JP2017166840A - 物理量センサユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の子機(センサ)が使用する周波数帯域を広げることなく、物理量の多点測定が可能な物理量センサユニットを提供する。【解決手段】親機10と、該親機10から送信される問い合わせ信号に応じて、所定の物理量に対応した周波数信号を出力する子機30を複数有する物理量センサユニット1であって、それぞれの子機30は、圧電基板の面上に弾性表面波を励振する励振電極が形成された弾性表面波素子40を有し、弾性表面波素子40は、第1の共振周波数によって励振する第1の励振電極と、第2の共振周波数によって励振する第2の励振電極と、を有し、第1の共振周波数と第2の共振周波数との基準周波数間隔は、それぞれの子機30によって互いに異なる構成とする。【選択図】図4

Description

本発明は、弾性表面波素子を用いて温度等の物理量を測定する物理量センサユニットに関する。
従来から、弾性表面波素子を用いて温度等の物理量をワイヤレスで測定する手段が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1は、半導体ウェハを複数の領域に区分し、区分された各領域に表面弾性波素子である温度センサが配置されている。表面弾性波素子は、圧電基板と、圧電基板上に形成される1対の櫛型電極を対向させた励振電極と、圧電基板上に励振電極から所定の距離を隔てて配置される反射電極と、を有し、励振電極と反射電極との所定の距離は、各領域に配置される表面弾性波素子ごとに異なる構成である。
この構成により、各温度センサに対して所定の帯域幅を有する周波数信号を送信すると、送り返される周波数信号の周波数帯域が温度センサごとに異なることになる。これにより、送り返される周波数帯域の違いからウェハの領域ごとに配置された温度センサを識別でき、ウェハの各領域の複数の温度を測定できることが示されている。
具体的には、ウェハの領域Xに配置された温度センサの測定温度範囲内の周波数変化範囲をF1〜F2とし、領域Yに配置された温度センサの測定温度範囲内の周波数変化範囲をF3〜F4すると、F1<F2<F3<F4の関係となるように構成される。これにより、各温度センサから送り返される周波数信号の周波数帯域が異なるので、複数の温度センサを識別できる。
特開2007−171047号公報(第7頁、図1)
しかしながら、特許文献1は、複数の温度センサから送り返される周波数信号が、それぞれ異なる周波数帯域であるので、温度センサの個数が増えると、その分、使用する周波数帯域が広がってしまい、温度の多点測定に制約が生じる課題がある。
ここで、電波法によって所定の条件下で許可されている2.4GHz帯域を使用する場合を例として、特許文献1の課題を説明する。この2.4GHz帯の周波数帯域は、2400〜2483.5MHzであり、帯域幅は83.5MHzである。
温度センサをリフロー炉などの熱処理装置内の温度管理に使用するとして、測定温度範囲は0〜300℃であるとする。また、温度センサに使用する弾性表面波素子は、所定のカット角で作成した水晶であり、その周波数温度特性は、一般的な値として45ppm/℃であるとする。
以上の条件で検討すると、使用する周波数帯域の中心周波数を2440MHzとして、温度センサの1℃あたりの周波数変化量は、2440MHz×45ppm=0.11MHzとなる。温度センサの測定温度範囲は、0〜300℃であるので、一つの温度センサが
必要とする周波数範囲は、300℃×0.11MHz=33MHzとなる。
ここで、2.4GHz帯で許される帯域幅は83.5MHzであるので、83.5MHz÷33MHz≒2.53となり、温度センサは2つだけしか使用できないことになり、特許文献1の温度センサでは、電波法で許されている2.4GHz帯域を用いて温度の多点測定を実施することができないと理解できる。
また、特許文献1の温度センサであっても、使用する周波数帯域が広く利用できるならば、温度センサの個数を増やすことはできるが、この場合は、温度センサから送り返される周波数信号を受信するための送信周波数の周波数範囲が大きく広がるので、送信周波数をスイープするスイープ時間が相当長くなる。この結果、温度センサからのデータ収集時間が増加し、温度の多点測定に多くの時間が必要となる課題がある。
本発明の目的は上記課題を解決し、複数の子機(センサ)が使用する周波数帯域を広げることなく、物理量の多点測定が可能な物理量センサユニットを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の物理量センサユニットは下記記載の構成を採用する。
本発明の物理量センサユニットは、親機と、該親機から送信される問い合わせ信号に応じて、所定の物理量に対応した周波数信号を出力する子機を複数有する物理量センサユニットであって、それぞれの子機は、圧電基板の面上に弾性表面波を励振する励振電極が形成された弾性表面波素子を有し、弾性表面波素子は、第1の共振周波数によって励振する第1の励振電極と、第2の共振周波数によって励振する第2の励振電極と、を有し、第1の共振周波数と第2の共振周波数との周波数差である基準周波数間隔は、それぞれの子機によって互いに異なることを特徴とする。
これにより、子機の第1の共振周波数と第2の共振周波数との基準周波数間隔が、それぞれの子機によって異なるので、親機は、基準周波数間隔の違いによって子機を容易に識別できる。
また、各子機の第1の励振電極は、第1の共振周波数の値が同じとなるように構成されてもよい。
これにより、各子機の第1の共振周波数が同じなので、使用する周波数帯域を狭くできると共に、親機が子機を識別するアルゴリズムを簡略化できる。
また、複数の子機の数をnとしたとき、n番目の子機の基準周波数間隔をfn、n=1番目の子機の基準周波数間隔をf0、所定周波数をΔfとすると、n番目の子機の基準周波数間隔fnは、fn=f0+(n−1)×Δfであってもよい。
これにより、各子機の基準周波数間隔は、一定量の所定周波数Δfの整数倍ずつ異なる構成なので、基準周波数間隔の違いによって子機を識別するアルゴリズムが簡略化し、また、子機の数が増えても使用する周波数帯域を狭くできる。
また、所定周波数Δfは、各子機同士の物理量の差のうち最大の物理量の差に対応する周波数に基づいて決定されてもよい。
これにより、各子機同士が測定する物理量の差のうちの最大値に基づいて所定周波数Δ
fが決められるので、限られた周波数帯域の中で多くの子機を使用することが可能となる。また、使用する周波数帯域を狭められるので、親機からの問い合わせ信号の周波数スイープ時間を短くでき、親機は限られた時間内で、多くの子機からの物理量データを受信でき、物理量データを高速に収集し処理できる高性能な物理量センサユニットを実現できる。
また、親機は、メモリと、識別回路と、物理量測定回路とを有し、メモリは、各子機の基準周波数間隔と各子機の第1の共振周波数又は第2の共振周波数に応じた物理量テーブルとを有し、識別回路は、受信した複数の周波数信号の周波数間隔と、基準周波数間隔とを比較して、どの子機からの信号であるかを識別し、物理量測定回路は、識別回路によって識別された各子機の物理量を、メモリに記録された物理量テーブルに応じて出力してもよい。
これにより、識別回路は、受信した複数の周波数信号の周波数間隔と、メモリに記憶した基準周波数間隔から容易に子機を識別できる。また、物理量測定回路は、識別された子機からの共振周波数に応じて物理量テーブルを参照し、子機が測定した物理量を高精度に出力できる。
また、メモリは、固定記憶部と、動的記憶部と、を有し、固定記憶部は、基準環境における各子機の第1の共振周波数及び第2の共振周波数を含む基準周波数群と、基準周波数群から選択される基準測定周波数と、を記憶し、動的記憶部は、それぞれの子機から送信された周波数信号の集合データを記憶し、識別回路は、集合データの各共振周波数を順に基準測定周波数に合わせ、基準測定周波数に合わせた共振周波数と、それ以外の共振周波数のうち基準測定周波数以外の基準周波数群と一致する共振周波数との周波数間隔を基準周波数間隔と比較することによって子機を識別してもよい。
これにより、メモリの固定記憶部と動的記憶部との記憶データに基づいて、各子機の周波数間隔を基準周波数間隔と比較することによって子機を容易に識別できる。
また、メモリは、各子機から出力された周波数信号の集合データを記憶する動的記憶部を有し、集合データの中から選ばれる二つの共振周波数の組み合わせ数を算出し、各組み合わせの共振周波数の周波数間隔を基準周波数間隔と比較することによって子機を識別してもよい。
これにより、各子機から出力された周波数信号の集合データの組み合わせと各子機の基準周波数間隔のみで子機の識別ができるので、親機のメモリの記憶容量を削減でき、また、基準環境での基準周波数群を得るための測定作業が不要となり、作業効率に優れた物理量センサユニットを提供できる。
本発明の物理量センサユニットによれば、子機の第1の共振周波数と第2の共振周波数との基準周波数間隔が、それぞれの子機によって異なるので、親機は、基準周波数間隔の違いによって子機を容易に識別できる。また、複数の子機が使用する周波数帯域を狭めることができるため、狭い周波数帯域で多数の子機が使用できる物理量センサユニットを提供できる。
本発明の実施形態に係わる物理量センサユニットの構成図である。 本発明の実施形態に係わる物理量センサユニットの子機の断面図と分解斜視図である。 本発明の実施形態に係わる物理量センサユニットの子機の電極パターン図である。 本発明の実施例1に係わる物理量センサユニットの構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係わる物理量センサユニットの測定動作順序を説明するフローチャートである。 本発明の実施例1に係わる物理量センサユニットの基準周波数群の取得動作を説明するフローチャートである。 本発明の実施例1に係わる物理量センサユニットの基準周波数群の取得動作を説明する周波数信号と受信信号の周波数−強度の特性図である。 本発明の実施例1に係わる物理量センサユニットの子機識別動作を説明するフローチャートである。 本発明の実施例1に係わる物理量センサユニットの子機からの周波数信号を説明する周波数−強度の特性図である。 本発明の実施例1に係わる物理量センサユニットの子機識別動作を説明する識別回数m=1〜6の周波数−強度の特性図である。 本発明の実施例2に係わる物理量センサユニットの子機識別動作を説明するフローチャートである。 本発明の実施例2に係わる物理量センサユニットの各ピーク周波数間隔を説明する周波数−強度の特性図である。
以下図面に基づいて本発明の物理量センサユニットの具体的な実施の形態を詳述する。
[実施形態の特徴]
本発明の物理量センサユニットの特徴は、親機と、この親機から送信される問い合わせ信号に応じて、所定の物理量に対応した周波数信号を出力する子機を複数有する物理量センサユニットであって、それぞれの子機は、圧電基板の面上に弾性表面波を励振する励振電極が形成された弾性表面波素子を有し、弾性表面波素子は、第1の共振周波数によって励振する第1の励振電極と、第2の共振周波数によって励振する第2の励振電極と、を有し、第1の共振周波数と第2の共振周波数との基準周波数間隔は、それぞれの子機によって互いに異なるようにすることで、使用する周波数帯域中に複数の子機を設定できるとともに、各子機を識別できることである。
以下では、実施形態の一例である物理量センサユニットの構成を説明し、次に具体的な測定方法について実施例を2つ説明する。実施例1の特徴は、基準環境での各子機の第1と第2の共振周波数を含む基準周波数群と基準測定周波数を記憶し、この基準測定周波数に各子機の共振周波数を合わせ、基準周波数群と一致する共振周波数との周波数間隔を基準周波数間隔と比較することによって子機を識別する。実施例2の特徴は、各子機の第1と第2の共振周波数の集合データの組み合わせ総数を算出し、各組み合わせの周波数間隔を基準周波数間隔と比較することによって子機を識別する。
[物理量センサユニットの構成説明:図1]
本発明の実施形態の一例である物理量センサユニットの全体構成の概略について図1を用いて説明する。図1において、符号1は本実施形態の物理量センサユニットである。物理量センサユニット1は、親機10と複数の子機301〜303によって構成される。ここで、子機の個数は限定されないが、本実施形態では子機の数を3個とし、それぞれの子機を子機301、302、303として説明し、複数の子機全体を示す場合は子機30と記す。なお、物理量センサユニット1は、物理量として温度を測定するセンサユニットを例として説明する。
親機10はアンテナ15から複数の子機30に向けて問い合せ信号を送信し、同じアンテナ15によって子機30からの応答信号である周波数信号を受信する。受信した周波数信号に含まれる各周波数からどの子機からの応答であるかを識別して、識別された子機に応じた物理量を表示部12に出力する。親機が子機30から送信された周波数信号についてどのように処理を行うかについては、後述の実施例1と実施例2とでそれぞれ詳細に説明する。
子機30は、問い合わせ信号に応じて配置された環境における物理量(本実施形態においては温度)に対応する2つの共振周波数を含む周波数信号を送信する。この2つの共振周波数の周波数差が子機ごとに異なるようにすることによって子機の識別を行えるようにしている。この子機の構成について次に詳述する。
[子機の構成説明:図2]
物理量センサユニット1の子機30の構成の一例について図2を用いて説明する。図2(a)は、子機30の断面図であり図1のA−A断面図に相当する。図2(b)は子機30の分解斜視図である。子機30は、アンテナ31、弾性表面波素子40、及び容器38を有している。アンテナ31は、セラミック等の絶縁性材料で成る蓋体32の表面32aにアンテナ電極33が形成されている。また、蓋体32の内部には、GND電極34が形成され、アンテナ電極33と平行して配置される。
アンテナ電極33には、スルホール33aが形成され、蓋体32の裏面32bまで延びてアンテナ電極端子33bが形成されている。また同様に、GND電極34は、スルホール34aが形成され、蓋体32の裏面32bまで延びてGND電極端子34bが形成されている。
弾性表面波素子40は、弾性表面波素子40の表面に形成されたバンプ35a、35bによって、アンテナ電極端子33bとGND電極端子34bとにそれぞれ電気的に接続される。このように、弾性表面波素子40は、アンテナ31にフリップチップボンディングにより実装される。なお、弾性表面波素子40のボンディング方式は限定されず、たとえば、ワイヤーボンディング方式でもよい。ワイヤーボンディングの場合、蓋体32の裏面32bに接着剤等で固着した後に、弾性表面波素子40上の電極とアンテナ電極33b及びGND電極端子34bとを、2本の金属細線(ワイヤー)によって接続する。
また、弾性表面波素子40をアンテナ31の下面(すなわち、蓋体32の裏面32b)にボンディングした後、アンテナ31の外形と略同一の大きさのセラミック等で成る容器38をアンテナ31の下面に弾性表面波素子40を覆うようにして接着剤等で固着する。これにより、弾性表面波素子40は、機械的電気的に保護されて子機30が完成する。
このように、子機30の表面(すなわち、蓋体32の表面32a)には、弾性表面波素子40に接続されたアンテナ電極33が配置されるので、親機10のアンテナ15(図1参照)とワイヤレスによる送受信を行うことができる。また、子機30の裏面(すなわち、容器38の裏面38a)は、被測定物に密着し、子機30の内部の弾性表面波素子40によって被測定物の温度が測定される。
[子機の弾性表面波素子の電極パターンの説明:図3]
次に、子機30の弾性表面波素子40の電極パターンについて図3を用いて説明する。図3(a)は弾性表面波素子40の励振電極を含む電極パターンを示す平面図であり、図3(b)は励振電極の一部の拡大図である。図3において、子機30を構成する弾性表面波素子40は、圧電基板で成り、弾性表面波素子40の面上には、弾性表面波を励振する
第1の励振電極41と第2の励振電極42が並列に形成されている(それぞれ破線で囲って示す)。
第1の励振電極41は、アンテナ電極33に接続されるアンテナ電極パターン43と、GND電極34に接続されるGND電極パターン44と、によって構成され、アンテナ電極パターン43とGND電極パターン44とによる櫛歯電極構造であり、第1の共振周波数faを励振する。
また同様に、第2の励振電極42は、アンテナ電極33に接続されるアンテナ電極パターン43と、GND電極34に接続されるGND電極パターン44とによって構成され、アンテナ電極パターン43とGND電極パターン44とによる櫛歯電極構造であり、第2の共振周波数fbを励振する。このように、第1の励振電極41と第2の励振電極42は、弾性表面波素子40の面上に並列接続で形成される。
第1の励振電極41と第2の励振電極42の材質は、子機30が取り付けられる被測定物が高温になる場合は、耐熱性に優れた白金等の電極材料が好ましい。
図3(b)は、図3(a)における第1の励振電極41の拡大図である。ここで、図3(b)に図示するように、アンテナ電極パターン43とGND電極パターン44のそれぞれの櫛歯電極の二つの凸部の中心から中心までの距離をλ、弾性表面波素子40の面上の弾性表面波の伝搬速度をvとすると、第1の励振電極41の共振周波数fは、次の式(1)の関係にある。
f=v/λ ・・・(1)
そして、第1の励振電極41が励振する第1の共振周波数faと第2の励振電極42が励振する第2の共振周波数fbは、その周波数間隔が、複数の子機それぞれにおいて互いに異なるように構成される。
ここで、励振電極の共振周波数は式(1)によって決定されるので、第1の励振電極41の櫛歯電極の凸部間の距離λ(以下、電極間距離λと略す)に対して、第2の励振電極42の電極間距離λを変えて形成することで、容易に第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbとの周波数間隔を変えることができるのである。
また、複数の子機30のそれぞれの第1の共振周波数faは、同一温度において周波数値が一致するように構成される。ここで、複数の子機30の第1の共振周波数faを一致させるには、前述した式(1)から、弾性表面波素子40の伝搬速度vと励振電極の電極間距離λを一致させる必要がある。ここで、電極間距離λについては、弾性表面波素子40の結晶面上にフォトリソグラフィ技術で電極を形成することで、極めて高精度に形成できるのに対し、伝搬速度vについては、単結晶のカット角のズレや伝播方向のズレ、櫛歯電極の厚みのばらつきなどでわずかに変化する。このわずかなズレは表面弾性波素子40の表面にドライエッチング等を施すことにより高精度で調整できる。
したがって、弾性表面波素子40の共振周波数は高精度に設定でき、複数の子機30のそれぞれの第1の共振周波数faの周波数値を一致させることは比較的容易に実現できる。
[子機の基準周波数間隔の説明]
次に、子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbの周波数差である基準周波数間隔について説明する。ここで、子機30の個数をnとしたとき、n番目の子機30の基準周波数間隔をfn、n=1番目の子機の基準周波数間隔をf0、所定周波数をΔ
fとすると、n番目の子機30の基準周波数間隔fnは、式(2)の関係となるように構成される。
fn=f0+(n−1)×Δf ・・・(2)
すなわち、式(2)で明らかなように、すべての子機30は、第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbとの基準周波数間隔fnが、所定周波数Δfだけ異なるように構成される。なお、以降の説明において、n番目の子機の基準周波数間隔をfnと称するが、n=1番目の子機の基準周波数間隔はf0と称する。
このように、すべての子機30は、基準周波数間隔fnが一致している子機は一つもなく、すべての子機30の基準周波数間隔fnは、所定周波数Δfの整数倍ずつ異なるように構成される。
また、所定周波数Δfは、各子機30同士の物理量の差のうち最大の物理量の差に対応する周波数に基づいて決定される。すなわち、物理量が温度である場合、被測定物の温度変化によって変動する各子機30同士の温度の最大差に対応する周波数差が所定周波数Δfを超えることがないように、所定周波数Δfを決定するとよい。このようにして、所定周波数Δfを決定することで、限られた周波数帯域の中で多くの子機を使用することが可能となる。
次に、上述した二つの共振周波数を有し、各子機同士で互いに二つの共振周波数の差が異なる子機を複数配置したときの、各子機を識別して物理量である温度を検出するための構成(システム)及び測定動作順序について、実施例1と実施例2の説明を行う。
[実施例1]
[実施例1の構成の説明:図4]
図4は実施例1の物理量センサユニット1の構成を示すブロック図である。親機10は、子機30からの情報に基づいて測定温度データを出力する物理量測定回路11、物理量測定回路11からのデータによって測定温度等を表示する表示部12、子機30を識別する識別回路13、子機30と送受信動作を行うRF回路14、RF回路14に接続されて子機30とワイヤレスで送受信を行うアンテナ15、各回路を制御する制御部16、及び、各種の情報を記憶するメモリ20を有している。なお、親機10を構成する電子回路は、汎用のマイクロコンピュータで構成してもよいし、専用回路で構成してもよい。
子機30の構成については、上述した通りである。
メモリ20は、一例として不揮発性メモリで構成され、子機30の第1と第2の共振周波数の周波数差である基準周波数間隔を記憶する基準周波数間隔記憶部21(以下、間隔記憶部21と略す)、子機30の第1又は第2の共振周波数に応じた温度の物理量テーブル22、及び固定記憶部23と動的記憶部24とを有している。
固定記憶部23は、基準環境での各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbを含む基準周波数群Fgと、この基準周波数群Fgから選択される基準測定周波数fsと、を記憶している。基準周波数群Fgと基準測定周波数Fsについては後述する。
動的記憶部24は、被測定物の温度環境に置かれた複数の子機30から送信される周波数信号から取り出された第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbの集合データを記憶している。
親機10の各回路は、制御部16からの制御信号によって制御されて動作するが、動作の詳細は後述する。
子機30は、親機10とワイヤレスで送受信を行うアンテナ31と弾性表面波素子40を有している。なお、子機30の詳細な構成は後述する。また、親機10と子機30は、ワイヤレスによって送受信することが好ましいが、有線を用いて送受信してもよい。
[実施例1における物理量の測定動作順序の説明:図5]
次に、実施例1における物理量の測定動作順序について図5のフローチャートを用いて説明する。なお、説明の条件として測定する物理量は、被測定物の複数の領域の温度として説明する。また、実施例1の物理量センサユニット1の構成は図4を参照する。
図5において、まず、温度測定の始めに三つの準備作業を実施する。第1の準備作業は、基準周波数間隔の取得(ステップS1、基準周波数間隔の取得)であり、各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbとの基準周波数間隔fnを測定しメモリ20に記憶する。
次に、第2の準備作業として、基準周波数群の取得を行う(ステップS10、基準周波数群の取得)。所定の基準環境(たとえば、温度25℃)での各子機30の第1、第2の共振周波数fa、fbを測定し、その各周波数値を基準周波数群Fgとしてメモリ20に記憶する。なお、ステップS10をスキップする破線の矢印は、後述する実施例2のフローである。
次に、第3の準備作業として、物理量テーブルの作成を行う(ステップS20、物理量テーブルの作成)。このステップでは、子機30の共振周波数と温度とによる物理量テーブル22を作成しメモリ20に記憶する。なお、第1〜第3の準備作業の実施順序は限定されない。
次に、第1〜第3の準備作業(ステップS1、S10、S20)が終了後、測定を開始する(ステップS21、測定開始)。具体的には、親機10から子機30に対して問合せ信号を送信する。子機30はパッシブ型の素子であるため、問い合わせ信号に応じて周波数信号を送信する。ここで、各子機30は事前に被測定物の所定の領域に配置しておいてもよいし、ステップS20の終了後であってステップS21の開始前に配置してもよい。
次に、物理量センサユニット1の親機10は、各子機30からの周波数信号を受信して各子機30の識別をする(ステップS30、子機の識別)。子機の識別動作の詳細については後述する。なお、カッコ内に示すステップS60は、後述する実施例2でのステップである。
次に、物理量センサユニット1の親機10は、各子機30の識別後に、取得した各子機30の共振周波数値から各子機30が測定した温度の算出を行う(ステップS50、温度の算出)。算出された温度の値は例えば表示部12に出力される。
次に、物理量センサユニット1の親機10は、被測定物の温度測定を継続するか否かを判定する(ステップS51、測定継続?)。継続する(判定Yes)場合は、ステップS30に戻って、ステップS30とS50を繰り返し実行する。また、継続終了(判定No)の場合は、すべての測定動作を終了する。
次に、温度測定動作順序の各ステップの動作内容を詳細に説明する。
[基準周波数間隔の取得(ステップS1)の説明]
まず、物理量センサユニット1が温度測定を実施するための第1の準備作業(ステップS1)として、各子機30のそれぞれの基準周波数間隔fnを取得する作業について説明
する。基準周波数間隔fnは、前述したように、各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbとの周波数差(周波数間隔)である。
ここで、各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbは、所定の温度特性を有しているが、その温度係数は同一であるので、基準周波数間隔fnには温度依存性がない。したがって、任意の温度環境下で各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbを同時に測定し、その周波数差を各子機30の基準周波数間隔fnとして、親機10のメモリ20の間隔記憶部21(図1参照)に記憶する。なお、間隔記憶部21には、各子機の基準周波数間隔fnと共に、その基準周波数間隔fnに対応する子機30の固有番号を記憶するとよい。
また、各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbの実際の周波数間隔が設計値に近似しており、無視できる範囲の誤差であれば、各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbを測定せず、第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbの設計値に基づいて基準周波数間隔fnを決定し、メモリ20の間隔記憶部21に記憶してもよい。
[基準周波数群の取得動作フロー(ステップS10)の説明:図6]
次に、上述の第2の準備作業(ステップS10)である所定の基準環境での各子機30の基準周波数群Fgを取得する動作について、図6のフローチャートを用いて説明する。ここで、基準環境の温度を25℃として説明する。基準環境での各子機30の第1、第2の共振周波数fa、fbの集まりを基準周波数群Fgと称する。なお、物理量センサユニット1の構成は、図4を参照する。
以下の説明においては、子機は3個として説明を行う。また、n=1番目の子機を子機301とし、子機301の第1の共振周波数をfa1、第2の共振周波数をfb1とする。同様にn=2番目の子機を子機302とし、第1の共振周波数をfa2、第2の共振周波数をfb2とする。同様に、n=3番目の子機を子機303とし、第1の共振周波数をfa3、第2の共振周波数をfb3とする。前述したように、各子機30の第1の共振周波数fa1、fa2、fa3は同一周波数であり、各子機30は、第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbとの基準周波数間隔fnが、所定周波数Δfだけ異なるように構成されているとする。
はじめに、複数の子機30の基準周波数群Fgを取得するために、まず、複数の子機30の一つずつについて、所定の基準環境内に配置し、各子機30が基準環境で安定するまで十分な時間を経過させる(ステップS11、基準環境に配置)。
次に、親機10の制御部16は、RF回路14を制御して、所定の周波数帯域の問い合わせ信号をスイープさせながらアンテナ15から送信する(ステップS12、問い合わせ信号の送信)。ここで、RF回路が出力する問い合わせ信号は、使用する周波数帯域が仮に2.4GHz帯であるならば、電波法で定められた帯域内の周波数を一例として低い周波数から高い周波数に向かって所定の時間でスイープする。
次に子機30は、親機10からの問い合わせ信号を受信し、そのスイープする問い合わせ信号の周波数が、それぞれの子機30の第1の励振電極41と第2の励振電極42の励振周波数に一致したとき、第1の励振電極41が第1の共振周波数faを出力し、第2の励振電極42が第2の共振周波数fbを出力し、各子機30のアンテナ31から周波数信号として送信される(ステップS13、子機:周波数信号出力)。
次に、親機10のRF回路14は、子機30から送られて来る周波数信号をアンテナ1
5によって受信する(ステップS14、周波数信号の受信)。
次に、親機10の制御部16は識別回路13を制御して、RF回路14が受信した子機30の受信信号を増幅し、この受信信号の強度が大きくなるピーク周波数を検出する(ステップS15、ピーク周波数の検出)。ここで、受信信号の強度が大きくなるピーク周波数が、各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbである。
次に、親機10の制御部16は、識別回路13が検出した子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbを基準周波数群Fgとしてメモリ20の固定記憶部23に記憶する(ステップS16、基準周波数群の記憶)。これを子機30として用意した子機の数だけ繰り返す。
次に、親機10の制御部16は、メモリ10の固定記憶部23に記憶した基準周波数群Fgの中で、子機30を識別するための基準となる基準測定周波数fsを選択して固定記憶部23に記憶する(ステップS17、基準測定周波数の選択)。ここで、基準測定周波数fsを子機30の第1の共振周波数faとするならば、基準周波数群Fgの中で、最も低いピーク周波数を選択して、基準測定周波数fsとして固定記憶部23に記憶すればよい。
なお、以降の説明において、基準測定周波数fs=第1の共振周波数fa(=fa1=fa2=fa3)として説明するが、基準測定周波数fsは第1の共振周波数faに限定されず、例えばn=2番目の子機302の第2の共振周波数fb2といったように、各子機30の第2の共振周波数fbのいずれかを選んでもよい。
[各子機から送信される基準環境での周波数信号の説明:図7]
次に、温度測定のための第2の準備作業(ステップS10)を、前述の図6のフローチャートに沿って実施した結果、各子機30から、どのような周波数信号が送信されて基準周波数群Fgが取得されるかの一例を図7の特性図を用いて説明する。図7(a)は、三つの子機301、302、303から送信される周波数信号の一例であり、横軸が周波数信号の周波数であり、縦軸が周波数信号の強度である。なお、説明をわかりやすくするために、子機301〜303のそれぞれの周波数信号を縦にずらして記載している。図7(b)は、図7(a)における各子機301〜303の周波数信号を親機10のアンテナ15が受信したRF回路14における受信信号の特性図であり、図7(a)と同様に、横軸が受信信号の周波数であり、縦軸が受信信号の強度である。
図7(a)において、子機301〜303をそれぞれ所定の基準環境(たとえば、温度25℃)に置いてから、親機10が、所定の周波数帯域の問い合わせ信号を低い周波数から高い周波数に向かってスイープさせながら送信すると、各子機301〜303は、前述したように、問い合わせ信号の周波数がそれぞれの第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbに一致したとき、第1の励振電極41と第2の励振電極42が励振し、第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbが、周波数信号として送信される。
ここで、子機301は第1の共振周波数fa1と第2の共振周波数fb1で励振して周波数信号の強度がピークになる。また、子機302は第1の共振周波数fa2と第2の共振周波数fb2で励振して周波数信号の強度がピークになる。また、子機303は第1の共振周波数fa3と第2の共振周波数fb3で励振して周波数信号の強度がピークになる。
また、各子機301〜303の第1の共振周波数fa1〜fa3は一致しているので、同一周波数となる。また、各子機301〜303の第2の共振周波数fb1〜fb3は、
前述したように、基準周波数間隔fnが、所定周波数Δfだけ異なるように構成され、且つ、各子機301〜303の第1の共振周波数fa1〜fa3が一致しているので、各子機301〜303の第2の共振周波数fb1〜fb3は、図示するように、それぞれ所定周波数Δfだけ異なっている。
したがって、各子機301〜303の第1の共振周波数fa1〜fa3と第2の共振周波数fb1〜fb3のそれぞれの周波数差である基準周波数間隔fnは、子機301を1番目の子機として基準周波数間隔f0とすれば、前述した式(2)の通りとなる。つまり子機301の基準周波数間隔はf0であり、子機302の基準周波数間隔はf0+Δfであり、子機303の基準周波数間隔はf0+2Δfである。
ここで、前述したように、各子機301〜303を1つずつ基準環境下で測定して基準周波数群Fgとしてメモリ20の固定記憶部23に記憶する。したがって、基準周波数群Fgには各子機301〜303の第1の共振周波数であるfa1〜fa3と、第2の共振周波数でありfb1〜fb3が記憶される。
上述の子機301〜303を基準環境下に同時に配置し、親機から問い合わせ信号を送信したときの受信波形は図7(b)となる。図7(b)に示すように、各子機301〜303のそれぞれの第1の共振周波数fa1〜fa3は一致しているので、親機10が受信する周波数信号は、周波数が一致した第1の共振周波数fa1〜fa3と、第2の共振数端数fb1〜fb3の4つのピーク周波数が検出される。特に、第1の共振周波数は一致しているため強度の大きなピーク周波数となる。
よって、親機10は、前述したように、一致している第1の共振周波数fa1=fa2=fa3が最も低い周波数であるため、子機30を識別するための基準となる基準測定周波数fsとしてこの周波数値を選択し、固定記憶部23に記憶する。
[物理量テーブルの作成(ステップS20)の説明]
次に、物理量センサユニット1が温度測定を実施するための第3の準備作業(ステップS20:図5参照)として、物理量テーブル22を作成する動作を説明する。物理量テーブル22は、子機30ごとの第1の共振周波数fa、又は、第2の共振周波数fbのいずれかに対応した温度データのテーブルである。この物理量テーブル22の作成は、まず、子機30の測定温度範囲を決定し、その測定温度範囲内で所定の温度ポイント毎の温度環境に子機30を配置して、その温度ポイント毎の子機30の共振周波数を測定する。この工程も子機一つずつに対して行っておくのが好ましい。
たとえば、測定温度範囲が0℃〜300℃であり、且つ、第1の共振周波数faに対応した物理量テーブル22を作成するのであれば、その温度測定範囲0℃〜300℃内で、所定の温度毎の子機30の第1の共振周波数faを測定し、この第1の共振周波数faと、子機30が置かれた温度とによって物理量テーブル22を作成し記憶する。
なお、物理量テーブル22を作成するための共振周波数測定作業を簡素化するためや、物理量テーブル22の記憶容量を削減するために、測定する温度ポイントの間隔を広げて、温度ポイントの間は、弾性表面波素子の温度と共振周波数の近似式で補間するようにしてもよい。また、子機30が複数であっても、各子機30を構成する弾性表面波素子40の物性値が揃っていれば、物理量テーブル22を作成するための測定作業は、代表する子機ひとつだけでよい。なお、物理量テーブル22は、第2の共振周波数fbに対応したテーブルでもよい。
以上のように、実施例1の物理量センサユニット1は、被測定物の温度を測定するため
に、第1の準備作業として、各子機30のそれぞれの基準周波数間隔fnを取得し、第2の準備作業として、基準環境での各子機30の第1、第2の共振周波数fa、fbである基準周波数群Fgと基準測定周波数fsを取得し、さらに、所定の温度測定範囲の物理量テーブル22を作成する。
なお、これらの準備作業は、物理量センサユニット1を最初に使用するときに実施するものであり、子機30を新規に入れ替えることが無い限り、基準周波数間隔fn、基準周波数群Fg、基準測定周波数fs、及び物理量テーブル22は継続して使用できる。
[実施例1の子機の識別動作フロー(ステップS30)の説明:図8、図9]
次に、前述した第1〜第3の準備作業終了後、全ての子機30を測定環境に配置して測定を行うときにおける、各子機を識別するための識別動作(ステップS30:図5参照)について、図8のフローチャートと図9の特性図とを用いて詳細に説明する。なお、物理量センサユニット1の構成は図4を参照する。
また、前述した図6の動作フロー(ステップS10)と重複する動作の一部は省略する。また、説明の条件として、ステップS10の動作フローの場合と同様に、各子機30の第1の共振周波数faは同一周波数であり、各子機30は、第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbとの基準周波数間隔fnが、所定周波数Δfだけ異なるように構成され、また、前述した第1、第2、第3の準備作業は完了し、必要なデータはすべてメモリ20に記録されているものとする。
図8のフローチャートにおいて、親機10の制御部16は、RF回路14を制御して、所定の周波数帯域の問い合わせ信号をスイープさせながらアンテナ15から送信する(ステップS31、問い合わせ信号の送信)。
次に、親機10のRF回路14は、各子機30から送られて来る周波数信号をアンテナ15によって受信する(ステップS32、周波数信号の受信)。
次に、親機10の制御部16は識別回路13を制御して、RF回路14が受信した各子機30の受信信号を増幅し、受信信号の強度が大きくなるピーク周波数を検出し、そのピーク周波数を集合データとしてメモリ20の動的記憶部24に記憶する(ステップS33、s個の周波数の検出)。ここで、受信信号の強度が大きくなるピーク周波数が、各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbである。
なお、各子機30の第1の共振周波数faは、前述したように、同一温度において周波数値が一致するように構成されるが、実際の測定環境では、各子機30の温度が異なるので、各子機30の第1の共振周波数faは異なることになる。したがって、各子機30からは、それぞれ周波数値が異なる第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbの二つのピーク周波数が出力される。一例として、子機30が3個配置されたとすれば、ステップS33で検出されるピーク周波数の総数Sは、3個×2=6個となり、6個のピーク周波数が集合データとして動的記憶部24に記憶される。
次に、ステップS31〜S33における実際のピーク周波数検出例を図9の特性図を用いて説明する。図9(a)は、被測定物に配置されたそれぞれの温度環境での三つの子機301、302、303から送信される周波数信号の一例であり、横軸が周波数信号の周波数であり、縦軸が周波数信号の強度である。なお、説明をわかりやすくするために、子機301〜303のそれぞれの周波数信号を縦にずらして記載している。
図9(a)において、物理量センサユニット1の親機10が、所定の周波数帯域の問い
合わせ信号を低い周波数から高い周波数に向かってスイープさせながら送信すると、被測定物に配置された各子機301〜303は、問い合わせ信号の周波数がそれぞれの第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbに一致したとき、第1の励振電極41と第2の励振電極42が励振し、第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbが、周波数信号として送信される。
ここで、子機301は第1の共振周波数fa1´と第2の共振周波数fb1´で励振して周波数信号の強度がピークになる。また、子機302は第1の共振周波数fa2´と第2の共振周波数fb2´で励振して周波数信号の強度がピークになる。また、子機303は第1の共振周波数fa3´と第2の共振周波数fb3´で励振して周波数信号の強度がピークになる(各ピーク周波数を実線で示す)。
ここで、破線で示すピーク周波数は、図7で前述した基準環境での各子機301〜303の第1の共振周波数fa1〜fa3と第2の共振周波数fb1〜fb3である。すなわち、各子機301〜303は、被測定物に配置されている領域が違うために、それぞれの測定温度が異なっており、基準環境での第1の共振周波数fa1〜fa3と第2の共振周波数fb1〜fb3に対して、測定環境での第1の共振周波数fa1´〜fa3´と第2の共振周波数fb1´〜fb3´のズレ量が異なるのである。なお、基準環境での第1の共振周波数fa1〜fa3は、すなわち、基準測定周波数fsである。
次に図9(b)の特性図は、図9(a)で示した三つの子機301、302、303から送信された周波数信号を親機10のRF回路14が受信した受信信号の特性図であり、横軸が受信信号の周波数であり、縦軸が受信信号の強度である。
図9(b)において、親機10のRF回路14が、所定の周波数帯域の問い合わせ信号を低い周波数から高い周波数に向かってスイープさせながら送信すると同時に、各子機30からの周波数信号を受信すると、各子機301〜303は、前述したように、それぞれの第1の共振周波数fa1´〜fa3´と第2の共振周波数fb1´〜fb3´で励振するので、親機10のRF回路14は、6個のピーク周波数がある周波数信号を受信する。
これにより、親機10は、6個のピーク周波数を集合データとして動的記憶部24に記憶する。なお、6個のピーク周波数を周波数が低い順に図示するようにピーク周波数P1〜P6と称する。
ここで、ピーク周波数P1は子機302の第1の共振周波数fa2´であり、ピーク周波数P2は子機301の第1の共振周波数fa1´であり、ピーク周波数P3は子機303の第1の共振周波数fa3´であり、ピーク周波数P4は子機301の第2の共振周波数fb1´であり、ピーク周波数P5は子機302の第2の共振周波数fb2´であり、ピーク周波数P6は子機303の第2の共振周波数fb3´であるが、親機10においては受信時点ではまだこの識別はできていない。
これらのピーク周波数P1〜P6は、前述したように、各子機301〜303の測定温度が基準環境温度に対してずれているので、基準周波数群Fgとして固定記憶部23に記憶された第1の共振周波数fa(すなわちfa1〜fa3)と第2の共振周波数fb1〜fb3とは周波数値がずれるのである。
次に、図8の動作フローに戻って、ステップS34から子機30の識別動作を説明する。図8において、親機10の制御部16は、子機30を識別するための識別回数をmとし、mの値を“1”に初期化する(ステップS34、m=1)。
なお、識別回数mは、ステップS33で検出されたピーク周波数P1〜P6を用いて実
施する後述の識別動作(ステップS35〜S40)の回数を示す。
次に、親機10の制御部16は、動的記憶部24に記憶したm番目のピーク周波数と固定記憶部23に記憶されている基準測定周波数fsとの周波数差を算出し、ピーク周波数P1〜P6のすべてを算出した周波数差で減算する(ステップS35、m番目のピーク周波数を基準測定周波数に合わせる)。
たとえば、識別回数m=1である場合は、基準測定周波数fsとピーク周波数P1との周波数差を算出し、ピーク周波数P1〜P6のすべてを算出した周波数差で減算する。また、識別回数m=2である場合は、基準測定周波数fsとピーク周波数P2との周波数差を算出し、ピーク周波数P1〜P6のすべてを算出した周波数差で減算する。
この演算によって、検出された各子機301〜303の第1の共振周波数fa1´〜fa3´と第2の共振周波数fb1´〜fb3´(すなわち、ピーク周波数P1〜P6)を順に基準測定周波数fsに合わせる(揃える)のである。
次に、親機10の制御部16は、識別回数m=1である場合、ピーク周波数P1の周波数差に合わせたピーク周波数P1〜P6について、ピーク周波数P1以外のピーク周波数P2〜P6のうち、基準周波数群Fgの基準測定周波数fs以外の共振周波数、すなわち、子機301〜303の基準環境での第2の共振周波数fb1〜fb3と一致するピーク周波数の有無を判定する(ステップS36、一致するピーク有り?)。ここで、判定Yesであれば、ステップS37に進み、判定Noであれば、ステップS40に進む。
ステップS36が判定Yesである場合、親機10の制御部16は、ピーク周波数P1と、ステップS36の判定で一致したピーク周波数の周波数間隔を算出する(ステップS37、周波数間隔の算出)。ここで、一例として、ピーク周波数P5が、基準周波数群Fgの中のいずれかの第2の共振周波数fb1〜fb3と一致したのであれば、制御部16は、識別回路13によってピーク周波数P1とピーク周波数P5の周波数間隔を算出する。
次に、親機10の制御部16は、識別回路13によって、ステップS37で算出した周波数間隔と、間隔記憶部21に記憶されている各素子301〜303の基準周波数間隔fn(f1〜f3)とを比較し、一致する基準周波数間隔fnを見つける(ステップS38、周波数間隔の比較)。
次に、親機10の制御部16は、ステップS37で算出した周波数間隔と一致した基準周波数間隔fnを有する子機がピーク周波数P1とP5を送信した子機であると判定する(ステップS39、子機の識別)。すなわち、ステップS37で算出した周波数間隔に一致した基準周波数間隔fnの値から、ピーク周波数P1とP5を送信した子機は、一致した基準周波数間隔fnに対応して記憶されていた子機302であると識別される。
次に、親機10の制御部16は、ピーク周波数の総数sと別回数mが等しいか否かを判定する(ステップS40、s=m?)。ここで、判定Yesであれば、すべてのピーク周波数P1〜P6に対して子機30の識別動作が実行されたので、子機30の識別動作を終了する(END)。また、ステップS40で判定Noであれば、ステップS41に進む。なお、ステップS40は、ステップS36で判定Noの場合にも実行される。
次に、ステップS40で判定Noの場合、制御部16は、子機30の識別動作を続けるために識別回数mに1を加えてステップS35に進む。以降、識別回数mがピーク周波数の総数sに等しくなるまで、ステップS35〜S41が繰り返され、全てのピーク周波数
P1〜P6について、子機の識別動作が実行される。
ここで、ピーク周波数の総数s=識別回数mまで子機の識別動作が実行されると、識別回数m=1で識別された子機302の他に、ピーク周波数P2とP4が子機301であると識別されて記憶され、ピーク周波数P3とP6が子機303であると識別されて記憶される。
[実施例1における子機の識別動作例の説明:図10]
次に、図8で示した識別動作フローのステップS35〜S41における子機の識別動作(m=1〜6))について、実際の子機識別動作の具体例を図10の特性図を用いて説明する。説明の条件として、子機は、前述した図9で示した三つの子機301、302、303と同一であり、基準測定周波数fsは、各子機301〜303の基準環境での第1の共振周波数fa1〜fa3であるとする。なお、図10(a)は図9(b)と同じであり、図10(b)は識別回数m=1、図10(c)は識別回数m=2、図10(d)は識別回数m=3、図10(e)は識別回数m=4、図10(f)は識別回数m=5、図10(g)は識別回数m=6の動作を示す。
ここで、識別回数がmのときにピーク周波数Pmを基準測定周波数fsに揃えるためにピーク周波数P1〜P6までシフトするが、全てのピーク周波数について同時にシフトさせるため各ピーク周波数の間隔は変わらないため、図10(a)と同様に周波数の低い側からP1〜P6の符号を付けることとする。
はじめに、識別回数m=1の場合、親機10の制御部16は、動的記憶部24に記憶した1番目のピーク周波数P1と基準測定周波数fs(図面上の左側の縦破線)との周波数差を算出し、ピーク周波数P1〜P6のすべてに対して、その周波数差で減算する。この減算より、図10(b)に示すように、ピーク周波数P1が基準測定周波数fsに一致し、ピーク周波数P1〜P6の全体は、ピーク周波数P1と基準測定周波数fsの周波数差だけ図面上で左にシフトする。
すなわち、この演算によって、被測定物の温度変化で共振周波数が移動した各子機301〜303の第1の共振周波数fa1´〜fa3´と第2の共振周波数fb1´〜fb3´(すなわち、ピーク周波数P1〜P6)のすべてについて、ピーク周波数P1を基準にして基準測定周波数fsに合わせる(揃える)のである。
次に、ピーク周波数P1を基準測定周波数fsに合わせたときの、ピーク周波数P1以外のピーク周波数P2〜P6のいずれかで、固定記憶部23に記憶されている基準測定周波数fs以外の基準周波数群Fgの共振周波数、すなわち、各子機301〜303の基準環境での第2の共振周波数fb1〜fb3と一致するピーク周波数の有無を調べる。
ここで、図10に示す通り、4つの点線で示す縦線が、基準周波数群Fgの共振周波数を示しており、このうちの第2の共振周波数fb1〜fb3に該当する縦線に一致するピーク周波数P2〜P6の有無を調べる。図10(b)に示す通り、m=1においてP5がfb2と一致していることがわかる(P5とfb2の縦線が重なっている)。
次に親機10の制御部16は、ピーク周波数P1と、第2の共振周波数fb2に一致したピーク周波数P5の周波数間隔を算出し、その算出した周波数間隔と、間隔記憶部21に記憶されている各子機301〜303の基準周波数間隔fnとを比較し、一致する基準周波数間隔fnを見つける。
この一致した基準周波数間隔fnから、ピーク周波数P1とピーク周波数P5は、同一の子機からの共振周波数であり、その子機は、一致した基準周波数間隔fnに対応して記
憶された子機302であると識別される。なお、子機302は、図9(a)で示した第1の共振周波数fa2´と第2の共振周波数fb2´を出力した子機であって、第1の共振周波数fa2´がピーク周波数P1であり、第2の共振周波数fb2´がピーク周波数P5である。
次に図10において、識別回数m=2の場合、親機10の制御部16は、動的記憶部24に記憶した2番目のピーク周波数P2と基準測定周波数fs(縦の破線で示す)との周波数差を算出し、ピーク周波数P1〜P6のすべてに対して、その周波数差で減算する。この減算により、図10(c)に示すように、ピーク周波数P2が基準測定周波数fsに一致し、ピーク周波数P1〜P6の全体は、ピーク周波数P2と基準測定周波数fsの周波数差だけ図面上で左にシフトする。
次に、図10(c)におけるピーク周波数P2以外のピーク周波数P1、P3〜P6のいずれかで、固定記憶部23に記憶されている基準測定周波数fs以外の基準周波数群Fgの共振周波数、すなわち、各子機301〜303の基準環境での第2の共振周波数fb1〜fb3と一致するピーク周波数の有無を調べる。
ここで、m=1と同様の手法により、識別回数m=2においては、図10(c)に示す通り、ピーク周波数P4が第2の共振周波数fb1に一致することがわかる。
次に親機10の制御部16は、ピーク周波数P2と、ピーク周波数P4との周波数間隔を算出し、その算出した周波数間隔と、間隔記憶部21に記憶されている各素子30の基準周波数間隔fnとを比較し、一致する基準周波数間隔fnを見つける。この一致した基準周波数間隔fnから、ピーク周波数P2とピーク周波数P4は、子機301であると識別される。
次に図10において、識別回数m=3の場合、親機10の制御部16は、動的記憶部24に記憶した3番目のピーク周波数P3と基準測定周波数fs(縦の破線で示す)との周波数差を算出し、ピーク周波数P1〜P6のすべてに対して、その周波数差で減算する。この減算により、図10(d)に示すように、ピーク周波数P3が基準測定周波数fsに一致し、ピーク周波数P1〜P6の全体は、ピーク周波数P3と基準測定周波数fsの周波数差だけ図面上で左にシフトする。
次に、図10(d)におけるピーク周波数P3以外のピーク周波数P1、P2、P4〜P6のいずれかで、固定記憶部23に記憶されている基準測定周波数fs以外の基準周波数群Fgの共振周波数、すなわち、各子機301〜303の基準環境での第2の共振周波数fb1〜fb3と一致するピーク周波数の有無を調べる。
ここで、m=1と同様の手法により、識別回数m=3において、図10(d)に示す通り、ピーク周波数P6が第2の共振周波数fb3に一致することがわかる。
次に親機10の制御部16は、ピーク周波数P3と、ピーク周波数P6の周波数間隔を算出し、その算出した周波数間隔と、間隔記憶部21に記憶されている各素子30の基準周波数間隔fnとを比較し、一致する基準周波数間隔fnを見つける。この一致した基準周波数間隔fnから、ピーク周波数P3とP6は、子機303であると識別される。
次に図10において、識別回数m=4の場合、親機10の制御部16は、動的記憶部24に記憶した4番目のピーク周波数P4と基準測定周波数fs(縦の破線で示す)との周波数差を算出し、ピーク周波数P1〜P6のすべてに対して、その周波数差で減算する。この減算より、図10(e)に示すように、ピーク周波数P4が基準測定周波数fsに一
致し、ピーク周波数P1〜P6の全体は、ピーク周波数P4と基準測定周波数fsの周波数差だけ図面上で左にシフトする。
次に、図10(e)におけるピーク周波数P4以外のピーク周波数P1〜P3、P5、P6のいずれかで、固定記憶部23に記憶されている基準測定周波数fs以外の基準周波数群Fgの共振周波数、すなわち、各子機301〜303の基準環境での第2の共振周波数fb1〜fb3と一致するピーク周波数の有無を調べる。
ここで、図10(e)に示すように、第2の共振周波数fb1〜fb3のいずれの縦線にも一致するピーク周波数が存在しないことがわかる。
すなわち、ピーク周波数P4の周波数差に合わせたピーク周波数P1〜P3、P5、P6のいずれかで、各子機30の基準環境での第2の共振周波数fb1〜fb3と一致するピーク周波数は存在しないので、子機の識別は不可となる。この場合は、図8のフローにおいて、ステップS36が判定Noとなり、ステップS40に進む。このときm=4、s=6であり、識別回数mがピーク周波数の総数sに達していないので、ステップS41に進んで識別回数mに1を加え、ステップS35から識別回数m=5での識別動作を再び実行する。
次に、m=5について同様の動作を行うが、図10(f)に示すように、ピーク周波数P5を基準測定周波数fsに合わせたときにピーク周波数P1〜P4、P6のいずれも第2の共振周波数fb1〜fb3と一致しないため、子機の識別は不可となって、ステップS36は再び判定Noとなる。
この判定NoによってステップS40に進むが、s=6、m=5であり、ステップS40で識別回数mがピーク周波数の総数sに達していないので、ステップS41に進んで識別回数mに1を加え、ステップS35から識別回数m=6での識別動作を再び実行する。
次に、m=6について同様の動作を行うが、図10(g)に示すように、ピーク周波数P6を基準測定周波数fsに合わせたときにピーク周波数P1〜P5のいずれも第2の共振周波数fb1〜fb3と一致しないため、子機の識別は不可となって、ステップS36は再び判定Noとなる。
この判定NoによってステップS40に進む。ステップS40で識別回数mがピーク周波数の総数sに等しいか否かが判定されるが、この例では、ピーク周波数の総数s=6であるので判定Yesとなって子機の識別動作は終了する。
このように、子機の識別動作は、全ての子機30のピーク周波数の総数sの回数が実行されて、全ての子機30のピーク周波数について基準測定周波数fsとの周波数差が演算されて識別動作が実行される。なお、被測定物に配置した子機30の個数が分かっている場合は、配置されている子機の個数と識別された子機の個数が一致した時点で、識別動作を終了してもよい。上述の例では図10(d)において、3つ目の子機が識別された時点で終了してもよい。
[実施例1の物理量算出動作(ステップS50)の説明:図4]
次に、前述した子機30の識別動作(ステップS30)が終了後、識別した子機30からの共振周波数によって温度を算出する動作(ステップS50:図5参照)について図4を用いて詳細に説明する。
図4の構成図において、親機10の識別回路13が子機30を識別すると、物理量測定
回路11は、識別回路13から、識別された子機30から得た共振周波数値を入力する。物理量測定回路11は、入力した共振周波数値を用いてメモリ20に記録された物理量テーブル22を参照し、共振周波数値に対応した温度データを取得して、表示部12にこの温度データを出力する。
ここで一例として、識別された子機が子機301であり、物理量テーブル22が第1の共振周波数に対応したテーブルである場合、物理量測定回路11は、識別回路13から、識別された子機301からの第1の共振周波数fa1´(図9(a)参照)を入力し、その第1の共振周波数fa1´の周波数値を用いて物理量テーブル22を参照し、その周波数値に対応した温度データを取得して表示部12に出力する。なお、物理量テーブル22が第2の共振周波数に対応したテーブルである場合は、物理量測定回路11は、識別された子機301からの第2の共振周波数fb1´を入力して物理量テーブル22を参照する。
表示部12は所定の表示形態で、識別された子機301が測定した温度情報を表示する。たとえば、表示部12は、識別された子機301の子機番号、その子機301が配置されている被測定物内の配置位置、子機301が測定した現在温度や温度推移情報等を表示するとよい。なお、子機301の配置位置は、温度測定を開始する前に、親機10のメモリ20の固定記憶部23などに登録しておくとよい。また、表示部12の温度情報は、全ての子機について同時に表示してもよく、順次表示してもよい。
[子機の最大使用個数の説明]
次に、本実施形態の物理量センサユニット1が、所定の周波数帯域で最大何個の子機を使用できるかについて説明する。説明の一例として、使用する周波数帯域は前述した2.4GHz帯であり、周波数帯域は2.4000〜2.4835GHzで、帯域幅は83.5MHzであるとする。
また、被測定物は例えばリフロー炉であって、測定温度範囲は0〜300℃であるとする。また、子機30の弾性表面波素子40の周波数温度特性は、従来例と同様に45ppm/℃であり、測定温度範囲0〜300℃において一定であると仮定する。したがって、1℃あたりの周波数変化量は、周波数帯域の中心周波数を2440MHzとすれば、2440MHz×45ppm=0.11MHzとなる。
また、リフロー炉は、最大温度が300℃であるが、炉内の温度ばらつきは大きくなく、一例として炉内の温度ばらつき幅は最大15℃であるとする。したがって、炉内の温度を測定する各子機30同士の測定温度差の最大値は15℃である。
以上の条件で、物理量センサユニット1の子機30をリフロー炉に最大何個配置できるかを説明する。ここで、各子機30同士の測定温度差の最大値15℃を周波数に換算すると、15℃×0.11MHz=1.65MHzとなる。この値が前述した式(2)の所定周波数Δfに相当するが、マージンをとってΔf=2MHzとする。すなわち、各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbとの基準周波数間隔fnは、所定周波数Δf=2MHzだけ異なることになる。
また、子機30の測定温度範囲は0〜300℃であるので、この測定温度範囲を周波数に換算すると、300℃×0.11MHz=33MHzとなる。
nが一番大きい子機がこの0〜300℃の測定温度範囲で動作を行えるようにすることとn=1の子機の共振周波数間隔f0を考慮すると、83.5−33−f0)/2の整数値となる。
つまり使用する周波数帯域をfp、測定物理量範囲の周波数帯域fqを、n=1の共振
周波数間隔をf0、物理量の最大差(最大の物理量の差であり、測定環境内における子機間のバラツキ)に対応する周波数差をfrとすると、次の式(3)で与えられる数値の整数部分が最大個数となる。
(fp−fq−f0)/fr ・・・(3)
ここで、前述した式(2)において、n=1番目の子機30の基準周波数間隔f0は、ある子機30の第2の共振周波数fbが他の子機30の第1の共振周波数faだと認識されないようにするために、子機30の総数をNとするならば、次の式(4)の関係になることが好ましい。
f0>(N−1)×Δf ・・・(4)
式(4)を考慮すると、子機30の総数Nを13個のとき、f0は26MHz以上を確保できるとともに、(13−1)×2MHz=24MHzとなり、式(3)、式(4)の条件を満たす。よって子機の最大個数は13個となる。
また、リフロー炉内の温度ばらつき幅が変われば、それに対応して各子機30の所定周波数Δfを変える必要がある。例えば、リフロー炉内の温度ばらつき幅が、前述した例の2倍の30℃(すなわち、各子機同士の測定温度差の最大値が30℃)の場合は、子機の最大個数は8個となる。
このように、本実施形態では、各子機30同士の測定温度差の最大値(最大の物理量の差)が変われば、子機30の最大使用個数も変わることになるが、各子機30は、効率よく周波数帯域を使用できるので、限られた周波数帯域の中で、多数の子機を使用できる。なお、弾性表面波素子40の周波数温度特性が一定でない場合は、その特性を考慮する必要があるのはもちろんである。
なお、従来の温度センサの例として各子機が測定範囲の周波数帯域ずつずらした場合、上述の条件(測定温度範囲を0℃〜300℃)とすると、一つの子機(温度センサ)の周波数帯域は、33MHz必要になり、2.4GHz帯域には2個しか配置できない。
以上のように、本実施形態の物理量センサユニットによれば、子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbとの基準周波数間隔fnが、それぞれの子機によって異なるので、親機10は、その基準周波数間隔の違いによって子機30を容易に識別できる。また、子機間の周波数間隔の違いは、各子機同士の物理量の差のうち最大の物理量の差に対応させることで、各子機が測定する物理量の差がある程度小さければ、子機間の周波数間隔の差(Δf)を狭めることが可能となり、限られた周波数帯域の中で多数の子機を使用でき、物理量の多点測定が実現できる。
なお、測定する温度条件が変われば、子機30の最大使用個数も変わることになるが、リフロー炉などのように、測定箇所の温度ばらつきが比較的少ない条件では、本発明の物理量センサユニットは、狭い周波数帯域の中でも多数の子機を使用できるので、その効果は極めて大きい。
また、問い合わせ信号の周波数帯域を狭くできるので、問い合わせ信号の周波数スイープ時間を短くでき、親機10は短い時間で多くの子機30からの物理量データを受信でき、物理量データを高速に収集し処理できる高性能な物理量センサユニットを実現できる。また、問い合わせ信号の周波数帯域を狭くできるので、共振周波数を測定する周波数分解能が高くなり、その結果、物理量の測定精度を向上できる。
なお、上記説明においては、被測定物をリフロー炉としたが、これに限定されず他の熱
処理装置に子機30を配置してもよいし、熱処理装置内に配置される基板などの被処理物に子機30を配置してもよい。
[実施例2の構成説明]
次に、上述した実施例1とは異なる識別方法である実施例2について説明を行う。実施例2の構成は、図4における、メモリ20に内蔵する固定記憶部23が不要である点を除いて、実施例1と同様である。
なお、固定記憶部23は、実施例1では、基準環境での各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbを含む基準周波数群Fgと、この基準周波数群Fgから選択される基準測定周波数fsと、を記憶するが、実施例2では、基準周波数群Fgと基準測定周波数fsは使用しないため、固定記憶部23は不要となる。
[実施例2の子機の識別動作フロー(ステップS60)の説明:図11、12]
次に、実施例2における複数の子機30を被測定物の所定の領域に配置し、被測定物の各領域の物理量(温度)を測定する場合に、すべての子機30を識別する識別動作について図11のフローチャートを用いて説明する。
なお、実施例2の子機の識別動作は、図11に示すようにステップS60として説明し、実施例1で示した測定動作順序(図5参照)のステップS30をこのステップS60に入れ替えて実施される。また、実施例2では、前述したように、基準周波数群Fgと基準測定周波数fsは使用しないため、測定動作順序(図5参照)の基準周波数群の取得(ステップS10)は不要であり実施されない(図5の破線矢印参照)。なお、実施例2の構成は図4(固定記憶部23無し)を参照し、また、図12の特性図も参照する。
また、子機30の個数は任意であるが、図4に示すように子機301、302、303の3個として説明する。また、実施例2においては、各子機301〜303の第1の共振周波数と第2の共振周波数の周波数差である基準周波数間隔は、実施例1と同様にf1〜3と称し、親機10のメモリ20の間隔記憶部21に記憶されている。
図11のフローチャートにおいて、物理量センサユニット1の複数の子機30を被測定物に配置した後、親機10の制御部16は、RF回路14を制御して、所定の周波数帯域の問い合わせ信号をアンテナ15から送信する(ステップS61、問合せ信号の送信)。ここで、RF回路14が出力する問い合わせ信号は、使用する周波数帯域が一例として2.4GHz帯であるならば、電波法で定められた帯域内の周波数を低い周波数から高い周波数に向かって所定の時間でスイープする。
次に、親機10のRF回路14は、各子機30から送られてくる周波数信号をアンテナ15によって受信する(ステップS62、周波数信号の受信)。
次に、親機10の制御部16は識別回路13を制御して、RF回路14が受信した各子機30の受信信号を増幅し、受信信号の強度が大きくなるピーク周波数を検出して、そのピーク周波数を集合データとしてメモリ20の動的記憶部24に記憶する(ステップS63、s個のピーク周波数の検出)。ここで、受信信号の強度が大きくなるピーク周波数が、各子機30の第1の共振周波数faと第2の共振周波数fbである。
実施例2における各子機30の測定環境における温度は実施例1と同じものとして説明を行う。ピーク周波数は図9(b)と同様に6個となり、6個のピーク周波数が動的記憶部24に記憶される。この6個のピーク周波数を実施例1と同様にピーク周波数P1〜P6と称する。
次に、動的記憶部24に記憶された6個のピーク周波数P1〜P6を2個ずつ組み合わせて、その組み合わせの全てにおいて周波数間隔を算出する(ステップS64、のピークの組み合わせ全てにおいて周波数間隔を算出)。ここで、組み合わせの公式から、n=6、r=2であるので、組み合わせ数は、6×5/2×1=15通りになる。
この15通りのピーク周波数P1〜P6の組み合わせは、下記に示すとおりである。
(P1、P2)、(P1、P3)、(P1、P4)、(P1、P5)、(P1、P6)
(P2、P3)、(P2、P4)、(P2、P5)、(P2、P6)、(P3、P4)
(P3、P5)、(P3、P6)、(P4、P5)、(P4、P6)、(P5、P6)
親機10の制御部16は識別回路13を制御して、動的記憶部24に記憶されたピーク周波数P1〜P6から、上記の15通りの組み合わせを抽出し、15通りの組み合わせ全てにおいて周波数間隔を算出し、動的記憶部24に記憶する。たとえば、1番目の組み合わせ(P1、P2)の周波数間隔をA1として記憶し、2番目の組み合わせ(P1、P3)の周波数間隔をA2として記憶し、15番目の組み合わせ(P5、P6)の周波数間隔をA15として記憶する。各ピーク周波数P1〜P6とその組み合わせによる周波数間隔A1〜A15の対応については図12に示すとおりである。
次に、親機10の制御部16は識別回路13を制御して、動的記憶部24に記憶した15通りの周波数間隔A1〜A15と、間隔記憶部21に記憶されている各子機301〜303の基準周波数間隔f1〜f3とを比較する(ステップS65、周波数間隔の比較)。
次に、親機10の制御部16は識別回路13を制御して、ステップS65の比較で基準周波数間隔f1〜f3と一致したピーク周波数の組み合わせに対応する子機をそれぞれ識別する(ステップS66、子機の識別)。
ここで、基準周波数間隔f1は、算出した周波数間隔A7と一致するため、(P2、P4)が一つの組み合わせであることがわかり、子機301であると識別される。同様に、基準周波数間隔f2は、周波数間隔A4と一致し、(P1、P5)が一つの組み合わせであり、子機302であると識別される。同様に、基準周波数間隔f3は、周波数間隔A12と一致し、(P3、P6)が一つの組み合わせであり、子機303であると識別される。
以上のステップS61〜S66によって子機の識別動作が完了し、次の動作は、実施例1で示した測定動作順序(図5参照)のステップS50に進んで温度の算出動作が実施されるが、以降の動作は実施例1と同様であるので説明は省略する。
以上のように、実施例2によれば、親機10が検出したピーク周波数P1〜P6の全てにおいて、2個ずつの組み合わせの周波数間隔を算出し、その組み合わせの周波数間隔と基準周波数間隔f1〜f3とを比較することで、子機30の識別が可能となる。これにより、実施例1で必要であった基準周波数群Fgと、この基準周波数群Fgから選択される基準測定周波数fsと、を記憶する固定記憶部23が不要であり、また、基準環境での基準周波数群Fgを取得するための測定作業も不要となる。この結果、親機10のメモリ10の記憶容量を削減でき、また、基準環境での測定作業が不要なので、作業効率に優れた物理量センサユニットを提供できる。
なお、本発明の実施形態で示した構成図やフローチャート等は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を満たすものであれば、任意に変更してよい。
本発明の物理量センサユニットは、ワイヤレス、電源レスで、多数の領域の物理量を測定できるので、たとえば、リフロー炉のプロセス温度監視などの用途に幅広く利用することが出来る。
1 物理量センサユニット
10 親機
11 物理量測定回路
12 表示部
13 識別回路
14 RF回路
15 アンテナ
16 制御部
20 メモリ
21 基準周波数間隔記憶部(間隔記憶部)
22 物理量テーブル
23 固定記憶部
24 動的記憶部
30、301、302、303 子機
31 アンテナ
40 弾性表面波素子
41 第1の励振電極
42 第2の励振電極
f1 第1の共振周波数
f2 第2の共振周波数
f0、fn 基準周波数間隔
fs 基準測定周波数
Fg 基準周波数群
Δf 所定周波数
P1〜P6 ピーク周波数

Claims (7)

  1. 親機と、該親機から送信される問い合わせ信号に応じて、所定の物理量に対応した周波数信号を出力する子機を複数有する物理量センサユニットであって、
    それぞれの前記子機は、圧電基板の面上に弾性表面波を励振する励振電極が形成された弾性表面波素子を有し、
    前記弾性表面波素子は、第1の共振周波数によって励振する第1の励振電極と、第2の共振周波数によって励振する第2の励振電極と、を有し、
    前記第1の共振周波数と前記第2の共振周波数との周波数差である基準周波数間隔は、それぞれの前記子機によって互いに異なる
    ことを特徴とする物理量センサユニット。
  2. 各前記子機の前記第1の励振電極は、前記第1の共振周波数の値が同じとなるように構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の物理量センサユニット。
  3. 複数の前記子機の数をnとしたとき、n番目の前記子機の前記基準周波数間隔をfn、n=1番目の前記子機の前記基準周波数間隔をf0、所定周波数をΔfとすると、
    n番目の前記子機の前記基準周波数間隔fnは、
    fn=f0+(n−1)×Δf
    である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の物理量センサユニット。
  4. 前記所定周波数Δfは、各前記子機同士の物理量の差のうち最大の物理量の差に対応する周波数に基づいて決定される
    ことを特徴とする請求項3に記載の物理量センサユニット。
  5. 前記親機は、メモリと、識別回路と、物理量測定回路とを有し、
    前記メモリは、各前記子機の前記基準周波数間隔と各前記子機の前記第1の共振周波数又は前記第2の共振周波数に応じた物理量テーブルとを有し、
    前記識別回路は、受信した複数の前記周波数信号の周波数間隔と、前記基準周波数間隔とを比較して、どの前記子機からの信号であるかを識別し、
    前記物理量測定回路は、前記識別回路によって識別された各前記子機の物理量を、前記メモリに記録された前記物理量テーブルに応じて出力する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の物理量センサユニット。
  6. 前記メモリは、固定記憶部と、動的記憶部と、を有し、
    前記固定記憶部は、基準環境における各前記子機の前記第1の共振周波数及び前記第2の共振周波数を含む基準周波数群と、前記基準周波数群から選択される基準測定周波数と、を記憶し、
    前記動的記憶部は、それぞれの前記子機から送信された前記周波数信号の集合データを記憶し、
    前記識別回路は、前記集合データの各共振周波数を順に前記基準測定周波数に合わせ、前記基準測定周波数に合わせた共振周波数と、それ以外の共振周波数のうち前記基準測定周波数以外の基準周波数群と一致する共振周波数との周波数間隔を前記基準周波数間隔と比較することによって前記子機を識別する
    ことを特徴とする請求項5に記載の物理量センサユニット。
  7. 前記メモリは、各前記子機から出力された前記周波数信号の集合データを記憶する動的記憶部を有し、
    前記集合データの中から選ばれる二つの共振周波数の組み合わせを算出し、
    各前記組み合わせの前記共振周波数の周波数間隔を前記基準周波数間隔と比較することによって前記子機を識別する
    ことを特徴とする請求項5に記載の物理量センサユニット。
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RU2751438C1 (ru) * 2020-12-18 2021-07-13 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Казанский национальный исследовательский технический университет им. А.Н. Туполева - КАИ" Способ измерения пространственного распределения температуры и устройство для его осуществления

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