JP5402001B2 - 回転電機の冷却構造およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、回転電機の冷却構造およびその製造方法に関するものである。
従来から通電によるステータのコイルの発熱及び内部磁束の影響によるステータコアの発熱を冷却するため、ステータ外周のハウジング部分に冷却液通路を備える電動機の冷却構造が知られており、この冷却液通路はハウジングの鋳造時に中子を使用することにより形成して冷却液の水密性を確保するようにしている。
しかしながら、中子により冷却液通路を形成する場合には、中子の位置ずれを考慮して水路周囲のハウジング肉厚を厚肉とする必要があり、結果としてハウジング外径が大きくなり、車体フロアとの干渉を避ける必要等から、電動機のレイアウトの自由度が低くなるという問題点があり、また、製造時においても、中子の位置出しに時間がかかり、ハウジング製造コストが高くなるという問題点があった。
上記した問題点を解消するため、冷却水の電動機内部への漏れを防止しつつ冷却性能を向上させようとする電動機の冷却構造が提案されている(特許文献1参照)。これは、環状の冷却溝を備えるハウジングの内周面に焼き嵌めによってステータを固定して、ステータの外周面とハウジング内周面とで冷却水ジャケットを構成し、冷却水の電動機内部への漏れを、ステータコアの少なくとも焼き嵌め部に接着剤を塗布することにより水密性を確保するようにしている。
特開2004−357472号公報
ところで、上記従来例のように、ハウジング内周とステータ外周とを常時接触させるためにハウジング内周とステータ外周との締め代を大きくして焼き嵌め等で固定した場合に、ハウジングには大きいフープ応力が発生する。ところで、ハウジングの素材として、例えば、ステータより線膨張係数が大きいアルミニウム系金属が使用されることが一般的である。しかし、このような場合には、発生するフープ応力をこのハウジング材の許容応力以下に抑えるために、水路周囲のハウジング肉厚を厚肉とする必要がある。結果として、ハウジング外径が大きくなり、この場合においても、車体フロアとの干渉が発生する等、レイアウトの自由度が低くなるという不具合が解消できない。また、ハウジング内周とステータ外周との締め代を大きくして焼き嵌め等で固定した場合には、ハウジングの変形も大きくなり、ハウジングのシール面やロケート穴、ボルト挿入穴等のハウジング寸法精度が低下するという不具合もある。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、冷却性能および冷却液の漏れに対する信頼性を向上させつつハウジング肉厚増加の抑制に好適な回転電機の冷却構造およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、内周面に冷却液を流通させる冷却液通路を形成する冷却溝を備えるハウジングと、前記ハウジングより大きい弾性係数を備える金属により薄肉円筒状に形成され、前記ハウジング内周面に嵌合固定されて前記冷却液通路を形成する冷却溝を内周側から閉塞すると共に、内周側にステータを保持する保持部品と、を備え、前記保持部品は、その外周面に冷却液通路を形成する中子を保持させた状態で、ハウジングの鋳造型に据え付けて、ハウジングの鋳造時に鋳ぐるみにより一体形成して固定されるようにした。
したがって、本発明では、ハウジングより大きい弾性係数を備える金属により薄肉円筒状に形成され、ハウジング内周面に嵌合固定されて前記冷却液通路を形成する冷却溝を内周側から閉塞する保持部品を備えるため、冷却液通路の内周側の肉厚寸法を薄肉にすることが可能となり、その分だけ、ハウジング外径を小さくすることができる。
また、その弾性係数をハウジングの弾性係数より大きくした金属により形成された保持部品がその高い弾性によりハウジングの周壁内面に密着するため、ハウジングに生じるフープ応力が過大となることを抑制でき、冷却液通路の周囲のハウジング肉厚も比較的薄肉とでき、前記冷却液通路の内周側肉厚の減少と相まって、ハウジング外径をより小型化できる。結果として、車体フロア等の他部品との干渉が発生することを防止でき、レイアウトの自由度を高くできる。
さらに、保持部品は、その外周面に冷却液通路を形成する中子を保持させた状態で、ハウジングの鋳造型に据え付けて、ハウジングの鋳造時に鋳ぐるみにより一体形成して固定されることにより、その位置精度および形状精度が確保でき、また、鋳造型に保持部品を据え付けるだけで容易に位置出しを行うことが可能となり、製造コストを低く抑えることができる。
以下、本発明の回転電機の冷却構造およびその製造方法を各実施形態に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明を適用した回転電機(モータ、または発電機、またはモータ兼発電機)の冷却構造およびその製造方法の第1実施形態を示す回転電機の断面図である。図1において、回転電機1のハウジング2は、一方が開いた略円筒状の周壁2Aと、この周壁2Aと一体に連なって軸方向一端を閉塞する側壁2Bと、周壁2Aの開口内に嵌合して軸方向他端を閉塞する側板2Cと、からなる。ハウジング2の周壁2Aは側板2Cが嵌合した部分より更に軸方向に延長され、その先端には、図示しない他のハウジング類との連結部となるフランジ2Dを備える。ハウジング2内には、円柱形のロータ3が収容される。ロータ3は、その回転軸3Aの両端がそれぞれベアリング4を介して側壁2B、側板2Cに支持され、回転軸3Aを中心に回転自在となっている。前記ハウジング2の周壁2Aの内周面には、円筒状の保持部品6が嵌合されている。また、保持部品6の内周面に円筒形のステータ5が、ロータ3の外周を取囲むように配置される。ステータ5の内周面とロータ3の外周面との間には、所定の間隙が設けられている。
なお、回転軸3Aの側壁2Cを貫通した先端側は、図示しないクラッチ機構を介してエンジンに連結されており、また、側壁2Bを貫通した先端側は、図示しない変速機の入力軸に連結され、変速機を介して車両の駆動系統に連結されている。従って、車両はエンジンよりの駆動力と回転電機1の駆動力とのいずれか一方及び両者の駆動力により走行可能となっている。
前記保持部品6が嵌合するハウジング2の周壁2Aの内周面には、冷却液通路7を構成する冷却溝7Aが、例えば、円周方向に連ねて環状に形成され、保持部品6はこの冷却溝7Aを軸方向に跨いで周壁2Aの内周面に嵌合している。前記保持部品6と周壁2Aの内周面に形成した冷却溝7Aで形成する冷却液通路7には、周壁2Aに設けた図示しない冷却液入口から冷却液が供給され且つ図示しない冷却液出口から排出されることにより、冷却液が循環流動される。冷却液通路7を循環する冷却液は、薄肉の保持部品6を介在させて内周に嵌合されているステータ5およびステータ5に巻回されているコイル5Aから吸熱して、これらを冷却する。
前記周壁2Aの内周面への円筒状保持部品6の固定は、例えば、ハウジング2の鋳造成型時に鋳ぐるみにより一体形成して固定する方法や、ハウジング2の成形後に焼嵌めや圧入により挿入して固定する方法がある。即ち、鋳ぐるみにより一体成形する場合には、外周面に中子を一体に保持させた保持部品6をハウジング2の鋳型の一部として形成することで、鋳造と同時に保持部品6が一体に固定されたハウジング2を得ることができる。また、ハウジング2の成形後に焼嵌めや圧入する場合には、焼嵌めではハウジング2を加熱昇温させた状態保持部品6を内周に挿入し、後にハウジング2を冷却することにより、また、圧入ではハウジング2を加熱昇温させることなく、予め圧入代を確保する内径寸法に形成されたハウジング2の内周面に挿入することにより、保持部品6が一体に固定されたハウジング2を得ることができる。
そして、本実施形態においては、前記円筒状の保持部品6は、薄肉に形成され、且つその弾性係数をハウジング2の弾性係数より大きくしている。即ち、ハウジング2の弾性係数Ea<保持部品6の弾性係数Es>としている。ハウジング材より弾性係数が大きい薄肉な保持部品6をハウジング2の内周面に配置した構造とすることにより、冷却液通路7の内周側の肉厚寸法を薄肉にすることが可能となり、その分だけ、ハウジング2の外径を小さくすることができる。また、ハウジング2の周壁2Aに作用するフープ応力は、保持部品6を鋳ぐるみでハウジング2に一体化する場合には最小とでき、また、焼嵌めや圧入で一体化する場合においても、保持部品6の弾性係数をハウジング2の弾性係数より大きくしているため、保持部品6がその高い弾性によりハウジング2の周壁2A内面に密着するため、過大となることを抑制できる。したがって、冷却液通路7の周囲のハウジング2の肉厚も比較的薄肉とでき、ハウジング2の外径の増加を抑制でき、前記冷却液通路7の内周側肉厚の減少と相まって、ハウジング2の外径をより小型化できる。結果として、車体フロア等の他部品との干渉が発生することを防止でき、レイアウトの自由度を高くできる。
また、本実施形態においては、前記円筒状の保持部品6の線膨張係数を、ステータ5と概ね同等となる素材により形成している。このように、保持部品6の線膨張係数をステータ5と同等にすることで、ハウジング2の周壁2Aの内周面を形成する保持部品6とステータ5の外周とを常時接触させるための締め代を最小値、例えばゼロ、と非常に小さくすることが可能となり、ハウジング2の変形を微小にすることが可能となる。従って、例えば、ハウジング2がアルミニウム系金属でステータ5より線膨張係数が大きい場合であっても、ハウジング2の内周(保持部品6)とステータ5外周との締め代が低下されることにより、ハウジング2の変形を抑制できる。結果として、ハウジング2に形成するシール面やロケート穴、ボルト挿入穴等のハウジング2の寸法精度の悪化を抑制できる。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)ハウジング2より大きい弾性係数を備えて薄肉円筒状に形成され、ハウジング2の内周面に嵌合固定されて前記冷却液通路7を形成する冷却溝7Aを内周側から閉塞する保持部品6を備えるため、冷却液通路7の内周側の肉厚寸法を薄肉にすることが可能となり、その分だけ、ハウジング2の外径を小さくすることができる。また、その弾性係数をハウジング2の弾性係数より大きくした保持部品6がその高い弾性によりハウジング2の周壁2A内面に密着するため、ハウジング2に生じるフープ応力が過大となることを抑制でき、冷却液通路7の周囲のハウジング2の肉厚も比較的薄肉とでき、前記冷却液通路7の内周側肉厚の減少と相まって、ハウジング2の外径をより小型化できる。結果として、車体フロア等の他部品との干渉が発生することを防止でき、レイアウトの自由度を高くできる。
(イ)保持部品6は、内周側に保持するステータ5と同等の線膨張係数を備えることにより、ハウジング2の周壁2Aの内周面を形成する保持部品6とステータ5の外周とを常時接触させるための締め代を最小値、例えばゼロ、と非常に小さくすることが可能となり、ハウジング2の変形を微小にすることが可能となる。従って、例えば、ハウジング2がアルミニウム系金属でモータステータ5より線膨張係数が大きい場合であっても、ハウジング2内周(保持部品6)とステータ5外周との締め代が低下されることにより、ハウジング2の変形を抑制できる。結果として、ハウジング2に形成するシール面やロケート穴、ボルト挿入穴等のハウジング2の寸法精度の悪化を抑制できる。
(第2実施形態)
図2、3は、本発明を適用した回転電機の冷却構造およびその製造方法の第2実施形態を示し、図2は回転電機の冷却構造の使用する保持部品および中子を示す第1実施例の断面図、図3(A)〜(C)は回転電機の冷却構造の使用する保持部品および中子を示す第2実施例の断面図である。本実施形態においては、保持部品をハウジングの鋳造成型時に鋳ぐるみにより一体形成して固定する構成を第1実施形態に追加したものである。なお、第1実施形態と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図2に示す回転電機1の冷却構造の第1実施例においては、保持部品6をハウジング2の鋳造成型時に鋳ぐるみにより一体形成して固定する方法が採用される。前記冷却液通路7を形成する中子8は、保持部品6をハウジング2に鋳ぐるむ前に、保持部品6の外周に形成させる。冷却液通路7を形成する中子8は、保持部品6の外周面に形成され保持されることにより、その位置精度および形状精度が確保でき、また、鋳造型に保持部品6を据え付けるだけで容易に位置出しを行うことが可能となり、製造コストを低く抑えることができる。従って、冷却液通路7を中子8で形成する場合において、中子8の位置出しに時間がかかり、ハウジング2の製造コストが高くなるという不具合が発生しない。
図3は、保持部品6をハウジング2の鋳造成型時に鋳ぐるみにより一体形成して固定する場合の回転電機1の冷却構造の第2実施例である。前記保持部品6をハウジング2の鋳造成型時に鋳ぐるみにより一体形成して固定する場合に、保持部品6の外周とハウジング2の周壁2Aの内周面との接触境界面から冷媒漏れの信頼性を向上させるため、図3(A)に示すように、鋳ぐるみ前の保持部品6の外周とハウジング素材内周面との接触境界面となる保持部品6の外周に、中子8を形成する前工程若しくは後工程において、ハウジング2と同等の材料にて溶射皮膜9を形成させる。溶射皮膜9はハウジング2の鋳造時にハウジング2を形成する溶湯と接触することにより同質材料であるがために互いを密着させる。従って、保持部品6の外周とハウジング素材内周との接触境界面の密着力が向上し、冷媒漏れの信頼性を向上させることができる。
この場合に溶射皮膜9を、図3(B)に示すように、ハウジング素材内周面との接触境界面となる保持部品6の外周のみだけでなく、中子8を形成する前工程において、保持部品6の外周面の全領域に形成してもよい。この場合においては、溶射皮膜9の上に冷却液通路7を形成する中子8を形成する。中子8で覆われた領域の溶射皮膜9は、ハウジング2の鋳ぐるみ成形後の中子8除去により、冷却液通路7に露出する。このため、冷却液通路7は、その内壁面の全領域がハウジング2を構成する素材により形成されることとなって、冷却液に保持部品6が直接接触することがなく、その腐食を防止することができる。また、図3(C)に示すように、保持部品6の外周面だけでなく、その端面および内周面の全領域に溶射皮膜9を形成する場合には、より一層保持部品6の腐食を防止することができる。
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)、(イ)に加えて以下に記載した効果を奏することができる。
(ウ)保持部品6は、その外周面に冷却液通路7を形成する中子8を保持させた状態で、ハウジング2の鋳造型に据え付けて、ハウジング2の鋳造時に鋳ぐるみにより一体形成して固定されることにより、その位置精度および形状精度が確保でき、また、鋳造型に保持部品6を据え付けるだけで容易に位置出しを行うことが可能となり、製造コストを低く抑えることができる。
(エ)保持部品6は、その表面の少なくともハウジング2に鋳ぐるみにより一体固定される領域において、ハウジング素材と同等の材料により溶射皮膜9が形成されていることにより、溶射皮膜9はハウジング2の鋳造時にハウジング2を形成する溶湯と接触し同質材料であるがために互いを密着させる。従って、保持部品6の外周とハウジング素材内周との接触境界面の密着力が向上し、冷媒漏れの信頼性を向上させることができる。また、溶射皮膜9を中子8で覆われる領域にも実施することにより、冷却液に保持部品6が直接接触することがなく、その腐食を防止することができる。さらに、保持部品6の外周面だけでなく、その端面および内周面の全領域に溶射皮膜9を形成する場合には、より一層保持部品6の腐食を防止することができる。
(第3実施形態)
図4〜図7は本発明を適用した回転電機の冷却構造およびその製造方法の第3実施形態を示し、図4は回転電機の冷却構造の第1実施例を示す要部断面図、図5および図6(A),(B)は回転電機の冷却構造の第2実施例を示す要部断面図、図7(A)〜(C)は回転電機の冷却構造の第3実施例を示す要部断面図である。本実施形態においては、保持部品をハウジングの鋳造成型時に鋳ぐるみにより一体形成して固定する改良した構成を第2実施形態に追加したものである。なお、第1、2実施形態と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図4に示す第1実施例の回転電機1の冷却構造においては、保持部品6をハウジング2の鋳造成型時に鋳ぐるみにより一体形成して固定する場合において、保持部品6のハウジング素材と鋳ぐるみにより嵌り合う両端部分において、その板厚を端部から所定寸法(ハウジング素材と嵌り合う長さ寸法より小さい寸法)に至る範囲で外径寸法を小さく形成することで薄肉部6Aを形成している。即ち、保持部品6の一般断面の板厚Bより薄肉部6Aの板厚Aは薄く(B≧A)形成している。なお、図示例は、ハウジング2の鋳造による保持部品6の鋳ぐるみ後の状態を示すものであり、鋳ぐるみ前においては、第2実施形態と同様に、保持部品6の外周には冷却液通路7を形成するための中子8が固定された状態で鋳造型に据え付けられる。
この構成によれば、鋳ぐるみ時にハウジング素材の溶湯と接触する保持部品6の両端部分の熱容量が薄肉部により小さくできる。このため、鋳ぐるみ時において、ハウジング素材の溶湯と接触する保持部品6の薄肉部6Aの温度上昇が大きくなる。このため、接触面近傍のハウシング素材の溶湯温度との温度差が少なくなると共に、ハウジング素材の溶湯をチル化させることなく、その温度低下を緩やかに抑えることが可能となる。結果として、保持部品6の外周とハウジング素材内周との接触境界面の密着力が向上し、冷媒漏れの信頼性を向上することが可能となる。
また、本実施例によれば、保持部品6の両端の薄肉部6Aと一般肉厚部分との板厚の差による段差部分6Bがハウジング素材により鋳ぐるみされることにより、保持部品6が軸方向に固定されて強固にハウジング2に固定される特徴を備えると共に、前記段差部分6Bにより保持部品6の外周とハウジング素材内周との接触境界面の密着力が更に向上し、より一層冷媒漏れの信頼性を向上することが可能となる。
図5に示す第2実施例の回転電機1の冷却構造においては、保持部品6をハウジング2の鋳造成型時に鋳ぐるみにより一体形成して固定する場合において、保持部品6のハウジング2と鋳ぐるみにより嵌り合う両端部分において、外周に突出する環状の突起10を設ける構成としている。なお、図示例は、ハウジング2の鋳造による保持部品6の鋳ぐるみ後の状態を示すものであり、鋳ぐるみ前においては、第2実施形態と同様に、保持部品6の外周には冷却液通路7を形成するための中子8が固定された状態で鋳造型に据え付けられる。
この構成によれば、保持部品6の両端側に設けた突起10が、鋳ぐるみ時にハウシング素材の溶湯に包まれることにより、保持部品6が軸方向に固定されて強固にハウジング2に固定される特徴を備えると共に、前記突起10により保持部品6の外周とハウジング素材内周との接触境界面の密着力が向上する。また、保持部品6の外周とハウジング2内周との接触境界面に冷媒が浸透した場合においても、ハウジング素材に包まれた突起10により冷媒のそれ以上の浸透を停止させ、冷媒漏れの信頼性を向上させることが可能となる。
前記環状の突起10の形状は、図5に示すように、冷却液通路7に臨む側面で保持部品6から直立しその反対側の側面が傾斜した構成とすることにより、冷媒の浸透を効果的に停止させることができる。また、図6(A)に示すように、左右の側面が傾斜した山形の突起10であっても冷媒の浸透を停止させることができる。また、図6(B)に示すように、図5に示すと同様の形状の突起10を2列に並べて配置することで、より一層冷媒の浸透を効果的に停止させることができる。
図7に示す第3実施例の回転電機1の冷却構造においては、保持部品6をハウジング2の鋳造成型時に鋳ぐるみにより一体形成して固定する場合において、保持部品6のハウジング素材と鋳ぐるみにより嵌り合う両端部分において、外周に突出する軸方向のリブ11を少なくとも一箇所以上に設ける構成としている。なお、図示例は、ハウジング2の鋳造による保持部品6の鋳ぐるみ後の状態を示すものであり、鋳ぐるみ前においては、第2実施形態と同様に、保持部品6の外周には冷却液通路7を形成するための中子8が固定された状態で鋳造型に据え付けられる。
この構成によれば、保持部品6の両端側に設けた複数の軸方向のリブ11が保持部品6の剛性を向上させる。従って、鋳ぐるみ時にハウシング素材の溶湯に包まれ、ハウジング素材溶湯が凝固収縮すると、保持部品6に応力が発生するが、保持部品6の破損を回避でき、保持部品6(両端側)とハウジング素材溶湯との密着性を確保することができる。このため、冷却液通路7からの冷媒漏れの信頼性を向上させることが可能となる。
前記軸方向のリブ11は、図7(A)に示すように、ハウジング素材に接触して鋳ぐるみされる両端部分にのみ設けるのみでよいが、図7(B)に示すように、中子8で取巻く領域にも連続して形成することにより、保持部品6の板厚寸法を全体的に薄肉に形成することができる。また、図7(C)に示すように、第2実施例の環状の突起10と組合わせることにより、保持部品6の剛性を一層増加させることができると共に第2実施例の効果も発揮させることができる。
本実施形態においては、第1実施形態における効果(ア)、(イ)および第2実施形態における効果(ウ)、(エ)に加えて、以下に記載する効果を奏することができる。
(オ)保持部品6は、鋳ぐるみにより一体固定される端部領域において、その板厚を一般断面部より薄く形成されていることにより、保持部品6の両端部分の熱容量が薄肉部6Aにより小さくでき、鋳ぐるみ時において、ハウジング素材の溶湯と接触する保持部品6の薄肉部6Aの温度上昇が大きくでき、ハウジング素材の溶湯をチル化させることなく、その温度低下を緩やかに抑え、保持部品6の外周とハウジング素材内周との接触境界面の密着力が向上し、冷媒漏れの信頼性を向上することが可能となる。
(カ)保持部品6は、鋳ぐるみにより一体固定される端部領域において、その外周部に突出する環状の突起10を備えることにより、突起10が、鋳ぐるみ時にハウシング素材の溶湯に包まれることにより、保持部品6が軸方向に固定されて強固にハウジング2に固定される特徴を備え、保持部品6の外周とハウジング素材内周との接触境界面の密着力が向上する。また、保持部品6の外周とハウジング2内周との接触境界面に冷媒が浸透した場合においても、ハウジング素材に包まれた突起10により冷媒のそれ以上の浸透を停止させ、冷媒漏れの信頼性を向上させることが可能となる。
(キ)保持部品6は、少なくとも鋳ぐるみにより一体固定される端部領域において、その外周部に複数の軸方向リブ11を備えることにより、鋳ぐるみ時にハウシング素材の溶湯に包まれ、ハウジング素材溶湯が凝固収縮して保持部品6に応力が発生するが、保持部品6の破損を回避でき、保持部品6(両端側)とハウジング素材溶湯との密着性を確保することができる。このため、冷却液通路7からの冷媒漏れの信頼性を向上させることが可能となる。
(第4実施形態)
図8〜図12は本発明を適用した回転電機の冷却構造およびその製造方法の第4実施形態を示し、図8は回転電機の冷却構造の第1実施例を示す要部断面図、図9は第1実施例のハウジング構造のみを示す断面図、図10は回転電機の冷却構造の第2実施例を示す要部断面図、図11及び図12は第2実施例のハウジング構造のみを示す断面図及び測面図である。本実施形態においては、保持部品にベアリング保持壁を構成するハウジングの側壁を一体化させて形成した構成を第1、2実施形態に追加したものである。なお、第1、2実施形態と同一装置には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
図8,9に示す回転電機の冷却構造の第1実施例においては、回転電機1のハウジング2は、略円筒状の周壁2Aと、周壁2Aの内周面に嵌合している薄肉円筒状の保持部品6の一端(図中右端)に連ねて一体的に形成され、周壁2Aの軸方向一端を閉塞する側壁2Bと、周壁2Aの他端の開口内に嵌合して軸方向他端を閉塞する側壁2Cと、から構成している。
即ち、薄肉円筒状の保持部品6は、ハウジング2の周壁2Aの内周面の冷却液通路7を構成する冷却溝7Aを軸方向に跨いで周壁2Aの内周面に嵌合しており、側壁2Bは薄肉円筒状の保持部品6の一端(図中右端)に連ねて一体的に形成された円盤状の薄肉部品で形成されている。なお、前記保持部品6のハウジング2の周壁2A内面への固定方法は、第1〜3実施形態のいずれかの取付け方法により固定されている。
前記ハウジング2の周壁2Aは、その一端(図中右端)に一部が図示されている変速機ケース21の端部が結合され、また、その他端(図中左端)のフランジ2Dには図示しないエンジン(シリンダブロック)が結合される。
前記保持部品6及び側壁2Bは、有底円筒形状をなして一体に形成されており、鋳造以外の薄肉金属板をプレス加工(深絞り加工)等による製造方法により形成することができる。なお、図示例では、円筒状の保持部品6と円盤状の側壁2Bとを一体となるよう成形しているが、前記両者を別工程で形成した後、溶接等により一体化させて形成してもよい。
前記周壁2Aの内周面には、フランジ2D側において大径となりフランジ2Dから離れる側において小径となる段付部分22が形成されている。側壁2Cは前記周壁2Aの段付部分22を跨いで大径部と小径部とに嵌合する段付形状の外周部23を備え、周壁2Aに対して段付端面同士を接触させることにより軸方向に位置決めされて、大径部の外周に配置したシールリング24によるシール状態で周壁2Aに対して固定されている。
前記側壁2B,2Cの内周端には、ベアリング4が保持され、回転軸3Aが回転可能に支持される。前記回転軸3Aは、側壁2Cに設けたベアリング4に支持され、側壁2Cより前端側に突出された中間軸3A1と、中間軸3A1の後端に溶接などにより一体に結合されると共に側壁2Bに設けたベアリング4に支持され、外周にフランジ3Bを備えたフランジ軸3A2とにより構成されている。側壁2Cには中間軸3A1の外周に接触するオイルシール25が配置されている。
前記保持部品6の内周面には、ステータコイル5Aを保持する回転電機1のステータ5の外周が圧入により取付けられている。また、ステータ5の内周には隙間を介在させてロータ3が配置され、前記ロータ3は、前記回転軸3Aのフランジ軸3A2に設けたフランジ3Bに連結・支持されている。
前記ステータ5とロータ3とは、ハウジング2の周壁2Aと薄肉金属板により形成した両側壁2B,2Cとに囲まれた空間に収容され、両側壁2B,2C内周端のベアリング4により支持した回転軸3Aの(図中左右方向の)軸方向端部のみが、ハウジング2から露出させた状態で構成されている。なお、側壁2Cには、回転センサを構成するピックアップ手段26が配置されると共に、それに対向してフランジ軸3A2の外周には複数の外周突起を備えるピックアップロータ26Aが固定されている。
前記ハウジング2のフランジ2D側の側壁2Cより前方(図中左側)の周壁2A内の空間には、回転軸3Aとしての中間軸3A1のスプラインを備える突出端が配置され、図示しないクラッチ機構がこのスプラインに連結して配置される。前記クラッチ機構は、図示しないエンジンのクランクシャフトと前記回転軸3Aとの間での動力伝達を連結/遮断可能に連結する。前記回転軸3A(中間軸3A1)の後端(図中右側)には、変速機の入力軸27がスプライン結合により連結されている。
また、前記回転軸3A(フランジ軸3A2)の後端(図中右側)には、前記入力軸27を取囲む中空軸28がスプライン結合され、中空軸28の他端は変速機ケース21の前端に配置した油圧ポンプ29に連結されている。即ち、30は変速機のフロントカバー、31はポンプハウジングであり、油圧ポンプ29は内接ギヤによる歯車ポンプを構成している。前記ポンプハウジング31には中空軸28の外周に接触するオイルシール32が配置されている。なお、図示された変速機は、前記油圧ポンプ29による作動油圧により変速要素が作動される有段若しくは無段の自動変速機である。
一般に、鋳造により薄肉製品を形成する場合には、鋳造時の湯回りを確保するためには、例えば、3mm以上の鋳造必要厚さ寸法を必要とする。このため、回転電機1の側壁2Bを鋳造により形成する場合には、側壁2Bの厚さ寸法の制約から、回転電機1と変速機との間隔を狭めることに限界があった。
しかしながら、本実施形態の回転電機1においては、側壁2Bを円盤状の薄板で形成しているため、例えば、3mm未満とすることができ、回転電機1と変速機との間隔を狭めることができる。従って、エンジン、クラッチ機構、回転電機1、変速機からなる動力ユニットの軸方向寸法を短縮することができ、車両へのレイアウトの制約を緩和することができる。
しかも、側壁2Bは保持部品6と一体に形成されているため、部品点数を削減することができると共に、保持部品6を周壁2Aに第1〜3実施形態のいずれかの取付け方法により固定することにより、強固に周壁2Aと一体化でき、その取付け強度も十分に確保することができる。
図10〜図12に示す第2実施例の回転電機の冷却構造およびその製造方法においては、第1実施例における回転電機1を構成する部材をユニット化して構成したものである。即ち、ハウジング2を構成する周壁2Aを外周壁2A0と、内周壁2A1との2重構造により形成している。そして、外周壁2A0は、エンジン(シリンダブロック)と変速機ケース21とを連結する中間ケースとして構成される。また、内周壁2A1は保持部品6に一体となった側壁2Bと前端側の側壁2Cとで回転電機1のハウジング2を構成している。
外周壁2A0と内周壁2A1との嵌合部位には、冷却液通路7を構成する冷却溝7Aが形成されている軸方向両側において、内周壁2A1の外周面にOリング35等のシール手段を挿入した一対の周溝35Aを形成して、シールしており、冷却液通路7へ冷媒を給排させる、図示しない通路を内外周壁2A0,2A1を貫通させて設けるようにしている。その他の構成は第1実施例と同様に構成している。
この実施例の回転電機の冷却構造においては、回転電機1がユニット化されているため、回転電機1単独で組立作業を実施することができ、大型部品となる周壁2A(ここでは外周壁2A0)に回転電機1の各部品(側壁2B,2C、ステータロータ、回転軸等)を組付けて組立作業を行う場合に比較して、容易に組立作業を行うことができ、組立作業性が向上できる効果がある。
本実施形態においては、第1〜第3実施形態における効果(ア)〜(キ)に加えて、以下に記載する効果を奏することができる。
(ク)保持部品6は、回転電機1のロータ3を、軸受け4を介して回転自在に支持する少なくとも一方の側壁2Bを一体に連結して備える例えば、保持部品6及び側壁2Bは、薄肉金属板により一体に形成されていることにより、部品点数を削減することができると共に、保持部品6を周壁2Aに固定することにより、強固に周壁2Aと一体化でき、その取付け強度も十分に確保することができる。
しかも、側壁2Bを円盤状の薄板で形成しているため、例えば、3mm未満とすることができ、回転電機1と変速機との間隔を狭めることができる。従って、エンジン、クラッチ機構、回転電機1、変速機からなる動力ユニットの軸方向寸法を短縮することができ、車両へのレイアウトの制約を緩和することができる。
(ケ)ハウジング2は、前記冷却溝7Aを備えた内周壁2A1と、前記冷却溝7Aを閉塞して内周壁2A1の内周面に嵌合する保持部品6の軸方向端部に固定された一方の側壁2Bと、前記内周壁2A1の開口端に係合させて配置された他方の側壁2Cと、で構成され、内部に、保持部品6の内周に保持させたステータ5と、ステータ5内周側において前記両側壁2B,2Cに軸受け4により回転軸3Aと共に回転可能に配置したロータ3と、を収容して構成され、車両のクラッチ機構を収容して変速機の前方に配置される外側ハウジングとしての外周壁2A0内に嵌合配置されるものであることにより、回転電機1をユニット化でき、回転電機1単独で組立作業を実施することができ、大型部品となる周壁2A(ここでは外周壁2A0)に回転電機1の各部品(側壁2B,2C、ステータ5、ロータ3、回転軸3A等)を組付けて組立作業を行う場合に比較して、容易に組立作業を行うことができ、組立作業性が向上できる効果がある。
本発明の一実施形態を示す回転電機の冷却構造を備えた回転電機の断面図。 本発明を適用した回転電機の冷却構造の第2実施形態における保持部品および中子を示す第1実施例の断面図。 同じく第2実施形態における回転電機の冷却構造の使用する保持部品および中子の態様(A)〜(C)を示す第2実施例の断面図。 本発明を適用した回転電機の冷却構造の第3実施形態における回転電機の冷却構造の第1実施例を示す要部断面図。 同じく第3実施形態における回転電機の冷却構造の第2実施例を示す要部断面図。 同じく第3実施形態における回転電機の冷却構造の第2実施例の別の各例(A)、(B)を示す要部断面図。 同じく第3実施形態における回転電機の冷却構造の第3実施例の各例(A)〜(C)を示す要部正面図および要部断面図。 本発明を適用した回転電機の冷却構造の第4実施形態における回転電機の冷却構造の第1実施例を示す要部断面図。 図8に示す第1実施例の回転電機のハウジング構造を示す断面図。 本発明を適用した回転電機の冷却構造の第4実施形態における回転電機の冷却構造の第2実施例を示す要部断面図。 図10に示す第2実施例の回転電機のハウジング構造を示す断面図。 図11に示す第2実施例の回転電機のハウジング構造を示す背面図。
1 回転電機
2 ハウジング
3 ロータ
4 ベアリング
5 ステータ
6 保持部品
7 冷却液通路
8 中子
9 溶射皮膜
10 突起
11 リブ

Claims (18)

  1. 内周面に冷却液を流通させる冷却液通路を形成する冷却溝を備えるハウジングと、
    前記ハウジングより大きい弾性係数を備える金属により薄肉円筒状に形成され、前記ハウジング内周面に嵌合固定されて前記冷却液通路を形成する冷却溝を内周側から閉塞すると共に、内周側にステータを保持する保持部品と、を備え、
    前記保持部品は、その外周面に冷却液通路を形成する中子を保持させた状態で、ハウジングの鋳造型に据え付けて、ハウジングの鋳造時に鋳ぐるみにより一体形成して固定されることを特徴とする回転電機の冷却構造。
  2. 前記保持部品は、その表面の少なくともハウジングに鋳ぐるみにより一体固定される領域において、ハウジング素材と同等の材料により溶射皮膜が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の冷却構造。
  3. 前記保持部品は、鋳ぐるみにより一体固定される端部領域において、その板厚を一般断面部より薄く形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機の冷却構造。
  4. 前記保持部品は、鋳ぐるみにより一体固定される端部領域において、その板厚を一般断面部より薄く形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載の回転電機の冷却構造。
  5. 前記保持部品は、少なくとも鋳ぐるみにより一体固定される端部領域において、その外周部に複数の軸方向リブを備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の回転電機の冷却構造。
  6. 前記保持部品は、内周側に保持するステータと同等の線膨張係数を備える金属により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の回転電機の冷却構造。
  7. 前記保持部品は、回転電機のロータを、軸受けを介して回転自在に支持する少なくとも一方の側壁を一体に連結して備えることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の回転電機の冷却構造。
  8. 前記保持部品及び側壁は、薄肉金属板により一体に形成されていることを特徴とする請求項7に記載の回転電機の冷却構造。
  9. 前記ハウジングは、前記冷却溝を備えた内周壁と、前記冷却溝を閉塞して内周壁の内周面に嵌合する保持部品の軸方向端部に固定された一方の側壁と、前記内周壁の開口端に係合させて配置された他方の側壁と、で構成され、内部に、保持部品の内周に保持させたステータと、ステータ内周側において前記両側壁に軸受けにより回転軸と共に回転可能に配置したロータと、を収容して構成され、
    車両のクラッチ機構を収容して変速機の前方に配置される外側ハウジング内に嵌合配置されることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の回転電機の冷却構造。
  10. 内周面に冷却液を流通させる冷却液通路を形成する冷却溝を備えるハウジングと、薄肉円筒状に形成され、前記ハウジング内周面に嵌合固定されて前記冷却液通路を形成する冷却溝を内周側から閉塞すると共に、内周側にステータを保持する保持部品と、を備える回転電機の製造方法において、
    前記保持部品は、その外周面に冷却液通路を形成する中子を保持させた状態で、ハウジングの鋳造型に据え付けて、ハウジングの鋳造時に鋳ぐるみにより一体に固定されることを特徴とする回転電機の製造方法
  11. 前記保持部品は、ハウジングより大きい弾性係数を備える金属により薄肉円筒状に形成されることを特徴とする請求項10に記載の回転電機の製造方法。
  12. 前記保持部品は、その表面の少なくともハウジングに鋳ぐるみにより一体固定される領域において、ハウジング素材と同等の材料により溶射皮膜が形成され、
    鋳ぐるみ時に前記溶射皮膜がハウジング素材の溶湯と密着されることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の回転電機の製造方法。
  13. 前記保持部品は、鋳ぐるみにより一体固定される端部領域において、その板厚を一般断面部より薄く形成され、
    鋳ぐるみ時に前記端部領域の温度上昇を促進してハウジング素材の溶湯と密着されることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか一つに記載の回転電機の製造方法。
  14. 前記保持部品は、鋳ぐるみにより一体固定される端部領域において、その外周部に突出する環状の突起を備え、
    鋳ぐるみ時に前記環状の突起がハウジング素材の溶湯に取囲まれることを特徴とする請求項10から請求項13のいずれか一つに記載の回転電機の製造方法。
  15. 前記保持部品は、少なくとも鋳ぐるみにより一体固定される端部領域において、その外周部に複数の軸方向リブを備え、
    鋳ぐるみ時に前記軸方向リブがハウジング素材の溶湯に取囲まれることを特徴とする請求項10から請求項14のいずれか一つに記載の回転電機の製造方法。
  16. 前記保持部品は、内周側に保持するステータと同等の線膨張係数を備える金属により形成されていることを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか一つに記載の回転電機の製造方法。
  17. 前記保持部品は、回転電機のロータを、軸受けを介して回転自在に支持する少なくとも一方の側壁を一体に連結して備えることを特徴とする請求項10から請求項16のいずれか一つに記載の回転電機の製造方法。
  18. 前記保持部品及び側壁は、薄肉金属板により一体に形成されていることを特徴とする請求項17に記載の回転電機の製造方法。
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