JP5400643B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ウェビングによって乗員を拘束するシートベルト装置に関するものである。
シートベルト装置は、車体やシートに複数点で支持されるウェビングによって乗員をシートに拘束するものであるため、乗員に大きな加速度(減速度)が作用する緊急時には、ウェビングの乗員当接領域から乗員に大きな拘束荷重が入力される。また、ウェビングは、コンパクト化の要望や通常使用時の取り扱い性の観点からある程度以上に幅を広げることが難しい。このため、緊急時には、乗員が比較的大きな荷重をウェビングから局部的に受けることになる。
このため、緊急時に乗員がウェビングから受ける荷重を分散させる技術が案出されている(例えば、引用文献1参照)。
引用文献1に記載のシートベルト装置は、ウェビング上の少なくとも乗員当接領域を袋状に形成し、緊急時には、ガス発生装置からウェビングの袋状部分にガスを供給することによって袋状部分を膨張させるようになっている。このシートベルト装置の場合、緊急時に、ウェビングの乗員当接領域がガス圧で膨張することでその幅が広がり、乗員に作用する荷重が広い範囲に分散される。
特開平11−78775号公報
しかし、この従来のシートベルト装置においては、ウェビングの一部を袋状にし、さらに袋状部分を膨張させるためにガス発生装置を設けなければならないため、高価な構成部品を必要とし、製品コストがかさむという不具合がある。
また、上記従来のシートベルト装置では、ガス発生装置が一度作動した後には、新たなものと交換しなければならないため、メンテナンス性において好ましくなく、この点の改善が望まれている。
そこでこの発明は、繰り返し使用が可能な簡単な構造によってウェビングの乗員当接領域の幅を緊急時等に拡大できるようにして、製品コストの低減とメンテナンス性の向上を図ることのできるシートベルト装置を提供しようとするものである。
上記の課題を解決する請求項1に記載の発明は、ウェビング(例えば、後述の実施形態におけるウェビング10)によって乗員を拘束するシートベルト装置において、前記ウェビングの乗員当接領域(例えば、後述の実施形態における乗員当接領域C)が前後に重合された前部帯部(例えば、後述の実施形態における前部帯部10A)と後部帯部(例えば、後述の実施形態における後部帯部10B)によって構成されるとともに、前記乗員当接領域の前部帯部と後部帯部が拘束部材(例えば、後述の実施形態における拘束部材15)によって相互に束ねられ、前記拘束部材は、前記前部帯部を支持する第1の支持ブロック(例えば、後述の実施形態における第1の支持ブロック16)と、前記後部帯部を支持する第2の支持ブロック(例えば、後述の実施形態における第2の支持ブロック17)と、乗員の当接荷重を受けて前記第1の支持ブロックと第2の支持ブロックをウェビングの幅方向に相対変位させる可動機構(例えば、後述の実施形態における可動機構18)と、を備えていることを特徴とする。
この場合、乗員から大きな当接荷重を受けない通常使用時には、前部帯部と後部帯部は前後に重合されている。この状態から、緊急時等に可動機構に乗員の当接荷重が入力されると、可動機構が第1の支持ブロックと第2の支持ブロックをウェビングの幅方向に変位させ、その結果、前部帯部と後部帯部がウェビングの幅方向に相対的に変位するようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシートベルト装置において、前記可動機構は、前記第1の支持ブロックと第2の支持ブロックの相対変位をガイドするガイド手段(例えば、後述の実施形態におけるガイドレール19及びガイド溝20)と、前記第1の支持ブロックと第2の支持ブロックを重合方向に付勢する付勢手段(例えば、後述の実施形態におけるスプリング21)と、を備えていることを特徴とする。
この場合、通常使用時には、第1の支持ブロックと第2支持ブロックが付勢手段によって重合方向に付勢されており、前部帯部と後部帯部はそれによって重合状態に維持されている。この状態から、緊急時等に可動機構に乗員の当接荷重が入力されると、第1の支持ブロックと第2の支持ブロックが、ガイド手段にガイドされつつ、付勢手段の力に抗してウェビングの幅方向に相対的に変位するようになる。また、この状態から乗員の当接荷重が解除されると、第1の支持ブロックと第2の支持ブロックは付勢手段の力によってガイド手段にガイドされつつ初期位置に戻される。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のシートベルト装置において、前記可動機構は、前記第1の支持ブロックと第2の支持ブロックの相対変位をガイドするガイド手段と、前記第1の支持ブロックと第2の支持ブロックの間に所定以上の荷重が作用するまで前記両支持ブロック間の相対変位を制限する作動制限手段(例えば、後述の実施形態におけるストッパボール25、係止穴26、スプリング27、保持穴28)と、を備えていることを特徴とする。
この場合、通常使用時には、第1の支持ブロックと第2の支持ブロックが作動制限手段によって両者間の相対変位を規制されている。この状態から、緊急時等に第1の支持ブロックと第2の支持ブロックの間に所定以上の荷重が作用すると、作動制限手段による両支持ブロック間の変位規制が解除され、第1の支持ブロックと第2の支持ブロックがガイド手段にガイドされつつ、ウェビングの幅方向に相対的に変位するようになる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシートベルト装置において、前記前部帯部と後部帯部は、シートの一側で車体若しくはシートに支持されるアンカプレート(例えば、後述の実施形態におけるアンカプレート206)と、シートの他側に脱着可能に係合されるタングプレート(例えば、後述の実施形態におけるタングプレート208)と間に設けられ、前記拘束部材は、前記アンカプレートの近傍とタングプレートの近傍にそれぞれ設けられていることを特徴とする。
この場合、緊急時等にウェビングの乗員当接領域に乗員の当接荷重が入力されると、アンカプレートの近傍の拘束部材とタングプレートの近傍の拘束部材にその荷重が作用し、両拘束部材の第1の支持ブロックと第2の支持ブロックがウェビングの幅方向に変位するようになる。
請求項1に記載の発明によれば、前部帯部を支持する第1の支持ブロックと後部帯部を支持する第2の支持ブロックが、乗員の当接荷重が入力されたときに可動機構によってウェビングの幅方向に相対変位する構造とされているため、繰り返し使用が可能な簡単な構造でありながら、ウェビングの乗員当接領域の幅を緊急時等に拡大させて乗員に作用する荷重を確実に分散させることができる。したがって、この発明によれば、製品コストの低減とメンテナンス性の向上を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、緊急時等に可動機構に乗員の当接荷重が入力されたときに、第1の支持ブロックと第2の支持ブロックが、ガイド手段にガイドされつつ付勢手段の力に抗してウェビングの幅方向に相対的に変位する構造とされているため、乗員の当接荷重が解除されたときにおける乗員による復帰操作を不要、若しくは、容易にすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、第1の支持ブロックと第2の支持ブロックの間に所定以上の荷重が作用するまで両支持ブロック間の相対変位が作動制限手段によって制限されるため、ウェビングの乗員当接領域の幅を拡大させる閾値荷重を作動制限手段によって容易に設定することができる。
請求項4に記載の発明によれば、乗員の当接荷重が入力されたときに、アンカプレートの近傍の拘束部材とタングプレートの近傍の拘束部材によって前部帯部と後部帯部を幅方向に変位させる構造とされているため、ウェビングの乗員当接領域の広い範囲を確実に幅方向に拡大させることができる。
この発明の第1の実施形態のシートベルト装置を示す模式的な正面図である。 この発明の第1の実施形態のシートベルト装置の一部を示す斜視図である。 この発明の第1の実施形態のシートベルト装置の一部を示す分解斜視図である。 この発明の第1の実施形態のシートベルト装置の図2のA−A断面に対応する断面図である。 この発明の第2の実施形態のシートベルト装置の図2のA−A断面に対応する断面図である。 この発明の第3の実施形態のシートベルト装置を示す模式的な正面図である。 この発明の第3の実施形態のシートベルト装置を示す模式的な正面図である。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
最初に、図1〜図4に示す第1の実施形態について説明する。
図1は、この実施形態に係るシートベルト装置1の全体概略構成を示すものであり、同図中2は、乗員3の着座するシートである。このシートベルト装置1は、所謂三点式のシートベルトであるが、乗員3の胸部及び肩部を拘束するショルダーベルト部Shと、乗員の腰部を拘束するラップベルト部Laが独立した別のウェビング10,11によって構成されている。
ショルダーベルト部Sh側のウェビング10は、車体側部のセンターピラー12に取り付けられたリトラクタ4にその基端側が巻き取られている。リトラクタ4から引き出されたウェビング10の先端側は、センターピラー12の上部に回動可能に支持されたアンカプレート6(スルーアンカ)に摺動可能に挿通され、そこで下方に折り返されている。アンカプレート6を挿通したウェビング10の先端部にはタングプレート8が固定されている。タングプレート8は、シート2の車体内側寄りの車体フロア13に固定されたバックル9に対して脱着可能となっている。
また、タングプレート8には、ラップベルト部La側のウェビング11の一端が、ショルダーベルト部Sh側のウェビング10とともに連結されている。そして、ラップベルト部La側のウェビング11の他端は、シート2の車室外側寄りのアウタアンカ7を介して車体フロア13に固定されている。
ショルダーベルト部Sh側のウェビング10は、初期状態ではリトラクタ4に巻き取られており、乗員3が手で引き出してタングプレート8をバックル9に係合させることにより、乗員3の肩部と胸部を拘束する。また、このときラップベルト部La側のウェビング11は、同時に乗員3の腰部を拘束する。
ところで、ショルダーベルト部Sh側のウェビング10は、タングプレート8から所定の長さの範囲が二重の帯によって構成されている。ここでは、装着時に車両の前方側に位置される帯部分を前部帯部10Aと呼び、乗員側に位置される帯部分を後部帯部10Bと呼ぶものとする。前部帯部10Aと後部帯部10Bは同幅に形成され、通常時は、前後に重合されるようになっている。また、前部帯部10Aと後部帯部10Bは、タングプレート8に結合される先端部側からリトラクタ4に巻き取られる基端部側にかけての全域に亙って設けられるようにしても良いが、少なくとも装着時に乗員3に当接する乗員当接領域Cを完全に含む領域であれば良い。図1に示す例では、装着時に、タングプレート8からほぼアンカプレート6に亙る範囲が前部帯部10Aと後部帯部10Bによる二重構造とされている。
そして、前部帯部10Aと後部帯部10Bは、乗員当接領域Cの範囲において、拘束部材15によって相互に束ねられている。
図2〜図4は、拘束部材15の詳細を示す図である。
これらの図に示すように、拘束部材15は、前部帯部10Aを支持する第1の支持ブロック16と、後部帯部10Bを支持する第2の支持ブロック17と、乗員の当接荷重を受けて第1の支持ブロック16と第2の支持ブロック17をウェビング11の幅方向に相対変位させる可動機構18と、を備えている。
第1の支持ブロック16と第2の支持ブロック17は平面視が略方形状のほぼ同サイズのブロックによって構成され、両者の対向面が、ウェビング10の幅方向に沿って互いに相補的に傾斜するテーパ面16a,17aとされている。ここで、ウェビング10の幅方向に沿う方向を幅方向、ウェビング10の延出方向に沿う方向を長手方向と呼ぶものとすると、各支持ブロック16,17には、長手方向に沿うように長孔状の係止孔16b,17bが形成され、その各係止孔16b,17bに前部帯部10Aと後部帯部10Bがそれぞれ挿通状態で係止されている。
第1の支持ブロック16のテーパ面16aには、テーパ面16aの幅方向に沿うようにガイドレール19(ガイド手段)が突設され、第2の支持ブロック17のテーパ面17aには、ガイドレール19が摺動自在に嵌合されるガイド溝20(ガイド手段)が形成されている。なお、ガイドレール19とガイド溝20はテーパ面16a,17aに沿うように傾斜している。そして、ガイドレール19とガイド溝20には、各支持ブロック16,17の幅方向に沿う方向で相互に対向する対向壁が設けられ、この両対向壁が引っ張りばね式のスプリング21(付勢手段)によって連結されている。このスプリング21は、ガイド溝20の延出方向に沿って配置され、第1の支持ブロック16と第2の支持ブロック17を、両者が前後で完全に重合される方向に付勢するようになっている。この実施形態においては、ガイドレール19とガイド溝20とスプリング21とが可動機構18を構成している。
以上の構成において、シート2に着座した乗員3がウェビング10を引き出してタングプレート8をバックル9に係合すると、ウェビング10の乗員当接領域Cが乗員3の胸部と肩部の前方に位置され、その状態でウェビング10の基端側がリトラクタ4の戻しばね(図示せず)の弱い力で引き込まれる。このとき、拘束部材15の第1,第2の支持ブロック16,17は前後で相互に重合された状態に維持され、乗員当接領域Cの前部帯部10Aは後部帯部10Bの前面側にほぼ重なっている。したがって、乗員当接領域Cのウェビング10の幅は帯部10A,10Bの1本分の幅とされている。
この状態から緊急時等に乗員3に車両前方側に向かう大きな荷重が作用すると、乗員3はウェビング10の乗員当接領域Cに押し付けられ、ウェビング10はリトラクタ4の緊急ロック機構(図示せず)によって引き出しを禁止される。このとき、前部帯部10Aと後部帯部10Bを前後で束ねる拘束部材15には前後方向の押圧荷重が作用する。拘束部材15は、ここで押圧荷重を受けると、第1の支持ブロック16と第2の支持ブロック17がスプリング21の力に抗してガイド溝20に沿って、つまりウェビング10の幅方向に沿ってスライド変位する。
これにより、前部帯部10Aと後部帯部10Bは、拘束部材15の各支持ブロック16,17に追従してウェビング10の幅方向に相対的に変位する。この結果、乗員当接領域Cでは前部帯部10Aと後部帯部10Bを合わせた総幅が拡大し、充分に広い幅でもって乗員3の胸部から肩部にかけてが拘束されることになる。したがって、このとき乗員3に作用する荷重は広い範囲に分散される。
以上のように、このシートベルト装置1は、緊急時等に乗員3の当接荷重が拘束部材15に入力されると、第1の支持ブロック16と第2の支持ブロック17が傾斜したガイドレール19とガイド溝20に案内されて幅方向にスライドし、それによって前部帯部10Aと後部帯部10Bを幅方向に変位させる構造とされているため、繰り返し使用が可能な簡単な構造でありながら、乗員3に作用する荷重を確実に分散させることができる。したがって、製品コストの低減とメンテナンス性の向上を図りつつ、乗員保護性能をより高めることができる。
また、特に、この実施形態のシートベルト装置1においては、拘束部材15に、第1の支持ブロック16と第2の支持ブロック17の幅方向の変位をガイドするガイドレール19とガイド溝20が設けられるとともに、両支持ブロック16,17を前後に重合する方向に付勢するためのスプリング21が設けられているため、緊急状態が回避される等して乗員の当接荷重が解除されたときに、スプリング21の力で両支持ブロック16,17と、前部帯部10A及び後部帯部10Bを初期位置に自動的に戻すことができる。したがって、この構造を採用した場合には、乗員3の当接荷重が解除されたときにおける乗員3による復帰操作を不要、若しくは、容易にすることができる。
図5は、この発明の第2の実施形態を示すものである。この第2の実施形態は、拘束部材115の構造のみが第1の実施形態と異なり、他の部分は第1の実施形態と同様となっている。
拘束部材115は、第1の実施形態と同様に第1支持ブロック16と第2支持ブロック17と、両支持ブロック16,17をスライド可能にガイドするガイドレール19とガイド溝20を備えている。ガイドレール19とガイド溝20は、両支持ブロック16,17に前後方向の荷重が入力されたときに、両支持ブロック16,17を幅方向に変位させ得るように幅方向に対して傾斜している。
そして、第1,第2の支持ブロック16,17のテーパ面16a,17aのうちの一方には、ストッパボール25が係合される半球状の係止穴26が設けられ、他方には、ストッパボール25と、そのストッパボール25を突出方向に付勢するスプリング27とを受容する保持穴28が設けられている。保持穴28と係止穴26とは、第1,第2の支持ブロック16,17が完全に重合される位置で合致するように形成されている。したがって、ストッパボール25は、第1,第2の支持ブロック16,17が完全に重合される位置において係止穴26に係止される。この実施形態の場合、係止穴26、保持穴28、スプリング27、及び、ストッパボール25が両支持ブロック16,17間の相対変位を規制する作動制限手段を構成している。
この実施形態の拘束部材115は、通常使用時には、ストッパボール25と係止穴26が相互に係合され、第1の支持ブロック16と第2の支持ブロック17が重合した状態に維持されている。したがって、このとき前部帯部と後部帯部は前後で重合されている。
この状態から緊急時等に乗員の所定以上の当接荷重が作用すると、第1の支持ブロック16と第2の支持ブロック17が幅方向に相対変位しようとし、当接荷重が所定以上になると、ストッパボール25がスプリング27の力に抗して後退し、ストッパボール25と係止穴26の係合が解除される。こうして係合が解除されると、第1の支持ブロック16と第2の支持ブロック17が幅方向に相対変位し、その結果、前部帯部と後部帯部を合わせた総幅が拡大されることになる。
この実施形態の拘束部材115の場合、第1の支持ブロック16と第2の支持ブロック17の間に所定以上の荷重が入力されるまでは、スプリング27によって付勢されたストッパボール25と、係止穴26との係合によって両支持ブロック16,17の間の相対変位が規制されているため、前部帯部と後部帯部を合わせた総幅を拡大する閾値をスプリング27の付勢荷重の調整等によって容易に設定することができる。
図6,図7は、この発明の第3の実施形態を示すものである。
この実施形態のシートベルト装置201は、ショルダーベルト部Shのウェビング210が、タングプレート208からリトラクター4の巻き取り部までの全域において前後二重に形成されている。つまり、この実施形態の場合、前部帯部210Aと後部帯部210Bはウェビング210の全域に亙って設けられている。
タングプレート208は、前部帯部210Aに対する支持孔30Aと後部帯部210Bに対する支持孔30Bが幅方向に並列に並んで設けられている。また、前部帯部210Aと後部帯部210Bは、タングプレート208に近接した位置に配置された第1の拘束部材215と、アンカプレート206に一体に設けられた第2の拘束部材315によって相互に束ねられている。
第1の拘束部材215は、前部帯部210Aを支持する第1の支持ブロック216と、後部帯部210Bを支持する第2の支持ブロック217を備え、両支持ブロック216,217が長手方向(ウェビング210の延出方向)において相互に係合されている。両支持ブロック216,217は、その間に幅方向に対して傾斜するテーパー面216a,217aが設けられ、第1の実施形態の拘束部材15と同様にガイドレールとガイド溝(図示せず)を介して相互に係合されている。このガイドレールとガイド溝は、テーパ面216a,217aと同様に幅方向に対して傾斜している。
第2の拘束部材315は、第1の拘束部材215と同様に、前部帯部210Aを支持する第1の支持ブロック316と、後部帯部210Bを支持する第2の支持ブロック317を備え、両支持ブロック316,317がガイドレールとガイド溝(図示せず)を介して相互に係合されている。両支持ブロック316,317には、相互に対向するテーパ面316a,317aが設けられ、この各テーパ面316a,317aとガイドレールとガイド溝は幅方向に対して傾斜している。
なお、第1の拘束部材215のテーパ面216a,217aと、第2の拘束部材315のテーパ面316a,317aは同方向に同角度だけ傾斜している。また、第1の拘束部材215と第2の拘束部材315には、第1の支持ブロック216,316と第2の支持ブロック217,317を重合方向に付勢するためのスプリング(図示せず)が内装されている。
以上の構成において、乗員3がウェビング210を引き出してタングプレート208をバックル9に装着したときには、第1,第2の拘束部材215,315は、図6に示すように第1の支持ブロック216,316が第2の支持ブロック217,317の前面側にほぼ重なっている。このとき、ウェビング210の乗員当接領域Cの幅は帯部210A,210Bの1本分の幅とされている。
この状態から、緊急時等に乗員に車両前方側に向かう大きな荷重が作用して、その荷重が乗員3からウェビング210に作用すると、ウェビング210の引き出しが緊急ロック機構によってロックされ、その結果、ウェビング210に大きな張力が作用するようになる。こうして、ウェビング210に大きな張力が作用すると、図7に示すように、前部帯部210Aと後部帯部210Bがタングプレート208の各支持孔30A,30Bの位置から斜め上方に直線状になろうとし、その結果、両拘束部材215,315が第1の支持ブロック216,316と第2の支持ブロック217,317とを幅方向に相対変位させるようになる。これにより、前部帯部210Aと後部帯部210Bが追従して幅方向に相対変位し、前部帯部210Aと後部帯部210Bを合わせた総幅が拡大されることになる。したがって、このとき乗員3に作用する荷重は広い範囲に分散される。
この実施形態のシートベルト装置201の場合も、繰り返し使用が可能な簡単な構造でありながら、乗員に作用する荷重を確実に分散させることができる。
また、この実施形態のシートベルト装置201においては、タングプレート208に近接した部位とアンカプレート205自体とに第1の拘束部材215と第2の拘束部材315が設けられ、これらの二つの拘束部材215,315の協働によって前部帯部210Aと後部帯部210が幅方向に相対変位する構造とされているため、ウェビング210の乗員当接領域Cの広い範囲を確実に幅方向に拡大させることができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
1,201…シートベルト装置
10,210…ウェビング
10A,210A…前部帯部
10B,210B…後部帯部
15,115…拘束部材
16,216,316…第1の支持ブロック
17,217,317…第2の支持ブロック
18…可動機構
19…ガイドレール(ガイド手段)
20…ガイド溝(ガイド手段)
21…スプリング(付勢手段)
25…ストッパボール(作動制限手段)
26…係止穴(作動制限手段)
27…スプリング(作動制限手段)
28…保持穴(作動制限手段)
205…アンカプレート
208…タングプレート
215…第1の拘束部材(拘束部材)
315…第2の拘束部材(拘束部材)
C…乗員当接領域

Claims (4)

  1. ウェビングによって乗員を拘束するシートベルト装置において、
    前記ウェビングの乗員当接領域が前後に重合された前部帯部と後部帯部によって構成されるとともに、前記乗員当接領域の前部帯部と後部帯部が拘束部材によって相互に束ねられ、
    前記拘束部材は、
    前記前部帯部を支持する第1の支持ブロックと、
    前記後部帯部を支持する第2の支持ブロックと、
    乗員の当接荷重を受けて前記第1の支持ブロックと第2の支持ブロックをウェビングの幅方向に相対変位させる可動機構と、
    を備えていることを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記可動機構は、
    前記第1の支持ブロックと第2の支持ブロックの相対変位をガイドするガイド手段と、
    前記第1の支持ブロックと第2の支持ブロックを重合方向に付勢する付勢手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
  3. 前記可動機構は、
    前記第1の支持ブロックと第2の支持ブロックの相対変位をガイドするガイド手段と、
    前記第1の支持ブロックと第2の支持ブロックの間に所定以上の荷重が作用するまで前記両支持ブロック間の相対変位を制限する作動制限手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
  4. 前記前部帯部と後部帯部は、シートの一側で車体若しくはシートに支持されるアンカプレートと、シートの他側に脱着可能に係合されるタングプレートと間に設けられ、
    前記拘束部材は、前記アンカプレートの近傍とタングプレートの近傍にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシートベルト装置。
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