JP5413980B2 - ホッパー装置及び遊技機 - Google Patents
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Description
かかるホッパー内のゴミ対策として、ホッパー内部のメダルを送り出す回転板の支持板に塵落とし用の穴を設けることが行われている。そのほかにも、遊技機のメダルの払出口にブラシ状の払拭部材を設けて払い出しメダルの塵を払拭する技術(特許文献1)や、回転板の下方にファンを設けて塵を飛ばしたり吸い取ったりする技術(特許文献2)が考案されている。
そこで、本願発明は、従来装置に大がかりな改変を加えることなく、効率的に、貯留メダルに付着した塵や装置内部の埃を除去することが可能なホッパー装置及びこのホッパー装置を備えた遊技機を提供することを目的とする。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、遊技機(スロットマシンS)に内蔵されるホッパー装置(1)であって、メダル貯留部(20)と、前記メダル貯留部(20)に貯留されているメダルを受けて保持するメダル保持部(メダル孔31、底メダル搬送部32)を備えた回転板(30)と、前記メダル貯留部(20)の下方に位置して設けられ前記回転板(30)を回転自在に収容する回転凹部(12)を備えた本体部(10)と、前記回転板(30)を回転させるための駆動モータ(ホッパーモータ50)と、前記回転凹部(12)において前記回転板(30)の底面と対向する部分を構成する支持板(11)に貫通形成された塵落とし穴(18)と、前記回転板(30)のメダル保持部(31,32)に保持され前記回転凹部(12)内で前記回転板(30)とともに回転方向に移動しているメダルの進路を方向転換させ、前記回転凹部(12)の外側に排出させるためのメダル排出機構(40)と、前記駆動モータ(50)の作動を制御する制御部(ホッパー制御部75)とを備え、遊技機(S)の遊技を制御する遊技制御装置(主制御装置7A)が出力する払い出し信号に基づいて前記制御部(75)が前記駆動モータ(50)を駆動させ前記回転板(30)を回転させることによってメダルを払い出すホッパー装置(1)に係る。
そして、本発明においては、前記制御部(75)は、前記駆動モータ(50)の駆動停止中に、前記遊技制御装置(7A)から払い出し信号を一定時間入力しない場合には、前記駆動モータ(50)を予め設定された駆動態様に基づいて一定期間駆動させ、前記駆動モータ(50)の予め設定された駆動態様に基づく一定期間の駆動が終了する前に、前記遊技制御装置(7A)から払い出し信号を入力した場合には、前記予め設定された駆動態様での駆動モータ(50)の駆動を中止させるように形成されているとともに、前記駆動モータ(50)が予め設定された駆動態様で駆動している間は、前記回転板(30)が回転しても前記メダル排出機構(40)からメダルが払い出されないように形成されていることを特徴とする。
またここで、「回転板(30)が回転してもメダルが払い出さないように形成されている」とは、例えば、メダル排出機構(40)が、回転板(30)が逆回転(駆動モータ(50)が逆転駆動)する場合にはメダルが排出されないような構造を有している(メダルの進路を方向変換させるためのストッパーがそのように配置されている)ことや、メダルの進路を方向変換させるためのストッパーが出没自在になっておりストッパーが没入しているときにはメダルが排出口の方向に移動しないように形成されていることが含まれる。
一方、一定時間遊技制御装置(7A)から払い出し信号を入力しない場合には、駆動モータ(50)を予め定められた駆動態様で駆動させる。前記駆動態様には、回転板(30)が所定回数若しくは所定角度回転するだけ駆動モータ(50)を駆動させることや、駆動モータ(50)を逆転駆動させることや、正逆回転を繰り返すことや、駆動モータ(50)のON、OFFを繰り返すことが含まれる。なお、回転板(30)が所定角度回転するだけ駆動モータ(50)を駆動させることには、回転板(30)がメダルを払い出さない角度だけ回転するように駆動モータ(50)を駆動させることが含まれる。このような駆動を行うことにより、回転板(30)の上面に貯留されているメダルが撹拌され、メダルに付着した塵等が取り除かれ、塵落とし穴(18)から落下する。
なお、本発明では、遊技機の遊技制御装置(7A)から払い出し信号を一定時間入力しない場合に駆動モータ(50)を予め定められた駆動態様で駆動させるものであるが、遊技機(S)の遊技制御装置(7A)から所定の遊技開始信号(例えば遊技メダルの投入信号やスタートスイッチの操作信号)を一定時間入力しない場合に、駆動モータ(50)を予め定められた駆動態様で駆動させるように形成してもよい。あるいは、払い出し信号又は遊技開始信号のいずれかを一定時間入力しない場合に、駆動モータ(50)を予め定められた駆動態様で駆動させるように形成してもよい。
請求項2記載の発明は、複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な図柄表示装置と、前記図柄表示装置の図柄を変動開始させるためのスタートスイッチ(5C)と、メダルを貯留するとともに払い出すホッパー装置(1)と、前記図柄表示装置及びホッパー装置(1)の作動を制御する遊技制御装置(主制御装置7A)とを少なくとも備え、メダルの投入により前記スタートスイッチ(5C)の操作が可能となり、前記スタートスイッチ(5C)の操作後に前記図柄表示装置の図柄が予め定められた入賞の態様で停止した場合には、前記ホッパー装置から入賞に応じた枚数のメダルが払い出され、投入したメダルを予め定められた数の範囲内でクレジットとして遊技機内部に貯留した扱いにすることができるとともに、ベットスイッチ(5B)の操作に基づきクレジットとして貯留されているメダルの一部を投入メダルに代え、精算スイッチ(5E)の操作に基づいて前記クレジットとして貯留されているメダルの全てを前記ホッパー装置(1)から払い出すように形成された遊技機(S)に係る。
またここで、「図柄が予め定められた入賞の態様で停止」には、当選役を構成する図柄が所定の有効ライン上に所定の並びで停止することが含まれる。
また本発明に係る遊技機は、請求項1に記載のホッパー装置(1)を備えた遊技機(S)である。すなわち、前記ホッパー装置(1)は、メダル貯留部(20)と、前記メダル貯留部(20)に貯留されているメダルを受けて保持するメダル保持部(31,32)を備えた回転板(30)と、前記メダル貯留部(20)の下方に位置して設けられ前記回転板(30)を回転自在に収容する回転凹部(12)を備えた本体部(10)と、前記回転板(30)を回転させるための駆動モータ(50)と、前記回転凹部(12)において前記回転板(30)の底面と対向する部分を構成する支持板(11)に貫通形成された塵落とし穴(18)と、前記回転板(30)のメダル保持部(31,32)に保持され前記回転凹部(12)内で前記回転板(30)とともに回転方向に移動しているメダルの進路を方向転換させ、前記回転凹部(12)の外側に排出させるためのメダル排出機構(40)とを備え、前記駆動モータ(50)が駆動し前記回転板(30)が回転することによってメダルを払い出すものである。
本発明によれば、非遊技時間(正確には図柄表示装置の非作動時間)又はホッパー装置(1)の非作動時間のいずれかが一定時間を超えると、自動的に駆動モータ(50)が通常とは異なる駆動態様で駆動し、ホッパー内部の塵落としを行うことができる。そして、ホッパー内部の塵落としが行われている最中に、遊技を開始させるための何らかのアクションが行われた場合や、ホッパー装置(1)を作動させるためのアクションが行われた場合には、すみやかに塵落とし作動を中断して、遊技実行処理や払い出し処理に移行することができる。
(スロットマシンS)
スロットマシンSは、図1に示すように、箱形の筐体2の正面側に板状の前扉3を開閉自在に取り付け、筐体2の内部には、図2に示すように、3個のリールモータ6B(図3参照)と表面に複数の図柄(図示せず)が表示された3個の回転リール6Aを備えた図柄表示装置としてのリール装置6と、メダルを貯留するとともに払い出すためのホッパー装置1と、スロットマシンSの作動を制御するための制御装置7と、電源装置8を収納固定した構成となっている。
前記操作部5としては、メダルを投入するためのメダル投入口5A、クレジットとして貯留されているメダルを投入メダルに代えるためのベットスイッチ5B、回転リール6Aの回転を開始させるためのレバー状のスタートスイッチ5C、回転リール6Aの回転を個々に停止させるための3個のボタンスイッチからなるストップスイッチ5D、クレジットされているメダルを払い戻すための精算スイッチ5Eが設けられている。
前記制御装置7は、IC等の各種電子部品を搭載した制御基板と、この制御基板を収納するための基板ケースとから構成されている。前記制御基板としては、図3に示すように、メイン基板と、サブ基板とが設けられている。
前記メイン基板には、CPU、ROM、RAM、I/O等、種々の電子部品が備えられており、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御部として機能する。具体的には、メイン基板は、役抽選を行うとともに、リール装置6及びホッパー装置1の作動を制御するための主制御装置7Aを構成し、図3に示すように、ベットやクレジットの制御を行うメダル投入制御部70、複数の図柄の組み合わせから成る「役」について当選か否かの役抽選を行うための役抽選制御部71、リール装置6を制御するためのリール制御部72、入賞の有無を判定する入賞判定制御部73、ボーナスゲームなどの遊技状態の制御を行うための遊技状態制御部74、ホッパー装置1の作動を制御するためのホッパー制御部75として機能する。
主制御装置7Aの出力側には、図3に示すように、リールモータ6B、メダルキャンセル装置4B、数値表示部61、ホッパーモータ50の各パーツが接続されている。
ここで、メダルキャンセル装置4Bは、特に図示しないが、メダルセレクター4に内蔵されており、メダル投入口5Aから投入された遊技メダルをキャンセルするためのものである。具体的には、特に図示しないが、ソレノイドの通電によりメダルセレクター4のメダル誘導路に突出爪を突出させ、メダル通路を流下する遊技メダルをメダルセンサ4Aよりも上流側でメダル通路から排出させる。排出された遊技メダルは、前扉3の裏面に設けられたメダル通路3Fを落下してメダル払い出し口3Eから下皿3Dに払い戻される。
前記サブ基板にも、特に図示しないが、CPU、ROM、RAM等の電子部品が搭載されており、メイン基板と同様に、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御部として機能する。具体的には、サブ基板は、メイン基板から信号を入力し、演出表示装置9の作動を制御するための副制御装置7Bを構成し、特に図示しないが、演出表示装置9を用いた演出を制御するための演出制御部として機能する。副制御装置7Bの出力側には、図3に示すように、ランプ9A、画像表示部9B、スピーカ9Cの各パーツが接続されている。
メダル投入制御部70は、メダルセンサ4Aのメダル検知信号又はベットスイッチ5Bの操作信号を受信して、スタートスイッチ5Cの操作を有効とする。ここで、スロットマシンSは、1回の遊技において最大3枚のメダルを掛ける(ベットする)ことができるとともに、メダル投入口5Aから投入されたメダルを最大50枚までクレジットとして貯留可能に形成されている。メダルがクレジットされている場合には、数値表示部61の所定位置に設けられたクレジット表示部にその数値が表示され、ベットスイッチ5Bを操作する度に1〜3の所定の数がクレジット表示部の表示から減算され、その枚数のメダルがベットされたものとみなされるようになっている。
役抽選の後、スタートスイッチ5Cの操作信号に基づき、リール制御部72がリールモータ62を駆動させて回転リール6Aを回転開始させる。リール制御部72は、回転リール6Aの回転中は、各回転リール6Aに設けられたリールセンサ(図示せず)の検知信号に基づき、各回転リール6Aの図柄の現在位置を把握する。また、リール制御部72は、ストップスイッチ5Dの操作信号に基づき、リールモータ6Bの駆動を停止させて回転リール6Aを回転停止させる。この際、役抽選の結果がハズレの場合には停止図柄がいかなる入賞の態様にも揃わないよう、所定の役が当選している場合には当該当選役を構成する図柄が一定条件下で所定の表示態様に停止するよう、ストップスイッチ5Dの操作信号を受信してからリールモータの駆動を停止させるまでの時間を調整して、回転リール6Aの停止を制御する。
ここで、ホッパー装置1の機構的構成について詳述する。
ホッパー装置1は、図2に示すように、メダルを送り出すための回転板30及びホッパーモータ50を備える本体部10と、本体部10の上方に設けられたメダル貯留部20とから構成されている。また、ホッパー装置1の正面部には、前記回転板30により送り出されたメダルを排出するためのメダル排出口17が形成されている。そして、ホッパーモータ50が正転駆動して前記回転板30が図6に示す白矢印方向(正転方向)に回転することにより、回転板30のメダル孔31に嵌ったメダルがメダル排出口17から一枚ずつ排出されるように形成されているものである。
前記回転凹部12には、図5及び図6に示すように、回転凹部12を形成する周縁壁14の一部を切り欠いた切り欠き部15が形成されており、この切り欠き部15によって、回転凹部12の凹底面13と本体部10の正面にあるメダル排出口17が連通している。そして、切り欠き部15とメダル排出口17の間には、メダル排出機構40が設けられている。
また、回転板30の裏面には、メダル孔31に嵌ったメダルMを保持するとともに回転板30の側方に排出するメダル保持部としての底メダル搬送部32が形成されている。底メダル搬送部34は、回転板30の裏面に形成された底面視歯車型の凸面部であり、図6に示すように、中心側の円周部がメダル孔31の一部を構成し外周側が開放するメダル嵌入溝33と、メダル嵌入溝33の開放部を平面視逆転方向に湾曲させて延設した突起34を有している。なお、底メダル搬送部34の高さ(厚さ)は、メダル1枚の厚さよりもやや大きい寸法に形成されている。
上記構成を有するホッパー装置1の正転作動時及び逆転作動時のメダルの動きについて、図6をもとに説明する。
まず、回転板30のメダル孔31に嵌っているメダルのうち、最底部にあるメダルは、メダル孔31が回転板30の上方側に位置しているときには、メダル嵌入溝33に保持されてメダル孔31の内部に収まっている。一方、メダル孔31が回転板30の下方側に位置しているときには、メダル嵌入溝33からこぼれ落ちて(あるいは回転板30が回転している場合には遠心力によりメダル嵌入溝33から飛び出して)、メダル孔31から外れ、回転凹部12の周縁壁14に当接した状態となる。
(ホッパー制御部75)
次に、上記したホッパー装置1の作動を制御するホッパー制御部75について詳述する。
具体的には、駆動信号出力部76は、入賞判定制御部73からの払い出し決定信号、及びクレジットされている場合の精算スイッチ5Eの操作信号に基づいて、ホッパーモータ50を正転駆動させるための正転信号を出力し、枚数カウンタ78が払い出しに係る枚数のカウントを終了するとホッパーモータ50を駆動停止させるための駆動停止信号を出力する。一方、タイマー77から所定のタイムアップ信号を入力した場合には、所定の駆動パターンに基づく塵落とし作動を行うことができるようになっているが、これについては後述する。
(ホッパー内部の塵落とし処理)
次に、上記したホッパー制御部75によるホッパー内部の塵落とし処理について説明する。塵落とし処理は、非遊技時においてホッパーモータ50を予め定められた駆動パターンでメダルを払い出すことなく作動させる処理である。この処理は、プログラムとしてROMに格納されている所定の駆動パターンを実行することにより行われる。
パターンA:回転板30を所定回数(3回、5回など)逆転させる。この駆動パターンによれば、メダルは払い出されることなく、メダルに付着した塵を遠心力で取り除くことができる。また、回転板30は通常とは異なる方向に移動するため、底部に滞留した塵などが撹拌されて落ちやすくなる。
パターンB:回転板30を所定回数(1回、1/2回など)逆転させた後にメダルが払い出されない角度αだけ正転させる作動を、所定ラウンド繰り返す。この駆動パターンによれば、回転方向が一瞬変わることにより、撹拌の効果がアップする。
ここで、回転板30の回転数や回転角度は、ホッパーモータ50の回転数や駆動時間により把握することができる。そして、ホッパーモータ50の駆動により回転板30の挙動が上記したようなパターンとなるよう、モータの回転数や回転時間が予めプログラムされており、駆動信号出力部76はそれらのプログラムに従ってホッパーモータ50の駆動を制御することとなる。
さらに、上記したA〜Cの駆動パターンの実行タイミングも、図9に示したタイマー77のタイムカウントに合わせてプログラムされている。一の例を挙げると、x1及びy1の経過時にパターンCを実行し、x2及びy2の経過時にパターンAを実行し、x3及びy3(図示していない)の経過時にパターンBを実行するように設定することができる。他の例としては、x1経過後であってかつy1が経過したz1のタイミングでパターンAを実行し、x2経過後であってかつy2が経過したz2のタイミングでパターンBを実行するように設定することができる。このほかにも、種々のパターンが想定されるので、適宜設定すればよい。
まず、図11のステップ100において、回転リール6Aが全て停止したか、あるいはメダルの払い出しが終了したか否かが判断される。回転リール6Aが全て停止しておらず、あるいはメダルの払い出しが終了していない場合には、次のステップ101でそのまま作動が続行される。つまり、リール制御部72による回転リール6Aの回転処理、ホッパー制御部75によるホッパーモータ50の駆動処理が行われる。一方、回転リール6Aが全て停止し、あるいはメダルの払い出しが終了したと判断した場合にはステップ102でタイマー77がタイムカウントを開始する。
ステップ105において、予め設定された駆動パターンに基づいて、ホッパーモータ50が塵落とし駆動を開始する。そして、次のステップ106において、遊技開始操作又は精算操作の有無が判断される。ここで、「遊技開始操作」とは、遊技を開始するために必要な操作であって、メダルの投入、ベットスイッチ5Bの操作、スタートスイッチ5Cの操作のいずれかとすることができる。メダルの投入はメダルセンサ4Aの検知信号により判断し、ベットスイッチ5Bの操作は、クレジットが1以上(又は規定数以上)ある場合にベットスイッチ5Bが操作された場合に有効である。
ステップ110において、所定時間が経過したか否かが判断される。ここでいう「所定時間」は、上述した一の例の場合なら図9のx2又はy2(あるいはx3又はy3)である。所定時間が経過していない場合には次のステップ111に進み、スタート操作又は精算操作の有無が判断される。ステップ111がNoの場合にはステップ110に戻る。一方、ステップ110で所定時間が経過したと判断された場合には、ステップ105に戻る。このようにして、一回の塵落とし駆動処理が実行された後も、スタート操作が行われず(つまり回転リール6Aが回転開始せず)クレジット精算も行われない(つまりホッパー装置1が作動しない)まま所定時間が経過すると、再び塵落とし駆動処理の実行が繰り返されることとなる。また、この場合、前回行われた塵落とし駆動処理とは異なるパターンの処理が行われるようにすることもできる。
以上のように、本実施の形態によれば、非遊技時に、ホッパー装置1をメダル払い出し不能状態で作動させることにより、メダル貯留部20に貯留されたメダルを撹拌しつつ、回転板30の回転に伴う遠心力を与えて塵を落とし、回転板30の下方に設けた塵落とし穴18から落下させるようにしたので、非遊技時間を有効活用してホッパー内の清掃ができる。また、塵落とし処理時には、通常の駆動態様と異なる駆動態様でホッパーモータ50を駆動させるようにしてあるので、メダルに付着した塵や回転凹部12に滞留している埃などを効果的に取り除くことができる。さらに、非遊技時間の経過に応じて塵落とし処理の駆動パターンを変化させることができるので、ホッパー内のメダルの動きが多様化して塵落としの効果を上げることができる。加えて、塵落とし処理中に遊技開始操作が行われた場合や精算操作が行われた場合には処理を中止するので、遊技の妨げやクレジット精算の妨げになることもない。
このほか、スロットマシンSの電源をON、OFFする際に、所定のパターンの塵落とし処理を実行させたり、ホールの営業時間外や夜間などに、待機電力でホッパーモータ50を一定時間作動させて塵落とし処理を実行させるようにしてもよい。
なお、本発明は、スロットマシン以外のメダル遊技機にも応用できる。例えば、図柄表示装置として液晶表示装置やベルトにより図柄の変動表示及び停止表示を行うようにした遊技機に用いてもよい。
1 ホッパー装置 2 筐体
3 前扉 5 操作部
5A メダル投入口 5B ベットスイッチ
5C スタートスイッチ 5D ストップスイッチ
5E 精算スイッチ
6 リール装置(図柄表示装置) 6A 回転リール
7 制御装置 7A 主制御装置(遊技制御装置)
8 電源装置 9 演出表示装置
10 本体部 11 支持板
12 回転凹部 13 凹底面
14 周縁壁 17 メダル排出口
18 塵落とし穴
20 メダル貯留部 21 収納部
30 回転板 31 メダル孔
32 底メダル搬送部(メダル保持部)33 メダル嵌入溝
40 メダル排出機構 41 排出凹部
42 固定ピン 43 可動ピン
50 ホッパーモータ 51 回転軸
60 図柄表示窓 61 数値表示部
75 ホッパー制御部(制御部) 76 駆動信号出力部
77 タイマー 78 枚数カウンタ
80 払い出しセンサ 90 サブタンク
Claims (2)
- 遊技機に内蔵されるホッパー装置であって、
メダル貯留部と、
前記メダル貯留部に貯留されているメダルを受けて保持するメダル保持部を備えた回転板と、
前記メダル貯留部の下方に位置して設けられ前記回転板を回転自在に収容する回転凹部を備えた本体部と、
前記回転板を回転させるための駆動モータと、
前記回転凹部において前記回転板の底面と対向する部分を構成する支持板に貫通形成された塵落とし穴と、
前記回転板のメダル保持部に保持され前記回転凹部内で前記回転板とともに回転方向に移動しているメダルの進路を方向転換させて、前記回転凹部の外側に排出させるためのメダル排出機構と、
前記駆動モータの作動を制御する制御部とを備え、
遊技機の遊技を制御する遊技制御装置が出力する払い出し信号に基づいて前記制御部が前記駆動モータを駆動させ前記回転板を回転させることによってメダルを払い出すホッパー装置において、
前記制御部は、前記駆動モータの駆動停止中に、前記遊技制御装置から払い出し信号を一定時間入力しない場合には、前記駆動モータを予め設定された駆動態様に基づいて一定期間駆動させ、
前記駆動モータの予め設定された駆動態様に基づく一定期間の駆動が終了する前に、前記遊技制御装置から払い出し信号を入力した場合には、前記予め設定された駆動態様での駆動モータの駆動を中止させ、
前記駆動モータが予め設定された駆動態様で駆動している間は、前記回転板が回転しても前記メダル排出機構からメダルが払い出されないように形成されていることを特徴とするホッパー装置。 - 複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な図柄表示装置と、前記図柄表示装置の図柄を変動開始させるためのスタートスイッチと、メダルを貯留するとともに払い出すホッパー装置と、前記図柄表示装置及びホッパー装置の作動を制御する遊技制御装置とを少なくとも備え、
メダルの投入により前記スタートスイッチの操作が可能となり、
前記スタートスイッチの操作後に前記図柄表示装置により表示される図柄が予め定められた入賞の態様で停止した場合には、前記ホッパー装置から入賞に応じた枚数のメダルが払い出され、
投入したメダルを予め定められた数の範囲内でクレジットとして遊技機内部に貯留した扱いにすることができるとともに、ベットスイッチの操作に基づいてクレジットとして貯留されているメダルの一部を投入メダルに代え、精算スイッチの操作に基づいて前記クレジットとして貯留されているメダルの全てを前記ホッパー装置から払い出すように形成された遊技機において、
前記ホッパー装置は、メダル貯留部と、前記メダル貯留部に貯留されているメダルを受けて保持するメダル保持部を備えた回転板と、前記メダル貯留部の下方に位置して設けられ前記回転板を回転自在に収容する回転凹部を備えた本体部と、前記回転板を回転させるための駆動モータと、前記回転凹部において前記回転板の底面と対向する部分を構成する支持板に貫通形成された塵落とし穴と、前記回転板のメダル保持部に保持され前記回転凹部内で前記回転板とともに回転方向に移動しているメダルの進路を方向転換させて、前記回転凹部の外側に排出させるためのメダル排出機構とを備え、前記駆動モータが駆動し前記回転板が回転することによってメダルを払い出すものであって、
前記遊技制御装置は、前記図柄表示装置が作動停止しておりかつ前記ホッパー装置の駆動モータが駆動停止している場合に、前記スタートスイッチの操作又は前記精算スイッチの操作が行われないまま一定時間が経過した場合には、前記駆動モータを予め設定された駆動態様に基づいて一定期間駆動させ、
前記駆動モータの予め設定された駆動態様に基づく一定期間の駆動が終了する前に、遊技を開始するためにメダルが投入された場合、又は前記ベットスイッチが操作された場合、又は前記スタートスイッチが操作された場合、又は前記精算スイッチが操作された場合のいずれかに該当した場合には、前記予め設定された駆動態様での駆動モータの駆動を中止させ、
前記駆動モータが予め設定された駆動態様で駆動している間は、前記回転板が回転しても前記メダル排出機構からメダルが払い出されないように形成されていることを特徴とする遊技機。
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