JP5405974B2 - 車両用収納装置 - Google Patents

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本発明は、左,右のフロントシートの間のフロアパネル上に配設された車両用収納装置に関し、詳細にはティッシュボックスが収納可能な収納凹部を有するコンソールボックスに関する。
この種のコンソールボックスとして、例えば、特許文献1に記載されたものがある。これは、コンソールボックスのリッドに収納ボックスを取り付け、該収納ボックスに直方体状のティッシュボックスをこれの取り出し口が上方に向くように収納する。これにより、前記収納ボックスの上面開口からティッシュペーパーを上方に取り出せるようにしている。
一方、最近のティッシュボックスは、ティッシュペーパーの収容枚数を減らすことなく小型化を図る観点から、ティッシュボックスの高さ寸法(ティッシュペーパーの重ね合わせ方向寸法)を大幅に小さくしたものが一般的となっている。
特開昭59−149839号公報
ところで、左,右のフロントシートの間隔に制約がある小型車等の場合には、コンソールボックスの車幅寸法にも限界がある。このことから、前記従来のティッシュボックスの取り出し口を上方に向けて収納する構造は、採用困難となっている。
本発明は、前記従来の状況に鑑みてなされたもので、左,右のフロントシートの間隔に制約がある場合にもティッシュボックスを収納できる車両用収納装置を提供することを課題としている。
請求項1の発明は、左,右のフロントシートの間のフロアパネルに配設され、ティッシュボックスを収納する収納凹部を有する車両用収納装置であって、前記収納凹部は、前記ティッシュボックスの取り出し口を車幅方向側方に向けた状態で該ティッシュボックスの少なくとも一部を収納可能な車幅方向寸法及び前後方向寸法を有し、前記収納凹部の底面部には、前記ティッシュボックスの一部を収納可能で、かつ車両前方及び後方の少なくとも一方に傾斜する傾斜面を有する傾斜凹部が段落ち状に形成されていることを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用収納装置において、前記傾斜凹部の少なくとも一部は、前記フロントシートの前方移動時にこれのシートバックの背面より車両後方に位置するように形成されていることを特徴としている。
請求項1の発明に係る収納装置によれば、収納凹部を、ティッシュボックスの取り出し口を車幅方向側方に向けた状態で収納可能な車幅方向寸法,前後方向寸法を有するものとしたので、左,右のフロントシートの間隔に制約がある小型車両等にもティッシュボックスを収納することができる。即ち、図8に示すように、最近のティッシュボックス11は、前述のようにティッシュペーパーの重ね合わせ方向である高さ寸法hを大幅に小さくしたものが一般的となっている。このようなティッシュボックスを高さ方向が車幅方向に向くように収納することにより、フロントシートの間隔が狭い車両においてもティッシュボックスを収納できる。
また本発明では、前記収納凹部の底面部に車両前方及び後方の少なくも一方に傾斜する傾斜面を有する傾斜凹部を段落ち状に形成した。そのため、例えばフロントシートの前後方向位置に応じて、ティッシュボックスを傾斜凹部の傾斜面に沿うように傾斜させた状態で収納することができる。これにより、ティッシュペーパーの取り出し口を高い位置にしたり、前方又は後方に位置させたりすることができ、使い勝手を高めることができる。
請求項2の発明では、傾斜凹部の少なくとも一部を、フロントシートの前方移動時にこれのシートバックの背面より車両後方に位置するように形成したので、フロントシートを前方移動させることにより、リヤシートに着座した後部乗員からも容易にティッシュペーパーを取り出しことが可能となり、使い勝手をより一層高めることができる。
本発明の実施例1による車両用収納装置(コンソールボックス)が配設された自動車の運転室の斜視図である。 前記コンソールボックスの斜視図である。 前記コンソールボックスの分解斜視図である。 前記コンソールボックスの断面側面図である。 前記コンソールボックスの収納凹部の断面図である。 前記収納凹部の断面図(図4のVI-VI線断面図)である。 前記収納凹部の断面図(図4のVII-VII線断面図)である。 一般的なティッシュボックスの斜視図である。
以下、本発明の実施例による車両用収納装置を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図8は、本発明の実施例1による車両用収納装置を説明するための図である。なお、本実施例の説明のなかで前後,左右という場合は、特記なき限り、シートに着座した状態で見たときの前後,左右を意味する。
図において、1は自動車の運転室を示しており、この運転室1は、フロアパネル2上に並列配置された左,右のフロントシート3,4と、該フロントシート3,4の前方に配置されたインストルメントパネル5と、前記右側の運転席であるフロントシート4の前方に配置されたステアリングホイール6とを備えている。なお、7はフロントドアであり、8はフロントガラスである。
前記左,右のフロントシート3,4は、前記フロアパネル2に取り付けられたシートレール(不図示)により前後に移動自在に、かつ所望の位置にロック可能に支持されたシートクッション3a,4aと、該シートクッション3a,4aに前後に回動可能に支持されたシートバック3b,4bとを有する。
前記左,右のフロントシート3,4の間には、コンソールボックス10(収納装置)が配設されている。このコンソールボックス10は、ティッシュボックス11が収納可能な収納凹部12を有しており、詳細には以下の構造を有する。
ここで、図8は、本実施例が対象とする一般に市販されているティッシュボックス11を示している。このティッシュボックス11は、直方体状のボックス本体11a内に多数のティッシュペーパー14を交互に折り重ねて収容し、該ボックス本体11aの上面に長孔状の取り出し口11bを形成するとともに、該取り出し口11bにスリット11cが形成された透明なシート11dを貼着したものである。
前記ティッシュボックス11は、ティッシュペーパー14の収容枚数を減らすことなく小型化を図る観点から、ボックス本体11aの高さ寸法h(ティッシュペーパーの重ね合わせ方向寸法)を大幅に小さくしている。具体的には、ボックス本体11aは、横寸法wが240mm、縦寸法dが115mm程度で、高さ寸法hが40mm程度となっている。
前記コンソールボックス10は、左,右のシートクッション3a,4aの間に位置するよう配置され、前記フロアパネル2に取り付けられたボックス本体15と、該ボックス本体15を囲むように装着された外装品としてのボックスカバー16とを有する。
前記ボックス本体15の底部には、複数の取付け座15gが段落ち状に形成されている。この各取付け座15gは、ボルト20によりフロアパネル2に立設されたブラケット2aに固定されている(図5参照)。
前記ボックスカバー16の前部上面はカバー19により覆われており、後部上面は上方に開口している。前記カバー19には操作スイッチ19a,19aが配設されている。
前記コンソールボックス10の前端部には、CDケース等が収納可能な収納ボックス17が格納されている。該収納ボックス17は、前記コンソールボックス10の前端開口を覆うように配設されたリッド18により前後に開閉可能に支持されている(図4参照)。
また前記コンソールボックス10の収納ボックス17の後側には、小物入れ凹部10aが形成されている。
前記収納凹部12は、前記小物入れ凹部10aの後側に該コンソールボックス10の後部全長に渡って形成されており、前記ボックス本体15の前,後壁部15a,15b及び底壁部15cと、前記ボックスカバー16の左,右縦壁部16a,16aとで囲まれている。
前記収納凹部12は、前記ティッシュボックス11をこれの取り出し口11bが車幅方向外側方に向けた状態で収納可能な車幅方向寸法a及び前後方向寸法bを有する。詳細には、車幅方向寸法aがティッシュボックス11の高さ寸法hに対応し、前後方向寸法bが横寸法wに対応するように形成されている。これによりティッシュボックス11を縦置きに収納することとなる。
前記収納凹部12の底面部を形成する前記底壁部15c前後方向中央部には、前記ティッシュボックス11の一部を収納可能な傾斜凹部15eが段落ち状に形成されている。この傾斜凹部15eは、車両前方ほど下方に位置するよう前下りに傾斜する前下り傾斜面15e′と、前方ほど上方に位置するよう前上りに傾斜する前上り傾斜面15e′′とで構成されている。
そして前記傾斜凹部15eの後部は、前記フロントシート4の前方移動時にこれのシートバック4bの背面4b′より車両後方に位置するように形成されている(図4参照)。詳細には、収納凹部12の大部分がシートバック4aの背面4b′から後方に露出するようになっている。
また前記シートバック4aが中間位置にあるときには収納凹部12の後部が後方に露出し、シートバック4b′′が最後端にあるときには該シートバック4b′′より前方に位置している。
本実施例によれば、コンソールボックス10の収納凹部12を、ティッシュボックス11の取り出し口11bを車幅方向外側に向けた状態で収納可能な車幅方向寸法a及び前後方向寸法bを有するものとしたので、左,右のフロントシート3,4の間隔に制約がある小型車両の場合にもティッシュボックス11を収納することができる。
即ち、最近のティッシュボックス11は、前述のように高さ寸法hを大幅に小さくしたものが一般的となっている。このようなティッシュボックス11を高さ方向が車幅方向に向くように縦置きに収納することにより、コンソールボックス10の車幅方向寸法が小さい車両にも採用することができる。
また本実施例では、前記収納凹部12の底壁部15cに前下り傾斜面15e′と前上り傾斜面15e′′からなる傾斜凹部15eを段落ち状に形成した。そのため、フロントシート4の前後方向位置等に応じてティッシュボックス11を、底壁部15cにより水平に収納したり,傾斜凹部15eにより傾斜させた状態で収納することができる。例えば、ティッシュボックス11を前上り傾斜面15e′′に沿わせることにより、ティッシュペーパー14の取り出し11bを高い位置としたり、前下り傾斜面15e′に沿わせることにより取り出し口11bを斜め後上りに位置させたりと自由に選択することができ、使い勝手を高めることができる(図2,図5参照)。ここで、ティッシュボックス11を前上り傾斜面15e′′に沿わせた場合は、ティッシュボックス11の上部をコンソールボックス10の前壁部aにより支持でき、また前下り傾斜面15e′に沿わせた場合は後壁部bにより支持でき、何れの場合も安定して支持できる。
また、本実施例では、前記傾斜凹部15eの後部を、フロントシート4の前方移動時にこれのシートバック4bの背面4b′より車両後方に位置するように形成したので、フロントシート4を前方移動させることにより、リヤシートに着座した後部乗員からも容易にティッシュペーパーを取り出しことが可能となり、使い勝手をより一層高めることができる。
なお、前記実施例では、前記傾斜凹部15eにティッシュボックス11を収納した場合を説明したが、前記傾斜凹部15eに、ティッシュボックス以外の物、例えばCDケースを収納することも勿論可能である。
また、前記傾斜凹部15eを前方ほど下方に位置するように前方に傾斜させた場合を説明したが、本発明では、傾斜凹部を後方ほど下方に位置するように後方に傾斜させてよい。
さらにまた前記実施例では、傾斜凹部15eを1つ形成した場合を説明したが、本発明では、複数の傾斜凹部を形成してもよい。例えば前方に傾斜する傾斜凹部と後方に傾斜する傾斜凹部の両方を形成することも可能である。
前記実施例では、シートクッション4aの上面がコンソールボックス10の最上端面と略一致する高さに配置された車両を例に説明したが、本発明は、シートクッションの上面が収納凹部12の上端開口より下方に位置するように配置された車両にも適用でき、この場合には使い勝手をより高めることができる。
2 フロアパネル
3,4 フロントシート
3b,4b シートバック
10 コンソールボックス(収納装置)
11 ティッシュボックス
11b 取り出し口
12 収納凹部
15c 底壁部(底面部)
15e 傾斜凹部
15e′,15e′′ 傾斜面
a 車幅方向寸法
b 前後方向寸法

Claims (2)

  1. 左,右のフロントシートの間のフロアパネルに配設され、ティッシュボックスを収納する収納凹部を有する車両用収納装置であって、
    前記収納凹部は、前記ティッシュボックスの取り出し口を車幅方向側方に向けた状態で該ティッシュボックスの少なくとも一部を収納可能な車幅方向寸法及び前後方向寸法を有し、
    前記収納凹部の底面部には、前記ティッシュボックスの一部を収納可能で、かつ車両前方及び後方の少なくとも一方に傾斜する傾斜面を有する傾斜凹部が段落ち状に形成されていることを特徴とする車両用収納装置。
  2. 請求項1に記載の車両用収納装置において、
    前記傾斜凹部の少なくとも一部は、前記フロントシートの前方移動時にこれのシートバックの背面より車両後方に位置するように形成されていることを特徴とする車両用収納装置。
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