JP5413767B2 - シリコンウエハ多点温度測定装置 - Google Patents
シリコンウエハ多点温度測定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5413767B2 JP5413767B2 JP2008078765A JP2008078765A JP5413767B2 JP 5413767 B2 JP5413767 B2 JP 5413767B2 JP 2008078765 A JP2008078765 A JP 2008078765A JP 2008078765 A JP2008078765 A JP 2008078765A JP 5413767 B2 JP5413767 B2 JP 5413767B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon wafer
- temperature
- frequency
- measurement
- sensor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
- Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
Description
この集積回路は、半導体素子を集積して種種の回路基板を形成するもので、通常、シリコン(Si)の単結晶版からなるシリコンウエハを用いて形成される。形成された集積回路上にはICが多数作りこまれており、そのICを切り分けたICチップをパッケージに収納し、電子機器に組み込むものである。
この集積回路を形成するためには、膨大な製造工程を経ることになるが、大別すると前工程と後工程とに分類することができる。前工程としては、洗浄工程、成膜工程、リソグラフィ工程、不純物拡散工程等があり、シリコンウエハ上にICチップを作り込む工程である。後工程はシリコンウエハ上のICチップを最終検査して製品として完成させる工程である。
この図14では、ある大きさを有するシリコンウエハ6に対して、所定の複数箇所の温度を同時に測定する場合の温度センサとして圧電素子温度センサ1a、1b、1c、1d、1e・・・・を用いている。この圧電素子温度センサ1a、1b、1c、1d、1e・・・・は、例えば水晶結晶材から所定の結晶軸でカットされた水晶振動片の両面に電極を付けた水晶振動子を所定の容器内に固定したものである。
そして、この圧電素子温度センサ1a、1b、1c、1d、1e・・・・を、図示するように、所定の測定位置に当接し、各圧電素子温度センサ1a、1b、1c、1d、1e・・・に、例えば同軸にケーブル2a、2b、2c、2d、2e・・・・を接続して所定の交流信号を供給するようにする。そして、複数台の温度測定装置(ネットワークアナライザ)3,3,3をY1,Y2,Y3として設置して、各圧電素子温度センサ1a、1b、1c、1d、1e・・・の電気的な特性変化を検出することにより、各圧電素子温度センサ1a、1b、1c、1d、1e・・・が接触している各点の温度を同時に測定するようにしているものである。
また、図14で説明した水晶振動子を使用した圧電素子温度センサ1a、1b、1c、1d・、1e・・・等を用いて、シリコンウエハ6やその他広範囲の液体等の各所の位置における温度を同時点で綿密に測定する場合、分解能が0.001℃ぐらいの高精度で温度測定を行うことができる。
そこで、まず、シリコンウエハ6の所定の箇所に図14に示したような圧電素子温度センサ1a、1b、1c、1d、1e、(5個の場合を示す)を配置し、それぞれをケーブル2a、2b、2c、2d、2eを介して多端子の温度測定装置3に接続する。そして、このようなやり方で検出した各所の温度の測定結果の情報を制御装置7に取込み、この測定結果に基づいて制御装置7から、加熱装置4の各所の各加熱ランプLの部分を局所的に制御する。そうすることで、シリコンウエハ6の全体が十分に均一な所定の温度となるように制御することができると考えられる。
また、各圧電素子温度センサ1をシリコンウエハに配置するときに、どうしても各ケーブル2をシリコンウエハの上を引き回す必要があり、温度測定する為の測定冶具として精度の高いものではなかった。
さらに、各圧電素子温度センサ1と各温度測定装置3とを繋ぐ各ケーブル2が、シリコンウエハを加熱する工程時に高温に晒されたことによる障害で機能及び性能などが低下する場合があり、シリコンウエハの正確な温度を測定することが出来ない場合もある。
また、上記センサーアンテナ部、及び圧電振動子は石英材によって被覆されることにより1組の温度センサとされ、上記シリコンウエハ素材の表面に全部、又は一部が埋設されている。
また、上記残響振動波の周波数は、上記計測部において周波数カウンタで計測される。
また、上記シリコンウエハ加熱手段は、縦型ファーネス型とされている。
また、上記圧電振動子は水晶片によって構成されている。
また、上記圧電振動子はランガサイトによって構成されている。
したがって、シリコンウエハ素材の温度を測定するための圧電振動子の数が多くなっても、掃引信号波をセンサーアンテナ部へ送信することができ、且つ、ケーブルを介さずに残響振動波を受信することができるので、精度の高い温度測定を行うことが出来る。
図1は、本願発明の第1の実施の形態としてのシリコンウエハ多点温度測定装置10の概要を説明する全体的な模式図である。
図示するシリコンウエハ多点温度測定装置10は、例えば集積回路(IC)を製造する過程で加工用シリコンウエハを加熱して高温の雰囲気中で行う加熱加工工程の際、加工用シリコンウエハの表面温度が均一となるよう温度の調節を行うために使用される。
そして、インピーダンス整合器12とチャンバ内の石英17や耐熱性の材料に被覆されている小型送受信アンテナ14a、14b、14c、14d、14e、14f・・・とが同じく耐熱性の材料である石英などで被服された、単心、または多芯耐熱ケーブル13(以下、単に耐熱ケーブルともいう)と同軸ケーブル25を介して接続されている。このとき、相互を接続するために用いられるケーブルとしては、図示するようにチャンバ外には同軸ケーブル25を用いて、チャンバ内には高温に耐えられるような多芯耐熱ケーブル13を用いている。そして、この2本のケーブルをチャンバ外とチャンバ内の境界においてコネクタ26で接続して使用している。
また、上下方向に対峙して配置されている圧電素子温度センサ16a、16b、16c、16d、16e、16f・・・とセンサーアンテナ15a、15b、15c、15d、15e、15f・・・のペアは、シリコン素材でそれぞれ被覆されるようにする。これは、圧電素子温度センサ16a、16b、16c、16d、16e、16f・・・で温度を測定する際、測定物に接触する部分には測定物の素材に近い、耐熱性のある素材を用いることで測定誤差を抑えようとするものである。
そして、圧電素子温度センサ16a、16b、16c、16d、16e、16f・・・とセンサーアンテナ15a、15b、15c、15d、15e、15f・・・の同心軸上に、石英17で被覆されたそれぞれの小型送受信アンテナ14a、14b、14c、14d、14e、14f・・・が設置されるようにする。なお、小型送受信アンテナ14a、14b、14c、14d、14e、14f・・・を被覆している石英17は、耐熱性があい、加熱加工工程の温度に耐えられる素材のものであれば石英17でなくてもよい。
また、以降は、小型送受信アンテナ14a、14b、14c、14d、14e、14f・・・、センサーアンテナ15a、15b、15c、15d、15e、15f・・・、圧電素子温度センサ16a、16b、16c、16d、16e、16f・・・、チャンネルCh1、チャンネルCh2、チャンネルCh3、チャンネルCh4、チャンネルCh5、チャンネルCh6・・・を説明する場合、特に個別に説明する必要が無いときは、小型送受信アンテナ14、センサーアンテナ15、圧電素子温度センサ16、チャンネルChとして説明していく。
なお、温度センサとして使用できる圧電振動子としては、水晶、ランガサイト、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム、酸化亜鉛、等がある。
このようにして、温度測定装置11は、測定用シリコンウエハ18上に設置されている全てのチャンネルChから順番に残響振動波を得て、各チャンネルChの温度、即ち、測定用シリコンウエハ18上の各点の温度を算出するものである。そして、温度測定装置11は算出結果を加熱制御装置90へ送信し、この加熱制御装置90は加熱手段91を制御してチャンバ内で加熱された測定用シリコンウエハ18の温度が均一となるように温度を調整するものである。なお、算出した温度データから形成された加熱制御データは、上記いずれかの装置に保存しておくことが好ましい。
また、温度測定装置11は、温度の計測を小型送受信アンテナ14をチャンネルCh毎に切り換えて行うことで、複数のチャンネルChで温度の計測を行う場合でも1台で観測することができる。
また、センサーアンテナ15と小型送受信アンテナ14は無線で通信を行うので、測定用シリコンウエハ18上にコードを這わさなくてもよい。
図2の第2の実施の形態では、チャンバ外に温度測定装置11と、インピーダンス整合器12を設置して相互を同軸ケーブル25で接続し、このインピーダンス整合器12とチャンバ内に設置される石英17に被覆されている小型送受信アンテナ14とを多芯耐熱ケーブル13で接続している。このとき、小型送受信アンテナ14は、図示するように、測定用シリコンウエハ18に埋設されている圧電素子温度センサ16とそれに取り付けられているセンサーアンテナ15の円周上に配置されるように設置する。この各圧電素子温度センサ16とセンサーアンテナ15の円周上に小型送受信アンテナ14を配置するやり方は、測定用シリコンウエハ18の上下方向に余分な空間が無く、小型送受信アンテナ14を設置することが出来ない場合などに用いるやり方である。
また、インピーダンス整合器12と小型送受信アンテナ14を接続するケーブルは、第1の実施例と同様に、チャンバ外は同軸ケーブル25を用い、チャンバ内は多芯耐熱ケーブル13を用いて互いをコネクタ26で接続させる。
そして、第2の実施の形態においても、図2に示したように小型送受信アンテナ14を配置することで、リアルタイムで全てのチャンネルChの温度を計測することができ、また、チャンネルCh毎に切り換えて計測することができるので1台の温度測定装置11で観測することができる。
また、図2に示す温度測定装置11は、上記図1に示した温度測定装置11と同様に算出結果を加熱制御装置90へ送信し、この加熱制御装置90は加熱手段91を制御してチャンバ内の温度を調整するものである。
また、第2の実施の形態の場合も、圧電素子温度センサ16の圧電振動子として、同じ共振周波数特性の圧電振動子を使用することができ、さらに、センサーアンテナ15と小型送受信アンテナ14は無線通信が可能であり、測定用シリコンウエハ18上にコードを這わさなくてよい。
つまり、チャンバ外には、温度測定装置11とインピーダンス整合器12とが同軸ケーブル25で接続されて設置され、チャンバ内の測定用シリコンウエハ18に埋設されている各圧電素子温度センサ16とそれに取り付けられているセンサーアンテナ15の上方にすべての圧電素子温度センサ16と通信が可能な単一の大型送受信アンテナ20を設置するものである。そして、この単一の大型送受信アンテナ20も例えば石英17で被覆され、インピーダンス整合器12と接続されている。図3において、互いを接続するケーブルには、チャンバ外は同軸ケーブル25をチャンバ内は単芯耐熱ケーブル19をコネクター26で接続して使用している。
そして、図3に示す温度測定装置11は、上記図1、図2で示した温度測定装置11と同様に算出結果を加熱制御装置90へ送信し、この加熱制御装置90は加熱手段91を制御してチャンバ内の測定用シリコンウエハ18の温度が均一になるように温度を調整するものである。
図4に示す単芯耐熱ケーブル19は、給電線を用いて小型送受信アンテナ14・単一の大型送受信アンテナ20とツイストコード22が形成されており、この給電線は高温下でも耐えれるように銅線又は白金線が用いられている。
インピーダンス整合器21は、小型送受信アンテナ14又は、単一の大型送受信アンテナ20とツイストコード22とのインピーダンスの整合を取る為に設けられているインピーダンス整合器である。このインピーダンス整合器21とツイストコード22とは耐熱性のある石英23で封入されている。
そして、チャンバ内(高温部)のツイストコード22からチャンバ外(常温部)の温度測定装置11へ周波数を送信するときのインピーダンスの整合は、チャンバ外に設置されている第2のインピーダンス整合器12において行われるものである。
また、単芯耐熱ケーブル19に備えられる小型送受信アンテナ14・大型送受信アンテナ20等は、後述する熱処理装置に設置される場合、耐熱性のある石英17により被覆し、内部の導線の酸化や腐食を防止するようにしている。
図5に示すのは、加工用シリコンウエハを1枚づつ熱処理する枚葉型熱処理装置100の断面図である。図示する枚葉型熱処理装置100は、例えばRTP(Rapid Thermal Process)装置とし、加工用シリコンウエハの加熱加工が行われる。
このRTP装置において加熱加工を行う場合、先ず、チャンバ30内に備えられる石英の支持台31の上に測定用シリコンウエハ18を載せる。なお、図示は省略したが、図5に示す測定用シリコンウエハ18の表面には、先に述べたように複数のシリコンで被覆された圧電素子温度センサ16とセンサーアンテナ15とのペアが配置されているものとする。そして、測定用シリコンウエハ18の上下に位置するように設置されている複数の加熱ランプ32で測定用シリコンウエハ18を加熱して、測定用シリコンウエハ18上の各所の温度を測定する。
次に、このRTP装置において加熱加工工程を行う際は、測定用シリコンウエハ18に代えて加工用シリコンウエハを支持第31に置き、閉会可能なドア33を閉め、加熱加工工程で使用される窒素やアルゴン等のガスがガス入口34からチャンバ30内に注入される。そして、チャンバ30内に注入されたガスはガス出口35から排出される。
また、図5では、耐熱性のある石英17で被覆している小型送受信アンテナ14を、チャンバ30の上方でチャンバ30と複数の加熱ランプ32の間に、圧電素子温度センサ16とセンサーアンテナ15の同心軸上に小型送受信アンテナ14が位置するように設置している。なお、図示した石英17には小型送受信アンテナ14が被覆されているが図示は省略した。
そして、このRTP装置では加熱ランプ32やチャンバ30等を囲むように反射板36が設けられている。
また、図5の説明において図示した石英17は、図示しない小型送受信アンテナ14を被覆していると説明したが、第3の実施の形態において加熱加工を行う場合、石英17に被覆されるのは単一の大型送受信アンテナ20となる。
また、実際にRTP装置を使用して加熱加工を行う場合、1日に大量の加工用シリコンウエハの加熱加工を行う場合がある。そのとき、加熱加工を行う毎に表面温度を観測して加熱加減を調節する温度調節作業をするのではなく、例えば、RTP装置を作動させて、最初に測定用シリコンウエハ18の温度調節作業を行うようにして、このとき調節した温度設定データでその後の加熱加工を行うようにしてもよい。
図示するバッチ型熱処理装置200は、例えば縦型ファーネスとし、この縦型ファーネスにおいて加工用シリコンウエハの加熱加工工程を行うときは、まず、例えば石英ボート40の内側に加工用シリコンウエハを図示するようにセットする。この石英ボート40には、複数枚(例えば100枚程度)のシリコンウエハ18をセットすることができ、実際には、図6に示した枚数以上の加工用シリコンウエハを石英ボート40にセットすることができる。
なお、図示は省略したが、先に述べたように図6に示した加工用シリコンウエハのうち、所定の枚数毎に温度測定用の計測用シリコンウエハ18を配置し、その表面には、それぞれシリコンで被覆された圧電素子温度センサ16とセンサーアンテナ15とのペアが配置されている。所定の間隔をおいて配置した計測用シリコンウエハ18に圧電素子温度センサ16とセンサーアンテナ15とのペアを配置するのは、後述する縦型ファーネスにおいて加熱加工工程を行うときの温度調節作業のためである。
また、図示する縦型ファーネスは、石英ボード43とその外側に設置された小型送受信アンテナ14を取り囲むように石英反応管41を設けている。この石英反応管41内に、加熱加工工程において使用される窒素やアルゴン等のガスをガス入口42から注入し、このガスはガス出口43から排出される。そして、この石英反応管41の外側には均熱管44が備えられ、更にその外側に加熱ランプ45が複数個備えられている。この加熱ランプ45が加熱することによって石英反応管41内の石英ボート40にセットされている加工用シリコンウエハが加熱されるものである。
図6では、圧電素子温度センサ16とセンサーアンテナ15とのペアを石英ボード43の上段、中断、下段に設置されている測定用シリコンウエハ18に埋設している。しかし、石英ボート40にセットされる全ての加工用シリコンウエハの表面温度が均一に加熱されるような温度調節作業が行えるだけの計測データを得ることが出来れば、図示した位置以外の所に圧電素子温度センサ16とセンサーアンテナ15とのペアを設置してもよい。
まず、圧電素子温度センサ16としては、2つで1組の励振電極を圧電振動子の上下を挟むように設置する。そして、その上に加熱加工時の高温にも耐えられる、例えば導線として、銅や白金線でできたループアンテナをセンサーアンテナ15として設置する。このとき、センサーアンテナ15の電極を、圧電素子温度センサ16の2つの励振電極に接続する。このように上下で重ね合わせた圧電素子温度センサ16とセンサーアンテナ15を、第1の実施の形態でも説明したように、耐熱性のあるシリコンで被覆されるようにするものである。
このような構成にすることにより、加熱加工工程においても、温度測定装置11からの掃引信号波をセンサーアンテナ15から圧電素子温度センサ16へ送信することができ、また、圧電素子温度センサ16から残響振動波をセンサーアンテナ15が受信し、その残響振動波を温度測定装置11へ送信して、測定用シリコンウエハ18の温度計測が行われるものである。
図7(b)は、共振点付近のインピーダンス変化特性を拡大して示したもので、fr点は直列共振点、fa点は並列共振点であり、水晶振動子はこれらの共振点の周波数差Δfの区間で誘導性リアクタンスを示す。
図8(a)は、圧電振動子の圧電素子として水晶片が使用されている場合のある温度範囲内での残響振動波の共振周波数と温度の関係を示した図である。図示するように水晶が用いられた圧電振動子は、この水晶と同じ共振周波数又は近似した共振周波数を受信した場合、温度が高くなるにつれて発信される残響振動波の共振周波数も高くなる傾向をもたせることができる。
また、図8(b)は、圧電振動子の圧電素子としてランガサイトを使用している場合の残響振動波の共振周波数と温度の関係を示した図である。このランガサイトの圧電振動子は、水晶と同じ共振周波数又は近似した共振周波数を受信すると、温度が低くなるにつれて発信される残響振動波の共振周波数も低くなる傾向をもたせることができる。
Δf/f=A(T-To)+B(T-To)2+C(T-To)3・・・+n(T-To)n
この多項式においては、それぞれ、共振周波数の違う圧電素子に対応したA,B,C・・・nの係数を事前にキャリブレーション等で求めておき、それぞれの圧電素子に対応した係数として温度測定装置11の記憶部に記憶しておく。そして、測定用シリコンウエハ18の表面温度と予想される任意の温度Tから基準温度Toを減算した温度(T-To)を求め、周波数の変化率であるΔf/fを求める。このとき、(T-To)、(T-To)2、(T-To)3・・・(T-To)nのnの次数は、n=9〜13次として計算すると、近似誤差の少ない周波数の変化率を算出することができる。
先ず、温度測定装置11からは、任意のチャンネルCh、又は、全てのチャンネルChへ掃引信号波における所定の帯域の共振周波数信号である送信信号Aを送信する。温度測定装置11から送信された送信信号Aは、小型送受信アンテナ14又は単一の大型送受信アンテナ20を介して任意のチャンネルCh、又は全てのチャンネルChへ送信される。この送信信号Aは期間t0の間、温度測定装置11から送信され、送信信号Aの送信期間、期間t0が終了したタイミング以降、温度測定装置11は受信期間Bの期間t1の間、圧電素子温度センサ16からの残響信号Cを検出するために待機する。そして、温度測定装置11は、エコー検出信号Dが圧電素子温度センサ16から発信された残響振動波である残響信号Cを検出したら、エコー検出信号Dの期間t3が終了した直後から残響信号Cの計測を開始する。この残響信号Cを計測する期間としては、計測パルスEの期間t2の間である。図示するように、計測パルスEの期間t2と同じ期間に、計測タイミング信号Fが残響信号Cの交番信号のみ(残響周波数のみ)をを計測する。そして、計測パルスEが発信している期間t2が終了したタイミングで演算Gを行う。この演算Gでは、計測した残響信号の発信周波数に基づいて温度を観測するものである。そして、演算Gをおこなう期間t4が終了したタイミングで、温度センサ16の受信期間Bも終了する。
なお、受信期間Bの間に圧電素子温度センサ16からの残響信号Cをエコー検出信号Dが検出しなかった場合は、エコー検出信号Dの期間t3が終了したタイミングで受信期間Bの期間t1も終了して、掃引信号波における別の帯域の周波数を任意のチャンネルCh、又は、全てのチャンネルChへ送信する。
図示する掃引信号波は、任意の周波数帯から始まり段階的にステップアップしながら先ずチャンネル1へ送信されるものである。そして、図示するチャンネルCh1での受信タイミングで圧電素子温度センサ16からの残響振動波を待機する。この受信期間に残響振動波を受信することが出来たら、次のチャンネルCh2へ切り換えて掃引信号波を送信し、同様にチャンネルCh2において残響振動を波を検出し、以下、全てのチャンネルの残響振動波の検出から、測定用シリコンウエハ18上の各点の温度情報を取得する。
図10では、温度測定装置11から各チャンネルChへ掃引信号波を送信する前の期間tは、受信した残響振動波を基に温度の計測と演算を行うための時間としている。
なお、図10では、第1、第2の実施の形態における掃引信号波の周波数変化について説明したが、単一の大型送受信アンテナ20で全てのチャンネルChを掃引する第3の実施の形態については、温度測定装置11は、全てのチャンネルChからの残響振動波が受信できるように、周波数を徐々に変化させながらより広い掃引幅で掃引信号波を送信し続けるようにする。
図示する信号出力部70は、制御部81の制御に基づき、基準クロック信号を出力する信号源であり、カウンタ71はクロック信号を計測し、所定の計算値でリセットされるカウンタ回路である。D/A変換器72は、制御部81の制御に基づき、カウンタ71によりカウントされた値に基づいて、デジタル信号からアナログ信号へ入力信号を変換する変換器である。VOC73は、D/A変換器72の出力信号レベルによって周波数が変化する電圧可変発信器である。
送信部74は、VCO73から出力される信号(階段状の掃引)を制御部81の制御に基づき、所定の周波数に変換し、パワーアップする周波数変換器や高周波増幅器を備え、SW(スイッチ回路)75を介して送信部74からの信号を小型送受信アンテナ14もしくは単一の大型送受信アンテナ20へ送信する。
また、小型送受信アンテナ14もしくは単一の大型送受信アンテナ20で受信された残響振動波は、受信期間(例えば、送信期間t0の終了)後からSW75で切り換えられて受信部76へ入力されるように制御部81の制御に基づき行う。
そして、受信部76は、入力された外部からの信号(残響波)を効果的に増幅する。また、検波部77は、入力信号を検波し残響波の有無を検出する検波回路である。
RAM79は、例えば上記カウンタ71の計算出力でインクリメントされたデータを保持しており、検波部77からの残響波が検出された時点でそのカウントデータが読出されるようなRAMテーブルである。そして、前記RAM79から読み出されたデータが制御部81において演算され、必要に応じて測定用シリコンウエハ18の各部の温度を表示部80へ表示するものである。
この図12に示す温度測定装置11は、上記図11に示した温度測定装置11と同様に小型送受信アンテナ14又は単一の大型送受信アンテナ20から励振周波数の信号を送信すると共に残響信号を検出し、その共振周波数を計測するために用いられる。また、この図12に示す温度測定装置11においても、例えばマイクロコンピュータで形成される制御部81により全体を統括制御するようにされている。
送信部74は、制御部81の制御に基づき、VCO73から出力された掃引信号波を初手の周波数に変換すると共にパワーアップして。SW75を介して小型送受信アンテナ14もしくは単一の大型送受信アンテナ20へ送信する。
又、小型送受信アンテナ14若しくは単一の大型送受信アンテナ20からの信号は上記制御部81の制御に基づきスイッチ回路75を介して、受信部76に入力される。入力された外部からの信号(残響波)は、検波部77において検波され、残響波の有無を検出する検波回路とされている。
この実施例では検波部77の出力によって、計測パルス発生器78が駆動され計測用のパルス信号が発生するようにしている。そして、この計測用のパルス信号によって受信部76の出力、すなわち、残響波信号波が入力されているカウンタ71bを制御し、残響信号波の周波数を直接カウンタ71bで計測して、その計測値をRAM79に記憶させる。
RAM79に記憶されているデータは制御部81において温度データに変換され、そのデータが表示部80等に表示されると共に、その温度データが先に説明した加熱手段の温度制御データとして出力されるものである。
図示するように、センサーアンテナ15と小型送受信アンテナ14又は単一の大型送受信アンテナ20との間で送受信が良好に行われる距離が最大距離Dmとなるときの、センサーアンテナ15のインダクタンス値Lmを示している。このインダクタンス値Lmは、実験によるとインダクタンス値Lmと振動素子の並列容量Coとの共振周波数が、圧電振動子の共振周波数(モーショナル)と近似するように選択することが好ましい。
Claims (8)
- シリコンウエハ加熱手段内の被加工シリコンウエハ設置位置に設置されるシリコンウエハ素材の各所定の位置に、それぞれがセンサーアンテナ部と共に装着された、共振周波数が略同一に設定された複数個の圧電振動子と、
上記センサーアンテナ部に電磁波を照射すると共に、前記圧電振動子の残響振動波を受信するため、それぞれが、高温環境下に配置される耐熱ケーブル及び該耐熱ケーブル内に配置された第1のインピーダンス整合器を介して上記各センサーアンテナ部の近傍に配置された複数の送受信アンテナと、
常温環境下に配置される第2のインピーダンス整合器と、上記耐熱ケーブルと、上記第1のインピーダンス整合器とを有する通信経路を用いて、上記送受信アンテナを介して複数個の上記圧電振動子のそれぞれに装着された上記センサーアンテナ部毎に対し、所定の掃引信号波を送信する送信部と、
上記各センサーアンテナ部から発信され、近傍に配置された上記送受信アンテナで受信された残響振動波を、上記第1のインピーダンス整合器、上記耐熱ケーブル、上記第2のインピーダンス整合器を有する通信経路を用いて受信し、受信した残響振動波の周波数を計測する計測部とを備え、
上記複数個の圧電振動子について計測された残響振動波の周波数に基づいて前記シリコンウエハ素材の前記各所定の位置の表面温度を測定することを特徴とするシリコンウエハ多点温度測定装置。 - 上記センサーアンテナのインダクタンス値は、そのインダクタンス値と上記圧電振動子の並列容量との共振周波数が、上記圧電振動子の共振周波数と近似するように選択されている請求項1に記載のシリコンウエハ多点温度測定装置。
- 上記センサーアンテナ部は、上記圧電振動子の励振電極に対して並列に接続されているループアンテナによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシリコンウエハ多点温度測定装置。
- 上記センサーアンテナ部、及び圧電振動子は耐熱材によって被覆されることにより1組の温度センサとされ、上記シリコンウエハ素材の表面に全部、又は一部が埋設されていることを特徴とする請求項1に記載のシリコンウエハ多点温度測定装置。
- 上記センサーアンテナ部に照射される掃引信号波は、所定の周波数でステップアップして上記圧電振動子の共振周波数が含まれる帯域を掃引するように構成したことを特徴とする請求項1に記載のシリコンウエハ多点温度測定装置。
- 上記残響振動波の周波数は、上記計測部において周波数カウンタで計測されることを特徴とする請求項1に記載のシリコンウエハ多点温度測定装置。
- 上記圧電振動子は水晶片によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシリコンウエハ多点温度測定装置。
- 上記圧電振動子はランガサイトによって構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシリコンウエハ多点温度測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008078765A JP5413767B2 (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | シリコンウエハ多点温度測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008078765A JP5413767B2 (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | シリコンウエハ多点温度測定装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009229428A JP2009229428A (ja) | 2009-10-08 |
JP2009229428A5 JP2009229428A5 (ja) | 2011-04-07 |
JP5413767B2 true JP5413767B2 (ja) | 2014-02-12 |
Family
ID=41244979
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008078765A Active JP5413767B2 (ja) | 2008-03-25 | 2008-03-25 | シリコンウエハ多点温度測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5413767B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11114321B2 (en) | 2017-08-17 | 2021-09-07 | Tokyo Electron Limited | Apparatus and method for real-time sensing of properties in industrial manufacturing equipment |
US11646210B2 (en) | 2018-06-18 | 2023-05-09 | Tokyo Electron Limited | Reduced interference, real-time sensing of properties in manufacturing equipment |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5696576B2 (ja) * | 2011-04-25 | 2015-04-08 | 東京エレクトロン株式会社 | 温度測定用基板及び熱処理装置 |
JP5676398B2 (ja) * | 2011-08-29 | 2015-02-25 | 株式会社Sebacs | 基板温度測定システム |
CN103017940B (zh) * | 2012-12-21 | 2014-11-12 | 武汉烽火富华电气有限责任公司 | 无源无线声表面波温度传感器饱和程度检测调节方法 |
CN108181020A (zh) * | 2018-01-17 | 2018-06-19 | 浙江大学昆山创新中心 | 真空室活动片架在线测温系统 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5451497A (en) * | 1977-09-30 | 1979-04-23 | Tokyo Denpa Kk | Identification quartz vibrator |
JPH0830665B2 (ja) * | 1989-07-27 | 1996-03-27 | 工業技術院長 | 極低温測定装置 |
JP2004153235A (ja) * | 2002-09-04 | 2004-05-27 | Okazaki Mfg Co Ltd | ウエハー用部材接合構造 |
JP3833162B2 (ja) * | 2002-10-17 | 2006-10-11 | 大日本スクリーン製造株式会社 | 基板の温度測定方法、基板熱処理装置における設定温度の補正方法および基板熱処理装置 |
-
2008
- 2008-03-25 JP JP2008078765A patent/JP5413767B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11114321B2 (en) | 2017-08-17 | 2021-09-07 | Tokyo Electron Limited | Apparatus and method for real-time sensing of properties in industrial manufacturing equipment |
US11646210B2 (en) | 2018-06-18 | 2023-05-09 | Tokyo Electron Limited | Reduced interference, real-time sensing of properties in manufacturing equipment |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009229428A (ja) | 2009-10-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5098045B2 (ja) | 圧電温度センサとシリコンウエハ温度測定冶具 | |
JP5413767B2 (ja) | シリコンウエハ多点温度測定装置 | |
US7977609B2 (en) | Temperature measuring device using oscillating frequency signals | |
JP5696576B2 (ja) | 温度測定用基板及び熱処理装置 | |
CN102654481A (zh) | 微细结构体检测装置以及微细结构体检测方法 | |
JP2007171047A (ja) | ウェハ型温度センサとこれを用いた温度測定装置、温度測定機能を有する熱処理装置および温度測定方法 | |
JP2007178253A (ja) | 温度測定装置および温度測定方法 | |
KR101103169B1 (ko) | 피처리체의 열처리 장치, 피처리체의 열처리 방법 및컴퓨터 판독 가능한 프로그램을 기억한 기억 매체 | |
WO2007114247A1 (ja) | プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法 | |
JP3833162B2 (ja) | 基板の温度測定方法、基板熱処理装置における設定温度の補正方法および基板熱処理装置 | |
JP2008140833A (ja) | 温度測定用基板および温度測定システム | |
WO2005069701A1 (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP2008256519A (ja) | 多点水晶温度測定装置 | |
JP5716488B2 (ja) | 体温計および体温測定システム | |
JP2008139067A (ja) | 温度測定用基板および温度測定システム | |
JP2004150860A (ja) | ワイヤレス温度計測モジュール | |
JP5341746B2 (ja) | 多点温度測定装置 | |
WO2014017421A1 (ja) | 温度測定システム | |
JP5676398B2 (ja) | 基板温度測定システム | |
JP2017166840A (ja) | 物理量センサユニット | |
US20220390293A1 (en) | Temperature sensor and temperature measurement apparatus | |
US9977070B2 (en) | Method for inspecting magnetron | |
US11562891B2 (en) | Method of temperature measurement used in radio-frequency processing apparatus for semiconductor | |
JP7374017B2 (ja) | 測定方法及び測定システム | |
WO2008019396A2 (en) | Apparatus and method of measuring acoustical energy applied to a substrate |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110218 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110218 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120828 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121009 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130521 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130725 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20130801 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131015 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131101 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5413767 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |