JP5414028B2 - 放射線計測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、輝尽性蛍光体を利用した放射線の計測方法並びに計測装置に関する。
輝尽性蛍光体は、照射された放射線のエネルギーの一部を蓄積できる蛍光体であって、励起光が照射されると蓄積されたエネルギーに応じて輝尽性発光を示す蛍光体である。このような輝尽性発光体として様々なものが知られているが、代表的なものとしてユーロピウム等の希土類元素により賦活されているハロゲン化バリウム蛍光体、セリウム等の希土類元素により賦活されているオキシハライド蛍光体等がある。
照射された放射線のエネルギーの一部を蓄積できる性質を有する輝尽性蛍光体をシート状に成形して蓄積性蛍光体シート(以下、イメージングプレートあるいはIPということもある)とし、この蓄積性蛍光シートに放射線情報を記録し、蓄積性蛍光シートを励起光で走査して輝尽発光させ、発光した輝尽蛍光を電気的に読み取って画像信号に変換する放射線の測定方法が、例えば、特許文献1に開示されている。
蓄積性蛍光シートに放射線が照射されると、その情報は潜像としてシートに記録されるが、潜像は十分な強度の白色可視光を十分な時間照射すれば消去できるので、蓄積性蛍光シートは繰り返して使用できる利点がある。ところが、白色可視光のみでは完全な消去ができず、蓄積性蛍光シートを繰り返し使用すると、前回の放射線情報が残って、測定時のアーチファクトやノイズになるという問題も指摘されている。この問題を解決する方法として、特許文献2〜4には、蓄積性蛍光シートに蓄積された放射線の消去方法が開示されている。
また、放射線の測定には蓄積性蛍光シート以外に、ガイガーミューラー管、シンチレーション検出器等が用いられてきた。
特開昭55−12429号公報 特開平4−1746号公報 特開平5−119412号公報 特開平5−216142号公報 特開平6−282023号公報
今日、原子炉施設や加速器施設を始めとする放射線施設や核融合炉などにおいては、自然放射線レベルの放射線量からきわめて強い放射線量までの10桁を超す広いダイナミックレンジをカバーして測定することが求められているが、一般に個々の測定器のダイナミックレンジはせいぜい4桁程度であるため、複数の手段を組み合わせて測定しなければならない。
前述した蓄積性蛍光シートを励起光で輝尽発光させ、輝尽光を電気的に読み取って画像信号に変換する蓄積性蛍光シートを用いた放射線量の測定は、照射線量と発光の間に良好な直線比例関係があり、微弱な放射線を高感度で測定できる利点を有する。しかし、照射線量がある量を超えると、直線比例関係がなくなるために、発光量から線量を知ることは困難になり、従って、大線量の放射線の測定には適していない。
また、イメージングプレートを用いた放射線量の測定において、ある線量以上の放射線が照射されると、白色可視光を長時間照射しても潜像が消去されない現象(消去不全現象)が知られている。
本発明者等が輝尽性蛍光体に生じる消去不全現象について研究を重ねたところ、大線量の放射線が照射され輝尽性蛍光体では、短波長側の比較的深いトラップレベルに電子が捕獲されていること(この電子のことを、以下「短波長局在電子」と呼ぶ。)、短波長局在電子は捕獲断面積(捕獲される確率でもある。)が小さいために大線量照射によりその存在が顕著に観察されること、及び、吸収帯が短波長に局在するために白色可視光照射では消えにくいことを見出した。さらに、この短波長側に補足された電子を利用することにより、照射線量と発光の間の直線比例関係を大線量レンジまで拡大し、これまで輝尽性蛍光体を利用する方法では不可能であった大線量の放射線を計測する方法及び計測装置を完成するに至った。
すなわち、本発明は輝尽性蛍光体を用いたダイナミックレンジが広く、且つ大線量放射線の計測が可能な方法を提供することを目的とする。
本発明の放射線計測方法は、輝尽性蛍光体に270nm〜550nmの励起光を照射した後に、600nm〜700nmの励起光を照射して、光子数を測定することを特徴とする
本発明の放射線計測方法により、輝尽性蛍光体を利用した放射線の測定において大線量の放射線の測定が可能となる。
また、本発明の放射線計測方法及び装置は、広いダイナミックレンジにも対応可能なため、複数の計測手段を併用する必要がないという利点も有する。
本発明の放射線情報が記録されたイメージングプレートを利用した大線量の放射線量を測定する工程を示すフロー図である。 放射線情報が記録されたイメージングプレートを利用した放射線量を測定するの方法の工程を示すフロー図である。 放射線情報が記録されたイメージングプレートを利用した放射線量を測定するの方法の工程を示すフロー図である。 放射線情報が記録されたイメージングプレートを利用した放射線量を測定する らに別の方法の工程を示すフロー図である。 放射線計測装置の機器構成を示す模式図である。 実施例で用いた放射線計測装置(光子測定)の機器構成を示す模式図である。 富士フイルム(株)社製読み取り装置FLA−3000により測定した630nm付近の蛍光強度を示すグラフである。 白色可視光により630nm付近の電子を消去した後の電子の測定をフォトンカウンティングヘッドH7467で行なった結果を示すグラフである。 白色可視光により630nm付近の電子を消去した後の電子の測定をFLA−3000で行なった結果を示すグラフである。
本発明者らは、ある線量以上の放射線を照射されたイメージングプレートにおいては、従来の読み取りに用いられている600nm付近の準位の電子(F(Br−)センター由来の電子)以外に、短波長(290nm付近)の深い準位に電子が局在することを明らかにし、この深い準位の電子が消去不全潜像の原因になっていることを発見した。そして、600nm付近の準位の電子を白色可視光(400nm〜700nmの波長)照射により励起して消去すると、時間の経過とともに、以下の現象が生じることを見出し、本発明を完成するに至った。
1)深い準位の電子が600nm付近に転移すること。
2)転移する量が照射線量に比例して増加すること。
また、本発明者らは、短波長(290nm付近)の深い準位の電子は、400nm〜700nmの白色可視光では、ごくわずかしか励起できず、消去不全潜像はほとんど消去されないことを見出した。さらに、Euを励起しないUV光と白色蛍光灯とを同時照射すれば、この深い電子中心から電子を励起することでF中心を形成させ、再結合により消滅させることができることを検証した。しかし、イメージングプレートにUV光をあてると蛍光体母体であるBaFBrに賦活剤として加えられているEuイオンが励起され、あらたなF中心が形成される。そこでFluorescence Spectrophotometer F−2500(Hitachi Co.)でEuイオンの励起スペクトルを測定し、270nmあたりより短い波長で顕著に励起されることを確かめ、UV−29,lowpass filter (Asahi Technoglass Co.製)により短波長をカットしたUV光と白色蛍光灯を同時に照射する方法を創作した。実際に、消去不全現象が生じていたイメージングプレート(BAS−TR)の一部に、UV−29により短波長をカットしたUV光と白色蛍光灯を7時間程度同時に当て、残りの部分は紫外線をカットする黄色のフィルターでカバーし、処置後に白色可視光による消去を約1時間行なった後測定した実験で、きわめて効果的に消去不全像を消去できることを確認した。
以下、本発明の実施形態についてさらに説明する。
図1は、本発明の大線量の放射線量を測定する第1の方法を示すフロー図である。
すなわち、図1に示す放射線情報が記録されたイメージングプレートを利用した大線量の放射線量を測定する方法は以下の工程を含む。
工程A:輝尽性蛍光体に短波長の励起光を照射する工程、及び、
工程B:短波長の励起光を照射した輝尽性蛍光体に長波長の励起光を照射して、光子数を測定する工程。
ここで、光子数の測定は、蛍光強度を測定して行ってもよい。
具体的には、輝尽性蛍光体に放射線照射後に630nmをピークとして生じるFセンターに捕獲されている電子を消去する工程(630nmあたりの波長を含む白色可視光を照射する工程)を行なわず、短波側に捕獲されている電子を380nmあたりの短波長の励起光によって630nm付近に励起してFセンターに捕獲させた後(工程A)、He−Neレーザーや半導体レーザーもしくはLEDによる600〜700nm付近の波長の励起光を照射することにより励起して蛍光強度を測定する工程(工程B)により測定する。レーザーは、2つのレーザーを交互にパルス発振させて読み出してもよい。
図2は、大線量の放射線量を測定するの方法を示すフロー図である。ここで、光子数の測定は、蛍光強度を測定して行ってもよい。
具体的には、輝尽性蛍光体に放射線照射後に630nmをピークとして生じるFセンターに捕獲されている電子を消去する工程(630nmあたりの波長を含む白色可視光を照射する工程)を行なわず、分光器によって分光した光を用いて、輝尽性蛍光体に600〜700nm付近の波長の励起光を照射して、輝尽性蛍光体に放射線照射後に630nmをピークとして生じるFセンターに捕獲されている電子を励起して蛍光強度を測定する工程と、同時に、短波側に捕獲されている電子を380nmあたりの短波長の励起光によって励起して蛍光強度を測定する工程とを含む放射線計測方法である。
図3は、大線量の放射線量を測定するの方法を示すフロー図であって、以下の工程を含む。
輝尽性蛍光体に長波長の励起光を照射して、蛍光強度を測定する工程(工程C)、
蛍光強度測定後の輝尽性蛍光体に白色可視光を照射する工程(工程D)、
白色可視光照射後の輝尽性蛍光体に長波長の励起光を照射して、光子数を測定する工程(工程E)。
具体的には輝尽性蛍光体に630nm付近の波長の励起光を照射して、蛍光強度を測定する工程(工程C)と、蛍光強度測定後の輝尽性蛍光体に、輝尽性蛍光体に放射線照射後に630nmをピークとして生じるFセンターに捕獲されている電子を消去する630nmあたりの波長を含む白色可視光を照射する工程(工程D)と、白色可視光照射後の輝尽性蛍光体に600〜700nm付近の励起光をさらに照射することにより、短波長側に捕獲されている電子から生じる光子数を測定する工程(工程E)とを含む、放射線計測方法である。ここで、光子数の測定は、蛍光強度を測定して行ってもよい。
図4は、大線量の放射線量を測定するの方法を示すフロー図であって、以下の工程を含む。
(1)輝尽性蛍光体に白色可視光を照射する工程(工程F)、
(2)白色可視光照射後の輝尽性蛍光体に長波長の励起光を照射して、光子数を測定する工程(工程G)。
具体的には、輝尽性蛍光体に放射線照射後に630nmをピークとして生じるFセンター(蛍光中心、カラーセンター)に捕獲されている電子を消去する630nmあたりの波長を含む白色可視光を照射する工程(工程F)と、白色可視光照射後の輝尽性蛍光体に600〜700nm付近の励起光をさらに照射することにより、短波長側に捕獲されている電子から生じる光子数を測定する工程(工程G)とを含むものである。ここで、光子数の測定は、蛍光強度を測定して行ってもよい。
輝尽性蛍光体は、上述したように照射された放射線のエネルギーの一部を蓄積できる蛍光体であって、励起光が照射されると蓄積されたエネルギーに応じて輝尽性発光を示す蛍光体であり、600〜700nmの光で励起され、300〜500nmの輝尽発光をするものが好ましく、例えば、BaFBr(I):Eu2+を例として挙げることができる。
なお、輝尽性蛍光体は、シート状に成形されたイメージングプレートとして用いられるのが一般的である。
輝尽性蛍光体に照射する長波長の励起光は、励起光と輝尽発光光の波長域を分離し、極めて微弱な輝尽発光光を効率よく検出するために、600〜700nmの波長とする。励起光の光源は、光の波長が600〜700nmの範囲にあるHe−Neガスレーザーや半導体レーザーもしくはLEDとすることができる。
励起光は、連続光であってもよく、パルス光としてもよく、また、二次元的にスキャニングさせてもよい。
励起光によって発生した輝尽発光は、光電子倍増管で検出される。この工程における測定では、例えば富士フイルム(株)社製イメージングプレートBAS−MSに150kVのX線を照射後、富士フイルム(株)社製読み取り装置FLA−3000を用いて、セロハンフィルター法にて発光強度を調整した読み取り方法により、1Gy程度以下の範囲の放射線量を直線的に検出することができる。
可視光は、630nmあたりの波長を含む光であり、望ましくは白色可視光である。具体的には、400nm〜700nmの範囲の波長である。可視光に紫外線領域の波長の光が含まれていると、イメージングプレートの比較的深いトラップレベルに捕獲されている電子を励起して消去するとともに輝尽性蛍光体(BaFBr(I):Eu2+)に付加されているEuイオンを励起してあらたに放射線潜像を生じてしまうので好ましくない。
消去のための可視光の照射時間は、後工程での短波長側に捕獲されている電子を励起して得られる光子数測定が影響を受けないレベルまでとする。具体的には1時間以上、好ましくは2〜3時間である。
また、短波長の励起光は、270nmより短い波長を含まない380nm付近の波長を含む光であり、具体的には270〜550nm、好ましくは290〜400nmのUV光である。
イメージングプレートを用いた放射線量の測定は、微弱線量の測定を主とし、大線量測定は行なわれて来なかった。イメージングプレートでは、照射線量と発光の間に良好な直線比例関係があるが、照射線量がある量を超えると、直線比例関係がなくなるために、発光量から線量を知ることは困難になるからである。例えば、前述のように、BAS−MSに150kVのX線を照射後、FLA−3000を用いて、セロハンフィルター法にて発光強度を調整した読み取り方法によると、1Gy程度以下の範囲の放射線量を直線的に検出することができるが、これを超えると直線性が失われて飽和してしまうため、大線量の放射線に関しては、正確な測定ができない。一方、これまで、イメージングプレートを用いた放射線量の測定において、ある線量以上の放射線が照射されると、長時間白色可視光を照射しても潜像が消去されない現象(消去不全現象)が顕著に現れることが経験的に知られてきた。本発明者等は、大線量を照射された輝尽性蛍光体では、従来法で使用されてきた630nm付近にピークをもつFセンターに捕獲されている電子以外に深いトラップに捕獲された電子(短波長局在電子)が顕著に観察されるようになること、この電子は白色可視光ではほとんど励起されないため消去できないことが消去不全現象の原因であることを示した。さらに、この新知見を基に、イメージングプレートの利用において欠点とされてきた消去不全現象の原因である短波長局在電子を利用することで飛躍的にレンジを拡大した大線量測定が可能になることを明らかにした。例えば、BAS−MSに150kVのX線を照射した場合、1Gyあたりを超えると照射線量と発光の間の良好な直線比例関係が失われてしまう。しかし、630nm付近にピークをもつFセンターに捕獲されている電子を白色可視光照射により輝尽蛍光として放出させた後、さらに600〜700nmの励起光を照射することによって発生する光電子を光子計測法で測定すると、少なくとも1〜80Gyの範囲では良好な直線性を示す。
光子計測法で用いる検出器は、特に限定されるものではなく、フォトンカウンター、CCDカメラ、光ファイバー等、もしくは特開平6−282023号公報(特許文献5)に記載された光源として半導体レーザー装置を用いた潜像読み取り装置を利用する方法など一次元的なものでも良く二次元的なものでも良い。
図5は、放射線計測装置システム構成の一例を示す模式図である。すなわち、放射線計測装置1は、放射線画像を記録した輝尽性蛍光体11に励起光を照射する光源2と、上記輝尽性蛍光体11に白色可視光を照射する光源(以下、白色ランプということもある)15と、輝尽性蛍光体11から発生する蛍光を測定する蛍光強度測定器3と、上記輝尽性蛍光体から発生する光子数を測定する光子計数検出器4と、輝尽性蛍光体11に励起光を照射しているときに蛍光強度を測定し、励起光照射後に白色可視光を照射し、白色可視光を照射した後に励起光を照射して光子数を測定する制御を行なう制御手段5とからなる。
言い換えるならば、放射線照射により輝尽性蛍光体11に二次元イメージとして記録された潜像に励起光を照射する励起光源2と、輝尽性蛍光体から発生する蛍光を測定する蛍光強度測定器3と、輝尽性蛍光体11に白色可視光を照射する白色可視光源15と、輝尽性蛍光体から発生する光子数を測定する光子計数検出器4と、輝尽性蛍光体11に励起光を照射しているときに蛍光強度を測定し、励起光照射後に可視光を照射し、白色可視光を照射した後に励起光を照射して光子数を測定する制御を行なう制御手段5とを含む放射線計測装置を提供する。
光源2は、600〜700nmの波長の光(長波長の励起光)を照射するものであればよく、例えば、He−Neガスレーザーや半導体レーザーもしくはLEDを挙げることができる。輝尽性蛍光体に白色可視光を照射する光源15は、白色光源とし、短波長の光、例えば400nm以下の紫外線、をカットするフィルター16を前方に有する。
光源2から射出された光は、ミラー13で反射されて輝尽性蛍光体11に照射される。輝尽性蛍光体11に照射される光は、光源2の前方及び/又は輝尽性蛍光体11の照射前面に設置されたシャッター12により、パルス光としてもよい。シャッター12の動作は、制御手段5によって、連続光/パルス光への切り替えが制御される。
ランプ15から照射された光(白色可視光)はミラー13で反射されて輝尽性蛍光体11に照射される。輝尽性蛍光体11に照射される白色可視光は、ランプ15の前方及び/又は輝尽性蛍光体11の照射前面に設置されたシャッター12により、制御手段5によって、その開閉が制御される。白色可視光を照射する光源15は移動可能となっていて、白色可視光を照射する場合には、ミラー13で反射されて輝尽性蛍光体11に照射されるように制御手段5によって移動が制御される。
蛍光強度を測定する場合には、輝尽性蛍光体11から発光された蛍光は光電子倍増管のような蛍光強度測定器3により検出される。蛍光強度測定器3は移動可能となっていて、蛍光強度を測定する場合には、輝尽性蛍光体11の中心線と同軸となるように制御手段5によって移動が制御されている。
光子数を測定する場合には、輝尽性蛍光体11から放出された光電子が光子計数検出器4によって検出される。光子計数検出器4は、移動可能となっていて、光子数を測定する場合には、輝尽性蛍光体11の中心線と同軸となるように制御手段5によって移動が制御されている。光子計数検出器4は、特に限定されるものではなく、フォトンカウンター、CCDカメラ、光ファイバー等を用いることができる。なお、光子計数検出器4と輝尽性蛍光体11との間に550nm以上の光をカットするショート・パス・フィルター14を設けて励起光が入らないようにする。さらに、14にバンドパスフィルターを設けて特定の波長の光だけを透過する構成としてもよい。
制御手段5は、シャッター12の動作制御、蛍光強度測定器3や光子計数検出器4の移動制御、光源2やランプ15の移動制御だけでなく、光源2やランプ15の照射時間の制御や蛍光強度測定器3や光子計数検出器4のON/OFF制御を行なう。すなわち、輝尽性蛍光体に長波長の励起光を照射しているときに蛍光強度を測定し、長波長の励起光照射後に白色可視光を照射し、白色可視光を照射した後に長波長の励起光を照射して光子数を測定する測定手順に関する制御を行なう。
以下、具体的実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。
富士フイルム(株)社製のイメージプレート、BAS−MS(BaFBr(I):Eu2+)を任意の大きさにカットしたものを試料とし、X線装置MBR−1520R(Hitachi Medico Co.)を用いて、150kV(フィルターなし)の条件で、5又は20mAで0.0081〜80.72Gyの範囲で照射を行なった。
FLA−3000(富士フイルム(株)社製)にてセロハンフィルター法を用いてダイナミックレンジを最大にしてPSL(Photo−Stimulated Luminescence)発光を測定し、その線量応答性を調べた。
次に、富士フイルム(株)社製イメージプレート消去器で白色可視光により、PSL値が下がらなくなるまで2又は3時間消去を繰り返した。
イメージングプレート消去器での処理後、消去されない読み取り信号の測定を、FLA−3000のみで測定した。さらに、半導体レーザーLDU33−635−4.5(635nm,SIGMA KOKI Co.,Ltd.)とフォトンカウンティングH7467(Hamamatsu Photonics K.K.)により独自に構築した発光測定装置(図6参照)により計測し、FLA−3000との測定値を比較した。
なお、本実施例では、フォトンカウンティング検出器の前に、550nm以上の光をカットするショート・パス・フィルターと各種のバンドパスフィルターを設置し、390nm付近のPSL光だけを選択的に通すように設計してある。
また、He−Neレーザー光(633nm)によって蛍光強度をFLA−3000により測定した結果を図7に示す。0.001〜1Gyあたりまで良好な直線性を示すが、1Gyを超えると直線性は失われ飽和してしまうことがわかる。
白色可視光を2〜3時間照射し、630nm付近の電子を消去した後の電子の測定を行なった結果を図8と図9に示す。図8はフォトンカウンティングヘッドH7467で測定した場合である。1Gyを超え80Gyまで直線性が得られることが示された。図9は、同じ処理を行なったイメージングプレートをFLA−3000で測定した場合である。2時間白色可視光照射、3時間白色可視光照射したが、共に、線量との間に直線性は得られない。FLA−3000のような高速でスキャニングしていく読み取り方法では、短波長局在電子はほとんど励起されないため、大線量レンジまで継続した直線性を得ることはできない。短波長局在電子を600〜700nmの励起光で読み出すためには、図5または図6に示したように、連続して電子を読み出して光子数を測定する方法が必要である。
1:放射線計測装置
2:光源
3:蛍光強度測定器
4:光子計数検出器
5:制御手段
11:輝尽性蛍光体
12:シャッター
13:ミラー
14:バンドパスフィルター
15:白色ランプ
16:紫外線カットフィルター

Claims (1)

  1. 輝尽性蛍光体に波長が異なる励起光を照射し、発生する輝尽性蛍光から輝尽性蛍光体に入射した放射線量を測定する放射線計測方法において、
    輝尽性蛍光体に270nm〜550nmの励起光を照射した後に、600nm〜700nmの励起光を照射して、光子数を測定することを特徴とする、放射線計測方法。
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