JP5409962B1 - ワイヤ放電加工装置、加工制御装置および加工制御プログラム - Google Patents

ワイヤ放電加工装置、加工制御装置および加工制御プログラム Download PDF

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Abstract

簡易な構成でワイヤの断線を防止するために、本発明のワイヤ放電加工装置では、張力制御ローラを制御することにより、張力制御ローラと巻き取りローラとの間に張架されたワイヤの張力および送出速度を制御する張力制御モータ(4A)と、張力制御モータ(4A)にかかる外力の推定値を、外力推定値として算出する外力推定器と、外力推定値に基づいて、ワイヤが断線する予兆を有しているか否かを判定する外力判定器と、ワイヤが断線する予兆を有していると判定された場合に、ワイヤと被加工物との間に与える放電加工エネルギを低下させるよう加工電源を制御する加工電源制御装置と、張力制御モータ(4A)の回転位置を検出するモータ位置検出器と、ワイヤの送出速度が所定範囲内に保たれるよう、張力制御モータ(4A)の回転位置に基づいて張力制御モータ(4A)を制御するモータ制御装置(6A)とを備える構成とした。

Description

本発明は、送り出されたワイヤを所定の速度で巻き取りながら被加工物を加工するワイヤ放電加工装置、加工制御装置および加工制御プログラムに関する。
従来のワイヤ放電加工装置は、ワイヤ送り制御用モータの速度とワイヤ引き取り用モータの速度とをそれぞれ検出している。そして、ワイヤ放電加工装置は、検出した速度の差分からワイヤの伸び量を演算し、伸び量と基準値とを比較し、比較結果に基づいて加工電源を制御している。
このようなワイヤ放電加工装置は、ワイヤ張力を一定に保ちながら被加工物へのワイヤ放電加工を実施している。このため、ワイヤの伸び量が所定値よりも大きくなった場合には、ワイヤの断線を防止するために、放電加工パルスの単位時間あたりのエネルギが抑制される(例えば、特許文献1参照)。
特開昭60−141430号公報
上記従来の技術では、放電加工パルスのエネルギが抑制されてからワイヤ温度が冷却されるまでに時間を要するので、ワイヤ温度が冷却されるまでの間もワイヤが伸び続ける。しかしながら、ワイヤが伸び始めてから実際にワイヤが断線するまでの時間は短いので、ワイヤの断線を防止することは困難である。また、2つのモータの速度差を高速に演算する必要があるので、高価な2つの検出器と、検出信号の高速転送処理と、が必要になるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成でワイヤの断線を防止したワイヤ放電加工装置、加工制御装置および加工制御プログラムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ワイヤと被加工物との間に電圧を印加する加工電源と、前記ワイヤを送り出す側に配置されて前記ワイヤを送り出すワイヤ送出ローラと、前記ワイヤを回収する側に配置されて前記ワイヤを一定速度で巻き取る巻き取りローラと、前記ワイヤ送出ローラを制御することにより、前記ワイヤ送出ローラと前記巻き取りローラとの間に張架された前記ワイヤの張力および送出速度を制御する張力制御モータと、前記張力制御モータにかかる外力の推定値を、外力推定値として算出する外力推定器と、前記外力推定値に基づいて、前記ワイヤが断線する予兆を有しているか否かを判定する判定部と、前記ワイヤが断線する予兆を有していると判定された場合に、前記加工電源が前記ワイヤと前記被加工物との間に与える放電加工エネルギを低下させるよう前記加工電源を制御する電源制御装置と、前記張力制御モータの回転位置を検出するモータ位置検出器と、前記ワイヤの送出速度が所定範囲内に保たれるよう、前記回転位置に基づいて前記張力制御モータを制御するモータ制御装置と、を備え、前記外力推定器へは、前記ワイヤ送出ローラの動作に関する情報として、前記モータ位置検出器が検出した前記張力制御モータの回転位置および前記モータ制御装置が前記張力制御モータに供給する電流に対して検出された電流検出信号が入力され、前記外力推定器は、入力された回転位置および電流検出信号を用いて、前記外力推定値を算出することを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成でワイヤの断線を防止することができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態に係るワイヤ放電加工装置の構成を示す図である。 図2は、外力推定器の構成を示す図である。 図3は、モータ制御装置の構成を示す図である。 図4は、外力推定値に基づく断線抑制制御処理を説明するための図である。 図5は、張力制御モータのモータ速度制御を説明するための図である。 図6は、張力制御モータのモータ速度変化に基づく断線抑制制御処理を説明するための図である。 図7は、外力推定値の推移に基づくワイヤ断線判定方法を説明するための図である。 図8は、ワイヤの断線判定結果例を示す図である。 図9は、モータ制御装置を備えたコンピュータのハードウェア構成を示す図である。
以下に、本発明に係るワイヤ放電加工装置、加工制御装置および加工制御プログラムの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態
図1は、実施の形態に係るワイヤ放電加工装置の構成を示す図である。ワイヤ放電加工装置1は、ワイヤボビン9から送り出されたワイヤ10を所定の回収速度で巻き取るとともに、ワイヤ10と被加工物30との間に発生させた放電によって被加工物30を加工する装置である。
ワイヤ放電加工装置1は、ワイヤ10にかかる張力の変化を検出しておき、ワイヤ10の送り出し方向への張力が減少したことを検出した場合に、放電加工パルスの単位時間あたりのエネルギ(以下、放電加工エネルギという)を抑制する。本実施の形態のワイヤ放電加工装置1は、ワイヤ10の張力を制御する張力制御モータ4Aのモータ速度(回転速度)の変動を抑制することで、ワイヤ10が伸びた場合は張力が低下するように制御する。これにより、ワイヤ放電加工装置1は、ワイヤ10が断線するまでの時間を十分に確保し、この間に放電加工エネルギを低下させることで、ワイヤ10の断線を防止する。
ワイヤ放電加工装置1は、ワイヤボビン9と、張力制御ローラ2と、巻き取りローラ3と、を備えている。ワイヤボビン9は、ワイヤ(ワイヤ電極)10を張力制御ローラ2に送り出す。
張力制御ローラ(ワイヤ送出ローラ)2は、ワイヤ10を送り出す側に配置されている。張力制御ローラ2は、ワイヤボビン9から送り出されてくるワイヤ10を、被加工物30側へ送り出すことによって、ワイヤ10の張力を制御する。張力制御ローラ2は、ワイヤボビン9と被加工物30との間に設置され、主にワイヤ10の走行方向に対して逆方向に張力を与える。
巻き取りローラ3は、ワイヤ10を回収する側に配置されている。巻き取りローラ3は、張力制御ローラ2を介してワイヤボビン9から送り出されてくるワイヤ10を略一定の回収速度で巻き取る。この構成により、ワイヤ10は、張力制御ローラ2と巻き取りローラ3との間に張架される。そして、張架されたワイヤ10によって被加工物30への加工が行われる。
また、ワイヤ放電加工装置1は、張力制御モータ4Aと、モータ位置検出器5Aと、モータ制御装置6Aと、外力推定器11と、外力判定器(判定部)12と、加工電源制御装置13と、回収モータ4Bと、回収検出器5Bと、回収制御装置6Bと、を備えている。
張力制御モータ4Aは、張力制御ローラ2を制御するモータである。張力制御モータ4Aは、張力制御ローラ2に接続されており、張力制御ローラ2からワイヤ10に与える張力やワイヤ10の送り出し方向の速度(送出速度)を制御する。モータ位置検出器5Aは、張力制御モータ4Aの回転位置を検出し、検出値(位置検出値)をモータ制御装置6Aおよび外力推定器11に送る。
モータ制御装置6Aは、張力制御モータ4Aを制御する装置である。モータ制御装置6Aは、モータ位置検出器5Aから送られてくる信号(位置検出値)と、制御装置から送られてくる電流指令値と、を入力信号とする。
モータ制御装置6Aは、位置検出値と電流指令値とに基づいて、張力制御モータ4Aが発生させるトルクや回転速度を制御するための電流(ワイヤ制御電流)を生成する。モータ制御装置6Aから送り出されたワイヤ制御電流は、後述する電流検出器8で検出され、電流検出値として外力推定器11に入力される。
本実施の形態のモータ制御装置6Aは、ワイヤ10の送出速度変化が所定範囲内に保たれるよう、モータ位置検出器5Aから送られてくる位置検出値に基づいて張力制御モータ4Aを制御する。
外力推定器(外力演算器)11は、モータ位置検出器5Aとモータ制御装置6Aに接続されている。外力推定器11には、予め張力制御モータ4Aに供給される電流と発生するトルク、トルクと加速度との間の対応関係を格納しておく。
外力推定器11は、格納しておいた対応関係と、モータ制御装置6Aが張力制御モータ4Aに供給する電流と、モータ位置検出器5Aから送られてくる信号(位置検出値)と、を用いて、ワイヤ10の送り出し方向にかかる張力を推定する。ワイヤ10にかかる張力は、ワイヤ10から張力制御ローラ2を経由して張力制御モータ4Aに伝わる外力である。このため、外力推定器11は、摩擦やワイヤ張力によってかかる外力の推定値を外力推定値として算出する。外力推定器11は、外力推定値を外力判定器12に送る。
外力判定器12は、外力推定器11に接続されている。外力判定器12は、外力推定値に基づいて、ワイヤ10が断線する予兆を有しているか否かを判定する。具体的には、外力判定器12は、外力推定器11から送られてくる外力推定値が所定の判定値(閾値)よりも小さくなった場合に、ワイヤ送り出し方向への外力が減少したと判定する。外力判定器12は、外力推定値が判定値よりも小さくなると、外力が減少したことを示す判定結果(異常判定情報)を加工電源制御装置13に送る。外力判定器12は、外力推定値が判定値以上であれば、外力が許容範囲内であることを示す判定結果(正常判定情報)を加工電源制御装置13に送る。
加工電源制御装置13は、外力判定器12に接続されている。加工電源制御装置13は、外力判定器12から送られてくる判定結果に基づいて、加工電源21を制御する。例えば、加工電源制御装置13は、判定結果が異常判定情報の場合に、放電加工エネルギが抑制されるよう加工電源21を制御する。換言すると、加工電源制御装置13は、ワイヤ10が断線する予兆を有していると判定された場合に、加工電源21がワイヤ10と被加工物30との間に与える放電加工エネルギを低下させるよう加工電源21に指示を送る。これにより、ワイヤ送り出し方向への外力が減少した場合に、放電加工エネルギが抑制される。
具体的には、加工電源制御装置13は、判定結果が異常判定情報の場合に、発振抑制信号または加工条件変更信号を加工電源21に送る。発振抑制信号は、例えば、放電加工パルスの周波数を下げさせる指示である。発振抑制信号としては、例えば、放電加工パルスを停止させる指示や放電加工パルスの周波数を所定値まで下げさせる指示などが加工電源21に送られる。
また、加工条件変更信号は、加工電源21で用いられる加工条件を変更させる指示である。加工条件変更信号としては、例えば、放電加工パルスのパルスエネルギをゼロにする指示や放電加工パルスの1パルス当たりのパルスエネルギを所定値まで下げさせる指示などが加工電源21に送られる。
また、加工電源制御装置13は、表示部23に接続されている。加工電源制御装置13は、放電加工エネルギを低下させたこと、放電加工エネルギを低下させた加工位置などを、表示部23に通知する。
回収モータ(ワイヤ巻き取りモータ)4Bは、巻き取りローラ3を制御するモータである。回収モータ4Bは、巻き取りローラ3に接続されており、巻き取りローラ3がワイヤ10を巻き取る速度を制御する。
回収検出器(ワイヤ巻き取り部)5Bは、回収モータ4Bの回転角度を検出することによって、ワイヤ10の巻き取り状態を検出する。回収検出器5Bは、検出値(回転角度検出結果)を回収制御装置6Bに送る。
回収制御装置(ワイヤ巻き取り制御装置)6Bは、回収検出器5Bから送られてくる回転角度検出結果と、制御装置から送られてくる速度指令と、を入力信号とする。回収制御装置6Bは、回転角度検出結果と速度指令とに基づいて、回収モータ4Bを略一定速度で回転させる。
また、ワイヤ放電加工装置1は、加工電源21と、給電子22と、表示部23と、を備えている。加工電源21は、加工電源制御装置13に接続されている。加工電源21は、予め設定されている加工条件に基づいて、ワイヤ10と被加工物30との間に電圧を印加する電源装置である。加工電源21は、ワイヤ送り出し方向への外力が減少した場合に、加工電源装置13からの信号を受けて放電加工エネルギを低下させる。
加工電源21は、給電子22および被加工物30に対して電気的に接続されている。そして、給電子22は、ワイヤ10に接触するよう配置されている。表示部23は、液晶モニタなどの表示装置であり、放電加工エネルギを低下させたこと、放電加工エネルギを低下させた加工位置などを表示する。
つぎに、外力推定器11の構成について説明する。図2は、外力推定器の構成を示す図である。ここでは、モータ制御装置6Aの構成を説明した後、張力制御モータ4Aの物理モデルである張力制御モータモデル40Aについて説明し、その後、外力推定器11の構成について説明する。
モータ制御装置6Aは、電流制御器7(サーボアンプなど)と電流検出器8とを有している。電流制御器7は、制御装置から送られてくる電流指令値と、モータ位置検出器5Aから送られてくる位置検出値と、電流検出器8から送られてくる電流検出値と、を入力信号とする。電流制御器7は、電流指令値と、位置検出値と、電流検出値と、を用いて、ワイヤ10に張力および速度を与えるためのワイヤ制御電流を生成する。電流制御器7は、生成したワイヤ制御電流を、電流検出器8を介して張力制御モータ4Aに送る。電流検出器8は、電流制御器7から張力制御モータ4Aに送られるワイヤ制御電流の電流値を検出し、電流検出値として電流制御器7および外力推定器11に送る。
張力制御モータモデル40Aは、モータ電流からトルクへの換算部41、慣性モーメントによるトルクから加速度への換算部42、加速度から速度への換算部43、速度から位置への換算部44、加算部45を有している。換算部41は、モータ制御装置6Aから送られてくるワイヤ制御電流と、張力制御モータ4Aのトルク定数Ktとを乗算する。換算部41は、乗算結果を加算部45に送る。
加算部45は、換算部41から送られてくる乗算結果に張力制御モータ4Aに作用する外力を加算したものを、換算部42に送る。換算部42は、加算部45から送られてくる加算結果(外力)を、張力制御モータ4Aの慣性モーメントJで除算することにより、張力制御モータ4Aの加速度を算出する。換算部42は、除算結果(加速度)を換算部43に送る。
換算部43は、換算部42から送られてくる加速度を時間で積分処理(∫dt)することによって、張力制御モータ4Aの速度(モータ速度)を算出する。換算部43は、算出したモータ速度を換算部44に送る。
換算部44は、換算部43から送られてくるモータ速度を時間で積分処理(∫dt)することによって、張力制御モータ4Aの位置を算出する。換算部44は、算出した張力制御モータ4Aの位置をモータ位置検出器5Aに送る。モータ位置検出器5Aは、張力制御モータ4Aの位置を位置検出値として、モータ制御装置6Aおよび外力推定器11に送る。
外力推定器11は、微分処理部51,52、慣性モーメント乗算部53、トルク定数乗算部54、減算部55を有している。微分処理部51は、モータ位置検出器5Aから送られてくる位置検出値を、時間で微分処理(d/dt)することによって張力制御モータ4Aのモータ速度を算出する。微分処理部51は、算出したモータ速度を微分処理部52に送る。
微分処理部52は、微分処理部51から送られてくるモータ速度を、さらに時間で微分処理(d/dt)することによって張力制御モータ4Aの加速度を算出する。微分処理部52は、算出した加速度を慣性モーメント乗算部53に送る。
慣性モーメント乗算部53は、微分処理部52から送られてくる加速度と慣性モーメントJm(推定値)とを乗算する。慣性モーメント乗算部53は、乗算結果(位置検出値に基づいて算出した外力)を減算部55に送る。
トルク定数乗算部54は、モータ制御装置6A(電流検出器8)から送られてくる電流検出値に、張力制御モータ4Aのトルク定数Kt(推定値)を乗算する。トルク定数乗算部54は、乗算結果(電流検出値に基づいて算出した外力)を減算部55に送る。
減算部55は、トルク定数乗算部54から送られてくる乗算結果から、慣性モーメント乗算部53から送られてくる乗算結果を減算する。減算部55は、減算結果(推定結果)を外力推定値として外力判定器12に送る。このように、外力推定器11は、張力制御モータモデル40Aとは反対の計算処理(逆算処理)をすることによって、外力を推定している。
ワイヤ放電加工装置1では、放電加工パルスによって被加工物30だけでなく、ワイヤ10も加工される。また、放電加工パルスによってワイヤ10の温度が上昇することでワイヤ10が軟化する。この場合において、仮にワイヤ10が放電加工によって細くなり、ワイヤ10が引き伸ばされ続けると、ワイヤ10が断線する場合がある。
このため、本実施の形態では、モータ制御装置6Aが、ワイヤ10にかかる張力を制御するとともに、短時間(例えば、1(msec)〜10(msec))の範囲内では張力制御モータ4Aのモータ速度変動を抑制するよう制御する。換言すると、本実施の形態のモータ制御装置6Aは、張力制御機能とモータ速度制御機能(速度制御器)とを具備している。
このように、本実施の形態のモータ制御装置6Aは、短時間の範囲内ではモータ速度が所定範囲内に保たれるよう、モータ速度変動を抑制するので、モータ制御を切り替えることなく、ワイヤ10が伸び始めた場合には自動的にワイヤ張力を低下させることができる。
ここで、モータ制御装置6Aの構成について説明する。図3は、モータ制御装置の構成を示す図である。モータ制御装置6Aは、微分処理部61、反転部62、HPF(High-pass filter)63、PI制御器64、加算部65、電流制御器7、電流検出器8を有している。
微分処理部61は、モータ位置検出器5Aから送られてくる位置検出値を時間で微分処理(d/dt)することによって張力制御モータ4Aのモータ速度を算出する。微分処理部61は、算出したモータ速度を反転部62に送る。反転部62は、微分処理部61から送られてくるモータ速度の符号を反転させて、HPF63に送る。
HPF63は、所定値より大きなモータ速度を通過させ、所定値未満のモータ速度を遮断させるフィルタである。HPF63は、所定時間内(例えば、過去10msec内)における信号の中から所定値より大きな信号(モータ速度)を通過させる。換言すると、HPF63は、ゆるやかな信号の変動をカットし、急激な信号変化を通過させる。これにより、HPF63は、所定時間以内に発生した信号の変化量を抽出し、PI制御器64に送る。
PI制御器64は、HPF63から送られてくる情報(信号の変化量)に基づいて、PI制御を行う。PI制御器64は、モータ速度が低下すると、低下した値に応じた電流値を加算部65に送る。加算部65は、PI制御器64から送られてくる電流値と、制御装置から送られてくる電流指令値と、を加算する。加算部65は、加算結果を電流制御器7に送る。
この構成により、電流制御器7には、電流検出器8から送られてくる電流検出値と、モータ位置検出器5Aから送られてくる位置検出値と、加算部65から送られてくる加算結果(電流指令値)と、が入力される。そして、電流制御器7は、電流検出値と、位置検出値と、電流指令値と、を用いて、ワイヤ制御電流を生成し、張力制御モータ4Aに送る。
このように、モータ制御装置6Aは、ワイヤ10の送出速度(張力制御モータ4Aのモータ速度)が略一定(所定範囲内)となるよう制御している。このため、ワイヤ10が放電加工によって細くなり伸び始めたであっても、ワイヤ10の送出速度を略一定に保つことができるので、ワイヤ10の張力を低下させることができる。
これにより、ワイヤ10が断線するまでの時間を引き延ばすことができる。したがって、加工電源21がワイヤ10に与えるエネルギを抑制するまでの時間、加工電源21のエネルギを抑制してからワイヤ温度が低下するまでの時間、伸びた部分のワイヤ10が回収されるまでの時間に、ワイヤ10が断線することを防止できる。
なお、モータ制御装置6Aにモータ速度を入力する場合には、モータ制御装置6Aは、微分処理部61を有していなくてもよい。この場合、モータ位置検出器5Aなどのモータ制御装置6Aの外部で、位置検出値に応じたモータ速度が算出されて反転部62に送られる。
つぎに、外力推定値に基づく断線抑制制御(ワイヤ10の断線を抑制する制御)処理について説明する。図4は、外力推定値に基づく断線抑制制御処理を説明するための図である。ワイヤ放電加工時には、巻き取りローラ3が一定の速度でワイヤ10を巻き取っているので、ワイヤ10の送り出し方向に外力がかかっている。そして、ワイヤ放電加工時には、ワイヤ10の送り出し方向にかかっている張力(張力制御モータ4Aへの外力)の推定値(外力推定値)が、外力推定器11によって算出される。
算出された外力推定値が、所定の判定値以上の場合、ワイヤ10が断線する可能性が低いので、外力判定器12は、外力が許容範囲内であることを示す判定結果(正常判定情報)を加工電源制御装置13に送る。この場合、加工電源制御装置13は、発振抑制信号や加工条件変更信号を加工電源21に送らない。換言すると、加工電源制御装置13は、断線抑制制御(ワイヤ10の断線を抑制する制御)を無効にする。これにより、加工電源21は、加工条件に従った通常の電圧を、ワイヤ10と被加工物30との間に印加する。
また、算出された外力推定値が、所定の判定値以上の場合、モータ位置検出器5Aは、張力制御モータ4Aの位置として正常な値の位置検出値を検出し、モータ制御装置6Aに送る。モータ制御装置6Aは、正常な値の位置検出値が送られてきた場合には、正常な値のワイヤ制御電流を張力制御モータ4Aへ送る。これにより、モータ制御装置6Aは、電流指令値および電流検出値に従った通常のワイヤ制御電流を張力制御モータ4Aへ送る。
ワイヤ放電加工装置1は、張力制御モータ4Aへの外力の変化を検出し、ワイヤ送り出し方向への外力が減少したことを検出した場合に、放電加工エネルギを抑制する。具体的には、算出された外力推定値が、所定の判定値未満の場合、ワイヤ10が断線する可能性が高いので、外力判定器12は、外力が許容範囲外であることを示す判定結果(異常判定情報)を加工電源制御装置13に送る。この場合、加工電源制御装置13は、発振抑制信号や加工条件変更信号を加工電源21に送る。換言すると、加工電源制御装置13は、断線抑制制御を有効にする。これにより、加工電源21は、発振抑制信号または加工条件変更信号に従った電圧を、ワイヤ10と被加工物30との間に印加する。
ワイヤ放電加工装置1は、ワイヤ送り出し方向への外力が外力低下前の状態に戻ったことを検出すると、放電加工エネルギを外力低下前の状態に戻す。なお、ワイヤ放電加工装置1は、ワイヤ10のうち伸びた部分が、巻き取りローラ3によりも下段の回収部(図示せず)に回収されたことを確認した後に、放電加工エネルギを外力低下前の状態に戻してもよい。また、ワイヤ放電加工装置1は、放電加工エネルギを外力推定値の大きさに応じたエネルギ量に制御してもよい。
図5は、張力制御モータのモータ速度制御を説明するための図である。図5の横軸は時間であり、縦軸は張力制御モータの速度(モータ速度)である。なお、ここでのモータ速度は、ワイヤ10の送り出し方向の速度に対応している。図5では、ワイヤ10の巻き取り速度を点線で示している。ワイヤ放電加工装置1がワイヤ放電加工を行なっている際には、ワイヤ10が一定の巻き取り速度で巻き取りローラ3によって巻き取られている。
このため、ワイヤ10への張力が張力制御ローラ2および張力制御モータ4Aに伝わる。したがって、この状態では、外力推定器11は、送り出し方向に大きな外力が存在していることを演算によって推定している。この状態では、モータ速度70は、略一定値である。
例えば、ワイヤ10の温度が上昇してワイヤ10が伸び始めると、ワイヤ10への張力が一時的に減少する。このため、外力の推定値が送り出し方向に小さな値となる。また、ワイヤボビン9の摩擦の影響などによって、外力(推定値)が巻き取り方向の力となる場合がある。
送り出し方向の外力推定値が下がると、モータ速度70も下がる。そして、外力推定値が所定の判定値未満となる場合には、断線抑制制御が行われる。外力が所定の判定値未満となったことを検出してから、実際に断線抑制制御が開始されるまで(加工電源21が停止するまで)には停止時間T1を要する。
この場合において、モータ速度の制御を行わなければ、モータ速度は下がり続ける。図5では、モータ速度の制御を行わなかった場合の速度特性を、速度特性71で示している。モータ速度が下がるに従って、ワイヤ10にかかる張力が大きくなるので、ワイヤ10が断線しやすくなる。
本実施の形態では、モータ速度の低下を抑制するようワイヤ10を制御しつつ、外力推定値が所定の判定値未満となった場合に、断線抑制制御を行なっている。図5では、モータ速度の制御を行なった場合の速度特性を速度特性72で示している。このように、モータ速度の低下を抑制するようワイヤ10を制御することにより、ワイヤ10にかかる張力が所定値以上となる前に(ワイヤ10が断線する前に)、断線抑制制御を開始することができる。また、ワイヤ10にかかる張力が所定値以上となるまでの時間が長くなるので、ワイヤ10が断線する前にワイヤ張力が大きくなった原因のワイヤ部分を巻き取ることができる。ワイヤ張力が大きくなった原因のワイヤ部分が巻き取りローラ3で巻き取られることにより、モータ速度は正常な値に戻る。
なお、モータ速度が通常の値に回復した後に、断線抑制制御が行われてもよい。この場合であっても、モータ速度の制御を行なっているので、モータ速度が所定値未満となることはない。したがって、ワイヤ10にかかる張力が所定値以上となることはない。
このように、本実施の形態では、モータ速度の制御を行なうことによりワイヤ10にかかる張力の上昇を抑えつつ、断線抑制制御を実行できるので、ワイヤ10の断線を防止することができる。
また、ワイヤ放電加工装置1では、モータ位置検出器5Aが検出した位置検出値を用いて外力を推定しているので、遠方から信号を取り込む必要がない。このため、モータ制御装置6A内に、外力推定器11を組み込むことで高速処理や低価格化を実現できる。
なお、本実施の形態では、外力推定値に基づいて、ワイヤ10にかかる張力の変化を検出する場合について説明したが、張力制御モータ4Aのモータ速度変化に基づいて、ワイヤ10にかかる外力の変化を検出してもよい。この場合、例えば、モータ位置検出器5Aが検出した位置検出値に基づいて、張力制御モータ4Aのモータ速度が算出される。
図6は、張力制御モータのモータ速度変化に基づく断線抑制制御処理を説明するための図である。張力制御モータ4Aのモータ速度変化に基づく断線抑制制御処理では、張力制御モータ4Aのモータ速度が、所定の判定値未満となった場合に、外力判定器12は、外力が許容範囲外であることを示す判定結果(異常判定情報)を加工電源制御装置13に送る。
ワイヤ10の送り出し方向の外力が急激に小さくなると、ワイヤ10への速度制御に基づくトルク制御だけでは、制御量が一時的に不足する。このため、ワイヤ10の速度が急激に低下するか、巻き取り方向となる。したがって、張力制御モータ4Aのモータ速度変化に基づいて、ワイヤ10にかかる張力の変化を検出することにより、張力制御モータ4Aにかかる外力の演算やモータ速度制御のパラメータ調整が容易になる。
また、外力判定器12は、外力推定値の推移(履歴)に基づいて、ワイヤ10が断線するか否かを判定してもよい。図7は、外力推定値の推移に基づくワイヤ断線判定方法を説明するための図である。
外力判定器12は、例えば、過去直近の所定時間(例えば、過去1sec間)内における外力推定値を保存しておく。そして、外力判定器12は、過去直近の所定時間内における外力推定値に基づいて、現在の外力推定値によってワイヤ10が断線予兆を有しているか否かを判定する。このとき、外力判定器12は、例えば、外力推定値の推移を統計学的に判断することにより、現在の外力推定値は、ワイヤ10を断線させるものであるか否かを判定する。
外力判定器12は、例えば、過去1sec間の外力推定値の統計データを算出しておく。ここでの統計データは、例えば、最大値、最小値、範囲、標準偏差、分散値、平均値、中央値、分布などである。外力判定器12は、算出した統計データと、現在の外力推定値と、に基づいて、ワイヤ10が断線する予兆であるか否かを判断する。
外力判定器12は、例えば、過去1sec間の外力推定値の中から最低値を抽出し、現在の外力推定値が、最低値のX%(Xは100以下の値)未満である場合に、ワイヤ10が断線すると判断する。
例えば、外力推定値が図7のように推移した場合、時刻TAでは、外力推定値が、過去1sec間の変動範囲91内に入っている。このため、外力判定器12は、ワイヤ10が断線する予兆であるとは判断しない。一方、時刻TBでは、過去1sec間の変動範囲92から下方に外れている。このため、外力判定器12は、ワイヤ10が断線する予兆であると判断する。
このように、外力推定値の推移を統計学的に判断することにより、現在の外力(推定値)が、ワイヤ10を断線させるものであるか否かを判定するので、ワイヤ10の径や張力に応じて断線判定に関するパラメータを調整する必要がない。したがって、容易にワイヤ10の断線判定を行うことが可能となる。なお、外力判定器12は、外力の推定値が巻き取り方向の値になった場合に、ワイヤ10が断線する予兆であると判断してもよい。
ワイヤ放電加工装置1は、ワイヤ10の断線判定結果を記憶しておいてもよい。また、ワイヤ放電加工装置1は、ワイヤ10の断線判定結果を表示部23に表示させてもよいし、ワイヤ10の断線判定結果を外部装置などに出力してもよい。
図8は、ワイヤの断線判定結果例を示す図である。図8では、ワイヤ10による加工経路100を示している。加工経路100に沿ってワイヤ放電加工が行われると、ワイヤ10が断線する予兆であると判断される加工位置が発生する場合がある。このような場合、ワイヤ放電加工装置1は、ワイヤ10の断線判定結果として、加工経路100上に断線予兆位置を記憶しておく。図8では、断線予兆位置が断線予兆位置101,102,103である場合を示している。ワイヤ放電加工装置1は、被加工物30の加工中や加工後に、加工経路100や断線予兆位置101,102,103を表示部23に表示させてもよい。
これにより、加工条件(加工電源21におけるエネルギ調整など)へのフィードバックを容易に行うことが可能となる。また、表示部23を表示ランプなど用いて構成しておき、断線予兆であると判断した際(放電加工エネルギを低下させた際)に表示ランプを点灯させてもよい。
なお、モータ制御装置6Aが、外力推定器11と、外力判定器12と、加工電源制御装置13と、の少なくとも1つを備える構成としてもよい。また、モータ制御装置6A、外力推定器11、外力判定器12、加工電源制御装置が行う処理は、それぞれハードウェアを用いて行ってもよいし、ソフトウェアを用いて行ってもよい。
図9は、モータ制御装置6Aを備えたコンピュータのハードウェア構成を示す図である。コンピュータ200は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、表示部204、入力部205を有している。コンピュータ200では、これらのCPU201、ROM202、RAM203、表示部204、入力部205がバスラインBを介して接続されている。
CPU201は、コンピュータプログラムであるモータ制御プログラム210を用いて張力制御モータ4Aを制御する。表示部204は、液晶モニタなどの表示装置であり、CPU201からの指示に基づいて、位置検出値などを表示する。入力部205は、マウスやキーボードを備えて構成され、使用者から外部入力される指示情報(張力制御モータ4Aの制御に必要なパラメータ等)を入力信号とする。入力部205へ入力された指示情報は、CPU201へ送られる。
モータ制御プログラム210は、ROM202内に格納されており、バスラインBを介してRAM203へロードされる。CPU201はRAM203内にロードされたモータ制御プログラム210を実行する。具体的には、コンピュータ200では、使用者による入力部205からの指示入力に従って、CPU201がROM202内からモータ制御プログラム210を読み出してRAM203内のプログラム格納領域に展開して各種処理を実行する。CPU201は、この各種処理に際して生じる各種データをRAM203内に形成されるデータ格納領域に一時的に記憶させておく。
コンピュータ200で実行されるモータ制御プログラム210は、モータ制御装置6Aを含むモジュール構成となっており、これらが主記憶装置上にロードされ、これらが主記憶装置上に生成される。なお、外力推定器11、外力判定器12、加工電源制御装置が行う処理を、モータ制御プログラム210に実行させてもよい。
このように、実施の形態によれば、張力制御モータ4Aのモータ速度が低下することを抑制することで、ワイヤ10が伸びた場合であっても、張力制御の方式を切り替えることなくワイヤ10の張力を低下させることができる。このため、ワイヤ10が断線するような大きな張力がワイヤ10にかかるまでの時間を引き延ばすことができる。したがって、ワイヤ10が断線するような大きな張力がワイヤ10にかかるまでの間に、放電加工パルスのエネルギを低下させることができる。これにより、ワイヤ10の引き伸ばされた部分が冷却される。そして、ワイヤ10を被加工物30よりも巻き取りローラ3側に送り出すことで、ワイヤ10の引き伸ばされた部分での放電を完了させることができる。したがって、簡易な構成でワイヤ10の断線を防止することが可能となる。
以上のように、本発明に係るワイヤ放電加工装置、加工制御装置および加工制御プログラムは、ワイヤ電極を用いた被加工物への放電加工に適している。
1 ワイヤ放電加工装置、2 張力制御ローラ、3 巻き取りローラ、4A 張力制御モータ、4B 回収モータ、5A モータ位置検出器、6A モータ制御装置、7 電流制御器、8 電流検出器、10 ワイヤ、11 外力推定器、12 外力判定器、13 加工電源制御装置、21 加工電源、30 被加工物、61 微分処理部、62 反転部、63 HPF、64 PI制御器、65 加算部。

Claims (5)

  1. ワイヤと被加工物との間に電圧を印加する加工電源と、
    前記ワイヤを送り出す側に配置されて前記ワイヤを送り出すワイヤ送出ローラと、
    前記ワイヤを回収する側に配置されて前記ワイヤを一定速度で巻き取る巻き取りローラと、
    前記ワイヤ送出ローラを制御することにより、前記ワイヤ送出ローラと前記巻き取りローラとの間に張架された前記ワイヤの張力および送出速度を制御する張力制御モータと、
    前記張力制御モータにかかる外力の推定値を、外力推定値として算出する外力推定器と、
    前記外力推定値に基づいて、前記ワイヤが断線する予兆を有しているか否かを判定する判定部と、
    前記ワイヤが断線する予兆を有していると判定された場合に、前記加工電源が前記ワイヤと前記被加工物との間に与える放電加工エネルギを低下させるよう前記加工電源を制御する電源制御装置と、
    前記張力制御モータの回転位置を検出するモータ位置検出器と、
    前記ワイヤの送出速度が所定範囲内に保たれるよう、前記回転位置に基づいて前記張力制御モータを制御するモータ制御装置と、
    を備え
    前記外力推定器へは、前記ワイヤ送出ローラの動作に関する情報として、前記モータ位置検出器が検出した前記張力制御モータの回転位置および前記モータ制御装置が前記張力制御モータに供給する電流に対して検出された電流検出信号が入力され、
    前記外力推定器は、入力された回転位置および電流検出信号を用いて、前記外力推定値を算出することを特徴とするワイヤ放電加工装置。
  2. 前記判定部は、前記外力推定値の推移に基づいて、前記ワイヤが断線する予兆を有しているか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工装置。
  3. 前記ワイヤが断線する予兆を有していると判定された場合に前記ワイヤが断線する予兆を有していることを示す表示部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤ放電加工装置。
  4. ワイヤを送り出す側に配置されて前記ワイヤを送り出すワイヤ送出ローラと、前記ワイヤを回収する側に配置されて前記ワイヤを一定速度で巻き取る巻き取りローラとの間に張架された前記ワイヤの張力および送出速度を、前記ワイヤ送出ローラを制御することによって制御する制御部と、
    前記張力の大きさに応じて前記張力制御モータにかかる外力の推定値を、外力推定値として算出する外力推定器と、
    前記外力推定値に基づいて、前記ワイヤが断線する予兆を有しているか否かを判定する判定部と、
    前記ワイヤが断線する予兆を有していると判定された場合に、前記ワイヤと前記被加工物との間に与える放電加工エネルギを低下させるよう加工電源を制御する電源制御装置と、
    を備え、
    前記制御部は、前記ワイヤの送出速度変化が所定範囲内に保たれるよう、前記ワイヤに張力および送出速度を与える張力制御モータの回転位置に基づいて、前記張力制御モータを制御することにより、前記ワイヤの張力および送出速度を制御し、
    前記外力推定器へは、前記ワイヤ送出ローラの動作に関する情報として、前記回転位置および前記制御部が前記張力制御モータに供給する電流に対して検出された電流検出信号が入力され、
    前記外力推定器は、入力された回転位置および電流検出信号を用いて、前記外力推定値を算出することを特徴とする加工制御装置。
  5. ワイヤを送り出す側に配置されて前記ワイヤを送り出すワイヤ送出ローラと、前記ワイヤを回収する側に配置されて前記ワイヤを一定速度で巻き取る巻き取りローラとの間に張架された前記ワイヤの送出速度が所定範囲内に保たれるよう、前記ワイヤに張力および送出速度を与える張力制御モータの回転位置に基づいて、前記張力制御モータを制御することにより、前記ワイヤの張力および送出速度を制御するワイヤ制御ステップと、
    前記ワイヤ送出ローラの動作に関する情報として、前記回転位置および前記張力制御モータに供給される電流に対して検出された電流検出信号が入力されると、入力された回転位置および電流検出信号を用いて、前記張力制御モータにかかる外力の推定値を、外力推定値として算出する外力算出ステップと、
    前記外力推定値に基づいて、前記ワイヤが断線する予兆を有しているか否かを判定する判定ステップと、
    前記ワイヤが断線する予兆を有していると判定された場合に、前記ワイヤと前記被加工物との間に与える放電加工エネルギを低下させるよう加工電源を制御する電源制御ステップと、
    を、コンピュータに実行させることを特徴とする加工制御プログラム。
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