JP5405383B2 - 難燃性ウレタン樹脂および難燃性合成皮革 - Google Patents
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Description
(1)ポリオールと、イソシアネートと、鎖伸長剤とを含んで構成されるポリウレタン樹脂であって、上記鎖伸長剤が、下記化1で表される化合物1および/または下記化2で表される化合物2である、リン含有鎖伸長剤であることを特徴とする難燃性ポリウレタン樹脂、
(化合物1)
(化合物2)
(2)ポリウレタン樹脂中のリン濃度が、1400ppm以上20000ppm以下であることを特徴とする上記(1)に記載の難燃性ポリウレタン樹脂、
(3)繊維基材表面に接着層を介してポリウレタン樹脂中間層が積層され、さらに表皮層が積層されてなる合成皮革であって、上記中間層が、上記(1)または(2)に記載の難燃性ポリウレタン樹脂を用いて形成されていることを特徴とする難燃性合成皮革、
を要旨とするものである。
リン含有鎖伸長剤:
本発明において用いられるリン含有鎖伸長剤は、下記の化学式であらわされる化合物1および/または化合物2である。これらの化合物は、ウレタン樹脂を製造する際に、単独で鎖伸長剤として用いることもできるし、2種を任意の比率でブレンドして用いることもできる。
本発明のウレタン樹脂を構成するために用いられるポリオールは、ウレタン樹脂を構成するための成分として従来公知のものであれば、特に限定されず、用いることができる。具体例として、本発明におけるポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール等を挙げることができる。上記各ポリオールは、ウレタン樹脂中に1種あるいは2種以上の組み合わせ(縮合重合物を含む)で存在していても良い。
本発明のウレタン樹脂を構成するために用いられるイソシアネートは、ウレタン樹脂を構成するための成分として従来公知のものであれば、特に限定されず、用いることができる。たとえば、トリレンジイソシアネート(以下、「TDI」ともいう)、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」ともいう)、ノルボルナンジイソシアネート(以下、「NBDI」ともいう)、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」ともいう)、ヘキシルメタンジイソシアネート(以下、「HMDI」ともいう)、またはジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」ともいう)などを挙げることができる。尚、本発明においてイソシアネートは、単独で用いてもよいし、2種以上のものを組み合わせて用いてもよい。
以下に、本発明の難燃性合成皮革について説明する。本発明の難燃性合成皮革は、繊維基材表面に接着層を介してウレタン樹脂からなる中間層が積層され、さらに表皮層が積層されてなる合成皮革であって、上記中間層が、本発明の難燃性ポリウレタン樹脂を用いて形成される。
以上に説明する本発明の難燃性ウレタン樹脂は、その目的に応じて、含有されるリン原子濃度を適宜決定してよい。即ち、ウレタン樹脂の設計可能とする範囲内において、求められる難燃性の程度により、使用するリン含有鎖伸長剤の配合量を決定することができる。充分な難燃性を発揮させるための1つの目安としては、ウレタン樹脂中のリン原子濃度が、1400ppm以上、より望ましくは4500ppm以上であることが挙げられる。尚、本発明および本明細書において述べるリン原子濃度(ppm)は、ウレタン樹脂中におけるリン原子について、リン原子換算で求められる値である。
本発明の難燃性ウレタン樹脂の難燃性は、その目的に応じて、上述するリン原子濃度を勘案し、その難燃性の度合を決定することが可能である。本発明において難燃性は、たとえば「限界酸素指数」で評価することができる。限界酸素指数が大きいほど難燃効果が高いと判断される。上記限界酸素指数の測定は、プラスチックの燃焼試験方法(JIS K 7201)に準じて実施される。
上述する化合物X(M−Acid、三光株式会社製)1molに対し、PTGを3mol用い、且つ、リン系変色防止剤、チタン系重合触媒を配合した組成物を、150℃で10時間加熱し、さらに180℃に昇温した後、180℃に維持したまま10時間加熱し、さらに200℃に昇温した後、200℃を維持したまま10時間加熱して反応させ、脱水縮合した。その後、減圧蒸留して酸を除去して、化合物Xのエステル化物である化合物1(1mol)を得た。尚、上記で得られた化合物1は、PTGの残留物(1mol)との混合物として得られた。上記混合物の数平均分子量は、530Mwであった。尚、後述する実施例では、化合物1としては、上記混合物を使用する。
PTGの代わりに、DMHを2moL用いた以外は、化合物1と同様にエステル化を行い、化合物2を得た。得られた化合物2の数平均分子量は、630.8Mwであった。
PTGの代わりに、ポリプロピレングリコール(PPG)を2moL用いた以外は、化合物1と同様にエステル化を行い、化合物3を得た。得られた化合物3の数平均分子量は、1650Mwであった。
2Lフラスコに、ポリプロピレングリコール(PPG−1500 三井武田ケミカル(株))を1410重量部、上述のとおり得た化合物1を212重量部、酢酸プロピルを295.86重量部、および酸化防止剤(イルガノックス245 チバ・スペシャリティケミカルズ社製)24.66重量部を添加し、80℃、2時間攪拌し、上記ポリプロピレングリコールに化合物1を溶解させた。その後、常温にてイソシアネート(MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)三井化学(株)社製)を643.51重量部さらに添加し、80℃に昇温して3時間反応させ、末端イソシアネートのプレポリマーを作成し、1液(プレポリマー)とした。
上記実施例1の厚みを、ガンマ線膜厚測定器を用いて、非接触で測定した。厚みは、0.26μmであった。
実施例1であるポリウレタンフィルムの難燃性を評価するため、JIS K 7201に準拠して限界酸素指数(LOI値)を測定したところ、22.88であった。
実施例1のフィルムの風合いを評価するために、フィルムの手触り(触感)を確認し、下記のとおり評価した。実施例1のフィルムは非常に優れた風合いであり、◎と評価された。
柔軟性に優れ、触感がよい・・・・・・・・・・・◎
柔軟性を有する・・・・・・・・・・・・・・・・○
柔軟性が不足する・・・・・・・・・・・・・・・△
硬い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・×
JIS K 6251に準拠して、柔軟性評価として100%モジュラス(kg/cm2)、引張強度評価としてTSB(kgf/cm2)、破断伸び評価としてEB(%)を測定した。結果は、表3に示す。
表1または表2に示す材料および配合量に変更したこと以外は、実施例1と同様にポリウレタン樹脂フィルムを形成し、実施例2〜7とした。尚、表1および表2には、材料の配合量をモル数で示した。
2Lフラスコに、ポリプロピレングリコール(PPG−1500 三井武田ケミカル(株))を1410重量部、酢酸エチルを105.57重量部、および酸化防止剤(イルガノックス245 チバ・スペシャリティケミカルズ社製)21.11重量部を添加し、80℃、2時間攪拌し、上記ポリプロピレングリコールに化合物1を溶解させた。その後、常温にてイソシアネート(MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)三井化学(株)社製)を501.35重量部さらに添加し、80℃に昇温して3時間反応させ、末端イソシアネートのプレポリマーを作成し、1液(プレポリマー)とした。
ポリプロピレングリコール(PPG−1500 三井武田ケミカル(株))を1410重量部配合する代わりに、同じポリプロピレングリコールを900重量部、上述で調製した化合物3を561重量部用いたこと、および、そのほかの材料の配合量を表2に示す内容に変更したこと以外は、比較例1と同様にポリウレタンフィルムを得て、これを比較例2とした。
Claims (3)
- ポリウレタン樹脂中のリン濃度が、1400ppm以上20000ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載の難燃性ポリウレタン樹脂。
- 繊維基材表面に接着層を介してポリウレタン樹脂中間層が積層され、さらに表皮層が積層されてなる合成皮革であって、上記中間層が、請求項1または2に記載の難燃性ポリウレタン樹脂を用いて形成されていることを特徴とする難燃性合成皮革。
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