図1において、パチンコ遊技機は、遊技盤1を備え、遊技盤1の遊技盤面1aは、遊技者がハンドル2を操作することによって発射された遊技球が転動しながら落下してゆく遊技領域3を備える。
遊技領域3の中央部には、センター装飾部材4が配設され、センター装飾部材4の内側に、画像表示器5の表示画面5aが配される。表示画面5aには、公知のデモ表示、後述する第1、第2始動口6、7への遊技球の入賞に基づく装飾図柄の変動表示、課題付与演出、大当たり演出など各種演出が行われ、これらの演出表示は、後述するサブ基板51によって制御される。ここで、課題付与演出は、図柄変動中に所定の演出を出現させるという課題を遊技者に対し提示し、上記所定の演出が出現したとき大当り図柄を、後述する第1特別図柄表示器8又は第2特別図柄表示器9に停止表示させるための演出であり、通常、ミッション演出と称される。例えば、図16に示すように、「1の図柄でリーチをかけるのだ」のような表示をして、「1」の図柄でリーチがかかった場合に大当たりを発生させたり、あるいは、「さくらんぼが食べたいよ」のような表示をして、2つの箱のうち1つの箱を遊技者に選択させ、選択した箱から、さくらんぼが出現した場合に大当たりを発生させるような演出である。
表示画面5aの右下部には、携帯電話を模した可動役物10が配置されている。携帯電話の表示画面に対応する箇所10aには、メールを受信した旨やハートのマークなどの表示演出がなされる。
センター装飾部材4の下部4aは波板状のステージを構成しており、ステージ4aは、チューブ状のワープ通路部材11によって遊技盤面1aと連通し、遊技盤面1a上を転動落下している遊技球の一部は、ワープ通路部材11の内部を通ってステージ4a上まで誘導可能とされる。ステージ4a上まで誘導されてきた遊技球は、ステージ4a上を左右方向へ揺動する。ステージ4aの後方には、ステージ4a上の遊技球を第1始動口6の真上まで誘導するための誘導通路12の入口12aが形成されており、ステージ4a上の遊技球の一部は、誘導通路12の入口12aに入り、誘導通路12の出口12bから出て、第1始動口6に入賞し易くなる。なお、誘導通路12の入口12aに入ることができなかった遊技球は、ステージ4a上から直接遊技盤面1aへと落下し、第1始動口6への入賞は殆ど不可能とされる。
誘導通路12の入口12aの左側及び右側には、後述するサブ基板51によって点灯制御される4つの第1特別図柄保留サブランプ13aが配設されている。第1特別図柄保留サブランプ13aには、第1始動口6に入賞し、後述する乱数取得が行われた遊技球であって、第1特別図柄表示器8において第1特別図柄の変動表示が開始されていない遊技球の個数つまり第1保留球数が点灯状態によって表示される。一方、第2始動口7に入賞した遊技球の第2保留球数は、例えば、画像表示器5の表示画面5aの左端下部に、ハートのマーク14aで表示される。
第1始動口6の下方には第2始動口7が配設される。第2始動口7は、電チュー(電動チューリップ)と称される。電チュー7は、遊技球がゲート15を通過したことを契機として行われる当たり抽選の結果が「当たり」であった場合に、後述するソレノイド(電チューソレノイド)33により開放駆動され、遊技球の入賞が可能となる。第2始動口7の開放時間は、遊技状態によって長く(例えば3.5秒に)設定される場合と短く(例えば0.2秒に)設定される場合とがある。
第1、第2始動口6、7に遊技球が入賞すると、後述するように大当たり乱数など各種乱数が取得され、大当たり乱数が所定の大当たり乱数値に該当する場合、遊技者に有利な大当たりが発生する。
ここで、大当たりの種類には、例えば、15R通常大当たり、15R確変大当たり、2R確変大当たり(突確)、2R潜確大当たりがある。15R通常大当たりと15R確変大当たりは、ラウンド数が多いことから長当たりと称される。一方、2R確変大当たりと2R潜確大当たりは、ラウンド数が少ないことから短当たりと称される。
15R通常大当たりが発生した場合、第2始動口7の下方に配設された大入賞口(アタッカー)16は、15ラウンドだけ長い開放時間の開放動作をし、多数の遊技球の入賞が可能とされる。15R通常大当たり終了後の遊技状態は、大当たり確率が低くかつ電チューサポートが有る(電チュー7の開放時間が長く、かつ、普通図柄の当たり確率が高く、かつ、普通図柄の変動時間が短く、手持ちの遊技球が減り難い)時短遊技状態となり、この時短遊技状態は、特別図柄の変動回数(時短回数J)が所定回数例えば100回に達した後は、大当たり確率が低くかつ電チューサポートが無い(電チュー7の開放時間が短く、かつ、普通図柄の当たり確率が低く、かつ、普通図柄の変動時間が長く、手持ちの遊技球が減り易い)通常遊技状態となる。
また、15R確変大当たりが発生した場合、15R通常大当たりが発生した場合と同様、大入賞口16は15ラウンドだけ長い開放時間の開放動作をし、多数の遊技球の入賞が可能とされる。15R確変大当たり終了後の遊技状態は、特別図柄の変動回数が所定回数例えば10000回に達するまで、大当たり確率が高くかつ電チューサポートが有る確変遊技状態となる。ここで、大当たり確率が高い状態に維持されている間に変動する特別図柄の変動回数を、高確率変動回数Xという。
また、2R確変大当たり(突確)が発生した場合、大入賞口16は、2ラウンドだけ短い開放時間の開放動作をし、遊技球の入賞は殆ど不可能とされる。2R確変大当たり終了後の遊技状態は、15R確変大当たり発生後の遊技状態と同様、確変遊技状態となる。
また、2R潜確大当たりが発生した場合、2R確変大当たりが発生した場合と同様、大入賞口16は、2ラウンドだけ短い開放時間の開放動作をし、遊技球の入賞は殆ど不可能とされる。2R潜確大当たり終了後の遊技状態は、特別図柄の変動回数が所定回数例えば10000回に達するまで、大当たり確率が高くかつ電チューサポートが無い潜確遊技状態となる。ここで、上記15R確変大当たりが発生した場合と同様、大当たり確率が高い状態に維持されている間に変動する特別図柄の変動回数を、高確率変動回数Xという。
一方、大当たり乱数が所定のハズレ乱数値に該当する場合、ハズレとなるが、ハズレの一種として小当たりがある。小当たりが発生したとき、大入賞口16が2回開閉動作をするが、この大入賞口16の開閉動作は、2R潜確大当たりが発生したときの大入賞口16の開閉動作と略同一であり、遊技者にとって、小当たりが発生したのか2R潜確大当たりが発生したのかを判別することは極めて困難である。
その他、遊技領域3には、普通入賞口17、アウト口18などが配設される。
遊技領域3の右下外部には、第1始動口6への入賞を契機に画像表示器5による装飾図柄等の変動表示と同期して変動表示し、第1特別図柄を停止表示する第1特別図柄表示器8、第2始動口7への入賞を契機に画像表示器5による装飾図柄等の変動表示と同期して変動表示し、第2特別図柄を停止表示する第2特別図柄表示器9、第1始動口6に入賞した遊技球の第1保留球数を表示する第1特別図柄保留ランプ13、第2始動口7に入賞した遊技球の第2保留球数を表示する第2特別図柄保留ランプ14、遊技球がゲート15を通過したことを契機に取得された当たり乱数が当たり乱数値であるかハズレ乱数値であるかを表示する普通図柄表示器19、現在の遊技状態を表示する遊技状態ランプ20、2R確変大当たり発生時に点灯する2Rランプ21、15R通常大当たり又は15R確変大当たり発生時に点灯する15Rランプ22、普通図柄保留ランプ23が配設されている。
次に、パチンコ遊技機の電気系統を図2に基づいて説明する。
図2において、電気系統は遊技制御基板(メイン制御基板)50を中枢部とし、遊技制御基板50にサブ基板51及び払出制御基板52が接続される。サブ基板(サブ制御基板)51は、演出制御基板53、画像制御基板54及びランプ制御基板55からなり、演出制御基板53は遊技制御基板50に接続され、画像制御基板54及びランプ制御基板55はそれぞれ演出制御基板53に接続される。遊技制御基板50、払出制御基板52、演出制御基板53、画像制御基板54及びランプ制御基板55は、それぞれCPU、ROM、RAMを備え、演出制御基板53は、さらに実時間を計測するRTC(リアルタイムクロック)を備える。
遊技制御基板50には、第1始動口6への遊技球の入賞を検知する第1始動口SW(スイッチ)31、第2始動口7への遊技球の入賞を検知する第2始動口SW(スイッチ)32、第2始動口7を開放駆動する電チューソレノイド33、ゲート15を通過する遊技球を検知するゲートSW(スイッチ)34、大入賞口16に入賞した遊技球を検知する大入賞口SW(スイッチ)35、大当たり発生時に大入賞口16を開放駆動する大入賞口ソレノイド36、普通入賞口17への遊技球の入賞を検知する普通入賞口SW(スイッチ)37、第1特別図柄保留ランプ13、第2特別図柄保留ランプ14、普通図柄保留ランプ23、第1特別図柄表示器8、第2特別図柄表示器9、遊技状態ランプ20、普通図柄表示器19、2Rランプ21及び15Rランプ22などが接続される。
演出制御基板53には、遊技者によって操作可能な演出ボタン38が接続される。また、演出制御基板53には、アウト口18から外部に排出された遊技球すなわちアウト球を検知するアウト球SW(スイッチ)39が接続される。
画像制御基板54には、画像表示器5およびスピーカ40が接続される。
ランプ制御基板55には、第1特別図柄保留サブランプ13a、枠ランプ41、盤ランプ42及び可動役物10が接続される。
払出制御基板52には、賞球を払出す賞球払出装置の駆動源である払出駆動モータ43が接続される。
次に、遊技制御基板50が実行するタイマ割込処理を図3〜図5に基づいて説明する。
A. タイマ割込処理(図3〜図11)
図3は、タイマ割込処理のうち主要な処理のみを表しており、タイマ割込処理は所定周期例えば4msec間隔で実行される。
タイマ割込処理は、乱数更新処理(ステップS1)と始動口SW処理(ステップS2)と特別図柄処理(ステップS3)と大入賞口処理(ステップS4)と出力処理(ステップS5)とを主要な処理要素として構成される。
(1) 乱数更新処理(ステップS1)
乱数更新処理は、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、変動パターン乱数など所定の乱数を更新することを内容とする。
(2) 始動口SW(スイッチ)処理(ステップS2、図4)
始動口SW処理の内容を図4に示す。
始動口SW処理においては、第1始動口SW31の出力信号に基づいて第1始動口6に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS11)。
第1始動口SW31がオンしたと判定した場合は、第1始動口6への入賞を契機に大当たり乱数を取得することができた遊技球であって、取得した乱数に応じた特別図柄の変動表示が未だ行われていない遊技球の個数を示す第1保留球数U1が「4」未満であるか否かを判定し(ステップS12)、U1が「4」未満である場合、U1を「1」だけ加算して更新し(ステップS13)、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数を取得、格納し(ステップS14)、始動口SW処理に続く後続の処理に移行する。
第1保留球数U1が「4」である場合は、始動口SW処理に続く後続の処理に移行する。
一方、第1始動口SW31がオンしていないと判定した場合は、第2始動口SW32の出力信号に基づいて第2始動口7に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS15)。
第2始動口SW32がオンしたと判定した場合は、第2始動口7への入賞を契機に大当たり乱数を取得することができた遊技球であって、取得した乱数に応じた特別図柄の変動表示が未だ行われていない遊技球の個数を示す第2保留球数U2が「4」未満であるか否かを判定し(ステップS16)、U2が「4」未満である場合、U2を「1」だけ加算して更新し(ステップS17)、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数を取得、格納し(ステップS14)、始動口SW処理に続く後続の処理に移行する。
第2保留球数U2が「4」である場合は、始動口SW処理に続く後続の処理に移行する。
また、第2始動口SW32がオンしていないと判定した場合は、始動口SW処理に続く後続の処理に移行する。
(3) 特別図柄処理(ステップS3、図5)
特別図柄処理の内容を図5に示す。
特別図柄処理においては、大当たり中か否かを判定する(ステップS21)。
大当たり中でない場合、第1特別図柄表示器8又は第2特別図柄表示器9において第1特別図柄又は第2特別図柄が変動表示中であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、第1特別図柄及び第2特別図柄には、大当たり図柄とハズレ図柄があり、大当たり図柄には、15R通常図柄つまり15R通常大当たりの発生を示す図柄と、確変図柄つまり確変大当たりの発生を示す図柄とがあり、確変図柄には、15R確変大当たりの発生を示す15R確変図柄と、2R確変大当たりの発生を示す2R確変図柄とがある。さらに、大当たり図柄には、2R潜確大当たりの発生を示す2R潜確図柄がある。また、ハズレ図柄には、通常ハズレ図柄と、小当たりの発生を示す小当たり図柄とがある。
i) 第1、第2特別図柄の変動表示中でない場合(ステップS22)、第2保留球数U2が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS23)。
第2保留球数U2が「1」以上である場合、第2保留球数U2を「1」だけ減算し(ステップS24)、次に、大当たり判定処理を行う(ステップS25)。一方、第2保留球数U2が「0」である場合、第1保留球数U1が「1」以上であるか否かを判定し(ステップS26)、第1保留球数U1が「1」以上である場合、第1保留球数U1を「1」だけ減算し(ステップS27)、次に大当たり判定処理を行い(ステップS25)、第1保留球数U1が「0」である場合、特別図柄処理に続く後続の処理に移行する。
大当たり判定処理においては、ステップS14(図4)で格納した乱数のうちから大当たり乱数を読み出し、大当たりを発生させるか小当たりを含むハズレを発生させるかを判定し、大当たりを発生させる場合には、ステップS14(図4)で格納した乱数のうちから大当たり図柄乱数を読み出し、大当たり図柄乱数に基づいて、15R通常図柄、15R確変図柄、2R確変図柄又は2R潜確図柄のいずれかの図柄を、第1特別図柄表示器8又は第2特別図柄表示器9に停止表示すべき特別図柄としてセットし、一方、ハズレを発生させる場合、通常ハズレ図柄又は小当たり図柄のいずれかの図柄を、第1特別図柄表示器8又は第2特別図柄表示器9に停止表示すべき特別図柄としてセットする。
次に、変動パターン選択処理を行う(ステップS28)。
変動パターン選択処理においては、大当たり乱数及びリーチ乱数に基づき、変動パターン乱数を取得し、変動パターン乱数に基づき変動パターン(特別図柄の変動時間)をセットする。
次に、変動開始コマンドをセットする(ステップS29)。ここで、変動開始コマンドには、現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンド、大当たり判定処理(ステップS25)においてセットされた15R通常図柄、15R確変図柄、2R確変図柄、2R潜確図柄、通常ハズレ図柄又は小当たり図柄を指定する図柄指定コマンド、及び、変動パターン選択処理(ステップS28)でセットされた変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが含まれる。
次に、第1特別図柄表示器8又は第2特別図柄表示器9において特別図柄の変動表示を開始させる(ステップS30)。そして、変動時間の計測を開始する(ステップS31)。
ii) 特別図柄の変動表示中である場合(ステップS22)、変動時間が終了したか否かを判定する(ステップS32)。変動時間が終了した場合、変動停止コマンドをセットする(ステップS33)。次に、第1特別図柄表示器8又は第2特別図柄表示器9における特別図柄の変動表示を停止させ、大当たり判定処理(ステップS25)においてセットした15R通常図柄、15R確変図柄、2R確変図柄、2R潜確図柄、通常ハズレ図柄又は小当たり図柄を停止表示させる(ステップS34)。そして、変動時間をリセットし(ステップS35)、停止中処理(ステップS36、図6)に移行する。
<停止中処理(図6)>
停止中処理においては、変動停止後に大当たりを発生させるか否かを判定し(ステップS41)、大当たりを発生させる場合、大当たりが長当たり即ち15R通常大当たり又は15R確変大当たりであるか、あるいは、大当たりが短当たり即ち2R確変大当たり又は2R潜確大当たりであるかを判定する(ステップS42)。
大当たりが長当たりである場合、長当たり遊技フラグをONし(ステップS43)、長当たり遊技開始コマンドをセットし(ステップS44)、この時点で時短遊技フラグ、確変遊技フラグ、潜確遊技フラグのうちのいずれかの遊技フラグがONしている場合、このONしている遊技フラグをOFFし(ステップS45)、停止中処理に続く後続の処理に移行する。
一方、大当たりが短当たりである場合、短当たり遊技フラグをONし(ステップS46)、短当たり遊技開始コマンドをセットし(ステップS47)、この時点で時短遊技フラグ、確変遊技フラグ、潜確遊技フラグのうちのいずれかの遊技フラグがONしている場合、このONしている遊技フラグをOFFし(ステップS45)、停止中処理に続く後続の処理に移行する。
上記ステップS41で、変動停止後に大当たりを発生させずハズレを発生させると判定された場合、時短遊技フラグがONしているか否かを判定し(ステップS48)、時短遊技フラグがONしている場合、後述する大入賞口処理(ステップS4)のステップS101でセットされた時短回数J(例えば、J=100)、即ち、15R通常大当たり終了時にセットされた時短回数Jを「1」だけ減算し(ステップS49)、時短回数Jが「0」に達したとき時短遊技フラグをOFFする(ステップS50,S51)。
一方、上記ステップS48で時短遊技フラグがONしていないと判定された場合、次に、確変遊技フラグ又は潜確遊技フラグがONしているか否かを判定し(ステップS52)、確変遊技フラグ又は潜確遊技フラグがONしている場合、大入賞処理(ステップS4)のステップS98でセットされた高確率変動回数X(例えば、X=10000)、即ち、確変大当たり(15R確変大当たり又は2R確変大当たり)又は2R潜確大当たりの終了時にセットされた高確率変動回数Xを「1」だけ減算し(ステップS53)、高確率変動回数Xが「0」に達したとき(通常は、高確率変動回数Xが「0」に達する前に次の大当たりが発生する。)、確変遊技フラグ又は潜確遊技フラグをOFFする(ステップS54,S55)。
上記ステップS52で確変遊技フラグ又は潜確遊技フラグがONしていないと判定された場合、又は、上記ステップS55で確変遊技フラグ又は潜確遊技フラグをOFFにした後、次に、変動停止後に小当たりを発生させるか否かを判定し(ステップS56)、小当たりを発生させる場合、小当たり遊技フラグをONし(ステップS57)、小当たり遊技開始コマンドをセットし(ステップS58)、停止中処理に続く後続の処理に移行する。
(4) 大入賞口処理(ステップS4、図7)
大入賞口処理においては、長当たり遊技フラグ又は短当たり遊技フラグがONしているか否かを判定し(ステップS61)、長当たり遊技フラグ又は短当たり遊技フラグがONしている場合、大当たり遊技処理を実行し(ステップS62)、大入賞口処理に続く後続の処理に移行し、一方、長当たり遊技フラグ又は短当たり遊技フラグがONしていない場合、小当たり遊技フラグがONしているか否かを判定し(ステップS63)、小当たり遊技フラグがONしている場合、小当たり遊技処理を実行し(ステップS64)、大入賞口処理に続く後続の処理に移行し、一方、小当たり遊技フラグがONしていない場合、大入賞口処理に続く後続の処理に移行する。
<大当たり遊技処理(ステップS62、図8〜図10)>
i) オープニング
大当たり遊技処理においては、まず、オープニング中であるか否かを判定する(ステップS71)。ここで、オープニング中とは、大当たりが発生してから大当たりの第1ラウンドが開始されるまでの期間をいう。
大当たり発生直後では、オープニング中となるためステップS71の判定結果は「YES」になり、次に、図示しないステップで設定されたオープニング時間(設定時間)、つまり、オープニングの継続時間が経過したか否かを判定する(ステップS72)。
オープニング時間経過前は、ステップS72の判定結果は「NO」となり、大当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。
その後、オープニング時間が経過すると、ステップS72の判定結果は「YES」に反転し、次に、大入賞口16の入賞球カウント値Cを「0」にリセットし(ステップS73)、ラウンド数Rを「0」から「1」にインクリメントし(ステップS74)、ラウンド開始コマンドをセットする(ステップS75)。
ii) 第1ラウンド
次に、長当たり遊技フラグがONしているか否かを判定し(ステップS76)、長当たり遊技フラグがONしている場合、大入賞口ソレノイド36への通電を開始するとともに通電時間として所定の長い時間例えば30秒をセットし(ステップS77)、大入賞口16の開放時間つまり大入賞口ソレノイド36への通電時間の計測を開始し(ステップS78)、大当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。一方、長当たり遊技フラグがONしていない場合、つまり、短当たり遊技フラグがONしている場合、大入賞口ソレノイド36への通電を開始するとともに通電時間として所定の短い時間例えば0,1秒をセットし(ステップS79)、大入賞口16の開放時間の計測を開始し(ステップS78)、大当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。大入賞口ソレノイド36への通電開始により大入賞口16は開口し、大当たりの第1ラウンドが開始する。
第1ラウンドの継続中は、ステップS71の判定結果は「NO」となり、次に、インターバル中か否かを判定する(ステップS80)。ここで、インターバル中とは、今回のラウンド終了から次回のラウンド開始までの期間中をいい、例えば、第1ラウンド終了から第2ラウンド開始までの期間中である。
第1ラウンドの継続中はインターバル中ではないため、ステップS80の判定結果は「NO」となり、次に、エンディング中か否かを判定する(ステップS81)。第1ラウンドの継続中はエンディング中ではないためステップS81の判定結果は「NO」となり、次に、大入賞口SW35がONしたか否かを判定する(ステップS82)。大入賞口SW35がONしたと判定した場合、次に入賞球カウント値Cを「1」だけインクリメントした上で(ステップS83)、大入賞口16の開放時間が経過したか否かを判定し(ステップS84)、一方、大入賞口SW35がONしなかったと判定した場合、直接、大入賞口16の開放時間が経過したか否かを判定する(ステップS84)。
大入賞口16の開放時間が経過する前においては、次に入賞球カウント値Cが最大値例えば「9」に達したか否かを判定し(ステップS85)、大当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。
大入賞口16の開放時間が経過するか、あるいは、入賞球カウント値Cが「9」に達すると、次に、大入賞口ソレノイド36への通電を停止する(ステップS86)。ここで、大当たりが長当たりである場合、上述したように大入賞口16の開放時間は長い時間に設定されているため、通常、入賞球カウント値Cが「9」に達したことによって大入賞口ソレノイド36への通電が停止されるようになり、一方、大当たりが短当たりである場合、上述したように大入賞口16の開放時間は短い時間に設定されているため、入賞球カウント値Cが「9」に達することはなく、大入賞口16の開放時間が経過することによって大入賞口ソレノイド36への通電が停止されるようになる。大入賞口ソレノイド36への通電が停止されることにより大入賞口16は閉口し、第1ラウンドが終了する。
iii) インターバル
次に、ラウンド数Rが最大になったか否か、換言すると、大当たりが長当たりである場合にはラウンド数Rが「15」に達したか否か、大当たりが短当たりである場合にはラウンド数Rが「2」に達したか否かを判定する(ステップS87)。
ラウンド数Rが最大に達する前においては、ステップS87の判定結果は「NO」となり、次に、インターバル時間をセットし(ステップS88)、インターバル時間の計測を開始し(ステップS89)、大当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。ここで、インターバル時間は、インターバル中の継続時間である。
次回の大当たり遊技処理においては、インターバル中であるためステップS80の判定結果は「YES」に反転し、次に、ステップS88で設定されたインターバル時間(設定時間)が経過したか否かを判定する(ステップS72)。
インターバル時間が経過する前においては、ステップS72の判定結果は「NO」となり、大当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。
iv) 第2ラウンド
その後、インターバル時間が経過すると、ステップS72の判定結果は「YES」に反転し、次に、入賞球カウント値Cを「0」にリセットし(ステップS73)、ラウンド数Rを「1」から「2」にインクリメントし(ステップS74)、ラウンド開始コマンドをセットし(ステップS75)、大入賞口ソレノイド36への通電を開始する(ステップS77又はS79)。これにより第2ラウンドが開始され、第2ラウンドにおいて、上述した第1ラウンドにおける処理と同様な処理が実行される。
v) 短当たりの場合
大当たりが短当たりである場合、第2ラウンドが終了すると、ラウンド数Rは最大つまり「2」であるため、ステップS87の判定結果は「YES」に反転し、入賞球カウント値C及びラウンド数Rはリセットされ(ステップS90)、エンディング時間がセットされ(ステップS91)、エンディング時間の計測が開始される(ステップS92)。
エンディング中はステップS81の判定結果は「YES」となり、エンディング時間(設定時間)が経過したか否かを判定し(ステップS93)、ステップS93の判定結果は「NO」となり、大当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。
エンディング時間が経過すると、ステップS93の判定結果は「YES」に反転し、短当たりフラグをOFFし(ステップS94)、次に、今回終了する大当たりが通常大当たりか否かを判定する(ステップS95)。短当たりは、2R確変大当たり又は2R潜確大当たりのいずれかであり、通常大当たりではないため、ステップS95の判定結果は「NO」となり、次に、確変大当たりか否かを判定する(ステップS96)。
2R確変大当たりの場合、確変大当たりであるため、ステップS96の判定結果は「YES」となり、確変遊技フラグをONし(ステップS97)、高確率変動回数Xを所定値例えば「10000」に設定し(ステップS98)、大当たり遊技処理を終了する。
一方、2R潜確大当たりの場合、確変大当たりでないため、ステップS96の判定結果は「NO」となり、潜確遊技フラグをONし(ステップS99)、高確率変動回数Xを所定値例えば「10000」に設定し(ステップS98)、大当たり遊技処理を終了する。
vi) 長当たりの場合
一方、大当たりが長当たりである場合、第2ラウンドが終了してもラウンド数Rは最大つまり「15」とならないため、ステップS87の判定結果は「NO」となり、インターバル時間をセットし(ステップS88)、インターバル時間の計測を開始し(ステップS89)、大当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。
次回の大当たり遊技処理においては、インターバル中であるためステップS80の判定結果は「YES」に反転し、インターバル時間(設定時間)が経過したか否かを判定する(ステップS72)。
インターバル時間が経過する前においては、ステップS72の判定結果は「NO」となり、大当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。
その後、インターバル時間が経過すると、ステップS72の判定結果は「YES」に反転し、次に、入賞球カウント値Cを「0」にリセットし(ステップS73)、ラウンド数Rを「2」から「3」にインクリメントし(ステップS74)、ラウンド開始コマンドをセットし(ステップS75)、大入賞口ソレノイド36への通電を開始する(ステップS77又はS79)。これにより第3ラウンドが開始され、第3ラウンドにおいて、上述した第1、第2ラウンドにおける処理と同様な処理が実行される。
第3ラウンドの終了後は、第4ラウンド、第5ラウンド、…、第14ラウンド、第15ラウンドと続き、第15ラウンドが終了すると、ラウンド数Rが最大つまり「15」となるためステップS87の判定結果は「YES」に反転し、入賞球カウント値C及びラウンド数Rをリセットし(ステップS90)、エンディング時間をセットし(ステップS91)、エンディング時間の計測を開始する(ステップS92)。
エンディング中はステップS81の判定結果は「YES」となり、エンディング時間(設定時間)が経過したか否かを判定し(ステップS93)、ステップS93の判定結果は「NO」となり、大当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。
エンディング時間が経過すると、ステップS93の判定結果は「YES」に反転し、長当たりフラグをOFFし(ステップS94)、次に、今回終了する長当たりが通常大当たりか否かを判定する(ステップS95)。
今回終了する長当たりが通常大当たりつまり15R通常大当たりである場合、時短遊技フラグをONし(ステップS100)、時短回数Jを所定値例えば「100」にセットし(ステップS101)、大当たり遊技処理を終了する。
一方、今回終了する長当たりが通常大当たりでない場合、ステップS95の判定結果は「NO」となり、次に、今回終了する長当たりが確変大当たりつまり15R確変大当たりか否かを判定する(ステップS96)。
今回終了する長当たりは15R確変大当たりであるため、ステップS96の判定結果は「YES」となり、確変遊技フラグをONし(ステップS97)、高確率変動回数Xに所定値例えば「10000」をセットし(ステップS98)、大当たり遊技処理を終了する。
<小当たり遊技処理(ステップS64、図11)>
i) オープニング
小当たり遊技処理においては、まず、オープニング中であるか否かを判定する(ステップS111)。ここで、オープニング中とは、小当たりが発生してから大入賞口16が開放動作を開始するまでの期間中をいう。
小当たり発生直後では、オープニング中となるためステップS111の判定結果は「YES」になり、次に、図示しないステップで設定されたオープニング時間つまりオープニングの継続時間が経過したか否かを判定する(ステップS112)。
オープニング時間経過前は、ステップS112の判定結果は「NO」となり、小当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。
その後、オープニング時間が経過すると、ステップS112の判定結果は「YES」に反転し、次に、大入賞口ソレノイド16の制御パターンをセットする(ステップS113)。大入賞口ソレノイド16の制御パターンは、大入賞口ソレノイド16に対し第1回目の通電を開始し、上述したような、短当たり遊技フラグがONしている場合の大入賞口ソレノイド16への通電時間と同じ通電時間が経過すると、第1回目の通電を停止し、短当たり遊技フラグがONしている場合のインターバル時間と同じインターバル時間が経過すると、第2回目の通電を開始し、上記通電時間と同じ通電時間が経過すると、第2回目の通電を停止することを内容とする制御を行うためのプログラムである。
次に、大入賞口16の作動時間の計測を開始する(ステップS114)。大入賞口16の作動時間は、第1回目の通電開始から第2回目の通電終了までの時間に対応する。
次回の小当たり遊技処理においては、オープニング中ではないためステップS111の判定結果は「NO」となり、次に、エンディング中か否かを判定する(ステップS115)。大入賞口16の制御中はエンディング中ではないためステップS115の判定結果は「NO」となり、次に、大入賞口SW35がONしたか否かを判定する(ステップS116)。大入賞口SW35がONしたと判定した場合、次に入賞球カウント値Cを「1」だけインクリメントした上で(ステップS117)、大入賞口16の作動時間が経過したか否かを判定し(ステップS118)、一方、大入賞口SW35がONしなかったと判定した場合、直接、大入賞口16の作動時間が経過したか否かを判定する(ステップS118)。
大入賞口16の作動時間が経過する前においては、次に入賞球カウント値Cが最大値例えば「9」に達したか否かを判定し(ステップS119)、小当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。
大入賞口16の作動時間が経過するか、あるいは、入賞球カウント値Cが「9」に達すると、次に、大入賞口ソレノイド36に対する制御を終了する(ステップS120)。小当たりの場合、上述したように大入賞口16の開放時間は短当たりと同様短い時間に設定されており、入賞球カウント値Cが「9」に達することはないため、大入賞口16の作動時間が経過することによって大入賞口ソレノイド36に対する制御が終了するようになる。
次に、入賞球カウント値Cをリセットし(ステップS121)、エンディング時間をセットし(ステップS122)、エンディング時間の計測を開始する(ステップS123)。エンディング中はステップS115の判定結果は「YES」となり、エンディング時間が経過したか否かを判定し(ステップS124)、エンディング時間経過前においては、ステップS124の判定結果は「NO」となり、小当たり遊技処理に続く後続の処理に移行する。エンディング時間が経過すると、ステップS124の判定結果は「YES」に反転し、小当たり遊技フラグをOFFし(ステップS125)、小当たり遊技処理を終了する。
(5) 出力処理(ステップS5)
出力処理においては、ステップS29で変動開始コマンドがセットされたとき、変動開始コマンドを演出制御基板53に送信し、また、ステップS33で変動停止コマンドがセットされたとき、変動停止コマンドを演出制御基板53に送信する。その他、演出制御基板53に対し、必要なコマンドを出力する。
次に、演出制御基板53が実行するメイン処理を図12〜図16に基づいて説明する。
B. メイン処理(図12〜図16)
メイン処理においては、図12に示すように、遊技制御基板50から送信されてくる変動開始コマンド又は変動停止コマンドを受信するコマンド受信処理(ステップS131)、画像制御基板54及びランプ制御基板55に対してコマンドを送信するコマンド送信処理(ステップS132)、ミッションモード時にミッションモードを中断及び再開するためのミッション制御処理(ステップS133〜S137)、及び、ミッションモード時にアウト球の個数をカウントするアウト球計数処理(ステップS138〜S140)を実行する。以下、コマンド受信処理、コマンド送信処理、ミッション制御処理及びアウト球計数処理を順に説明する。
(1) コマンド受信処理(ステップS131、図13)
コマンド受信処理においては、変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(ステップS141)、変動開始コマンドを受信した場合、演出選択処理を実行し(ステップS142)、次にステップS143に移行し、一方、変動開始コマンドを受信しない場合、直接ステップS143に移行する。
<演出選択処理(S142、図14)>
演出選択処理は、図14に示すように、まず、変動開始コマンドを解析する(ステップS151)。ここで、変動開始コマンドには、上述したように、遊技状態指定コマンド、図柄指定コマンド、及び変動パターン指定コマンドが含まれており、これらのコマンドから、現在の遊技状態(時短遊技状態、通常遊技状態、確変遊技状態又は潜確遊技状態)、大当たり図柄又はハズレ図柄の種類(15R通常図柄、15R確変図柄、2R確変図柄、2R潜確図柄、通常ハズレ図柄又は小当たり図柄)、及び、変動パターン(変動時間)が認識される。
次に、ミッション演出を行うミッションモードへ変更するか否かを判定する(ステップS152)。この判定は、所定の乱数を取得し、この乱数がミッションモードへの変更を指示する乱数であるか否かを判定することによって行われる。ミッション演出とは、上述したように、図柄変動中に所定の演出を出現させるという課題を遊技者に対し提示し、所定の演出が出現したとき大当り図柄を第1特別図柄表示器8又は第2特別図柄表示器9に停止表示させるための演出である。
ステップS152の判定結果が「YES」である場合、ミッションモードフラグMMFをONし(ステップS153)、ステップS154に移行し、一方、ステップS152の判定結果が「NO」である場合、直接ステップS154に移行する。
ステップS154においては、ミッションモードフラグMMFがONしているか否かを判定する。
ミッションモードフラグMMFがONしている場合、キャンセルフラグCFがOFFしているか否かを判定する(ステップS155)。ここで、キャンセルフラグCFは、初期設定の段階ではOFFされており、後述するように、ミッションモードフラグMMFがONしているときに遊技者が選択ボタン38をONすることによってON、OFFするフラグであり、遊技者が最初に選択ボタン38をONしたときにONし、その後、遊技者が再び選択ボタン38をONしたときにOFFし、その後、遊技者が選択ボタン38をONするたびに交互にON、OFFを繰り返すフラグである。
ミッションモードフラグMMFがONしている場合において、キャンセルフラグCFがOFFしている場合、ミッションモードの図柄演出パターンを選択する処理を実行し(ステップS156)、一方、キャンセルフラグCFがONしている場合、ミッションモード以外のモードからなる通常モードの図柄演出パターンを選択する処理を実行する(ステップS157)。
ミッションモードの図柄演出パターンの選択処理は、図15に示すように、まず、当該選択処理を実行するのが第1回目であるか否かを判定する(ステップS161)。
上記ステップS161の判定結果が「YES」である場合、ミッション演出乱数を取得する(ステップS162)。ここで、ミッション演出乱数は、予め用意された複数種類のミッション演出の各々に対応して設定されている乱数である。次に、取得したミッション演出乱数に基づきミッション演出の内容を設定し(ステップS163)、ステップS164に移行する。ミッション演出の内容としては、例えば図16に示すように、「1の図柄でリーチをかけるのだ」のような表示をして、「1」の図柄でリーチがかかった場合に大当たりを発生させる演出、あるいは、「さくらんぼが食べたいよ」のような表示をして、2つの箱のうち1つの箱を遊技者に選択させ、選択した箱から、さくらんぼが出現した場合に大当たりを発生させる演出がある。
一方、上記ステップS161の判定結果が「NO」である場合、つまり、当該選択処理の実行が第2回目以降である場合、直接ステップS164に移行する。
ステップS164においては、メイン処理のステップS140でカウントされているアウト球数Nが所定値以上であるか否かを判定する。
アウト球数Nが所定値未満である間は、ステップS164の判定結果は「NO」となり、次に、変動開始コマンド解析(ステップS151)で解析された図柄指定コマンドに基づいて大当たりを発生させるべきか否かを判定する(ステップS165)。
大当たりを発生させるべき場合には、次に、ミッション内容に対応する停止図柄を設定する(ステップS166)。例えば、ミッション演出の内容が上述したような「1の図柄でリーチをかけるのだ」のような表示である場合、「1」の図柄によるリーチ、例えば、左列、中列、右列の3列の図柄が揃ったとき大当たりを発生させる場合に、左列及び右列の各停止図柄を「1」に設定する。また、ミッション演出の内容が上述したような「さくらんぼが食べたいよ」のような表示である場合、2つの箱のうちの1つの箱から、さくらんぼを出現させるよう設定する。次に、ステップS166で設定された停止図柄を停止させてから大当たりを発生させるまでの間の演出に係る大当たりパターンを設定する(ステップS167)。次に、ミッションモードフラグMMFをOFFし(ステップS168)、アウト球数Nをリセットする(ステップS169)。
一方、ハズレを発生させるべき場合は、次に、ミッション内容に対応しない停止図柄を設定する(ステップS170)。例えば、ミッション演出の内容が上述したような「1の図柄でリーチをかけるのだ」のような表示である場合、「1」の図柄によるリーチ、例えば、左列、中列、右列の3列の図柄が揃ったとき大当たりを発生させる場合に、左列又は右列の停止図柄を「1」以外の図柄に設定する。また、ミッション演出の内容が上述したような「さくらんぼが食べたいよ」のような表示である場合、2つの箱のうちの1つの箱から、さくらんぼ以外の物を出現させるよう設定する。次に、ステップS76で設定された停止図柄を停止させてからハズレを発生させるまでの間の演出に係るハズレパターンを設定する(ステップS171)。
アウト球数Nが所定値に達すると、ステップS164の判定結果は「YES」に反転し、ミッションモードフラグMMFをOFFし(ステップS168)、アウト球数Nをリセットする(ステップS169)。ミッションモードフラグMMFがOFFすることにより、ミッションモードが終了する。
上述したようなミッションモードの図柄演出パターンの選択処理(ステップS156)又は通常モードの図柄演出パターンの選択処理(ステップS157)を終了した後、ステップS156で選択されたミッションモードの図柄演出パターン又はステップS157で選択された通常モードの図柄演出パターンなどに係る図柄演出コマンドをセットする(ステップS158)。
以上説明したように、演出選択処理(ステップS142、図14)においては、ミッションモードへの変更が指示された場合、ミッションモードの図柄演出パターンが選択され、一方、ミッションモードへの変更が指示されない場合、通常モードの図柄演出パターンが選択される。さらに、ミッションモードフラグMMFがONしている場合において、キャンセルフラグCFがOFFしている場合、ミッションモードの図柄演出パターンが選択され、一方、キャンセルフラグCFがONしている場合、ミッションモード以外のモードからなる通常モードの図柄演出パターンが選択される。
演出選択処理(ステップS142、図14)を実行した後は、遊技制御基板50から変動停止コマンド(終了コマンド)を受信したか否かを判定する(ステップS143)。
変動停止コマンド(終了コマンド)を受信した場合、画像制御基板54及びランプ制御基板55に対して送信すべき終了コマンドをセットする(ステップS144)。
(2) コマンド送信処理(ステップS132)
コマンド送信処理においては、ステップS158でセットされた図柄演出コマンドを画像制御基板54に送信するなど、コマンドを画像制御基板54及びランプ制御基板55に送信する。
(3) ミッション制御処理(ステップS133〜S137)
ミッション制御処理においては、ミッションモードフラグMMFがONしているか否かを判定し(ステップS133)する。
ミッションモードフラグMMFがONしていない場合、メイン処理を終了する。
一方、ミッションモードフラグMMFがONしている場合、選択ボタン38がONされたか否かを判定する(ステップS134)。
選択ボタン38がONされていない場合、後続のアウト球計数処理(ステップS138〜S140)に移行する。
一方、選択ボタン38がONされた場合、キャンセルフラグCFがONしているか否かを判定し(ステップS135)、キャンセルフラグCFがONしていない場合、キャンセルフラグCFをONし(ステップS136)、キャンセルフラグCFがONしている場合、キャンセルフラグCFをOFFする(ステップS137)。
このように、ミッション制御処理においては、ミッションモードフラグMMFがONしている場合に、遊技者が選択ボタン38を最初にONするとキャンセルフラグCFをONし、その後、遊技者が再び選択ボタン38をONするとキャンセルフラグCFをOFFし、その後、遊技者が再び選択ボタン38をONするとキャンセルフラグCFをONする、という処理が実行され、ミッションモードフラグMMFがONしているときの遊技者による選択ボタン38の操作に基づき、キャンセルフラグCFが交互にON、OFFされる。
ここで、ミッションモードフラグMMFがONしている場合にキャンセルフラグCFがONしているかOFFしているかの結果は、上述したようにミッションモードの図柄演出パターンと通常モードの図柄演出パターンのいずれの図柄演出パターンを選択する選択処理に反映されるとともに、後述するように、アウト球計数処理(ステップS138〜S140)に反映される。
(4) アウト球計数処理(ステップS138〜S140)
アウト球計数処理においては、キャンセルフラグCFがOFFしているか否かを判定する(ステップS138)。
キャンセルフラグCFがOFFしている場合、アウト球SW39がONしたか否かを判定し(ステップS139)、アウト球SW39がONするごとに、アウト球数Nを「1」だけインクリメントしてゆく。アウト球数Nは、上述したように、ステップS164の判定に用いられる。
一方、キャンセルフラグCFがONしている場合、メイン処理を終了する。換言すると、キャンセルフラグCFがONしている場合、アウト球数Nのカウントは行わない。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ遊技機は、アウト球数Nが所定値に達したとき終了するミッションモード(所定の終了タイミングで終了する演出モード)中に、遊技者が選択ボタン38をONする(所定の操作を行う)ことにより、ミッションモード(演出モード)を中断し、また、ミッションモード(演出モード)の中断中に、遊技者が選択ボタン38をONする(所定の操作を行う)ことにより、中断中のミッションモード(演出モード)を再開する。
本実施形態のパチンコ遊技機によると、遊技者の操作によってミッションモード(演出モード)の中断及び再開を自由に実行することができるため、遊技者は主体性をもちながら気分良く遊技を行うことができるようになる。
ミッションモード(課題付与演出モード)は、本来的には、終了タイミングになるまでの間に、遊技者に対して提示された課題が所定の演出が出現されることによって達成されない限り継続し続ける演出モードであるため、遊技者によってはなかなか課題が達成できないときにミッションモードを一時的に中断させたいと感じる場合がある。このような場合、遊技者は所定の操作を行うことによってミッションモードを中断させることができるため、遊技者は気分良く遊技を行うことができるようになる。
上述した実施形態では、遊技者が選択ボタン38を操作することによって、ミッションモードの中断及び再開を自由に実行できるよう構成したが、他の実施形態として、図示しないが、遊技者が遊技盤面1a上の遊技領域3の右部に配置されたゲートに、発射した遊技球を通過させることによって、ミッションモードの中断及び再開を自由に実行できるよう構成してもよい。
また、上述した実施形態では、ミッションモードの終了タイミングをアウト球数Nに基づいて設定したが、他の実施形態として、特別図柄の変動回転数が所定値に達したとき、あるいは、ミッションモード開始から所定時間が経過したとき、ミッションモードを終了させるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、演出モードとしてミッションモードを例示したが、本発明は、他の演出モードにも適用可能である。