JPH0439605A - 楕円コア型偏波面保存光ファイバ及び光ファイバ偏光子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明は光ファイバ偏光子として用いるのに通した楕円
コア型偏波面保存光ファイバ及びその光ファイバを用い
て形成した光ファイバ偏光子に間するものである。

［従来の技術］ 近年、直線偏光を利用する各種の測定装置において、偏
波面保存光ファイバを一定の曲げ径で１回、あるいは複
数回巻くことにより構成された光ファイバ偏光子が用い
られるようになった。この光ファイバ偏光子は、２方向
の固有偏光軸入射波（Ｘ軸方向に電界を持つＸ偏波とＹ
軸方向に電界を持つＹ偏波）のうち一方が低損失、他方
が高損失となる単一偏波波長域が存在するように作成さ
れ、所望する動作波長域がこの単一偏波波長域と合うよ
うに、偏波面保存光ファイバの構造パラメータ、曲げ径
、巻き数を調整している。

光ファイバ偏光子用の偏波面保存光ファイバとして、従
来は特開平１−２５０９０９号公報に提案されている。

クラッドに対するコアの比屈折率差を０．３％以下、ク
ラッドに対する楕円ジャケットの比屈折率差を−０，１
５〜−０，２５％、モード複屈折率を４．５２ＸＩＯ−
’以上とした４層構造の楕円ジャケット型偏波面保存光
ファイバ（以下、楕円ジャケットファイバと称す）が用
いられている。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、モード複屈折率４．５２Ｘ１０−’以上の楕円
ジャケットファイバを得るには、サポートガラス層とな
る石英５ｊＯ２と線彫版係数差の大きい酸化ホウ素Ｂ２
Ｏ３を楕円ジャケットガラス層に多量に添加する必要が
あり、この結果次のような問題が生じるため、光ファイ
バ偏光子の製造歩留りが悪かフた。

■楕円ジャケットファイバは応力付与型であるため、製
造時、熱歪みにより母材にクラック（割れ）が発生し易
くなり母材の大型化が難しい。

■楕円ジャケットとなるガラス層が低融点となり、楕円
化工程時に安定した楕円の形成が難しくなる。

■楕円ジヤケツトの屈折率分布の制御が難しくなる。

そこで、本発明は楕円ジャケットファイバではなく、断
面楕円形のコア上に断面円形のクラットを設けその上に
サポートを設けた楕円コア型偏波面保存光ファイバ（以
下、楕円コアファイバと称す）を用いるようにしたもの
である。

すなわち、本発明の目的は、光ファイバの構造パラメー
タを適切な値に設定することにより、前記した従来技術
の欠点を解消して、高品質で、かつ母材の大型化が可能
な楕円コア型偏波面保存光ファイバを提供することにあ
る。

また、本発明の目的は、製造歩留りおよびコストの低減
が可能な光ファイバ偏光子を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、断面楕円形のコア上に断面円形のクラッドを
設けその上にサポートを設けた楕円コア型偏波面保存光
ファイバにおいて、クラッドを基準としたコアの比屈折
率差６丁を１．８％以上、コア楕円度ε（１−コア短軸
径／コア長軸径）を０．８以上、使用波長でのモード複
屈折率Ｂを４゜５Ｘ１０−’以上としたものである。

また、本発明の楕円コア型偏波面保存光ファイバは、ク
ラッドとサポートの屈折率を等しくしたマツチドクラッ
ド型屈折率分布の楕円コアファイバでもよい。

さらに、本発明の光ファイバ偏光子は、上記した楕円コ
ア型偏波面保存光ファイバに適当な曲げを加えて形成し
たものである。

［作用］ 楕円コアファイバは、ＧｅまたはＧｅＯ２を含有するコ
ア及びこれを囲むＦを含有するクラッドからなるコアロ
ツＦの両側面を軸方向に沿って研削除去して断面非円形
の研削コアロッドを形成し、この研削コアロッドの外周
に５ｉ０２ガラススートを外付けし焼結することにより
得たサポートを有するガラス母材を形成した後、このガ
ラス母材を光ファイバ母材として線引きすることにより
得られる。

ところで、楕円コアファイバのモート複屈折率Ｂは導波
構造複屈折率Ｂｇ及び応力誘起複屈折率Ｂｓの和で表わ
される。従って本発明のようにクラッドを基準としたコ
アの比屈折率差△１〉１゜８％ではＢ　ｇ＞Ｂ　ｓとな
る。その結果、楕円ジャケットファイバ等の応力付与型
ファイバに較べて、本発明による楕円コアファイバのガ
ラス母材内の歪みは半分以下となる。このため製造時に
発生するクラックの問題が解消でき、さらにガラス母材
の大型化も可能となり、偏光子製造のコスト低減が図れ
る。

また、楕円コアファイバを用いるため、楕円ジャケット
ファイバ特有の問題、すなわち楕円形成の困難性や屈折
率分布の制御性の間Ｕが解消される。

実際に、構造パラメータの異なる楕円コアファイバを用
いて偏光子を試作したところ、クラッドを基準としたコ
アの比屈折率差６丁が１．８％以上、コア楕円度εが０
，８以上、モード複屈折率Ｂが４．５Ｘ１０−’以上と
いうパラメータを持つ楕円コアファイバを所定の半径で
巻き回しすることにより、消光比及び挿入損失ともに優
れた特性の偏光子が得られることがわかった。

［実施例コ 以下に本発明の実施例を添付図面に従って説明する。

第１図は本発明に係る楕円コアファイバを製造する工程
を説明する断面図である。

第１図（ａ）はＶＡＤ法により作製したコアロッドの断
面図である。図中、１はＧｅ（ゲルマニウム）またはＧ
ｅ０２（酸化ゲルマニウム）及びＦ（ふっ素）を添加し
た５ｉ０２（石英）ガラスからなる断面円形のコアであ
り、このコア１の外周部にＦを添加したＳ　ｉ　０２ガ
ラスからなる断面円形のクラッド２が設けられている。

本実施例においてはクラッドを基準としたコアの比屈折
率差が２．０％となるようにコアにＧｅを添加した。ク
ラッドへのＦの添加量は純粋５ｊ０２ガラスに対してク
ラッド２の比屈折率差が０．３％低下する値に設定した
。またコアロッド３のクラツド径Ｔとコア径ａの比Ｔ／
ａ＝は７となるようにクラッドの厚みを調節した。

第１図（ａ）に示すように、このコアロッド３の研削除
去部４となる軸方向両側を研削除去し、はぼ矩形状（非
円形状）の研削コアロッド５を形成した。研削比（短径
／長径）は０．３２とした。

続いて、第１図（Ｃ）に示すように、この研削コアロッ
ド５の外周にＶＡＤ法により石英スート６を外付けした
。

そして、第１図（ｄ）に示すように、これを焼結ガラス
化してＳｉＯ。ガラス層をサポート７として形成した。

この焼結の際に、純粋石英ガラスからなるサポート７よ
りも軟質な研削コアロッド５は、その粘性の差により、
焼結中にほぼ断面円形に変形され、前述した第１図（Ｃ
）に示すようにほぼ矩形断面であったクラッド３が断面
はぼ円形のクラッド８に変形され、それに伴ってそれま
で断面円形であったコアｌは楕円コア９に変形され、同
図（ｄ）に図示するようなガラス母材１０が得られた。

この楕円コアの楕円度ε（１−短軸径／長軸径）は０．
８５であった。なお楕円度εはコアロッド３へのＦ添加
量及び研削比で制御可能である。

このガラス母材１０を、カットオフ波長が１゜１μｍと
なるようなファイバ外径に加熱線引きし楕円コアファイ
バを得た。波長１．５５μｍでのモード複屈折率は９Ｘ
１０−’であった。

第２図に本実施例より得た楕円コアファイバの波長１．
５５μｍでのＸ偏波（黒丸）、Ｘ偏波（白丸）の曲げ損
失を示す。なお、Ｘ偏波は楕円コアの長軸方向に電界を
持つ偏波を、Ｘ偏波は楕円コアの短軸方向に電界を持つ
偏波をそれぞれ示している。

第２図から曲げ径６５ｍｍ以下ではＸ偏波の曲げ損失は
１０ｄＢ／ｍ以上、また曲げ径５５ｍｍ＋以上ではＸ偏
波の曲げ損失は０．５ｄＢ／＋ｎ以下となることがわか
る。したがって、曲げ径５５〜６５ｍ＋ａの範囲の直径
でこの楕円コアファイバを巻けば挿入損失、消光比とも
に良好な偏光子が得られる。実際に曲げ径６０ｍｍで２
０回（長さ３．８　ｍ　）巻き回した結果、消光比−４
０ｄＢ　（円偏波入射時）、挿入損失０．９ｄＢ　（Ｘ
偏波入射時）の特性を有する光ファイバ偏光子が得られ
た。

なお、本実施例の楕円コアファイバは、クラッドにＦを
添加したことにより、クラッドとサポートの屈折率が異
なフているが、クラッドとサポートの屈折率を同一とし
たマツチドクラッド型屈折率分布の楕円コアファイバで
も良好な特性の偏光子が得られた。

この他にも種々の構造パラメータを持つ楕円コアファイ
バを試作して偏光子としての特性を評価した結果、△Ｔ
≧１．８％、ε≧０．８以上、モード複屈折率≧４．５
Ｘ１０−’という範囲からはずれた楕円コアファイバで
はＸ偏波の曲げ損失が１０ｄＢ／ｍ以上、かつＸ偏波の
曲げ損失が０．５ｄＢ／Ｉ１１以下となる曲げ径が存在
せず、良好な偏光子は得られなかった。

［発明の効果］ 以上述べたように本発明によれば、次のような効果が得
られる。

（１）請求項１及び２によれば、偏波面保存光ファイバ
に楕円コアファイバを用いると共に、光ファイバの構造
パラメータを適切な値に設定したので、従来用いていた
楕円ジャケットファイバ特有の問題が解消され、高品質
で、かつ母材の大型化を実現できる。

（２）請求項３によれば、所定の構造パラメータを持つ
楕円コアファイバを用いることで、製造歩留りが高く、
低コストで、しかも高性能な光ファイバ偏光子が得られ
るため、偏光子を使用する光計測システム、光ファイバ
ジャイロ等の低コスト化が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る楕円コアファイバを製造する工程
の実施例を示す説明図、第２図は本発明に係る楕円コア
ファイバの実施例によるＸ偏波及びＸ偏波の曲げ損失特
性図である。 １はコア、２はクラッド、３はコアロッド、４は研削除
去部、５は研削コアロッド、６は石英スート、７はサポ
ート、８はクラッド、９は楕円コア、１０はガラス母材
である。 （ｂ）　　研［ＩＪ：Ｉアロブト 本実施例による楕円］ア型偏波面保存光７ｙ（ハ’の製
造工程図第１図 ４゜ 曲げ径（−一） 本実施例による曲げ損失特性 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、断面楕円形のコア上に断面円形のクラッドを設けそ
   の上にサポートを設けた楕円コア型偏波面保存光ファイ
   バにおいて、 クラッドを基準としたコアの比屈折率差を１．８％以上
   、 コア楕円度を０．８以上、 使用波長でのモード複屈折率を４．５×１０＾−＾４以
   上とした ことを特徴とする楕円コア型偏波面保存光ファイバ。 ２、請求項１記載の楕円コア型偏波面保存光ファイバに
   おいて、クラッドとサポートの屈折率を等しくしたこと
   を特徴とする楕円コア型偏波面保存光ファイバ。 ３、請求項１または２に記載の楕円コア型偏波面保存光
   ファイバに適当な曲げを加えて形成したことを特徴とす
   る光ファイバ偏光子。