JP5415681B2 - 食品容器の殺菌方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス瓶やペットボトル、プラスチック容器などの食品容器の殺菌方法に関する。
食品容器は、収容する食品が腐敗しないよう、食品の収容に先立って殺菌処理が行われることが多い。その際、収容する食品が静菌効果のある低酸性食品であれば、耐熱性の低いカビ、酵母を殺菌すればよく、熱水などで加熱殺菌すれば済む。しかし、多くの食品が該当する中性食品は静菌効果がなく、極めて耐性の強い芽胞を形成する芽胞形成細菌(芽胞菌)までも殺菌する必要がある。例えば、食中毒性の芽胞菌であるセレウス菌(Bacillus cereus)は、10℃以下の低温でも増殖する菌株が存在し、市乳などのチルド流通食品でも殺菌を要するし、他の芽胞と異なり、芽胞の胞子殻のさらに外側に、薬効の障壁になっていると推測される外皮(エキソスポリウム、exosporium)までも備えている。そのため、芽胞に対しては、加熱殺菌だけでは十分な殺菌効果が得られず、例えば、塩素系殺菌剤や過酢酸系殺菌剤、オゾン水などの薬剤殺菌の併用によって殺菌効果の向上が図られている。それでも、殺菌条件は過度(高濃度)にならざるを得ず、それに伴って様々な問題が生じている。例えば、過酢酸系殺菌剤は、食品添加物としては認可されていないため、殺菌処理後は多量の水でリンスする必要があって極めて不経済であるし、オゾン水も、有害なオゾンガスが発生するため、その処理が難しい、などである。
塩素系殺菌剤として一般的な次亜塩素酸ナトリウムの水溶液(塩素水)も同様であり、実用的な殺菌効果が得られる濃度(例えば50〜200ppm)で使用すると強い塩素臭が残存し、この塩素臭を除去するために多量の水でのリンス処理が必要となっている。有機物と反応して生じる塩素化合物(クロラミン)等の異臭の発生や、発ガン物質であるトリハロメタンの生成の問題もある。
ところで最近では、塩素水に代わる殺菌手段として電解水が注目されている。電解水とは、例えば、塩酸や食塩などを添加した水を電気分解して得られる機能水のことをいい、強酸性電解水や微酸性電解水(弱酸性電解水)などがある。これらの有効成分は、いずれも次亜塩素酸ナトリウム水溶液と同様、殺菌作用の主体は次亜塩素酸であると考えられている。pHの違いにより、次亜塩素酸ナトリウム水溶液に比べて有効塩素濃度が低くても優れた殺菌効果が発揮されるのである。
電解水を利用した殺菌方法も提案されている(特許文献1〜3)。例えば、特許文献1は、電解酸性水と紫外線とを併用している。特許文献2には、香辛料等の表面に付着した芽胞菌を対象とし、酸性電解水での殺菌処理に先立って芽胞を発芽させることにより、殺菌効果を向上させる殺菌方法が開示されている。特許文献3では、酢酸で卵殻を洗浄した後、弱酸性電解水で殺菌する鶏卵の洗浄殺菌方法が開示されている。
特開平9−154924号公報 特開2003−61610号公報 特開2005−27609号公報
しかし、特許文献1にある紫外線は、微生物に直接照射しないと殺菌効果が得られないという大きな問題があり、特許文献2の方法では、発芽しなかった芽胞は殺菌できないため、確実性に欠ける。特許文献3の方法では、セレウス菌を含む芽胞を対象としているが、芽胞を殺菌するためには最低150ppm以上の有効塩素濃度が必要としている。
色々と検討されてはいるものの、結局のところ耐性の強い芽胞を効果的に殺菌できる殺菌手段は確立されていなかった。
すなわち、本発明の目的は、問題を生じない適度な薬剤濃度でありながら、芽胞菌を効果的に殺菌できる食品容器の殺菌方法を提供することにある。本発明の目的は、電解水あるいは塩素水を効率よく利用して、殺菌困難なセレウス菌をも効果的に殺菌できる食品容器の殺菌方法を提供することにある。本発明の目的は、既存の製造設備がそのまま利用でき、実用性に富む食品容器の殺菌方法を提供することにある。
本発明者らは、芽胞の胞子を構成する主成分はタンパク質であることに着目し、その表面構造を変質させれば芽胞に対する薬効、すなわち、殺菌効果を向上させることができると考え、所定の処理条件を組み合わせたところ優れた殺菌効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。本発明の食品容器の殺菌方法は、食品容器をアルカリ性水溶液に接触させる殺菌前工程と、前記アルカリ性水溶液に接触させた食品容器を、有効塩素濃度が1〜50ppmの次亜塩素酸含有水で殺菌する殺菌工程とを備えることを特徴とする。ここで、次亜塩素酸含有水とは、次亜塩素酸を有効成分とする水溶液を意味し、次亜塩素酸ナトリウム水溶液や、次亜塩素酸を有効成分とする各種電解水を含む概念である。アルカリ性水溶液とは、NaOHやKOHなどの強アルカリ性を示す水溶液を意味する。
アルカリ性水溶液にNaOH水溶液(水酸化ナトリウム水溶液)を使用し、pHが11〜14の範囲で、水温が50〜80℃の範囲に設定することができる。pHを11以上としたのは、酵素の失活が認められ、タンパク質の変性に効果的だからである。水温を50℃以上としたのは、加熱によるタンパク質の変性作用が得られてより効果的であり、芽胞以外の細菌細胞やカビ・酵母を殺菌することができるからである。80℃以下としたのは、食品容器自体に損傷を与えるおそれがあり、熱効率が悪いからである。
詳しくは、次亜塩素酸含有水に微酸性電解水を使用し、pHが4〜7の範囲で、有効塩素濃度が1〜50ppmの範囲に設定することができる。あるいは、次亜塩素酸含有水に次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使用し、pHが6.5〜9の範囲で、有効塩素濃度が1〜50ppmの範囲に設定することができる。好ましくは、微酸性電解水および次亜塩素酸ナトリウム水溶液のいずれの場合も、有効塩素濃度が5〜20ppmの範囲に設定する。1ppmを下回ると、実用的な次亜塩素酸による殺菌効果が得られないからであり、50ppmを上回ると、塩素臭の残存等の問題が発生するからである。なお、微酸性電解水のpHを4〜7とし、次亜塩素酸ナトリウム水溶液のpHを6.5〜9としたのは、この範囲で次亜塩素酸が安定し、高い殺菌効果が得られることが解っているからである。
また、本発明の食品容器の殺菌方法は、図13に示す瓶の洗瓶工程に適用し、洗浄水で瓶を洗浄する洗浄工程と、洗浄した瓶を水でリンスするリンス工程と、リンスした瓶をアルカリ性水溶液に接触させる殺菌前工程と、アルカリ性水溶液に接触させた瓶を微酸性電解水で殺菌する殺菌工程とを備える殺菌方法とすることができる。なお、ここでいう瓶は、ガラス瓶に限らず、ペットボトルなどのプラスチック製のボトル、金属缶、紙製容器(ラミネート加工)なども含む概念である。
さらには、洗浄水で瓶を洗浄する洗浄工程と、洗浄した瓶を水でリンスするリンス工程と、リンスした瓶を微酸性電解水で殺菌する殺菌工程とを備え、洗浄工程で使用する洗浄水をアルカリ性水溶液とし、洗浄工程が殺菌前工程を兼ねるようにしてもよい。
洗浄水で瓶を洗浄する洗浄工程と、洗浄した瓶をリンスするリンス工程とを備え、洗浄工程で使用する洗浄水をアルカリ性水溶液とし、リンス工程で使用する水を微酸性電解水として、洗浄工程が殺菌前工程を、リンス工程が殺菌工程をそれぞれ兼ねるようにしてもよい。
アルカリ性水溶液にNaOH水溶液を使用し、pHが11〜14の範囲で、水温が50〜80℃の範囲に設定することができる。また、微酸性電解水は、pHが4〜7の範囲で、有効塩素濃度が1〜50ppmの範囲に設定することができる。
また、本発明の食品の殺菌方法は、図13に示す瓶の洗瓶工程に適用し、洗浄水で瓶を洗浄する洗浄工程と、洗浄した瓶を水でリンスするリンス工程と、リンスした瓶をアルカリ性水溶液に接触させる殺菌前工程と、アルカリ性水溶液に接触させた瓶を次亜塩素酸ナトリウム水溶液で殺菌する殺菌工程とを備える殺菌方法とすることができる。
さらには、洗浄水で瓶を洗浄する洗浄工程と、洗浄した瓶を水でリンスするリンス工程と、リンスした瓶を次亜塩素酸ナトリウム水溶液で殺菌する殺菌工程とを備え、洗浄工程で使用する洗浄水をアルカリ性水溶液とし、洗浄工程が殺菌前工程を兼ねるようにしてもよい。
洗浄水で瓶を洗浄する洗浄工程と、洗浄した瓶をリンスするリンス工程とを備え、洗浄工程で使用する洗浄水をアルカリ性水溶液とし、リンス工程で使用する水を次亜塩素酸ナトリウム水溶液として、洗浄工程が殺菌前工程を、リンス工程が殺菌工程をそれぞれ兼ねるようにしてもよい。
アルカリ性水溶液にNaOH水溶液を使用し、pHが11〜14の範囲で、水温が50〜80℃の範囲に設定することができる。また、次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、pHが6.5〜9の範囲で、有効塩素濃度が1〜50ppmの範囲に設定することができる。
次亜塩素酸含有水による殺菌に先立って、アルカリ性水溶液に接触させる殺菌前処理を行うことにより、次亜塩素酸含有水単独、あるいはアルカリ性水溶液単独で得られる殺菌効果を遥かに超える、優れた殺菌効果を得ることができた。その機構については検証できていないが、殺菌に先立って芽胞をアルカリ性水溶液に接触させることで、芽胞の胞子殻、あるいは外皮の表面構造が変質し、芽胞の次亜塩素酸に対する薬剤耐性を著しく低下させることが可能になっているものと推測される。
アルカリ性水溶液に、pHが11〜14の範囲で、水温が50〜80℃の範囲に設定されているNaOH水溶液を用いると、有機物系の汚れを効果的に除去して、カビ・酵母や一般細菌などを確実に殺菌できるうえ、効率よく芽胞の胞子殻、外皮を変質させることができる。使用するNaOHは、安価で、食品製造設備で汎用されている薬剤である点でも有利である。
次亜塩素酸含有水として、pHが4〜7の範囲で、有効塩素濃度が1〜50ppmの範囲に設定された微酸性電解水、あるいはpHが6.5〜9の範囲で、有効塩素濃度が1〜50ppmの範囲に設定された低濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いる。これにより、従来は、ほとんど殺菌効果が得られなかった低い有効塩素濃度であるにもかかわらず、芽胞を効果的に殺菌することができ、塩素臭などの異臭や、トリハロメタンの問題を一挙に解決することができる。
食品容器が瓶であり、洗浄水で瓶を洗浄する洗浄工程と、洗浄した瓶を水でリンスするリンス工程と、リンスした瓶をアルカリ性水溶液に接触させる殺菌前工程と、アルカリ性水溶液に接触させた瓶を微酸性電解水あるいは低濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液で殺菌する殺菌工程とを含む殺菌方法によれば、従来一般に利用されている一連の洗瓶設備をそのまま使用することができる。すなわち、従来の洗瓶工程における高濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液による殺菌工程等に換えて本発明の殺菌方法を適用するだけで済む。
洗浄工程で使用される洗浄水をアルカリ性水溶液にして、洗浄工程が殺菌前工程を兼ねるようにすれば、工程を簡略化できるうえ、使用する薬剤や水量を大幅に減少させることができ、生産性を向上させることができる。
さらに、リンス工程で使用される水を微酸性電解水あるいは低濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液に換えて、リンス工程が殺菌工程を兼ねるようにすれば、よりいっそう工程が簡略化でき、使用する設備や水量を画期的に減少させることができ、生産性を格段に向上させることができる。
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照しつつ本発明の第1の実施の形態について説明する。まず、本実施の形態に係る殺菌方法の条件及びその効果を試験結果に基づいて具体的に説明する。試験では、ガラス容器を使用し、調整した芽胞液を本実施の形態に係る殺菌方法で処理して処理後の残存数(生残芽胞数)について調べた。
{芽胞液の調整}
試験には、セレウス菌(Bacillus cereus B-164、乳由来)の芽胞を用いた。セレウス菌は、Ca(0.1%)−SMA培地で30℃、1週間培養した。得られたセレウス菌のコロニーを滅菌生理食塩水に懸濁させた。懸濁液は、遠心分離(3000rpm、15分)を3回、繰り返して洗浄した後、80℃で10分加熱して栄養細胞だけを殺菌し、これを芽胞液として試験に供した。なお、得られた芽胞液(原液)の芽胞濃度は、約10の8乗cfu/mlであった。菌数(芽胞数)の計測は、標準寒天培地による30℃、48時間培養での混釈法による(cfu/ml)。
{アルカリ性水溶液}
浄水にNaOH(水酸化ナトリウム)を溶解して1(w/vol)%濃度に調整したNaOH水溶液をアルカリ性水溶液とした。このアルカリ性水溶液のpHは、13.5であった。
{次亜塩素酸含有水}
既存の無隔膜型の電解水製造装置を用いて製造した微酸性電解水を使用した。この種の電解水製造装置としては、例えば、「ハイクロソフト水生成装置(Well CLEAN−TE NDX−65KM−H、株式会社オーク製)」、「除菌洗浄水生成装置(ACDION250、日本アクア販売株式会社製)」、「微酸性電解水生成装置(ピュアスター Mp−240E、森永乳業株式会社製)」を挙げることができる。製造装置から得られた微酸性電解水(原液)は、有効塩素濃度が約60ppm、pHが6.7であった。この微酸性電解水(原液)を滅菌水で希釈して所定の有効塩素濃度(1、5、10、20ppm)に調整したものを試験に供した。希釈後の各微酸性電解水(試験液)のpHは、6.7〜6.8の範囲にあり、ほとんど変化はなかった。なお、有効塩素濃度が1ppmの微酸性電解水については、有効塩素濃度をDPD法によって測定した。また、その他の有効塩素濃度の微酸性電解水については、有効塩素濃度をヨードメトリー法によって測定した。
{殺菌前工程}
希釈瓶に入れたアルカリ性水溶液10mlを75℃の恒温水槽に入れ、スターラーで攪拌しながら75℃に安定させた後、そこに芽胞液(原液)0.1mlを接種し、保持した。芽胞液を接種してからの経過時間(処理時間)が8.5分となった後、芽胞液(原液)を接種したアルカリ性水溶液10mlを、直ちに氷冷した40mlの0.2Mリン酸緩衝液(pHが6.4)に添加して急冷するとともに、pHを中和させ、アルカリ処理芽胞液を得た。
{殺菌工程}
1、5、10、20ppmの各有効塩素濃度に調整した各微酸性電解水100mlの入った滅菌瓶を20℃の恒温水槽に入れ、スターラーで攪拌しながら20℃に安定させた。安定後、先のアルカリ処理芽胞液1mlを各滅菌瓶に添加した。次いで所定時間(反応時間)経過ごとに、各滅菌瓶から1mlをピペットで取り出し、氷冷した0.1Nチオ硫酸ナトリウム溶液4mlの入った試験管に直ちに添加・攪拌することにより、次亜塩素酸を中和させて殺菌処理芽胞液を得た。各殺菌処理芽胞液について、残存菌数(生残芽胞数)の計測を行った(試験A)。微酸性電解水単独での殺菌効果を計測するために、本試験と同時に、殺菌前工程を行っていない芽胞液についても同様の処理を行った(対照A)。
(アルカリ性水溶液単独での殺菌効果)本試験に先立って、殺菌前工程単独での芽胞の殺菌効果について確認した結果を図1のグラフに示す。先のアルカリ処理芽胞液について、処理前後での菌数(芽胞数)を繰り返し計測し、その計測結果を比較したものである(N数=6)。グラフより明らかなように、その殺菌効果は、0.5D〜0.9Dであり、1D以下の殺菌効果しか認められなかった。なお、ここでいう「D」とは、殺菌効果を表したものであり、1ml当たりの菌数を常用対数で表し(LOG値)、その処理前の菌数(LOG値)から処理後の菌数(LOG値)を減算した値を示している。
(試験条件下での殺菌効果)上述した各試験条件で得られた試験結果を次の表1及び図2〜図6に示す。図2〜図5の縦軸は残存菌数(生残芽胞数)(LOG値)を示し、横軸は反応時間(分)を示している。対照Aとして行った殺菌前工程のない条件下(微酸性電解水単独)では、いずれの有効塩素濃度においても、ほとんど殺菌効果は得られなかった。それに対して、本実施の形態に係る方法(試験A)によれば、1ppm以上で殺菌効果が認められ、とくに5ppm以上では、図6に示すように、5分以内で検出限界以下の2.6D以上の優れた殺菌効果が認められた。すなわち、微酸性電解水による殺菌に先立って、アルカリ性水溶液に接触させる殺菌前処理を行うことにより、微酸性電解水単独、あるいはアルカリ性水溶液単独で得られる殺菌効果を遥かに超える、優れた殺菌効果を得ることができた。その機構については検証できていないが、殺菌に先立って芽胞を強アルカリ性の水溶液に接触させることで、芽胞の胞子殻、あるいは外皮の表面構造が溶解等されて変質し、芽胞の次亜塩素酸に対する薬剤耐性を著しく低下させることが可能になっているものと推測される。
Figure 0005415681
(殺菌前工程における処理時間の影響)次に、殺菌前工程における処理時間の長さが微酸性電解水の殺菌効果に与える影響を確認した。殺菌前工程において、処理時間を0.5、1、2、3、4、5、6、7、8.5分としたアルカリ処理芽胞液を得た。各処理時間に設定したアルカリ処理芽胞液に対して上述の殺菌工程を行い、残存菌数(生残芽胞数)を計測した(試験B)。ただし、殺菌工程において、有効塩素濃度5ppmの微酸性電解水を使用し、反応時間を5分とした。また、処理時間の長さがアルカリ性水溶液単独での殺菌効果に与える影響を確認するために、殺菌前工程の処理前後での菌数(芽胞数)を計測した(対照B)。
各処理時間における微酸性電解水の殺菌効果を表2に示す。表2より明らかなように、アルカリ性水溶液単独(対照B)では、処理時間の長さに関係なく殺菌効果が0.5D以下である。一方、試験Bでは、処理時間が1分から1D以上の殺菌効果が認められ、6分でほぼ最大(3.1D)となった。つまり、芽胞を強アルカリ性の水溶液に接触させる時間が長いほど、微酸性電解水の殺菌効果が増大することを確認できた。
Figure 0005415681
(その他の試験条件の影響)他の薬剤を含むアルカリ性水溶液を殺菌前工程に使用した場合における、本実施の形態に係る殺菌方法の効果に与える影響ついて確認した。すなわち、殺菌前工程において、アルカリ性水溶液として1(w/vol)%濃度に調整したエクリン110号(理工協産株式会社製)水溶液を用いた。なお、1%濃度のエクリン110号水溶液のpHは、13.5であった。1%濃度のエクリン110号水溶液を用いたアルカリ処理芽胞液に対して、上述の殺菌工程を行い、残存菌数(生残芽胞数)を調べた。この結果、1%濃度のエクリン110号水溶液を用いた場合であっても、試験Aと同様の殺菌効果が得られた。このことから、アルカリ性水溶液には、NaOH単独の水溶液だけでなく、他の薬剤を含む水溶液も殺菌前工程に使用できることを確認できた。
また、芽胞の表皮構造の違いが本実施の形態に係る殺菌方法の効果に与える影響について確認した。すなわち、芽胞菌の一種であるBacillus subtilis(B-162、乳由来)およびBacillus licheniformis(No.33、ヨーグルト由来)の各芽胞を用いて、セレウス菌の芽胞液と同様に調整した芽胞液を、上述の殺菌方法で処理して、各芽胞液における残存菌数(生残芽胞数)を調べた。その結果、試験Aと同様の殺菌効果が得られた。なお、セレウス菌は、エキソスポリウムと呼ばれる表皮構造を有し、Bacillus subtilisおよびBacillus licheniformisはエキソスポリウムを有しない。このことから、本実施の形態に係る殺菌方法は、芽胞の表皮構造に関係なく、幅広い芽胞に対して優れた殺菌効果が得られることを確認できた。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る殺菌方法の条件およびその効果を試験結果に基づいて、上記第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。なお、本実施の形態に係る殺菌方法が上記第1の実施の形態に係る殺菌方法と異なる点は、微酸性電解水に換えて低濃度塩素水を使用する点である。低濃度塩素水とは、有効塩素濃度が1〜50ppmの次亜塩素酸ナトリウム水溶液のことをいう。
{次亜塩素酸含有水}
有効塩素濃度が7〜8(w/vol)%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(原液)を滅菌水で希釈して、所定の有効塩素濃度(1、5、10、20ppm)に調整したものを、低濃度塩素水として試験に供した。各有効塩素濃度に調整した低濃度塩素水(試験液)のpHは、6.7〜8.9の範囲であった。なお、低濃度塩素水(試験液)における次亜塩素酸ナトリウムの濃度は、有効塩素濃度と一致する。また、有効塩素濃度が1ppmの低濃度塩素水については、有効塩素濃度をDPD法によって測定した。また、その他の有効塩素濃度の低濃度塩素水については、有効塩素濃度をヨードメトリー法によって測定した。
{殺菌工程}
上記実施の形態に記述した殺菌工程において、微酸性電解水に換えて、1、5、10、20ppmの各有効塩素濃度に調整した低濃度塩素水(試験液)を用いた。これにより、各有効塩素濃度に調整した低濃度塩素水を用いた殺菌処理芽胞液を得た。各殺菌処理芽胞液について、残存菌数(生残芽胞数)を計測した(試験C)。また、試験Cと同時に、低濃度塩素水単独での殺菌効果を計測した。すなわち、各有効塩素濃度に調整した低濃度塩素水を用いて、殺菌前工程を行っていない芽胞液についても上記実施の形態に記述した殺菌工程と同様の処理を行った(対照C)。
(試験条件下での殺菌効果)上述した各試験条件で得られた試験結果を次の表3及び図7〜図11に示す。図7〜図10の縦軸は残存菌数(生残芽胞数)(LOG値)を示し、横軸は反応時間(分)を示している。対照Cとして行った殺菌前工程のない条件下(低濃度塩素水単独)では、いずれの有効塩素濃度においても、ほとんど殺菌効果は得られなかった。それに対して、本実施の形態に係る殺菌方法(試験C)によれば、1ppm以上で殺菌効果が認められ、とくに5ppm以上では、図11に示すように、反応時間が2分以内で、検出限界以下の2.5D以上の優れた殺菌効果が認められた。つまり、殺菌処理に低濃度塩素水を用いる試験Cの殺菌効果は、殺菌処理に微酸性電解水を用いる試験Aの殺菌効果より優れていることを確認できた。
本実施の形態に係る殺菌方法は、低濃度塩素水による殺菌に先立って、アルカリ性水溶液に接触させる殺菌前処理を行う。これにより、低濃度塩素水単独では殺菌効果を得ることができない芽胞に対しても、上記第1の実施の形態に係る殺菌方法の殺菌効果を超える、優れた殺菌効果を得ることができる。その機構は、上記第1の実施の形態1と同様であるものと推測される。
Figure 0005415681
次に、本発明を具体的な生産工程に適用した実施例を示す。上記実施の形態に係る殺菌方法は、例えば、リサイクル利用される市乳などのガラス瓶を対象とした洗瓶工程に好適である。この種のガラス瓶は、リサイクルの過程でセレウス菌に汚染されて、耐性の強いセレウス菌などの芽胞が付着している場合があり、これによる食中毒を確実に防止することが、安全衛生上極めて重要な課題となっているからである。
例えば図12は、その洗瓶設備を示したものであり、洗浄薬剤を含む洗浄水を貯留した複数の洗浄水槽1(ここでは4槽)と、浄水を貯留したリンス水槽2(ここでは1槽)と、浄水で噴霧洗浄を行うリンス装置3と、各洗浄水槽1、リンス水槽2、リンス装置3の順に連続して処理できるようにガラス瓶を搬送する搬送装置4とを備えている。図示しないが、洗浄水槽1およびリンス水槽2には、貯留した洗浄水やリンス水を加熱する加熱設備や水質を維持するための循環ろ過設備なども併設されている。
ガラス瓶は、搬送装置4によって図12中の矢印の方向に搬送されて、各洗浄水槽1の洗浄水中に連続的に浸漬処理されることにより、回収したガラス瓶に付着した異物や汚れが徐々に除去されていく(洗浄工程)。次いで、リンス水槽2の浄水中に浸漬処理し、リンス装置3でガラス瓶の内部および外部を噴霧洗浄することにより、ガラス瓶に付着した洗浄水は浄水で洗い流される(リンス工程)。洗浄工程では、浸漬処理以外に洗浄水を噴霧する洗浄水噴霧処理を行う場合もある。一連の洗浄工程に要する時間は8分〜10分程度である。
次いで、先の洗瓶設備と同様の設備を用いて殺菌が行われる。洗瓶されたガラス瓶は、そのまま連続して200ppmなどの高濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液(高濃度塩素水)で殺菌する殺菌工程と、高濃度塩素水を洗い流すリンス工程とが行われる。その一連の洗瓶工程のフローを図13に示す。この洗瓶工程に上記実施の形態に係る殺菌方法を適用するのである。
(実施例1)
まず、図13に示す従来法の洗瓶工程に上記第1の実施の形態に係る殺菌方法を適用した例を説明する。すなわち、図13の(a)に示すように、高濃度塩素水による殺菌工程およびその後のリンス工程を、上記第1の実施の形態に係る所定のアルカリ水溶液による殺菌前工程および微酸性電解水による殺菌工程に置き換える。例えば、図12に示す洗瓶設備を用いて殺菌を行う場合、洗浄水槽1に貯留した洗浄水に換えて上記第1の実施の形態に係る所定のアルカリ水溶液を使用し、リンス水槽2に貯留した浄水およびリンス装置3で噴霧する浄水に換えて上記第1の実施の形態に係る所定の微酸性電解水を使用する。
具体的には、リンス工程でリンスしたガラス瓶を、pHが11〜14、水温が50〜80℃の範囲に設定されたNaOH水溶液が貯留された洗浄水槽1に5分〜10分間、浸漬処理する(殺菌前工程)。NaOHは安価な強アルカリ薬剤であり、食品製造設備で汎用されているため、アルカリ性水溶液に好適である。ここでpHを11以上としたのは、これ以上であると酵素の失活が認められ、タンパク質の変性にも効果的だからである。50℃以上の水温であれば、加熱によるタンパク質の変性作用が得られてより効果的であり、芽胞以外の細菌細胞やカビ・酵母を殺菌することができる。しかし、80℃を超えると、ガラス瓶自体に損傷を与えるおそれがあり、熱効率も悪くなるため、80℃以下に設定するのが好ましい。
続いて、NaOH水溶液で処理したガラス瓶を、pHが4〜7、有効塩素濃度が1〜50ppmの範囲に設定された微酸性電解水が貯留されたリンス水槽2に浸漬し、リンス装置3で微酸性電解水を噴霧洗浄することにより殺菌処理する(殺菌工程)。有効塩素濃度は高い方が好ましいが、50ppmを上回ると、塩素臭の残存等の問題が発生するため、50ppm以下に設定した。かかる条件であれば、塩素臭などの異臭や、トリハロメタンの問題も一挙に解決することができ、芽胞を効果的に殺菌することができる。とくに、有効塩素濃度を5〜20ppmの範囲に設定すれば、耐性の強いセレウス菌の芽胞でも、5分以内の短い時間で確実に2.6D以上の殺菌効果を得ることができる。なお、残存塩素を完全に除去するために、殺菌工程の最後に浄水によるリンス工程を設けてあってもよい。ただし、この場合でも、多量のリンス水は不要となるはずである。なお、微酸性電解水の水温は常温でよく、20℃程度に設定しておけばよい。
図13の(b)及び(c)は、別の適用例を示したものである。そこでは、洗瓶工程にさらに上記第1の実施の形態に係る殺菌方法を組み入れて、一連の工程を大幅に簡略化できるようにした。
図13の(b)では、洗浄工程で使用する洗浄水に換えてアルカリ水溶液を用いることにより、洗浄工程が図13(a)に示す殺菌前工程を兼用するようにした。
具体的には、図12に示す洗瓶設備であれば、各洗浄水槽1に貯留する洗浄水に換えて、pHが11〜14の範囲で、水温が50〜80℃の範囲に設定されたNaOH水溶液を使用すればよい。そうすることで、例えば図12に示す洗瓶設備を殺菌に使用していた場合であれば、殺菌前工程に用いていた洗浄水槽1をなくすことができ、洗浄工程から殺菌工程に至る一連の洗瓶工程を簡略化できるうえ、使用する薬剤や水量を大幅に減少させることができる。
図13の(c)では、先の洗浄工程と図13(a)に示す殺菌前工程とを兼用することに加えて、リンス工程で使用する浄水に換えて所定の微酸性電解水を用いることにより、リンス工程も図13(a)に示す殺菌工程を兼用するようにして、一つの洗瓶設備だけで殺菌処理までも行えるようにした。
具体的には、図12に示す洗瓶設備において、各洗浄水槽1に貯留する洗浄水に換えて、pHが11〜14の範囲で、水温が50〜80℃の範囲に設定されたNaOH水溶液を使用するとともに、リンス水槽2に貯留する浄水およびリンス装置3で噴霧する浄水に換えて、pHが4〜7、有効塩素濃度が1〜50ppmの範囲に設定された微酸性電解水を使用する。そうすることで、殺菌に使用していた設備が不要となって一連の洗瓶工程を大幅に簡略化できる。使用する水量も画期的に減少させることができ、生産性を格段に向上する。
(実施例2)
次に、図13に示す従来法の洗瓶工程に上記第2の実施の形態に係る殺菌方法を適用した例を説明する。以下、実施例1と異なる点を中心に説明し、実施例1と同じ点についてはその説明を省略する。
具体的には、図13(a)に示す殺菌工程において、微酸性電解水に換えてpHが6.5〜9.0、有効塩素濃度が1〜50ppmの範囲に設定された低濃度塩素水を用いる。すなわち、NaOH水溶液を用いて殺菌前工程の処理が行われたガラス瓶を、低濃度塩素水が貯留されたリンス水槽2に浸漬し、リンス装置3で低濃度塩素水を噴霧洗浄することにより殺菌処理する(殺菌工程)。なお、低濃度塩素水の水温は常温でよく、20℃程度に設定しておけばよい。
このとき、低濃度塩素水を使用した殺菌工程の後に行われるリンス工程を省略することができるため、使用する水量を減少させることができる。ただし、微酸性電解水と同様に、塩素臭の残存等を考慮して、低濃度塩素水の有効塩素濃度を50ppm以下に設定した。かかる条件であれば、塩素臭などの異臭や、トリハロメタンの問題も一挙に解決することができ、セレウス菌などの芽胞を効果的に殺菌することができる。とくに、低濃度塩素水の有効塩素濃度を5〜20ppmの範囲に設定すれば、耐性の強いセレウス菌などの芽胞でも、2分以内の短い時間で確実に2.5D以上の殺菌効果を得ることができる。
なお、上記実施例と同様に、残存塩素を完全に除去するために、殺菌工程の最後に浄水によるリンス工程を設けてもよい。この場合であっても、高濃度塩素水を用いる場合よりも多量のリンス水は不要となるはずである。
また、上記実施例で説明した図13の(b)及び(c)に示す適用例に対して、微酸性電解水に換えて低濃度塩素水を用いることができる。図13(b)及び(c)に示す適用例に対しても、残存塩素を完全に除去するためのリンス工程を設けてもよい。
なお、実施例1および実施例2において、アルカリ性水溶液は、NaOH単独の水溶液だけでなく、その他の薬剤を含む水溶液(例えば、エクリン110号水溶液など)であってもよい。
第1の実施の形態に係る殺菌方法における殺菌前工程単独での殺菌効果を示すグラフである。 第1の実施の形態に係る殺菌方法の試験結果(有効塩素濃度1ppm)を示すグラフである。 第1の実施の形態に係る殺菌方法の試験結果(有効塩素濃度5ppm)を示すグラフである。 第1の実施の形態に係る殺菌方法の試験結果(有効塩素濃度10ppm)を示すグラフである。 第1の実施の形態に係る殺菌方法の試験結果(有効塩素濃度20ppm)を示すグラフである。 第1の実施の形態に係る殺菌方法における、反応時間と5〜20ppmの各有効塩素濃度における殺菌効果との関係を示すグラフである。 第2の実施の形態に係る殺菌方法の試験結果(有効塩素濃度1ppm)を示すグラフである。 第2の実施の形態に係る殺菌方法の試験結果(有効塩素濃度5ppm)を示すグラフである。 第2の実施の形態に係る殺菌方法の試験結果(有効塩素濃度10ppm)を示すグラフである。 第2の実施の形態に係る殺菌方法の試験結果(有効塩素濃度20ppm)を示すグラフである。 第2の実施の形態に係る殺菌方法における、反応時間と5〜20ppmの各有効塩素濃度における殺菌効果との関係を示すグラフである。 洗瓶設備の概念図である。 具体的な殺菌方法を説明するための工程フロー図である。
符号の説明
1 洗浄水槽
2 リンス水槽
3 リンス装置
4 搬送装置

Claims (9)

  1. 食品容器に付着した芽胞の殺菌方法であって、
    食品容器をアルカリ性水溶液に接触させる殺菌前工程と、
    前記アルカリ性水溶液に接触させた食品容器を、有効塩素濃度が1〜50ppmの次亜塩素酸含有水で殺菌する殺菌工程と、
    を備え
    前記アルカリ性水溶液は、NaOHを含む水溶液であり、pHが11〜14の範囲で、水温が50〜80℃の範囲に設定されていることを特徴とする芽胞の殺菌方法。
  2. 請求項1に記載の芽胞の殺菌方法において、
    前記殺菌前工程は、食品容器を前記アルカリ性水溶液に所定時間浸漬する工程を含むことを特徴とする芽胞の殺菌方法。
  3. 請求項1または請求項に記載の芽胞の殺菌方法において、
    前記次亜塩素酸含有水の水温が常温であることを特徴とする芽胞の殺菌方法。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の芽胞の殺菌方法において、
    前記次亜塩素酸含有水は、微酸性電解水であり、pHが4〜7の範囲に設定されていることを特徴とする芽胞の殺菌方法。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の芽胞の殺菌方法において、
    前記次亜塩素酸含有水は、次亜塩素酸ナトリウム水溶液であり、pHが6.5〜9の範囲に設定されていることを特徴とする芽胞の殺菌方法。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の芽胞の殺菌方法であって、
    洗浄水で食品容器を洗浄する洗浄工程と、
    洗浄した食品容器を水でリンスするリンス工程と、
    をさらに備え、
    前記洗浄工程及び前記リンス工程は、前記殺菌前工程の前に行われることを特徴とする芽胞の殺菌方法。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の芽胞の殺菌方法であって、
    前記殺菌前工程の後、且つ前記殺菌工程の前に、食品容器を水でリンスするリンス工程をさらに備え、
    前記殺菌前工程は、前記アルカリ性水溶液で食品容器を洗浄する洗浄工程を兼ねていることを特徴とする芽胞の殺菌方法。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の芽胞の殺菌方法であって、
    前記殺菌前工程は、前記アルカリ性水溶液で食品容器を洗浄する洗浄工程を兼ねており、
    前記殺菌工程は、前記次亜塩素酸含有水で食品容器をリンスするリンス工程を兼ねていることを特徴とする芽胞の洗浄方法。
  9. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の芽胞の殺菌方法であって、
    食品容器は、ガラス瓶、プラスチック容器、金属缶、又はラミネート加工が施された紙製容器であることを特徴とする芽胞の殺菌方法。
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