JP5412952B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
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特許文献1には(A)特定のエポキシ樹脂、(B)コア/シェルの2層構造を有する特定性状のコアシェル型粉末状重合体、および(C)熱活性型硬化剤を必須成分とすることを特徴とする擬似硬化性を有するエポキシ樹脂系接着性組成物が記載されている。そして、このような組成物は耐衝撃性および引張り剪断強度やT字剥離強度などの接着性能に優れるとともに、擬似硬化性が良好であるなどの特徴を有していると記載されている。
(1) エポキシ樹脂(A)と、コアシェル型ゴム粒子(B)と、中空ポリマー(C)とを含み、
前記エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂および/またはビスフェノールF型エポキシ樹脂と、ウレタン変性エポキシ樹脂およびゴム変性エポキシ樹脂とを含有し、
前記エポキシ樹脂(A)中、前記ウレタン変性エポキシ樹脂の含有量が5〜40質量%であり、前記ゴム変性エポキシ樹脂の含有量が5〜50質量%であり、
前記中空ポリマー(C)が、粒子状物であるエポキシ樹脂組成物。
(2) 前記コアシェル型ゴム粒子(B)がコア層、中間層およびシェル層の3層を有することを特徴とする、(1)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(3) 前記シェル層のガラス転移温度が50℃以上である(2)に記載のエポキシ樹脂組成物。
(4) 前記中空ポリマー(C)の平均粒子径が10〜100μmである、(1)〜(3)のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
(5) 前記中空ポリマー(C)のポリマー成分がアクリロニトリル基を有する、(1)〜(4)のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
(6) 前記エポキシ樹脂(A)を100質量部に対して、前記コアシェル型ゴム粒子(B)を10〜100質量部および前記中空ポリマー(C)を0.1〜10質量部含有する、(1)〜(5)のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
(7) 構造用接着剤である、(1)〜(6)のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
このようなエポキシ樹脂組成物を、本明細書では単に「本発明の組成物」という場合がある。
1.エポキシ樹脂(A)
エポキシ樹脂(A)は、分子内にエポキシ基を2個以上有する化合物であれば特に限定されず使用することができる。また、そのような化合物を1種類単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、臭素化ビスフェノールA型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールAF型、ビフェニル型のようなビスフェニル基を有するエポキシ化合物、ポリアルキレングリコール型、アルキレングリコール型のエポキシ化合物、ナフタレン環を有するエポキシ化合物、フルオレン基を有するエポキシ化合物等の二官能型のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、トリスヒドロキシフェニルメタン型、テトラフェニロールエタン型のような多官能型のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;ダイマー酸のような合成脂肪酸のグリシジルエステル型エポキシ樹脂;N,N,N′,N′−テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(TGDDM)、テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリンのようなグリシジルアミノ基を有する芳香族エポキシ樹脂;トリシクロデカン環を有するエポキシ化合物(例えば、ジシクロペンタジエンとm−クレゾールのようなクレゾール類またはフェノール類を重合させた後、エピクロルヒドリンを反応させる製造方法によって得られるエポキシ化合物)等を挙げることができ、これらから1種類を単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂は、エポキシ当量が180〜300g/eqの範囲内であるものが好ましく、また、1種類を単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、具体的には、例えば、ジャパンエポキシレジン社製jERシリーズ(827、828、834等)、DIC社製エピクロンシリーズ(840、850等)、ADEKA社製アデカレジンEP−4100シリーズ等から適宜選択して使用することができる。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、エポキシ当量が150〜200g/eqの範囲内であるものが好ましく、また、1種類を単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、具体的には、例えば、ジャパンエポキシレジン社製jERシリーズ(806、807等)、DIC社製エピクロンシリーズ(830、835等)、ADEKA社製アデカレジンEP−4900シリーズ等から適宜選択して使用することができる。
ウレタン変性エポキシ樹脂は、分子中にウレタン結合と2個以上のエポキシ基とを有するものであれば、特に限定されず使用することができる。
ウレタン変性エポキシ樹脂は、1種類を単独でまたは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
ウレタン変性エポキシ樹脂としては、具体的には、例えば、三井化学社製エポギーシリーズ(803、802−30CX、820−40CX、834等)、ADEKA社製アデカレジンEPUシリーズ等から適宜選択して使用することができる。
ゴム変性エポキシ樹脂は、分子内にエポキシ基を2個以上有し、骨格がゴムであるエポキシ樹脂であれば特に制限されない。
骨格を形成するゴムとしては、例えば、ポリブタジエン、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、カルボキシル基末端NBR(CTBN)が挙げられる。
ゴム変性エポキシ樹脂は、1種類を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ゴム変性エポキシ樹脂としては、具体的には、例えば、ADEKA社製EPRシリーズ等から適宜選択して使用することができる。
本発明の組成物が含有するコアシェル型ゴム粒子(B)は、コア層、中間層およびシェル層の少なくとも3層を有する構造を備えるものであれば特に限定されないが、ゴム弾性を示す架橋ゴム層(中間層)を、ゴム弾性を示さない架橋ポリマー(シェル層)で被覆した構造もつものが好ましく、さらに架橋ゴム層の内側のコア層のガラス転移点が50℃以上の層であるものが好ましい。
例えば、コアシェル型ゴム粒子(B)が3層構造の略球形粒子である場合、中心にガラス転移点が50℃以上のコア層を有し、コア層を覆うようにガラス転移点が−30℃以下の中間層を有し、さらに中間層を覆うようにガラス転移点が50℃以上の最外殻にシェル層を有する。
コアシェル型ゴム粒子(B)は4層以上の構造を有していてもよい。例えば上記コア層の内部にガラス転移点が50℃以下の層を有する4層構造であってもよい。
コア層はコアシェル型ゴム粒子(B)の中心付近に存在する部分である。
コア層を形成する物質は特に限定されないが、ガラス転移温度(Tg)50℃以上のものが好ましく、50〜200℃の範囲のものがより好ましく、80〜200℃の範囲のものがさらに好ましい。より高温で接着力を備える本発明の組成物が得られるからである。
なお、ガラス転移温度は、動的な粘弾性測定におけるtanδのピーク値の温度をいう。中間層およびシェル層におけるガラス転移温度も同様とする。
コア層はメチルメタクリレートおよび/またはスチレンのモノマーが重合してなるポリマー、またはこれらと共重合可能なモノマーとが共重合したポリマーからなることが好ましい。
架橋性モノマーとしては、例えばジビニルベンゼン等の芳香族ジビニル化合物、ヘキサンジオールジアクリレート、ノルボルネンジメチロールジメタクリレート等のアルカンポリオールポリアクリレートなどを挙げることができる。グラフト用モノマーとしては、例えば、アリルメタクリレート等の不飽和カルボン酸アリルエステルなどを挙げることができる。
中間層は前記コア層の外側に存在する層である。
中間層を形成する物質は特に限定されないが、ガラス転移温度−30℃以下のものが好ましく、−110〜−30℃の範囲のものがより好ましく、−110〜−40℃の範囲のものであることがさらに好ましい。低温での弾性率を下げ、剥離強度を上げることができるからである。
なお、コアシェル型ゴム粒子(B)が4層以上を有する構造であって、中間層が2層以上存する場合、中間層の少なくとも1層が、ガラス転移温度が−30℃以下の物質からなることが好ましい。
共役ジエンとしてはブタジエン、イソプレン、クロロプレン等を挙げることができ、中でもブタジエンが好ましい。
アルキル基の炭素数が2〜8であるアルキルアクリレートとしては、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等を挙げることができ、中でもブチルアクリレートが好ましい。
具体的には、上記のコア層の形成に用いることができる架橋性モノマーまたはグラフト用モノマーを10質量%以内で用いることができる。
シェル層は中間層を覆う最外殻の層であり、コアシェル型ゴム粒子の凝集を防ぐための層である。
そのためシェル層を形成する物質は特に限定されないが、前記コア層と同様、ガラス転移点が50℃以上の物質であることが好ましい。好ましいガラス転移点についても同様であり、好ましく用いることができる材料についても同様である。
中空ポリマー(C)について以下に説明する。
本発明の組成物に使用される中空ポリマーは、中空球体の外殻が樹脂によって構成されている粒子状物である。例えば、中空ポリマーの内部に液体を内包させてこれを加熱し、外殻となる中空ポリマーを膨張させ、かつ、内部の液体を気化させて得られる熱膨張性の中空ポリマーが挙げられる。
中空ポリマーの外殻を構成する材料は、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデンおよび熱可塑性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
なかでも、耐候性、耐熱性の観点から、アクリロニトリル共重合体(例えば、アクリロニトリルとメタクリロニトリルとの共重合体、アクリロニトリルと共重合可能なブタジエン、スチレンのようなビニル系モノマーとの共重合体)、塩化ビニリデン重合体が好ましい。
中空ポリマーはその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
中空ポリマーの含有量がこの範囲であると、得られる組成物の硬化後において、機械的なストレスを均一に分散させることができ、接着強度に優れるからである。
中空ポリマーの最大粒子径は、汎用的に使用される中空ポリマーが有する範囲であれば特に制限されず、600μm以下であるのが好ましく、500μm以下であるのがより好ましい。
中空ポリマーは、硬化剤製造時のハンドリングに優れるという観点から、無機フィラーでコーティングされているものであるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
中空ポリマーをコーティングするために使用される無機フィラーは、特に限定されない。例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、タルク、クレー、カーボンブラックが挙げられる。
無機フィラーは、中空ポリマーのコーティングに優れるという観点から、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、タルク、クレーおよびカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましくい。
無機フィラーは、それぞれ単独で、または、2種以上を併用して使用することができる。
中空ポリマーを無機フィラーでコーティングする方法は特に制限されず、例えば、従来公知のものが挙げられる。
本発明の組成物が含有する硬化剤(D)は特に限定されず、通常エポキシ樹脂の硬化剤として用いられるものを用いることができる。例えばジシアンジアミド、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、2−n−ヘプタデシルイミダゾールのようなイミダゾール誘導体、イソフタル酸ジヒドラジド、N,N−ジアルキル尿素誘導体、N,N−ジアルキルチオ尿素誘導体、テトラヒドロ無水フタル酸のような酸無水物、イソホロンジアミン、m−フェニレンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、メラミン、グアナミン、三フッ化ホウ素錯化合物、トリスジメチルアミノメチルフェノールなどを用いることができる。これらの中の2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の組成物の製造方法は特に限定されず、例えば従来公知の方法で製造することができる。例えば、エポキシ樹脂(A)、コアシェル型ゴム粒子(B)、中空ポリマー(C)、硬化剤(D)および必要に応じて硬化促進剤等のその他の成分を、室温で均質に混練することで得ることができる。
(実施例1〜9)
〈I.組成物〉
《1.エポキシ樹脂(A)》
(1)エポキシ樹脂1…ビスフェノールA型エポキシ樹脂(jER828、ジャパンエポキシレジン社製)
(2)エポキシ樹脂2…ウレタン変性エポキシ樹脂(アデカレジンEPU−78−11、ADEKA社製)
(3)エポキシ樹脂3…ゴム変性エポキシ樹脂(アデカレジンEPR−1309、ADEKA社製)
《2.コアシェル型ゴム粒子(B)》
(1)コアシェル型ゴム粒子1…3層構造コアシェル型ゴム粒子(IM−601、ガンツ化成社製:1次粒子の平均粒径=200〜300nm、シェル:アクリロニトリル−スチレン)
(2)コアシェル型ゴム粒子2…コアシェル型ゴム粒子1の表面層にメタクリル酸を導入したもの(1次粒子の平均粒径=200〜300nm)
《3.中空ポリマー(C)》
(1)中空ポリマー1…マイクロスフェアーMFL−60cask(平均粒径50〜60μm、松本油脂社製)
(2)中空ポリマー2…マイクロスフェアーMFL−100L(平均粒径30μm、松本油脂社製)
《4.硬化剤(C)その他の成分》
硬化剤(C)その他の成分として、下記のものを使用した。
(1)硬化剤(C)…jERキュアDICY15(ジシアンジアミド微粉砕品、ジャパンエポキシレジン社製)
(2)触媒…DCMU99(芳香族尿素化合物、保土谷化学工業社製)
(3)シリカ…RY−200S(日本アエロジル社製)
(4)シランカップリング剤…KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業社製)
《5.製造方法》
上記各成分を第1表に記載した各成分の添加量(質量部)で配合し、混合機で均一に混合して、実施例1〜9および比較例1、2の組成物を得た。
《1.せん断強度》
0.8×25×200mmのサイズのめっき鋼板を被着材として使用し、剛性被着材の引張せん断接着強さ試験方法に関する規格(JIS K 6850:1999)の試験方法に準拠して引張せん断接着強さ(せん断強度)を、低温(−20℃)、室温(25℃)および高温(80℃)のそれぞれについて、求めた(単位:MPa)。試験結果を第1表に示す。なお、破壊モードは、80℃でのはく離試験時の破壊様式であり、主要破壊様式の名称に関する規格(JIS K 6866:1999)に掲げる様式を略記号で第1表に記載した(CF=凝集破壊、AF=界面破壊、MF=材料(めっき)破壊)。
なお、せん断強度は15.0MPaを基準とし、それ以上を合格と判定した。
《2.はく離強度》
0.8×25×200mmのサイズのめっき鋼板を被着材として使用し、T形はく離接着強さ試験方法に関する規格(JIS K 6854−3:1999)の試験方法に準拠してはく離接着強さ(はく離強度)を、低温(−20℃)、室温(25℃)および高温(80℃)のそれぞれについて、求めた(単位:N/25mm)。試験結果を第1表に示す。なお、破壊モードは、80℃でのはく離試験時の破壊様式であり、主要破壊様式の名称に関する規格(JIS K 6866:1999)に掲げる様式を略記号で第1表に記載した(CF=凝集破壊、AF=界面破壊、MF=材料(めっき)破壊)。
なお、はく離強度は、150N/25mmを基準とし、それ以上を合格と判定した。
《1.実施例》
実施例1〜9は、エポキシ樹脂(A)、コアシェル型ゴム粒子(B)および中空ポリマー(C)を含有するエポキシ樹脂組成物についての試験例である。
せん断試験では、−20℃、室温および80℃のすべての条件において、せん断強度15.0MPa以上であり、かつ、80℃における破壊モードが「凝集破壊(CF)」であった。また、はく離試験では、−20℃、室温および80℃のすべての条件において、はく離強度150N/25mm以上であり、かつ、80℃における破壊モードが「凝集破壊(CF)」であった。
接着剤と被着材とが接着されていることを保証するため、破壊モードとしては「凝集破壊」でなければならない。
したがって、実施例1〜9に係るエポキシ樹脂組成物は、接着の信頼性が高く、本発明が解決しようとする課題を解決するものである。
比較例1は、中空ポリマー(C)を配合しなかった例である。
せん断試験では、−20℃、室温および80℃のすべての条件においてせん断強度15.0MPa以上であったものの、80℃における破壊モードが「材料(めっき)破壊(MF)」であった。一方、はく離試験では、−20℃、室温および80℃のすべての条件においてはく離強度150N/25mm以上であり、かつ、80℃における破壊モードが「凝集破壊(CF)」であった。
接着剤と被着材とが接着されていることを保証するため、破壊モードとしては「凝集破壊」でなければならない。
したがって、比較例1に係るエポキシ樹脂組成物は、接着の信頼性が低く、本発明が解決しようとする課題を解決するものではない。
比較例2は、コアシェル型ゴム粒子(B)を配合しなかった例である。
せん断試験では、−20℃、室温および80℃のすべての条件においてせん断強度15.0MPa以上であったものの、80℃における破壊モードが「材料(めっき)破壊(MF)」であった。一方、はく離試験では、−20℃および室温においてはく離強度150N/25mm以上であったが、80℃において80N/25mmと明らかに強度不十分であり、しかも、80℃における破壊モードが「界面破壊(AF)」であった。
接着剤と被着材とが接着されていることを保証するため、破壊モードとしては「凝集破壊」でなければならない。
したがって、比較例2に係るエポキシ樹脂組成物は、接着の信頼性が低く、本発明が解決しようとする課題を解決するものではない。
実施例1では、80℃でのせん断強度が26.5MPa、破壊モードはCFであった。一方、比較例1では、80℃でのせん断強度が25.0MPa、破壊モードはMFであった。
これらの結果から、せん断強度が小さい比較例1でMFとなったのに対して、それよりもせん断強度が大きい実施例1で、意外にもCFとなったことがわかる。
これは、実施例1においては、配合した中空ポリマーによって、硬化した組成物全体に応力を均一に分散させることができたのに対して、比較例1では、組成物の一部に局所的に大きな応力がかかり、そこからめっきのはく離が始まったためと説明することができる。
Claims (7)
- エポキシ樹脂(A)と、コアシェル型ゴム粒子(B)と、中空ポリマー(C)とを含み、
前記エポキシ樹脂(A)が、ビスフェノールA型エポキシ樹脂および/またはビスフェノールF型エポキシ樹脂と、ウレタン変性エポキシ樹脂およびゴム変性エポキシ樹脂とを含有し、
前記エポキシ樹脂(A)中、前記ウレタン変性エポキシ樹脂の含有量が5〜40質量%であり、前記ゴム変性エポキシ樹脂の含有量が5〜50質量%であり、
前記中空ポリマー(C)が、粒子状物であるエポキシ樹脂組成物。 - 前記コアシェル型ゴム粒子(B)がコア層、中間層およびシェル層の3層を有することを特徴とする、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記シェル層のガラス転移温度が50℃以上である請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記中空ポリマー(C)の平均粒子径が10〜100μmである、請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記中空ポリマー(C)のポリマー成分がアクリロニトリル基を有する、請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 前記エポキシ樹脂(A)100質量部に対して、前記コアシェル型ゴム粒子(B)10〜100質量部および前記中空ポリマー(C)0.1〜10質量部含有する、請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 構造用接着剤である、請求項1〜6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
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