JP5409928B2 - 偏波保持光ファイバ - Google Patents

偏波保持光ファイバ Download PDF

Info

Publication number
JP5409928B2
JP5409928B2 JP2012537703A JP2012537703A JP5409928B2 JP 5409928 B2 JP5409928 B2 JP 5409928B2 JP 2012537703 A JP2012537703 A JP 2012537703A JP 2012537703 A JP2012537703 A JP 2012537703A JP 5409928 B2 JP5409928 B2 JP 5409928B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
core
polarization
diameter
maintaining optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012537703A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2012046696A1 (ja
Inventor
和幸 林
克昭 井添
豊 遠藤
和彦 愛川
学 工藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2012537703A priority Critical patent/JP5409928B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5409928B2 publication Critical patent/JP5409928B2/ja
Publication of JPWO2012046696A1 publication Critical patent/JPWO2012046696A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/02Optical fibres with cladding with or without a coating
    • G02B6/024Optical fibres with cladding with or without a coating with polarisation maintaining properties

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Description

本発明は、主に可視波長域で使用されるレーザダイオードなどを用いた光伝送システムに好適な偏波保持光ファイバに関し、特に、400nm〜680nmの波長範囲の全域において使用可能であり、この波長範囲の全域において曲げ偏波クロストークおよび曲げ損失が低減された偏波保持光ファイバに関する。
本願は、2010年10月5日に、日本に出願された特願2010−225797号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
偏波保持光ファイバは、直線偏波を保持して伝送可能な単一モード光導波路(シングルモードファイバ)である。
偏波保持光ファイバは、コアと、コアの両側方に設けられた一対の応力付与部と、これらのコアおよび応力付与部を包囲するクラッドとから概略構成されている。
応力付与部は、光が導波するコア内に複屈折を誘起するためのものであり、コアを挟んで互いに離隔し、かつ、偏波保持光ファイバの直径方向に対向するように、クラッド内に配置された一対のガラス領域である。また、応力付与部は、偏波保持光ファイバの長手方向全長にわたって設けられている。
この応力付与部をなすガラス領域の熱膨張係数と、クラッドをなすガラスの熱膨張係数とは異なっている。また、偏波保持光ファイバとしては、応力付与部をなすガラス領域の少なくとも1つにおいて、その長手方向と垂直な断面の寸法(直径)が、コアの直径よりも大きいものがよく知られている。
このような構造の偏波保持光ファイバは、PANDA(Polarization−maintaining and absorption reducing)型偏波保持光ファイバと呼ばれている。
偏波保持光ファイバは、光通信だけでなく、偏波依存性を有する光部品同士の接続のためや、光ファイバグレーティングや光ファイバカプラなどの光伝送用光学部品などに用いられている。
光伝送用光学部品として用いられる偏波保持光ファイバは、製造の容易性、品質の安定性、一般的な石英系光導波路ファイバとの接続性などを考慮して、使用する光の波長付近の狭い波長範囲で、単一モード光導波路構造となるように設計されている(例えば、特許文献1、2、非特許文献1、2参照)。
日本国特開2003−337238号公報 日本国特開2008−76655号公報
フジクラ技報第85号、p1−9、1993年10月発行 フジクラPANDAファイバご紹介と偏波保持ファイバの基礎(URL:http://www.fujikura.co.jp/products/tele/o_device/data/16pnb04j.pdf)
従来の偏波保持光ファイバは、その製造の容易性、品質の安定性、一般的な石英系光導波路ファイバとの接続性などを考慮し、使用する波長付近の狭い波長範囲で単一モード光導波路構造となるように設計されていた。つまり、400nm〜680nmの波長範囲の全域において、曲げ損失および曲げ偏波クロストークが良好な光ファイバ構造は提供されていなかった。
例えば、従来の400nm用の偏波保持光ファイバを、カットオフ波長から長波長側へ離れた波長(例えば、680nm)で使用する場合、この偏波保持光ファイバを、直径60mmなどの小さな曲げ径で10回巻きにすると、損失や偏波クロストークが増加するという問題があった。
また、従来の偏波保持光ファイバは、曲げ径を小さくしたときに偏波クロストークが増加しないように応力付与部の直径を大きくしたり間隔を狭くしたりするが、その直径が大きすぎると、クラッドの非円率が大きくなる。すると、偏波保持光ファイバをコネクターと接続する場合や、偏波保持光ファイバを他の光ファイバや光学部品と接続する場合に、位置決めが難しくなり、作業効率が悪くなるという問題があった。応力付与部の間隔を狭くすると、モードフィールドが非円化し、他の光ファイバとの接続損失増加や、応力付与部の影響により光ファイバ自体の損失が増加したりする。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、曲げ損失の増加量および偏波クロストークを抑制した偏波保持光ファイバを提供することを目的とする。
本発明の偏波保持光ファイバは、コアと、該コアの両側方に設けられた一対の応力付与部と、これらのコアおよび応力付与部を包囲するクラッドとを備え、400〜680nmの波長範囲で使用される偏波保持光ファイバであって、前記クラッドは、フッ素添加石英ガラスからなる第一クラッドと、該第一クラッドの外周に設けられ、純粋石英ガラスからなる第二クラッドとからなり、前記クラッドの直径が125μmであり、前記応力付与部の直径が34μm〜36μmであり、前記一対の応力付与部間の間隔が8.6μm〜14μmであり、前記コアと前記クラッドとの比屈折率差が0.35%〜0.45%であり、カットオフ波長が400nm以下であり、直径60mmの曲げを10回加えた後において、400〜680nmの波長範囲における損失増加量が0.1dB以下、偏波クロストークが−30dB以下である。
本発明の偏波保持光ファイバによれば、直径60mmの曲げを10回加えた後において、400nm〜680nmの波長範囲における損失増加量が0.1dB以下、偏波クロストークが−30dB以下とすることができる。
本発明の偏波保持光ファイバの第一の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の偏波保持光ファイバの第二の実施形態を示す概略断面図である。 本発明の実施例1の偏波保持光ファイバについて、外径の異なるボビンに巻き付け、その曲げ径毎に、400〜680nmの波長範囲における曲げ損失を測定した結果を示すグラフである。
以下、本発明の偏波保持光ファイバの実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
(1)第一の実施形態
図1は、本発明の偏波保持光ファイバの第一の実施形態を示す概略断面図である。
この実施形態の偏波保持光ファイバ10は、コア11と、コア11の両側方に、コア11に対して点対称な位置に設けられた一対の応力付与部12,12と、これらのコア11および応力付与部12,12を包囲するクラッド13とから概略構成されている。
この偏波保持光ファイバ10は、長手方向と垂直な断面形状、すなわち、直径方向の断面形状が円形の光ファイバである。
コア11には、クラッド13より屈折率が高い材料が用いられ、応力付与部12には、クラッド13より熱膨張係数の大きい材料が用いられる。
これらの材料としては、従来のPANDA型偏波保持光ファイバに用いられている材料であれば、いかなるものを用いてもよい。
例えば、コア11の材料としては、ゲルマニウムを添加(ドープ)した石英ガラスが用いられる。
応力付与部12の材料としては、ホウ素を酸化ホウ素(B)の断面重量濃度換算で17〜21mol%程度添加(ドープ)したB−SiOガラスが用いられる。
クラッド13の材料としては、純粋石英ガラスが用いられる。
コア11の屈折率は1.462〜1.464である。また、コア11の熱膨張係数は21×10−7/℃〜22×10−7/℃である。
応力付与部12の熱膨張係数は14×10−7/℃〜15×10−7/℃である。
クラッド13の屈折率は1.456〜1.458である。また、クラッド13の熱膨張係数は4×10−7/℃〜6×10−7/℃である。
コア11とクラッド13との比屈折率差は0.35%〜0.45%であり、0.37%〜0.43%であることが好ましい。
比屈折率差を上記の範囲内とすることにより、コア11への光の閉じ込め作用が強くなり、偏波保持光ファイバ10を、小さな曲げ径で曲げても、損失が増加しなくなる。
比屈折率差が0.35%未満では、コア11への光の閉じ込め作用が弱くなり、偏波保持光ファイバ10を、小さな曲げ径で曲げると、損失が増加する。
比屈折率差が大きければ大きいほど、コア11への光の閉じ込め作用が強くなり、偏波保持光ファイバ10を、小さな曲げ径で曲げても、損失が増加しなくなる。しかし、比屈折率差が0.45%を超えると、モードフィールド(MFD)径が小さくなり、他の光ファイバや光学部品との接続性が低下する。
コア11は、偏波保持光ファイバ10の中心部をなしており、偏波保持光ファイバ10の直径方向の断面形状が円形をなしている。
コア11の直径は、1.5μm〜3.5μmであることが好ましく、2μm〜3μmであることがより好ましい。
コア11の直径が2μm未満では、コア11とクラッド13の屈折率差を大きくしなければならなくなり、MFDも小さくなるため、他の光ファイバとの接続や、他の光部品からの光の入射などが難しくなる。一方、コア11の直径が3μmを超えると、コア11とクラッド13の屈折率差を小さくしないと実現できないため、偏波保持光ファイバ10の曲げによる損失が大きくなることがある。
クラッド13の直径は125μmである。
応力付与部12,12は、コア11を挟んで互いに離隔して配置されており、偏波保持光ファイバ10の直径方向の断面形状が円形をなしている。
応力付与部12の直径Dは、33μm〜37μmであり、34μm〜36μmであることが好ましい。
応力付与部12の直径Dが33μm未満では、コア11にかかる応力が小さくなり、偏波クロストーク特性が低下する。一方、応力付与部12の直径Dが37μmを超えると、クラッド13が非円化し、コネクターへの加工性が低下する。
また、2つの応力付与部12,12間の間隔Rは、8.6μm〜15.4μmであり、10μm〜14μmであることが好ましい。
応力付与部12,12間の間隔Rが8.6μm未満では、応力付与部12とコア11の間隔があまりに小さくなり、モードフィールドが非円化して接続損失が増大するおそれがあるので好ましくない。また、応力付与部12がモードフィールドに重なると損失が増加する。一方、応力付与部12,12間の間隔Rが15.4μmを超えると、偏波保持特性が低下するので好ましくない。
以下、本発明の偏波保持光ファイバの上記構造パラメータを上記範囲内とすることの理由を説明する。
応力付与部12の直径、および、応力付与部12,12間の間隔は、上記の特許文献1に提示されている方法を用いることによって、コア11の非円率が大きくなることなく、最適な偏波クロストークの特性を決定するモード複屈折率を算出することができる。
そして、この方法によって決定した応力付与部の直径は38.75μmであった。ここで、応力付与部の直径が38.75μm、それ以外の構造パラメータは上記の範囲内にある偏波保持光ファイバを作製したところ、クラッドの非円率が仕様(2%以下)を超えてしまった。そこで、本発明者等は、応力付与部の直径を変えて偏波保持光ファイバを作製したところ、応力付与部の直径が33μm〜37μmの範囲内であれば、最適な偏波クロストークの特性を示すとともに、クラッドの非円率が仕様を満たすことを見出した。
また、偏波保持光ファイバ10は、400nm〜680nmの波長範囲の全域において使用可能とするものであるから、カットオフ波長が400nm以下である。
この実施形態の偏波保持光ファイバ10によれば、直径60mmの曲げを10回加えた後において、400nm〜680nmの波長範囲における損失増加量が0.1dB以下、偏波クロストークが−30dB以下となる。
従って、この偏波保持光ファイバ10を、光ファイバ増幅器、半導体レーザ、変調器などの光伝送用光学部品、光計測機器に用いられる接続用光ファイバとして用いることにより、従来は、波長毎に3種類程度の光ファイバが必要であったが、1種類の光ファイバで対応することができる。
(2)第二の実施形態
図2は、本発明の偏波保持光ファイバの第二の実施形態を示す概略断面図である。
この実施形態の偏波保持光ファイバ20は、コア21と、コア21の両側方に、コア21に対して点対称な位置に設けられた一対の応力付与部22,22と、これらのコア21および応力付与部22,22を包囲するクラッド23とから概略構成されている。
また、クラッド23は、コア21および応力付与部22,22を直接、包囲する第一クラッド23Aと、第一クラッド23Aの外周に設けられた第二クラッド23Bとから構成されている。
この偏波保持光ファイバ20は、長手方向と垂直な断面形状、すなわち、直径方向の断面形状が円形の光ファイバである。
コア21には、クラッド23より屈折率が高い材料が用いられ、応力付与部22には、クラッド23より熱膨張係数の大きい材料が用いられる。
これらの材料としては、従来のPANDA型偏波保持光ファイバに用いられている材料であれば、いかなるものを用いてもよい。
例えば、コア21の材料としては、純粋石英ガラスが用いられる。
応力付与部22の材料としては、ホウ素を酸化ホウ素(B)の断面重量濃度換算で17〜21mol%程度添加(ドープ)したB−SiOガラスが用いられる。
第一クラッド23Aの材料としては、フッ素添加石英ガラスが用いられ、第二クラッド23Bの材料としては、純粋石英ガラスが用いられる。
コア21の屈折率は1.456〜1.458である。また、コア21の熱膨張係数は4×10−7/℃〜6×10−7/℃である。
応力付与部22の熱膨張係数は14×10−7/℃〜15×10−7/℃である。
第一クラッド23Aの屈折率は1.450〜1.452である。また、第一クラッド23Aの熱膨張係数は4×10−7/℃〜6×10−7/℃である。
第二クラッド23Bの屈折率は1.456〜1.458である。また、第二クラッド23Bの熱膨張係数は4×10−7/℃〜6×10−7/℃である。
コア21とクラッド23との比屈折率差は0.35%〜0.45%であり、0.37%〜0.43%であることが好ましい。
比屈折率差を上記の範囲内とすることにより、コア21への光の閉じ込め作用が強くなり、偏波保持光ファイバ20を、カットオフ波長から長波長側へ離れた波長で小さな曲げ径で曲げても、損失が増加しなくなる。
比屈折率差が0.35%未満では、コア21への光の閉じ込め作用が弱くなり、偏波保持光ファイバ20を、小さな曲げ径で曲げると、損失が増加する。
比屈折率差が大きければ大きいほど、コア21への光の閉じ込め作用が強くなり、偏波保持光ファイバ20を、小さな曲げ径で曲げても、損失が増加しなくなる。しかし、比屈折率差が0.45%を超えると、モードフィールド(MFD)径が小さくなり、他の光ファイバや光学部品との接続性が低下する。
コア21は、偏波保持光ファイバ20の中心部をなしており、偏波保持光ファイバ20の直径方向の断面形状が円形をなしている。
コア21の直径は、1.5μm〜3.5μmであることが好ましく、2μm〜3μmであることがより好ましい。
コア21の直径が2μm未満では、コア21とクラッド23の屈折率差を大きくしなければならなくなり、MFDも小さくなるため、他の光ファイバとの接続や、レンズなどを使用した光の入射などが難しくなる。一方、コア21の直径が3μmを超えると、コア21とクラッ213の屈折率差を小さくしないと実現できないため、偏波保持光ファイバ20の曲げによる損失が大きくなることがある。
第一クラッド23Aの直径は、30μm〜95μmであることが好ましく、60μm〜90μmであることがより好ましい。
第二クラッド23Bの直径は、125μmである。また、第二クラッド23Bの厚さは、15μm〜32.5μmであることが好ましく、17.5μm〜32.5μmであることがより好ましい。
第二クラッド23Bを設ける理由は、コア21が純粋石英ガラス、クラッド23がフッ素添加石英ガラスであると、クラッド23の融点が低いため、紡糸した際に、コア21に張力がかかってしまい、光学特性が安定しなくなるからである。
第一クラッド23Aの厚さが30μm以上である理由は、コア21と屈折率が等しい第二クラッド23Bがコア21に近付くと、コア21を伝播する光が第二クラッド23Bへ漏れてしまうためである。また、第二クラッド23Bの厚さが15μm以下になると、コア21にかかる張力が大きくなり、光学特性が安定しなくなる。
応力付与部22,22は、コア21を挟んで互いに離隔して配置されており、偏波保持光ファイバ20の直径方向の断面形状が円形をなしている。
応力付与部22の直径Dは、33μm〜37μmであり、34μm〜36μmであることが好ましい。
応力付与部22の直径Dが33μm未満では、コア21にかかる応力が小さくなり、偏波クロストーク特性が低下する。一方、応力付与部22の直径Dが37μmを超えると、クラッド23が非円化し、コネクターへの加工性が低下する。
また、2つの応力付与部22,22間の間隔Rは、8.6μm〜15.4μmであり、10μm〜14μmであることが好ましい。
応力付与部22,22間の間隔Rが8.6μm未満では、応力付与部22とコア21の間隔があまりに小さくなり、モードフィールドが非円化して接続損失が増大するおそれがあるので好ましくない。一方、応力付与部22,22間の間隔Rが15.4μmを超えると、偏波保持特性が低下するので好ましくない。
また、偏波保持光ファイバ20は、400nm〜680nmの波長範囲の全域において使用可能とするものであるから、カットオフ波長が400nm以下である。
この実施形態の偏波保持光ファイバ20によれば、直径60mmの曲げを10回加えた後において、400nm〜680nmの波長範囲における損失増加量が0.1dB以下、偏波クロストークが−30dB以下となる。
従って、この偏波保持光ファイバ20を、光ファイバ増幅器、半導体レーザ、変調器などの光伝送用光学部品、光計測機器に用いられる接続用光ファイバとして用いることにより、従来は、波長毎に3種類程度の光ファイバが必要であったが、1種類の光ファイバで対応することができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜3]
偏波保持光ファイバの作製にあたっては、まず、純粋石英ガラスからなるコア部となるコアロッドを用意した。
次いで、所定の遮断波長が得られるように、コアロッドの外周に純粋石英ガラス微粒子を堆積させた後、比屈折率差Δが0.35%(実施例2)、0.40%(実施例1)、0.45%(実施例3)となるように、この堆積部材を、所定の濃度のフッ素ガス雰囲気中で焼結した。
次いで、この焼結体の外周に、石英ガラス微粒子を堆積させた後、純粋石英ガラスとなるように焼結して、PANDA型偏波保持光ファイバのコアクラッド母材を得た。
次いで、このコアクラッド母材のコア部の両側に、所定の位置および直径にて超音波ドリルで孔をあけ、この孔の内表面を研削および研磨して鏡面化することにより、孔開き母材を作製した。
別途、MCVD法を用いて石英ガラス管の内側にホウ素(B)を酸化ホウ素(B)の断面重量濃度換算で21mol%程度添加した石英ガラスを堆積させて、応力付与部となる応力付与部材を得た。
そして、この元母材の外周の石英管を研削により除去し、外表面が鏡面になるまで研磨することにより、偏波保持光ファイバの応力付与部となる応力付与部材を得た。この応力付与部材の直径は、上記の孔開き母材の孔の直径より細くされている。
この応力付与部材を、上記の孔開き母材に挿入し、線引き炉にて加熱し、クラッド径が125μmになるように線引きを行った。
線引き後の光ファイバに対して、2層の紫外線硬化型アクリレート樹脂を被覆し、実施例1〜3の偏波保持光ファイバ素線を得た。この際、1層目被覆径は約185μmとし、2層目被覆径は250μmとした。
このようにして得られた実施例1〜3の偏波保持光ファイバに対して、伝送損失、曲げ損失、直径160mmのボビンに巻き付けたときの偏波クロストークおよび曲げ偏波クロストークの評価を行った。また、光ファイバ外径調心による融着接続により接続性の評価を行った。
これらの結果をそれぞれの偏波保持光ファイバの構造パラメータと併せて表1に示す。
Figure 0005409928
表1の結果から、実施例1〜3の偏波保持光ファイバは、長さ2mで測定したカットオフ波長が390nmであった。
また、直径60mmのボビンに10回巻き付けた場合、波長680nmにおける損失は0.005dBであり、偏波クロストークは−42dBであり、良好な結果が得られた。
また、実施例1の偏波保持光ファイバについて、直径の異なるボビンに巻き付け、その曲げ径毎に、400〜680nmの波長範囲における曲げ損失および偏波クロストークを評価した。
結果を表2および図3に示す。
Figure 0005409928
表2の結果から、曲げ径が20mm〜60mmの場合、400〜680nmの波長範囲における偏波クロストークは−41dB以下であった。
図3の結果から、曲げ径が20mm〜60mmの場合、400〜680nmの波長範囲における曲げ損失は0.1dB以下であった。
[比較例1]
比屈折率差Δを0.23%とした以外は実施例1と同様にして、比較例1の偏波保持光ファイバ素線を得た。
このようにして得られた比較例1の偏波保持光ファイバに対して、伝送損失、曲げ損失、直径160mmのボビンに巻き付けたときの偏波クロストークおよび曲げ偏波クロストークの評価を行った。また、接続性の評価を行った。
これらの結果をそれぞれの偏波保持光ファイバの構造パラメータと併せて表3に示す。
Figure 0005409928
表3の結果から、比較例1の偏波保持光ファイバは、長さ2mで測定したカットオフ波長が370nmであった。
また、直径60mmのボビンに10回巻き付けた場合、波長680nmにおける損失は7dBであり、偏波クロストークは悪く、測定不能であった。
[比較例2]
比屈折率差Δを0.60%とした以外は実施例1と同様にして、比較例2の偏波保持光ファイバ素線を得た。
このようにして得られた比較例2の偏波保持光ファイバに対して、伝送損失、曲げ損失、直径160mmのボビンに巻き付けたときの偏波クロストークおよび曲げ偏波クロストークの評価を行った。また、接続性の評価を行った。
これらの結果をそれぞれの偏波保持光ファイバの構造パラメータと併せて表3に示す。
表3の結果から、比較例2の偏波保持光ファイバは、長さ2mで測定したカットオフ波長が390nmであった。
また、直径60mmのボビンに10回巻き付けた場合、波長680nmにおける損失は0.005dBであり、偏波クロストークは−42dBであり、良好な結果が得られた。
しかしながら、モードフィールド(MFD)径が小さいため、軸ずれが大きい場合、他の光ファイバとの接続損失が大きくなる。
[比較例3]
比屈折率差Δを0.40%とした以外は実施例1と同様にして、比較例3の偏波保持光ファイバ素線を得た。
このようにして得られた比較例3の偏波保持光ファイバに対して、伝送損失、曲げ損失、直径160mmのボビンに巻き付けたときの偏波クロストークおよび曲げ偏波クロストークの評価を行った。また、接続性の評価を行った。
これらの結果をそれぞれの偏波保持光ファイバの構造パラメータと併せて表3に示す。
表3の結果から、比較例3の偏波保持光ファイバは、長さ2mで測定したカットオフ波長が390nmであった。
また、直径60mmのボビンに10回巻き付けた場合、波長680nmにおける損失は0.005dBであり、偏波クロストークは−42dBであり、良好な結果が得られた。
しかしながら、応力付与部の直径が38.75μmであり、その他の構造パラメータが実施例1とほぼ等しいにもかかわらず、モード複屈折率が実施例1と同じであり、クラッドの非円率が大きかった。
本発明の偏波保持光ファイバによれば、曲げ損失の増加量および偏波クロストークを抑制することができる。
10,20 偏波保持光ファイバ
11,21 コア
12,22 応力付与部
13,23 クラッド
23A 第一クラッド
23B 第二クラッド

Claims (1)

  1. コアと、該コアの両側方に設けられた一対の応力付与部と、これらのコアおよび応力付与部を包囲するクラッドとを備え、400〜680nmの波長範囲で使用される偏波保持光ファイバであって、
    前記クラッドは、フッ素添加石英ガラスからなる第一クラッドと、該第一クラッドの外周に設けられ、純粋石英ガラスからなる第二クラッドとからなり、
    前記クラッドの直径が125μmであり、前記応力付与部の直径が34μm〜36μmであり、前記一対の応力付与部間の間隔が8.6μm〜14μmであり、前記コアと前記クラッドとの比屈折率差が0.35%〜0.45%であり、カットオフ波長が400nm以下であり、
    直径60mmの曲げを10回加えた後において、400〜680nmの波長範囲における損失増加量が0.1dB以下、偏波クロストークが−30dB以下である偏波保持光ファイバ。
JP2012537703A 2010-10-05 2011-10-03 偏波保持光ファイバ Active JP5409928B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012537703A JP5409928B2 (ja) 2010-10-05 2011-10-03 偏波保持光ファイバ

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010225797 2010-10-05
JP2010225797 2010-10-05
JP2012537703A JP5409928B2 (ja) 2010-10-05 2011-10-03 偏波保持光ファイバ
PCT/JP2011/072787 WO2012046696A1 (ja) 2010-10-05 2011-10-03 偏波保持光ファイバ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5409928B2 true JP5409928B2 (ja) 2014-02-05
JPWO2012046696A1 JPWO2012046696A1 (ja) 2014-02-24

Family

ID=45927692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012537703A Active JP5409928B2 (ja) 2010-10-05 2011-10-03 偏波保持光ファイバ

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8958677B2 (ja)
EP (1) EP2626730B1 (ja)
JP (1) JP5409928B2 (ja)
CN (1) CN103154790B (ja)
DK (1) DK2626730T3 (ja)
WO (1) WO2012046696A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8977095B2 (en) * 2012-09-24 2015-03-10 Corning Incorporated Polarization maintaining optical fibers with intracore stress mechanisms
CN102910812B (zh) * 2012-10-22 2015-02-04 武汉烽火锐光科技有限公司 一种保偏光纤的制备方法
CN103018821B (zh) * 2012-12-14 2014-06-04 武汉烽火锐光科技有限公司 一种小弯曲半径保偏光纤及其制造方法
CN103728694B (zh) * 2013-12-16 2016-10-05 国家电网公司 一种宽带光纤模式转换器
CN104076433B (zh) * 2013-12-18 2017-05-31 江苏大学 一种光纤模式分离器
JP2015184371A (ja) * 2014-03-20 2015-10-22 株式会社フジクラ 偏波保持光ファイバ
US20160033720A1 (en) * 2014-07-29 2016-02-04 Ofs Fitel, Llc Polarization-maintaining (pm) double-clad (dc) optical fiber
JP6692128B2 (ja) * 2015-07-02 2020-05-13 株式会社フジクラ マルチコア偏波保持ファイバ
CN105068180B (zh) * 2015-07-16 2018-03-16 北京航空航天大学 一种保偏光纤侧视成像定轴方法及装置
JP6646621B2 (ja) * 2017-06-06 2020-02-14 タツタ電線株式会社 光ファイバカプラ
JP7308120B2 (ja) * 2017-06-06 2023-07-13 タツタ電線株式会社 光ファイバカプラ
CN108508529B (zh) * 2018-04-04 2019-12-24 长飞光纤光缆股份有限公司 一种零色散位移保偏光纤
CN110346866B (zh) * 2019-06-12 2020-08-25 烽火通信科技股份有限公司 一种熊猫型保偏光纤
CN110261956B (zh) * 2019-06-20 2021-02-26 长飞光纤光缆股份有限公司 一种阵列型保偏多芯光纤
CN111443424B (zh) * 2020-05-08 2021-05-28 长飞光纤光缆股份有限公司 一种抗辐射保偏光纤
WO2024053252A1 (ja) * 2022-09-07 2024-03-14 住友電気工業株式会社 偏波保持光ファイバおよび偏波保持光ファイバの製造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63189809A (ja) * 1987-02-02 1988-08-05 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 単一モ−ド光フアイバ
JP2003337238A (ja) * 2002-03-15 2003-11-28 Fujikura Ltd 偏波保持光ファイバ
JP2005055795A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Furukawa Electric Co Ltd:The 偏波保持光ファイバ及びこの偏波保持光ファイバを用いた光波長変換器
JP2008076655A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Fujikura Ltd 偏波保持光ファイバ

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7110647B2 (en) * 2003-01-17 2006-09-19 Nufern Multimode polarization maintaining double clad fiber
JP2007010896A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Fujikura Ltd 偏波保持光ファイバ及び光ファイバジャイロ
US7412142B2 (en) * 2006-05-19 2008-08-12 Corning Incorporated Optical fiber with plurality of air holes and stress rods
WO2009038614A1 (en) * 2007-07-31 2009-03-26 Corning Incorporated Polarization maintaining and single polarization optical fiber comprising boron-fluorine doped stress members
US7697809B2 (en) * 2007-07-31 2010-04-13 Corning Incorporated Polarization maintaining and single polarization optical fiber

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63189809A (ja) * 1987-02-02 1988-08-05 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 単一モ−ド光フアイバ
JP2003337238A (ja) * 2002-03-15 2003-11-28 Fujikura Ltd 偏波保持光ファイバ
JP2005055795A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Furukawa Electric Co Ltd:The 偏波保持光ファイバ及びこの偏波保持光ファイバを用いた光波長変換器
JP2008076655A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Fujikura Ltd 偏波保持光ファイバ

Also Published As

Publication number Publication date
EP2626730A4 (en) 2017-11-22
EP2626730A1 (en) 2013-08-14
WO2012046696A1 (ja) 2012-04-12
US8958677B2 (en) 2015-02-17
CN103154790A (zh) 2013-06-12
EP2626730B1 (en) 2021-08-18
DK2626730T3 (da) 2021-10-11
CN103154790B (zh) 2016-03-02
US20130308914A1 (en) 2013-11-21
JPWO2012046696A1 (ja) 2014-02-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5409928B2 (ja) 偏波保持光ファイバ
JP5778316B2 (ja) 偏波保持光ファイバ
JP3833621B2 (ja) 偏波保持光ファイバ
US8031999B2 (en) Photonic band-gap fiber
JP5629207B2 (ja) 偏波維持光ファイバおよび単一偏波光ファイバ
WO2011114795A1 (ja) マルチコア光ファイバおよびその製造方法
US7430353B2 (en) Polarization-maintaining optical fiber and optical fiber gyro
JP2008058967A (ja) 多波長、多モード光ファイバ
US9400352B2 (en) Polarization-maintaining optical fiber
US7693378B2 (en) Holey fiber and method of manufacturing the same
WO2006006604A1 (ja) 孔アシスト型ホーリーファイバおよび低曲げ損失マルチモードホーリーファイバ
JP2013235264A (ja) マルチモード光ファイバ
JP5676152B2 (ja) 光ファイバ及びその製造方法
JP4825092B2 (ja) 偏波保持光ファイバ
CA2648674A1 (en) Polarization-maintaining optical fiber and method for manufacturing the same
US8434330B2 (en) Techniques for manufacturing birefringent optical fiber
JP2002365469A (ja) 分散補償光ファイバの接続構造
JP5871423B2 (ja) 光ファイバモジュール
JP4118912B2 (ja) 分散補償光ファイバの接続構造
US20180292604A1 (en) Bend-insensitive single-mode optical fiber for fused biconical taper fiber optic coupler
US20240085618A1 (en) Polarization maintaining optical fiber and polarization maintaining optical fiber manufacturing method
JP2011170061A (ja) 光ファイバおよび光ファイバの製造方法
JPH0439605A (ja) 楕円コア型偏波面保存光ファイバ及び光ファイバ偏光子
JP2003029072A (ja) 偏波面保存型光ファイバ

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131008

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131105

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5409928

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250