JP5401152B2 - 回転型処理装置 - Google Patents
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Description
またさらに、前記回収手段は、前記ブレードブロックを含む筒状体の揺動に対応可能に構成されていることが好ましい。
図1において、12は本実施形態に係るロータリーキルン10の基体となる筒状体、14はその駆動機構部、16は上記筒状体12の加熱機構部、18は過熱水蒸気の発生・供給機構部、20は本ロータリーキルン10の全体的な制御を行う制御部を示している。
筒状体12は、図の左方が封止されている筒状体で構成されており、この封止部を介して、後述する駆動機構部14と接続されている。すなわち、封止部を構成する筒状体12の底板12Bには、内部に導通口12Dを有する駆動用シャフト12Cが固定されており、この駆動用シャフト12CはベースR上に、軸受けm,m’により片持ち方式で支持されている。
上記構成により、筒状体12は、駆動機構部14のモータ14Mの回転に従って、ベルト駆動方式により回転駆動される。いうまでもなく、この回転駆動の回転数等は、前記制御部20からの指示により、任意に調整することができる。
ここで、筒状体12は、電磁波を効率的に吸収し、なおかつ錆び難いような材質(具体的には、例えばSUS430など)により構成することが好ましい。
ここで、原料となる水は、タンクTからポンプPにより、制御部20を介して指示することにより、任意の流量で供給することが可能である。
このようにして、上記筒状体12の内部において、筒状体12自体のIHヒータによる加熱作用、外部から供給される過熱水蒸気(場合によっては、飽和水蒸気)による加熱ないしは乾燥作用が実現される。
蓋部12Aに設けられているピン12Aaは、図4(a)に示すように、首部12A1と頭部12A2から構成されており、また、筒状体12の端面に設けられている係合孔12aは、図4(a),(b)に示すように、上記ピン12Aaの頭部12A2を図中の矢印a方向に挿入した後、上記頭部12A2を図中の矢印b方向にスライド(実際には、蓋部12Aを回動させる)させることで、係合させるものである。
あるいは筒状体12の開口部の内周に雌ネジを設け、一方、蓋部12Aの外周部に雄ネジを設けて、これら二者を螺合させて係止する構成としてもよい。
前述のように、上記筒状体12は、その回転軸上の1点を中心として垂直面内で揺動可能に構成されている。この揺動機構は、例えばベースRの中央部をピン30Pにより回動自在に支承しておき、上記ベースRの他端の近傍等に、サーボモータにより駆動されるシリンダータイプのアクチュエータ32を配して、上記シリンダーのロッドを適宜の長さとし、上記筒状体12の上記他端を上下動させて、筒状体12を水平に維持したり、または傾斜したままとすることにより、上記筒状体12を上述のように揺動させるものである。
揺動のパターンとしては、例えば、筒状体12を右下方へ5度傾斜させて所定時間回転させ、次に筒状体12を水平に戻して所定時間回転、その後、筒状体12を左下方へ5度傾斜させて所定時間回転させるといったサイクルを繰り返すものが挙げられる。
これらの操作を行う際においては、制御部20を介してその指示を行うことにより、上述の動作を実行させることも可能である。
ここで、排出口12Gには、2とおりの設置方式があり、1つ目は筒状体12の開口部の蓋部12Aに直接取り付ける方式、2つ目は上記蓋部12Aから離れた位置に設ける方式である。
なお、この排出口12Gを設ける目的としては、吸排気のバランスをとる以外に、排気中の必要成分を利用するために回収するという目的や、排出した場合に有害物質となる成分を処分するために回収(除去)するという目的がある。
この場合には、筒状体12の開口部の蓋部12Aに排出用のパイプを取り付けておき、必要に応じて、このパイプにホースなどの配管を接続し、その先を吸引装置に接続する。
これにより、筒状体12の開口部からの排出物を確実に回収することが可能になる。
この場合には、例えば、上記筒状体12の開口部の蓋部12Aに取り付けられている排出用のパイプの近傍に、これよりやや広い口径を有する吸気配管を用意し、その先を、吸引装置に接続するのがよい。
ここでは、穀物の1種であるとうもろこしを、焦がさずに目的含水率まで乾燥(焙煎)する場合を説明する。
まず、被処理物に対する今回の処理条件を、制御部20に記憶させる。ここで設定する条件としては、ロータリーキルン10の加熱条件(昇温や降温等の温度パターン),回転条件(回転速度やその上下パターン),揺動条件(傾斜角度,時間,サイクル等),過熱水蒸気を使用する場合は、その温度並びに供給量(速度),処理時間などを挙げることができる。
また、水蒸気を発生させるための水を、過熱水蒸気の発生・供給機構部18の保持タンク内に供給する。
排出口12Gへの排出パイプ(ホース)の取り付け等の準備状況を確認し、問題がなければ、全体の動作を起動し、処理条件が実現されるのを待つ。
次いで、筒状体12の開口部の蓋部12Aを開き、所定量のとうもろこしを筒状体12内に供給する。
その後、筒状体12の開口部の蓋部12Aを閉じて、被処理物の加熱処理を開始する。
また、基準となる条件に適合する被処理物の回収率(回収量/供給量)は、含水率の変化を考慮して、ほぼ90%程度であることが確認できた。
この結果を、例えばテストNo.7,8,9について見ると、筒状体12の設定温度が150〜160℃、過熱水蒸気の設定温度が160〜170℃の場合、とても飲みよい茶葉が調製されており、その際のメチル化カテキン合計量は、無処理のもの(テストNo.1)と比較しても八十数%と高い比率を維持していることが分かる。つまり、本実施形態に係るロータリーキルン10を用いて加湿加熱処理を行うと、一般に熱に弱いとされているメチル化カテキンを殆ど壊すことなく、茶葉を美味しく加工することができるという優れた効果を発揮することがわかる。
12 筒状体
12a 係合孔
12A 筒状体の蓋部
12Aa ピン
12A1 首部
12A2 頭部
12B 筒状体の底板
12C 駆動用シャフト
12D 導通口
12E ブレードブロック(ビーター)
12F ブレード
12G 排出口
14 駆動機構部
m,m’ 軸受け
14M モータ
14B ベルト
14P プーリ
16 加熱機構部
16A 電磁誘導加熱手段(IHヒータ)
18 過熱水蒸気の発生・供給機構部
T 水タンク
P ポンプ
18A IHヒータのコイル
18B 水を通すコイル状配管
20 制御部
30P ピン
32 シリンダータイプのアクチュエータ
R ベース
Claims (4)
- 被処理物の供給・取出し部を有し、前記被処理物を保持する回転可能な筒状体と、
前記筒状体に収容され、前記筒状体の内壁に摺接する、3枚のブレードから構成される1つ以上のブレードブロックと、
前記ブレードブロックを含む筒状体を外部から加熱する加熱手段と、
前記ブレードブロックを含む筒状体内に、過熱水蒸気を供給する過熱水蒸気発生・供給手段と、
前記筒状体を回転可能に支持するベースとを備え、
前記ブレードブロックを含む筒状体は、その回転軸に沿う一端部が回転駆動部に接続されており、他端部には前記被処理物の供給・取出しのための開閉可能な蓋部を有し、前記ベース上の1点を中心として垂直面内で揺動可能であることを特徴とする回転型処理装置。 - 前記ブレードブロックを含む筒状体内に過熱水蒸気を供給する過熱水蒸気発生・供給手段は、電磁誘導加熱により発生させた過熱水蒸気を、前記ブレードブロックを含む筒状体の一端部の、前記回転駆動部との接続部に設けられた挿通管を介して供給するものである、請求項1に記載の回転型処理装置。
- 前記蓋部には、排出量が調整可能な排出口が設けられており、さらにこの排出口の近傍には排出気体を回収するための、吸引手段に接続される回収手段が設けられている、請求項1または2に記載の回転型処理装置。
- 前記回収手段は、前記ブレードブロックを含む筒状体の揺動に対応可能に構成されている、請求項3に記載の回転型処理装置。
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