JP5400787B2 - 照明システムおよび照明システム制御ユニットを備えた手術用顕微鏡 - Google Patents

照明システムおよび照明システム制御ユニットを備えた手術用顕微鏡 Download PDF

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Description

本発明は、視野内において対象領域を観察者に拡大表示することを可能にする観察光学系であって、無段階で調整可能な拡大システムを含み、この拡大システムに観察光学系調整ユニットが配されている、観察光学系と、調整可能な照射野内の対象領域を調整可能な照射強度の照明光で照射するために、対象領域に照明光を供給する調整可能な照明システムであって、照明システム制御ユニットが設けられており、この照明システム制御ユニットが、観察光学系の調整された倍率に関する情報を受け取るために、観察光学系調整ユニットと接続されており、かつ照射野の大きさが視野の大きさに適合するように照明システムを調整するために、照明システムと作用的に結合されている、照明システムとを備える、手術用顕微鏡に関する。
冒頭に述べた種類の手術用顕微鏡は、欧州特許出願公開第0321586A1号から公知である。同明細書には、倍率が調整可能な観察光学系を備え、位置調節可能な照明光学系を有する照明装置を含む手術用顕微鏡が記載されている。観察光学系の倍率を変更する際に、照射野の大きさを視野の大きさに適合させるために、観察光学系を照明装置の光学系と連動させることが提供される。
ドイツ特許第19537868B4号は、結像バックフォーカスが調整可能な手術用顕微鏡を開示している。この手術用顕微鏡は、対象領域用の照明光を発生させることができる照明システムを備える。照明システムのバックフォーカスを手術用顕微鏡の結像バックフォーカスに適合させることを可能にするために、照明システムのバックフォーカスは可変に実施されている。照明バックフォーカスを手術用顕微鏡の結像バックフォーカスと連動させる連動機構が提供されている。結像バックフォーカスを変化させると、顕微鏡の倍率が、またそれに伴って顕微鏡の視野直径も変化することになるので、照明バックフォーカスと結像バックフォーカスとを連動することにより、手術用顕微鏡において照射野の直径が視野の直径に適合されることになる
手術用顕微鏡用の調整可能な照明システムは、さらに、ドイツ実用新案第20310548U1号にも記載されている。このシステムは、異なる照射野直径に対して照明光を集束させることを可能にする。ここでは、照射野内の照明光の照射強度も適切に変更される。
ドイツ特許出願公開第102005011121A1号には、反射光顕微鏡において対物面における光出力を最適に調整する方法が記載され、この反射光顕微鏡は、特に手術用顕微鏡として形成することができる。この顕微鏡によって検査された生体組織内に、過度の強度の照明光に起因する熱損傷が生じるのを回避するために、照明システムの位置調節の際に、対象領域に達する光出力を制御または調節することが提案されている。
神経外科および耳鼻咽喉科の外科医向けに設計された手術用顕微鏡には、キセノンランプなど高出力の光源が使用されている。これらの光源は、対象領域を明るく照射するという所望の効果に加えて、これらの光源から供給される照明光から紫外線および赤外線をフィルタリングして除去しているにも関わらず、対象領域の組織が熱くなる恐れがあるという欠点があった。これは熱損傷のリスクを伴う。出力調整、作業距離、および対象領域に向けられる照明光の集束に応じて、このような手術用顕微鏡の照明システムにより、検査される組織内部に光毒性反応が引き起こされる恐れがある。その結果、組織が損傷を受けることとなる。
従来技術に基づくシステムでは、対象領域に当てる照明にいかなる照射強度を選択するかは、観察者に、通常は手術を行う外科医に委ねられている。彼ら関係者の間では、手術用顕微鏡の照明システムによって与えられる照明光が、患者の組織を傷める恐れがあることが認識されている。手術用顕微鏡のメーカは、使用説明書においてこの危険性について注意を喚起するとともに、できるだけ小さい光源出力で作業するよう推奨している。執刀医は手術開始時に低いランプ出力調整を選択することが多い。しかし、手術用顕微鏡の光学式観察システムの倍率を上げる場合、手術領域に送られる光量を増加せざるをえない。さもなければ視野が暗くなってしまうからである。その結果、手術用顕微鏡を使う作業になると、使用中のシステムに照射野を縮小する機能があっても、照明システムによって照明を当てる領域を大抵は視野よりも大きく調整してしまう。その原因は、外科医らが手術中に、当該手術用顕微鏡を用いる際に照射野の縮小機能を利用しないことが多いことにある。しかしその結果として患者の生体組織に照明光による不要な負荷がかかってしまう。
欧州特許出願公開第0321586A1号 ドイツ特許第19537868B4号 ドイツ実用新案第20310548U1号 ドイツ特許出願公開第102005011121A1号
本発明の課題は、執刀医が手術する領域に照明を当てても、その照明光によって患者の組織が熱による損傷を受ける危険なしに、観察像が十分に明るくなることを可能にする、手術用顕微鏡を提供することである。
この課題は、冒頭に記載の種類の手術用顕微鏡において、照明システム制御ユニットが、第一拡大区間では、照明光の照射強度が一定の状態で照射野の大きさが対象領域内で変化し、第二拡大区間では、照射強度が変化する状態で照射野の大きさが調整されるように、観察光学系の調整された倍率に応じて照明システムを制御する、手術用顕微鏡によって解決される。
本発明の変形形態において、照明システムは、照射野を調整するために位置調節可能な光学系アセンブリを含んでいる。この位置調節可能な光学系アセンブリは、好ましくは少なくとも一枚の位置調節可能なレンズ部材および一枚の位置調節可能な照射野絞りを含む。光学系アセンブリが、レンズ部材および照射野絞りの位置調節のための共通の駆動部材を備えることによって、手術用顕微鏡の非常に高い信頼性での動作が可能になる。
本発明の変形形態では、駆動部材として回転軸が設けられている。これらの軸を回転するには、特に電気モータが適切である。しかし、これに代えてまたはこれに加えて、回転軸を駆動するための回転つまみを回転軸に配することもできる。
本発明の変形形態では、共通の駆動部材が、照射野絞りが開く際、および照射野絞りが閉じる際に、駆動部材に導入された駆動力が照射野絞りに伝達されるように、照射野絞り位置調整機構に作用する。このような位置調整機構は、比較的大きな位置調節力を照射野絞りに導入することができる。このようにすれば、照射野絞りが長期間にわたって頻繁に開閉される場合でも、可動部材の機械的摩耗によって絞りに対する作動力が経時的に増大しても、照射野絞りの確実な動作が可能になる。
本発明の変形形態では、照明システムは、照明光用の光源を備え、この光源に、光源からの照明光の照明光ビームを調整するためのユニットが配されている。照明システムが、照明光ビームを調整するためにスクリーン絞りを含むことが好ましい。このようにすれば、対象領域に向かう照明光の光毒性の閾値を正確に守ることができる。
本発明の変形形態では、拡大システムに、観察光学系の倍率を観察者が選択可能な値に調整するための調整ユニットが配される。
本発明の変形形態では、観察光学系の透過率が、第一拡大区間において略一定であり、観察光学系の透過率が、第二拡大区間においては倍率が上がるほど減少する。
本発明の有利な一実施形態を図に記載し、以下に説明する。
照明システムと照明システム制御ユニットとを備える手術用顕微鏡の概略図である。 高倍率時の手術用顕微鏡の照射野および視野を示す図である。 低倍率時の手術用顕微鏡の照射野および視野を示す図である。 図1の手術用顕微鏡における観察光学系の様々な視野直径に対する透過率を示す図である。 様々に調整された照射野直径に対する手術用顕微鏡の照明システムにおける照明光の強度を示す図である。 様々な照射野直径に対する、対象領域における照明光の照射強度を示す図である。 図1の手術用顕微鏡におけるアセンブリ例を示す図である。 図1の手術用顕微鏡におけるアセンブリ例を示す図である。 図1の手術用顕微鏡におけるアセンブリ例を示す図である。
図1の手術用顕微鏡100は、光軸110を有する焦準可能な顕微鏡主対物システム101を備えた観察光学系を有する。本手術用顕微鏡の観察光学系は、無段階で調整可能な拡大システム104として、位置調節可能なレンズを備える三枚構成のズームを含み、このズームを左観察照射路111および右観察照射路112が通過している。本手術用顕微鏡100により、観察者が、接眼レンズ系115を備える両眼鏡胴113を覗くことによって、視野117において調整可能な倍率で対象領域116を観察することが可能となる。
焦準可能な主対物システム101および調整可能な拡大システム104に各々調整ユニット119、118が配されている。各々の調整ユニット118、119は、図示しない動力式駆動部を含む。
本手術用顕微鏡100は照明システム150を有する。この照明システム150は、対象領域116の照射野152に照明光151を供給する。この照明システム150は光源としてキセノンランプ153を含み、このキセノンランプ153に調整可能なスクリーン絞り154が配されている。キセノンランプ153からの光は、スクリーン絞り154を通って光導波路155に送られる。照明システム150は照射野絞り157を含んでいる。この絞りが光導波路155から出た照明光156で照射される。照明システム150はさらに、調整可能な光学系ユニット158および調整可能な鏡部材159を含んでいる。照射野絞り157から出た照明光160は、調整可能な光学系ユニット158および調整可能な鏡部材159により屈折して対象領域116に達する。そこに照射野152が形成される。
照明システム150には、照明システム制御ユニット175が配されている。照明システム制御ユニット175は、キセノンランプ153の機能を制御するためのユニット176およびスクリーン絞り154を調整するためのユニット177に接続されている。スクリーン絞り調整ユニット177は、図1に図示しない動力式調整部材を含んでいる。
調整可能な光学系ユニット158と調整可能な照射野絞り157が、調整可能な光学系アセンブリ180を構成する。光学系ユニット158および照射野絞り157を調整するために、照明システム150は調整ユニット178を含んでいる。調整ユニット178も、図1に図示しない動力式調整部材を含んでいる。
照明システム150内の鏡部材159は、位置調節可能に実施される。鏡部材159の位置を調節するために、照明システム150は駆動ユニット179を含み、この駆動ユニットも同様に照明システム制御ユニット175に接続されている。
鏡部材159、調整可能な光学系ユニット158、および照射野絞り157の位置を調節することにより、手術用顕微鏡100において、顕微鏡主対物システム101の対物面における照射野152の大きさを視野117の大きさに適合させることができる。このために、照明システム制御ユニット175は、拡大システム104の焦準可能な主対物システム101用の調整ユニット118、119に結合されている。
照明システム制御ユニット175には、入力ユニット190が配されている。この入力ユニット190は、照明システム制御ユニット175の構成を可能にする。特に、接眼レンズ系115または顕微鏡主対物システム101を交換する際に、手術用顕微鏡の観察光学系の変更された結像パラメータに合わせて、照明システム制御ユニット175を調整することができる。照明システム制御ユニット175内では、接眼レンズ系115の倍率に関する情報が保存される。照明システム制御ユニット175には、調整ユニット118、119による主対物システム101および拡大システム104の瞬時に選択された調整が供給される。
接眼レンズ系115の倍率、拡大システム104の倍率、および顕微鏡主対物システム101の位置から、照明システム制御ユニット175は、視野117の大きさ、すなわち対物面における視野117の直径Dsを算出する。対物面は、顕微鏡主対物システム101の焦平面に相当する。
算出された視野直径Dsにのために、次いで照明システム制御ユニット175は、鏡部材159用の駆動ユニット179、ならびに調整可能な光学系ユニット158および照射野絞り157を備える光学系アセンブリ180用の調整ユニット178を、照明システム150によって対象領域116内に生成された照射野152が手術用顕微鏡100の視野117に適合するように制御する。照射野152と視野117を適合させることの利点は、照射野152の直径DLが視野117の直径Dsに調整されることである。しかし、照射野152の直径D2を、視野の直径Dsよりも常に若干大きくなるように変化させることも可能である。
その際、照明システム制御ユニット175は、同時に照射野絞り157を変更しなくても、大きな乃至平均の照射野、すなわち、大きな乃至平均の照射野直径DLの場合、光学系アセンブリ158の位置が調節されるように、照明システム150内の光学系アセンブリ180を制御する。
反対に、平均のおよび小さな照射野、すなわち、平均のおよび小さな照射野直径DLを調整するためには、光学系アセンブリ158の位置を変更不能に保持し、照射野絞り157の開口だけを変化させる。
照射野の大きさを視野の大きさに自動的に連動させることによって、手術用顕微鏡100を用いて手術をする外科医のために、手術用顕微鏡を両眼で見たときの対象領域の可視領域に照明が当たることが常に保証される。同時に、手術用顕微鏡の視野外にある患者の組織構造が照明光による不要な負担から、つまり、望ましくない加熱から保護されるようになる。
図2は観察光学系および照明光学系を低倍率向けに調整した場合の、図1の手術用顕微鏡100を概略的に示すが、照射野152が視野217を覆い、その大きさは視野217に合致する。
図3は観察光学系および照明光学系を高倍率向けに調整した場合の、図1の手術用顕微鏡100を概略的に示すが、照射野352は、同様に視野317を覆い、ここでもその大きさは視野に合致する。
図4は、手術用顕微鏡100における各視野直径に対する観察光学系101、104、115の透過率T、すなわち、接眼レンズ系115から出る光量と対象領域116から出て顕微鏡対物システム101に入る光量の比を曲線401でプロットしたグラフ400を示す。観察光学系101、104、115の倍率を変更する場合は、拡大システム104の位置を調節し、または顕微鏡主対物システム101の焦点を変位させることによって、視野直径Dsを変更する。図1の手術用顕微鏡100の形態では、倍率が高くなるにつれて、視野直径Dsは厳密に単調に縮小することになる。すなわち、視野の大きさおよび直径は、光学システムの観察光学系101、104、115の光学倍率と不可逆的かつ一義的に関連する。
図1の手術用顕微鏡100における観察光学系101、104、115の透過率Tは、視野直径の関数として倍率が比較的低い第一区間402を有する。区間402では、倍率が上がっても、すなわち視野直径Dsが縮小しても観察光学系101、104、115の透過率Tは実質上変化しない。
観察光学系の透過率Tのこの挙動は、特徴的な視野直径Ds *に対応する特定の倍率のとき変化する。この倍率より上では、観察光学系の透過率Tは、第二区間403において倍率が上がるにつれて著しく減少する。特徴的な視野直径Ds *は、グラフ400において、観察光学系の透過率Tを表す曲線401の区間402と区間403の境界を区切る。
図1の手術用顕微鏡100において、比較的低倍率の場合は、観察光学系の倍率を上げることにより視野が狭くなる場合に照明光が集束されるように、照明システム150内の調整可能な光学系ユニット180を変化させることによって、照射野152を視野117の大きさに適合させる。したがって、図1の手術用顕微鏡100において照射野152における照明光の集束を伴うその照明強度Bの上昇を補償するために、キセノンランプ153のランプ出力を調整し、スクリーン絞り154の位置を調節することによって、システムにおいて照射野絞り157を照射する照明光156の強度を低下させる。
図5は、図1の手術用顕微鏡100の照明システム150において照射野絞り157を照射する照明光156の強度と、本システムによって調整される照射野直径DSとの関係を定性的に示した曲線501を含むグラフ500を示す。
図4の区間402に対応する第一区間502において、光強度Iは倍率の上昇に伴って低下する。図4の区間403に対応する第二区間503では、光強度Iは倍率の上昇に伴って上昇する。このとき、対象領域において、照射野における照明光の照明強度Bが図6のグラフ600で示す曲線601に対応する経過をたどるように、照明システム150の位置調節を、特に、観察光学系101、104、115によって調整される倍率に合わせる。つまり、図1の手術用顕微鏡100における照明システム制御ユニット175が、第一倍率区間602では、対象領域116において照明光の照明強度Bが一定のとき照射野152の大きさが変化し、第二倍率区間603では、照明強度Bが変化する状態で照射野152の大きさが調整されるように、観察光学系101、104、115の調整された倍率に従って、照明システム150を制御する。このとき、図1の手術用顕微鏡100の照明システム150は、両眼鏡胴113内の観察画像の輝度の感覚が、観察者にとって、手術用顕微鏡100の観察光学系101、104、115によって調整可能な全ての倍率領域を通じて一定であるように制御される。
対象領域116における照明光の照射野152および照射強度Bを調整するためには、図1の手術用顕微鏡100の照明システム150において、照射野絞り157および光学系ユニット158を、調整ユニット178により動力式調整部材を介して位置調節し、同時に、キセノンランプ153によって照射野絞り157に供給される照明光156の強度を適合させる。
手術用顕微鏡100において照明と視野を連動させるには、照明システムは、稼働サイクルの回数がかなり高くなるように設計しなければならない。なぜなら、手術用顕微鏡において観察光学系を位置調節する度に、照明システムもまた変化するからである。これは、手術用顕微鏡において観察光学系と照明システムを連動させると、照明システムは10年間で22万回位置調節されることに由来する。この場合、照明システム内の照射野絞りの位置調節機構に強い駆動力が必要となる。なぜなら、開口を拡大または縮小するために照射野絞り内の対応する薄板が頻繁に動くと、摩擦のために絞りの可動ユニットの相応の摩耗が引き起こされるからである。10年経過すると、照射野絞りを動かすために必要となる位置調節力は、約20倍以上、約0.05Nから1.00N超にまで上昇することになる。このように位置調節力が高い場合、通常なら照射野絞り内に組み込まれる戻しばねは通例は設置されない。しかし、相当期間にわたって絞りを確実に調整するためには、どんな動作状況でも照射野絞りの位置を調整するために、十分に大きな位置調節力が絞りに導入されることが保証されなければならない。
したがって、図の手術用顕微鏡100において照明と視野を連動させるためには、その中に設ける照明システム150における相応に頑丈な構造が必要となる。
図7、8および9は、手術用顕微鏡100の、これらの要件を考慮に入れたアセンブリ700を様々な斜視図で示す。
アセンブリ700は、光軸795を有する調整可能な顕微鏡主対物系790を含み、図示しない光導波路用の受容部701を含む。この受容部の奥に手術用顕微鏡の照射野絞り702が配置されている。照射野絞り702は位置調節可能に実施され、調節部材703を双方向矢印704に適切に動かすことによって開閉する。
アセンブリ700は、照明レンズ706および照明鏡707を有する照明光学系705を備える。照明レンズ706は、受容部708内に保持され、この受容部はガイドレール709、710に可動に支承されている。ガイドレール711、712上の照明レンズ706の位置に応じて、照射野絞り702から出る照明光がより強くまたはより弱く集束されて、手術用顕微鏡の対象領域に対して傾斜した照明鏡707に送られる。
このアセンブリは、照射野絞り702と照明レンズ706の受容部708とに共通の駆動部材として駆動軸720を含む。駆動軸720には伝動装置722を有するサーボモータ721が配されている。サーボモータ721は、伝動装置722を介してこの駆動軸720に作用し、これを回転軸723の周りで動かすことができる。さらに、駆動軸には、いかなる場合でも駆動軸720を手動で動かせるように、回転つまみ725が配されている。
アセンブリ700は第一駆動レバー730を含む。この第一駆動レバー730は駆動軸720に硬く固定される。このレバーは、転がり軸受731でガイドレール732に作用し、照明レンズ用の受容部708と結合されている。駆動軸720が回転軸723の周りを矢印733で示される回転方向に回転することにより、ガイドレール732は矢印734の方向に動く。
照射野絞り702の位置を調節するために、アセンブリ700内に第二駆動レバー740が設けられている。この第二駆動レバー740は、駆動軸720の回転軸723の周りを回転可能に駆動軸720に支承されている。第二駆動レバーに二本のガイドレール741、742が形成されており、これらのガイドレールは、照射野絞り702の調節部材上の作動ピン743に作用する。
駆動軸720が回転するとき、第二駆動レバー740は、駆動軸720の一定の回転領域内を双方向矢印750の方向に動くだけである。この回転運動は、ガイドレール741、742を介して、照射野絞り702の作動ピン743に伝達されて、双方向矢印704の方向への位置調節運動を引き起こす。
駆動軸720と第二駆動レバー740を連動させるために、駆動軸720に遊びを設けて配置されたカム部材750を備えるカム機構がある。このカム部材750はロック装置751を制御する。このロック装置751は、図示しないばね部材を介してカム部材750に作用し、カム部材上に形成された制御曲線752に沿って動く。これは、第一駆動レバー730が特定の回転位置にあるとき、カム突部753およびロック装置751によって第二駆動レバー740に作用する。したがって、駆動軸720の回転動作は第二駆動レバー740にも伝達される。このようにして、照射野絞り702用の位置調節機構が提供され、この位置調節機構は、照射野絞り702の調節部材703に駆動力を導入して、絞りを開きまた閉じることができる。
図1に示す手術用顕微鏡100において、照明システム150によって生成される照射野と観察光学系101、104、115の視野との連動が実現される。手術用顕微鏡において、照射野を観察光学系の調整とは独立に制御する可能性も任意選択で提供されることは有利である。このために、手術用顕微鏡内に、照射野および視野の切替可能な連動機構を組み込むことができる。
100 手術用顕微鏡; 101 顕微鏡主対物システム; 104 拡大システム;
110 光軸; 113 両眼鏡胴; 115 接眼レンズ系; 116 対象領域;
117 視野; 118,119 調整ユニット; 150 照明システム150;
151 照明光; 152 照射野; 153 キセノンランプ;
154 スクリーン絞り; 155 光導波路; 156 照明光;
157 照射野絞り; 158 光学系ユニット; 159 調整可能な鏡部材;
160 照明光; 175 照明システム制御ユニット175;
180 調整可能な光学系アセンブリ。

Claims (12)

  1. 視野(117)内において対象領域(116)を観察者に拡大表示することを可能にする観察光学系(101、104、115)であって、無段階で調整可能な拡大システム(104)を含み、前記拡大システムに観察光学系調整ユニット(118、119)が配されている観察光学系(101、104、115)
    調整可能な照射野(152)内の前記対象領域(11)を調整可能な照射強度の照明光(159)で照射するよう、前記対象領域(116)に照明光(151)を供給する照明システム(150)であって、前記照明光(151)用の光源(153)と、前記光源(153)からの前記照明光(151)の照明光ビームを調整するためのユニット(176、177)と、前記照射野(152)の大きさを調整するための光学系アセンブリ(157、158、159)とを含み、照明システム制御ユニット(175)が設けられており、前記照明システム制御ユニット(175)が、前記観察光学系(101、104、115)の調整された倍率に関する情報を受け取るために、前記観察光学系調整ユニット(11、11)と接続されており、かつ前記照射野(152)の大きさが前記視野(117)の大きさに適合するように前記観察光学系調整ユニット(11、11)を調整するために前記照明システム(150)とは作用的に結合されている調整可能な照明システム(150)と、
    を備え手術用顕微鏡(100)あって、
    前記観察光学系(101、104、115)の調整された倍率が上がっても前記観察光学系(101、104、115)の透過率が略一定である第一拡大区間では、照明光の照射強度が前記照明光ビームの調整により一定に保たれる状態で前記照射野(152)の大きさが前記対象領域(116)内で変化し、前記第一拡大区間の上側にある、前記観察光学系(101、104、115)の調整された倍率が上がるほど前記観察光学系(101、104、115)の透過率が減少する第二拡大区間では、前記照射強度が前記照明光ビームの調整により変化する状態で照射野(152)の大きさが調整されるように、前記照明システム制御ユニット(175)が、前記観察光学系(101、104、115)の調整後の倍率に応じて前記照明システム(150)を制御それにより、観察者にとって前記観察光学系(101、104、115)によって調整可能な前記第一拡大区間および前記第二拡大区間にわたって観察画像の輝度の感覚が一定である
    ことを特徴とする手術用顕微鏡。
  2. 位置調節可能な前記光学系アセンブリ(180)が、少なくとも一枚の位置調節可能なレンズ部材(158)を含むことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡。
  3. 位置調節可能な前記光学系アセンブリ(180)が、位置調節可能な照射野絞り(157、702)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の手術用顕微鏡。
  4. 前記光学系アセンブリ(180)が、レンズ部材(158、706)および照射野絞り(157、702)の位置調節のための共通の駆動部材を備えることを特徴とする、請求項3が請求項2を引用する限りにおいて、請求項3に記載の手術用顕微鏡。
  5. 駆動部材として回転軸(720)が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の手術用顕微鏡。
  6. 前記回転軸に、これを駆動するための電気モータ(721)が配されていることを特徴とする請求項5に記載の手術用顕微鏡。
  7. 前記回転軸に回転つまみ(725)が配されていることを特徴とする請求項5または6に記載の手術用顕微鏡。
  8. 共通の前記駆動部材(720)が、前記照射野絞り(702)が開く際、および前記照射野絞り(702)が閉じる際に、前記駆動部材(720)に導入された駆動力が前記照射野絞り(702)に伝達されるように、照射野絞り位置調整機構(740、741、742、702、743)に作用することを特徴とする請求項4から7のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡。
  9. 前記照明システム(150)が、照明光ビームを調整するためにスクリーン絞り(154)を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡。
  10. 前記拡大システム(104)に、観察光学系の倍率を観察者が選択可能な値に調整するための調整ユニット(116)が配されていることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡。
  11. 前記観察光学系(101、104、115)の透過率が、前記第一拡大区間(401)において略一定であることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡。
  12. 前記観察光学系(101、104、115)の透過率が、前記第二拡大区間(402)においては倍率が上がるほど減少することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の手術用顕微鏡。
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