JP5696576B2 - 温度測定用基板及び熱処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハ等の被処理基板に熱処理を施すための熱処理装置及びこれに用いる温度測定用基板に関する。
一般に、IC等の半導体集積回路を形成するためには、シリコン基板等よりなる半導体ウエハに対して、成膜処理、エッチング処理、酸化拡散処理、アニール処理等の各種の処理を繰り返し行っている。この場合、成膜処理に代表される熱処理を半導体ウエハに対して施すには、ウエハに対する温度管理が重要な要素の1つとなっている。すなわち、ウエハ表面に形成される薄膜の成膜速度や、この膜厚の面間及び面内均一性を高く維持するためには高い精度でウエハの温度を管理することが求められる。
例えば熱処理装置として一度に複数枚のウエハに対して処理を施すことができる縦型の熱処理装置を例にとって説明すると、縦型の処理容器内へ多段に支持された半導体ウエハをロード(搬入)し、この処理容器の外周に設けた加熱手段によってウエハを加熱して昇温し、温度を安定化して成膜ガスを流し、成膜を施すようになっている。この場合、熱処理容器内や処理容器の外側に熱電対が設けてあり、この熱電対から得られた温度に基づいて上記加熱手段の電力を制御することにより、ウエハを所定の温度に維持するようになっている(例えば特許文献1、2)。
また、処理容器自体が十分に長くて例えば50〜150枚程度のウエハを収容できることから、処理容器内の温度制御を行うに際しては、きめ細かな精度の高い温度制御を行うために処理容器内を上下方向に複数の加熱ゾーンに分割し、この加熱ゾーン毎に個別に温度制御を行うようにしている。この場合、成膜処理時における半導体ウエハ自体の適切な温度は、実験用のダミーウエハ自体に熱電対を設け、この熱電対によるダミーウエハの実際の温度と上記処理容器の内外に設けた熱電対との相関関係を予め実験的に調べておき、製品ウエハに対する熱処理時には上記相関関係を参照しつつ温度制御を行うようになっている。
しかし、上記特許文献1、2に開示された上述したような熱処理装置における温度制御方法にあっては、温度測定対象物であるウエハと熱電対とは直接的に接触していないので、製品ウエハの実際の温度と熱電対による測定値との相関関係は常時一定ではなく、特に成膜処理が繰り返し行われて処理容器の内壁面等に不要な付着物が付着したり、或いはガス流量やプロセス圧力等を変更したり、更には電圧変動等が生じたりすると、上述した相関関係からのズレが大きくなり過ぎてしまってウエハ温度を適正に制御できなくなる危惧が生ずる。
そこで、熱処理中の半導体ウエハの温度分布を測定するために、ウエハ表面に表面弾性波素子や圧電素子等を備えた温度センサを用い、この温度センサをウエハボートに分散させて配置するようにし、別途配置したアンテナから高周波信号を温度センサに送信して、この高周波信号に応答して温度センサから送り返されてくる温度に依存した高周波信号を受信して温度分布を求めるようにした技術も提案されている(特許文献3〜5)。
特開平10−25577号公報 特開2000−77346号公報 特開2007−171047号公報 特開2009−265025号公報 特開2009−302213号公報
しかしながら、上記特許文献3〜5に開示されたような温度センサにあっては、これより発せられる高周波信号が非常に微弱であることから、温度測定を十分に行うことが困難になる、という不都合があった。特に、シリコン基板の温度が400℃程度以上になると、このシリコン基板自体が温度センサの発する高周波信号に対して表面抵抗が減少して導体化し、上記高周波信号に対する遮蔽効果が生じてしまう、という不都合があった。
また、半導体ウエハ等の熱処理中の温度分布や熱処理装置自体の稼働中の温度分布特性を予め測定することが求められる場合もあるが、このような要求に対して上限温度制限により対応することが困難である、といった問題もあった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを解決すべく創案されたものである。本発明は、振動子から発せられる電波の減衰を抑制することが可能な温度測定用基板を提供する。
請求項1に係る発明は、被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置に用いられる温度測定用基板において、前記被処理基板と同じ材料よりなる基板本体と、圧電素子を有すると共に前記基板本体の中央部に設けられる振動子と、前記基板本体の周辺部側に設けた絶縁部材よりなるアンテナ設置部に設けられると共に前記振動子に接続されたアンテナ部と、を備えたことを特徴とする温度測定用基板である。
このように、被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置に用いられる温度測定用基板において、振動子の接続されるアンテナ部を基板本体の周辺部側に配置するようにしたので、このアンテナ部から発せられる電波が抑制されるのを防止することが可能となり、特に、温度測定用基板の温度が高温になってもこのアンテナ部から発せられる電波が抑制されるのを一層防止することが可能となる。
請求項8に係る発明は、複数の被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、排気が可能になされた縦型の処理容器と、前記被処理基板を加熱する加熱手段と、前記複数の被処理基板と請求項1乃至7のいずれか一項に記載の温度測定用基板とを保持して前記処理容器内へロード及びアンロードされる保持手段と、前記処理容器内へガスを導入するガス導入手段と、前記温度測定用基板に向けて測定用電波を送信するために送信器に接続された送信用アンテナと、前記温度測定用基板の前記振動子より発せられる電波を受信するために受信器に接続された受信用アンテナと、前記受信用アンテナで受信した電波に基づいて前記振動子の温度を求める温度分析部と、前記温度分析部で得られた温度に基づいて前記加熱手段を制御する温度制御部と、を備えたことを特徴とする熱処理装置である。
これにより、複数の被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、前記温度測定用基板で測定した温度に基づいて被処理基板の温度を精度良く制御することが可能となる。
請求項14に係る発明は、被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、排気可能になされた処理容器と、前記被処理基板を加熱する加熱手段と、前記被処理基板又は請求項1乃至7のいずれか一項に記載の温度測定用基板を載置して保持する載置台と、前記処理容器内へガスを導入するガス導入手段と、前記温度測定用基板に向けて測定用電波を送信するために送信器に接続された送信用アンテナと、前記温度測定用基板の前記振動子より発せられる電波を受信するために受信器に接続された受信用アンテナと、前記受信用アンテナで受信した電波に基づいて前記振動子の温度を求める温度分析部と、前記温度分析部で得られた温度に基づいて前記加熱手段を制御する温度制御部と、を備えたことを特徴とする熱処理装置である。
これにより、被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、前記温度測定用基板で測定した温度に基づいて被処理基板の温度を精度良く制御することが可能となる。
請求項16に係る発明は、被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、排気可能になされた処理容器と、前記被処理基板を加熱する加熱手段と、前記被処理基板を複数枚と請求項1乃至7のいずれか一項に記載の温度測定用基板とを保持すると共に回転可能になされた載置台と、前記処理容器内へガスを導入するガス導入手段と、前記温度測定用基板に向けて測定用電波を送信するために送信器に接続された送信用アンテナと、前記温度測定用基板の前記振動子より発せられる電波を受信するために受信器に接続された受信用アンテナと、前記受信用アンテナで受信した電波に基づいて前記振動子の温度を求める温度分析部と、前記温度分析部で得られた温度に基づいて前記加熱手段を制御する温度制御部と、を備えたことを特徴とする熱処理装置である。
これにより、被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、前記温度測定用基板で測定した温度に基づいて被処理基板の温度を精度良く制御することが可能となる。また、被処理基板が回転されている環境にあっても被処理基板の温度を測定することができ、実際の熱処理下においても温度推移を測定することが可能となる。
本発明に係る温度測定用基板及び熱処理装置によれば、次のような優れた作用効果を発揮することができる。
請求項1及びこれを引用する請求項に係る発明によれば、被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置に用いられる温度測定用基板において、振動子の接続されるアンテナ部を基板本体の周辺部側に配置するようにしたので、このアンテナ部から発せられる電波が抑制されるのを防止することが可能となり、特に、温度測定用基板の温度が高温になってもこのアンテナ部から発せられる電波が抑制されるのを一層防止することができる。
請求項8及びこれを引用する請求項に係る発明によれば、複数の被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、前記温度測定用基板で測定した温度に基づいて被処理基板の温度を精度良く制御することができる。
請求項14及びこれを引用する請求項に係る発明によれば、被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、前記温度測定用基板で測定した温度に基づいて被処理基板の温度を精度良く制御することができる。
請求項16及びこれを引用する請求項に係る発明によれば、被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、前記温度測定用基板で測定した温度に基づいて被処理基板の温度を精度良く制御することができる。また、被処理基板が回転されている環境にあっても被処理基板の温度を測定することができ、実際の熱処理下においても温度推移を測定することができる。
本発明に係る温度測定用基板を用いる熱処理装置の一例を示す断面構成図である。 熱処理容器を示す横断面図である。 熱処理装置の温度制御系を示す系統図である。 本発明に係る温度測定用基板の第1実施例を示す図である。 圧電素子を含む振動子の動作原理を説明するための動作原理図である。 圧電素子の周波数偏差と温度との関係を示すグラフである。 温度制御系の変形実施例を示す図である。 温度測定用基板の第2及び第3実施例を示す平面図である。 温度測定用基板の第4〜第7実施例を示す平面図である。 温度測定用基板の第8実施例を示す平面図である。 熱処理装置の第1変形実施例を示す図である。 熱処理装置の第2変形実施例を示す図である。
以下に、本発明に係る温度測定用基板及び熱処理装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る温度測定用基板を用いる熱処理装置の一例を示す断面構成図、図2は熱処理容器の横断面図、図3は熱処理装置の温度制御系を示す系統図、図4は本発明に係る温度測定用基板の第1実施例を示す図であり、図4(A)は平面図、図4(B)は断面図である。図5は圧電素子を含む振動子の動作原理を説明するための動作原理図、図6は圧電素子の周波数偏差と温度との関係を示すグラフである。ここでは送信用アンテナと受信用アンテナとを一体化して兼用した送受信用アンテナを用いた場合を例にとって説明する。

また、ここでは縦型の熱処理装置を例にとって説明する。図示するようにこの熱処理装置2は、筒体状の石英製の内筒4とその外側に同心円状に配置した有天井の筒体状の石英製の外筒6とよりなる2重管構造の処理容器8を有している。この処理容器8の外周は、加熱ヒータ10を有する加熱手段12により覆われており、処理容器8内に収容される被処理基板を加熱するようになっている。この処理容器8(内部を含む)と上記加熱手段12とにより熱処理部9を形成している。
この加熱手段12は円筒体状になされており、処理容器8の側面の略全域を囲むようになっている。更に、この処理容器8の外周には天井部を含めてその側面側の全体を覆うようにして断熱材14が設けられている。そして、この断熱材14の内側面に上記加熱手段12が取り付けられている。ここで上記加熱ヒータ10としては、金属線ヒータ、モリブデンヒータ、カーボンワイヤヒータ等の抵抗加熱ヒータや誘導加熱ヒータ等を用いることができる。
上記処理容器8の加熱領域は高さ方向において温度制御用に複数、ここでは5つの加熱ゾーン16a、16b、16c、16d、16eに区画されており、この各加熱ゾーン16a〜16eに対応させて、上記加熱手段12の加熱ヒータ10は5つのゾーン加熱ヒータ10a、10b、10c、10d、10eに区分されて、それぞれ個別に制御可能になされている。この加熱ゾーン数は特に限定されない。
そして、上記各ゾーン加熱ヒータ10a〜10e毎に給電ライン19が延びており、この各給電ライン19には加熱電源21a、21b、21c、21d、21eが接続されて、上記加熱手段12が構成されている。この加熱電源21a〜21eには、サイリスタ等よりなるスイッチング素子が含まれており、位相制御やゼロクロス制御等を行うことにより、出力電力を個別に制御できるようになっている。また、この各ゾーン加熱ヒータ10a〜10eには、この温度を測定するために第1の温度測定手段17としてヒータ用熱電対17a〜17eがそれぞれ設けられている。このヒータ用熱電対17a〜17eは、内筒4内の内側に起立された耐腐食及び耐熱性の石英管23内に収容されている。尚、このヒータ用熱電対17a〜17eは、内筒4と外筒6との間の間隙に位置される場合もある。
上記処理容器8の下端は、例えばステンレススチール製の筒体状のマニホールド18によって支持されており、上記内筒4の下端部は、上記マニホールド18の内壁に取り付けた支持リング20上に支持されている。尚、このマニホールド18を石英等により形成し、これを上記処理容器8側と一体成型するようにしてもよい。また、このマニホールド18の下方からは複数枚の被処理基板としての半導体ウエハWを載置した保持手段としての石英製のウエハボート22が昇降可能に挿脱自在(ロード及びアンロード)になされている。例えば半導体ウエハWとしては直径が300mmのサイズが用いられるが、この寸法は特には限定されない。このウエハボート22は、ウエハWの半円部に偏在させて設けた3本、或いは4本の支柱22aの上下方向の両端を固定することにより形成され、例えばこの支柱22aに所定のピッチで形成した溝部にウエハWの周辺部を保持させている。
このウエハボート22は、石英製の保温筒24を介して回転テーブル26上に載置されており、この回転テーブル26は、マニホールド18の下端開口部を開閉する蓋部28を貫通する回転軸30の上端で支持される。そして、この回転軸30の貫通部には、例えば磁性流体シール32が介設され、この回転軸30を気密にシールしつつ回転可能に支持している。また、蓋部28の周辺部とマニホールド18の下端部には、例えばOリング等よりなるシール部材34が介設されており、容器内のシール性を保持している。
上記した回転軸30は、例えばボートエレベータ等の昇降機構36に支持されたアーム38の先端に取り付けられており、ウエハボート22及び蓋部28等を一体的に昇降できるようになされている。
上記マニホールド18の側部には、ガス導入手段40が設けられる。具体的には、このガス導入手段40は、上記マニホールド18を貫通させたガスノズル42を有しており、必要なガスを流量制御しつつ供給できるようになっている。このガスノズル42は、例えば石英よりなり、処理容器8の長手方向、すなわち高さ方向に沿って延びており、ウエハボート22の高さ全体をカバーするようになっている。
そして、このガスノズル42には、例えば等ピッチで多数のガス孔42aが形成されており、各ガス孔42aより上記ガスを噴出するようになっている。ここではガスノズル42は代表として1本しか記載していないが、実際には、使用ガス種に応じて複数本設けられる。また、このマニホールド18の側壁には、内筒4と外筒6との間から処理容器8内の雰囲気を排出する排気口44が設けられており、この排気口44には、図示しない例えば真空ポンプや圧力調整弁等を介設した真空排気系(図示せず)が接続されている。
上記各熱電対17a〜17dの検出値は、例えばコンピュータ等よりなる温度制御部46へ入力されており、後述するようにプロセス時にはこの検出値に基づいて加熱手段12の各ゾーン加熱ヒータ10a〜10eへの供給電力を個別的に制御する際に補助的に用いるようになっている。
そして、ここでは上記ウエハボート22には、1又は複数の本発明に係る温度測定用基板50が収容されている。具体的には、この温度測定用基板50は、ウエハWとほぼ同じ厚さ及び大きさに設定されている。ここでは、上記各加熱ゾーン16a〜16eに対応させて5個の温度測定用基板50a、50b、50c、50d、50eがそれぞれ保持されている。
そして、上記温度測定用基板50に向けて測定用電波を送信すると共に温度測定用基板から発せられる電波を受信する送受信用アンテナ52が設けられている。ここでは上記各加熱ゾーン16a〜16eに対応させて5個の送受信用アンテナ52a、52b、52c、52d、52eが設けられる。具体的には、上記各送受信用アンテナ52a〜52eは、ウエハボート22に保持されている上記温度測定用基板50a〜50eとほぼ同じ水平面上にそれぞれ位置されており、処理容器8の外筒6の外周面を巻回するようにして設けられている。各送受信用アンテナ52a〜52eは、少なくとも1回以上巻回すればよく、図示例では1回巻回している。
このようにして、各送受信用アンテナ52a〜52eは、対応する温度測定用基板50a〜50eに対してできるだけ接近させて設けられており、微弱な電波でも効率的に受信できるようになっている。尚、ここでは上記各送受信用アンテナ52a〜52eを外筒6の外側ではなく、これらの送受信用アンテナ52a〜52eをそれぞれ細い石英管内に挿通させて、外筒6と内筒4との間の隙間、或いは内筒4の内側に、上記ウエハボート22と干渉しないような位置に設けるようにしてもよい。
そして、上記各送受信用アンテナ52a〜52eは、それぞれ導電ライン54を介して個別に送受信器56へ接続されており(図3参照)、上記各送受信用アンテナ52a〜52eから測定用電波を送信すると共に、上記各温度測定用基板50の後述する振動子から発せられる電波を受信できるようになっている。ここでは上記送受信器56は、温度測定用基板50に設けた振動子の固有振動数の近傍の周波数帯域、すなわち固有振動数を中心として一定の幅を持った周波数帯域に亘って順次掃引して送信できるようになっている。
そして、上記送受信器56は温度分析部58に接続されており、上記送受信用アンテナ52a〜52eで受けた電波に基づいて各温度測定用基板50a〜50eの温度を、すなわち加熱ゾーン毎の温度をそれぞれ求めるようになっている。そのため、この温度分析部58には、図6に示すような圧電素子68の周波数偏差と温度との関係を求める温度算出手段としてのグラフが記憶されている。そして、この温度分析部58で求めた各加熱ゾーンの温度に基づいて、上記温度制御部46は上記各加熱電源21a〜21eへ温度制御信号を出力して各ゾーン加熱ヒータ10a〜10eを個別に独立して制御するようになっている。尚、ここでは、送信器と受信器とが一体化されて送受信器56となっているが、上記送受信用アンテナ52(52a〜52e)を送信用アンテナと受信用アンテナに分離してもよく、この場合には、この送受信器56も送信器と受信器とに分離されることになる。
また、上記ヒータ用熱電対17a〜17eはそれぞれ熱電対ライン60を介して上記温度制御部46に接続されており、上記各熱電対17a〜17eの各温度測定値も参照して、上記温度制御部を補助するようになっている。尚、これらのヒータ用熱電対17a〜17eを省略するようにしてもよい。
ここで上記温度測定用基板50(50a〜50e)について詳しく説明する。図4に示すように、この温度測定用基板50の第1実施例は円板状の基板本体62と、この基板本体62に設けられる振動子64と、この基板本体62の周辺部側に設けられるアンテナ部66により主に構成されている。上記振動子64は、薄い板状に成形された圧電素子68を有しており、この圧電素子68の例えば両面に一対の電極70(図5参照)を接合している。そして、この圧電素子68の全体を絶縁部材や半導体よりなるケース72内に密閉状態で収容し、このケース72を基板本体62内に埋め込むようにして設けている。
ここで基板本体62を2枚の薄い基板で形成し、この間に振動子64を挟み込むように収容して密閉状態で貼り合わせるようにしてもよい。上記2枚の薄い基板を半導体ウエハと同じ材料、例えばシリコン板により形成すれば、上記ケース72を設ける必要がない。また上記2枚の基板を薄い石英板で形成した場合には、上記ケース72を半導体ウエハと同じ材料、例えばシリコン板で形成すれば、半導体ウエハと同じ熱的条件にすることができる。更に、ケース72を覆う基板本体62の一部に露出窓を形成してケース72自体が外部の熱に晒されて熱応答性が向上するようにしてもよい。
ここで上記基板本体62の周辺部には、絶縁部材よりなるアンテナ設置部74が設けられており、このアンテナ設置部74に上記アンテナ部66が配設されている。図4では上記アンテナ設置部74は円形リング状に成形されており、上記アンテナ部66を形成するアンテナ線76が巻回されている(図5参照)。
ここではアンテナ線76は3回だけ同心円状に巻回されており、その両端は、引き出し線78を介して上記圧電素子68に設けた一対の電極70に接続されている。尚、このアンテナ線76の巻数は特に限定されず、好ましくは振動子64の振動数に対して最適な巻数とする。上記引き出し線78は、基板本体62に対して絶縁させるために絶縁部材、例えば表面がアルミナ等によりコーティングされた溝80内に収容されている。
ここでアンテナ設置部74の絶縁部材は、高温になっても電磁波透過性のある材料、例えばアルミナ等のセラミック材や石英等を用いる。また、振動子64を収容するケース72を形成する材料は、例えばアルミナ等のセラミック材やシリコンなどの半導体により形成する。また、上記アンテナ線76や引き出し線78は、例えば直径が0.2mm程度のプラチナや銅等の導体により形成する。また圧電素子68としては、例えばランタンタンタル酸ガリウムアルミニウム(LTGA)を用いることができ、温度に応じて固有振動数(共振周波数)が変化する特性を有している。この圧電素子68は、特定の固有振動数が例えば10MHzとなるように予め加工されている。
この場合、上下方向に配置される温度測定用基板50a〜50eから発せられる電波が強くて混信が生ずる恐れのある場合には、温度測定用基板50a〜50eの各振動子64の固有振動数が互いに異なるように設定する。また、上記電波が弱くて混信が生ずる恐れのない場合には、各振動子64の固有振動数が同一になるように設定してもよい。ここでは上記混信が生ずる恐れが少ないので、温度測定用基板50a〜50eの各振動子64の固有振動数を同一に設定している。そして、上述のようにして用いられる各振動子64の周波数偏差と温度との関係を表す温度算出手段が前述したように温度分析部58に記憶されている。
ここでは温度算出手段として図6に示すようなグラフを用いているが、このグラフの特性を示す演算関数等を用いてもよく、その求める手法は問わない。また、ここでは温度測定用基板50の全体の直径及び厚さは、ここで処理するシリコン基板と同じ直径及び厚さに設定されており、この温度測定用基板50をウエハボート22に容易に収容して支持できるようになっている。
また上記円形リング状のアンテナ設置部74の幅は、全体の直径が300mmの場合には、5〜15mm程度である。尚、上記アンテナ線76や引き出し線78等の形成は、メッキや印刷やフォトリソグラフィーによる薄膜形成技術を用いてもよい。この場合、この薄膜形成後は、石英やセラミック材をカバーとして上から融着する。
ここで図1に戻って、以上のように形成された熱処理装置2の全体の動作は、例えばコンピュータ等よりなる制御手段82により制御されるようになっている。この制御手段82には、ディスプレイ等の表示部84が接続されており、必要な情報、例えば上記温度分析部58で求めた温度を表示するようになっている。上記制御手段82は上記温度制御部46を支配下におくと共に、この動作を行うコンピュータのプログラムはフレキシブルディスクやCD(CompactDisc)やハードディスクやフラッシュメモリ等の記憶媒体86に記憶されている。具体的には、この制御手段82からの指令により、各ガスの供給の開始、停止や流量制御、プロセス温度やプロセス圧力の制御等が行われる。また、この記憶媒体86には、上記温度分析部58からの出力(温度)を記憶できるようになっている。
次に、以上のように構成された熱処理装置を用いて行う熱処理方法について説明する。まず、半導体ウエハWに対して実際の成膜処理等の熱処理を行なう時には、ウエハがアンロード状態で熱処理装置2が下方のローディングエリア内で待機状態にされている。そして、処理容器8はプロセス温度、或いはそれよりも低い温度に維持されており、常温の多数枚のウエハWをウエハボート22に載置した状態で処理容器8内にその下方より上昇させてロードし、蓋部28でマニホールド18の下端開口部を閉じることにより処理容器8内を密閉する。上記ウエハボート22には、製品ウエハWの外に、上記各加熱ゾーン16a〜16eに対応させた位置に温度測定用基板50a〜50eが支持されている。
そして、処理容器8内を所定のプロセス圧に維持すると共に、各ヒータ用熱電対17a〜17eからそれぞれ温度が検出され、また温度測定用基板50a〜50eの各振動子64からの電波によりウエハ温度が検出されて、図3に示す温度制御系の動作により各ゾーン加熱ヒータ10a〜10eへの投入電力が増大してウエハ温度が上昇し、所定のプロセス温度に安定的に維持される。その後、所定の成膜用の処理ガスをガス導入手段40のガスノズル42から処理容器8内に導入する。
処理ガスは、上述のようにガスノズル42の各ガス孔42aから内筒4内に導入された後にこの中を回転されているウエハWと接触しつつ成膜反応して、天井部から内筒4と外筒6との間の間隙を流下して、排気口44から容器外へ排出される。プロセス中における温度制御は、温度測定用基板50a〜50eの各振動子64より発せられる電波により各加熱ゾーン毎のウエハ温度が求められ、予め定められた目標温度になるように、例えばPID制御でもって各ゾーン加熱ヒータ10a〜10eへの供給電力を制御することによって行なわれる。
ここで図5も参照して上記振動子64の圧電素子68の動作原理について説明する。まず送受信器56からLTGAよりなる圧電素子68の固有振動数に相当する所定の高周波電波の周辺周波数をスイープさせて測定用電波を送信信号として時分割的に飛ばして、振動子64側から出力される温度に応じた共振周波数の出力信号の電波を受信する。そして、この受信信号の周波数を分析することによりこの温度測定用基板50の温度を検出することができる。このような原理を、上記各温度測定用基板50a〜50eに適用している。
送受信器56から高周波の測定用信号を時分割で送信しつつ残響波90が受信できるか否かを確認する。この場合、温度測定用基板50の周辺部側にアンテナ部66を配置しているので、この温度測定用基板50より発する電波を送受信器56側の送受信用アンテナ52で容易に受信することができる。この残響波90の存在が確認できれば、その周波数で共振していることになり、図6に示すグラフからその時の温度を求めることができる。
そして、残響波90が確認できなければ、周波数を少し変えて、上記した送信及び残響波の確認を行う。このようにして残響波の確認ができるまで、測定用信号の周波数を少しずつ変えて繰り返し測定を行い、スキャンが行われることになる。この場合、上記固有周波数と上記共振周波数との差が、図6中の周波数偏差の値であり、図6中では圧電素子68の固有振動数が10MHzの場合を示しており、温度が高くなるに従って、周波数偏差がマイナス方向へ変化する特性、すなわち共振周波数が次第に小さくなっていく特性を有している。
上記したような温度測定は、前述したように各温度測定用基板50a〜50e毎、すなわち各加熱ゾーン16a〜16e毎に直接的に求められることになる。そして、温度制御部46は、上記求められた温度に基づいて各加熱電源21a〜21eを介して各ゾーン加熱ヒータ10a〜10eを個別に独立して制御して目標温度となるようにする。これにより、ウエハ温度(温度測定用基板)を直接的に測定して検出することができ、従って、精度の高い温度制御を行うことができる。そして、上記した一連の制御動作は、予め定められたプロセス時間が経過するまで、繰り返し行われることになる。
このように、温度測定用基板50の周辺部側にアンテナ部66を配置しているので、このアンテナ部66から発せられる電波が抑制され難くなり、送受信器56側の送受信用アンテナ52で容易に受信することが可能となる。また、このアンテナ部66は、絶縁材料よりなるアンテナ設置部74に設けてあるので、温度が高くなっても高周波信号に対する遮蔽現象が生ずることがなく、この点からもアンテナ部56から発せられる電波が抑制されることを一層防止することが可能となる。
また、本発明によれば、金属汚染等を生ずることなくワイヤレスで且つリアルタイムで被処理基板(半導体ウエハ)W、すなわち温度測定用基板50a〜50eの温度を精度良く正確に検出できるので、精度の高い温度制御を行うことができる。
また被処理基板Wを昇降温する場合にも、この温度を直接的に測定することができるので、例えば昇温速度や降温速度を正確に制御でき、もって昇降温制御を適正に行うことができる。更には、処理容器8の内壁面に膜が付着しても、正確な被処理基板Wの温度を求めることができる。
尚、上記実施例においては、処理容器8としては内筒4と外筒6とよりなる2重管構造のものを例にとって説明したが、これに限定されず、単管構造の処理容器でも本発明を適用できるのは勿論である。また、ガスの導入構造や容器内雰囲気の排気構造は上記した説明に限定されず、どのような構造にしてもよいのは勿論である。
このように、本発明によれば、被処理基板Wに対して熱処理を施す熱処理装置に用いられる温度測定用基板50(50a〜50e)において、振動子64の接続されるアンテナ部66を基板本体62の周辺部側に配置するようにしたので、このアンテナ部66から発せられる電波が抑制されるのを防止することができ、特に、温度測定用基板50(50a〜50e)の温度が高温になってもこのアンテナ部66から発せられる電波が抑制されるのを一層防止することができる。
<温度制御系の変形実施例>
次に、温度制御系の変形実施例について説明する。先の図3に示す温度制御系にあっては、各送受信用アンテナ52a〜52eを別個独立に送受信器56に接続したが、これに限定されず、各送受信用アンテナ52a〜52eを図7に示すように共通に接続するようにしてもよい。図7はこのような温度制御系の変形実施例を示す図である。尚、ここでは図1乃至図6に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、ここでは各送受信用アンテナ52a〜52eは給電ライン54により共通に接続されている。この場合、上記温度測定用基板50a〜50eの各振動子64の圧電素子68の固有振動数は、全て互いに異なった値に設定している。例えば第1の温度測定用基板50aの圧電素子68に対しては10MHz、第2の温度測定用基板50bの圧電素子68に対しては11MHz、第3の温度測定用基板50cの圧電素子68に対しては12MHz、第4の温度測定用基板50dの圧電素子68に対しては13MHz、第5の温度測定用基板50eの圧電素子68に対しては14MHzのように異なる固有振動数が設定されている。尚、固有振動数は、圧電素子の単結晶からの切り出し角度や切り出し厚さ等を変えることにより異ならせることができる。
そして、温度分析部58には、上記固有振動数が異なる各圧電素子68の図6に示すような周波数偏差と温度との関係を求める温度算出手段(グラフ)が記憶されている。この場合には、送受信器58からは、10MHz近傍から14MHz近傍の周波数まで高周波の測定用信号の周波数を変化させつつ時分割で出力し、その都度、共振によって生ずる残留波90(図5参照)が存在するか否かを検出する。この残留波90の存在を検出することによって、上記各温度測定用基板50a〜50eの温度を測定することができ、この場合にも、先に説明した図3に示す実施例と同様な作用効果を発揮することができる。
<温度測定用基板の第2及び第3実施例>
次に、温度測定用基板の第2及び第3実施例について説明する。図8は温度測定用基板の第2及び第3実施例を示す平面図であり、図8(A)は第2実施例を示し、図8(B)は第3実施例を示す。尚、図4に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付してその説明を省略する。
図4に示す温度測定用基板50では、周辺部にアンテナ部材74を円形リング状に設けたが、これに代えて図8(A)に示す第2実施例では、円板状の基板本体62の周辺部の一部を直線状に切断し、この切断した部分に絶縁部材よりなるアンテナ設置部74を融着等により接合して全体が円板状になるようにしている。そして、このアンテナ設置部74にアンテナ部66としてアンテナ線76を巻回させるようにしてアンテナ部66を形成している。
また、ここではウエハボート22に対する搬出入操作に支障が生じないように基板本体62の直径及び幅を一緒に熱処理する半導体ウエハWの直径及び幅とそれぞれ同じになるように設定している。この場合にも、図4に示した先の実施例と同様な作用効果を発揮することができる。
図8(B)に示す第3実施例では、円板状の基板本体62の周辺部の一部に、この基板本体62よりも半径方向の外方に向けて部分的に突出させて突出部75を設けてこれを絶縁部材よりなるアンテナ設置部74として形成している。このアンテナ設置部74は融着等により接合されている。そして、このアンテナ設置部74にアンテナ線76を巻回させて設けるようにしてアンテナ部66を形成している。また、ここでは先の第2実施例と同様に、基板本体62の直径の大きさを一緒に熱処理する半導体ウエハWの直径と同じになるように設定している。
更に、上記突出したアンテナ設置部74の基板円周方向の長さは、ウエハボート22の支柱22a(図1参照)と干渉しないような長さに設定されており、また、基板半径方向への突出量Hは、この温度測定用基板50の搬送に支障を生じないような長さ、例えば20mm以下になるように設定されている。
この場合にも、先に図4及び図5に示した実施例と同様な作用効果を発揮することができる。更に、この第3実施例の場合には、アンテナ設置部74が横方向へ突出されているので、熱処理時にこの温度測定用基板50の上下に位置するシリコン基板により電波が悪影響を受けることを防止することができる。
<温度測定用基板の第4〜第8実施例>
次に、温度測定用基板の第4〜第8実施例について説明する。先に説明した温度測定用基板50の第1〜第3実施例においては、1つの温度測定用基板50に対して1つの振動子64及びアンテナ部66を設けていたが、これに限定されず、1つの温度測定用基板50に対して複数組の振動子とこれに接続されるアンテナ部を設けるようにしてもよい。
図9はこのような温度測定用基板の第4〜第7実施例を示す平面図であり、図9(A)は第4実施例を示し、図9(B)は第5実施例を示し、図9(C)は第6実施例を示し、図9(D)は第7実施例を示す。図10は温度測定用基板の第8実施例を示す平面図である。尚、図4及び図8に示す構成部分と同一構成部分については同一参照符号を付して、その説明を省略する。ここでは1つの温度測定用基板に対して振動子とアンテナ部とよりなる組を3組設けた場合を例にとって説明するが、この組数は特に限定されるものではない。
図9(A)に示す第4実施例の温度測定用基板50の場合には、全体の形状は図4に示す第1実施例と同様に形成されており、基板本体62の周辺部に円形リング状のアンテナ設置部74が形成されている。そして、基板本体62の中心部に1つの振動子64aを設け、この中心を通る直径方向の両端に2つの振動子64b、64cを設けている。そして、各振動子64a、64b、64cに引き出し線78a、78b、78cを介してアンテナ設置部74に配設されたアンテナ線76a、76b、76cをそれぞれ接続して、アンテナ部66a、66b、66cを形成している。
この場合、上記各振動子(圧電素子)64a〜64cの固有振動数は、互いに異なるように設定されており、例えば第1の振動子64aの固有振動数は10MHzに設定され、第2の振動子64bの固有振動数は11MHzに設定され、第3の振動子64cの固有振動数は12MHzに設定される。また第1の振動子64aのアンテナ線76aは周方向に3巻され、第2の振動子64bのアンテナ線76bは周方向に2巻され、第3の振動子64cのアンテナ線76cは周方向に1.75巻されており、それぞれの受信レベルが高くなるように最適化されている。
そして、この場合には、先に図7を参照したと同様に、温度分析部58には、上記各振動子64a〜64cの固有振動数に対応した周波数偏差と温度との関係を示す温度算出手段、すなわち図6に示すようなグラフが記憶されている。
そして、送受信器56からは10MHz近傍から12MHz近傍の周波数まで高周波の測定用信号の周波数を変化させつつ時分割で出力し、その都度、共振によって生ずる残留波90(図5参照)が存在するか否か検出することによって各振動子64a〜64cの温度を測定するようになっている。
この場合には、先に説明した図3に示す実施例と同様な作用効果を発揮することができるのみならず、温度測定用基板50の面内における温度分布を求めることができる。従って、ウエハボート22を回転しつつ精度良く温度調整をすることができる。実際のプロセス下の半導体ウエハの温度分布をリアルタイムで測定することができる。
図9(B)に示す第5実施例の温度測定用基板50の場合には、全体の形状は図8(A)に示す第2実施例とほぼ同様に形成されており、円板状の基板本体62の周辺部の一部を直線状に切断し、この切断した部分に絶縁部材よりなるアンテナ設置部74aを融着等により接合している。また、ここでは基板中心部に対してアンテナ設置部74aの反対側にも上記アンテナ設置部74aと同じ構造のアンテナ設置部74bを融着等により接合している。これにより、全体が円板状になされている。
そして、第4実施例と同様に基板本体62の中心部に1つの振動子64aを設け、この中心を通る直径方向の両端に2つの振動子64b、64cを設けている。そして、各振動子64a、64b、64cに引き出し線78a、78b、78cを介してアンテナ設置部74a、74bに配設されたアンテナ線76a、76b、76cをそれぞれ接続して、アンテナ部66a、66b、66cを形成している。ここで、アンテナ線76a、76cは、一方のアンテナ設置部74aに配置され、残りのアンテナ部76bは他方のアンテナ設置部74bに配置されているが、この配置態様は特に限定されない。
そして、上記各振動子(圧電素子)64a〜64cの固有振動数は、第4実施例の場合と同様に互いに異なるように設定されている。そして、送受信器56からは第4実施例の場合と同様に高周波の測定用信号の周波数を変化させつつ時分割で出力し、その都度、共振によって生ずる残留波90(図5参照)が存在するか否か検出することによって各振動子64a〜64cの温度を測定するようになっている。この場合にも図9(A)に示す第4実施例と同様な作用効果を発揮することができる。
図9(C)に示す第6実施例の温度測定用基板50の場合には、全体の形状は図8(B)に示す第3実施例と同様に形成されており、基板本体62の周辺部の一部に、この基板本体62よりも半径方向の外方に向けて部分的に突出させて突出部75を設けてこれを絶縁部材よりなるアンテナ設置部74として形成している。そして、第4実施例と同様に基板本体62の中心部に1つの振動子64aを設け、この中心を通る直径方向の両端に2つの振動子64b、64cを設けている。そして、各振動子64a、64b、64cに引き出し線78a、78b、78cを介してアンテナ設置部74に配設されたアンテナ線76a、76b、76cをそれぞれ接続して、アンテナ部66a、66b、66cを形成している。この場合も、アンテナ設置部74の長さ及び突出量Hは、この温度測定用基板50の搬送及びウエハボート22への移載に支障を生じないような長さ及び幅に設定されている。
そして、上記各振動子(圧電素子)64a〜64cの固有振動数は、第4実施例の場合と同様に互いに異なるように設定されている。そして、送受信器56からは第4実施例の場合と同様に高周波の測定用信号の周波数を変化させつつ時分割で出力し、その都度、共振によって生ずる残留波90(図5参照)が存在するか否か検出することによって各振動子64a〜64cの温度を測定するようになっている。この場合にも、図8(B)に示す第3実施例及び図9(A)に示すに示す第4実施例と同様な作用効果を発揮することができる。
図9(D)に示す第7実施例の温度測定用基板50の場合には、全体は図9(A)に示す第4実施例と同様に形成されており、基板本体62の周辺部に円形リング状のアンテナ設置部74が形成されている。そして、円板状の基板本体62を同心円状に3つのゾーンに分け、中心ゾーンに第1の振動子64aを設け、中周ゾーンに第2の振動子64bを設け、外周ゾーンに第3の振動子64cを設けている。そして、各振動子64a、64b、64cに引き出し線78a、78b、78cを介してアンテナ設置部74に配設されたアンテナ線76a、76b、76cをそれぞれ接続して、アンテナ部66a、66b、66cを形成している。
そして、上記各振動子(圧電素子)64a〜64cの固有振動数は、第4実施例の場合と同様に互いに異なるように設定されている。そして、送受信器56からは第4実施例の場合と同様に高周波の測定用信号の周波数を変化させつつ時分割で出力し、その都度、共振によって生ずる残留波90(図5参照)が存在するか否か検出することによって各振動子64a〜64cの温度を測定するようになっている。
この場合にも図9(A)に示す第4実施例と同様な作用効果を発揮することができるのみならず、温度測定用基板50の面内における温度分布を求めることができる。特に、ここでは各振動子64a〜64cを温度測定用基板50の同心円状に区分した各ゾーンに配置しているので、この基板の面内温度の分布状況を一層精度良く求めることができる。尚、第5及び第6実施例の場合にも、各振動子64a〜64cを上記第7実施例のように配置してもよいのは勿論である。
図10に示す第8実施例は、先の図9(A)に示す第4実施例と図9(C)に示す第6実施例とを組み合わせたものである。すなわち、ここでは基板本体62の周辺部に円形リング状のアンテナ設定部4を形成し、更にこのアンテナ設置部74の一部を半径方向の外方に向けて部分的に突出させて突出部75を形成している。この場合、突出部75を含むアンテナ設置部74が絶縁部材により形成されている。そして、この突出部75を含むようにして各アンテナ線76a、76b、76cが配置されている。
この場合にも、図9(C)に示す第6実施例と同様な作用効果を発揮することができる。尚、この第8実施例の場合にも、各振動子64a〜64cを第7実施例のように配置してもよいのは勿論である。また、この突出部75付きの円形リング状のアンテナ設置部74を、振動子64を1つ設けた第1実施例に適用するようにしてもよい。
<熱処理装置の第1変形実施例>
次に、熱処理装置の第1変形実施例について説明する。図1に示す熱処理装置は、例えば10枚以上の多数枚の半導体ウエハWを一度に処理する装置であるが、これに限定されず、数枚程度の半導体ウエハWを同時に処理することができる熱処理装置にも本発明を適用することができる。
図11はこのような熱処理装置の第1変形実施例を示す図であり、図11(A)は断面図を示し、図11(B)は載置台の斜視図を示す。尚、図1乃至図10において説明した構成部分と同様な構成部分については同一参照符号を付してある。また、ここでは図3に示すような温度制御系の構成については記載を省略している。この熱処理装置92は、例えば特開2010−056470号公報等に開示されているような熱処理装置であり、半導体ウエハWを一度に数枚処理することができるセミバッチ式の熱処理装置である。
図11に示すように、この熱処理装置92は、例えばステンレススチール等よりなる排気可能になされた処理容器94を有している。また、処理容器94の一側には、内部に半導体ウエハWを搬出入させる搬出入口97及びゲートバルブ99が設けられる。また、この処理容器94内には、円板状になされた大口径の載置台96が回転軸98の上端に取り付けられて、回転可能に支持されている。この回転軸98は、磁性流体シールを有する軸受100により容器底部に気密に且つ回転自在に支持されている。
この載置台96は、例えば石英やセラミック材よりなり、その下方に例えば加熱ヒータよりなる加熱手段102が設けられる。この加熱手段102を載置台96内に埋め込むようにしてもよい。
そして、この処理容器94内は、その内部を周方向に沿って複数の領域に区画するために、天井部に下方に向けて突出する上部突起部152が設けられ、底部側に上方に向けて突出する下部突起部154が設けられている。そして、上記上部突起部152と下部突出部154の各先端部が載置台154に向けて延びて接近しており、ガス流の生じ難い狭隘部を形成している。これらの上部突起部152及び下部突起部154は、処理容器94の中心部より半径方向の外方へ向けて延びており、これによりこの処理容器94内を複数の処理領域に区分している。
そして、上記上部突起部152には、分離ガス導入口156が形成され、これより分離ガスとして不活性ガス、例えばN ガスを流して各処理領域毎にこの分離ガスで区画分離するようになっている。そして、上記各処理領域毎にガス導入手段95A、95B及び排気口158A、158Bがそれぞれ設けられており、それぞれに必要なガスを供給できるようになっていると共に、真空排気できるようになっている。尚、処理領域の区画数は2つに限定されない。
この処理容器94には、上記各処理領域に対応させて内部にガスをガス導入するために例えばガスノズルよりなるガス導入手段95A、95Bが設けられる。そして、上記載置台96の上面に半導体ウエハWを収容する収容凹部104がその周方向に沿って複数個、図示例では4個設けられており、この内の1つの収容凹部104内に、本発明に係る温度測定用基板50が収容されて保持されている。従って、この載置台96を回転しつつガス導入手段95A、95Bより互いに異なる必要なガスをそれぞれ導入して所定の熱処理、例えば成膜処理等を行うようになっている。
上記温度測定用基板50としては、先に説明した第1〜第8実施例の全ての温度測定用基板を用いることができるが、図示例では図9(A)に示す第4実施例の温度測定用基板を用いた場合を示している。尚、図8(B)に示すような突出したアンテナ設置部74を有する場合には、その部分に対応して載置台96に凹部を形成しておく。
そして、この載置台96の直下、又は直上に送受信用アンテナ52を設けている。図示例では、載置台96の直下に設けた場合を実線で示している。この送信用アンテナ52は、例えば石英管のような絶縁管106内に収容されて腐食性ガスから保護するようになっている。
そして、この送受信用アンテナ52は、載置台96の内周側と外周側において、その周方向に沿ってループ状に形成されており、温度測定用基板50の外周側に配置したアンテナ部76の直下に上記ループ状の送受信用アンテナ52が位置するようにして、受信レベルの低下を防止するようになっている。
尚、上記実施例において、送受信用アンテナ52を載置台96の直下、又は直上に配置することに代えて、上記送受信用アンテナ52を、上記温度測定用基板50の回転軌跡の所定の角度範囲内に対応させて配置させて、上記温度計測用基板50が上記所定の角度範囲内に入ったところで通信を行うようにしてもよい。すなわち、ここでは処理容器94の天井部に、上記温度測定用基板50の回転軌跡に対応させてこの回転軌跡の所定の範囲内に開口110を設け、ここにOリング等のシール部材112を介して石英ガラス等の透過窓114を設けると共に、この透過窓114の外側に上記送受信用アンテナ52を設けるようにしている。ここで送受信用アンテナ52は水平方向へ螺旋状に巻回して上下方向へ延びている。
この場合には、回転移動する温度測定用基板50が開口110の下方に位置した時、すなわち上記所定の回転範囲内に入った時に送受信用アンテナ52から測定用電波を発射して通信するように構成している。また、この場合、送受信用アンテナ52を図中の括弧内に併記してあるように、垂直方向へ螺旋状に巻回して水平方向へ延びるようにしてもよい。
また上記変形実施例において、送受信用アンテナ52を送信用アンテナと受信用アンテナとに分離してもよいのは勿論である。上記した変形実施例の場合にも、図1を用いて説明した実施例と同様な作用効果を発揮することができる。また、被処理基板が回転されている環境にあっても被処理基板の温度を測定することができ、実際の熱処理下においても温度推移を測定することができる。
<熱処理装置の第2変形実施例>
次に、熱処理装置の第2変形実施例について説明する。図1及び図11に示す熱処理装置は、一度に複数枚の半導体ウエハWを処理する装置であるが、これに限定されず、半導体ウエハを1枚ずつ処理する枚葉式の熱処理装置にも本発明を適用することができる。
図12はこのような熱処理装置の第2変形実施例を示す図である。尚、図1乃至図11において説明した構成部分と同様な構成部分については同一参照符号を付してある。また、ここでは図3に示すような温度制御系の構成については記載を省略している。図12に示すように、この熱処理装置120は、例えばステンレススチール等よりなる排気可能になされた処理容器122を有している。
この処理容器122には、内部にガスをガス導入するために例えばシャワーヘッドよりなるガス導入手段124が設けられる。また、処理容器122の一側には、内部に半導体ウエハWを搬出入させる搬出入口126及びゲートバルブ128が設けられる。また、この処理容器122内には、円板状になされた載置台130が容器底部より支柱132により起立させて設けられている。
この載置台130、例えば石英やセラミック材よりなり、その内部に例えば加熱ヒータよりなる加熱手段134が設けられる。そして、この載置台130の上面に半導体ウエハWや本発明に係る温度測定用基板50を選択的に載置できるようになっている。そして、ガス導入手段124より必要なガスを導入して半導体ウエハWに対して所定の熱処理、例えば成膜処理等を行うようになっている。
上記温度測定用基板50としては、先に説明した第1〜第7実施例の全ての温度測定用基板を用いることができるが、図示例では図9(A)に示す第4実施例の温度測定用基板を用いた場合を示している。
そして、この載置台96内に送受信用アンテナ52を絶縁状態で埋め込むようにして設けている。この送信用アンテナ52は、温度測定用基板50の周辺部に対応させて載置台130の周方向に沿ってループ状に配置されている。ここでは、送受信用アンテナ52を載置台96に埋め込むようにして設けたが、これに限定されず、載置台130の外周側にポジション150に示すように上記温度測定用基板50の周囲を囲むようにして例えば石英管に収容した送受信用アンテナ52をループ状に設けるようにしてもよい。
尚、ここでは加熱手段134として加熱ヒータを用いて、これを載置台130に埋め込むようにしているが、加熱手段134として加熱ランプを用い、処理容器122の容器底部に配置した加熱ランプからの熱線を透過窓を介して薄く成形した載置台130に照射して半導体ウエハWを間接的に加熱するようにした熱処理装置に本発明を適用してもよい。この場合には、上記透過窓の直下に、上記送信用アンテナ52を配置すればよい。
また上記変形実施例において、送受信用アンテナ52を送信用アンテナと受信用アンテナとに分離してもよいのは勿論である。上記した変形実施例の場合には、半導体ウエハWの温度分布を正確に求めることができる。
尚、以上の各実施例では、圧電素子68として、ランタンタンタル酸ガリウムアルミニウムを用いた場合を例にとって説明したが、これに限定されず、圧電素子68としては、ランタンタンタル酸ガリウムアルミニウム(LTGA)、水晶(SiO )、酸化亜鉛(ZnO)、ロッシェル塩(酒石酸カリウム−ナトリウム:KNaC )、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O 、ニオブ酸リチウム(LiNbO )、タンタル酸リチウム(LiTaO )、リチウムテトラボレート(Li )、ランガサイト(La Ga SiO14)、窒化アルミニウム、電気石(トルマリン)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなる群より選択される1の材料を用いることができる。
また、ここでは被処理基板として半導体ウエハを例にとって説明したが、この半導体ウエハにはシリコン基板やGaAs、SiC、GaNなどの化合物半導体基板も含まれ、更にはこれらの基板に限定されず、液晶表示装置に用いるガラス基板やセラミック基板等にも本発明を適用することができる。
2 熱処理装置
8 処理容器
10 加熱ヒータ
10a〜10e ゾーン加熱ヒータ
12 加熱手段
16a〜16e 加熱ゾーン
22 ウエハボート(保持手段)
46 温度制御部
50,50a〜50e 温度制御用基板
52,52a〜52e 送受信用アンテナ
56 送受信器
58 温度分析部
62 基板本体
64,64a〜64c 振動子
66,66a〜64c アンテナ部
68 圧電素子
70 電極
74,74a、74b アンテナ設置部
76,76a〜76c アンテナ線
W 半導体ウエハ(被処理基板)

Claims (19)

  1. 被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置に用いられる温度測定用基板において、
    前記被処理基板と同じ材料よりなる基板本体と、
    圧電素子を有すると共に前記基板本体の中央部に設けられる振動子と、
    前記基板本体の周辺部側に設けた絶縁部材よりなるアンテナ設置部に設けられると共に前記振動子に接続されたアンテナ部と、
    を備えたことを特徴とする温度測定用基板。
  2. 前記アンテナ設置部は、円形リング状に成形されていることを特徴とする請求項1記載の温度測定用基板。
  3. 前記アンテナ設置部は、前記基板本体よりも半径方向の外方に向けて部分的に突出させて設けられていることを特徴とする請求項2記載の温度測定用基板。
  4. 前記振動子は、絶縁部材又は半導体よりなるケース内に収容されて封止されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の温度測定用基板。
  5. 前記振動子及び前記振動子に接続される前記アンテナ部は、複数組み設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の温度測定用基板。
  6. 前記各振動子の固有振動数は、互いに異なるように設定されていることを特徴とする請求項5記載の温度測定用基板。
  7. 前記各振動子に接続される前記アンテナ部の巻数は互いに異なるように設定されていることを特徴とする請求項5又は6記載の温度測定用基板。
  8. 複数の被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、
    排気が可能になされた縦型の処理容器と、
    前記被処理基板を加熱する加熱手段と、
    前記複数の被処理基板と請求項1乃至7のいずれか一項に記載の温度測定用基板とを保持して前記処理容器内へロード及びアンロードされる保持手段と、
    前記処理容器内へガスを導入するガス導入手段と、
    前記温度測定用基板に向けて測定用電波を送信するために送信器に接続された送信用アンテナと、
    前記温度測定用基板の前記振動子より発せられる電波を受信するために受信器に接続された受信用アンテナと、
    前記受信用アンテナで受信した電波に基づいて前記振動子の温度を求める温度分析部と、
    前記温度分析部で得られた温度に基づいて前記加熱手段を制御する温度制御部と、
    を備えたことを特徴とする熱処理装置。
  9. 前記送信用アンテナと前記受信用アンテナとが兼用される送受信用アンテナを有しており、前記送信器と前記受信器とは送受信器として一体的にまとめられていることを特徴とする請求項8記載の熱処理装置。
  10. 前記加熱手段は加熱ヒータを有しており、前記処理容器内を温度制御用の複数の加熱ゾーンに分割するために前記加熱ヒータはそれぞれ個別に供給電力の制御が可能になされた複数のゾーン加熱ヒータに区分されていることを特徴とする請求項8又は9記載の熱処理装置。
  11. 前記送信用アンテナと前記受信用アンテナとは、前記温度測定用基板に対応させて前記処理容器の外側又は内側に配置されていることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一項に記載の熱処理装置。
  12. 前記送信器は、前記温度測定用基板の振動子の固有振動数の近傍の周波数の電波を、その周波数を変えながら時分割的に送信するように構成されていることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか一項に記載の熱処理装置。
  13. 前記温度分析部には、前記振動子から発せられる電波の前記振動子の固有振動数に対する周波数偏差と温度との関係を求める温度算出手段が記憶されていることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか一項に記載の熱処理装置。
  14. 被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、
    排気可能になされた処理容器と、
    前記被処理基板を加熱する加熱手段と、
    前記被処理基板又は請求項1乃至7のいずれか一項に記載の温度測定用基板を載置して保持する載置台と、
    前記処理容器内へガスを導入するガス導入手段と、
    前記温度測定用基板に向けて測定用電波を送信するために送信器に接続された送信用アンテナと、
    前記温度測定用基板の前記振動子より発せられる電波を受信するために受信器に接続された受信用アンテナと、
    前記受信用アンテナで受信した電波に基づいて前記振動子の温度を求める温度分析部と、
    前記温度分析部で得られた温度に基づいて前記加熱手段を制御する温度制御部と、
    を備えたことを特徴とする熱処理装置。
  15. 前記送信用アンテナと前記受信用アンテナとは、前記温度測定用基板の周辺部に対応させて配置されていることを特徴とする請求項14記載の熱処理装置。
  16. 被処理基板に対して熱処理を施す熱処理装置において、
    排気可能になされた処理容器と、
    前記被処理基板を加熱する加熱手段と、
    前記被処理基板を複数枚と請求項1乃至7のいずれか一項に記載の温度測定用基板とを保持すると共に回転可能になされた載置台と、
    前記処理容器内へガスを導入するガス導入手段と、
    前記温度測定用基板に向けて測定用電波を送信するために送信器に接続された送信用アンテナと、
    前記温度測定用基板の前記振動子より発せられる電波を受信するために受信器に接続された受信用アンテナと、
    前記受信用アンテナで受信した電波に基づいて前記振動子の温度を求める温度分析部と、
    前記温度分析部で得られた温度に基づいて前記加熱手段を制御する温度制御部と、
    を備えたことを特徴とする熱処理装置。
  17. 前記送信用アンテナと前記受信用アンテナとは、前記温度測定用基板の回転軌跡に対応させて配置されていることを特徴とする請求項16記載の熱処理装置。
  18. 前記送信用アンテナと前記受信用アンテナとは、前記温度測定用基板の回転軌跡の所定の角度範囲内に対応させて配置されており、前記温度計測用基板が前記所定の角度範囲内に入ったところで通信を行うようにしたことを特徴とする請求項16記載の熱処理装置。
  19. 前記送信用アンテナと前記受信用アンテナとが兼用される送受信用アンテナを有しており、前記送信器と前記受信器とは送受信器として一体的にまとめられていることを特徴とする請求項14乃至18のいずれか一項に記載の熱処理装置。
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