JP5415341B2 - 粉体吸入デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、患者の吸引によりカプセル内の薬剤を投与するのに適した粉体吸入デバイスに関するものであり、安定した穿孔操作を行い、空気が流入する経路を確実に確保することにより、吸引時の患者の負担を軽減しようとするものである。
粉体の薬剤を充填したカプセルを収納室に配置し、カプセルに孔を開けた後にマウスピースを通してカプセル内の薬粉を吸引する粉体吸入デバイスは、喘息患者等において多用されるものであって、吸引時に薬粉を拡散させて微粒化を図るようにしたもの等、これまでに種々の提案が行われている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−221280号公報
ところで従来の粉体吸入デバイスは、カプセルを穿孔する際に該カプセルが動かないように収納室の内径をカプセルの外径と略同一に合わせておくことが一般的である。このような場合、患者の吸引によって外部から流入する空気はカプセルに穿孔した孔から薬粉とともに排出路を経由して吸い込まれるが、空気の流入量が少ないために吸引力を必要とし、患者の負担となっていた。この点につき穿孔ピンを大きくしてカプセルの孔を広げようとすると、穿孔の際の抵抗力が増して穿孔ピンを押し下げるのに大きな力が必要となり、また穿孔時にカプセルを押しつぶしてしまい、カプセルの破片によって空気の流れが阻害されてしまう懸念があった。またカプセルを収納室へ入れる際には、カプセルの外皮が収納室と当接する際の摩擦抵抗が大きく、カプセルを強く押し込む必要があり、簡単な操作で挿入できることが求められていた。
本発明の課題は、穿孔の際にはカプセルを安定して支持することが可能であり、吸引時には外部から流入する空気の経路を十分に確保するとともに大きな吸引力を必要とせず、カプセルを収納室に挿入する操作が容易に行える、新規な粉体吸入デバイスを提案するところにある。
本発明は、薬粉を充填したカプセルを収納する収納室を有するブロック体と、該ブロック体の外側に備えられ該収納室に配置されたカプセルの外皮に孔をあける穿孔手段と、穿孔手段によって外皮に孔があけられたカプセルの薬粉を受容する薬粉受容部と、該薬粉受容部とつながる排出路を通して該薬粉受容部の薬粉を吸引するマウスピースとを備えた粉体吸入デバイスであって、
前記収納室の壁面から立ち上がり、立ち上がり突端を前記カプセルの外皮に当接させて該カプセルを支える支持リブを備え
前記穿孔手段として、先端部の内側を開放させた穿孔ピンを備えることを特徴とする粉体吸入デバイスである。
前記支持リブは、カプセルの軸方向に沿う向きに延在し、カプセルの径方向から支持することが望ましい。
前記支持リブは、間隔をあけて配列された複数枚からなることが望ましい。
前記収納室は、該収納室の端部側壁から突出し、先端を前記カプセルの半球ドーム部に当接させて、該カプセルを軸方向に支持する軸方向支持リブを備えることが望ましい。
収納室の壁面から立ち上がる支持リブをカプセルの外皮に当接させるようにしたので、カプセルを動かないように支持しつつ空気が流れる空間を確保することが可能となり、薬粉を容易に吸引することができる。
また、カプセルを収納室に挿入する際の摩擦抵抗が低減されるので、小さな力で確実な挿入配置が可能となる。
支持リブを、カプセルの軸方向に沿う向きに延在し、カプセルの径方向から支持するように構成したので、カプセルを安定して支持することができるとともに、カプセルと収納室の内壁との間に、空気の流路が形成される。
支持リブを収納室の壁面に間隔をあけて複数配置したので、カプセルの支持がより安定して確実に穿孔させることが可能となるとともに、支持リブ間を空気の流路とすることが可能となる。
収納室の端部壁面にカプセルの半球ドーム部を軸方向から支持する軸方向支持リブを設けたので、穿孔時にはカプセルを確実に支えることができる。
本発明に従う粉体吸入デバイスの実施の形態につき、横向き(水平方向)装填タイプの粉体吸入デバイスを示す側面図である。 図1に示す粉体吸入デバイスの断面図である。 (a)は図2のY−Y断面図であり、(b)は図2のY−Y断面図であり、(c)は支持リブの配置を変更した本発明に従う他の実施の形態を示した図であり、図2のY−Y断面図に該当する図である。 図1に示す粉体吸入デバイスに、カプセルを装填する状態を示す断面図である。 図1に示す粉体吸入デバイスの分解図である。 本発明に従う粉体吸入デバイスのミドルパーツを示した図であり、(a)はミドルパーツを下側から示した平面図であり、(b)は(a)の背面図であり、(c)は(a)の側面図であり、(d)は(a)の斜視図である。 本発明に従う他の実施の形態を示した図であり、縦向き(垂直方向)装填タイプの粉体吸入デバイスを示す断面図である。 図7のX−X断面図である。 図7に示す粉体吸入デバイスに、カプセルを装填する状態を示す断面図である。 図7に示す粉体吸入デバイスの分解図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に説明する。
図1は本発明に従う粉体吸入デバイスの実施の形態につき、薬剤を充填したカプセルを、長手方向(軸方向)が水平となる向きに装填するタイプの粉体吸入デバイス100を模式的に示した側面図であり、図2は、図1に示す粉体吸入デバイス100の断面図であり、図3のうち(a)は図2のY−Y断面図であり、(b)は図2のY−Y断面図であり、図4は図1に示す粉体吸入デバイス100に、カプセルを装填する状態を示す断面図であり、図5は図1に示す粉体吸入デバイス100の分解図である。
図2において、110は薬粉を充填したカプセルCを収納する収納室Rcを有する円柱形状のブロック体であり、120はブロック体110が装填される筒状部121を有し、収納室Rc内のカプセルCに孔を形成する穿孔手段Dが設けられたボディであり、130はボディ120の筒状部121の先端に固定され、収納室Rc内で穿孔されたカプセルCの薬粉を吸引するための吸込み口131を有するマウスピースである。なお図1、図2に示す粉体吸入デバイス100において、穿孔手段Dが設けられている側を上側とし、カプセルCを収納する収納室Rcが長手に延びる方向(軸方向)を水平方向あるいは横方向として説明する。
ブロック体110は、コアパーツ111、アッパーパーツ112、ミドルパーツ113、ロアパーツ114の4つのパーツで構成されている。
コアパーツ111は、その内部に、カプセルCを収納可能な収納室Rcを有している。前記カプセルCは、両端が半球ドーム状(半球ドーム部)で中央部が円筒状の一般的なカプセルと同形状とされ、中央部の延在方向(貫通方向)を軸方向、この軸方向に直交する方向を径方向、軸方向を中心に周回する方向を周方向とする。前記収納室Rcはブロック体の挿入方向に延在されており、この延在方向に前記カプセルの軸方向が一致した状態でカプセルが収納されている。収納室Rcの上下にはそれぞれ2本の貫通孔nが形成されており、そのうち収納室Rc上側の2つの貫通孔nは、横向き(軸方向)に延在する外気導入路nにより互いを連通させている。コアパーツ111の下部には、収納室Rc下側の2つの貫通孔nを通してカプセルCから取り出された薬粉を受ける薬粉受容部Mが形成されている。外気導入路nは収納室Rcと同じ向き(後述する蓋体111a側)に開口しているが、薬粉受容部Mは収納室Rcの開口方向と反対向き(マウスピース側)に開口している。薬粉受容部Mの出側には接続路mが備えられており、吸引時においてカプセルC内の薬粉は、薬粉受容部Mから接続路mを介して後述する排出路に送り出される。
収納室Rcは、壁面から立ち上がる支持リブRを有しており、立ち上がり突端RをカプセルCの外皮に当接させてこのカプセルCを支えている。これにより収納室Rcの壁面とカプセルCの外皮との相互間には、図3(a)に示す隙間Hが形成され、吸引時には外部から取り込まれる空気を前記隙間Hにも流入させることが可能となる。またカプセルCを挿入する際には、支持リブRによってカプセルの外皮との接触範囲が少なくなって摩擦抵抗が低減されるので、小さな力で確実な挿入配置が可能となる。図3(a)、(b)に示す例では、径方向の断面において、支持リブRを収納室Rcの壁面の左右の上方から斜め下向きに突き出すとともに、下方から上方に向けて突き出した、合計3つからなる場合を示したが、支持リブRを収納室Rcの壁面に形成する場所、個数は適宜選択可能である。例えば、図3(c)に示すように、収納室Rcの内面の周方向に沿って、60°間隔で軸方向に延在する6つの支持リブRを設けても良い。この際、一対の支持リブRを後述する穿孔ピンの挿入方向と直交する方向に配置することにより、カプセル穿孔時におけるカプセルの径方向の変形を抑制することができる。また、前記支持リブRは均等間隔で配置することが好ましい。
外気導入路nと収納室Rcは、図4に示すようにコアパーツ111に対して枢軸Pを基点に回動可能な蓋体111aによって開閉される。なお蓋体111aの回動は、枢軸Pに代えてヒンジで行うことも可能である。また蓋体111aの両側には、図1に示すように操作片111cが設けられている。操作片111cの先端には、爪部111dが設けられており、この爪部111dを、ボディ120の筒状部121に設けた開口で係止することで蓋体111aを閉じた状態に保持することが可能である。
蓋体111aは、マウスピース130での吸引時に外気導入路nへの外気の導入を許容する逆止弁111bを有する。図示の例では、逆止弁111bがブロック体110の内側に移動して外気の導入が可能となっている状態を示している。
アッパーパーツ112は、図5に示すように接続路mを介して薬粉受容部Mと連結し、収納室Rcから薬粉を取り出すための主路1の一部となる形状1aと、この主路1を複数に分岐させるための分岐部2の一部となる形状2aを有している。
ミドルパーツ113は、アッパーパーツ112の形状1aと合わさって主路1を形成する形状1bと、形状2aと合わさって分岐部2を形成する形状2bを有している。ミドルパーツ113の内部には、分岐部2から薬粉を導く2つの分流路3が形成されており、図6に示すように(図6の(a)はミドルパーツ113を下側から示した平面図であり、(b)は背面図であり、(c)は側面図であり、(d)は斜視図である)当該ミドルパーツ113の外周面に形成された開口3aにつながっている。分岐部2は、図に示すように、主路1及び分流路3よりも内径が大きくなっている。また開口3aは、薬粉を排出するための排出路の一部であって、筒状部121の中心軸線方向に延在する直線路4を形成するための2つの直線溝113aにつながっている。直線溝113aは、同一径で構成されてもよいし、マウスピース130側に向かって拡径する構造や縮径する構造などを採用することもできる。直線路4はミドルパーツ113の内部通路として構成することも可能である。
ロアパーツ114は、ミドルパーツ113とマウスピース130とをつなぐパーツである。ロアパーツ114は、ミドルパーツ113の先端側部位を、その内部に嵌合させる外筒部114aを有し、この外筒部114aとミドルパーツ113との連結により、ミドルパーツ113との間に直線路4を形成する。
ロアパーツ114は、ミドルパーツ113との相互間に、薬粉を排出するための排出路の一部であって、直線溝113aを通り抜けた薬粉をマウスピース130の吸込み口131に向かう最短の道のりに対して迂回させるように、即ち、軸線Oに直交する向き、即ち、径方向に沿った道のりに対して迂回させるように導く迂回路5を備えている。
迂回路5は、ロアパーツ114の背面(蓋体111a側を向く面)を形成し、直線溝113aからの薬粉を衝突させてブロック体110の側に折り返させる第一の折り返し面5aと、ミドルパーツ113の先端面を形成し、この第一の折り返し面5aで折り返した薬粉を衝突させてマウスピース130の側に折り返させると共にその吸込み口131に向かって導く第二の折り返し面5bとを有する。第一の折り返し面5aは、ロアパーツ114の背面側に形成された環状の凹部からなり、この折り返し面5aに取り囲まれた隆起部にはマウスピース130の吸込み口131に通じる吸込み口導入孔(以下、「導入孔」という)6が形成されている。導入孔6は、その入側の部分が上流側に向かって拡径する傾斜面6aを有している。また第二の折り返し面5bは、ミドルパーツ113の先端面側に形成された環状の凹部からなり、この折り返し面5bに取り囲まれた隆起部113bが、導入孔6の傾斜面6aに入り込んで導入孔6への案内となっている。即ち、本形態の迂回路5は、ブロック体110の内部において周方向の全周に亘って形成された環状空間として構成されており、これにより薬粉を更に分散させて微粒化を図る分散室としても機能するので、微粒化を促進させることができる。
図2におけるDは、ブロック体110の収納室Rcの上部(上側)に配置された、カプセルCに孔を開ける穿孔手段である。穿孔手段Dは、ボディ120と一体に構成されると共に、その上端部に開口を有する筒部Dと、この筒部Dの内側にスプリングSのような弾性部材にてスライド可能に支持され、上端部の開口からキャップDにより抜け出し不能に露出する押しボタンDと、この押しボタンDの上部内側に嵌合保持され、この押しボタンDの押圧にて、ボディ120に形成された貫通孔121aとコアパーツ111に形成された貫通孔nとを通して収納室Rcに先端部分を導入してカプセルCの穿孔を行う穿孔ピンDからなる。前記筒部Dはボディ120と別体に構成してもよい。穿孔ピンDは内側に開放部がない中実体のピンでもよいが、本発明では、図示のように先端部の内側を開放させた先端開放型の中空体を用いている。先端開放型の中空体であればカプセルCを穿孔する際に形成される穿孔片を、穿孔ピンDの内部空間に収納保持させるように構成することもできる。また穿孔ピンDは長さ方向全域にわたって中空となるパイプ状のものであってもよい。
粉体吸入デバイス100は、以下のような操作を経ることで、患者への投薬を可能にする。
先ずカプセルCを収納室Rcに配置するには、図4に示すように蓋体111aを枢軸Pを基点に回動させることにより収納室Rcを開ければよく、これによりカプセルCを収納室Rc内に簡単に装填することができる。
次いで押しボタンDを押し込むと、押しボタンDに繋がる穿孔ピンDがスプリングSの弾性力に抗して収納室Rcに導入され、その先端部分でカプセルCに孔が開けられる。押しボタンDから手を離すと、スプリングSの弾性力で押しボタンDと共に穿孔ピンDが押し込み前の位置に復帰する。カプセルCに孔が開いたことで、カプセルC内の薬粉は、貫通孔nを通して薬粉受容部Mに導入可能となる。
その後、マウスピース130を咥え込んで吸気すると、逆止弁111bを通って外気が収納室Rcから薬粉受容部M内へと流入し、カプセルC内の薬粉と空気が混合される。薬剤を含む空気は、接続路mを介して排出路の入り側である主路1に導入され、主路1の壁面に沿って上昇し分岐部2へと向かう。主路1が分岐部2に向かって傾斜するように形成されているので、主路1の壁面との接触によって薬粉を効率的に微粒化できる。また空気は収納室Rcの壁面とカプセルCとの隙間Hも通り抜けることができるので、空気をスムーズに流すことができる。
分岐部2では、主路1からの薬粉が分岐部2を基点に分流されることにより、主路1からの薬粉の流れが分岐部2で変わることに伴い、この分岐部2での接触により薬粉を効率的に微粒化できる。また分岐部2は、主路1及び分流路3よりも内径が大きくなっており、分岐部2の内部で一時的に貯留されるので、薬粉の微粒化がより効果的に行われる。
分岐部2を基点に分流された薬粉は、各分流路3に沿って直線路4に向かって上昇又は下降する。分流路3が直線路4に向かって傾斜するように形成されているので、分流路3との接触でも、薬粉を効率的に微粒化できる。
直線路4を通る薬粉は、直線路4が軸線Oに沿った道のりに沿って延在し、ブロック体110の外周面に設けられているので、内部に設けた場合に比べて薬粉を排出路に長く接触させることが可能となり、薬粉を更に効率的に微粒化させることができる。
直線路4を通過した薬粉は迂回路5に至る。迂回路5は径方向に沿った道のりに対して迂回するように延在するため、薬粉を含む空気は排出路と接触する時間が長くなり、薬粉を更に効率的に微粒化させることができる。また排出路を長くしてもブロック体110の内部及び外周面に留めているので、粉体吸入デバイス100が大型化することはない。
こうして患者の口内には、主路1、分岐部2、分流路3、直線路4、迂回路5及び導入孔6を経路とする排出路を経て微粒化された薬粉がマウスピース130の吸込み口131を通して吸入される。
支持リブRは、図2に示すようにカプセルの軸方向に沿う向き、即ち薬粉受容部Mからマウスピース130の吸込み口131へ向かって伸延させることが好ましい。これにより収納室Rcの壁面とカプセルCの外皮との隙間Hを流れる空気につき、支持リブRによって妨げられることが抑制される。
支持リブRは、収納室Rcの壁面に間隔をあけて複数配置されることが好ましい。これによりカプセルCの支持が安定して、確実に穿孔させることが可能となり、またカプセルCを収納室Rcに挿入する際の摩擦抵抗が低減されるので、カプセルCの挿入が容易となる。さらに支持リブRの先端に薄肉部を設けてこの薄肉部が弾性変形できるようにした場合には、カプセルCの寸法にバラツキがあった場合などにおいても、挿入後はカプセルCを確実に支持することが可能となる。
また収納室Rcは、端部側壁Rcから突出し、先端をカプセルCの半球ドーム部に当接させてこのカプセルCを軸方向に支持する軸方向支持リブRaを備えることが好ましい。これによりカプセルCを軸方向からも確実に支えることができ、穿孔中にカプセルCが動いてしまうことがない。
支持リブRを形成する部位は、図3(c)のように貫通孔nを避けた部位に設けてもよい。また、支持リブを1つや2つだけ設け、この支持リブの先端と収納室の内壁とでカプセルを支持するようにしてもよい。さらに、リブ本数が少ない場合には支持リブの幅(カプセルの周方向に沿った方向)を厚くすることにより安定した支持を可能としてもよい。支持リブの先端面をカプセルの外形に合わせることで、より安定した支持が可能となる。
尚、支持リブRはカプセルの下側に配置し、穿孔ピンの挿入による圧力を受け止めるように構成することが好ましいが、支持リブをカプセルCの下側に設ける場合には、例えば複数(一対)の補助リブによって一つの支持リブを構成し、この補助リブの配置間隔をカプセルに形成される穿孔径より小さくすることが好ましい。これによって、空気の流通路を確保しつつ、穿孔時に開孔部周辺の変形が抑えられ、確実な穿孔が可能となる。他の位置に設けた支持リブも、同様の構成とすることができる。
支持リブを軸方向に延在するリブとしたが、この長さや幅は適宜設定でき、さらに軸方向で分断されていてもよい。
図7は本発明の他の実施の形態である、カプセルCを垂直方向に装填するタイプの吸引式投薬器200の側面を示す断面図であり、図8は図7のX−X断面図であり、図9はカプセルC装填時を示す断面図であり、図10は同形態の分解図である。なお、他の形態と同一部分は、同一符号をもってその説明を省略する。なお図7に示す粉体吸入デバイス200において、穿孔手段Dが設けられている側を上側とし、カプセルCを収納する収納室Rcが長手に延びる方向(軸方向)を垂直方向として説明する。
本形態は、上掲図1〜6のものと比較して、カプセルCを垂直方向から収納可能とし、1つの穿孔ピンDから構成され、穿孔手段Dをコアパーツ111に対して枢軸Pを基点に回動させることで開閉可能とする点が異なっているが、支持リブRによってカプセルCを支持するようにしたので、カプセルCを挿入する際の力を軽減でき、またこの支持リブRをカプセルCの軸方向に沿う向きに延在させてカプセルCの径方向から支持するように構成したので、カプセルCを安定して支持することが可能となり、さらに支持リブRを収納室Rcの壁面に間隔をあけて複数配置したので、カプセルCの支持がより安定し、収納室Rcの端部側壁RcにカプセルCの半球ドーム部を軸方向から支持する軸方向支持リブRaを設けたので、穿孔時にはカプセルCを確実に支えることが可能となるものであり、こうしたカプセルCの装填方法が異なる投薬器にも適用することができる。
本発明によれば、穿孔の際にはカプセルを安定して支持することが可能であり、吸引時には、外部から流入する空気の経路を十分に確保して大きな吸引力を必要とせず、カプセルを収納室に挿入する操作が容易に行える、粉体吸入デバイスを提供できる。
1 主路
2 分岐部
3 分流路
4 直線路
5 迂回路
5a 第一の折り返し面
5b 第二の折り返し面
6 吸込み口導入孔(導入孔)
100 粉体吸入デバイス(水平方向装填タイプ)
110 ブロック体
111 コアパーツ
111a 蓋体
111b 逆止弁
111c 操作片
111d 爪部
112 アッパーパーツ
113 ミドルパーツ
113a 直線溝
114 ロアパーツ
120 ボディ
121 筒状部
130 マウスピース
131 吸込み口
200 粉体吸入デバイス(垂直方向装填タイプ)
C カプセル
D 穿孔手段
筒部
キャップ
押しボタン
穿孔ピン
H 隙間
M 薬粉受容部
接続路
n 貫通孔
外気導入路
R 支持リブ
Ra 軸方向支持リブ
立ち上がり突端
Rc 収納室

Claims (4)

  1. 薬粉を充填したカプセルを収納する収納室を有するブロック体と、該ブロック体の外側に備えられ該収納室に配置されたカプセルの外皮に孔をあける穿孔手段と、穿孔手段によって外皮に孔があけられたカプセルの薬粉を受容する薬粉受容部と、該薬粉受容部とつながる排出路を通して該薬粉受容部の薬粉を吸引するマウスピースとを備えた粉体吸入デバイスであって、
    前記収納室の壁面から立ち上がり、立ち上がり突端を前記カプセルの外皮に当接させて該カプセルを支える支持リブを備え
    前記穿孔手段として、先端部の内側を開放させた穿孔ピンを備えることを特徴とする粉体吸入デバイス。
  2. 前記支持リブは、カプセルの軸方向に沿う向きに延在し、カプセルの径方向から支持する請求項1記載の粉体吸入デバイス。
  3. 前記支持リブは、間隔をあけて配列された複数枚からなる請求項1又は2記載の粉体吸入デバイス。
  4. 前記収納室は、該収納室の端部側壁から突出し、先端を前記カプセルの半球ドーム部に当接させて、該カプセルを軸方向に支持する軸方向支持リブを備える請求項1〜3何れかに記載の粉体吸入デバイス。
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