以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
(本実施形態に係る遮光装置10の構成)
まず、本実施形態に係る遮光装置10の構成を説明する。図1、図2及び図3は、本実施形態に係る遮光装置の構成を示した概略図であり、図2は、スクリーンが展開された状態を示し、図3は、スクリーンが巻き取られた状態を示す。
本実施形態に係る遮光装置10は、図1に示すように、例えば、乗用自動車等の車両100に備えられたリヤウインド102を遮光するために用いられ、リヤウインド102の室内側に設置される。
なお、遮光装置としては、リヤウインドに対して設置される構成に限られず、フロントウインドやサイドウインドに設置される構成であってもよい。また、遮光装置としては、車両の窓に設置される構成に限られず、種々の窓に対して設置することが可能である。
この遮光装置10は、図1、図2及び図3に示すように、巻取機構14によって巻かれたシート状の遮光部材の一例としてのスクリーン12を備えている。
スクリーン12は、遮光性を有する布材等により構成されており、窓の一例としてのリヤウインド102に対して展開されることにより遮光するようになっている。具体的には、スクリーン12は、一端側が巻き取られ、その一端とは反対側(対向する側)の他端側が引き出されることにより展開される。
なお、以下では、スクリーン12が巻き取られる側(巻取機構14の配置側(図中の符号K側))を装置の基端側とし、スクリーン12が引き出される側(図中の符号S側)を装置の先端側として説明する。また、展開されたスクリーン12の基端部及び先端部を上下方向にして見たときに、スクリーン12の側方側に位置する端部をスクリーン12の側端部とし、一方の側端部から他方の側端部へ向かう方向(図中のW方向)をスクリーン12の幅方向とし、スクリーン12が引き出される方向(図中のH方向)をスクリーン12の引出方向として説明する。
巻取機構14は、スクリーン12の基端部側に配置されており、スクリーン12の幅方向に沿って延び設けられている。この巻取機構14は、スクリーン12を巻き取る巻取り部材の一例としての巻取軸(図示省略)を有している。この巻取軸には、スクリーン12の基端部がスクリーン12の幅方向一端から他端にわたって固定されている。
巻取機構14の巻取軸は、図示しない渦巻きコイルスプリング等の付勢手段によって、常に自らの軸芯周りの一方へ向けて付勢されており、付勢手段の付勢力に対抗する外力が作用しない限りにおいては付勢手段の付勢力によりスクリーン12が巻取軸の外周部に巻き取られるようになっている。
スクリーン12の先端部には、スクリーン12の先端部を支持する支持部材の一例としてのスクリーン支持部材16が固定されている。
スクリーン支持部材16は、スクリーン12の幅方向に沿って延び設けられており、スクリーン12の幅方向一端から他端にわたってスクリーン12を支持するようになっている。
また、巻取機構14の長手方向一端部側及び他端部側には、スクリーン12の側端部に沿ってスクリーン12の引出方向へ直線状に延びる一対の案内部材18が配置されている。
一対の案内部材18には、スクリーン支持部材16をスクリーンの引出方向に案内するための案内レール18Aが、スクリーン12に対向する側(一対の案内部材18が対向する内側)にスクリーン12の側端部に沿って直線状に形成されている。案内レール18Aは、スクリーン12の側端部に沿って形成される溝部で構成されている。
また、一対の案内部材18は、先端が内側に向けられており、案内部材18の間隔が、基端側から先端側に向けて徐々に狭くなっている。
なお、案内部材18は、基端部を支点に先端部側が巻取機構14側に移動して、巻取機構14に対して折り畳まれる構成とされていても良い。
スクリーン支持部材16には、スクリーン12を展開させる展開位置へ移動可能にスクリーン支持部材16を案内レール18Aに対して支持する支持軸20が設けられている。
この支持軸20が案内レール18Aに沿って移動することにより、スクリーン支持部材16は、スクリーン12を展開させる展開位置(図2参照)と、スクリーン12が巻き取られる巻取位置(図3参照)との間を移動するようになっている。
支持軸20は、スクリーン支持部材16の両端部にそれぞれ設けられており、それぞれがスクリーン支持部材16に対してその長手方向に沿ってスライド移動可能とされている。具体的には、図4に示すように、スクリーン支持部材16は筒状とされ、その内側を支持軸20が、スクリーン支持部材16から突出する突出方向及びスクリーン支持部材16に収容される収容方向にスライド移動可能とされている。
なお、スクリーン支持部材16は、その一部を切り欠く切欠部が形成された構成であってもよく、例えば、断面C字形状とされていても良い。
支持軸20は、長手方向中央部に形成された大径部20Aと、長手方向両端部に形成され大径部20Aよりも小径とされた小径部20Bを有している。大径部20Aは、スクリーン支持部材16内に配置され、小径部20Bは、スクリーン支持部材16の長手方向両端の側壁16Aに形成された貫通穴17から外側に突出している。なお、支持軸20の大径部20Aは、貫通穴17の穴径よりも大径とされている。
また、支持軸20の大径部20Aとスクリーン支持部材16の側壁16Aとの間には、ガタを防止するための付勢手段としての圧縮ばね28が配置され、圧縮ばね28は、支持軸20の小径部20Bに取り付けられている。圧縮ばね28は、支持軸20の大径部20Aとスクリーン支持部材16の側壁16Aを押圧することにより、支持軸20を収容方向へ付勢している。
図3に示すように、支持軸20が案内部材18の基端側に移動すると、一対の案内部材18の基端側の間隔が広くされていることにより、圧縮ばね28の付勢力に対抗して支持軸20がスクリーン支持部材16から引き出されて突出方向に移動する。
図2に示すように、支持軸20が案内部材18の先端側に移動すると、一対の案内部材18の先端側の間隔が狭くされていることにより、圧縮ばね28の付勢力により支持軸20が収容方向に移動する。
また、案内部材18の基端部(巻取機構14側の端部)には、プーリ22が回転可能に支持されており、案内部材18の先端部には、プーリ23が回転可能に支持されている。このプーリ22及びプーリ23には、環状にされたワイヤ24が巻き掛けられている。
ワイヤ24には、支持軸20が固定されており、ワイヤ24が循環移動することにより、支持軸20が案内レール18Aに沿って移動するようになっている。
巻取機構14には、駆動モータ26が配置されており、プーリ22が駆動モータ26から駆動力を付与されて回転することでワイヤ24が循環移動するようになっている。
この構成によれば、駆動モータ26によってプーリ22が一方へ回転すると、ワイヤ24が循環移動する。ワイヤ24が循環移動すると、支持軸20が案内レール18Aに沿って先端側へ移動し、スクリーン支持部材16が展開位置に移動する。
これにより、巻取機構14の巻取軸を付勢する付勢手段の付勢力に対抗してスクリーン12が引き出されて、スクリーン12がリヤウインド102の室内側で展開され、室外の光がスクリーン12によって遮られる。
また、駆動モータ26によってプーリ22が他方へ回転すると、ワイヤ24が循環移動する。ワイヤ24が循環移動すると、支持軸20が案内レール18Aに沿って基端側へ移動し、スクリーン支持部材16が巻取位置に移動する。
これにより、巻取機構14の巻取軸を付勢する付勢手段の付勢力により、スクリーン12が巻き取られる。
ここで、本実施形態に係る遮光装置10は、リヤウインド102端部の隙間を覆うための補助遮光部材を備えている。補助遮光部材は、連動機構によって、スクリーン支持部材16の展開位置への移動に連動して支持軸20に対してリヤウインド102端部の隙間に向けて回転又はスライド移動するようになっている。以下に、本実施形態に係る遮光装置10に適用可能な補助遮光部材及び連動機構の複数の具体的な構成を第1実施例及び第1〜第4の参考例として説明する。
なお、図1、図2及び図3は、第1実施例を適用した場合の遮光装置の構成を示している。
(第1実施例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成)
次に、第1実施例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を説明する。図5及び図6は、第1実施例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を示す概略図である。
第1実施例では、図5に示すように、補助遮光部材としての遮光板30が、スクリーン支持部材16に設けられている。このスクリーン支持部材16には、遮光板30をスライド可能に支持する遮光板支持部材32が設けられている。
遮光板支持部材32は、スクリーン支持部材16の長手方向両端部に配置されており、遮光板30の長手方向両端部をそれぞれ支持している。
遮光板30は、先端側へ移動する第1位置(図5において実線で示す遮光板30、図6(A)参照)と、基端側へ移動する第2位置(図5において二点鎖線で示す遮光板30、図6(B)参照)との間をスライド移動可能とされている。スクリーン支持部材16が展開位置に位置する場合において、遮光板30は、第1位置でリヤウインド102の上端部の隙間を覆い、第2位置でリヤウインド102の上端部の隙間を露出させる。
遮光板30の先端部は、リヤウインド102の上端部の形状に対応して外側に膨出する湾曲状に形成されている。
第1実施例に係る連動機構31は、支持軸20のそれぞれに形成された一対のガイドピン34と、遮光板30に形成されガイドピン34をそれぞれガイドする一対のガイド孔36とを備えて構成されている。
ガイドピン34は、突出方向及び収容方向に移動する支持軸20と一体に移動する。なお、ガイドピン34のスクリーン支持部材16に対する相対移動を許容する長孔38が、スクリーン支持部材16にその長手方向に沿って形成されている(図2及び図3参照)。また、ガイドピン34の先端には、ガイドピン34のガタを抑えるためのプレート39が設けられている。
各ガイド孔36は、遮光板30の基端側から先端側にいくにつれて徐々に長手方向中央側から長手方向外側に向かうように直線状に形成されており、遮光板30の移動方向に対して傾斜している。一対のガイド孔36の間隔は、遮光板30の基端側から先端側にかけて広くなっている。
第1実施例の構成によれば、図6(A)に示すように、支持軸20が収容方向へスライド移動すると、一対のガイドピン34がスクリーン支持部材16の長手方向中央側に移動し、ガイドピン34がガイド孔36の内壁を押す。このとき、ガイドピン34は、長孔38をその形成方向に沿って移動する。ガイドピン34がガイド孔36の内壁を押すことにより、遮光板30が支持軸20に対してスライド移動して、遮光板30が第1位置に移動する。これにより、遮光板30でリヤウインド102端部の隙間を覆うことができ、スクリーン12を展開した際の見栄えが向上する。
また、図6(B)に示すように、支持軸20が突出方向へスライド移動すると、一対のガイドピン34がスクリーン支持部材16の長手方向外側に移動し、ガイドピン34がガイド孔36の内壁を逆方向に押す。このとき、ガイドピン34は、長孔38をその形成方向に沿って移動する。ガイドピン34がガイド孔36の内壁を逆方向に押すことにより、遮光板30が支持軸20に対してスライド移動して、遮光板30が第2位置に移動する。
このように、第1実施例の構成では、遮光板30を支持軸20に対してスライド移動させるので、支持軸20と遮光板30とが一体にリヤウインド102端部の隙間に向けて移動する構成に比べて、装置が大掛かりとならない。従って、第1実施例の構成によれば、リヤウインド102端部の隙間を覆うことが可能な遮光装置において、装置小型化を図ることができる。
上述のように、第1実施例の構成では、スクリーン支持部材16の長手方向に沿って直線状にされた長孔38が形成されていたが、図6A〜図6Cに示すように、スクリーン支持部材16を回転させるように形状を替えた長孔37が形成された構成であってもよい。 この長孔37は、図6A(B)に示すように、スクリーン支持部材16の長手方向に沿って延びる一端部37Aと、スクリーン支持部材16の長手方向に沿って延びる他端部37Eと、一端部37Aと他端部37Eとの間に形成されスクリーン支持部材16の長手方向に沿って延びる中間部37Cと、一端部37Aと中間部37Cとの間に形成されスクリーン支持部材16の長手方向外側から中央側にいくにつれて徐々にスクリーン支持部材16の基端側へ周方向に沿ってずれる変化部37Bと、他端部37Eと中間部37Cとの間に形成されスクリーン支持部材16の長手方向外側から中央側にいくにつれて徐々にスクリーン支持部材16の基端側へ周方向に沿ってずれる変化部37Dと、有している。
これにより、支持軸20が収容方向へスライド移動すると、図6B(A)、(B)に示すように、一方のガイドピン34が長孔37の一端部37Aから変化部37Bを経て中間部37Cに案内され、一方のガイドピン34が長孔37の変化部37Bの内壁を押す。
また、他方のガイドピン34が長孔37の他端部37Eから変化部37Dを経て中間部37Cに案内され、他方のガイドピン34が長孔37の変化部37Dの内壁を押す。
これにより、スクリーン支持部材16が、リヤウインド102端部の隙間に向かう方向へ回転する。また、ガイドピン34は、それぞれ、ガイド孔36の内壁を押しながらガイド孔36を移動し、遮光板30が第1位置にスライド移動する。このように、ガイドピン34は、長孔37を移動するとともに、ガイド孔36を移動する。
また、支持軸20が突出方向へスライド移動すると、図6C(A)、(B)に示すように、一方のガイドピン34が長孔37の中間部37Cから変化部37Bを経て一端部37Aに案内され、一方のガイドピン34が長孔37の変化部37Bの内壁を逆方向に押す。 また、他方のガイドピン34が長孔37の中間部37Cから変化部37Dを経て他端部37Eに案内され、他方のガイドピン34が長孔37の変化部37Dの内壁を逆方向に押す。
これにより、スクリーン支持部材16が、リヤウインド102端部の隙間から遠ざかる方向へ回転する。また、ガイドピン34は、それぞれ、ガイド孔36の内壁を逆方向に押しながら、ガイド孔36を移動し、遮光板30が第2位置にスライド移動する。
すなわち、図6A(B)に示すように、ガイドピン34の移動領域において、長孔37の変化部37B及び変化部37D部分が、スクリーン支持部材16を回転させる回転領域とされ、ガイド孔36部分が、遮光30をスライド移動させるスライド移動領域とされている。
図6A〜図6Cに示す構成によれば、スクリーン支持部材16を回転させると共に遮光板30をスライド移動させることができ、リヤウインド102端部の隙間に対する遮光板30の位置を調整しやすくなる。
(第1の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成)
次に、第1の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を説明する。図7及び図8は、第1の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を示す概略図である。
第1の参考例では、図7(A)、(B)に示すように、補助遮光部材としての遮光板40が、スクリーン支持部材16に回転可能に設けられている。この遮光板40は、スクリーン支持部材16に沿って長尺状に形成されている。遮光板40の基端部は、スクリーン支持部材16に形成された開口部16Bを通じて、スクリーン支持部材16に回転可能に支持された支軸43に支持されている。遮光板40の先端部は、リヤウインド102の上端部の形状に対応して外側に膨出する湾曲状に形成されている。
遮光板40は、支軸43を回転中心に回転してスクリーン支持部材16の先端側へ起立する起立位置(図8(B)参照)と、支軸を回転中心に回転して起立位置から傾倒する傾倒位置(図8(A)参照)との間を移動可能とされている。スクリーン支持部材16が展開位置に位置する場合において、遮光板40は、起立位置でリヤウインド102の上端部の隙間を覆い、傾倒位置でリヤウインド102の上端部の隙間を露出させる。
支軸43には、遮光板40を傾倒位置に付勢する付勢手段の一例としてのトーションばね45が取り付けられている。
第1の参考例に係る連動機構41は、回転軸からの距離が一定でない外周を有するカム42を備えている。カム42は、遮光板40の支軸43に同軸的に設けられている。スクリーン支持部材16に対してスライド移動する支持軸20には、カム42に当接して回転させるための板体44が形成されており、板体44は、支持軸20と一体にスライド移動する。この板体44は、スライド移動する支持軸20の直線運動をカム42の回転運動に変換する変換部材としての機能を有する。
具体的には、板体44は、支持軸20及び板体44のスライド移動方向に対して傾斜する傾斜面44Aを有しており、その傾斜面44Aは、図8(B)に示すように、支持軸20が収容方向へスライド移動すると、カム42の外周において回転軸からの距離が相対的に長い部位から徐々に短くなる部位に向けて当接する。これにより、トーションばね45の付勢力に対抗してカム42が回転し、遮光板40が支持軸20に対して回転して遮光板40が起立位置に移動する。これにより、遮光板30でリヤウインド102端部の隙間を覆うことができ、スクリーン12を展開した際の見栄えが向上する。
また、図8(A)に示すように、支持軸20が突出方向へスライド移動すると、カム42の外周において回転軸からの距離が相対的に短い部位から徐々に長くなる部位に向けて当接する。これにより、トーションばね45の付勢力によりカム42が逆回転し、遮光板40が支持軸20に対して回転して遮光板40が傾倒位置に移動する。
このように、第1の参考例の構成では、遮光板40を支持軸20に対して回転させるので、支持軸20と遮光板40とが一体にリヤウインド102端部の隙間に向けて回転する構成に比べて、装置が大掛かりとならない。従って、第1の参考例の構成によれば、リヤウインド102端部の隙間を覆うことが可能な遮光装置において、装置小型化を図ることができる。
なお、カム42を回転させる変換部材としては、板状の板体44に限られず、種々の形状とすることが可能である。
(第2の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成)
次に、第2の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を説明する。図9、図10及び図11は、第2の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を示す概略図である。
第2の参考例では、図9に示すように、補助遮光部材としての遮光部50が、スクリーン支持部材16に一体に設けられている。この遮光部50は、スクリーン支持部材16の径方向外側に突出すると共に、スクリーン支持部材16に沿って長尺状に形成されている。
また、遮光部50は、スクリーン支持部材16と一体に回転して先端側へ起立する起立位置(図10(A)参照)と、スクリーン支持部材16と一体に回転して起立位置から傾倒する傾倒位置(図10(B)参照)との間を移動可能とされている。スクリーン12を展開させる展開位置にスクリーン支持部材16が位置する場合において、遮光部50は、起立位置でリヤウインド102の上端部の隙間を覆い、傾倒位置でリヤウインド102の上端部の隙間を露出させる。
第2の参考例に係る連動機構51は、図10に示すように、スクリーン支持部材16の内壁から支持軸20側(径方向内側)に突出するピン52を備えている。
スクリーン支持部材16の内壁に対向する支持軸20の外壁には、ピン52を案内する案内部の一例としての溝部54が形成されている。溝部54は、支持軸20の長手方向に沿って延びる一端部54Aと、支持軸20の長手方向に沿って延びる他端部54Cと、一端部54Aと他端部54Cとの間に形成され支持軸20の長手方向外側から内側にいくにつれて徐々に支持軸20の周方向にずれる変化部54Bを有している。
これにより、支持軸20が収容方向へスライド移動すると、スクリーン支持部材16のピン52が溝部54の一端部54Aから変化部54Bを経て他端部54Cに案内され、溝部54の変化部54Bの内壁がピン52を押して、スクリーン支持部材16と一体に設けられた遮光部50が支持軸20に対して回転し、遮光部50が起立位置に移動する。
これにより、遮光部50でリヤウインド102端部の隙間を覆うことができ、スクリーン12を展開した際の見栄えが向上する。
また、支持軸20が突出方向へスライド移動すると、スクリーン支持部材16のピン52が溝部54の他端部54Cから変化部54Bを経て一端部54Aに案内され、溝部54の変化部54Bの内壁がピン52を逆方向に押して、スクリーン支持部材16と一体に設けられた遮光部50が支持軸20に対して回転し、遮光部50が傾倒位置に移動する。
このように、第2の参考例の構成では、遮光部50を支持軸20に対して回転させるので、支持軸20と遮光部50とが一体にリヤウインド102端部の隙間に向けて回転する構成に比べて、装置が大掛かりとならない。従って、第2の参考例の構成によれば、リヤウインド102端部の隙間を覆うことが可能な遮光装置において、装置小型化を図ることができる。
なお、ピン52を案内する案内部は、溝部でなく、長孔(スリット)であってもよい。
また、図11(A)、(B)に示すように、スクリーン12の一部を補助遮光部材として用いるように構成してもよい。図11(A)、(B)に示す構成では、スクリーン12の先端部が、遮光部50に形成されたスリット50Aを通じて、遮光部50から外側に突出しており、この突出部12Aが補助遮光部材として機能するようになっている。
この突出部12Aが遮光部50から突出した状態で維持されるように、スクリーン12を保持する保持部56が、遮光部50に設けられている。保持部56は、スクリーン12を複数回折り返して保持している。
また、突出部12Aは、スクリーン支持部材16の長手方向に沿って突出すると共に、リヤウインド102の上端部の形状に対応して外側に膨出する湾曲状に形成されている。
また、突出部12Aは、スクリーン支持部材16及び遮光部50と一体に回転して先端側へ起立する起立位置(図11において二点鎖線で示す遮光部50参照)と、スクリーン支持部材16及び遮光部50と一体に回転して起立位置から傾倒する傾倒位置(図11において実線で示す遮光部50参照)との間を移動可能とされている。
スクリーン支持部材16が展開位置に位置する場合において、スクリーン12の突出部12Aは、起立位置で遮光部50と共にリヤウインド102の上端部の隙間を覆い、傾倒位置で遮光部50と共にリヤウインド102の上端部の隙間を露出させる。
(第3の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成)
次に、第3の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を説明する。図12は、第3の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を示す概略図である。
第3の参考例では、図12(A)、(B)に示すように、補助遮光部材としての遮光部60が、スクリーン支持部材16に一体に設けられている。この遮光部60は、スクリーン支持部材16の径方向外側に突出すると共に、スクリーン支持部材16に沿って長尺状に形成されている。
また、遮光部60は、支持軸20に対してスクリーン支持部材16と一体に回転して先端側へ起立する起立位置(図12(B)参照)と、支持軸20に対してスクリーン支持部材16と一体に回転して起立位置から傾倒する傾倒位置(図12(A)参照)との間を移動可能とされている。スクリーン12を展開させる展開位置にスクリーン支持部材16が位置する場合において、遮光部60は、起立位置でリヤウインド102の上端部の隙間を覆い、傾倒位置でリヤウインド102の上端部の隙間を露出させる。なお、遮光部60は、スクリーン支持部材16と共に、ばね等の付勢部材(図示省略)により傾倒位置に付勢されている。
第3の参考例に係る連動機構61は、案内部材18からスクリーン支持部材16(内側)へ突出するピン62と、スクリーン支持部材16に設けられピン62に当接する当接部64とを備えている。
当接部64は、側面視にて、基端側から先端部に向けて先細となる三角形状(テーパ形状)とされている。当接部64には、ピン62と対向すると共に、スクリーン支持部材16が案内部材18に沿って先端側へ移動する移動する方向に対して傾斜する傾斜面64Aを有している。図12(B)に示すように、スクリーン支持部材16が先端側へ移動すると、傾斜面64Aがピン62に当接することにより、遮光部60は、前記付勢部材(図示省略)の付勢力に対抗して、支持軸20に対してスクリーン支持部材16と一体に回転し、先端側へ起立する起立位置に移動する。これにより、遮光部60でリヤウインド102端部の隙間を覆うことができ、スクリーン12を展開した際の見栄えが向上する。
図11(A)に示すように、スクリーン支持部材16が基端側へ移動すると、遮光部60は、前記付勢部材(図示省略)の付勢力により、支持軸20に対してスクリーン支持部材16と一体に回転して傾倒位置に移動する。
このように、第3の参考例の構成では、遮光部60を支持軸20に対して回転させるので、支持軸20と遮光部60とが一体にリヤウインド102端部の隙間に向けて回転する構成に比べて、装置が大掛かりとならない。従って、第3の参考例の構成によれば、リヤウインド102端部の隙間を覆うことが可能な遮光装置において、装置小型化を図ることができる。
(第4の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成)
次に、第4の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を説明する。図13は、第4の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を示す概略図である。
第4の参考例では、図13に示すように、補助遮光部材としての遮光部70が、スクリーン支持部材16に一体に設けられている。この遮光部70は、スクリーン支持部材16の径方向外側に突出すると共に、スクリーン支持部材16に沿って長尺状に形成されている。
また、遮光部70は、スクリーン支持部材16と一体に回転して先端側へ起立する起立位置(図13において実線で示す遮光部70参照)と、スクリーン支持部材16と一体に回転して起立位置から傾倒する傾倒位置(図13において二点鎖線で示す遮光部70参照)との間を移動可能とされている。スクリーン12を展開させる展開位置にスクリーン支持部材16が位置する場合において、遮光部70は、起立位置でリヤウインド102の上端部の隙間を覆い、傾倒位置でリヤウインド102の上端部の隙間を露出させる。
第4の参考例に係る連動機構71は、図13に示すように、ワイヤ24に固定された固定部材72と、ワイヤ24の長さ方向に移動可能に取り付けられたスライダ74と、固定部材72とスライダ74との間に配置された圧縮ばね76とを備えている。
スライダ74は、ワイヤ24に沿って固定部材72に接離する方向に移動可能に固定部材72の先端側に配置されている。
固定部材72には、凹部72Aが先端側(スライダ74側)に形成されている。スライダ74には、凹部72Aに挿入可能な凸部74Aが、基端側(固定部材72側)に形成されている。凹部72A内の空間には、圧縮ばね76が配置されており、凸部74Aの一部が凹部72Aに挿入されて圧縮ばね76を抑えている。圧縮ばね76は、スライダ74を固定部材72から離間させる方向に押圧している。
スライダ74には、支持軸20が設けられており、支持軸20に対してスクリーン支持部材16及び遮光部70は回転可能とされている。
また、固定部材72には、固定部材72から遮光部70側(スクリーン支持部材16の配置された内側)へ突出するピン78が形成されている。
また、遮光部70(スクリーン支持部材16)には、ピン78が案内される案内部の一例としてのスリット79が形成されている。スリット79は、スクリーン支持部材16が案内部材18に沿って先端側へ移動する移動する方向に対して傾斜している。
なお、ピン78を案内する案内部としては、溝部であっても良い。
これにより、固定部材72が先端側へ移動すると、圧縮ばね76の押圧力に対抗して、固定部材72がスライダ74側へ移動して固定部材72とスライダ74との距離が短くなる。これにより、ピン78がスリット79に案内されて、ピン78がスリット79の内壁を押すことにより、遮光部70は、支持軸20に対してスクリーン支持部材16と一体に回転して先端側へ起立する起立位置に移動する。これにより、遮光部70でリヤウインド102端部の隙間を覆うことができ、スクリーン12を展開した際の見栄えが向上する。
固定部材72が先端側へ移動すると、圧縮ばね76の押圧力により、スライダ74が固定部材72から離間して、固定部材72とスライダ74との距離が長くなる。これにより、ピン78がスリット79に上記と逆方向に案内されて、ピン78がスリット79の内壁を押すことにより、遮光部70は、支持軸20に対してスクリーン支持部材16と一体に回転して傾倒位置に移動する。
このように、第4の参考例の構成では、遮光部70を支持軸20に対して回転させるので、支持軸20と遮光部70とが一体にリヤウインド102端部の隙間に向けて回転する構成に比べて、装置が大掛かりとならない。従って、第4の参考例の構成によれば、リヤウインド102端部の隙間を覆うことが可能な遮光装置において、装置小型化を図ることができる。
(変形例に係る遮光装置110)
次に、変形例に係る遮光装置110の構成について説明する。図14は、変形例に係る遮光装置110の構成を示す概略斜視図である。なお、上記の遮光装置10と同一部分には、同一符号を付して説明する。
変形例に係る遮光装置110は、上記の遮光装置10と同様に、例えば、乗用自動車等の車両に備えられたリヤウインドを遮光するために用いられ、リヤウインドの室内側に設置される。
なお、遮光装置としては、リヤウインドに対して設置される構成に限られず、フロントウインドやサイドウインドに設置される構成であってもよい。また、遮光装置としては、車両の窓に設置される構成に限られず、種々の窓に対して設置することが可能である。
この遮光装置110は、図14に示すように、巻取機構114によって巻かれたシート状の遮光部材の一例としてのスクリーン12を備えている。
スクリーン12は、遮光性を有する布材等により構成されており、窓の一例としてのリヤウインドに対して展開されることにより遮光するようになっている。具体的には、スクリーン12は、一端側が巻き取られ、その一端とは反対側(対向する側)の他端側が引き出されることにより展開される。
なお、以下では、スクリーン12が巻き取られる側(巻取機構114の配置側(図中の符号K側))を装置の基端側とし、スクリーン12が引き出される側(図中の符号S側)を装置の先端側として説明する。また、展開されたスクリーン12の基端部及び先端部を上下方向にして見たときに、スクリーン12の側方側に位置する端部をスクリーン12の側端部とし、一方の側端部から他方の側端部へ向かう方向(図中のW方向)をスクリーン12の幅方向とし、スクリーン12が引き出される方向(図中のH方向)をスクリーン12の引出方向として説明する。
スクリーン12を巻き取る巻取機構114は、スクリーン12の基端部側に配置されており、スクリーン12の幅方向に沿って延び設けられている。この巻取機構114は、スクリーン12を巻き取る巻取り部材の一例としての巻取軸114Aを有している。この巻取軸114Aには、スクリーン12の基端部がスクリーン12の幅方向一端から他端にわたって固定されている。
巻取軸114Aは、スクリーン12の幅方向一端から他端に沿って延び設けられたベース部材113に回転可能に支持されている。具体的には、ベース部材113の両端部のそれぞれに取り付けられた支持部115が、巻取軸114Aを回転可能に支持している。
なお、図14においては、ベース部材113の一端部(図14における右端部)に配置された支持部115のみを図示している。また、ベース部材113は、その両端部がブラケット117によって支持されている。
巻取軸114Aは、図示しない渦巻きコイルスプリング等の付勢手段によって、常に自らの軸芯周りの一方へ向けて付勢されており、付勢手段の付勢力に対抗する外力が作用しない限りにおいては付勢手段の付勢力によりスクリーン12が巻取軸114Aの外周部に巻き取られるようになっている。
スクリーン12の先端部には、スクリーン12の先端部を支持する支持部材の一例としてのスクリーン支持部材16が固定されている。
スクリーン支持部材16は、スクリーン12の幅方向に沿って延び設けられており、スクリーン12の幅方向一端から他端にわたってスクリーン12を支持するようになっている。
また、巻取機構114の長手方向一端部側及び他端部側には、スクリーン12の側端部に沿ってスクリーン12の引出方向へ直線状に延びる一対の案内部材18が配置されている。
一対の案内部材18には、スクリーン支持部材16をスクリーンの引出方向に案内するための案内レール18Aが、スクリーン12に対向する側(一対の案内部材18が対向する内側)にスクリーン12の側端部に沿って直線状に形成されている。案内レール18Aは、スクリーン12の側端部に沿って形成される溝部で構成されている。
また、一対の案内部材18は、先端が内側に向けられており、案内部材18の間隔が、基端側から先端側に向けて徐々に狭くなっている。
さらに、案内部材18は、先端部側が巻取機構114側に移動するように、基端部が支持部119によって回転可能に巻取機構114に支持されている。これにより、先端部側が巻取機構114側に移動して、巻取機構114に対して折り畳まれる。なお、案内部材18は、巻取機構114に対して折り畳まれない構成であってもよい。
スクリーン支持部材16には、スクリーン12を展開させる展開位置へ移動可能にスクリーン支持部材16を案内レール18Aに対して支持する支持軸20が設けられている。
この支持軸20が案内レール18Aに沿って移動することにより、スクリーン支持部材16は、スクリーン12を展開させる展開位置と、スクリーン12が巻き取られる巻取位置との間を移動するようになっている。
支持軸20は、スクリーン支持部材16の両端部にそれぞれ設けられており、それぞれがスクリーン支持部材16に対してその長手方向に沿ってスライド移動可能とされている。具体的には、スクリーン支持部材16は筒状とされ、その内側を支持軸20が、スクリーン支持部材16から突出する突出方向及びスクリーン支持部材16に収容される収容方向にスライド移動可能とされている(図4参照)。
支持軸20は、長手方向中央部に形成された大径部20Aと、長手方向両端部に形成され大径部20Aよりも小径とされた小径部20Bを有している。大径部20Aは、スクリーン支持部材16内に配置され、小径部20Bは、スクリーン支持部材16の長手方向両端の側壁16Aに形成された貫通穴17から外側に突出している。なお、支持軸20の大径部20Aは、貫通穴17の穴径よりも大径とされている。
また、支持軸20の大径部20Aとスクリーン支持部材16の側壁16Aとの間には、ガタを防止するための付勢手段としての圧縮ばね28が配置され、圧縮ばね28は、支持軸20の小径部20Bに取り付けられている。圧縮ばね28は、支持軸20の大径部20Aとスクリーン支持部材16の側壁16Aを押圧することにより、支持軸20を収容方向へ付勢している。
支持軸20が案内部材18の基端側に移動すると、一対の案内部材18の基端側の間隔が広くされていることにより、圧縮ばね28の付勢力に対抗して支持軸20がスクリーン支持部材16から引き出されて突出方向に移動する(図3参照)。
支持軸20が案内部材18の先端側に移動すると、一対の案内部材18の先端側の間隔が狭くされていることにより、圧縮ばね28の付勢力により支持軸20が収容方向に移動する(図2参照)。
なお、スクリーン支持部材16は、その一部を切り欠く切欠部が形成された構成であってもよく、例えば、断面C字形状とされていても良い。
また、案内部材18の先端部には、それぞれ、プーリ23が回転可能に支持されている。2つのプーリ23には、環状にされたワイヤ124が巻き掛けられている。ワイヤ124には、ワイヤ124を両方向へ循環移動させる駆動装置126が配置されている。
ワイヤ124は、駆動装置126から一方側(図14における右側)の案内部材18に至り、その案内部材18の基端側から案内部材18内の一側(車室側(窓とは反対側))を通ってプーリ23に至り、プーリ23に巻き掛けられてから案内部材18内の他側(窓側)を通って案内部材18の基端側で案内部材18から引き出され、スクリーン12の幅方向に沿って反対側(図14における左側)の案内部材18へ至り、その案内部材18の基端側から案内部材18内の一側(車室側(窓とは反対側))を通ってプーリ23に至り、プーリ23に巻き掛けられてから案内部材18内の他側(窓側)を通って案内部材18の基端側で案内部材18から引き出され、駆動装置126に至る。
駆動装置126は、ワイヤ124を挟持すると共に、ワイヤ124を一方及び他方へ送り出すにように構成されている。これにより、ワイヤ124は、循環移動するようになっている。また、駆動装置126に隣接して、駆動装置126の駆動制御するECU(Electronic Control Unit)126Aが配置されている。
各案内部材18内で一側(車室側(窓とは反対側))を通るワイヤ124Aには、支持軸20がそれぞれ固定されており、ワイヤ124が循環移動することにより、支持軸20が案内レール18Aに沿って移動するようになっている。
この構成によれば、駆動装置126によってワイヤ124が、図14における右側へ送り出されると、支持軸20が案内レール18Aに沿って先端側へ移動し、スクリーン支持部材16が展開位置に移動する。
これにより、巻取機構114の巻取軸114Aを付勢する付勢手段の付勢力に対抗してスクリーン12が引き出されて、スクリーン12がリヤウインドの室内側で展開され、室外の光がスクリーン12によって遮られる。
また、駆動装置126によってワイヤ124が、図14における左側へ送り出されると、支持軸20が案内レール18Aに沿って基端側へ移動し、スクリーン支持部材16が巻取位置に移動する。これにより、巻取機構114の巻取軸114Aを付勢する付勢手段の付勢力により、スクリーン12が巻き取られる。
ここで、変形例に係る遮光装置110は、リヤウインドの端部の隙間を覆うための補助遮光部材を備えている。補助遮光部材は、連動機構によって、スクリーン支持部材16の展開位置への移動に連動して支持軸20に対してリヤウインドの端部の隙間に向けて回転移動するようになっている。以下に、変形例に係る遮光装置110に適用可能な補助遮光部材及び連動機構の具体的な構成を第5の参考例として説明する。
なお、変形例に係る遮光装置110においても、上述の第1実施例及び第1の〜第4の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構は適用可能であり、また、後述の第5の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構は、上記の実施形態に係る遮光装置10に対しても適用可能である。
(第5の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成)
次に、第5の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を説明する。図15及び図16は、第5の参考例に係る補助遮光部材及び連動機構の構成を示す概略図である。
第5の参考例では、図15及び図16に示すように、補助遮光部材としての遮光板80が、スクリーン12のスクリーン支持部材16側の端部にスクリーン12に重ねられて設けられている。遮光板80は、例えば、フェルトや樹脂板で構成されている。
また、遮光板80は、一端部がスクリーン支持部材16又はスクリーン12に回転可能に取り付けられた取付端部とされ、他端部がいずれの部材にも固定されずに自由状態とされた自由端部となっている。これにより、遮光板80は、取付端部を回転中心として自由端部が回転して先端側へ起立する起立位置(図16(C)参照)と、取付端部を回転中心として自由端部が逆方向に回転して起立位置から傾倒する傾倒位置(図16(A)参照)との間を移動可能とされている。
また、遮光板80の先端部は、リヤウインドの上端部の形状に対応して外側に膨出する湾曲状に形成されている。
これにより、スクリーン12を展開させる展開位置にスクリーン支持部材16が位置する場合において、遮光板80は、起立位置でリヤウインドの上端部の隙間を覆い、傾倒位置でリヤウインドの上端部の隙間を露出させる。
第5の参考例では、支持軸20が固定部材83に固定されており、固定部材83は、支持部85によってワイヤ124に回転可能に支持されている。固定部材83は、案内部材18の長手方向と直交する方向を回転軸として回転するようになっている。
第5の参考例に係る連動機構81は、支持軸20と一体に移動し遮光板80を操作するための操作部材82を備えている。操作部材82は、一端部が固定部材83に固定されており、他端部が支持軸20に沿って遮光板80(スクリーン12)側に延出されている。
操作部材82は、支持軸20と所定の間隔をおいて、支持軸20よりも基端側に配置されている。また、操作部材82とスクリーン支持部材16との間には、スクリーン支持部材16の移動方向(基端から先端に向かう方向)において、遮光板80の厚みと同程度又はそれ以上の隙間A(図15参照)が形成されている。
操作部材82の先端部は、遮光板80とスクリーン12との間に差し込み可能とされており、スクリーン12に沿って扁平状に形成されている。操作部材82の先端部には、遮光板80に接触して操作するための第1操作面82Aが形成されている。第1操作面82Aは、スクリーン12に沿った方向に形成されている。
操作部材82の先端部は、その一部が、遮光板80とスクリーン12との間に、スクリーン12の巻き取り状態を含めて常時に差し込まれた状態とされている。なお、操作部材82の先端部が遮光板80とスクリーン12との間に案内されるように構成される場合には、遮光板80とスクリーン12との間から外れた位置に配置される構成であってもよい。
操作部材82の中間部には、第1操作面82Aと連続し、基端部(固定部材83側)にいくにつれて徐々に立ち上がるように捻られた第2操作面82Bが形成されている。
操作部材82の基端部には、第2操作面82Bと連続し、支持軸20に対向する第3操作面82Cが形成されている。
第3操作面82Cは、第1操作面82Aに対して、例えば、90度の角度を有している。なお、第3操作面82Cと第1操作面82Aとの角度は、異なればよく、角度差が90度である必要はない。
第5の参考例の構成では、支持軸20が収容方向へスライド移動すると、図16(A)に示すように、まず、スクリーン12と遮光板80との間に差し込まれた操作部材82の先端部が、スクリーン12の幅方向中央部へ進行する。このとき、第1操作面82Aにより、遮光板80は、スクリーン12から浮き上がった状態を維持する。
さらに、支持軸20が収容方向へスライド移動すると、図16(B)に示すように、操作部材82の第2操作面82Bが、遮光板80に接触し始め、第2操作面82Bによって遮光板80が徐々に立ち上がり、遮光板80は、傾倒位置から起立位置に移動していく。
さらに、支持軸20が収容方向へスライド移動すると、図16(C)に示すように、操作部材82の第3操作面82Cが、遮光板80に接触し、第3操作面82Cによって遮光板80が起立位置に移動する。遮光板80は、第3操作面82Cとスクリーン支持部材16との間に挟まれて起立位置で保持される。これにより、遮光板80でリヤウインド端部の隙間を覆うことができ、スクリーン12を展開した際の見栄えが向上する。
また、支持軸20が突出方向へスライド移動すると、遮光板80は、その自重により、操作部材82の第3操作面82C、第2操作面82B及び第1操作面82Aの順に接触しながら回転して、傾倒位置に移動する。
このように、第5の参考例の構成では、遮光板80を支持軸20に対して回転させるので、支持軸20と遮光板80とが一体にリヤウインド端部の隙間に向けて回転する構成に比べて、装置が大掛かりとならない。従って、第5の参考例の構成によれば、リヤウインド端部の隙間を覆うことが可能な遮光装置において、装置小型化を図ることができる。
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。