JP4684922B2 - メダル貸出機 - Google Patents
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Description
ここで、メダル貸出機としては、先端部分に設けられた開口からスロットマシンの下皿へメダルを排出する供給ノズルを備え、且つ、この供給ノズルの先端部分が回動可能とされ、両側に配置されたスロットマシンの一方から他方へ、手動で供給ノズルの先端部分を回動させることができるノズル回動式のメダル貸出機が知られている。このようなノズル回動式のメダル貸出機を採用すれば、1台のメダル貸出機で両側に配置された2台のスロットマシンのいずれにもメダルを供給することができる。
このようなメダル貸出機によれば、当該メダル貸出機に隣接する一方のスロットマシンで遊技を行うにあたり、遊技者が貸出メダルの代金を支払うとともに、当該スロットマシンに対応する貸出スイッチを操作すると、メダル貸出機のモータが当該スロットマシンの下皿に近づく方向へ供給ノズルの先端部分を回動させ、供給ノズルの先端開口が下皿の上方に到達すると、供給ノズルの先端開口から下皿に向かって所定枚数のメダルが排出される。これにより、両側に配置されたスロットマシンのうち、メダルの供給が必要なスロットマシンの下皿にメダルが自動供給されるようになり、遊技者の遊技における便宜を図ることができる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、スロットマシンへのメダル投入を自動化するために、メダル貸出機に設けられている供給ノズルの先端開口を、スロットマシンに設けられているメダル投入口の直上位置まで移動できるようにすることが考えられるが、スロットマシンのメダル投入口は、スロットマシンの右側に偏って配置されているので、右側のスロットマシンのメダル投入口に供給ノズルを到達させようとすると、供給ノズルが移動不可能な長さとなってしまう。このため、供給ノズルの先端開口を単に移動可能にしただけでは、メダル投入口へのメダルの自動投入を実現することは非常に困難である。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1に記載された発明は、スロットマシンの間に配置され、いずれの側のスロットマシンに対しても、そのメダル投入口にメダルを投入することが可能となったメダル貸出機であって、両側に配置されるスロットマシンの各々は、当該メダル貸出機に隣接する部分からメダル投入口までメダルを立てて回転させながら導く溝状の移送通路を備えたものであり、板状の空間に形成されて、貸出されるメダルが起立状態を維持したまま落下する通路部と、回転可能に取り付けられた基端部分を中心に、一方側のスロットマシン方向を向く位置、及び、他方側のスロットマシン方向を向く位置の2位置間を回転可能に形成され、前記通路部からのメダルをいずれかのスロットマシンのメダル投入口にメダルを投入するための貸出ノズルとを設け、この貸出ノズルには、板状の空間に形成されて、前記通路部からのメダルが起立状態を維持したまま通過するメダル通路が形成されており、前記貸出ノズルの先端部分を両側のスロットマシンのうちの一方側のスロットマシンから他方側のスロットマシンへ移動させるための駆動装置と、いずれかのスロットマシンを特定して貸し出しを開始するための貸出スイッチと、2台のスロットマシンのいずれかに貸出ノズルの先端部分を移動させる必要が生じると、駆動装置を制御して貸出ノズルの先端部分を移動させる制御装置とを備え、前記移送通路のうち、一方側のスロットマシンに設けられている移送通路は、当該一方側のスロットマシン方向を向く位置に配置された貸出ノズルから排出されたメダルを、当該一方側のスロットマシンに設けられたメダル投入口まで導くものとされ、他方側のスロットマシンに設けられている移送通路は、当該他方側のスロットマシン方向を向く位置に配置された貸出ノズルから排出されたメダルを、当該他方側のスロットマシンに設けられたメダル投入口まで導くものとされ、前記制御装置は、前記貸出スイッチが操作されると、両側のスロットマシンのうち、貸出スイッチによって特定されたスロットマシンにメダルを貸し出す位置まで前記貸出ノズルを移動させるために、駆動装置の動作を制御するものとなっており、前記貸出ノズルが一方側のスロットマシン方向を向く位置、及び、前記貸出ノズルが他方側のスロットマシン方向を向く位置の近傍には、回転してきた貸出ノズルの側部と係合して、当該貸出ノズルを当該位置に位置決めする係合当接部がそれぞれ設けられ、これらの係合当接部の各々で位置決めされた貸出ノズルから送り込まれてきたメダルが、前記スロットマシンの移送通路の内部に取り込まれるように形成され、前記貸出ノズルが、係合当接部の各々で位置決めされているときには、この貸出ノズルのメダル通路と前記通路部とが連続した一連の板状の通路となり、前記貸出ノズルが、一方側のスロットマシン方向を向く位置と他方側のスロットマシン方向を向く位置との間に位置しているときには、この貸出ノズルのメダル通路は、前記通路部に対して交差する位置となることを特徴とする。
(特徴点)
請求項2記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項2記載の発明は、その前面の両端縁近傍にそれぞれ前記貸出スイッチが設けられ、一方の端縁近傍に設けられた貸出スイッチは、当該一方の端縁に近接して配置されたスロットマシンを特定するものとされ、他方の端縁近傍に設けられた貸出スイッチは、当該他方の端縁に近接して配置されたスロットマシンを特定するものとなっていることを特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、当該メダル貸出機に隣接する部分からメダル投入口までメダルを立てて回転させながら導く溝状の移送通路を両側のスロットマシンの各々に設けたので、貸出ノズルでスロットマシンの側縁近傍までメダルを導くことができれば、それ以降は、移送通路によってメダルをメダル投入口まで導くことができる。これにより、貸出ノズルは、両側に隣接するスロットマシンの側縁部分に達する長さがあれば充分足りるようになるので、先端部分が移動可能となった貸出ノズルを用いて、両側のスロットマシンのいずれかのメダル投入口にメダルを投入するようにしても、貸出ノズルが著しく長くなることがなく、貸出ノズルの先端部分をメダル投入口まで移動させるようにしても、何ら問題が発生することがなく、以上により、メダル投入口へのメダルの自動投入を容易に実現することができる。
図1〜図8は、本発明の一実施形態を示すものである。図1は、本実施形態に係るスロットマシン及びメダル貸出機を示す正面図及び平面図、図2は、本実施形態に係るスロットマシン及びメダル貸出機を示す斜視図、図3は、本実施形態に係るメダル貸出機の要部を示す拡大斜視図、図4は、本実施形態に係るスロットマシンの要部を示す拡大斜視図、図5は、本実施形態に係るメダル貸出機の要部を示す拡大断面図、図6は、本実施形態に係る貸出ノズルを示す拡大断面図、図7は、本実施形態に係る貸出ノズルを示す拡大斜視面図、図8は、本実施形態に係るノズル制御装置の概略構成を示すブロック図である。
ここで、メダル貸出機2には、2つの動作モードが設定されている。その一方は、両側に配置された2台のスロットマシン1のうち、遊技場の係員等が指定した一方のスロットマシン1へのみ、メダルの投入が可能な片側供給モードである。そして、他方の動作モードは、2台のスロットマシン1のいずれかへもメダルの投入が可能な両側供給モードである。そして、これら2つの動作モード、すなわち、片側供給モード及び両側供給モードは、遊技場の係員等によるキースイッチ操作により、一方から他方へ切り換えることが可能となっている。
以下に、メダル貸出機2及びスロットマシン1について説明するが、メダル貸出機2について詳細に説明する前に、まず、スロットマシン1について簡単に説明する。
なお、以下の説明において、「前方向」や「手前方向」とは、スロットマシン1に向かって、奥から手前へ向かう方向、換言すると、スロットマシン1の筐体4の奥行き方向に沿って近づく方向をいう。
(スロットマシン1の概要)
本実施形態に係るスロットマシン1は、図1及び図2に示すように、前面が開口された略六面体の箱状に形成され筐体4と、筐体4の前面開口を塞ぐために筐体4に回動可能に取り付けられた前扉13とを備えている。
そして、上部前扉13A 及び下部前扉13B は、別々に回動するものであり、下部前扉13B を先に開放しなければ、上部前扉13A を開放できないようになっている。
このような前扉13には、筐体4の内部に設けられた図示しない回転リールの図柄を外部に露出させるための図柄表示窓14が形成されている。この図柄表示窓14の下方となる前扉13の上下方向における略中央部分には、スロットマシン1の遊技操作を行うための操作部16が設けられ、この操作部16にスタートスイッチ16A 及びストップスイッチ16B 等の操作用の機器が設置されている。
なお、筐体4の内部におけるメダル投入部10の下方には、特に図示しないが、遊技メダルの真贋を判断すると共に投入メダルをカウントするためのメダルセレクターが設けられている。
また、前扉13の下部には、払い出しメダルを貯留可能な下皿15が設けられている。
メダル投入部10は、図1及び図2に示すように、細長いスリット状に形成されて、上方から遊技メダルを1枚ずつ投入可能なメダル投入口としての上部投入開口11と、上部投入開口11の側方に凹溝状に連通する側方移送通路12A, 12Bとを備えたものとなっている。
また、側方移送通路12B は、メダル貸出機2に隣接する部分である、スロットマシン1の右方の側縁部分から上部投入開口11まで、メダルを立てた状態で回転させながら導く移送通路である。換言すると、側方移送通路12B は、図1及び図4に示すように、スロットマシン1がメダル貸出機2の右側に配置された場合に、図1において右方を向いて開口されたメダル排出口66B から排出される遊技用のメダルMを、図4の如く、上部投入開口11まで導くものである。
なお、側方移送通路12B の底面には、図4中左側の端部から上部投入開口11側の端部へ向かって下り勾配が設けられている。このような底面の下り勾配により、メダルMは、側方移送通路12B の図4中左側の端部から上部投入開口11まで確実に到達するようになっている。
スロットマシン1は、メダルを投入して遊技を開始し、遊技結果によってはメダルを遊技者に払い出すものとなっている。更に具体的に説明すると、スロットマシン1は、遊技者がメダル投入部10から遊技メダルを投入し、スタートスイッチ16A を操作することにより、回転リールの回転を開始するとともに、内部で当否抽選を行うようになっている。
ここで、スロットマシン1は、通常遊技中に行われた当否抽選の結果、ボーナスゲーム等の大当たり役に当選することにより、図柄表示窓14に表示された回転リールの図柄が所定の組合せとなるように、遊技者が回転リールを停止させること、換言すると、遊技者が入賞を引き当てることが可能性となっている。
そして、スロットマシン1は、大当たり役に当選した遊技状況で、遊技者が停止させた回転リールの図柄が所定の組合せとなると、遊技者が入賞を引き当てたこととなり、通常遊技に比べて短時間に大量のメダルを獲得することが可能な大当たり遊技を行うことができるように構成されている。
メダル貸出機2は、前述したようにスロットマシン1の間に配置され、いずれの側のスロットマシン1に対してもメダルを貸し出すことが可能なものとなっている。このために、メダル貸出機2の前面20A には、図2に示すように、貸し出されるメダルの代金としての紙幣が投入される紙幣投入口21が設けられている。
そして、メダル貸出機2は、スロットマシン1の側面側に隣接して設置される箱型の装置であって、紙幣、例えば、千円札が紙幣投入口21に投入されると、その千円札と引き替えに遊技者に遊技メダルを貸し出すものである。また、メダル貸出機2には、必要に応じて、貸し出したメダルをスロットマシン1のメダル投入部10に連続的且つ自動的に投入する機能が備えられている。
なお、遊技場の係員等によるキースイッチ操作は、例えば、駆動制御装置280 に対して行われるように構成することができる。
紙幣カウンタ22は、外箱20の前面下端の近傍に設けられた紙幣投入口21から内部に投入された紙幣の表面に印刷された図柄模様を読み取り、正規の紙幣であることを認識すると、貸出メダル払出装置25に所定枚数の遊技メダルを払い出させるものである。
このような紙幣カウンタ22は、紙幣センサが出力する信号に基づいて、投入された紙幣が正規のものであるか否かを判定するとともに、当該紙幣の種類を判定する機能を有し、投入された紙幣が正規のものである場合には、紙幣の額に応じた紙幣信号を出力するものとなっている。
貸出メダル払出装置25は、紙幣カウンタ22からの紙幣信号を入力すると、紙幣信号に応じた枚数のメダルを遊技者に払い出すようになっている。
貸出メダル払出装置25は、紙幣カウンタ22からの紙幣信号を受信すると、その内部に貯留していたメダルの払い出しを行う、いわゆるホッパー装置となっている。
この貸出メダル払出装置25には、特に図示していないが、多数のメダルを貯留しておくためのタンクと、このタンクの底部からメダルを1枚ずつ排出する送出円板と、この送出円板を回転駆動する駆動モータと、排出されるメダルをカウントするためのメダルセンサとが設けられている。
(メダル投入装置3)
メダル投入装置3は、貸出メダル払出装置25から、あるいは、遊技者の手から複数のメダルをまとめて受けるとともに、受けた複数のメダルをスロットマシン1のメダル投入部10へ連続的に投入するための機能を有するものである。
(カバー体30)
カバー体30は、図3及び図5の如く、外箱20の上下方向における略中央部分において、外箱20の前面20A から手前方向に突出する箱形部材である。
カバー体30における一括投入口31の手前には、図3の如く、周縁部分に対して中央部分が凹まされるとともに、周縁部分から一括投入口31に向かって緩やかに傾斜した下り勾配を有する皿状部32が形成されている。
ここで、カバー体30には、図5に示すように、一括投入口31を閉鎖するためのシャッタ33が摺動可能に設けられている。更に具体的に説明すると、シャッタ33は、一括投入口31を閉鎖する閉鎖位置Uと、一括投入口31を開放する開放位置Vとの間を摺動可能となったものであり、開放位置Vに配置されている場合には、皿状部32の下方に隠蔽されるようになっている。
そして、シャッタ33は、遊技場の係員等がキースイッチ操作を行い、片側供給モードから両側供給モードへ動作モードを切り換えると、閉鎖位置Uへ移動され、一括投入口31を閉鎖するようになっている。
反対に、シャッタ33は、両側供給モードから片側供給モードへ動作モードが切り換えられると、閉鎖位置Vへ移動され、一括投入口31を開放するようになっている。
すなわち、メダル貸出機2の動作モードが片側供給モードであるときに、接触センサ274 に手を触れることにより、メダル移送装置40に設けられた後述する駆動モータ55が起動され、接触センサ274 に触れている手を離すことにより、駆動モータ55が停止するようになっている。
さらに詳しく説明すると、メダル移送装置40の駆動モータ55は、接触センサ274 に継続して触れている時間が予め定められた連続操作時間に満たない場合には、起動してから3枚のメダルを移送すると停止し、接触センサ274 に継続して触れている時間が連続操作時間を超えた場合には、3枚を超える枚数のメダルを連続的に移送するように設定されている。なお、メダル貸出機2の動作モードが両側供給モードのときには、接触センサ274 に手を触れても、駆動モータ55が起動しないようになっている。
外箱20の前面から突出するカバー体30の根本部分の下方には、図5の如く、メダル移送装置40から排出される異物やキャンセルメダルを受け止めるためのメダル取り出し皿90が回動軸95によって軸支されている。このメダル取り出し皿90は、その内部がメダル移送装置40から排出される異物やキャンセルメダルを収納する排出収納部93となっており、カバー体30の底部において上下に揺動可能となっている。
ここで、排出収納部93の上方には、カバー体30の底面に開口されたキャンセル開口49が設けられ、このキャンセル開口49のさらに上方には、メダル貯め部44の底部に形成されるとともに、当該メダル貯め部44とその下方のキャンセル開口49側の空間とを連通させるためのリセット排出口85が設けられている。
キャンセル開口49は、上方に跳ね上げられたメダル取り出し皿90によって閉鎖されるようになっている。
すなわち、メダル取り出し皿90は、図示しないバネにより、メダル取り出し皿90を跳ね上げる方向に、換言すると、キャンセル開口49を閉鎖する方向に向かって付勢されている。これにより、キャンセル開口49は、常時閉鎖されるようになっている。一方、バネの付勢力に抗してメダル取り出し皿90を手等で押し下げれば、キャンセル開口49は、開放されるようになっている。必要に応じて、メダル取り出し皿90を手等で押し下げ、キャンセル開口49を開放して、メダル取り出し皿90の排出収納部93に溜まった貯留物をすべて取り除いた後、メダル取り出し皿90を押し下げていた力を抜けば、メダル取り出し皿90が自動的に閉じるようになっている。
なお、メダル取り出し皿90としては、バネによる付勢力で自動的に復帰する自己復帰機構を備えていないものでもよく、閉じた状態及び開いた状態との2位置において凹部及び凸部が互いに係止しあい、メダル取り出し皿90を停止させる係止機構を備えたもの、単に、回動軸95によって開閉可能に軸支されているだけで、自重により、開いた状態を維持しているものでも良い。メダル取り出し皿90は、手で押し上げることにより、図3において一点鎖線で示すように、閉じた状態にすることができる。これにより、正面から向かって右隣に配置された別のスロットマシン1に設けられた下側の扉を開放する際、手でメダル取り出し皿90を閉じた状態にして、開放する下扉の邪魔になることを回避することができる。
これら開閉板82及びソレノイド操作機81により、メダル移送装置40の内部にあるメダルや異物などを、カバー体30の底面に形成されたキャンセル開口49から排出させる排出機構80が形成されている。
この排出機構80の作動により、一括投入口31を通じてメダル貯め部44に投入されたメダルがメダル取り出し皿90に排出されるようになっている。
(メダル移送装置40)
メダル移送装置40は、図5に示すように、その表面にゴム等の被覆がなされた帯状部材を環状に形成した無端ベルト53と、この無端ベルト53を循環駆動するための駆動モータ55とを備えたものである。この無端ベルト53は、メダル貯め部44の底部を形成するものであり、循環駆動されることにより、メダル貯め部44に貯留されたメダルを送り出すものとなっている。
また、一括投入口31の奥行き方向におけるほぼ中央部分には、両側の側面を連結する仕切棒100 が設けられている。この仕切棒100 は、メダル貯め部44にメダルが投入される際に、メダルをほぼ所定の姿勢に揃えるためのものである。
一方、メダルが一括投入口31を通過する際に、メダルの姿勢が横向き(メダルの表裏面と仕切棒100 とが平行に近い状態)となっていると、仕切棒100 がメダルの落下経路上における障害物とならず、メダルの一括投入口31の通過を許容するようになっている。そして、仕切棒100 が一括投入口31を通過するメダルの姿勢を整えることにより、一括投入口31を通ったメダルが、その下方のメダル貯め部44に落下すると、他のメダルの上に平積みとなり、これにより、無端ベルト53による移送が容易に行えるようになっている。
無端ベルト53を循環させる循環機構は、導入路装置60側及びメダル貯め部44側のそれぞれに配置された二つのローラ51A, 51Bと、これらのローラ51A, 51Bのうち、導入路装置60側に配置されたローラ51A を介して無端ベルト53を駆動するための駆動モータ55と、この駆動モータ55の駆動力をローラ51A に伝達するための図示しない減速ギア群とを備えたものとなっている。
二つのローラ51A, 51Bは、その間に無端ベルト53が掛け渡される二つのベルト車となっており、ローラ51A の方がローラ51B よりも若干高い高さレベルに配置され、無端ベルト53の移送面を手前側に向かってやや上り勾配となるように傾斜させている。
余剰メダル排除ローラ52は、その外周面に、その回転軸の軸方向に延びる撹拌溝58が形成されたものとなっている。無端ベルト53は、余剰メダル排除ローラ52を回転駆動させて、撹拌溝58に無端ベルト53の上方のメダルを攪拌させることにより、メダルの滞留を防止してメダルの効率よい移送が行えるようになっている。
このような余剰メダル排除ローラ52の外周面と、無端ベルト53のメダルを載置させる移送面とが形成する隙間54は、メダル1枚の厚みよりも大きく、メダル2枚分の厚みよりは小さい寸法となっている。
さらに、余剰メダル排除ローラ52がローラ51A, 51Bと同一方向に回転するので、互いに対向する無端ベルト53の移送面と余剰メダル排除ローラ52の外周面とは、その移動方向が互いに逆になっている。
そして、無端ベルト53に移送されてきたメダルが複数枚重なった状態で余剰メダル排除ローラ52に接近すると、一番下の1枚の遊技メダルを残して、2枚目より上の遊技メダルは、余剰メダル排除ローラ52によって、余剰メダル排除ローラ52の上流側に設けられた空間であるメダル戻り部45へ向かって弾き飛ばされるようになっている。
すなわち、ユニットカバー41の上面部分には、平板状の移動調整弁43が垂れ下がった状態で揺動自在に取り付けられている。
また、ユニットカバー41の内側面には、移動調整弁43に向かって突出するストッパ43C が設けられている。このストッパ43C は、垂れ下がり状態における移動調整弁43のメダル戻り部45側の面に係合するものとなっている。移動調整弁43は、先端部分がストッパ43C に係止されるので、メダル貯め部44側へは回動可能とされ、メダル戻り部45側へは回動不可能となっている。
一方、移動調整弁43は、メダル戻り部45からメダル貯め部44へのメダルが後退することを適宜許容するので、重なった複数のメダルのうち、上方に配置されていた余剰なメダルが余剰メダル排除ローラ52によってメダル戻り部45側へ向かって弾き飛ばされると、移動調整弁43を押し開いて、速やかに、メダル貯め部44に戻るようになっている。
また、余剰メダル排除ローラ52には、図示しないワンウェイ・クラッチ等の内部機構を介して駆動トルクが加わるようになっている。このため、無端ベルト53を逆回転する場合には、図示しないワンウェイ・クラッチ等の内部機構により、余剰メダル排除ローラ52が回転しないようになっている。
(導入路装置60)
導入路装置60は、左側に配置されたスロットマシン1の側方移送通路12A 、及び、右側に配置されたスロットマシン1の側方移送通路12B のいずれかにメダルを導入するための装置である。
このうち、受入部63は、図5中上端が無端ベルト53側へ湾曲した姿勢誘導板62A と、この姿勢誘導板62A に対向して配置された平板状の通路形成板62B と、姿勢誘導板62A 及び通路形成板62B の間に形成された通路部65とを備えたものとなっている。
このような受入部63は、メダルを姿勢誘導板62A に沿わせて移動させることにより、無端ベルト53の移送面の上に倒れた状態で移送されてきたメダルを起し、通路部65を通じてメダルを下方の切換部70へ落下させるながら切換部70へと導くものである。
近接センサ64は、メダルの接近を検知する応答性能が比較的良好なものである。このような近接センサ64は、メダルが近接センサ64の近傍を通過すると、メダルを検知した旨を示す検知信号を一時的に出力するものである。そして、メダルが詰まると、近接センサ64からメダルの検知信号が連続的に出力されるようになっている。これにより、メダルの通過及びメダル詰まりの両方が検知可能となっている。
このような近接センサ64としては、検出領域内の磁界の変化を検出する誘導形近接スイッチ、検出領域内の電界の変化を検出する静電容量形近接スイッチ、及び、光線の反射又は遮断を検出する光学近接スイッチ等の非接触式近接スイッチを採用するのが好ましいが、非検出物と直接接触することによって検出を行う機械式の近接スイッチ、いわゆるリミットスイッチを採用することもできる。
例えば、通路部65の内部で遊技メダルが詰まると、近接センサ64は、検知信号を出力し続けるようになっている。そして、メダル貸出機2の制御部は、近接センサ64からの検知信号を連続的に受信すると、メダル移送に異常が生じたと判断し、すべての動作を一時的に停止させるとともに、遊技者に対して、メダルが詰まったので、係員等を呼ぶことを促すための音声を出力する、あるいは、その旨の表示を行うように設定されている。
切換部70は、図3に示すように、一方側のスロットマシン1の方向を向く位置から、他方側のスロットマシン1の方向を向く位置の2位置間を移動可能に形成され、いずれかのスロットマシン1の上部投入開口11にメダルを投入するための貸出ノズル71を備えたものである。そして、切換部70には、図5に示すように、貸出ノズル71の先端部分を両側のスロットマシン1のうちの一方側のスロットマシン1から他方側のスロットマシン1へ駆動させるための駆動装置72が設けられている。
このうち、貸出ノズル71は、図3の如く、カバー部材61に回動可能に取り付けられている回動部材73の周面に突設されている。換言すると、貸出ノズル71は、その基端部分がカバー部材61に回転可能に取り付けられたものとなっている。
図3に戻って、カバー体30の前面における図3中左側に偏った位置には、押しボタン式の貸出スイッチ67A が設けられている。また、カバー体30の前面における図3中右側に偏った位置には、押しボタン式の貸出スイッチ67B が左側の貸出スイッチ67A に対応した高さレベルとなるように設けられている。
これらの貸出スイッチ67A, 67Bは、左右いずれかのスロットマシン1を特定して貸し出しを開始するためのスイッチとなっている。
一方、貸出スイッチ67B を押圧操作することにより、両側のスロットマシン1のうち、図3中右側のスロットマシン1が特定されるようになっている。この貸出スイッチ67B の押圧操作により、駆動装置72は、回動部材73を反時計方向へ回動駆動して、貸出ノズル71を特定された図3中右側のスロットマシン1に臨む位置まで貸出ノズル71を移動させることが許容されるようになっている。
固定ノズル74A は、図3中左側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12A の右端部と対向するメダル排出口66A が先端に設けられ、当該側方移送通路12A の内部にメダルを送り込む筒状部材である。換言すると、固定ノズル74A は、図3中左側のスロットマシン1に臨む位置に貸出ノズル71が配置された際に、貸出ノズル71と接続されることにより、図3中左側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12A と、貸出ノズル71とを相互に連通する筒状部材である。
固定ノズル74B は、図1中右側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12B の左端部と対向するメダル排出口66B が先端に設けられ、当該側方移送通路12B の内部にメダルを送り込む筒状部材である。換言すると、固定ノズル74B は、図1中右側のスロットマシン1に臨む位置に貸出ノズル71が配置された際に、貸出ノズル71と接続されることにより、図1中右側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12B と、貸出ノズル71とを相互に連通する筒状部材である。
また、固定ノズル74B と回動部材73との間には、固定ノズル74A 側と同様に、貸出ノズル71が固定ノズル74B との接続位置に移動された際に、貸出ノズル71を内部に収納する凹部75B が設けられている。
以上において、貸出ノズル71が左側のスロットマシン1の方向を向く位置は、凹部75A の内部に設定され、貸出ノズル71が右側のスロットマシン1の方向を向く位置は、凹部75B の内部に設定され、これらの二つの位置は、両方ともメダル貸出機2側に設定されたものとなっている。
また、凹部75B の奥側に設けられている側面部分は、貸出ノズル71が左側のスロットマシン1の方向を向く位置の近傍となる部位となっている。そして、この凹部75B の側面部分は、回転してきた貸出ノズル71の側部である側面部分と係合して、貸出ノズル71を当該位置に位置決めする係合当接部76B となっている。
この際、凹部75A には、貸出ノズル71が内部に収納されたことを検出する図示しない左側ノズル近接センサが設けられている。この左側ノズル近接センサは、貸出ノズル71が凹部75A の内部に収納されると、収納検出信号を出力するものとなっている。
また、凹部75A の内部に収納された貸出ノズル71がぐらつかないように、貸出ノズル71及び凹部75A の互いに対向する側面には、互いに吸着し合う向きに磁極が配置された図示しない磁石がそれぞれ設けられている。
また、凹部75B の内部に収納された貸出ノズル71がぐらつかないように、貸出ノズル71及び凹部75B の互いに対向する側面には、互いに吸着し合う向きに磁極が配置された図示しない磁石がそれぞれ設けられている。
なお、駆動装置72は、前述した磁石の吸着力よりも充分強い駆動力を発揮するものが採用され、磁石の吸着力に抗して回動部材73を回動駆動できるようになっている。
また、メダル通路73A の一端は、回動部材73の上方の端面に開口され、この開口がメダル入口73B となっている。また、メダル通路73A の他端は、貸出ノズル71の先端部分に開口され、この開口がメダル出口73C となっている。
上方から落下してきたメダルは、メダル入口73B から略L字形状に延びるメダル通路73A の内部に進入し、メダル通路73A の折れ曲がり部分で進行方向を略水平方向に変換され、メダル出口73C から略水平方向へ排出されるようになっている。
そして、貸出ノズル71が凹部75A に収納された状態においては、導入路装置60の通路部65、回動部材73のメダル通路73A 、及び、固定ノズル74A の内部に形成されている通路が接続され、無端ベルト53によってメダル貯め部44から送り出されたメダルを左側のスロットマシン1に設けられた側方移送通路12A の入口まで導く一連のメダル通路を形成するようになっている。
以上において、側方移送通路12A, 12Bのうち、左側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12A は、当該スロットマシン1の方向を向く位置に配置された貸出ノズル71から排出されたメダルを、当該スロットマシン1に設けられた上部投入開口11まで導くものとされている。一方、右側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12B は、当該スロットマシン1の方向を向く位置に配置された貸出ノズル71から排出されたメダルを、当該スロットマシン1に設けられた上部投入開口11まで導くものとされている。
次に、回動部材73の下方に配置された駆動装置72の動作を制御して貸出ノズル71の先端部分を移動させるノズル制御装置である駆動制御装置280 について説明する。
すなわち、駆動制御装置280 は、メダル投入装置3の動作を制御するために、マイクロコンピュータを利用したCPU並びにROM及びRAM等の記憶手段を含んで構成されたハードウェアに、メダルの貸出動作制御を行うためのソフトウェアがインストールされものである。
そして、駆動制御装置280 には、両側に配置された2台のスロットマシン1のいずれかに貸出ノズル71の先端部分を移動させる必要が生じると、駆動装置72の動作を制御して貸出ノズル71の先端部分を移動させるノズル制御プログラムもインストールされている。これにより、駆動制御装置280 は、駆動装置72の動作を制御するノズル制御装置を兼用するようになっている。換言すると、駆動制御装置280 は、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが操作されると、両側のスロットマシン1のうち、操作された貸出スイッチ67A, 67Bによって特定されたスロットマシン1にメダルを貸し出す位置まで貸出ノズル71を移動させるために、駆動装置72の動作を制御するものとなっている。このために、駆動制御装置280 には、図8に示すように、駆動装置72の動作を制御するノズル制御手段281 が設けられている。
特定移動制御手段282 は、紙幣投入口21に紙幣が投入された後、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが操作されると、駆動装置72を作動させて、操作された貸出スイッチ67A, 67Bにより特定されたいずれかのスロットマシン1側へ貸出ノズル71の先端部分を移動させるものである。
これらの信号の受信により、特定移動制御手段282 は、紙幣が投入されたこと、メダルの貸出先として左側のスロットマシン1が特定されたこと、及び、メダルの貸出先として右側のスロットマシン1が特定されたことを検知できるようになっている。
また、特定移動制御手段282 からは、駆動装置72の動作を制御するための制御出力信号と、メダルの貸出処理が行われていることを示す貸出処理信号とが出力されるようになっている。
このような特定移動制御手段282 は、紙幣投入口21に紙幣が投入されたことを検知した後、貸出スイッチ67A が操作されたことを検知すると、駆動装置72を作動させて、凹部75A 内まで貸出ノズル71の先端部分を移動させる移動処理を行うようになっている。
また、特定移動制御手段282 は、紙幣投入口21に紙幣が投入されたことを検知した後、貸出スイッチ67B が操作されたことを検知すると、駆動装置72を作動させて、凹部75B 内まで貸出ノズル71の先端部分を移動させる移動処理を行うようになっている。
大当たり移動制御手段283 は、当該メダル貸出機2がメダルを貸し出す動作を行っていないときに、2台のスロットマシン1のうち一方側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選すると、他方側のスロットマシン1にメダルを供給する位置に、貸出ノズル71の先端部分を移動させるものである。
これらの信号の受信により、大当たり移動制御手段283 は、メダル貸出機2がメダルを貸し出す動作を行っていないこと、左右いずれかのスロットマシン1が大当たりに当選したこと、凹部75A, 75Bのいずれかにも貸出ノズル71が収納されていること、及び、凹部75A, 75Bのいずれかにも貸出ノズル71が収納されていない、すなわち、その中間地位に配置されていることを検知できるようになっている。
このうち、制御出力信号は、駆動装置72を作動させるノズル用駆動装置ドライバ285 へ送出されている。ノズル用駆動装置ドライバ285 は、受信した制御出力信号に基づいて、駆動装置72を作動させるようになっている。なお、貸出ノズル71の中間配置処理、及び、その指令信号については後で説明する。
このような大当たり移動制御手段283 は、貸出ノズル71の先端部分が凹部75A 、あるいは、凹部75A と凹部75B との中間位置に配置されている状態にあることを検知するとともに、左側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選したことを検知すると、凹部75B まで貸出ノズル71の先端部分を移動させるものとなっている。
さらに、大当たり移動制御手段283 は、貸出ノズル71の先端部分が凹部75B に配置されている状態にあることを検知するとともに、左側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選したことを検知すると、貸出ノズル71の移動処理が行えないと判断し、貸出ノズル71の中間配置処理を行う旨を指令する指令信号を大当たり配置制御手段284 へ出力するようになっている。
大当たり配置制御手段284 は、所定の条件が成立することにより、中間配置処理を実行するものとなっている。すなわち、2台のスロットマシン1のうち、他方側のスロットマシン1にメダルを供給する位置に、貸出ノズル71の先端部分が位置し、且つ、メダルを貸し出す動作を行っていないときに、一方側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選するという条件が成立すると、大当たり配置制御手段284 は、中間配置処理を実行するようになっている。中間配置処理の実行により、一方側のスロットマシン1にメダルを供給する位置と、他方側のスロットマシン1にメダルを供給する位置との中間位置まで、貸出ノズル71の先端部分が移動されるようになっている。
また、大当たり配置制御手段284 からは、駆動装置72の動作を制御するための制御出力信号がと、駆動装置72を作動させるノズル用駆動装置ドライバ285 へ送出されるようになっている。ノズル用駆動装置ドライバ285 は、受信した制御出力信号に基づいて、駆動装置72を作動させるようになっている。
また、大当たり配置制御手段284 は、大当たり移動制御手段283 が貸出ノズル71の先端部分が凹部75A に配置されている状態にあることを検知するとともに、右側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選したことを検知すると、貸出ノズル71の先端部分を、前述の場合と同様に、凹部75A と凹部75B との中間位置まで移動させて、当該中間位置に配置させるようになっている。
メダル貸出動作に係る一連の処理であるメダル貸出処理、及び、大当たり当選報知動作に係る一連の処理である大当たり当選報知処理は、駆動制御装置280 のCPU内部で並列処理され、遊技者から見ると、同時に処理されるものとなっている。以下の説明では、まず最初に、メダル貸出処理及びについて説明し、この説明の次に、大当たり当選報知処理について説明する。
この閉鎖処理により、一方のスロットマシン1へメダルを貸し出す際に、他方のスロットマシン1で遊技を行っている遊技者が一括投入口31へ多数のメダルを投入しようとしても、一括投入口31が閉鎖されているので、遊技者は、一括投入口31へのメダルの投入が行えなくなる。これにより、2台のスロットマシン1の間にメダル貸出機2を設置し、これら2台のスロットマシンの両方に対して、1台のメダル貸出機2でメダルを貸し出すようにしても、一方のスロットマシン1で遊技している遊技者に貸し出されるメダルと、他方のスロットマシン1で遊技している遊技者が投入したメダルとがメダル貸出機2の内部で混ざり合うことがなく、所有者の異なるメダルが混ざり合ってしまうというトラブルを未然に防止することができる。
ステップS1200では、千円札が紙幣投入口21に投入されたか否かの判断がなされる。このステップS1200で、千円札が紙幣投入口21に投入されていないと判断された場合には、千円札が紙幣投入口21に投入されるまで、ステップS1200を繰り返す。一方、ステップS1200で、千円札が紙幣投入口21に投入されたと判断された場合には、次のステップS1300へ進む。
ステップS1300では、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが押圧操作されたか否か判断される。このステップS1300で、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが押圧操作されていないと判断された場合には、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが押圧操作されるまで、ステップS1300を繰り返す。一方、ステップS1200で、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが押圧操作されたと判断された場合には、次のステップS1400へ進む。
ステップS1500では、貸出ノズル71が凹部75A, 75Bのいずれかに到着して停止したか否かが判断される。このステップS1500で、貸出ノズル71が停止していないと判断された場合には、貸出ノズル71が停止するまで、ステップS1500を繰り返す。
ステップS1600では、貸出メダル払出装置25が駆動され、これにより、特定されたスロットマシン1にメダルを貸し出すメダル貸出処理が開始される。
ここで、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが押圧操作されないと、メダルを貸し出すメダル貸出処理が開始されないようになっており、これにより、誤ったスロットマシン1側にメダルを貸し出されることを未然に防止することができる。
また、貸出ノズル71が凹部75A, 75Bのいずれかに到着して完全に停止するまで、メダルを貸し出すメダル貸出処理が開始されないようになっており、これにより、固定された通路部65と、回動するメダル通路73A との接続部分においてメダル詰まりが発生することを未然に防止することができる。
一方、ステップS1700で、全メダルの排出が完了していると判断された場合には、ステップS1000から開始された一連のメダル貸出処理が完了する。
次に、大当たり当選報知処理について説明する。
ステップS2100では、貸出スイッチ67A, 67Bの操作によって特定されたスロットマシン1に、メダルを貸し出すメダル貸出処理が行われているか否かが判断される。このステップS2100で、メダル貸出処理が行われていると判断された場合には、メダル貸出処理が終了するまで、ステップS2100を繰り返す。一方、ステップS2100で、メダル貸出処理が行われていないと判断された場合には、次のステップS2200へ進む。
ステップS2300では、大当たり当選信号を出力したスロットマシン1側を向いている貸出ノズル71を移動させ、反対側のスロットマシン1の方を向かせる移動処理を行う。貸出ノズル71が反対側のスロットマシン1の方を向く位置まで移動したら、当該移動処理は完了し、ステップS2000から開始された一連の大当たり当選報知処理も完了する。
(実施形態の効果)
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
さらに、回転する貸出ノズル71の位置決めを行う係合当接部76C,76Dをメダル貸出機2に設け、メダルの投入のために回転させた貸出ノズル71を停止させる際に、回転する貸出ノズル71の側部を係合当接部76C,76Dに係合させて、貸出ノズル71を所定位置に停止させるようにしたので、メダルの自動投入のために貸出ノズル71を移動可能としても、貸出ノズル71の停止位置がずれたりせず、貸出ノズル71から排出されたメダルが、スロットマシン1の側方移送通路12A, 12Bの内部に確実に進入するようになり、これにより、メダル投入口へのメダルの自動投入を確実に行うことができる。
(変形例)
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
また、スロットマシンとしては、その前面の右側縁近傍に1つのメダル投入部10が形成されたものに限らず、その前面の両側縁近傍にそれぞれ1つのメダル投入部10が設けられ、これら2つのメダル投入部10が左右対称に配置されたものでもよい。このように2つのメダル投入部10が左右対称に配置されたスロットマシンを採用すれば、側方移送通路12A 及び側方移送通路12B の長さを均等にすることができる。
すなわち、カバー部材61に回動可能に取り付けられている回動部材73の周面には、前記実施形態における貸出ノズル71に比べて著しく長い貸出ノズル71A が突設されている。
この貸出ノズル71A は、左側のスロットマシン1の方向を向く位置まで移動すると、先端部分が当該スロットマシン1に設けられた側方移送通路12A の端部に到達し、且つ、右側のスロットマシン1の方向を向く位置まで移動すると、先端部分が当該スロットマシン1に設けられた側方移送通路12B の端部に到達するようになっている。
そして、側方移送通路12A, 12Bの端部の近傍には、スロットマシン1の操作部16の上面から上方へ突出する係合当接部76C, 76Dがそれぞれ設けられている。これらの係合当接部76C, 76Dの各々は、回転してきた貸出ノズル71A の側部と係合して、当該貸出ノズル71A を当該位置に位置決めするものである。
メダル貸出機2は、貸出ノズル71A でメダルをスロットマシン1側へ送り込むにあたり、係合当接部76C, 76Dで貸出ノズル71A の位置決めを行うことにより、貸出ノズル71A から排出されたメダルが、スロットマシン1の側方移送通路12A, 12Bのそれぞれの内部に確実に取り込まれるように形成されている。
2 メダル貸出機
11 メダル投入口としての上部投入開口
12A, 12B 移送通路としての側方移送通路
67A, 67B 貸出スイッチ
71,71A 貸出ノズル
72 駆動装置
76A〜76D 係合当接部
280 制御装置としての駆動制御装置
Claims (2)
- スロットマシンの間に配置され、いずれの側のスロットマシンに対しても、そのメダル投入口にメダルを投入することが可能となったメダル貸出機であって、
両側に配置されるスロットマシンの各々は、当該メダル貸出機に隣接する部分からメダル投入口までメダルを立てて回転させながら導く溝状の移送通路を備えたものであり、
板状の空間に形成されて、貸出されるメダルが起立状態を維持したまま落下する通路部と、
回転可能に取り付けられた基端部分を中心に、一方側のスロットマシン方向を向く位置、及び、他方側のスロットマシン方向を向く位置の2位置間を回転可能に形成され、前記通路部からのメダルをいずれかのスロットマシンのメダル投入口にメダルを投入するための貸出ノズルとを設け、
この貸出ノズルには、板状の空間に形成されて、前記通路部からのメダルが起立状態を維持したまま通過するメダル通路が形成されており、
前記貸出ノズルの先端部分を両側のスロットマシンのうちの一方側のスロットマシンから他方側のスロットマシンへ移動させるための駆動装置と、
いずれかのスロットマシンを特定して貸し出しを開始するための貸出スイッチと、
2台のスロットマシンのいずれかに貸出ノズルの先端部分を移動させる必要が生じると、駆動装置を制御して貸出ノズルの先端部分を移動させる制御装置とを備え、
前記移送通路のうち、一方側のスロットマシンに設けられている移送通路は、当該一方側のスロットマシン方向を向く位置に配置された貸出ノズルから排出されたメダルを、当該一方側のスロットマシンに設けられたメダル投入口まで導くものとされ、
他方側のスロットマシンに設けられている移送通路は、当該他方側のスロットマシン方向を向く位置に配置された貸出ノズルから排出されたメダルを、当該他方側のスロットマシンに設けられたメダル投入口まで導くものとされ、
前記制御装置は、前記貸出スイッチが操作されると、両側のスロットマシンのうち、貸出スイッチによって特定されたスロットマシンにメダルを貸し出す位置まで前記貸出ノズルを移動させるために、駆動装置の動作を制御するものとなっており、
前記貸出ノズルが一方側のスロットマシン方向を向く位置、及び、前記貸出ノズルが他方側のスロットマシン方向を向く位置の近傍には、回転してきた貸出ノズルの側部と係合して、当該貸出ノズルを当該位置に位置決めする係合当接部がそれぞれ設けられ、
これらの係合当接部の各々で位置決めされた貸出ノズルから送り込まれてきたメダルが、前記スロットマシンの移送通路の内部に取り込まれるように形成され、
前記貸出ノズルが、係合当接部の各々で位置決めされているときには、この貸出ノズルのメダル通路と前記通路部とが連続した一連の板状の通路となり、
前記貸出ノズルが、一方側のスロットマシン方向を向く位置と他方側のスロットマシン方向を向く位置との間に位置しているときには、この貸出ノズルのメダル通路は、前記通路部に対して交差する位置となることを特徴とするメダル貸出機。 - その前面の両端縁近傍にそれぞれ前記貸出スイッチが設けられ、一方の端縁近傍に設けられた貸出スイッチは、当該一方の端縁に近接して配置されたスロットマシンを特定するものとされ、他方の端縁近傍に設けられた貸出スイッチは、当該他方の端縁に近接して配置されたスロットマシンを特定するものとなっていることを特徴とする請求項1に記載のメダル貸出機。
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