JP2007244428A - メダル貸出機 - Google Patents

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Abstract

【課題】両側に配置された2台のスロットマシンのいずれにもメダルの自動投入が行えるメダル貸出機の提供。
【解決手段】途中で二つの分岐路65A, 65Bに分岐した搬送路65を設け、且つ、この搬送路65の各分岐路65A, 65Bの先端を、両側に配置された各スロットマシン1の側方移送通路12A, 12Bにそれぞれ接続し、更に、搬送路65の分岐部分に回動可能に設けた切換部材73で、二つの分岐路65A, 65Bの一方から他方へメダルの移送先を切り換える。これにより、メダルの貸出を受けたいスロットマシン1側に配置された分岐路65A, 65Bのいずれかにメダルが移送されるようになり、搬送路65を通じてメダルを貸し出すべきスロットマシン1に導かれて、当該スロットマシン1の上部投入開口11にメダルが自動的に投入される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、遊技を行うのにメダルを投入する必要があるスロットマシンに、メダルを投入するメダル貸出機に関する。
従来から、人々に娯楽を提供する遊技機として、遊技媒体であるメダルを用いるスロットマシンが利用されている。このスロットマシンでは、メダルを投入した後、所定の操作を行うと、複数種類の図柄が記された複数の回転リールが一斉に回転駆動される。そして、遊技者は、回転された複数の回転リールを順番に停止させていき、停止させた回転リールに示される図柄を所定の組合せに揃えることができれば、入賞となり、スロットマシンに設けられているメダル貯留用の下皿に所定枚数のメダルが払い出され、これらのメダルを賞品として受けることができる。
ここで、スロットマシンを備えた遊技場には、遊技者にメダルを貸し出すためのメダル貸出機が設けられているのが一般的である。そして、配列された複数のスロットマシンの間にメダル貸出機を設置すれば、隣接するスロットマシンで遊技を行う遊技者が当該スロットマシンから離れなくとも、メダルの貸し出しを受けることができる。
ここで、メダル貸出機としては、先端部分に設けられた開口からスロットマシンの下皿へメダルを排出する供給ノズルを備え、且つ、この供給ノズルの先端部分が回動可能とされ、両側に配置されたスロットマシンの一方から他方へ、手動で供給ノズルの先端部分を回動させることができるノズル回動式のメダル貸出機が知られている。このようなノズル回動式のメダル貸出機を採用すれば、1台のメダル貸出機で両側に配置された2台のスロットマシンのいずれにもメダルを供給することができる。
さらに、ノズル回動式のメダル貸出機としては、供給ノズルを回動駆動するためのモータを備え、且つ、このモータを駆動させるための貸出スイッチが、両側に配置されたスロットマシンの各々に対応した位置に設けられたものが知られている。
このようなメダル貸出機によれば、当該メダル貸出機に隣接する一方のスロットマシンで遊技を行うにあたり、遊技者が貸出メダルの代金を支払うとともに、当該スロットマシンに対応する貸出スイッチを操作すると、メダル貸出機のモータが当該スロットマシンの下皿に近づく方向へ供給ノズルの先端部分を回動させ、供給ノズルの先端開口が下皿の上方に到達すると、供給ノズルの先端開口から下皿に向かって所定枚数のメダルが排出される。これにより、両側に配置されたスロットマシンのうち、メダルの供給が必要なスロットマシンの下皿にメダルが自動供給されるようになり、遊技者の遊技における便宜を図ることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−102990号(第12頁、図15)
前述のようなメダル貸出機では、メダル貸出機がスロットマシンの下皿にメダルが供給した後、遊技者は、スロットマシンの下皿に貯留されているメダルを手でメダル投入口まで運んで投入しなければならず、スロットマシンのメダル投入口にメダルを自動的に投入することができない、という問題がある。
ここで、スロットマシンへのメダル投入を自動化するために、メダル貸出機に設けられている供給ノズルの先端開口を、スロットマシンに設けられているメダル投入口の直上位置まで移動できるようにすることが考えられるが、スロットマシンのメダル投入口は、スロットマシンの右側に偏って配置されているので、右側のスロットマシンのメダル投入口に供給ノズルを到達させようとすると、供給ノズルが移動不可能な長さとなってしまう。このため、供給ノズルの先端開口を単に移動可能にしただけでは、メダル投入口へのメダルの自動投入を実現することは非常に困難である。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、両側に配置された2台のスロットマシンのいずれにもメダルの自動投入が行えるメダル貸出機を提供することである。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、前述の目的を達成するためになされたものである。以下に、各発明の特徴点を、図面に示した発明の実施の形態を用いて説明する。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1に記載された発明は、複数のスロットマシン(1)の間に配置され、いずれの側のスロットマシン(1)に対しても、そのメダル投入口(11)にメダルを投入することが可能となったメダル貸出機(2)であって、両側に配置されるスロットマシン(1)の各々は、当該メダル貸出機(2)に隣接する部分からメダル投入口(11)までメダルを立てて回転させながら導く溝状の移送通路(12A, 12B)を備えたものであり、これらのスロットマシン(1)に対してメダルを移送するための駆動力を発生する駆動源(55)を有し、この駆動源(55)の駆動力でメダルを移送するメダル移送装置(40)と、このメダル移送装置(40)から両側に配置されたスロットマシン(1)のいずれへもメダルを導くことができるように、途中で二つの分岐路(65A, 65B)に分岐し、且つ、これら二つの分岐路(65A, 65B)の先端が両側に配置されたスロットマシン(1)の各移送通路(12A, 12B)の端部にそれぞれ対向して、当該移送通路(12A, 12B)との間でメダルの受け渡しが可能となった搬送路(65)と、この搬送路(65)の分岐部分に移動可能に設けられた切換部材(73, 93)を有し、この切換部材(73, 93)の移動により前記二つの分岐路(65A, 65B)の一方から他方へメダルの移送先を切り換える切換装置(70, 90)と、この切換装置(70, 90)の切換部材(73, 93)を駆動する切換駆動装置(72, 92)と、いずれかのスロットマシン(1)を特定して貸し出しを開始するための貸出スイッチ(67A, 67B)と、いずれかの側のスロットマシン(1)にメダルを貸し出すにあたり、メダルの移送先を切り換える必要が生じると、切換駆動装置(72, 92)を制御して当該切換駆動装置(72, 92)に切換部材(73, 93)を駆動させる制御装置(281) とを備え、前記貸出スイッチ(67A, 67B)が操作されると、前記制御装置(281) が切換駆動装置(72, 92)の動作を制御して、両側のスロットマシン(1)のうち、貸出スイッチ(67A, 67B)によって特定されたスロットマシン(1)側の分岐路(65A, 65B)にメダルを移送する位置に前記切換部材(73, 93)を移動させるように形成されていることを特徴とする。
(請求項2)
(特徴点)
請求項2記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記搬送路(65)の分岐部分に、前記二つの分岐路(65A, 65B)のそれぞれへの入口となる二つの開口が形成され、前記切換装置(70)の切換部材(73)は、内部をメダルが通行可能となっているとともに、途中で折れ曲がっているメダル通路(73A) を有し、このメダル通路(73A) の一端が前記二つの開口の一方に対向する位置、及び、前記二つの開口の他方に対向する位置の二位置間を回動可能に設けられ、前記搬送路は、前記メダル通路(73A) の一端が前記二つの開口の一方に対応する位置まで前記切換部材(73)が回動されると、前記二つの開口の一方が入口となる分岐路(65A, 65B)にメダルを案内して、一方の側に配置されたスロットマシンにメダルを導き、前記メダル通路(65A, 65B)の一端が前記二つの開口の他方に対応する位置まで前記切換部材(73)が回動されると、前記二つの開口の他方が入口となる分岐路(65A, 65B)にメダルを案内して、他方の側に配置されたスロットマシン(1)にメダルを導くものとなっていることを特徴とする。
(請求項3)
(特徴点)
請求項3記載の発明は、前述した請求項1に記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記搬送路(65)の分岐部分に、前記二つの分岐路(65A, 65B)のそれぞれへの入口となる二つの開口(91A, 91B)が形成され、前記切換装置(90)の切換部材(93)は、前記二つの開口(91A, 91B)の一方を塞ぐ位置及び前記二つの開口(91A, 91B)の他方を塞ぐ位置の二位置間を移動可能に設けられ、前記搬送路(65)は、前記二つの開口(91A, 91B)の他方が前記切換部材(93)で塞がれると、前記二つの開口(91A, 91B)の一方が入口となる分岐路(65A, 65B)にメダルを案内して、一方の側に配置されたスロットマシン(1)にメダルを導き、前記二つの開口(91A, 91B)の一方が前記切換部材(93)で塞がれると、前記二つの開口(91A, 91B)の他方が入口となる分岐路(65A, 65B)にメダルを案内して、他方の側に配置されたスロットマシン(1)にメダルを導くものとなっていることを特徴とする。
(請求項4)
(特徴点)
請求項4記載の発明は、前述した請求項1から請求項3までのいずれかに記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項4記載の発明は、その両側に備えられた側面のそれぞれに前記貸出スイッチ(67A, 67B)が設けられ、一方の側面に設けられた貸出スイッチ(67A) は、当該一方の側面に隣接して配置されたスロットマシン(1)を特定するものとされ、他方の側面に設けられた貸出スイッチ(67B) は、当該他方の側面に隣接して配置されたスロットマシン(1)を特定するものとなっていることを特徴とする。
(請求項5)
(特徴点)
請求項5記載の発明は、前述した請求項1から請求項3までのいずれかに記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項5記載の発明は、その前面の両端縁近傍にそれぞれ前記貸出スイッチ(67A, 67B)が設けられ、一方の端縁近傍に設けられた貸出スイッチ(67A) は、当該一方の端縁に近接して配置されたスロットマシン(1)を特定するものとされ、他方の端縁近傍に設けられた貸出スイッチ(67B) は、当該他方の端縁に近接して配置されたスロットマシン(1)を特定するものとなっていることを特徴とする。
(請求項1の効果)
以上のように構成されている本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、途中で二つの分岐路に分岐した搬送路を設け、且つ、この搬送路の各分岐路の先端を、両側に配置された各スロットマシンの移送通路にそれぞれ接続可能とし、更に、搬送路の分岐部分に設けた切換部材で、二つの分岐路の一方から他方へメダルの移送先を切り換えるようにしたので、切換装置の切換部材を適宜移動することにより、メダルの貸出を受けたいスロットマシン側に配置された分岐路にメダルが移送されるようになる。これにより、メダルは、搬送路を通じて貸出先のスロットマシンに導かれて、当該スロットマシンのメダル投入口に投入されるようになる。
従って、スロットマシンのメダル投入口まで達する長い筒状部材を移動可能に設けなくとも、両側に配置されたスロットマシンのいずれに対しても、メダル投入口へのメダルの投入が行えるようになり、メダル投入口にメダルを自動投入することを容易に実現することができる。
(請求項2の効果)
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2記載の発明によれば、途中で折れ曲がっているメダル通路が内部に設けられた切換部材を回動させることで、切換部材の内部に形成されたメダル通路を通り抜けたメダルの送出方向を変えられるようにし、更に、搬送路の分岐部分に形成された二つの開口のいずれか一方に、前述のメダル通路の一端を対向させ、これにより、二つの開口のいずれか一方を入口とする分岐路の内部へメダルを導くようにしたので、当該分岐路を通じて、メダルの貸出を受けたいスロットマシンの移送通路にメダルが導かれて、そのメダル投入口までメダルが確実に到達するようになり、両側に配置されたスロットマシンのいずれに対しても、メダル投入口にメダルを確実に自動投入することができる。
(請求項3の効果)
請求項3記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明によれば、搬送路の分岐部分に移動可能に設けた切換部材で二つの開口のいずれか一方を塞ぎ、切換部材によって塞がれていない開口を入口とする分岐路の内部へメダルを導くようにしたので、当該分岐路を通じて、メダルの貸出を受けたいスロットマシンの移送通路にメダルが導かれて、そのメダル投入口までメダルが確実に到達するようになり、両側に配置されたスロットマシンのいずれに対しても、メダル投入口にメダルを確実に自動投入することができる。
そのうえ、切換部材は、搬送路の分岐部分においてメダルが開口へ進入することを阻止できる程度に、サイズを確保できればよいので、小型のものが採用できるようになり、この切換部材を駆動する切換駆動装置も小型のものを採用でき、これにより、切換装置全体を小型化でき、切換装置を設けても、メダル貸出機が大型化するのを未然に防止することができる。
(請求項4の効果)
請求項4記載の発明によれば、上記した請求項2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項4記載の発明によれば、その両側に備えられた側面のそれぞれに貸出スイッチを設けたので、その両側に配置されたスロットマシンのそれぞれで遊技している遊技者は、メダル貸出機からメダルの貸出を受けるにあたり、当該メダル貸出機の最寄りの側面に設けられた貸出スイッチを操作すればよい。このため、反対側の側面に設けられた貸出スイッチを誤って操作するおそれがなくなり、誤操作により反対側のスロットマシンにメダルが供給されることを未然に防止することができる。
(請求項5の効果)
請求項5記載の発明によれば、上記した請求項2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項5記載の発明によれば、その前面の両端縁近傍にそれぞれ貸出スイッチを設けたので、その両側に配置されたスロットマシンのそれぞれで遊技している遊技者は、メダル貸出機からメダルの貸出を受けるにあたり、当該メダル貸出機の最寄りの側縁近傍に設けられた貸出スイッチを操作すればよい。このため、反対側の側縁近傍に設けられた貸出スイッチを誤って操作するおそれがなくなり、前述の請求項4に記載の発明と同様に、誤操作により反対側のスロットマシンにメダルが供給されることを未然に防止することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態である実施形態について、図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図8は、本発明の第1実施形態を示すものである。図1は、本実施形態に係るスロットマシン及びメダル貸出機を示す正面図及び平面図、図2は、本実施形態に係るスロットマシン及びメダル貸出機を示す斜視図、図3は、本実施形態に係るメダル貸出機の要部を示す拡大斜視図、図4は、本実施形態に係るスロットマシンの要部を示す拡大斜視図、図5は、本実施形態に係るメダル貸出機の要部を示す拡大断面図、図6は、本実施形態に係る貸出ノズルを示す拡大断面図、図7は、本実施形態に係る貸出ノズルを示す拡大斜視面図、図8は、本実施形態に係るノズル制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図1及び図2において、本実施形態に係るメダル貸出機2は、遊技を行うためにメダルの投入が必要なメダル遊技機であるスロットマシン1で遊技を行う遊技者に、メダルを貸し出すためのものである。このようなメダル貸出機2は、遊技場に設置されている2台のスロットマシン1の間に配置されるようになっている。
ここで、メダル貸出機2には、2つの動作モードが設定されている。その一方は、両側に配置された2台のスロットマシン1のうち、遊技場の係員等が指定した一方のスロットマシン1へのみ、メダルの投入が可能な片側供給モードである。そして、他方の動作モードは、2台のスロットマシン1のいずれかへもメダルの投入が可能な両側供給モードである。そして、これら2つの動作モード、すなわち、片側供給モード及び両側供給モードは、遊技場の係員等によるキースイッチ操作により、一方から他方へ切り換えることが可能となっている。
このようなメダル貸出機2の筐体である外箱20は、スロットマシン1とともに整列配置できるように、スロットマシン1の筐体4に対応した高さ及び奥行きに設定されるとともに、スロットマシン1の筐体4よりも幅が狭くされたものとなっている。
以下に、メダル貸出機2及びスロットマシン1について説明するが、メダル貸出機2について詳細に説明する前に、まず、スロットマシン1について簡単に説明する。
なお、以下の説明において、「前方向」や「手前方向」とは、スロットマシン1に向かって、奥から手前へ向かう方向、換言すると、スロットマシン1の筐体4の奥行き方向に沿って近づく方向をいう。
反対に、「後方向」や「奥方向」とは、スロットマシン1に向かって、手前から奥へ向かう方向、換言すると、スロットマシン1の筐体4の奥行き方向に沿って遠ざかる方向をいう。また、「左方向」及び「右方向」とは、それぞれスロットマシン1又はメダル貸出機2に向かった場合の右方向及び左方向をいう。
(スロットマシン1の概要)
本実施形態に係るスロットマシン1は、図1及び図2に示すように、前面が開口された略六面体の箱状に形成され筐体4と、筐体4の前面開口を塞ぐために筐体4に回動可能に取り付けられた前扉13とを備えている。
このうち前扉13は、筐体4の前面開口の上方部分を塞ぐ上部前扉13A と、筐体4の前面開口の下方部分を塞ぐ下部前扉13B とに分割されたものとなっている。
そして、上部前扉13A 及び下部前扉13B は、別々に回動するものであり、下部前扉13B を先に開放しなければ、上部前扉13A を開放できないようになっている。
このような前扉13には、筐体4の内部に設けられた図示しない回転リールの図柄を外部に露出させるための図柄表示窓14が形成されている。この図柄表示窓14の下方となる前扉13の上下方向における略中央部分には、スロットマシン1の遊技操作を行うための操作部16が設けられ、この操作部16にスタートスイッチ16A 及びストップスイッチ16B 等の操作用の機器が設置されている。
そして、この操作部16の図2中右方の端部近傍には、遊技メダルを投入するためのメダル投入部10が設けられている。
なお、筐体4の内部におけるメダル投入部10の下方には、特に図示しないが、遊技メダルの真贋を判断すると共に投入メダルをカウントするためのメダルセレクターが設けられている。
また、前扉13の下部には、払い出しメダルを貯留可能な下皿15が設けられている。
メダル投入部10は、図1及び図2に示すように、細長いスリット状に形成されて、上方から遊技メダルを1枚ずつ投入可能なメダル投入口としての上部投入開口11と、上部投入開口11の側方に凹溝状に連通する側方移送通路12A, 12Bとを備えたものとなっている。
側方移送通路12A は、メダル貸出機2に隣接する部分である、スロットマシン1の左方の側縁部分から上部投入開口11まで、メダルを立てた状態で回転させながら導く移送通路である。換言すると、側方移送通路12A は、図1〜図3に示すように、スロットマシン1がメダル貸出機2の左側に配置された場合に、図1〜図3において左方を向いて開口されたメダル貸出機2のメダル排出口66A から排出される遊技用のメダルを上部投入開口11まで導くものである。
また、側方移送通路12B は、メダル貸出機2に隣接する部分である、スロットマシン1の右方の側縁部分から上部投入開口11まで、メダルを立てた状態で回転させながら導く移送通路である。換言すると、側方移送通路12B は、図1及び図4に示すように、スロットマシン1がメダル貸出機2の右側に配置された場合に、図1において右方を向いて開口されたメダル排出口66B から排出される遊技用のメダルMを、図4の如く、上部投入開口11まで導くものである。
ここで、上部投入開口11がスロットマシン1の右方の側縁近傍に設けられていることから、スロットマシン1の左方の側縁部分から上部投入開口11まで延びる側方移送通路12B の方が側方移送通路12A よりも長くなっている。
なお、側方移送通路12B の底面には、図4中左側の端部から上部投入開口11側の端部へ向かって下り勾配が設けられている。このような底面の下り勾配により、メダルMは、側方移送通路12B の図4中左側の端部から上部投入開口11まで確実に到達するようになっている。
スロットマシン1は、メダルを投入して遊技を開始し、遊技結果によってはメダルを遊技者に払い出すものとなっている。更に具体的に説明すると、スロットマシン1は、遊技者がメダル投入部10から遊技メダルを投入し、スタートスイッチ16A を操作することにより、回転リールの回転を開始するとともに、内部で当否抽選を行うようになっている。
回転を開始した回転リールは、遊技者がストップスイッチ16B を操作することにより、回転を停止するになっている。
ここで、スロットマシン1は、通常遊技中に行われた当否抽選の結果、ボーナスゲーム等の大当たり役に当選することにより、図柄表示窓14に表示された回転リールの図柄が所定の組合せとなるように、遊技者が回転リールを停止させること、換言すると、遊技者が入賞を引き当てることが可能性となっている。
そして、スロットマシン1は、大当たり役に当選した遊技状況で、遊技者が停止させた回転リールの図柄が所定の組合せとなると、遊技者が入賞を引き当てたこととなり、通常遊技に比べて短時間に大量のメダルを獲得することが可能な大当たり遊技を行うことができるように構成されている。
(メダル貸出機2)
メダル貸出機2は、前述したようにスロットマシン1の間に配置され、いずれの側のスロットマシン1に対してもメダルを貸し出すことが可能なものとなっている。このために、メダル貸出機2の前面20A には、図2に示すように、貸し出されるメダルの代金としての紙幣が投入される紙幣投入口21が設けられている。
そして、メダル貸出機2は、スロットマシン1の側面側に隣接して設置される箱型の装置であって、紙幣、例えば、千円札が紙幣投入口21に投入されると、その千円札と引き替えに遊技者に遊技メダルを貸し出すものである。また、メダル貸出機2には、必要に応じて、貸し出したメダルをスロットマシン1のメダル投入部10に連続的且つ自動的に投入する機能が備えられている。
すなわち、メダル貸出機2は、図2に示すように、遊技者等が投入した紙幣を検査し、検査した紙幣を内部に貯留する紙幣カウンタ22と、投入された紙幣の金額に応じて遊技者にメダルを払い出す貸出メダル払出装置25と、外箱20の前面20A から突出するように取り付けられるとともに、メダルをスロットマシン1に連続投入するためのメダル投入装置3と、このメダル投入装置3の動作を制御する駆動制御装置280 とを備えたものである。
なお、遊技場の係員等によるキースイッチ操作は、例えば、駆動制御装置280 に対して行われるように構成することができる。
紙幣カウンタ22は、外箱20の前面下端の近傍に設けられた紙幣投入口21から内部に投入された紙幣の表面に印刷された図柄模様を読み取り、正規の紙幣であることを認識すると、貸出メダル払出装置25に所定枚数の遊技メダルを払い出させるものである。
この紙幣カウンタ22には、紙幣投入口21に投入された紙幣の表面に印刷された図柄模様を読み取るための図示しない紙幣センサが設けられている。
このような紙幣カウンタ22は、紙幣センサが出力する信号に基づいて、投入された紙幣が正規のものであるか否かを判定するとともに、当該紙幣の種類を判定する機能を有し、投入された紙幣が正規のものである場合には、紙幣の額に応じた紙幣信号を出力するものとなっている。
貸出メダル払出装置25は、紙幣カウンタ22からの紙幣信号を入力すると、紙幣信号に応じた枚数のメダルを遊技者に払い出すようになっている。
なお、メダル貸出機2としては、紙幣投入口21及び紙幣カウンタ22に加えて、硬貨投入口や硬貨カウンタ、及び、釣り銭払い出し口、更には、プリペイドカード投入口とカードリーダーとを備えたものでもよい。
貸出メダル払出装置25は、紙幣カウンタ22からの紙幣信号を受信すると、その内部に貯留していたメダルの払い出しを行う、いわゆるホッパー装置となっている。
この貸出メダル払出装置25には、特に図示していないが、多数のメダルを貯留しておくためのタンクと、このタンクの底部からメダルを1枚ずつ排出する送出円板と、この送出円板を回転駆動する駆動モータと、排出されるメダルをカウントするためのメダルセンサとが設けられている。
このうち、送出円板には、メダルが入り込む複数の孔が形成されている。そして、前述の駆動モータで送出円板が回転駆動されると、送出円板の孔に入ったメダルが1枚ずつ貸出メダル払出装置25の外へ排出されるようになっている。また、貸出メダル払出装置25は、メダルセンサがカウントしたメダル枚数が所定値に達すると、駆動モータを停止させ、メダルの払い出しを停止するように構成されている。
(メダル投入装置3)
メダル投入装置3は、貸出メダル払出装置25から、あるいは、遊技者の手から複数のメダルをまとめて受けるとともに、受けた複数のメダルをスロットマシン1のメダル投入部10へ連続的に投入するための機能を有するものである。
具体的には、メダル投入装置3は、図3及び図5に示すように、メダル貸出機2の外箱20の前面に突出するように取り付けられたカバー体30と、このカバー体30の内部に設けられるとともに、メダルを送り出すためのメダル移送装置40(図5にのみ示す)と、外箱20の前面から突出するカバー体30の先端部分に設けられるとともに、スロットマシン1のメダル投入部10側へ導くために、メダルの移動方向及び姿勢を変換する導入路装置60とを備えたものとなっている。
(カバー体30)
カバー体30は、図3及び図5の如く、外箱20の上下方向における略中央部分において、外箱20の前面20A から手前方向に突出する箱形部材である。
このカバー体30には、図5の如く、複数のメダルをまとめて内部に投入するために上方に開口された一括投入口31が形成されるとともに、この一括投入口31から投入されたメダルを一時的に貯留するためのメダル貯め部44が内部に設けられている。そして、このカバー体30の内部には、メダル貯め部44に貯留されているメダルをメダル移送方向の下流側へ連続的に移送可能なメダル移送装置40が収納されている。
カバー体30における一括投入口31の手前には、図3の如く、周縁部分に対して中央部分が凹まされるとともに、周縁部分から一括投入口31に向かって緩やかに傾斜した下り勾配を有する皿状部32が形成されている。
この皿状部32は、一括投入口31の手前側及び側方に向かって延出している。皿状部32の周縁部分は、内側よりも高く形成された堰部272 となっている。この堰部272 は、一括投入口31の一方の側部から手前部分を経由して他方の側部に達するU字状に延びるとともに、平坦な上面を有するものとなっている。
ここで、カバー体30には、図5に示すように、一括投入口31を閉鎖するためのシャッタ33が摺動可能に設けられている。更に具体的に説明すると、シャッタ33は、一括投入口31を閉鎖する閉鎖位置Uと、一括投入口31を開放する開放位置Vとの間を摺動可能となったものであり、開放位置Vに配置されている場合には、皿状部32の下方に隠蔽されるようになっている。
また、カバー体30の内部には、シャッタ33の両面にそれぞれ摩擦係合する一対のローラ34A, 34Bと、一対のローラ34A, 34Bの少なくとも一方を駆動してシャッタ33を移動させるシャッタ・モータ35と、ローラ34A, 34Bの少なくとも一方にシャッタ・モータ35の駆動トルクを伝達する図示しない歯車群とが設けられている。
そして、シャッタ33は、遊技場の係員等がキースイッチ操作を行い、片側供給モードから両側供給モードへ動作モードを切り換えると、閉鎖位置Uへ移動され、一括投入口31を閉鎖するようになっている。
反対に、シャッタ33は、両側供給モードから片側供給モードへ動作モードが切り換えられると、閉鎖位置Vへ移動され、一括投入口31を開放するようになっている。
堰部272 の平坦な上面には、金属等の導電性を有する材質からなる図示しない接触センサが、堰部272 の上面に沿ってU字状に延びるように敷設されている。この接触センサは、メダル移送装置40の起動及び停止の操作を行うための接触作動スイッチである。
すなわち、メダル貸出機2の動作モードが片側供給モードであるときに、接触センサ274 に手を触れることにより、メダル移送装置40に設けられた後述する駆動モータ55が起動され、接触センサ274 に触れている手を離すことにより、駆動モータ55が停止するようになっている。
さらに詳しく説明すると、メダル移送装置40の駆動モータ55は、接触センサ274 に継続して触れている時間が予め定められた連続操作時間に満たない場合には、起動してから3枚のメダルを移送すると停止し、接触センサ274 に継続して触れている時間が連続操作時間を超えた場合には、3枚を超える枚数のメダルを連続的に移送するように設定されている。なお、メダル貸出機2の動作モードが両側供給モードのときには、接触センサ274 に手を触れても、駆動モータ55が起動しないようになっている。
(排出機構80)
外箱20の前面から突出するカバー体30の根本部分の下方には、図5の如く、メダル移送装置40から排出される異物やキャンセルメダルを受け止めるためのメダル取り出し皿5が回動軸7によって軸支されている。このメダル取り出し皿5は、その内部がメダル移送装置40から排出される異物やキャンセルメダルを収納する排出収納部6となっており、カバー体30の底部において上下に揺動可能となっている。
ここで、排出収納部6の上方には、カバー体30の底面に開口されたキャンセル開口49が設けられ、このキャンセル開口49のさらに上方には、メダル貯め部44の底部に形成されるとともに、当該メダル貯め部44とその下方のキャンセル開口49側の空間とを連通させるためのリセット排出口85が設けられている。
このうち、リセット排出口85は、当該リセット排出口85に応じた平板状に形成された開閉板82によって開閉されるようになっている。また、リセット排出口85のさらに図5中左斜め上方には、カバー体30に開口された一括投入口31が位置している。
キャンセル開口49は、上方に跳ね上げられたメダル取り出し皿5によって閉鎖されるようになっている。
すなわち、メダル取り出し皿5は、図示しないバネにより、メダル取り出し皿5を跳ね上げる方向に、換言すると、キャンセル開口49を閉鎖する方向に向かって付勢されている。これにより、キャンセル開口49は、常時閉鎖されるようになっている。一方、バネの付勢力に抗してメダル取り出し皿5を手等で押し下げれば、キャンセル開口49は、開放されるようになっている。必要に応じて、メダル取り出し皿5を手等で押し下げ、キャンセル開口49を開放して、メダル取り出し皿5の排出収納部6に溜まった貯留物をすべて取り除いた後、メダル取り出し皿5を押し下げていた力を抜けば、メダル取り出し皿5が自動的に閉じるようになっている。
これにより、スロットマシン1の上下に分割された前扉13のうち、図1(B)の如く、下方に配置された下部前扉13B を開く際に、メダル取り出し皿5が開くことがなく、下部前扉13B の回動範囲に突出して回動の邪魔になることを未然に防止することができる。
なお、メダル取り出し皿5としては、バネによる付勢力で自動的に復帰する自己復帰機構を備えていないものでもよく、閉じた状態及び開いた状態との2位置において凹部及び凸部が互いに係止しあい、メダル取り出し皿5を停止させる係止機構を備えたもの、単に、回動軸7によって開閉可能に軸支されているだけで、自重により、開いた状態を維持しているものでも良い。メダル取り出し皿5は、手で押し上げることにより、図3において一点鎖線で示すように、閉じた状態にすることができる。これにより、前面に向かって右隣に配置された別のスロットマシン1に設けられた下側の扉を開放する際、手でメダル取り出し皿5を閉じた状態にして、開放する下扉の邪魔になることを回避することができる。
図5に戻って、開閉板82は、カバー体30側に軸支された回動軸84がソレノイド操作機81のプランジャ83に連結され、ソレノイド操作機81に電流を導通させることにより、リセット排出口85を閉鎖する位置及び開放する位置の一方から他方へ回動駆動されるようになっている。
これら開閉板82及びソレノイド操作機81により、メダル移送装置40の内部にあるメダルや異物などを、カバー体30の底面に形成されたキャンセル開口49から排出させる排出機構80が形成されている。
この排出機構80の作動により、一括投入口31を通じてメダル貯め部44に投入されたメダルがメダル取り出し皿5に排出されるようになっている。
また、遊技場の管理者等がゴミ等の貯留物を回収する際に、排出機構80を作動させた後、メダル取り出し皿5を手前側に回転させることにより、メダル取り出し皿5に溜まった貯留物を手で簡単に取り出すことができるようになっている。
(メダル移送装置40)
メダル移送装置40は、両側に配置されたスロットマシン1にメダルを移送するための駆動力を発生する駆動源として駆動モータ55を有し、この駆動モータ55の駆動力でメダルを移送するものである。具体的に説明すると、メダル移送装置40には、図5に示すように、その表面にゴム等の被覆がなされた帯状部材を環状に形成した無端ベルト53と、この無端ベルト53を循環駆動するための駆動モータ55とを備えられている。
そして、無端ベルト53は、メダル貯め部44の底部を形成するものであり、循環駆動されることにより、メダル貯め部44に貯留されたメダルを送り出すものとなっている。
ここで、メダル貯め部44の上方であって、一括投入口31の奥側となる部分には、貸出メダル払出装置25から送出されてきたメダルを、メダル貯め部44に取り入れるための貸出メダル受入口42が設けられている。これにより、メダル貯め部44は、一括投入口31から投入されたメダル、及び、貸出メダル受入口42から投入されたメダルの両方を一時的に貯留するための空間となっている。
また、一括投入口31の奥行き方向におけるほぼ中央部分には、両側の側面を連結する仕切棒100 が設けられている。この仕切棒100 は、メダル貯め部44にメダルが投入される際に、メダルをほぼ所定の姿勢に揃えるためのものである。
すなわち、メダルが一括投入口31を通過する際に、メダルの姿勢が縦向き(メダルの表裏面と仕切棒100 との交差角度が直角に近い状態)となっていると、仕切棒100 がメダルの落下経路上における障害物となり、そのままの姿勢でメダルが一括投入口31を通過するのを抑制するようになっている。
一方、メダルが一括投入口31を通過する際に、メダルの姿勢が横向き(メダルの表裏面と仕切棒100 とが平行に近い状態)となっていると、仕切棒100 がメダルの落下経路上における障害物とならず、メダルの一括投入口31の通過を許容するようになっている。そして、仕切棒100 が一括投入口31を通過するメダルの姿勢を整えることにより、一括投入口31を通ったメダルが、その下方のメダル貯め部44に落下すると、他のメダルの上に平積みとなり、これにより、無端ベルト53による移送が容易に行えるようになっている。
(無端ベルト53の循環機構)
無端ベルト53を循環させる循環機構は、導入路装置60側及びメダル貯め部44側のそれぞれに配置された二つのローラ51A, 51Bと、これらのローラ51A, 51Bのうち、導入路装置60側に配置されたローラ51A を介して無端ベルト53を駆動するための駆動モータ55と、この駆動モータ55の駆動力をローラ51A に伝達するための図示しない減速ギア群とを備えたものとなっている。
二つのローラ51A, 51Bは、その間に無端ベルト53が掛け渡される二つのベルト車となっており、ローラ51A の方がローラ51B よりも若干高い高さレベルに配置され、無端ベルト53の移送面を手前側に向かってやや上り勾配となるように傾斜させている。
これら二つのローラ51A, 51Bのうち、駆動モータ55に駆動されるローラ51A の上方には、駆動モータ55によって駆動されるとともに、ローラ51A と同じ回転方向に回転駆動される余剰メダル排除ローラ52が設けられている。
余剰メダル排除ローラ52は、その外周面に、その回転軸の軸方向に延びる撹拌溝58が形成されたものとなっている。無端ベルト53は、余剰メダル排除ローラ52を回転駆動させて、撹拌溝58に無端ベルト53の上方のメダルを攪拌させることにより、メダルの滞留を防止してメダルの効率よい移送が行えるようになっている。
このような余剰メダル排除ローラ52の外周面と、無端ベルト53のメダルを載置させる移送面とが形成する隙間54は、メダル1枚の厚みよりも大きく、メダル2枚分の厚みよりは小さい寸法となっている。
また、余剰メダル排除ローラ52は、その外周面における径方向の移動速度が、無端ベルト53の移送面の移動速度よりも早くなるように設定されている。
さらに、余剰メダル排除ローラ52がローラ51A, 51Bと同一方向に回転するので、互いに対向する無端ベルト53の移送面と余剰メダル排除ローラ52の外周面とは、その移動方向が互いに逆になっている。
そして、無端ベルト53に移送されてきたメダルが複数枚重なった状態で余剰メダル排除ローラ52に接近すると、一番下の1枚の遊技メダルを残して、2枚目より上の遊技メダルは、余剰メダル排除ローラ52によって、余剰メダル排除ローラ52の上流側に設けられた空間であるメダル戻り部45へ向かって弾き飛ばされるようになっている。
また、ユニットカバー41の上面部分における一括投入口31を囲む図3中左側の端縁部分には、一括投入口31から投入されたメダルがメダル戻り部45へ進入することは制限するが、余剰メダル排除ローラ52によって弾き飛ばされてメダル戻り部45に達したメダルがさらに上流側へ後退することは許容する移動調整弁43が設けられている。
すなわち、ユニットカバー41の上面部分には、平板状の移動調整弁43が垂れ下がった状態で揺動自在に取り付けられている。
また、ユニットカバー41の内側面には、移動調整弁43に向かって突出するストッパ43C が設けられている。このストッパ43C は、垂れ下がり状態における移動調整弁43のメダル戻り部45側の面に係合するものとなっている。移動調整弁43は、先端部分がストッパ43C に係止されるので、メダル貯め部44側へは回動可能とされ、メダル戻り部45側へは回動不可能となっている。
ここで、移動調整弁43がメダル貯め部44からメダル戻り部45へメダルが前進することを阻止し、無端ベルト53によって移送されたメダルが隙間54に進入する際に、一括投入口31から投入されたメダルが割り込むことを防止するので、無端ベルト53によって移送されたメダルのみが隙間54に到達可能となっている。これにより、無端ベルト53によって移送されてきた複数のメダルは、1枚ずつ移送方向下流側の導入路装置60へ円滑に送り出されるようになっている。
一方、移動調整弁43は、メダル戻り部45からメダル貯め部44へのメダルが後退することを適宜許容するので、重なった複数のメダルのうち、上方に配置されていた余剰なメダルが余剰メダル排除ローラ52によってメダル戻り部45側へ向かって弾き飛ばされると、移動調整弁43を押し開いて、速やかに、メダル貯め部44に戻るようになっている。
なお、移動調整弁43は、垂れ下がり状態において、その先端と無端ベルト53の移送面との間隔が、メダルの直径よりも長くなるように設定されている。これにより、メダルが移動調整弁43の下方を起立状態で通過する際に、移動調整弁43が障害物とならず、起立状態となっていてもメダルが移動調整弁43の下方をスムーズに通過可能となっている。
また、余剰メダル排除ローラ52には、図示しないワンウェイ・クラッチ等の内部機構を介して駆動トルクが加わるようになっている。このため、無端ベルト53を逆回転する場合には、図示しないワンウェイ・クラッチ等の内部機構により、余剰メダル排除ローラ52が回転しないようになっている。
さらに、無端ベルト53から導入路装置60まで至る途中において、余剰メダル排除ローラ52の取り付け位置よりもメダルの移送方向における下流側の位置に、特に図示していないが、無端ベルト53の両側で互いに対向する壁面の各々から突出するとともに、無端ベルト53の移送面に先端が接し、且つ、互いの先端の間にメダル一枚分の間隔が形成された一対の突出体を形成しても良い。このような一対の突出体を設ければ、無端ベルト53によって移送されてきたメダルが幅方向における所定位置を通過するようになり、メダルの移送位置を所定の位置に整えることができる。
(導入路装置60)
導入路装置60は、左側に配置されたスロットマシン1の側方移送通路12A 、及び、右側に配置されたスロットマシン1の側方移送通路12B のいずれかにメダルを導入するための装置である。
換言すると、導入路装置60は、メダル移送装置40から移送されてきたメダルを両側に配置されたスロットマシン1のいずれへもメダルを導くことができるように、途中で二つに分岐した搬送路65を備えたものとなっている。この搬送路65は、図3及び図5に示すように、メダル移送装置40からメダルを受ける通路部65C と、図3に示すように、通路部65C の図3中下側で二つに分岐する分岐路65A, 65Bとを含んで構成されたものとなっている。そして、二つの分岐路65A, 65Bは、各先端が両側に配置されたスロットマシン1の各側方移送通路12A, 12Bの端部にそれぞれ対向して、当該側方移送通路12A, 12Bとの間でメダルの受け渡しが可能となっている。
また、導入路装置60には、搬送路65の外に、図5に示すように、無端ベルト53によって移送されてきたメダルを受け入れる受入部63と、メダルの移送先を切り換える切換装置70と、メダル投入装置3の前面下部を覆って受入部63を内部に隠蔽するカバー部材61とが設けられている。
このうち、受入部63は、図5中上端が無端ベルト53側へ湾曲した姿勢誘導板62A と、この姿勢誘導板62A に対向して配置された平板状の通路形成板62B と備えている。そして、姿勢誘導板62A 及び通路形成板62B の間に、前述の通路部65C が形成されている。
このような受入部63は、メダルを姿勢誘導板62A に沿わせて移動させることにより、無端ベルト53の移送面の上に倒れた状態で移送されてきたメダルを起し、通路部65C を通じてメダルを下方の切換装置70へ落下させるながら切換装置70へと導くものである。
姿勢誘導板62A の図5における下端近傍部分には、通路部65C 内をメダルが通過したか否かを検知するための近接センサ64が設けられている。
近接センサ64は、メダルの接近を検知する応答性能が比較的良好なものである。このような近接センサ64は、メダルが近接センサ64の近傍を通過すると、メダルを検知した旨を示す検知信号を一時的に出力するものである。そして、メダルが詰まると、近接センサ64からメダルの検知信号が連続的に出力されるようになっている。これにより、メダルの通過及びメダル詰まりの両方が検知可能となっている。
このような近接センサ64としては、検出領域内の磁界の変化を検出する誘導形近接スイッチ、検出領域内の電界の変化を検出する静電容量形近接スイッチ、及び、光線の反射又は遮断を検出する光学近接スイッチ等の非接触式近接スイッチを採用するのが好ましいが、非検出物と直接接触することによって検出を行う機械式の近接スイッチ、いわゆるリミットスイッチを採用することもできる。
また、近接センサ64の検知信号は、メダル貸出機2の図示しない制御部に受信され、メダル貸出機2の制御部は、受信した検知信号に基づいてメダル移送の異常を検知するようになっている。
例えば、通路部65C の内部で遊技メダルが詰まると、近接センサ64は、検知信号を出力し続けるようになっている。そして、メダル貸出機2の制御部は、近接センサ64からの検知信号を連続的に受信すると、メダル移送に異常が生じたと判断し、すべての動作を一時的に停止させるとともに、遊技者に対して、メダルが詰まったので、係員等を呼ぶことを促すための音声を出力する、あるいは、その旨の表示を行うように設定されている。
(切換装置70)
切換装置70は、図3に示すように、搬送路65の分岐部分に回動可能、換言すると、搬送路65の分岐部分に周縁部分が移動可能に設けられた切換部材73を備えている。この切換部材73は、円柱状に形成されるとともに、その周面にメダルを排出する貸出ノズル71が突設されている。そして、切換部材73の下方には、図5に示すように、切換部材73を駆動する切換駆動装置72が設けられている。この切換駆動装置72は、薄型モータを含んで構成されたものであり、その駆動軸72A が切換部材73の底部に連結されている。
ここで、切換部材73が搬送路65の分岐部分で回動すると、貸出ノズル71は、図3に示すように、一方側のスロットマシン1の方向を向く位置から、他方側のスロットマシン1の方向を向く位置の2位置間を移動可能に形成されている。このような貸出ノズル71の移動により、切換装置70は、二つの分岐路65A, 65Bの一方から他方へメダルの移送先を切り換えることが可能となっている。
ところで、カバー体30の前面の両端縁近傍には、両側に配置されたスロットマシン1のいずれかを特定するための貸出スイッチ67A, 67Bが設けられている。
すなわち、カバー体30の前面における図3中左側の端縁に近接した位置には、押しボタン式の貸出スイッチ67A が設けられている。また、カバー体30の前面における図3中右側の端縁に近接した位置には、押しボタン式の貸出スイッチ67B が、左側の貸出スイッチ67A に対応した高さレベルとなるように設けられている。
このうち、貸出スイッチ67A は、両側のスロットマシン1のうち、図3中左側のスロットマシン1を特定するためのものとなっている。この貸出スイッチ67A の押圧操作により、切換駆動装置72は、切換部材73を時計方向へ回動駆動して、貸出ノズル71を特定された図3中左側のスロットマシン1に臨む位置まで貸出ノズル71を移動させることが許容されるようになっている。
一方、貸出スイッチ67B は、両側のスロットマシン1のうち、図3中右側のスロットマシン1を特定するためのものとなっている。この貸出スイッチ67B の押圧操作により、切換駆動装置72は、切換部材73を反時計方向へ回動駆動して、貸出ノズル71を特定された図3中右側のスロットマシン1に臨む位置まで貸出ノズル71を移動させることが許容されるようになっている。
また、切換装置70には、貸出ノズル71、切換駆動装置72及び切換部材73に加えて、図3に示すように、切換部材73の図3中左側に配置されている固定ノズル74A と、切換部材73の図3中右側に配置されている固定ノズル74B とが設けられている。
固定ノズル74A は、図3中左側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12A の右端部と対向するメダル排出口66A が先端に設けられ、当該側方移送通路12A の内部にメダルを送り込む筒状部材である。換言すると、固定ノズル74A は、図3中左側のスロットマシン1に臨む位置に貸出ノズル71が配置された際に、貸出ノズル71と接続されることにより、図3中左側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12A と、貸出ノズル71とを相互に連通する筒状部材である。
ここで、固定ノズル74A 及び固定ノズル74B は、切換装置70から、それぞれ対応するスロットマシン1に設けられている側方移送通路12A, 12Bまでの距離に応じて設定された長さ寸法を有するものであり、固定ノズル74B の方が固定ノズル74A よりも長くなっている。
固定ノズル74B は、図1中右側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12B の左端部と対向するメダル排出口66B が先端に設けられ、当該側方移送通路12B の内部にメダルを送り込む筒状部材である。換言すると、固定ノズル74B は、図1中右側のスロットマシン1に臨む位置に貸出ノズル71が配置された際に、貸出ノズル71と接続されることにより、図1中右側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12B と、貸出ノズル71とを相互に連通する筒状部材である。
固定ノズル74A と切換部材73との間には、図3に示すように、貸出ノズル71が固定ノズル74A との接続位置に移動された際に、貸出ノズル71を内部に収納する凹部75A が設けられている。
また、固定ノズル74B と切換部材73との間には、固定ノズル74A 側と同様に、貸出ノズル71が固定ノズル74B との接続位置に移動された際に、貸出ノズル71を内部に収納する凹部75B が設けられている。
以上において、貸出ノズル71が左側のスロットマシン1の方向を向く位置は、凹部75A の内部に設定され、貸出ノズル71が右側のスロットマシン1の方向を向く位置は、凹部75B の内部に設定され、これらの二つの位置は、両方ともメダル貸出機2側に設定されたものとなっている。
そして、凹部75A の奥側に設けられている側面部分は、貸出ノズル71が右側のスロットマシン1の方向を向く位置の近傍となる部位となっている。そして、この凹部75A の側面部分は、回転してきた貸出ノズル71の側部である側面部分と係合して、貸出ノズル71を当該位置に位置決めする係合当接部76A となっている。
また、凹部75B の奥側に設けられている側面部分は、貸出ノズル71が左側のスロットマシン1の方向を向く位置の近傍となる部位となっている。そして、この凹部75B の側面部分は、回転してきた貸出ノズル71の側部である側面部分と係合して、貸出ノズル71を当該位置に位置決めする係合当接部76B となっている。
メダル貸出機2は、係合当接部76A, 76Bの各々によって貸出ノズル71が位置決めされることにより、貸出ノズル71から送り込まれてきたメダルが、固定ノズル74A, 74Bの内部に確実に送り込まれ、ひいては、スロットマシン1の側方移送通路12A, 12Bの内部に確実に取り込まれるように形成されている。
この際、凹部75A には、貸出ノズル71が内部に収納されたことを検出する図示しない左側近接センサが設けられている。この左側近接センサは、貸出ノズル71が凹部75A の内部に収納されると、収納検出信号を出力するものとなっている。
また、凹部75A の内部に収納された貸出ノズル71がぐらつかないように、貸出ノズル71及び凹部75A の互いに対向する側面には、互いに吸着し合う向きに磁極が配置された図示しない磁石がそれぞれ設けられている。
一方、凹部75B には、凹部75A と同様に、貸出ノズル71が内部に収納されたことを検出する図示しない右側近接センサが設けられている。この右側近接センサは、貸出ノズル71が凹部75B の内部に収納されると、収納検出信号を出力するものとなっている。
また、凹部75B の内部に収納された貸出ノズル71がぐらつかないように、貸出ノズル71及び凹部75B の互いに対向する側面には、互いに吸着し合う向きに磁極が配置された図示しない磁石がそれぞれ設けられている。
なお、切換駆動装置72は、前述した磁石の吸着力よりも充分強い駆動力を発揮するものが採用され、磁石の吸着力に抗して切換部材73を回動駆動できるようになっている。
切換部材73は、図6及び図7に示すように、回動動作が容易に行えるように、前述したように円柱状に形成されたものである。切換部材73の内部には、内部にメダルが通行可能となっているとともに、途中で折れ曲がって略L字形状をなすメダル通路73A が形成されている。このメダル通路73A の断面内法は、メダルを1枚ずつ通過させるために、メダルの直径及び厚さ寸法に対応したものとなっている。
また、メダル通路73A の一端は、切換部材73の上方の端面に開口され、この開口がメダル入口73B となっている。また、メダル通路73A の他端は、貸出ノズル71の先端部分に開口され、この開口がメダル出口73C となっている。
上方から落下してきたメダルは、メダル入口73B から略L字形状に延びるメダル通路73A の内部に進入し、メダル通路73A の折れ曲がり部分で進行方向を略水平方向に変換され、メダル出口73C から略水平方向へ排出されるようになっている。
図3に戻って、固定ノズル74A 及び固定ノズル74B の切換部材73側に配置された開口は、搬送路65の分岐部分に形成されるとともに、二つの分岐路65A, 65Bのそれぞれへの入口となる二つの開口となっている。
切換部材73は、そのメダル通路73A の一端となる貸出ノズル71が二つの開口の一方に対向する位置、及び、二つの開口の他方に対向する位置の二位置間を回動可能に設けられている。そして、搬送路65は、メダル通路73A の一端が固定ノズル74A の開口に対応する位置、換言すると、貸出ノズル71が凹部75A に収納される位置まで切換部材73が回動されると、分岐路65A にメダルを案内して、図中左側に配置されたスロットマシン1にメダルを導くようになっている。反対に、メダル通路73A の一端が固定ノズル74B の開口に対応する位置、換言すると、貸出ノズル71が凹部75B に収納される位置まで切換部材73が回動されると、分岐路65B にメダルを案内して、図中右側に配置されたスロットマシン1にメダルを導くようになっている。
この際、貸出ノズル71が凹部75A, 75Bのいずれかに収納された状態となっているときにのみ、切換部材73の上方の通路部65C を通って落下してくるメダルが、メダル入口73B からメダル通路73A の内部へ進入することが可能となっている。そして、この状態となっているときにのみ、メダル通路73A を通過してメダル出口73C から略水平方向へ排出されるメダルが、固定ノズル74A, 74B のいずれかの内部へ進入可能となっている。
そして、貸出ノズル71が凹部75A に収納された状態においては、導入路装置60の通路部65C 、切換部材73のメダル通路73A 、及び、固定ノズル74A の内部に形成されている通路が接続され、無端ベルト53によってメダル貯め部44から送り出されたメダルを左側のスロットマシン1に設けられた側方移送通路12A の入口まで導く一連のメダル通路を形成するようになっている。
また、貸出ノズル71が凹部75B に収納された状態においては、通路部65C 、メダル通路73A 、及び、固定ノズル74B の内部に形成されている通路が接続され、無端ベルト53によってメダル貯め部44から送り出されたメダルを右側のスロットマシン1に設けられた側方移送通路12B の入口まで導く一連のメダル通路を形成するようになっている。
以上において、側方移送通路12A, 12Bのうち、左側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12A は、当該スロットマシン1の方向を向く位置に配置された貸出ノズル71から排出されたメダルを、当該スロットマシン1に設けられた上部投入開口11まで導くものとされている。一方、右側のスロットマシン1に設けられている側方移送通路12B は、当該スロットマシン1の方向を向く位置に配置された貸出ノズル71から排出されたメダルを、当該スロットマシン1に設けられた上部投入開口11まで導くものとされている。
(駆動制御装置280)
次に、切換部材73の下方に配置された切換駆動装置72の動作を制御して貸出ノズル71の先端部分を移動させるノズル制御装置である駆動制御装置280 について説明する。
すなわち、駆動制御装置280 は、メダル投入装置3の動作を制御するために、マイクロコンピュータを利用したCPU並びにROM及びRAM等の記憶手段を含んで構成されたハードウェアに、メダルの貸出動作制御を行うためのソフトウェアがインストールされものである。
そして、駆動制御装置280 には、両側に配置された2台のスロットマシン1のいずれかに貸出ノズル71の先端部分を移動させる必要が生じると、切換駆動装置72の動作を制御して貸出ノズル71の先端部分を移動させるノズル制御プログラムもインストールされている。これにより、駆動制御装置280 は、切換駆動装置72の動作を制御するノズル制御装置を兼用するようになっている。
より具体的に説明すると、駆動制御装置280 は、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが操作されると、切換駆動装置72の動作を制御し、両側のスロットマシン1のうち、操作された貸出スイッチ67A, 67Bによって特定されたスロットマシン1にメダルを貸し出す位置、換言すると、分岐路65A, 65Bのうち特定されたスロットマシン1側の分岐路にメダルを移送する位置に貸出ノズル71を移動させるものとなっている。このような駆動制御装置280 には、図8に示すように、切換駆動装置72の動作を制御する切換制御手段281 が設けられている。
この切換制御手段281 には、メダルを貸し出すために貸出ノズル71の先端部分を移動させる特定移動制御手段282 と、遊技で大当たりに当選すると、貸出ノズル71の先端部分を反対側へ移動させる大当たり移動制御手段283 と、遊技で大当たりに当選すると、貸出ノズル71の先端部分を移動させて所定の位置に配置する大当たり配置制御手段284 とが設けられている。
特定移動制御手段282 は、紙幣投入口21に紙幣が投入された後、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが操作されると、切換駆動装置72を作動させて、操作された貸出スイッチ67A, 67Bにより特定されたいずれかのスロットマシン1側へ貸出ノズル71の先端部分を移動させるものである。
より具体的に説明すると、特定移動制御手段282 は、紙幣カウンタ22から紙幣が投入されたことを示す紙幣信号と、左側の貸出スイッチ67A が操作された際に出力される左側特定信号と、右側の貸出スイッチ67B が操作された際に出力される右側特定信号とを受信するようになっている。
これらの信号の受信により、特定移動制御手段282 は、紙幣が投入されたこと、メダルの貸出先として左側のスロットマシン1が特定されたこと、及び、メダルの貸出先として右側のスロットマシン1が特定されたことを検知できるようになっている。
また、特定移動制御手段282 からは、切換駆動装置72の動作を制御するための制御出力信号と、メダルの貸出処理が行われていることを示す貸出処理信号とが出力されるようになっている。
このうち、制御出力信号は、切換駆動装置72を作動させる切換駆動装置ドライバ285 へ送出されている。切換駆動装置ドライバ285 は、受信した制御出力信号に基づいて、切換駆動装置72を作動させるようになっている。
このような特定移動制御手段282 は、紙幣投入口21に紙幣が投入されたことを検知した後、貸出スイッチ67A が操作されたことを検知すると、切換駆動装置72を作動させて、凹部75A 内まで貸出ノズル71の先端部分を移動させる移動処理を行うようになっている。
また、特定移動制御手段282 は、紙幣投入口21に紙幣が投入されたことを検知した後、貸出スイッチ67B が操作されたことを検知すると、切換駆動装置72を作動させて、凹部75B 内まで貸出ノズル71の先端部分を移動させる移動処理を行うようになっている。
この特定移動制御手段282 による貸出ノズル71の移動処理が完了すると、貸出用のメダルを払い出す払出処理が開始されるようになっている。特定移動制御手段282 からの貸出処理信号は、貸出ノズル71の移動処理が開始されると同時に、出力が開始され、メダルの貸出処理が完了すると同時に、出力が停止されるようになっている。
大当たり移動制御手段283 は、当該メダル貸出機2がメダルを貸し出す動作を行っていないときに、2台のスロットマシン1のうち一方側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選すると、他方側のスロットマシン1にメダルを供給する位置に、貸出ノズル71の先端部分を移動させるものである。
より具体的に説明すると、大当たり移動制御手段283 は、特定移動制御手段282 からの貸出処理信号と、左側のスロットマシン1からの大当たり当選信号と、右側のスロットマシン1からの大当たり当選信号と、左側近接センサからの収納検出信号と、右側近接センサからの収納検出信号とを受信するようになっている。
これらの信号の受信により、大当たり移動制御手段283 は、メダル貸出機2がメダルを貸し出す動作を行っていないこと、左右いずれかのスロットマシン1が大当たりに当選したこと、凹部75A, 75Bのいずれかにも貸出ノズル71が収納されていること、及び、凹部75A, 75Bのいずれかにも貸出ノズル71が収納されていない、すなわち、その中間地位に配置されていることを検知できるようになっている。
また、大当たり移動制御手段283 からは、切換駆動装置72の動作を制御するための制御出力信号と、貸出ノズル71の中間配置処理を行う旨を指令する指令信号とが出力されるようになっている。
このうち、制御出力信号は、切換駆動装置72を作動させる切換駆動装置ドライバ285 へ送出されている。切換駆動装置ドライバ285 は、受信した制御出力信号に基づいて、切換駆動装置72を作動させるようになっている。なお、貸出ノズル71の中間配置処理、及び、その指令信号については後で説明する。
このような大当たり移動制御手段283 は、貸出ノズル71の先端部分が凹部75A 、あるいは、凹部75A と凹部75B との中間位置に配置されている状態にあることを検知するとともに、左側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選したことを検知すると、凹部75B まで貸出ノズル71の先端部分を移動させるものとなっている。
また、大当たり移動制御手段283 は、貸出ノズル71の先端部分が凹部75B 、あるいは、凹部75A と凹部75B との中間位置に配置されている状態にあることを検知するとともに、右側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選したことを検知すると、凹部75A まで貸出ノズル71の先端部分を移動させるものとなっている。
さらに、大当たり移動制御手段283 は、貸出ノズル71の先端部分が凹部75B に配置されている状態にあることを検知するとともに、左側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選したことを検知すると、貸出ノズル71の移動処理が行えないと判断し、貸出ノズル71の中間配置処理を行う旨を指令する指令信号を大当たり配置制御手段284 へ出力するようになっている。
また、大当たり移動制御手段283 は、貸出ノズル71の先端部分が凹部75A に配置されている状態にあることを検知するとともに、右側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選したことを検知すると、貸出ノズル71の移動処理が行えないと判断し、貸出ノズル71の中間配置処理を行う旨を指令する指令信号を大当たり配置制御手段284 へ出力するようになっている。
大当たり配置制御手段284 は、所定の条件が成立することにより、中間配置処理を実行するものとなっている。すなわち、2台のスロットマシン1のうち、他方側のスロットマシン1にメダルを供給する位置に、貸出ノズル71の先端部分が位置し、且つ、メダルを貸し出す動作を行っていないときに、一方側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選するという条件が成立すると、大当たり配置制御手段284 は、中間配置処理を実行するようになっている。中間配置処理の実行により、一方側のスロットマシン1にメダルを供給する位置と、他方側のスロットマシン1にメダルを供給する位置との中間位置まで、貸出ノズル71の先端部分が移動されるようになっている。
より具体的に説明すると、大当たり配置制御手段284 は、大当たり移動制御手段283 からの指令信号を受信するものとなっている。この指令信号の受信により、大当たり配置制御手段284 は、大当たり移動制御手段283 による移動処理に代えて、中間配置処理を行うべき状況となったことを検知するようになっている。
また、大当たり配置制御手段284 からは、切換駆動装置72の動作を制御するための制御出力信号がと、切換駆動装置72を作動させる切換駆動装置ドライバ285 へ送出されるようになっている。切換駆動装置ドライバ285 は、受信した制御出力信号に基づいて、切換駆動装置72を作動させるようになっている。
このような大当たり配置制御手段284 は、大当たり移動制御手段283 が貸出ノズル71の先端部分が凹部75B に配置されている状態にあることを検知するとともに、左側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選したことを検知すると、貸出ノズル71の先端部分を、凹部75A と凹部75B との中間位置まで移動させて、当該中間位置に配置させるようになっている。
また、大当たり配置制御手段284 は、大当たり移動制御手段283 が貸出ノズル71の先端部分が凹部75A に配置されている状態にあることを検知するとともに、右側のスロットマシン1が遊技で大当たりに当選したことを検知すると、貸出ノズル71の先端部分を、前述の場合と同様に、凹部75A と凹部75B との中間位置まで移動させて、当該中間位置に配置させるようになっている。
続いて、本実施形態に係るメダル貸出機2の両側供給モードにおけるメダル貸出動作及び大当たり当選報知動作のそれぞれに係る一連の処理について、フローチャートを参照しながら説明する。
メダル貸出動作に係る一連の処理であるメダル貸出処理、及び、大当たり当選報知動作に係る一連の処理である大当たり当選報知処理は、駆動制御装置280 のCPU内部で並列処理され、遊技者から見ると、同時に処理されるものとなっている。以下の説明では、まず最初に、メダル貸出処理及びについて説明し、この説明の次に、大当たり当選報知処理について説明する。
メダル貸出機2の電源を投入する等により、メダル貸出処理が開始され、最初のステップS1000において、メダル貸出機2の動作モードを設定する処理が行われる。ここでは、前述したキースイッチ操作により動作モードを両側供給モードに設定する。この動作モードの設定処理が完了したら、次のステップS1100へ進み、このステップS1100で、シャッタ33を駆動して、このシャッタ33で一括投入口31を閉鎖する処理を行う。
この閉鎖処理により、一方のスロットマシン1へメダルを貸し出す際に、他方のスロットマシン1で遊技を行っている遊技者が一括投入口31へ多数のメダルを投入しようとしても、一括投入口31が閉鎖されているので、遊技者は、一括投入口31へのメダルの投入が行えなくなる。これにより、2台のスロットマシン1の間にメダル貸出機2を設置し、これら2台のスロットマシンの両方に対して、1台のメダル貸出機2でメダルを貸し出すようにしても、一方のスロットマシン1で遊技している遊技者に貸し出されるメダルと、他方のスロットマシン1で遊技している遊技者が投入したメダルとがメダル貸出機2の内部で混ざり合うことがなく、所有者の異なるメダルが混ざり合ってしまうというトラブルを未然に防止することができる。
このような閉鎖処理が完了した後、次のステップS1200へ進む。
ステップS1200では、千円札が紙幣投入口21に投入されたか否かの判断がなされる。このステップS1200で、千円札が紙幣投入口21に投入されていないと判断された場合には、千円札が紙幣投入口21に投入されるまで、ステップS1200を繰り返す。一方、ステップS1200で、千円札が紙幣投入口21に投入されたと判断された場合には、次のステップS1300へ進む。
ステップS1300では、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが押圧操作されたか否か判断される。このステップS1300で、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが押圧操作されていないと判断された場合には、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが押圧操作されるまで、ステップS1300を繰り返す。一方、ステップS1200で、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが押圧操作されたと判断された場合には、次のステップS1400へ進む。
ステップS1400では、押圧操作された貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが特定するスロットマシン1側を貸出ノズル71が向くように、貸出ノズル71を移動させる貸出ノズル71の移動処理が開始される。更に具体的に説明すると、左側の貸出スイッチ67A が押圧操作された場合、ステップS1400では、貸出ノズル71が左側のスロットマシン1側を向くように、切換部材73の回動が開始される。反対に、右側の貸出スイッチ67B が押圧操作された場合、ステップS1400では、貸出ノズル71が右側のスロットマシン1側を向くように、切換部材73の回動が開始される。切換部材73の回動処理を開始したら、次のステップS1500へ進む。
ステップS1500では、貸出ノズル71が凹部75A, 75Bのいずれかに到着して切換部材73が停止したか否かが判断される。このステップS1500で、切換部材73が停止していないと判断された場合には、切換部材73が停止するまで、ステップS1500を繰り返す。
一方、ステップS1500で、切換部材73が停止していると判断された場合には、次のステップS1600へ進む。
ステップS1600では、貸出メダル払出装置25が駆動され、これにより、特定されたスロットマシン1にメダルを貸し出すメダル貸出処理が開始される。
ここで、貸出スイッチ67A, 67Bのいずれかが押圧操作されないと、メダルを貸し出すメダル貸出処理が開始されないようになっており、これにより、誤ったスロットマシン1側にメダルを貸し出されることを未然に防止することができる。
また、貸出ノズル71が凹部75A, 75Bのいずれかに到着して完全に停止するまで、メダルを貸し出すメダル貸出処理が開始されないようになっており、これにより、固定された通路部65C と、回動するメダル通路73A との接続部分においてメダル詰まりが発生することを未然に防止することができる。
そして、メダル貸出処理が開始されたら、次のステップS1700へ進む。このステップS1700では、メダル貸出処理で所定の枚数のメダルが特定されたスロットマシン1側へ貸し出されたか否か、換言すると、貸し出すべき全メダルの排出が完了したか否かが判断される。ステップS1700で、全メダルの排出が完了していないと判断された場合には、全メダルの排出が完了するまで、ステップS1700を繰り返す。
一方、ステップS1700で、全メダルの排出が完了していると判断された場合には、ステップS1000から開始された一連のメダル貸出処理が完了する。
次に、大当たり当選報知処理について説明する。
両側のスロットマシン1のいずれかにおいて遊技が開始される等により、大当たり当選報知処理が開始される。そして、最初のステップS2000において、両側のスロットマシン1のいずれかから大当たり当選信号を受信したか否かの判断がなされる。このステップS2000で、大当たり当選信号を受信していないと判断された場合には、大当たり当選信号を受信するまで、ステップS2000を繰り返す。一方、ステップS2000で、大当たり当選信号を受信したと判断された場合には、次のステップS2100へ進む。
ステップS2100では、貸出スイッチ67A, 67Bの操作によって特定されたスロットマシン1に、メダルを貸し出すメダル貸出処理が行われているか否かが判断される。このステップS2100で、メダル貸出処理が行われていると判断された場合には、メダル貸出処理が終了するまで、ステップS2100を繰り返す。一方、ステップS2100で、メダル貸出処理が行われていないと判断された場合には、次のステップS2200へ進む。
ステップS2200では、メダルの移送先が大当たり当選信号を出力したスロットマシン1となっているか否か、具体的には、大当たり当選信号を出力したスロットマシン1の方に貸出ノズル71が向いているか否か、すなわち、貸出ノズル71の向きが当選したスロットマシン1側となっているか否かが判断される。このステップS2200で、貸出ノズル71の向きが当選したスロットマシン1側となっていると判断された場合には、ステップS2300へ進む。一方、ステップS2200で、貸出ノズル71の向きが当選したスロットマシン1側となっていないと判断された場合には、ステップS2400へ進む。
ステップS2300では、大当たり当選信号を出力したスロットマシン1側を向いている貸出ノズル71が、反対側のスロットマシン1の方を向くように、切換部材73を反対側へ移動する移動処理を行う。貸出ノズル71が反対側のスロットマシン1の方を向く位置まで移動したら、当該移動処理は完了し、ステップS2000から開始された一連の大当たり当選報知処理も完了する。
ステップS2400では、大当たり当選信号を出力したスロットマシン1の反対側を向いた貸出ノズル71が中間位置に配置されるように、切換部材73を中間位置に移動する中間配置処理を行う。より具体的に説明すると、ステップS2400では、切換装置70の凹部75A と凹部75B との間に設定された中間位置に向かって貸出ノズル71を移動させ、当該中間位置に貸出ノズル71を配置する中間配置処理を行う。前述の中間位置に貸出ノズル71が到達したら、貸出ノズル71を停止させ、以上により、当該中間配置処理は完了し、これによっても、ステップS2000から開始された一連の大当たり当選報知処理も完了する。
(第1実施形態の効果)
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、途中で二つの分岐路65A, 65Bに分岐した搬送路65を設け、且つ、この搬送路65の各分岐路65A, 65Bの先端を、両側に配置された各スロットマシン1の側方移送通路12A, 12Bにそれぞれ接続可能とし、更に、搬送路65の分岐部分に移動可能に設けた切換部材73で、二つの分岐路65A, 65Bの一方から他方へメダルの移送先を切り換えるようにした切換装置70を設け、この切換装置70の切換部材73を適宜移動することにより、メダルの貸出を受けたいスロットマシン1側に配置された分岐路65A, 65Bのいずれかにメダルが移送されるようになる。これにより、メダルは、搬送路65を通じてメダルを貸し出すべきスロットマシン1に導かれて、当該スロットマシン1の上部投入開口11に自動的に投入されるようになる。
従って、スロットマシン1の上部投入開口11まで達する長い筒状部材を移動可能に設けなくとも、両側に配置されたスロットマシン1のいずれに対しても、上部投入開口11へのメダルの投入が行えるようになり、上部投入開口11にメダルを自動投入することを容易に実現することができる。
また、途中で折れ曲がっているメダル通路73A が内部に設けられた切換部材73を回動させることで、切換部材73の内部に形成されたメダル通路73A を通り抜けたメダルの送出方向を変えられるようにし、更に、切換部材73を適宜回動させて、搬送路65の分岐部分に形成された二つの開口である分岐路65A, 65Bの開口のいずれか一方に、前述のメダル通路73A の一端を対向させ、これにより、二つの開口のいずれか一方を入口とする分岐路65A, 65Bの内部へメダルを導くようにしたので、当該分岐路65A, 65Bを通じて、メダルの貸出を受けたいスロットマシン1の側方移送通路12A, 12Bにメダルが導かれて、その上部投入開口11までメダルが確実に到達するようになり、両側に配置されたスロットマシン1のいずれに対しても、上部投入開口11にメダルを確実に自動投入することができる。
さらに、メダル貸出機2の前面、更に詳しく言えば、カバー体30の前面の両端縁近傍にそれぞれ貸出スイッチ67A, 67Bを設けたので、その両側に配置されたスロットマシン1のそれぞれで遊技している遊技者は、メダル貸出機2からメダルの貸出を受けるにあたり、当該メダル貸出機2の最寄りの側縁近傍に設けられた貸出スイッチ67A, 67Bを操作すればよい。このため、反対側の側縁近傍に設けられた貸出スイッチ67A, 67Bを誤って操作するおそれがなくなり、誤操作により反対側のスロットマシン1にメダルが供給されることを未然に防止することができる。
[第2実施形態]
図11〜図14は、本発明の第2実施形態を示すものである。本実施形態は、前記第1実施形態における、メダルが排出される貸出ノズル71の向きを変えることで、メダルの移送先を切り換えるようにした切換装置70を、分岐部分に形成された二つの開口91A, 91Bのいずれかを切換部材93で適宜塞ぐことにより、メダルの移送先を切り換えるようにした切換装置90としたものである。なお、以下の説明においては、既に説明した部位に同じ符号を付し、その説明を省略又は簡略にする。
すなわち、図11及び図12において、本第2実施形態に係るメダル貸出機2の切換装置90は、前記第1実施形態と同様に、途中で分岐路65A, 65Bの二つに分岐した搬送路65を備えている。
この搬送路65は、ほぼ全体がカバー部材61の内部に隠蔽されている。ここで、カバー部材61は、透明な部材とされ、その側壁部分には、複数の視認用窓77が設けられている。そして、搬送路65の近傍には、図13の如く、搬送路65の内部を照らすために、発光ダイオード等の照明装置78が設けられ、視認用窓77を通じて内部の様子が観察できるようになっている。なお、透明なカバー部材61を通しても内部の様子が観察可能となっている。
搬送路65の分岐部分には、図13に示すように、分岐路65A, 65Bの各々の入口となる二つの開口91A, 91Bが形成されているとともに、棒状の切換部材93が移動可能に設けられている。具体的には、切換装置90の切換部材93は、二つの開口91A, 91Bのうち、右側の開口91B を塞ぐ位置A、及び、左側の開口91A を塞ぐ位置Bの二位置間を揺動可能に設けられている。切換部材93の奥側には、図14に示すように、当該切換部材93を駆動する切換駆動装置92が設けられている。この切換駆動装置92は、円柱状に形成されたモータを含んで構成され、図13に示すように、その出力軸92A が切換部材93の基端部分に連結されたものとなっている。
なお、切換部材93は、赤色などの目立つ色彩に着色され、透明なカバー部材61を通して、その揺動角度位置が外部から視認可能となっている。
切換装置90は、切換部材93が位置Aまで揺動し、開口91B が塞がれると、開口91A が入口となる分岐路65A にメダルを案内するようになっている。そして、分岐路65A に案内されたメダルは、左側に配置されたスロットマシン1の側方移送通路12A に導かれるようになっている。
また、切換装置90は、切換部材93が位置Bまで揺動し、開口91A が塞がれると、開口91B が入口となる分岐路65B にメダルを案内するようになっている。そして、分岐路65B に案内されたメダルは、右側に配置されたスロットマシン1の側方移送通路12B に導かれるようになっている。
(第2実施形態の効果)
前述のような本第2実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の効果を達成できる他、次のような効果を付加できる。
すなわち、開口91A, 91Bのいずれかを切換部材93で塞ぐことにより、メダルの移送先を切り換えるようにしたので、切換部材93のサイズは、開口91A, 91Bのいずれかにメダルが進入することを阻止できる程度でよく、従って、切換部材93を小さくすることができ、切換部材93を駆動する切換駆動装置92も小型のものを採用でき、これにより、切換装置90全体を容易に小型化でき、切換装置90を設けても、メダル貸出機2が大型化するのを未然に防止することができる。
(変形例)
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
すなわち、スロットマシンとしては、側方移送通路12A 及び側方移送通路12B の両方を備えたものに限らず、側方移送通路12A を備えたスロットマシンをメダル貸出機2の左側に配置し、側方移送通路12B を備えたスロットマシンをメダル貸出機2の右側にいずれか一方のみを備えたものでもよい。このようなスロットマシンを採用する場合、側方移送通路12A を備えたスロットマシンをメダル貸出機2の左側に配置し、側方移送通路12B を備えたスロットマシンをメダル貸出機2の右側に配置すれば、前記実施形態と同様の作用、効果を達成することができる。
また、スロットマシンとしては、その前面の右側縁近傍に1つのメダル投入部10が形成されたものに限らず、その前面の両側縁近傍にそれぞれ1つのメダル投入部10が設けられ、これら2つのメダル投入部10が左右対称に配置されたものでもよい。このように2つのメダル投入部10が左右対称に配置されたスロットマシンを採用すれば、側方移送通路12A 及び側方移送通路12B の長さを均等にすることができる。
さらに、貸出スイッチ67A, 67Bの設置位置としては、メダル貸出機2の前面における両端縁近傍の位置に限らず、メダル貸出機2の両側の側面でもよい。
このように、メダル貸出機2の前面の両端縁近傍にそれぞれ貸出スイッチ67A, 67Bを設けても、その両側に配置されたスロットマシン1のそれぞれで遊技している遊技者は、メダル貸出機2からメダルの貸出を受けるにあたり、当該メダル貸出機2の最寄りの側縁近傍に設けられた貸出スイッチ67A, 67Bを操作するようになるので、反対側の側縁近傍に設けられた貸出スイッチ67A, 67Bを誤って操作するおそれがなくなり、メダル貸出機2の前面の両端縁近傍に設置したのと同様に、誤操作により反対側のスロットマシン1にメダルが供給されることを未然に防止することができる。
本発明の第1実施形態に係るスロットマシンとメダル貸出機を示す正面図及び平面図である。 前記第1実施形態に係るスロットマシン及びメダル貸出機を示す斜視図である。 前記第1実施形態に係るメダル貸出機の要部を示す拡大斜視図である。 前記第1実施形態に係るスロットマシンの要部を示す拡大斜視図である。 前記第1実施形態に係るメダル貸出機の要部を示す拡大断面図である。 前記第1実施形態に係る貸出ノズルを示す拡大断面図である。 前記第1実施形態に係る貸出ノズルを示す拡大斜視図である。 前記第1本実施形態に係る切換制御装置の概略構成を示すブロック図である。 前記第1実施形態に係るメダル貸出処理を説明するためのフローチャートである。 前記実施形態に係る大当たり当選報知処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係るスロットマシンとメダル貸出機を示す斜視図である。 前記第2実施形態に係るメダル貸出機の要部を示す拡大斜視図である。 前記第2実施形態の切換装置を示す拡大断面図である。 前記第2実施形態に係るメダル貸出機の要部を示す拡大断面図である。
符号の説明
1 スロットマシン
2 メダル貸出機
11 メダル投入口としての上部投入開口
12A, 12B 移送通路としての側方移送通路
40 メダル移送装置
55 駆動源としての駆動モータ
65 搬送路
65A, 65B 分岐路
67A, 67B 貸出スイッチ
70, 90 切換装置
72, 92 切換駆動装置
73, 93 切換部材
73A メダル通路
91A, 91B 開口
281 制御装置としての切換制御手段

Claims (5)

  1. 複数のスロットマシンの間に配置され、いずれの側のスロットマシンに対しても、そのメダル投入口にメダルを投入することが可能となったメダル貸出機であって、
    両側に配置されるスロットマシンの各々は、当該メダル貸出機に隣接する部分からメダル投入口までメダルを立てて回転させながら導く溝状の移送通路を備えたものであり、
    これらのスロットマシンに対してメダルを移送するための駆動力を発生する駆動源を有し、この駆動源の駆動力でメダルを移送するメダル移送装置と、
    このメダル移送装置から両側に配置されたスロットマシンのいずれへもメダルを導くことができるように、途中で二つの分岐路に分岐し、且つ、これら二つの分岐路の先端が両側に配置されたスロットマシンの各移送通路の端部にそれぞれ対向して、当該移送通路との間でメダルの受け渡しが可能となった搬送路と、
    この搬送路の分岐部分に移動可能に設けられた切換部材を有し、この切換部材の移動により前記二つの分岐路の一方から他方へメダルの移送先を切り換える切換装置と、
    この切換装置の切換部材を駆動する切換駆動装置と、
    いずれかのスロットマシンを特定して貸し出しを開始するための貸出スイッチと、
    いずれかの側のスロットマシンにメダルを貸し出すにあたり、メダルの移送先を切り換える必要が生じると、切換駆動装置を制御して当該切換駆動装置に切換部材を駆動させる制御装置とを備え、
    前記貸出スイッチが操作されると、前記制御装置が切換駆動装置の動作を制御して、両側のスロットマシンのうち、貸出スイッチによって特定されたスロットマシン側の分岐路にメダルを移送する位置に前記切換部材を移動させるように形成されていることを特徴とするメダル貸出機。
  2. 前記搬送路の分岐部分には、前記二つの分岐路のそれぞれへの入口となる二つの開口が形成され、
    前記切換装置の切換部材は、内部をメダルが通行可能となっているとともに、途中で折れ曲がっているメダル通路を有し、このメダル通路の一端が前記二つの開口の一方に対向する位置、及び、前記二つの開口の他方に対向する位置の二位置間を回動可能に設けられ、
    前記搬送路は、前記メダル通路の一端が前記二つの開口の一方に対応する位置まで前記切換部材が回動されると、前記二つの開口の一方が入口となる分岐路にメダルを案内して、一方の側に配置されたスロットマシンにメダルを導き、前記メダル通路の一端が前記二つの開口の他方に対応する位置まで前記切換部材が回動されると、前記二つの開口の他方が入口となる分岐路にメダルを案内して、他方の側に配置されたスロットマシンにメダルを導くものとなっていることを特徴とする請求項1記載のメダル貸出機。
  3. 前記搬送路の分岐部分には、前記二つの分岐路のそれぞれへの入口となる二つの開口が形成され、
    前記切換装置の切換部材は、前記二つの開口の一方を塞ぐ位置及び前記二つの開口の他方を塞ぐ位置の二位置間を移動可能に設けられ、
    前記搬送路は、前記二つの開口の他方が前記切換部材で塞がれると、前記二つの開口の一方が入口となる分岐路にメダルを案内して、一方の側に配置されたスロットマシンにメダルを導き、前記二つの開口の一方が前記切換部材で塞がれると、前記二つの開口の他方が入口となる分岐路にメダルを案内して、他方の側に配置されたスロットマシンにメダルを導くものとなっていることを特徴とする請求項1記載のメダル貸出機。
  4. その両側に備えられた側面のそれぞれに前記貸出スイッチが設けられ、一方の側面に設けられた貸出スイッチは、当該一方の側面に隣接して配置されたスロットマシンを特定するものとされ、他方の側面に設けられた貸出スイッチは、当該他方の側面に隣接して配置されたスロットマシンを特定するものとなっていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のメダル貸出機。
  5. その前面の両端縁近傍にそれぞれ前記貸出スイッチが設けられ、一方の端縁近傍に設けられた貸出スイッチは、当該一方の端縁に近接して配置されたスロットマシンを特定するものとされ、他方の端縁近傍に設けられた貸出スイッチは、当該他方の端縁に近接して配置されたスロットマシンを特定するものとなっていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載のメダル貸出機。
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