNPN型トランジスタのベースに接続されている。分圧抵抗R2と分圧抵抗R3との接点が、on/offI/F32を構成するNPN型トランジスタのベースに接続されている。分圧抵抗R3と分圧抵抗R4との接点が、on/offI/F33を構成するNPN型トランジスタのベースに接続されている。分圧抵抗R4と分圧抵抗R5との接点が、on/offI/F34を構成するNPN型トランジスタのベースに接続されている。分圧抵抗R5と分圧抵抗R6との接点が、on/offI/F35を構成するNPN型トランジスタのベースに接続されている。
on/offI/F31〜35を構成するNPN型トランジスタのエミッタは、各ブロックB1〜B5のマイナス側に接続されている。on/offI/F31〜35を構成するNPN型トランジスタのコレクタは、遮断スイッチSを構成するPNP型トランジスタのベースに接続される。以上の構成によれば、メインマイコン10が発光素子LE3に対して電源信号を供給すると、発光素子LE3に電源が流れて発光する。この発光素子LE3からの光を受光すると受光素子LD3がオンする。この受光素子LD3のオンにより各on/offI/F31〜35を構成するNPN型トランジスタがオンする。そして、各on/offI/F31のオンに応じて遮断スイッチSを構成するPNP型トランジスタがオンして、各電圧検出IC11〜15に電源が供給される。即ち、メインマイコン10から電源信号の供給によって、各電圧検出IC11〜15の電源のオンオフを制御することができる。
次に、上述した電圧検出装置に組み込まれた断線検出装置30の構成について図5を参照して説明する。断線検出装置30は、上述した単位セルBT1〜BT55の各々の両端と、電圧検出IC11〜15と、を接続する電路の断線を検出する装置である。同図に示すように、ブロックB1において断線検出装置30は、抵抗R100〜R111と、複数のスイッチ素子SW1〜SW11と、複数のコンデンサC101〜C111と、を備えている。
複数の抵抗R100〜R111は、複数の単位セルBT1〜BT11の両端と電圧検出IC11との間にそれぞれ設けられている。互いに隣り合う単位セルBT1〜BT11の接続部は共通の抵抗R100〜R111を介して電圧検出IC11に接続される。よって、抵抗R100〜R111は、単位セルBT1〜BT11の数+1個設けられている。複数のスイッチ素子SW1〜SW11は、上記抵抗R100〜R111を介して単位セルBT1〜BT11の各々に並列接続される。
複数のコンデンサC101〜C111は、上記抵抗R100〜R111を介して単位セルBT1〜BT11の各々に並列接続される。上記複数のスイッチ素子SW1〜SW11及びコンデンサC101〜C111は、単位セルBT1〜BT11と同じ数設けられている。上述した単位セルBT1〜BT11の両端に設けた抵抗R100〜R111と、単位セルBT1〜BT11に並列に接続されたコンデンサC101〜C111と、で単位セルBT1〜BT11の両端電圧からノイズ成分を除去するノイズフィルタ回路を構成している。また、上記抵抗R100〜R111と、スイッチ素子SW1〜SW11と、で単位セルBT1〜BT11を放電するバイパス回路を構成している。即ち、両端電圧が高い単位セルBT1〜BT11に対応するスイッチ素子SW1〜SW11をオンして単位セルBT1〜BT11を放電することにより、単位セルBT1〜BT11の両端電圧を均等化することができる。また、ブロックB2〜B5についてもブロックB1と同様の構成であるため、ここでは詳細な説明は省略する。
次に、上述した電圧検出装置に組み込まれた断線検出装置30の断線検出原理について図6及び図7を参照して説明する。説明を簡単にするために電圧検出IC11に接続されるブロックB1についてのみ説明するが、ブロックB2〜B5についても同様である。スイッチ素子SWn(nは任意の整数)をオンするとスイッチ素子SWnに並列に接続されたコンデンサC10nが放電されて、コンデンサC10nの両端電圧が0となる。その後、スイッチ素子SWnをオフすると、図6(A)に示すように、断線が生じていない正常時においては、単位セルBTnからの充電電流i1が抵抗R10nを介してコンデンサC10nに供給されてコンデンサC10nが充電される。これにより、図7の実線で示すように、コンデンサC10nの両端電圧は、短時間で上昇して単位セルBTnの両端電圧Eに達するとその電圧を保持して一定になる。
一方、図6(B)に示すように、単位セルBTnの正側の一端と電圧検出IC11とを接続する電路が断線しているときにおいては、スイッチ素子SWnをオフすると、電圧検出IC11から微少な漏れ電流i2によりコンデンサC10nが充電される。これにより、図7の一点鎖線で示すように、コンデンサC10nの両端電圧は、時間をかけてゆっくり上昇した後に一定となる。
より詳しく説明すると、正常時は単位セルBTnからの充電電流i1が抵抗R10nを介してコンデンサC10nに充電されるため、コンデンサC10nは、抵抗R10nとコンデンサC10nにより決定される時定数で充電される。一方、断線時は電圧検出IC11からの漏れ電流i2によりコンデンサC10nが充電されるため、コンデンサC10nは、電圧検出IC11の内部インピーダンスとコンデンサC10nにより決定される時定数で充電される。
そして、上述した抵抗R100〜R111は、電圧検出IC11の内部インピーダンスよりも小さく設定されている。例えば、電圧検出IC11の内部インピーダンスが100kΩ以上である場合は、抵抗R100〜R111は数百Ω以下に設定されている。よって、正常時のコンデンサC10nの充電時定数が、断線時のコンデンサC10nの充電時定数よりも小さくなるため、図7に示すように、正常時のコンデンサC10nの両端電圧の方が、断線時のコンデンサC10nの両端電圧に比べて短時間で上昇して一定になる。
今、断線が生じていない正常時にスイッチ素子SWnをオフ制御してコンデンサC10nを充電した場合にコンデンサC10nの両端電圧が0から単位セルBTnの両端電圧とほぼ等しくなるまでにかかる時間をT1、断線時にスイッチ素子SWnをオフ制御してコンデンサC10nを充電した場合にコンデンサC10nの両端電圧が0から単位セルBTnの両端電圧とほぼ等しくなるまでにかかる時間をT2、とする。
図7に示すように、スイッチ素子SWnをオフ制御してからの充電時間が上記時間T1より長く、かつ、時間T2より短い期間T3においては、断線が生じていない正常時の場合、コンデンサC10nの両端電圧はほとんど変化しない。一方、断線が生じている断線時の場合、コンデンサC10nの両端電圧は充電時間の経過に応じてだんだん大きくなる。よって、上記期間T3におけるコンデンサC10nの両端電圧の変化率を求め、変化がほとんどなければ正常、大きな変化があれば断線と検出できることが分かった。
詳しくは、スイッチ素子SWnをオフ制御してから上記期間T3内に設定された第1所定時間Tc1経過したときのコンデンサC10nの両端電圧V1と、スイッチ素子SWnをオフ制御してから上記第1所定時間Tc1よりも長い第2所定時間Tc2経過したときのコンデンサC10nの両端電圧V2と、をそれぞれ計測してコンデンサC10nの両端電圧の変化率V1/V2を求め、求めた変化率V1/V2が第1閾値以下のときに断線を検出することができる。
なお、上記第1所定時間Tc1としては上記時間T1のなるべく近くに設定し、上記第2所定時間Tc2としては上記時間T2のなるべく近くに設定すると、非断線時の変化率V1/V2が小さくなり、正常時と断線時とで変化率V1/V2を大きく異ならせることができ、より正確に断線を検出することができる。
次に、上記第1所定時間Tc1、第2所定時間Tc2の設定について詳しく説明する。今、電圧検出IC11の内部インピーダンスとコンデンサC10nにより決定される断線時のコンデンサC10nの充電時定数をτ1、抵抗R10nとコンデンサC10nにより決定される正常時のコンデンサC10nの充電時定数をτ2、とする。図7からも明らかなように、断線時においてスイッチ素子SWnをオフ制御してから時定数τ1以上経過すると、コンデンサC10nの両端電圧は単位セルBTnの両端電圧Eの0.632倍以上になる。
一方、断線時においてスイッチ素子SWnをオフ制御してから0.4×時定数τ1経過する前においては、コンデンサC10nの両端電圧は単位セルBTnの両端電圧Eの0.33倍以下になる。また、上述した時間T1は、時定数τ2の3倍とほぼ等しいことが知られている(∵3×τ2≒T1)。よって、第1所定時間Tc1を3×時定数τ2より長く、かつ、0.4×時定数τ1より短く設定し、第2所定時間Tc2を時定数τ1より長く短く設定すれば、断線時の上記変化率V1/V2を0.5(≒0.33/0.632)以下にすることができる。よって、変化率V1/V2が0.5(第1閾値)以下であれば断線と判断し、0.5よりも高ければ正常と判断することができる。
上述した断線検出原理を踏まえて電圧検出装置の断線検出処理について図8を参照して説明する。断線検出処理において、まず、制御回路18は、nを1にセットする(ステップS1)。次に、制御回路18は、スイッチ素子SWnをオン制御する(ステップS2)。制御回路18は、オン制御してから時間Tdが経過するのを待って(ステップS3でY)、スイッチ素子SWnをオフ制御する(ステップS4)。時間Tdは、スイッチ素子SWnをオン制御してからコンデンサC10nが放電して両端電圧が0になるような時間に設定されている。よって、ステップS4でスイッチ素子SWnをオフ制御した直後はコンデンサC10nの両端電圧は0である。そして、スイッチ素子SWnのオフ制御によりコンデンサC10nは、単位セルBTnからの充電電流i1又は電圧検出IC11からの漏れ電流i2によって充電されて両端電圧が0から上昇する。以上のことから明らかなように、ステップS2〜S4において制御回路18はスイッチ制御手段として働く。
次に、制御回路18は、スイッチ素子SWnをオフ制御してから図7に示すように、3×時定数τ2より長く、かつ、0.4×時定数τ1より短く設定された第1所定時間Tc1が経過するのを待って(ステップS5でY)、第1コンデンサ電圧測定手段として働き、コンデンサC10nの両端電圧を測定して両端電圧V1としてRAMに格納する(ステップS6)。即ち、制御回路18は、選択スイッチ群16を制御して単位セルBTnの両端、即ちコンデンサC10nの両端電圧を差動増幅器OPに接続する。これにより、差動増幅器OPからコンデンサC10nの両端電圧がA/D変換器17を介して制御回路18に供給される。
制御回路18は、供給されたコンデンサC10nの両端電圧を取り込んで両端電圧V1として図示しないRAMに格納する。その後、制御回路18は、スイッチ素子SWnをオフ制御してから図7に示すように、時定数τ1より長く設定された第2所定時間Tc2が経過するのを待って(ステップS7でY)、第2コンデンサ電圧測定手段として働き、コンデンサC10nの両端電圧を測定して両端電圧V2としてRAMに格納する(ステップS8)。その後、制御回路18は、断線検出手段として働き、変化率(V1/V2)を求めて、求めた変化率(V1/V2)が0.5以下であれば(ステップ9でY)、単位セルBTnと電圧検出IC11とを接続する電路が断線していると判断し、その旨を断線検出結果としてRAMに格納する(ステップS10)。
これに対して、制御回路18は、求めた変化率(V1/V2)が0.5よりも大きければ(ステップS9でN)、単位セルBTnと電圧検出IC11とを接続する電路は正常であると判断し、その旨を断線検出結果としてRAMに格納する(ステップS11)。次に、制御回路18は、nが11に達したか否かを判断する(ステップS12)。nが11に達していない場合(ステップS12でN)、制御回路18は、nをインクリメントした後に(ステップS13)、再びステップS2に戻る。
一方、nが11に達している場合(ステップS11でY)、制御回路18は、ブロックB1を構成する全ての単位セルBT1〜BT11と電圧検出IC11との間の電路の断線検出が終了したと判断して、ステップ10及びS11でRAM内に格納した断線検出結果をメインマイコン10に対して送信した後(ステップS14)、処理を終了する。ブロックB2〜B5の制御回路18も同様に断線検出処理を行う。メインマイコン10は、各ブロックB1〜B5の断線検出結果を受け取り、断線があると判断すれば、その旨を報知する。
上述した第1実施形態によれば、制御回路18が、スイッチ素子SWnをオン制御することによりコンデンサC10nを放電してその両端電圧を0にした後にスイッチ素子SWnをオフ制御する。また、制御回路18は、スイッチ素子SWnをオフ制御してから第1所定時間Tc1後と第2所定時間Tc2(>Tc1)後にコンデンサC10nの両端電圧V1、V2を計測して変化率(V1/V2)を求め、求めた変化率(V1/V2)が0.5以下のときに断線を検出している。これにより、単位セルBT1〜BT55を放電して均等化するために用いられる抵抗R100〜R111及びスイッチ素子SW1〜SW11、ノイズフィルタ用のコンデンサC101〜C111を利用して断線検出を行うことができる。このため、部品点数の増加を防いで電路の断線を検出することができる断線検出装置を安価に提案することができる。
また、上述した第1実施形態によれば、第1所定時間Tc1を3×時定数τ2よりも長く設定している。これにより、正常時において第1所定時間Tc1経過後のコンデンサC10nの両端電圧を単位セルBTnの両端電圧とほぼ同じにすることができる。また、第1所定時間Tc1を0.4×時定数τ1よりも短く設定し、第2所定時間Tc2を時定数τ1よりも長く設定している。これにより、断線時において第1所定時間Tc1経過後のコンデンサC10nの両端電圧を単位セルBTnの両端電圧Eの0.33倍以下にし、第2所定時間Tc2経過後の単位セルBTnの両端電圧Eの0.632倍以上にすることができる。よって、変化率V1/V2を正常時と断線時とで大きく異ならせることができるので、正確に電路の断線を検出することができる。
なお、上述した第1実施形態では、第1閾値として0.5が設定されていたが、本発明はこれに限ったものではない。3×時定数τ2<第1所定時間Tc1<0.4×時定数τ1、時定数τ1<第2所定時間Tc2の場合、第1閾値としては0.5以下に設定されていればよい。
また、上述した第1実施形態では、変化率(V1/V2)が0.5(第1閾値)以下のときに断線を検出していたが、本発明はこれに限ったものではない。例えば、変化率(V2/V1)が第2閾値以上のときに断線を検出してもよい。この場合、第1実施形態と同様に3×時定数τ2<第1所定時間Tc1<0.4×時定数τ1、時定数τ1<第2所定時間Tc2であれば、断線時の変化率(V2/V1)は2以上となるので、第2閾値としては2以上を設定することができる。
第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態における電圧検出装置の構成は、第1実施形態と同様のため、その詳細な説明は省略する。まず、上述した電圧検出装置に組み込まれた断線検出装置30の断線検出原理について図9を参照して説明する。説明を簡単にするために電圧検出IC11に接続されるブロックB1についてのみ説明するが、ブロックB2〜B5についても同様である。
上述した第1実施形態では、コンデンサC10nの両端電圧の変化率(V1/V2)に基づいて断線を検出していた。第2実施形態では、スイッチ素子SWnがオフされてから第3所定時間Tc3経過したときのコンデンサC10nの両端電圧V3が第3閾値以下のときに断線を検出する。上記第3所定時間Tc3は、3×時定数τ2よりも長く、かつ、時定数τ1よりも短く設定されている。
このように第3所定時間Tc3を設定すれば、断線時において第3所定時間Tc3経過後のコンデンサC10nの両端電圧は、単位セルBTnの両端電圧Eの0.632倍以下となる。単位セルBTnの両端電圧E×0.632は、単位セルBTnの正常時の最小両端電圧よりも大きい。一方、正常時において第3所定時間Tc3経過後のコンデンサC10nの両端電圧は、単位セルBTnの両端電圧とほぼ等しいため、単位セルBTnの正常時の最小両端電圧より下回ることはない。そこで、上述したように第3所定時間Tc3を3×時定数τ2よりも長く、かつ、時定数τ1よりも短く設定し、第3閾値を単位セルBTnの正常時の最小両端電圧よりも小さい値に設定すれば、両端電圧V3が第3閾値以下のとき断線を検出することができる。
次に、第2実施形態における電圧検出装置の断線検出処理について図10を参照して説明する。なお、図8について上述した第1実施形態で既に説明した断線検出処理と同等のステップについては同一符号を付してその詳細な説明を省略する。まず、制御回路18は、第1実施形態と同様に、ステップS1〜S4に進む。次に、制御回路18は、スイッチ素子SWnをオフ制御してから図10に示すように、3×時定数τ2より長く、かつ、時定数τ1より短く設定された第3所定時間Tc3が経過するのを待って(ステップS15でY)、第3コンデンサ電圧測定手段として働き、コンデンサC10nの両端電圧を測定して両端電圧V3としてRAMに格納する(ステップS16)。
その後、制御回路18は、取り込んだ両端電圧V3が第3閾値以下のとき(ステップS17でY)、単位セルBTnと電圧検出IC11とを接続する電路が断線していると判断し、その旨を断線検出結果としてRAMに格納する(ステップS10)。これに対して、制御回路18は、取り込んだ両端電圧V3が第3閾値よりも大きいとき(ステップS17でN)、単位セルBTnと電圧検出IC11とを接続する電路は正常であると判断し(ステップS11)、その旨を断線検出結果としてRAMに格納する(ステップS12)。以降、第1実施形態と同様のためここでは詳細な説明は省略する。
上述した第2実施形態は、制御回路18が、スイッチ素子SWnをオフしてから第3所定時間Tc3経過後のコンデンサC10nの両端電圧が第3閾値以下か否かに基づいて電路の断線を検出している。よって、第1実施形態と同様に、単位セルBT1〜BT55を放電して均等化するために用いられる抵抗R100〜R111及びスイッチ素子SW1〜SW11、ノイズフィルタ用のコンデンサC101〜C111を利用して断線検出を行うことができる。このため、部品点数の増加を防いで電路の断線を検出することができる断線検出装置を安価に提案することができる。
また、上述した第2実施形態によれば、第3閾値を単位セルBTnの正常時の最小両端電圧よりも小さい値に設定することにより、単位セルBTnの両端電圧が変動しても正確に断線を検出することができる。
また、上述した第2実施形態によれば、第3所定時間Tc3を3×時定数τ2よりも長く、かつ、時定数τ1よりも短く設定することにより、確実に断線時において第3所定時間Tc3経過後のコンデンサC10nの両端電圧を単位セルBTnの正常時の最小両端電圧よりも小さい値にすることができるので、正確に電路の断線を検出することができる。
また、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
11〜15 電圧検出IC(電圧検出手段)
18 制御回路(スイッチ制御手段、第1コンデンサ電圧測定手段、第2コンデンサ電圧測定手段、第3コンデンサ電圧測定手段、断線検出手段)
BT1〜BT55 単位セル
C101〜C111 コンデンサ
SW1〜SW11 スイッチ素子

Claims (6)

  1. 互いに直列接続された複数の単位セルの各々の両端と、前記単位セルの両端電圧を検出する電圧検出手段と、を接続する電路の断線を検出する断線検出装置において、
    前記複数の単位セルの両端と前記電圧検出手段との間を接続する前記電路にそれぞれ設けられた複数の抵抗と、
    前記抵抗を介して前記単位セルの各々に並列接続された複数のスイッチ素子と、
    前記抵抗を介して前記単位セル及び前記スイッチ素子の各々に並列接続された複数のコンデンサと、
    前記スイッチ素子をオン制御することにより前記コンデンサを放電してその両端電圧を0にした後に前記スイッチ素子をオフ制御するスイッチ制御手段と、
    前記スイッチ制御手段により前記スイッチ素子がオフ制御されてから前記電路の正常時において前記コンデンサの両端電圧が前記単位セルの両端電圧に等しくなるような時間経過した後、かつ、前記電路の断線時において前記コンデンサの両端電圧が前記単位セルの両端電圧に等しくなるような時間が経過する前の前記コンデンサの両端電圧を測定する第1コンデンサ電圧測定手段と、
    前記第1コンデンサ電圧測定手段よりも後に前記コンデンサの両端電圧を測定する第2コンデンサ電圧測定手段と、
    前記第1コンデンサ電圧測定手段及び前記第2コンデンサ電圧測定手段により各々測定された前記コンデンサの両端電圧に基づいて前記電路の断線を検出する断線検出手段と、
    を備えたことを特徴とする断線検出装置。
  2. (前記第1コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)/(前記第2コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)が第1閾値以下になったとき、又は、(前記第2コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)/(前記第1コンデンサ電圧測定手段により測定されたコンデンサの両端電圧)が第2閾値以上になったときに、前記断線検出手段が断線を検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の断線検出装置。
  3. 前記スイッチ制御手段により前記スイッチ素子がオフ制御されてから第1所定時間経過したときに前記コンデンサの両端電圧を測定するように、前記第1コンデンサ電圧測定手段が設定され、
    前記スイッチ制御手段により前記スイッチ素子がオフ制御されてから前記第1所定時間よりも長い第2所定時間経過したときに前記コンデンサの両端電圧を測定するように、前記第2コンデンサ電圧測定手段が設定され、
    前記第1所定時間が、3×(前記電路正常時の前記コンデンサの充電時定数)よりも長く、かつ、0.4×(前記電路断線時の前記コンデンサの充電時定数)よりも短く設定され、
    前記第2所定時間が、(前記電路断線時の前記コンデンサの充電時定数)よりも長く設定され、
    前記第1閾値が0.5以下、又は、前記第2閾値が2以上に設定されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の断線検出装置。
  4. 互いに直列接続された複数の単位セルの各々の両端と、前記単位セルの両端電圧を検出する電圧検出手段と、を接続する電路の断線を検出する断線検出装置において、
    前記複数の単位セルの両端と前記電圧検出手段との間を接続する前記電路にそれぞれ設けられた複数の抵抗と、
    前記抵抗を介して前記単位セルの各々に並列接続された複数のスイッチ素子と、
    前記抵抗を介して前記単位セル及び前記スイッチ素子の各々に並列接続された複数のコンデンサと、
    前記スイッチ素子をオン制御することにより前記コンデンサを放電してその両端電圧を0にした後に前記スイッチ素子をオフ制御するスイッチ制御手段と、
    前記スイッチ制御手段により前記スイッチ素子がオフ制御されてから前記電路の正常時において前記コンデンサの両端電圧が前記単位セルの両端電圧に等しくなるような時間経過した後、かつ、前記電路の断線時において前記コンデンサの両端電圧が前記単位セルの両端電圧に等しくなるような時間が経過する前の前記コンデンサの両端電圧を測定する第3コンデンサ電圧測定手段と、
    前記第3コンデンサ電圧測定手段により測定された前記コンデンサの両端電圧が第3閾値よりも小さいときに断線を検出する断線検出手段と、
    を備えたことを特徴とする断線検出装置。
  5. 前記第3閾値が、前記単位セルの正常時の最小両端電圧よりも小さい値に設定されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の断線検出装置。
  6. 前記スイッチ制御手段により前記スイッチ素子がオフ制御されてから第3所定時間経過したときに前記コンデンサの両端電圧を測定するように、前記第3コンデンサ電圧測定手段が設定され、
    前記第3所定時間が、3×(前記電路正常時の前記コンデンサの充電時定数)よりも長く、かつ、(前記電路断線時の前記コンデンサの充電時定数)よりも短く設定されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の断線検出装置。
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