JP5416433B2 - 缶胴用アルミニウム合金板およびその製造方法 - Google Patents
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(Mg:0.8〜6.0質量%)
Mgは、アルミニウム合金の強度を向上させる効果がある。Mgの含有量が0.8質量%未満では、アルミニウム合金板が缶胴に成形されたときに、側壁強度が低くなって座屈強度や耐突刺し性が不足する。一方、Mgの含有量が6.0質量%を超えると、アルミニウム合金板の加工硬化が過大となって、しごき加工時のティアオフ(胴体割れ)等の割れ、ネッキング加工時のシワやスジ、およびフランジング加工時の割れ等の不良が発生し易く、それぞれの加工歩留が低下する。したがって、Mgの含有量は、0.8〜6.0質量%とし、特に優れた加工性を得るためには0.8〜3.0質量%が好ましい。
Mnは、アルミニウム合金の強度を向上させる効果があり、アルミニウム合金板が缶胴に成形されたときに、側壁強度を高めて座屈強度や耐突刺し性を確保する。また、Mnはアルミニウム合金中でAl−Mn−Fe−Si系、Al−Mn−Fe系金属間化合物を形成し、これらの金属間化合物が適度に分散されることで、熱間圧延後の再結晶が促進されてアルミニウム合金板の加工性が向上する。Mnの含有量が0.4質量%未満では、これらの効果が不十分である。一方、Mnの含有量が1.2質量%を超えると、アルミニウム合金板の固溶強化が過大となって加工性が低下し、また、金属間化合物が、多量に、また大きなものが多数形成されて耐突刺し性および拡缶性が低下する。したがって、Mnの含有量は0.4〜1.2質量%とする。
Siは、地金不純物としてアルミニウム合金中に混入するものであり、Siの含有量を0.05質量%未満にすると、原材料にするアルミニウム地金の必要純度が高くなり、コストを増大させる。また、Siはアルミニウム合金中でAl−Mn−Fe−Si系金属間化合物を形成し、この金属間化合物が適度に分散されることで、熱間圧延後の再結晶が促進されてアルミニウム合金板の加工性が向上する。一方、Siの含有量が0.5質量%を超えると、Al−Mn−Fe−Si系金属間化合物やMg−Si系金属間化合物(Mg2Si)の大きなものが多数形成されて、耐突刺し性および拡缶性が低下する。したがって、Siの含有量は0.05〜0.5質量%とする。
Feは、地金不純物としてアルミニウム合金中に混入するものであり、アルミニウム合金中でAl−Mn−Fe−Si系、Al−Mn−Fe系金属間化合物を形成し、これらの金属間化合物が適度に分散されることで、熱間圧延後の再結晶が促進されてアルミニウム合金板の加工性が向上する。また、Feは、アルミニウム合金板の耳率を適正範囲に制御する。Feの含有量が0.1質量%未満では、アルミニウム合金板のDI成形において0°−180°耳が増加し、耳切れ、ティアオフ等の不良が発生し易く、成形歩留が低下する。一方、Feの含有量が0.5質量%を超えると、金属間化合物が多量に形成されて耐突刺し性および拡缶性が低下する。したがって、Feの含有量は0.1〜0.5質量%とする。
Cuは、アルミニウム合金の強度を向上させる効果があり、アルミニウム合金板が缶胴に成形されたときに、側壁強度を高めて、座屈強度や耐突刺し性をいっそう向上させる。Cuの含有量の下限は規定しないが、この効果を十分に得るためには0.05質量%以上が好ましい。一方、Cuの含有量が0.3質量%を超えると、アルミニウム合金板の加工硬化が過大となって加工性が低下する。したがって、Cuの含有量は0.3質量%以下とする。
(最大長1μm以上の金属間化合物の面積率:表面0.5〜2.5%、断面の板厚方向中心部0.5〜1.7%)
本発明に係るアルミニウム合金板における金属間化合物は、主にAl−Mn−Fe−Si系金属間化合物およびAl−Mn−Fe系金属間化合物(以下、適宜「金属間化合物」という)である。これらの金属間化合物が適度に分散することにより、熱間圧延後の自己焼鈍による再結晶が促進されて、アルミニウム合金板の加工性が向上する。アルミニウム合金板において、最大長が1μm以上の金属間化合物の面積率が0.5%未満では、前記の再結晶が不十分で加工組織が残留し、DI成形やフランジング加工等のための加工性が得られない。したがって、アルミニウム合金板の表面および断面の板厚方向中心部において、最大長が1μm以上の金属間化合物の面積率はそれぞれ0.5%以上とする。さらに、DI成形時にフィルムラミネートのような樹脂被覆を施さない場合においては、しごきダイスとアルミニウム合金板との間の焼付きを抑制するために、潤滑効果のある金属間化合物をアルミニウム合金板の表面にある程度分散させる必要がある。したがって、アルミニウム合金板に樹脂被覆を施さない場合においては、アルミニウム合金板の表面における最大長が1μm以上の金属間化合物の面積率が1.5%以上であることが好ましい。
また、金属間化合物はサイズが大きいほどクラックを伝播し易く、最大長が11μm以上になると少ない個数で破断に至らしめる。さらに、最大長が13μm以上になると、しごき加工の際にこの金属間化合物を挟んで結晶組織に空隙を形成している場合があるため、特に破断し易く、さらにはしごき加工時においてティアオフの発生源となる場合がある。圧延板においては、圧延面すなわち鋳塊表面に近い金属間化合物の方が圧延時に破砕されて微細化し易い。すなわち、板厚方向の中心近傍では大きな金属間化合物が数多く存在(残留)する傾向がある。したがって、アルミニウム合金板の表面においては、最大長が11μm以上の金属間化合物の個数は50個/mm2以下とする。そして断面の板厚方向中心部においては、最大長が11μm以上の金属間化合物の個数は150個/mm2以下とし、好ましくは、さらに最大長が13μm以上の金属間化合物の個数は50個/mm2以下とする。以上のような金属間化合物の分布は、前記Mn,Si,Feの各含有量、および後記の製造条件により制御される。
(鋳造速度:40〜65mm/分、冷却速度:0.5〜1.5℃/秒)
はじめに、アルミニウム合金を溶解し、DC鋳造法等の公知の半連続鋳造法により鋳造し、アルミニウム合金の固相線温度未満まで冷却して鋳塊とする。鋳造速度が40mm/分未満、あるいは冷却速度が0.5℃/秒未満と遅いと、鋳塊中に粗大な金属間化合物が多量に晶出する。一方、鋳造速度が65mm/分、あるいは冷却速度が1.5℃/秒をそれぞれ超えて速いと、鋳塊割れや“す”が発生し易くなって鋳造歩留が低下する。したがって、鋳造において、鋳造速度は40〜65mm/分、冷却速度は0.5〜1.5℃/秒とする。また、この冷却速度は、鋳塊の中央部の温度、すなわち鋳造方向に垂直な面の中央部の温度についてのものであり、アルミニウム合金の液相線温度から固相線温度までの冷却における速度とする。なお、本発明に係るアルミニウム合金の液相線温度および固相線温度は、それぞれ組成によって変化し、特にMg,Cuの含有量が多いと低くなる。
鋳塊厚さを500mm未満とすると、鋳造における生産性が低下する。また、後続の熱間圧延で十分な圧延量を確保するためにも、鋳塊厚さは500mm以上とする。一方、鋳塊厚さが650mmを超えると、鋳塊割れが発生し易くなって鋳造歩留が低下する。したがって、鋳塊厚さは500〜650mmとする。
鋳塊を圧延する前に、所定温度で均質化熱処理(均熱処理)することが必要である。熱処理を施すことによって、内部応力を除去し、鋳造時に偏析した溶質元素を均質化し、鋳造時に晶出した金属間化合物を拡散固溶させて、組織が均質化される。均熱処理温度が500℃未満では、本発明に係るアルミニウム合金からなる鋳塊の均質化が不十分である。一方、均熱処理温度がアルミニウム合金の固相線温度に至ると、鋳塊が溶融する。したがって、均熱処理温度は500℃以上、アルミニウム合金の固相線温度未満とすることが好ましい。また、均熱処理時間が2時間未満では、鋳塊の均質化が完了していないことがある。一方、8時間を超える均熱処理を行っても効果の向上はなく、生産性が低下する。したがって、均熱処理時間は2〜8時間が好ましいが、特に限定するものではない。
(総圧延率:99.2%以上)
均熱処理工程で均質化された鋳塊に熱間圧延を行う。まず、鋳塊を粗圧延して、さらに仕上げ圧延により、所定の板厚のアルミニウム合金熱間圧延板とする。粗圧延と仕上げ圧延を含めた熱間圧延における圧延率の合計(総圧延率)が、99.2%未満では、熱間圧延による金属間化合物の破砕が不足するため大きな金属間化合物が多量に残留し易い。したがって、熱間圧延における総圧延率は99.2%以上とする。
アルミニウム合金熱間圧延板は、焼鈍せずに冷間圧延して所定の板厚のアルミニウム合金板に仕上げる。冷間圧延における総圧延率(冷間加工率)は80〜90%とすることが好ましい。
次に、図1を参照して、本発明に係るアルミニウム合金板からDI缶の缶胴を作製する方法の一例を説明する。はじめに、本発明に係るアルミニウム合金板を円板形状に打ち抜いて(ブランキング加工)、浅いカップ形状に絞り加工し(カッピング加工)、DI成形を施す。すなわち、絞り加工さらにしごき加工を複数回繰り返して徐々に側壁を高くして、所定の底面形状および側壁高さの有底筒形状とする。これらの加工による缶胴の側壁の板厚減少率(しごき加工率)は、60〜70%とすることが好ましい。そして、側壁(開口部)の縁を切り落として整える(トリミング加工)。なお、予めアルミニウム合金板の両面にフィルムラミネートを施してから、前記一連の加工を行ってもよい。フィルムによりアルミニウム合金板の表面がダイスに接触しないため、DI成形時の焼付きや焼付き起因のティアオフの発生を防止できて、成形歩留りを向上させることができる。次に、この缶胴を脱脂洗浄し(フィルムラミネートが施されている場合は、このときフィルムを除去する)、外面、内面にそれぞれ塗装、焼付け(ベーキング)を施す。そして、開口部を縮径し(ネッキング加工)、開口部の縁を外側に拡げて(フランジング加工)、缶胴となる。飲料、食品用途に使用する際には、開口部から内容物(飲料、食品)が缶胴に充填され、別工程で作製された缶蓋を開口部に巻き締めて封止される(図示せず)。
(アルミニウム合金板)
表1に示す組成のアルミニウム合金を、溶解し、半連続鋳造法を用いて表1に示す鋳造速度および冷却速度で、表1に示す厚さの鋳塊を作製した。この鋳塊に、固相線温度より10〜20℃低い温度で6時間の熱処理の後、室温に冷却し、再び510℃に加熱して2時間保持してから、連続して、表1に示す総圧延率で熱間圧延(粗圧延、仕上げ圧延)を施して熱間圧延板とした。さらに、この熱間圧延板に冷間圧延を施して、板厚0.30mmのアルミニウム合金板とした。
得られたアルミニウム合金板を、カッピング加工、DI成形(しごき加工率65〜70%)し、開口部をトリミング加工して、外径約66mm、高さ(缶軸方向長)124mm、側壁厚さ0.090〜0.105mmの有底筒形状の缶胴とした。さらに、脱脂洗浄の後、塗装時の焼付けを想定した200℃×20分間の熱処理を行って、供試材とした。なお、後記の評価で表面における最大長1μm以上の金属間化合物の面積率が1.5%未満となったアルミニウム合金板は、その両面にフィルムラミネートを施してから、前記と同じ条件で、カッピング加工、DI成形、トリミング加工し、薬剤を用いて缶胴からフィルムを除去した後、前記と同じ条件で熱処理を行って、供試材とした。得られた供試材の側壁厚さを測定し、表1に示す。
評価は、アルミニウム合金板で金属間化合物分布および成形性(DI成形性)を、缶胴(熱処理後)で缶剛性、耐突刺し性、および拡缶性(フランジング加工性)を、それぞれ評価した。さらに、アルミニウム合金板の作製時に、均熱処理前の鋳塊で鋳塊品質を評価し、鋳塊割れの発生が確認されたものは圧延不可能であるため後続の工程および評価は行わず、表1に「−」で示した。
均熱処理前の鋳塊に、染色浸透深傷剤を用いて鋳塊割れの発生有無を確認した。鋳塊割れが発生していないものは良好として「○」、鋳塊割れが発生したものは不良として「×」で評価し、結果を表1に示す。
アルミニウム合金板の表面をバフ研磨でちょうど圧延目が消えるまで研磨して鏡面とし、この鏡面化された面を、走査型電子顕微鏡(SEM)にて、加速電圧20KV、倍率500倍の組成(COMPO)像で20視野(合計1mm2)観察した。母相より白く写る部分をAl−Mn−Fe−Si系、Al−Mn−Fe系金属間化合物と見なして、画像処理により最大長が1μm以上の金属間化合物の面積の合計を求め、面積率を算出した。また、最大長が11μm以上の金属間化合物の個数をカウントし、単位面積当たりの個数(個数密度)を算出した。アルミニウム合金板の表面における金属間化合物の面積率および個数密度を表1に示す。
アルミニウム合金板で、供試材と同等の形状の缶胴を10000個、しごき加工率65%で連続成形(カッピング加工、DI成形)した。なお、供試材における成形と同様に、表面における最大長1μm以上の金属間化合物の面積率が1.5%未満であるアルミニウム合金板は、その両面にフィルムラミネートを施してから成形した。成形時に発生した不良(ティアオフ、ピンホール等)の発生数が、0〜1個は成形性が優れているとして「◎」、2〜4個は成形性良好として「○」、5個以上は成形性不良として「×」で評価し、結果を表1に示す。
缶胴に開口部から缶軸方向の荷重を加えていき、缶胴が座屈変形するまでの最大荷重を座屈強度として測定した。この座屈強度が1500N以上であれば缶剛性良好として「○」、1500N未満であると缶剛性不良として「×」で評価し、結果を表1に示す。
図2に示すように、缶胴を固定して、2.0kgf/cm2(=196kPa)の内圧をかけた。缶胴の側壁の、アルミニウム合金板の圧延方向が缶軸方向と一致し、缶底から缶軸方向の距離L=60mmの部位に、先端が半径0.5mmの半球面である突刺し針を、側壁に対して垂直に、速度50mm/分で突き刺した。そして、突刺し針が側壁を貫通するまでの荷重を測定し、得られた最大荷重を突刺し強度として表1に示す。突刺し強度が40N以上は耐突刺し性が優れているとして「◎」、35N以上40N未満は耐突刺し性良好として「○」、35N未満は耐突刺し性不良として「×」で評価し、表1に併記する。
缶胴の開口部に4段のダイ・ネッキングを施して、開口部の内径を57.3mmとした。この缶胴を、図3(a)に示すように缶底を固定して、開口部から拡缶治具を挿入して缶底へ向けて押し込むことにより開口部の縁を外側に拡げた。治具の挿入部分の径および立ち上がりのR(図3のD,R)はそれぞれ57.3mm、3.0mmであり、缶胴との接触部には潤滑剤(Castrol製水溶性塑性加工油剤No.700)を塗布した。缶胴に開口部の端部が破断するまで治具を押し込み、開口部の破断位置から±90°未満の部位以外における3点のフランジ幅(図3(b)参照)を測定した。供試材の仕様毎に10個の缶胴のフランジ幅を測定し、3点×10個の平均値を表1に示す。フランジ幅が3.0mm以上は拡缶性が優れているとして「◎」、2.5mm以上3.0mm未満は拡缶性良好として「○」、2.5mm未満は拡缶性不良として「×」で評価し、表1に併記する。
これに対して、供試材No.8〜19は本発明の要件のいずれかを満たさない比較例である。供試材No.8はMg含有量が不足しているため、強度が不十分で、缶剛性および耐突刺し性が十分に得られなかった。一方、供試材No.9はMg含有量が過剰なため、加工硬化が過大となって、しごき加工時のティアオフが多発し、フランジング加工性(拡缶性)も低下した。
供試材No.15は鋳造速度が、供試材No.17は冷却速度が、それぞれ速すぎたため鋳造割れを生じた。一方、供試材No.16は冷却速度が遅すぎたため、凝固時に金属間化合物が粗大化し、板厚中心部に大きな金属間化合物が多数残留して、耐突刺し性および拡缶性が低下した。また、供試材No.18は、鋳塊の厚さを厚くしすぎたため鋳造割れを生じた。
Claims (7)
- Mg:0.8〜6.0質量%、Mn:0.4〜1.2質量%、Si:0.05〜0.5質量%、Fe:0.1〜0.5質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金で形成され、
表面において、最大長が1μm以上の金属間化合物の面積率が0.5〜2.5%であり、最大長が11μm以上の金属間化合物の個数が50個/mm2以下であり、
断面の板厚方向中心部において、最大長が1μm以上の金属間化合物の面積率が0.5〜1.7%であり、最大長が11μm以上の金属間化合物の個数が150個/mm2以下であることを特徴とする缶胴用アルミニウム合金板。 - 前記アルミニウム合金がさらにCu:0.3質量%以下を含有することを特徴とする請求項1に記載の缶胴用アルミニウム合金板。
- 前記アルミニウム合金におけるMg含有量が0.8〜3.0質量%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の缶胴用アルミニウム合金板。
- 前記断面の板厚方向中心部において、最大長が13μm以上の金属間化合物の個数が50個/mm2以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の缶胴用アルミニウム合金板。
- Mg:0.8〜6.0質量%、Mn:0.4〜1.2質量%、Si:0.05〜0.5質量%、Fe:0.1〜0.5質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金を、溶解、鋳造して鋳塊とする鋳造工程と、前記鋳塊を熱処理により均質化する均熱処理工程と、前記均質化した鋳塊を熱間圧延して熱間圧延板とする熱間圧延工程と、前記熱間圧延板を焼鈍することなく冷間圧延する冷間圧延工程と、を含み、
前記鋳造工程は、半連続鋳造法にて鋳造速度40〜65mm/分で行い、前記鋳塊の厚さは500〜650mmであり、前記鋳塊を、その鋳造方向に垂直な面の中央部の温度の、前記アルミニウム合金の液相線温度から前記アルミニウム合金の固相線温度までにおける冷却速度0.5〜1.5℃/秒で冷却し、
前記熱間圧延工程は粗圧延および仕上げ圧延を含み、前記熱間圧延工程における総圧延率を99.2%以上とすることを特徴とする缶胴用アルミニウム合金板の製造方法。 - 前記アルミニウム合金がさらにCu:0.3質量%以下を含有することを特徴とする請求項5に記載の缶胴用アルミニウム合金板の製造方法。
- 前記アルミニウム合金におけるMg含有量が0.8〜3.0質量%であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の缶胴用アルミニウム合金板の製造方法。
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