JP5412756B2 - 転炉操業方法 - Google Patents

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本発明は、転炉内の溶銑に上吹きランスから酸素ガスを吹き付けて、溶銑に対して酸化精錬を行う転炉操業方法に関し、詳しくは、精錬中に炉外に逸散するダストの発生及び転炉の炉口や側壁への地金の付着を抑制し、安定した転炉精錬を行うための操業方法に関するものである。
上吹き転炉或いは上底吹き転炉では、上吹きランスから高速噴流の酸素ガスを溶銑表面に吹き付けて精錬を実施している。酸素ガスが吹き付けられた溶銑表面の部位には、酸素ガスの圧力による凹み(「キャビティ」と称す)が形成される。このキャビティは「火点」とも呼ばれている。また、高速噴流の酸素ガスの吹き付けにより、溶銑の表面から溶銑及び溶融スラグの液滴が飛散する現象、所謂、スピッティングが発生し、飛散した溶銑及びスラグの一部は、転炉の炉口や炉内側壁に地金として付着し、一部は、ダストとして炉外へ逸脱する。
付着した地金は操業を続けるにつれて成長し、その大きさが或る限度以上になると、溶銑及びスクラップの炉内への装入の障害になるばかりでなく、吹錬中に地金が浴内へ落下したり或いは溶融流下したりすることで、浴の成分組成や温度の変動を来たし、操業に大きな支障をもたらす。このような付着地金は適切に除去しないと、その付着地金の下側の耐火物まで損傷する危険性もある。ダストは回収されて鉄源として再使用されるが、回収工程において酸化してしまうことにより再度の還元剤が必要となり効率的ではない上に、ダストを回収するための費用を必要とする。
そこで、スピッティングの発生を軽減するための改善が、上吹きランスに対して精力的に行われてきた。上吹きランスの具体的な改善方法としては、ガス噴射ノズルの多孔化、ガス噴射ノズルの大径化、ガス噴射ノズルの傾斜角度の拡大化といった内容が代表的である。このうちのガス噴射ノズルの傾斜角度を拡大する技術の1つとして、特許文献1には、傾斜角度の異なる2種類のガス噴射ノズルを円周方向に交互に配置し、これらの各ノズルから噴射されるガスジェットによって形成される浴面キャビティの幾何学的な重なり面積率を30%以下とし、スピッティングを低減する技術が開示されている。
しかしながら、これらの改善方法には限界がある。即ち、現在一般的に使用されている上吹きランスのノズル孔数は、4孔から8孔程度であり、これ以上に孔数を増加させても、更なるスピッティングの抑制効果は期待できないといわれている。これは、孔数の増加に伴い、隣り合うノズル孔同士の間隔が狭くなるため、各ノズル孔から噴出した酸素ガス噴流が浴面に到達する前に集合・合体し、あたかも1つのノズル孔から噴出した噴流のような挙動を示すことによる。
ノズル孔の大径化については、スピッティングが明らかに低減する範囲までノズル孔を拡大すると、酸素ガス噴流が弱くなりすぎ(「ソフトブロー」という)、脱炭反応効率が低下するという別の問題を生ずる。
また、ノズル傾斜角度の拡大化については、操業時のランス先端から溶銑浴面までの距離(以下、「ランス高さ」とも称す)を適切に設定する必要があることから、自ずと限界がある。例えば、ノズル傾斜角度の大きい上吹きランスを用いた操業では、ランス高さが小さい条件では問題ないが、ランス高さが大きい条件では、酸素ガス噴流と炉壁耐火物とが近接することになり、炉壁耐火物の損耗増加を招く恐れがある。前述した特許文献1の技術は、こうした問題を解決するために開発されたが、特に酸素ガス供給量を増加させて吹錬時間の短縮を図ろうとした場合には、スピッティングの発生、つまり地金付着やダスト発生を抑制するまでには至っていない。
特開平6−57320号公報
上述したように、従来の技術では、上吹きランスや操業方法の改善によってスピッティングの発生を完全に防止することは困難であり、地金付着やダスト発生を余儀なくされ、更なる技術開発が切望されていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、転炉内の溶銑に上吹きランスを介して酸素ガスを上吹きして溶銑の酸化精錬を行うに当たり、精錬中におけるスピッティングの発生を抑制し、それにより、炉外に逸散するダストや転炉炉口への付着地金などに起因したトラブルや、これを防ぐための処置に伴う生産性の低下を回避しつつ、しかも冶金特性の悪化や炉内側耐火物を損傷させることもない転炉操業方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明に係る転炉操業方法は、スロート部と、該スロート部の下流側の末広がり部と、を有するとともに、前記末広がり部の壁面に少なくとも1個の制御用ガス供給孔を有し、前記スロート部及び末広がり部を介して吹錬用酸素ガスを噴射し、一方、前記制御用ガス供給孔を介して前記吹錬用酸素ガスとは独立して流量制御の可能な制御用ガスを供給し、それにより、前記スロート部及び末広がり部を介して噴射される吹錬用酸素ガスの噴流の方向を制御することが可能なガス噴射ノズルを、その先端部の円周方向に3個以上具備する上吹きランスを用いた転炉操業方法であって、前記吹錬用酸素ガスの供給流量と前記制御用ガスの供給流量との和に対する前記制御用ガスの供給流量の比率を吹錬中に周期的に変化させながら炉内の溶銑を吹錬することを特徴とするものである。
本発明によれば、制御用ガス供給孔を介して供給する制御用ガスにより、吹錬中、ガス噴射ノズルの傾斜角度を周期的に変化させ、上吹き酸素ガスの溶湯浴への衝突位置を変更するので、炉内の溶湯浴に定在波的振動が形成されず、それにより、スピッティングの発生が減少し、その結果、付着地金やダストに起因する操業トラブルや、これを防ぐための処置に伴う生産性の低下が回避できる。しかも、冶金特性の悪化を伴わず、且つ炉口や炉壁の耐火物を損傷させることもなく、安定した操業が継続でき、大幅な生産性の向上が実現される。
以下、本発明を具体的に説明する。先ず、本発明に至った経緯について説明する。
転炉での吹錬において、上吹きランスからの酸素ガス噴流によるスピッティングの発生、及び、転炉の炉口や側壁への地金付着量及び付着位置は、ランス高さやガス噴射ノズルの傾斜角度が大きな影響を及ぼすことが知られている。また、同時に、これらランス高さや噴射ノズルの傾斜角度は、脱炭反応効率に代表される冶金特性は勿論のこと、炉内耐火物の損耗状況にも大きな影響を及ぼすことが知られている。従って、ランス高さやガス噴射ノズルの傾斜角度は上記の影響を総合的に考慮して経験的に決定されている。
一般的には、酸素ガス流量を一定とした場合には、ランス高さ或いはガス噴射ノズルの傾斜角度を大きくすると、酸素ガス噴流の浴面に到達するまでの流速の減衰が大きくなり、所謂、ソフトブローの条件となり、スピッティングの発生は減少する。また、ランス高さ或いはガス噴射ノズルの傾斜角度を一定としても酸素ガス流量を減少すれば、ソフトブローの条件となり、スピッティングは減少する。但し、冶金特性から見ると、ソフトブローの条件では脱炭反応に対して相対的に鉄の酸化に消費される酸素量が増加する。吹錬中、溶銑の炭素濃度に応じて酸素ガス供給量を変更する操業が一般的に行われており、この酸素ガス供給量の変更に合わせてランス高さを変更する操業が行われている。具体的には、酸素ガス供給量の多い吹錬の初期にはランス高さを大きくして、投入した造滓剤の滓化を促進させる程度に鉄の酸化を抑制する。一方、酸素ガス供給量が低下する吹錬末期には、脱炭反応速度が溶湯中炭素の物質移動律速となるために、浴の攪拌を強化して脱炭反応を促進させることを狙って、ランス高さを小さくすることが一般的である。
例えば、スピッティングの発生を減少させるために、ガス噴射ノズルの傾斜角度を大きくした上吹きランスを用いて、上述したように吹錬の時期に応じてランス高さを変更する操業を考える。吹錬の初期には、ランス高さを大きくするので、過度のソフトブローとなる可能性があり、結果として、造滓剤の滓化が進み過ぎてスロッピングを起こしたり、炉内耐火物を損耗させたりする原因となる。尚、スロッピングとは、転炉内のスラグが泡立ち(「フォーミング」という)、操業中に転炉炉口から溢れる現象である。
一方、上記とは逆に、ガス噴射ノズルの傾斜角度を小さくした上吹きランスを用いて、上述したように吹錬の時期に応じてランス高さを変更する操業を考えると、特にランス高さを小さくする吹錬の末期には、過度のハードブローとなり、スピッティングの発生が増加するばかりか、酸素ガスが衝突して形成されるキャビティの面積、つまり反応面積が小さくなり、ランス高さを小さくして吹錬するにも拘わらず、脱炭反応効率が向上しない場合も生ずる。
このように、スピッティングの発生を減少させると同時に、冶金特性の向上や耐火物損耗の防止などの要因をも満足させるためには、相反する操作が必要になり、従来の観点からの技術開発のみで対応することは、自ずと限界があった。
本発明者らは、転炉吹錬におけるスピッティングの発生原因について鋭意研究を重ねた結果、スピッティングの発生機構に関して以下の知見を得た。即ち、従来考えられていたスピッティングの主要な発生機構は、「上吹きランスから吹き付けられた酸素ガスが溶湯浴面上で衝突・反転する際に、溶湯浴表面に剪断流れを形成し、この流れによって溶湯の一部が切り離され液滴が発生する」というものであるのに対し、これに加えて、更に、「上吹きランスから溶湯に酸素ガスを吹き付けることにより、溶湯浴に定在波的振動が発生し、この振動によって発生する波浪から溶湯の一部が切り離され、液滴が発生する」という機構も大きな因子の1つであることを見出した。尚、転炉での溶銑の脱炭精錬では、吹錬の進行によって溶銑は脱炭されて溶鋼となるが、スピッティングは溶銑及び溶鋼双方で起こる現象であり、従って、本発明では溶銑及び溶鋼をまとめて溶湯と称している。
従って、この定在波的振動の発生を抑制するような上吹き条件を付与することが可能になれば、スピッティングの発生を大幅に低減できることが期待される。
ところで、本発明者らは、特開2007−77489号公報において、流体素子の応用によりガス噴射ノズルの傾斜角度を実質的に変化させる方法を開示している。即ち、入口部にスロート部を有し、且つ前記スロート部の下流側に末広がり部を有する、所謂ラバールノズル型のガス噴射ノズルにおいて、末広がり部の壁面に制御用ガス供給孔を配置し、この制御用ガス供給孔に供給する制御用ガスの流量を変化させることにより、前記ガス噴射ノズルから噴出される噴流の噴出方向を自在に変更するという技術である。
本発明者らは、この構成のガス噴射ノズルを用い、吹錬中に制御用ガスの流量を調整することで、ガス噴射ノズルの傾斜角度を実質的に変化させること、つまり、上吹き酸素ガス噴流の溶湯浴面への衝突位置を変更することが可能であり、しかも、この衝突位置の変更周期を溶湯浴の定在波的振動を解消するように設定することにより、スピッティングの発生を減少させた操業が実現可能になるとの知見を得た。
本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、ラバールノズル形式のガス噴射ノズルの末広がり部に制御用ガス供給孔を配置し、この制御用ガス供給孔から供給する制御用ガスを周期的に変更し、それにより、吹錬中、ガス噴射ノズルから噴出される酸素ガス噴流の方向を周期的に変更させて溶湯浴での定在波的振動の発生を抑制し、かくしてスピッティングの発生を減少させることを特徴とする。
以下、本発明の好ましい形態例について、図面を参照して説明する。図1は、本発明を実施するために用いる転炉設備の一例の概略図である。
図1において、外殻を鉄皮3とし、その内側を耐火物4とする転炉本体2に対して、上吹きランス8が、炉口5を介して転炉本体2の内部に挿入可能に構成されている。上吹きランス8は、その下端部から吹錬用の酸素ガスを供給するための装置である。また、転炉本体2には、側壁上部に出湯口6が設けられ、底部に複数の底吹き羽口7が設置されている。出湯口6は、酸素吹錬により得られた溶鋼や脱燐処理された溶銑を出湯するための排出孔であり、底吹き羽口7は、溶銑11にArガス、窒素ガスなどの攪拌用ガスを吹き込むための装置である。このようにして転炉設備1が構成されている。尚、図中、符号12はスラグ、13は炉口付着地金、14は側壁付着地金である。
本発明で使用する吹錬用の上吹きランス8を、図面に基づき詳細に説明する。図2は、図1に示す上吹きランス8の拡大図である。図2に示すように、上吹きランス8は、円筒状のランス本体8aと、このランス本体8aの下端に溶接などにより接続されたランスチップ8bとで構成されており、ランス本体8aは、外管18、仕切管17、内管16、最内管15からなる同心円状の4種の鋼管、即ち四重管で構成され、先端部の銅製のランスチップ8bには、鉛直斜め下向き方向を向いた複数個のガス噴射ノズル9が設置されている。それぞれの吹錬用酸素ガス噴射ノズル9の中心線は、鉛直方向に対して角度θだけ傾斜しており、この鉛直方向に対する角度θをガス噴射ノズル9の傾斜角度と称している。
このガス噴射ノズル9の拡大図を図3に示す。図3に示すように、ガス噴射ノズル9は、その断面が縮小する部分と拡大する部分の2つの円錐体で構成された、所謂ラバールノズル形式のノズルであり、縮小部分は絞り部19、拡大部分は末広がり部21、絞り部19から末広がり部21に遷移する部位である、最も狭くなった部位はスロート20と呼ばれている。ランス本体8aの内部を通ってきた酸素ガスは、絞り部19、スロート20、末広がり部21を順に通って、ガス噴射ノズル9の先端から噴射される。噴射されたガスは、その流量により亜音速から超音速のジェットとなる。図3中のDtはスロート径、Deは出口径であり、末広がり部21の広がり角度θoは通常10度以下である。
尚、図3に示すラバールノズル形状のガス噴射ノズル9では、絞り部19及び末広がり部21が円錐体であるが、ラバールノズルとしては絞り部19及び末広がり部21は円錐体である必要はなく、内径が曲線的に変化する曲面で構成してもよく、また、絞り部19はスロート20と同一の内径であるストレート状の円筒形としてもよい。絞り部19及び末広がり部21を、内径が曲線的に変化する曲面で構成する場合には、ラバールノズルとして理想的な流速分布が得られるが、ノズルの加工が極めて困難であり、一方、絞り部19をストレート状の円筒形とした場合には、理想的な流速分布とは若干解離するが、転炉吹錬での使用には全く問題とならず、且つ、ノズルの加工が極めて容易となる。本発明ではこれら全ての末広がりのノズルをラバールノズルと称する。
この構成のガス噴射ノズル9には、その末広がり部21の壁面に、図2に示すように、少なくとも1個の制御用ガス供給孔10が設けられている。制御用ガス供給孔10からは、当該ガス噴射ノズル9から噴射される噴流の方向及び/または流速を制御するための制御用ガスが噴射される。この制御用ガスとしては、窒素ガスであろうと、空気であろうと、またArガスであろうと、どのような種類のガスであっても使用可能であるが、制御用ガスは、最終的にはガス噴射ノズル9で吹錬用酸素ガスと混合されて噴射されることから、酸素ガスを使用すれば精錬にも利用できるので望ましい。以下、制御用ガスとして酸素ガスを使用した例で説明する。
外管18と仕切管17との間隙、及び、仕切管17と内管16との間隙は、上吹きランス8を冷却するための冷却水の流路となっており、上吹きランス8の上部に設けられた給水継手(図示せず)から供給された冷却水は、仕切管17と内管16との間隙を通ってランスチップ8bの部位まで至り、ランスチップ8bの部位で反転して外管18と仕切管17との間隙を通って上吹きランス8の上部に設けられた排水継手(図示せず)から排出される。この場合に給排水の径路を逆としてもよい。
内管16と最内管15との間隙は、ガス噴射ノズル9への酸素ガスの供給流路となっており、上吹きランス8の上端部から内管16と最内管15との間隙に供給された酸素ガスは、内管16と最内管15との間隙を通り、ガス噴射ノズル9から転炉本体内に噴出される。
また、最内管15の内部は、制御用ガス供給孔10への制御用ガス(ここでは酸素ガス)の供給流路となっており、上吹きランス8の上端部から最内管15の内部に供給された制御用ガスとしての酸素ガス(以下、「制御用酸素ガス」と記す)は、最内管15の内部を通り、制御用ガス供給孔10から噴射される。このように、制御用酸素ガスの供給経路を、吹錬用酸素ガスの供給経路から独立させて制御できるようにしてある。
制御用ガス供給孔10は、ガス噴射ノズル9から噴射される噴流の方向及び/または流速を制御するための装置であり、制御用ガス供給孔10からの噴射方向が、図2に示すように、上吹きランス8の中心から外面側に向いている場合には、吹錬用酸素ガスの流量に対する制御用酸素ガスの流量を増加させると、ガス噴射ノズル9から噴射される噴流は、より一層、上吹きランス8の外周側へ偏向し、ガス噴射ノズル9の傾斜角度を増加させた場合(水平方向に近くする)と同じ効果を発現する。逆に、吹錬用酸素ガスの流量に対する制御用酸素ガスの流量を減少させると、ガス噴射ノズル9から噴射される噴流は偏向しにくくなり、ガス噴射ノズル9の傾斜角度を減少させた場合(鉛直下向きに近くする)と同じ効果を発現する。
更に、本発明で使用する吹錬用の上吹きランス8の別の形態例について、図面に基づき説明する。図4は、本発明で使用する上吹きランスの、図2とは別の形態例の拡大図である。ここでは、上記で説明した上吹きランス8と区別するために、別の形態例の吹錬用の上吹きランスを、「上吹きランス8A」と表示している。尚、上吹きランス8Aは上吹きランス8と類似しており、重複することもあるが説明する。
図4に示すように、上吹きランス8Aは、円筒状のランス本体8cと、このランス本体8cの下端に溶接などにより接続されたランスチップ8dとで構成されており、ランス本体8cは、外管18、仕切管17a、仕切管17b、内管16からなる同心円状の4種の鋼管、即ち四重管で構成され、先端部の銅製のランスチップ8dには、鉛直斜め下向き方向を向いた複数個のガス噴射ノズル9が設置されている。このガス噴射ノズル9は、前述した図3に示すラバール形状のノズルであり、それぞれのガス噴射ノズル9の中心線は、図2に示すガス噴射ノズル9と同様に鉛直方向に対して傾斜している。
また、ガス噴射ノズル9には、その末広がり部21の壁面に、少なくとも1個の制御用ガス供給孔10が設けられている。制御用ガス供給孔10からは、当該ガス噴射ノズル9から噴射される噴流の方向及び/または流速を制御するための制御用ガスが噴射される。この制御用ガスの種類としては、図2の場合と同様に、窒素ガスであろうと、空気であろうと、またArガスであろうと、どのような種類のガスであっても使用可能であるが、制御用ガスは、最終的にはガス噴射ノズル9で吹錬用酸素ガスと混合され、噴射されることから、酸素ガスを使用すれば精錬にも利用できるので望ましい。以下、制御用ガスとして酸素ガスを使用した例で説明する。
外管18と仕切管17aとの間隙、及び、仕切管17bと内管16との間隙は、上吹きランス8Aを冷却するための冷却水の流路となっており、上吹きランス8Aの上部に設けられた給水継手(図示せず)から供給された冷却水は、仕切管17bと内管16との間隙を通ってランスチップ8dの部位まで至り、ランスチップ8dの部位で反転して外管18と仕切管17aとの間隙を通って上吹きランス8Aの上部に設けられた排水継手(図示せず)から排出される。この場合に給排水の径路を逆としてもよい。
内管16の内部は、ガス噴射ノズル9への酸素ガスの供給流路となっており、上吹きランス8Aの上端部から内管16の内部に供給された酸素ガスは、ガス噴射ノズル9から転炉本体内に噴射される。また、仕切管17aと仕切管17bとの間隙は、制御用ガス供給孔10への制御用酸素ガスの供給流路となっており、上吹きランス8Aの上端部から仕切管17aと仕切管17bとの間隙に供給された制御用酸素ガスは、制御用ガス供給孔10から噴射される。このように、制御用酸素ガスの供給経路を、吹錬用酸素ガスの供給経路から独立させて制御できるようにしてある。
制御用ガス供給孔10は、ガス噴射ノズル9から噴射される噴流の方向及び/または流速を制御するための装置であり、図4に示すように、制御用ガス供給孔10からの噴射方向が、上吹きランス8Aの外面側から中心側に向いている場合には、吹錬用酸素ガスの流量に対する制御用酸素ガスの流量を増加させると、ガス噴射ノズル9から噴射される噴流は、より一層、上吹きランス8Aの中心軸側へ偏向し、ガス噴射ノズル9の傾斜角度を減少させた場合(鉛直下向きに近くする)と同じ効果を発現する。逆に、吹錬用酸素ガスの流量に対する制御用酸素ガスの流量を減少させると、ガス噴射ノズル9から噴射される噴流は偏向しにくくなり、ガス噴射ノズル9の傾斜角度を増加させた場合(水平方向に近くする)と同じ効果を発現する。
上記2種類の上吹きランス8及び上吹きランス8Aを用いた操業の形態について、以下、その概要を説明する。
上記の上吹きランス8或いは上吹きランス8Aには、傾斜角度をθ(°)とするガス噴射ノズル9が、各ガス噴射ノズル9の中心を結ぶ円の直径をDNPC(mm)としてランスチップ8b或いはランスチップ8dに3個以上配置されており、この上吹きランス8或いは上吹きランス8Aを用い、ランス高さをH(mm)として溶銑11を吹錬する場合を想定する。ここで、各ガス噴射ノズル9から噴出する噴流によって溶銑11の浴面に形成されるキャビティの中心位置を結ぶ円の直径をDCPC(mm)とし、また、制御用ガス供給孔10から供給する制御用酸素ガスによって、ガス噴射ノズル9から噴射される噴流は角度α(°)だけ傾斜角度から偏向するものとすると、前記キャビティの中心位置を結ぶ円の直径(DCPC)は、幾何学的関係から下記の(1)式で表される。
CPC=2×H×tan(θ+α)+DNPC …(1)
尚、使用する上吹きランス8或いは上吹きランス8Aにおいて、予め、相似形状の模型を利用した実験などにより、制御用ガス供給孔10から供給する制御用酸素ガスの流量を変化させたときの角度(α)がどの程度になるかを把握しておくものとする。即ち、吹錬用酸素ガスの流量及び制御用酸素ガスの流量を種々変更し、そのときの酸素ガス噴流の噴流方向を調査し、角度(α)に及ぼす影響を定量化しておく必要がある。
図5は、模型実験によって得られた、「制御用酸素ガス流量/(制御用酸素ガス流量+吹錬用酸素ガス流量)」と角度(α)との関係を模式的に示す図である。図5に示すように、総ガス流量に対する制御用酸素ガス流量の比が定まれば角度(α)が決まるので、それぞれの吹錬条件において、上記(1)式によってキャビティの中心位置を定めることができる。
一般的に、溶銑11の炭素濃度が低下する吹錬の後半或いは末期には、上吹きランスから供給する酸素ガス流量を減少するパターンが採られる。本発明においては、制御用ガスとして酸素ガスを使用した場合、吹錬用酸素ガス流量と制御用酸素ガス流量との和(総酸素流量)が、一般的な吹錬における上吹き酸素流量に相当する。本発明においても、この総酸素流量を一般的な吹錬の場合と同様に、吹錬の進行に伴って減少するパターンを採用し、吹錬の各段階における総酸素流量の設定値は一般的な吹錬での上吹き酸素流量と同一とする。
但し、本発明では、総酸素流量の設定値を吹錬の各段階に対して設定された値に固定した上で、総酸素流量に対する制御用酸素ガス流量の比率が予め決められた範囲で周期的に変化するように、吹錬用酸素ガス流量及び制御用酸素ガス流量を同時に変化させる。
即ち、図2に示す上吹きランス8を使用したときには、総酸素流量に対する制御用酸素ガス流量の比率を増加させると、ガス噴射ノズル9から噴射される噴流は、より一層、上吹きランス8の外周側へ偏向し、一方、総酸素流量に対する制御用酸素ガス流量の比率を減少させると、ガス噴射ノズル9から噴射される噴流は、上吹きランス8の中心側へ偏向する。この操作を周期的に繰り返すことで、噴流の溶湯浴への衝突位置が周期的に変化し、結果として、溶湯浴の定在波的振動を解消するような浴の流動パターンが形成される。尚、上吹きランス8の場合、(1)式中の角度(α)は正であり且つ角度(α)は制御用酸素ガス流量の増加に伴って増大する。
一方、図4に示す上吹きランス8Aを使用したときには、総酸素流量に対する制御用酸素ガス流量の比率を増加させると、ガス噴射ノズル9から噴射される噴流は、より一層、上吹きランス8Aの中心側へ偏向し、一方、総酸素流量に対する制御用酸素ガス流量の比率を減少させると、ガス噴射ノズル9から噴射される噴流は、上吹きランス8Aの外周側へ偏向する。この操作を周期的に繰り返すことで、噴流の溶湯浴への衝突位置が周期的に変化し、結果として、溶湯浴の定在波的振動を解消するような浴の流動パターンが形成される。尚、上吹きランス8Aの場合、(1)式中の角度(α)は負であり且つ角度(α)の絶対値は制御用酸素ガス流量の増加に伴って増大する。
制御用酸素ガス流量の総酸素流量に対する比率を変動させる周期は、転炉内溶湯の固有振動周期の整数倍、或いは、整数分の1の値を避けるように設定する。転炉内溶湯の固有振動周期の値は、転炉の大きさや浴深さ、及び底吹き条件などにより異なり、一概に設定できないので、モデル実験や数値解析、更には、実炉の振動調査により求めるものとする。また、吹錬用酸素ガス及び制御用酸素ガスの流量を周期的に変化させる操作は、一般的には遠隔操作の自動流量調節弁で行うことになり、流量調節弁及び流体の応答性能を考慮すると、上記比率の変動周期としては、0.1Hz〜10Hzの範囲が現実的である。但し、この範囲のうちから、転炉内溶湯の固有振動周期の整数倍或いは整数分の1の値を避けて設定する。
以上説明したように、本発明によれば、制御用ガス供給孔10を介して供給する制御用ガスにより、吹錬中、ガス噴射ノズル9の傾斜角度を周期的に変化させ、上吹き酸素ガスの溶湯浴への衝突位置を変更するので、炉内の溶湯浴に定在波的振動が形成されず、それにより、スピッティングの発生が減少し、その結果、付着地金やダストに起因する操業トラブルや、これを防ぐための処置に伴う生産性の低下が回避できる。
本発明を実施例により更に詳細に説明する。試験方法は、300トン転炉に溶銑310トン及びスクラップ10トン、並びに造滓剤を所定量装入し、図2に示す上吹きランスを用いて脱炭精錬した(本発明例)。上吹きランスには、傾斜角度を14°、各ガス噴射ノズルの中心を結ぶ円の直径(DNPC)を250mmとする6孔のガス噴射ノズルが設置されている。用いた転炉設備は図1に示したものに準ずる。
上吹きランスからの総酸素ガス流量は45000〜60000Nm3/hrであり、このうちの0〜4%を制御用酸素ガスとして制御用ガス供給孔から周期的に変化させながら供給した。尚、事前に実施した模型実験から、今回用いた上吹きランスにおいては、総酸素ガス流量に対する制御用酸素ガス流量の比率が5%以下の範囲では、総酸素ガス流量に対する制御用酸素ガス流量の比率1%あたり+1°の割合で、角度(α)が大きくなることが確認されている。つまり、総酸素ガス流量が60000Nm3/hrで、制御用酸素ガス流量が600Nm3/hrの場合には、角度(α)は+1°であり、同様に、総酸素ガス流量が60000Nm3/hrで、制御用酸素ガス流量が2400Nm3/hrの場合には、角度(α)は+4°である。また、総酸素流量に対する制御用酸素ガス流量の変動周期は0.7Hzとした。ランス高さは、吹錬開始直後の2.8mから吹錬終了の2.0mまで、吹錬の進行に伴って減少させた。
一方、比較のために、制御用酸素ガスを供給しない従来の上吹きランスを使用した試験も実施した(比較例)。比較例で使用した上吹きランスは、傾斜角度を14°、各ガス噴射ノズルの中心を結ぶ円の直径(DNPC)を250mmとする6孔のガス噴射ノズルが設置された上吹きランスであり、制御用ガス供給孔が設置されていないことが異なるが、その他の形状は、本発明例で使用した上吹きランスと同一である。比較例における酸素ガス供給速度及びランス高さは本発明例と同一とした。このようにして実施した試験操業の結果を表1に示す。表1では、比較例を基準として表示している。
Figure 0005412756
比較例を基準とした場合、本発明例では、冶金特性や炉内耐火物への悪影響はなく、且つ、スピッティングが軽減されてダスト発生量及び炉口付着地金を減少させることができた。尚、スラグ中のT.Feとは、スラグ中の全ての鉄酸化物の鉄分の合計値である。
このように、本発明を適用することにより、転炉の生産性を阻害することなく、炉口及び炉内側壁耐火物の損傷を抑制しつつ、ダスト発生量及び地金付着を効率的に抑制できることが確認された。
本発明を実施するために用いる転炉設備の一例の概略図である。 図1に示す上吹きランスの拡大図である。 図2に示すガス噴射ノズルの拡大図である。 図1に示す上吹きランスの別の形態例の拡大図である。 制御用酸素ガス流量/(制御用酸素ガス流量+吹錬用酸素ガス流量)と角度(α)との関係を模式的に示す図である。
符号の説明
1 転炉設備
2 転炉本体
3 鉄皮
4 耐火物
5 炉口
6 出湯口
7 底吹き羽口
8 上吹きランス
8A 上吹きランス
9 ガス噴射ノズル
10 制御用ガス供給孔
11 溶銑
12 スラグ
13 炉口付着地金
14 側壁付着地金
15 最内管
16 内管
17 仕切管
18 外管
19 絞り部
20 スロート
21 末広がり部

Claims (1)

  1. スロート部と、該スロート部の下流側の末広がり部と、を有するとともに、前記末広がり部の壁面に少なくとも1個の制御用ガス供給孔を有し、前記スロート部及び末広がり部を介して吹錬用酸素ガスを噴射し、一方、前記制御用ガス供給孔を介して前記吹錬用酸素ガスとは独立して流量制御の可能な制御用ガスを供給し、それにより、前記スロート部及び末広がり部を介して噴射される吹錬用酸素ガスの噴流の方向を制御することが可能なガス噴射ノズルを、その先端部の円周方向に3個以上具備する上吹きランスを用いた転炉操業方法であって、
    前記吹錬用酸素ガスの供給流量と前記制御用ガスの供給流量との和に対する前記制御用ガスの供給流量の比率を、0.1Hz〜10Hzの範囲で且つ転炉内溶湯の固有振動周期の整数倍或いは整数分の1の値を避けた周期で、吹錬中に周期的に変化させ、転炉内溶湯の定在波的振動を解消させながら炉内の溶銑を吹錬することを特徴とする転炉操業方法。
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