JP5411014B2 - ステータの製造装置及びステータの製造方法 - Google Patents
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Description
まず、本実施形態のステータの製造装置及び製造方法を説明する前に、その製造装置及び製造方法にて製造されたステータを備えるブラシレスモータについて説明する。
図3に示すように、製造装置21は、円筒状の操作治具22と、操作治具22が外嵌される加圧治具23とを備えている。本実施形態では、操作治具22は、有底筒状に形成される第1部材としての上側部材31と、この上側部材31と同軸上に配置されるとともに有底筒状に形成される第2部材としての下側部材32と、下側部材32の下底部43に形成される軸方向に貫通した設置孔44を閉塞するとともに前記分割コア11の内周側に配置される芯金71(図9参照)とから構成されている。
先ず、図10(a),(b)に示すように、下側部材32に芯金71を設置し(図9参照)、各ティース部13に巻線15が巻装された状態の各分割コア11を略環状にするとともに、その内周側に内型部74が配置されるようにして、位置決め部75に各分割コア11を支持させる。そして、配置工程では、加圧治具23を位置決め部75に支持された各分割コア11の周囲に配置する。なお、加圧治具23は、保持部材51の各内側貫通孔55の周方向位置と、下側部材32の各第2外側貫通孔42の周方向位置とが一致するようにして、下側部材32の第2内側テーパ面41上に載置される。このとき、各加圧片52は、各分割環状部12の周方向略中央に位置する。
(1)操作治具22と、操作治具22が外嵌される加圧治具23とが備えられる。加圧治具23は、各分割コア11が内周側に配置されるとともに径方向に貫通した複数の挿入孔54が形成された筒状の保持部材51と、各挿入孔54に径方向移動可能に挿入された複数の加圧片52とを有する。各加圧片52における保持部材51の径方向外側及び操作治具における内周には、加圧治具23に外嵌された操作治具22の軸方向移動に伴って各加圧片52を径方向内側に移動させる第1及び第2内側テーパ面33,41、第1及び第2外側テーパ面56,57が形成される。保持部材51には、径方向に貫通し、隣接の分割コア11の周方向端部に対応する位置に設けられる複数の内側貫通孔55が形成されるとともに、操作治具22には各内側貫通孔55と同一径方向線上に配置されるとともにそれぞれ径方向に貫通して隣接の分割コア11の周方向端部を外部に臨ませて外部からの溶接を可能とする複数の外側貫通孔35,42が形成される。このような構成において、外側貫通孔35,42及び内側貫通孔55を介して隣接する分割コア11の周方向両端部を溶接することで、分割コア11同士を高精度に環状化した状態で固定することができる。また、操作治具22には、外側貫通孔35,42と連通するとともに外部から不活性ガスGを流入可能な流体流入孔38,76が形成され、流体流入孔38,76から流入した不活性ガスGを内側貫通孔55及び外側貫通孔35,42を介して外部に排出可能に構成される。このように流体流入孔38,76が形成されることで、外部から窒素ガス等の不活性ガスGを流入して、内側貫通孔55及び外側貫通孔35,42を介して外部に排出させることが可能となる。これにより、内側貫通孔55及び外側貫通孔35,42を介して分割コア11の周方向両端部を溶接する際に生じ得るヒュームが操作治具22等に付着することを抑制させることができ、容易に摺動させることができるため、より高精度に分割コア11を環状化させることができる。
・上記実施形態では、外側貫通孔35,42及び内側貫通孔55を軸方向に沿って形成したが、これに限らず、例えば外側貫通孔35,42及び内側貫通孔55を軸方向に対して傾斜するように形成してもよい。
・上記実施形態では、流体流入孔38,76を軸方向に沿って形成したが、これに限らない。
・上記実施形態では、第1外側テーパ面56を第1内側テーパ面33と面接触するとともに、第2外側テーパ面57を第2内側テーパ面41と面接触するようにしたが、これに限らず、面接触しなくともよい。
Claims (4)
- ティース部をそれぞれ有する複数の分割コアを前記ティース部の先端側が径方向内側を向くように環状に配置して構成されるステータコアと、前記ティース部にそれぞれ巻装された複数のコイルとを備え、隣接の分割コアの周方向端部間を溶接にて固定させて構成されるステータの製造装置であって、
筒状の操作治具と、前記操作治具が外嵌される加圧治具とを備え、
前記加圧治具は、前記各分割コアが内周側に配置されるとともに径方向に貫通した複数の挿入孔が形成された筒状の保持部材と、前記各挿入孔に径方向移動可能に挿入された複数の加圧片とを有し、
前記各加圧片における前記保持部材の径方向外側及び前記操作治具における内周の少なくとも一方には、前記加圧治具に外嵌された前記操作治具の軸方向移動に伴って前記各加圧片を径方向内側に移動させるテーパ面が形成され、前記保持部材には、それぞれ径方向に貫通し、前記隣接の分割コアの周方向端部に対応する位置に設けられる複数の内側貫通孔が形成され、
前記操作治具には、前記各内側貫通孔と同一径方向線上に配置されるとともにそれぞれ径方向に貫通して前記隣接の分割コアの周方向端部を外部に臨ませて外部からの溶接を可能とする複数の外側貫通孔と、該外側貫通孔と連通するとともに外部から流体を流入可能な流体流入孔が形成され、前記流体流入孔から流入した前記流体を前記内側貫通孔及び前記外側貫通孔を介して外部に排出させるようにしたことを特徴とするステータの製造装置。 - 前記流体流入孔は、前記加圧治具の軸方向両側に設けられるとともに軸方向に沿って形成されたことを特徴とする請求項1に記載のステータの製造装置。
- 前記操作治具は、前記加圧治具の軸方向一端側に外嵌される有底筒状の第1部材と、前記加圧治具の軸方向他端側に外嵌される有底筒状の第2部材とを有し、
前記第1部材及び第2部材の少なくとも一方には軸方向に弾性変形可能な弾性部材が設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載のステータの製造装置。 - ティース部をそれぞれ有する複数の分割コアを前記ティース部の先端側が径方向内側を向くように環状に配置して構成されるステータコアと、前記ティース部にそれぞれ巻装された複数のコイルとを備え、隣接の分割コアの周方向端部間を溶接にて固定させて構成されるステータの製造方法であって、
前記各分割コアの周囲に、複数の加圧片を径方向移動可能に保持する筒状の保持部材を有する加圧治具を配置する配置工程と、
前記加圧治具に外嵌された筒状の操作治具を軸方向に押圧して軸方向移動させることで、前記各加圧片における前記保持部材の径方向外側及び前記操作治具における内周の少なくとも一方に形成されたテーパ面により、前記各加圧片を径方向内側に移動させる加圧工程と、
前記加圧工程にて前記ステータコアが加圧された状態で、前記操作治具にそれぞれ径方向に貫通し前記隣接の分割コアの周方向端部に対応する位置に設けられる複数の内側貫通孔、及び前記各内側貫通孔と同一径方向線上に配置されるとともに前記保持部材にそれぞれ径方向に貫通して前記隣接の分割コアの周方向端部を外部に臨ませて外部からの溶接を可能とする複数の外側貫通孔を介して前記各分割コア同士を溶接固定する溶接工程と、
前記溶接工程と同時若しくは溶接工程後に、前記操作治具に形成されて前記外側貫通孔と連通される流体流入孔から流体を流入させるとともに前記流体を前記内側貫通孔及び前記外側貫通孔を介して外部に排出させる排出工程と
を備えたことを特徴とするステータの製造方法。
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