JP5397695B2 - 電気接続箱 - Google Patents

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Description

本発明は、電気接続箱に関する。
従来、電源と、モータ、ランプ等の車載電装品との間に配されて、車載電装品のスイッチングを実行する電気接続箱として、特許文献1に記載のものが知られている。この電気接続箱は、ケース内に回路基板を収容してなる。ケースには開口部が設けられている。この開口部内にはコネクタ部が嵌入されている。コネクタ部は開口部を塞ぐようにしてケースに取り付けられている。コネクタ部は合成樹脂により射出成形されてなる。コネクタ部は相手側コネクタと嵌合可能なフード部を有している。フード部内には複数のコネクタ端子が配されている。
フード部の内壁には相手側コネクタと係止可能な係止部がフード部の内方に突出して形成されている。コネクタ部のうち、開口する方向の奥側の壁には、係止部を形成するための型抜き孔が、フード部の内外を連通して形成されている。
特開2007−110852号公報(第4図)
上記の構成によると、金型には、フード部を形成するためのスライド構造と、型抜き孔を形成するためのスライド構造と、を設ける必要があるため、製造コストの低減が求められていた。
そこで、型抜き孔を、コネクタ部の側壁を貫通して設けることが考えられた、これにより、型抜き孔を形成するためのスライド構造を省略することができるので、製造コストの低減が期待された。
上記の構成によれば、ケースの開口部はコネクタ部によって塞がれている。しかしながら、ケースの開口部とコネクタ部との間には、僅かな隙間が形成される場合がある。このため、ケースの開口部に付着した水は、ケースの開口部とコネクタ部との隙間から、毛細管現象によりケース内に浸入することが懸念される。この水が、コネクタ部の側壁に形成された型抜き孔にまで達すると、水は型抜き孔の内部に浸入する。この型抜き孔はフード部の内外を連通して形成されているので、型抜き孔の内部に浸入した水はフード部の内部にまで浸入することが懸念される。すると、フード部内に配されたコネクタ端子同士が短絡することが懸念される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、フード部内に水が浸入することが抑制された電気接続箱を提供することを目的とする。
本発明は、電気接続箱であって、下方に開口する開口部を有すると共に内部に回路基板が収容されるケースと、合成樹脂により射出成形されてなると共に前記開口部内に嵌入されて前記開口部を塞ぐコネクタ部と、を備え、前記コネクタ部は相手側コネクタと嵌合可能なフード部を有し、前記フード部の内部には複数のコネクタ端子が配されており、前記フード部の内壁には前記相手側コネクタと係止する係止部が形成されており、前記コネクタ部のうち前記ケースの側壁と対向する領域には前記係止部を形成するための型抜き孔が前記フード部の内外を連通して形成されており、前記型抜き孔の下壁には前記型抜き孔の内外を上下方向に連通する排水孔が形成されている。
本発明によれば、型抜き孔の内部に浸入した水は、型抜き孔の下壁をフード部に向かって浸入した後、型抜き孔の下壁に形成された排水孔内に浸入する。この排水孔は型抜き孔の内外を上下方向に連通するので、排水孔内に浸入した水は排水孔を流下してコネクタ部の外部に排出される。これにより、フード部内に水が浸入することを抑制できる。
本発明の実施態様としては以下の態様が好ましい。
前記排水口の開口縁のうちコネクタ部の外部に開口する外側開口縁の断面積は、前記排水口の開口縁のうち前記型抜き孔側に開口する内側開口縁の断面積よりも小さく設定されていることが好ましい。
上記の態様によれば、外側開口縁から水が排水孔内に浸入することを抑制できる。
前記型抜き孔の下壁には複数の前記排水孔が形成されていることが好ましい。
上記の態様によれば、排水孔が1つしか形成されていない場合に比べて、型抜き孔の内部に浸入した水を、確実にコネクタ部の外部に排出することができる。
前記型抜き孔の下壁には、前記フード部側に向かうに従って上昇傾斜する傾斜面が形成されていることが好ましい。
上記の態様によれば、水が型抜き孔の内部に浸入した場合でも、この水は傾斜面を上らないとフード部の内部にまで浸入することができない。このため、水がフード部内に浸入することを更に抑制できる。
前記コネクタ部は、予め略直角に曲げ加工された前記コネクタ端子をインサート成形することで形成されていることが好ましい。
上記の態様によれば、金型に、係止部を形成するためのスライド構造を別に設けることなく、コネクタ部をインサート成形できる。
前記回路基板は、前記コネクタ部に一体に形成されたフレーム部に固定されていることが好ましい。
上記の態様によれば、コネクタ部と回路基板との相対的な位置がずれることを抑制できる。この結果、コネクタ部のコネクタ端子と、回路基板との電気的な接続信頼性を向上させることができる。
前記ケース内には2つの前記回路基板が収容されており、一方の前記回路基板は前記フレーム部の表側に固定されると共に、他方の前記回路基板は前記フレーム部の裏側に固定されていることが好ましい。
上記の態様によれば、ケース内に1つの回路基板を収容する場合に比べて、電気接続箱の配線密度を向上させることができる。
本発明によれば、フード部内に水が浸入することを抑制できる。
実施形態1に係る電気接続箱を示す正面図 電気接続箱を示す断面図 コネクタ部を示す正面図 コネクタ部を示す底面図 図3におけるV−V線断面図 実施形態2に係る電気接続箱のコネクタ部を示す斜視図 コネクタ部を示す正面図 コネクタ部を示す底面図 図7におけるIX−IX線断面図 図7におけるX−X線断面図 内側開口縁と外側開口縁とを示す要部拡大断面図
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図5を参照しつつ説明する。本実施形態に係る電気接続箱10は、図示しない電源と、ランプ、モータ等の車載電装品(図示せず)との間に配設されて、車載電装品のスイッチングを実行する。電気接続箱10は、下方に開口する開口部11が設けられると共に内部に回路基板12が収容されるケース13と、ケース13に組み付けられて開口部11を塞ぐコネクタ部14と、を有する。以下の説明においては、図2における上方を上方とし、下方を下方とする。また、図2における左側を表側とし、右側を裏側とする。
(ケース13)
ケース13は合成樹脂製であって、図1における左右方向に細長く、また、表裏方向(図2における左右方向)について扁平な形状をなしている。ケース13の下面全体は開口して形成されており、開口部11とされている。
(コネクタ部14)
図2に示すように、合成樹脂により射出成形されてなるコネクタ部14は、ケース13の開口部11内に嵌入された状態でケース13に組み付けられている。コネクタ部14には、下方に開口すると共に相手側コネクタ15と嵌合可能なフード部16が設けられている。また、図5に示すように、コネクタ部14には、フード部16の外周を包囲する外壁17が設けられている。フード部16と外壁17との間の領域には、フード部16の外面と、外壁17の内面と、を連結する複数のリブ18が設けられている。リブ18は概ね柱状をなしている。
外壁17に下端部寄りの位置には、外方に突出するロック部19が形成されている。ケース13の開口部11内にコネクタ部14を嵌入させた状態で、このロック部19がケース13の側壁のうちロック部19と対応する位置に形成されたロック受け部20と弾性的に係合することにより、ケース13とコネクタ部14とが一体に組み付けられるようになっている。
外壁17の下端部には、外方に突出してフランジ21が形成されている。このフランジ21は、外壁17の外周を概ね包囲するように形成されている。ケース13の開口部11内にコネクタ部14が組み付けられた状態では、ケース13の下端部がフランジ21の上面に上方から当接するようになっている。
コネクタ部14には、略長方形の枠状をなすフレーム部22が、コネクタ部14と一体に形成されている。フレーム部22の形状は、回路基板12よりも一回り大きく形成されており、フレーム部22によって囲まれた空間内に回路基板12が収容された状態で、回路基板12がフレーム部22に固定されるようになっている。フレーム部22の表側及び裏側には、回路基板12がボルト23により固定されている。これにより、ケース13内には、2つの回路基板12が、間隔を空けて、略平行な姿勢で並んで収容されている。各回路基板12は、ケース13の上壁に対して垂直な姿勢(いわゆる縦置き配置)で配設されている。回路基板12の表面及び裏面の双方又は一方には、図示しない導電路がプリント配線技術により形成されている。
図2に示すように、フード部16内には複数のコネクタ端子24が配されている。コネクタ端子24は金属板材又は金属棒材を略直角に曲げ加工して形成されている。なお、略直角とは、コネクタ端子24が直角に曲げ形成された場合を含み、かつ、厳密には直角に曲げ形成されていない場合も含む。コネクタ端子24の一方の端部はフード部16内に配されている。コネクタ端子24の他方の端部は、フード部16を貫通して表側又は裏側に略直角に曲げ形成されて、表側に位置する回路基板12、及び裏側に位置する回路基板12を貫通した状態で、回路基板12に形成された導電路に、はんだ付け等の公知の手法により電気的に接続されている。コネクタ部14と回路基板12とは、フード部16の開口する方向(図2における下方)が、回路基板12の板面に沿う方向と略平行となる姿勢で組み付けられている。
図5に示すように、フード部16内には相手側コネクタ15が嵌合可能になっている。相手側コネクタ15は、図示しないワイヤーハーネスを介して、電源、又は車載電装品と接続されている。相手側コネクタ15には、相手側コネクタ15の上端部を支点として、表裏方向(図5における左右方向)に弾性撓み変形可能なロックアーム25が下方に延びて形成されている。ロックアーム25の表側(図5における左側)の面には、外方に突出するロック爪26が形成されている。フード部16の内壁には、フード部16内の正規位置に相手側コネクタ15が嵌合した状態でロック爪26と対応する位置に、ロック爪26と係止する係止部27が形成されている。
(型抜き孔28)
コネクタ部14の外壁17のうちケース13の側壁に対向する領域には、係止部27を形成するための型抜き孔28が、フード部16の内外を連通して形成されている。本実施形態では、型抜き孔28は、表裏方向(図5における左右方向)に形成されている。型抜き孔28の下壁には、フード部16寄りの位置に、フード部16側に向かうに従って上昇傾斜する傾斜面29が形成されている。
図3に示すように、型抜き孔28は、図3における左右方向に間隔を空けて、複数(本実施形態では5つ)並んで形成されている。型抜き孔28は、上記したリブ18と対応する位置に形成されており、リブ18の内部を表裏方向(図3における紙面を貫通する方向)に貫通して形成されている。本実施形態においては、型抜き孔28の断面形状は略四角形状をなしている。
(排水孔30)
図5に示すように、型抜き孔28の下壁には、上下方向に延びて形成されて、型抜き孔28の内部とコネクタ部14の外部とを連通する排水孔30が形成されている。排水孔30は、型抜き孔28のうち、比較的にケース13寄りの位置(図5における左側)に形成されている。
図4に示すように、排水孔30は、リブ18の下壁を上下方向(図4における紙面を貫通する方向)貫通して形成されている。本実施形態においては、排水孔30の断面形状は略四角形状をなしている。
(製造工程)
続いて、本実施形態に係る電気接続箱10の製造工程の一例について説明する。まず、金属板材又は金属棒材を曲げ加工することにより、コネクタ端子24を略直角に曲げ形成する。このコネクタ端子24を図示しない金型に載置し、合成樹脂によりインサート成形して、コネクタ部14を形成する。このとき、金型の型開き方向は表裏方向(図5における左右方向)とされる。コネクタ部14には、係止部27を形成するための型抜き孔28が、表裏方向(図5における左右方向)を向いて形成される。また、型抜き孔28の下壁には、排水孔30が、コネクタ部14のリブ18を上下方向に貫通して形成される。
コネクタ端子24の他方の端部を回路基板12に貫通させつつ、コネクタ部14のフレーム部22に回路基板12をねじ止めする。その後、コネクタ端子24を回路基板12の導電路とはんだ付け等により電気的に接続する。
続いて、コネクタ部14及び回路基板12を、ケース13の開口部11から、フード部16側を挿入方向後側に向けた姿勢で、ケース13内に挿入する。すると、ケース13のロック受け部20がコネクタ部14のロック部19に乗り上げた後、復帰変形することにより、ロック部19とロック受け部20とが弾性的に係合する。これにより、コネクタ部14とケース13とが一体に組み付けられる。これにより電気接続箱10が完成する。本実施形態においては、電気接続箱10は、ケース13の開口部11を下方に向けた姿勢で、図示しない車体等に取り付けられて使用される。
(作用、効果)
続いて、本実施形態の作用、効果について説明する。車両に搭載される電気接続箱10においては、降雨時や、洗車時等において、ケース13の外面に水が付着する場合がある。この水がケース13の下端部に付着すると、水は、ケース13の下端部とフランジ21の上面との間に形成された僅かな隙間を通って、ケース13内に浸入することが懸念される。水は、更に、ケース13の側壁と、コネクタ部14の外面との間に形成された僅かな隙間内を、毛細管現象によって上昇することが懸念される。上記の隙間内を上昇して、型抜き孔28にまで達した水は、型抜き孔28の内部に浸入する。この型抜き孔28は、フード部16の内部と連通しているので、水がフード部16の内部にまで浸入することが懸念される。すると、水が、フード部16の内部に配設された複数のコネクタ端子24に付着し、コネクタ端子24同士を短絡させることが懸念される。
上記の点に鑑み、本実施形態においては、型抜き孔28の下壁には型抜き孔28の内外を上下方向に連通する排水孔30が形成されている。これにより、型抜き孔28の内部に浸入した水は、型抜き孔28の下壁をフード部16に向かって浸入した後、型抜き孔28の下壁に形成された排水孔30内に浸入する。この排水孔30は型抜き孔28の内外を上下方向に連通するので、排水孔30内に浸入した水は排水孔30を流下してコネクタ部14の外部に排出される。これにより、フード部16内に水が浸入することを抑制できる。
本実施形態においては、排水孔30は、比較的にケース13寄りの位置に形成されているので、型抜き孔28の内部に浸入した水を、フード部16内に達する前の段階で、確実に型抜き孔28の外部に排出することができる。これにより、水がフード部16内に浸入することを更に抑制することができる。
また、本実施形態においては、型抜き孔28の内壁には、フード部16側に位置するフード部16に向かうに従って上昇傾斜する傾斜面29が形成されている。これにより、水が型抜き孔28の内部に浸入した場合でも、この水は傾斜面29を上らないとフード部16の内部にまで浸入することができないようになっている。このため、水がフード部16内に浸入することを更に抑制できる。
また、本実施形態に係るコネクタ部14は、予め略直角に曲げ加工されたコネクタ端子24をインサート成形することで形成されている。本実施形態によれば、金型に、係止部27を形成するためのスライド構造を別に設けることなく、コネクタ部14をインサート成形できる。
また、本実施形態においては、コネクタ部14は、回路基板12を固定するフレーム部22が、コネクタ部14と一体に形成されている。これにより、コネクタ部14と回路基板12との相対的な位置がずれることを抑制できる。この結果、コネクタ部14のコネクタ端子24と、回路基板12との電気的な接続信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態においては、ケース13内には2つの回路基板12が収容されており、一方の回路基板12はフレーム部22の表側に固定されると共に、他方の回路基板12はフレーム部22の裏側に固定されている。これにより、ケース13内に1つの回路基板12を収容する場合に比べて、電気接続箱10の配線密度を向上させることができる。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図6ないし図11を参照しつつ説明する。図7に示すように、型抜き孔28のうち図7における左から2つ目に形成された型抜き孔28Aと、図7における右から2つ目に形成された型抜き孔28Bは、ケース13側(図7における紙面を貫通する方向手前側)に形成された開口部11が、水平方向(図7における左右方向)に拡径されている。更に、水平方向に拡径された領域が、下方(図7における下方)に拡径されている。
図11に示すように、型抜き孔28の下壁のうち、水平方向に拡径された領域には、リブ18を上下方向(図11における上下方向)に貫通すると共に、型抜き孔28の内部と外部とを連通する排水孔40が形成されている。本実施形態においては、複数(本実施形態では2つ)の排水孔40が、図11における左右方向に並んで形成されている。
排水孔40の開口縁のうち、型抜き孔28A,28B側に開口するものは、内側開口縁41とされる。また、排水孔40のうちコネクタ部14の外側に開口するものは、外側開口縁42とされる。図11に示すように、外側開口縁42の断面積は、内側開口縁41の断面積よりも小さく設定されている。
排水孔40の側壁には、内側開口縁41から外側開口縁42へ向かうに従って幅狭となるテーパ面43が形成されている。
図8に示すように、図8における左から2つ目と、右から2つ目の排水孔40に対応する外側開口縁42は、表裏方向(図8における上下方向)について細長いスリット状に形成されている。
図9に示すように、型抜き孔28Aのうち、拡径されていない領域においては、型抜き孔28Aの下壁には排水孔40は形成されないようになっている。
一方、図10に示すように、型抜き孔28Aのうち拡径されている領域においては、型抜き孔28Aの下壁には、上述した排水孔40が上下方向に形成されて、型抜き孔28Aの内外を連通するようになっている。なお、型抜き孔28Bの構成は型抜き孔28Aの構成と同一なので、重複する構成については説明を省略する。
上記以外の構成については、実施形態1と略同様なので、同一部材については同一符号を付し、重複する説明を省略する。
(作用、効果)
続いて、本実施形態の作用、効果について説明する。まず、図10に示すように、ケース13の下端部のうち、型抜き孔28A,28Bの拡径された領域に水が付着すると、水は、図10における矢線Fで示すように、ケース13の下端部とフランジ21の上面との間に形成された隙間から、ケース13の内部に浸入する。この水は、型抜き孔28A,28Bの内部に浸入し(矢線G参照)、型抜き孔28A,28Bの下壁に形成された排水孔40からコネクタ部14の外部に排出される(矢線H参照)。
また、図9に示すように、ケース13の下端部のうち、型抜き孔28A,28Bのうち拡径されていない領域と対応する領域に水が付着すると、水は、図9における矢線Dで示されるように、ケース13の下端部とフランジ21との間に形成された隙間から、ケース13の内部に浸入する。更に、水は、ケース13の側壁と、コネクタ部14の外面との間に形成された僅かな隙間内を、毛細管現象によって上昇する。上記の隙間内を上昇して、型抜き孔28A,28Bにまで達した水は、型抜き孔28A,28Bの内部に浸入する(矢線E参照)。この水は、図11に示すように、排水孔40の側壁に形成されたテーパ面43に案内されることによりテーパ面43を流下し(矢線I参照)、排水孔40内に浸入する。その後、水は、排水孔40を流下して、コネクタ部14の外部に排水される(矢線J参照)。
図11に示すように、排水孔40は、型抜き孔28A,28Bの内外を上下方向に連通して形成されている。このため、排水孔40の外側開口縁42から、水が浸入し、型抜き孔28A,28Bの内部にまで浸入することが懸念される。そこで、本実施形態においては、排水孔40の外側開口縁42の断面積を、内側開口縁41の断面積よりも小さく設定する構成とした。これにより、外側開口縁42から水が排水孔40内に浸入することが抑制されるようになっている。この結果、フード部16内に水が浸入することを確実に抑制できる。
更に、本実施形態においては、各型抜き孔28A,28Bには複数の排水孔40が形成されているので、それぞれの型抜き孔28A,28Bに1つの排水孔40が形成されている場合に比べて、型抜き孔28A28Bの内部に浸入した水を、確実にコネクタ部14の外部に排出することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)各型抜き孔28,28Bの下壁には、3つ以上の複数の排水孔30が形成される構成としてもよい。
(2)本実施形態においては、型抜き孔28の下壁に傾斜面29が形成される構成としたが、傾斜面29は省略してもよい。
(3)本実施形態においては、コネクタ端子24をインサート成形することによりコネクタ部14を形成する構成としたが、これに限られず、コネクタ端子24をコネクタ部14に圧入する構成としてもよい。
(4)本実施形態においては、ケース13は1つの部材からなる構成としたが、これに限られず、ケース13は、例えばロアケース13とアッパーケース13を組み合わせる等、複数の部材を組み合わせてなる構成としてもよい。
(5)本実施形態においては、コネクタ部14とフレーム部22とは一体に形成される構成としたが、これに限られず、それぞれ別体に形成されたコネクタ部14とフレーム部22とを組み付ける構成としてもよい。
(6)本実施形態においては、フレーム部22には、2つの回路基板12が固定される構成としたが、これに限られず、フレーム部22には、1つの回路基板が固定される構成としてもよく、また、3つ以上の回路基板が固定される構成としてもよい。
10…電気接続箱
11…開口部
12…回路基板
13…ケース
14…コネクタ部
15…相手側コネクタ
16…フード部
22…フレーム部
24…コネクタ端子
27…係止部
28,28A,28B…型抜き孔
29…傾斜面
30…排水孔
42…外側開口縁
41…内側開口縁

Claims (7)

  1. 下方に開口する開口部を有すると共に内部に回路基板が収容されるケースと、合成樹脂により射出成形されてなると共に前記開口部内に嵌入されて前記開口部を塞ぐコネクタ部と、を備え、
    前記コネクタ部は相手側コネクタと嵌合可能なフード部を有し、前記フード部の内部には複数のコネクタ端子が配されており、前記フード部の内壁には前記相手側コネクタと係止する係止部が形成されており、前記コネクタ部のうち前記ケースの側壁と対向する領域には前記係止部を形成するための型抜き孔が前記フード部の内外を連通して形成されており、
    前記型抜き孔の下壁には前記型抜き孔の内外を上下方向に連通する排水孔が形成されている電気接続箱。
  2. 前記排水口の開口縁のうちコネクタ部の外部に開口する外側開口縁の断面積は、前記排水口の開口縁のうち前記型抜き孔側に開口する内側開口縁の断面積よりも小さく設定されている請求項1に記載の電気接続箱。
  3. 前記型抜き孔の下壁には複数の前記排水孔が形成されている請求項1または請求項2に記載の電気接続箱。
  4. 前記型抜き孔の下壁には、前記フード部側に向かうに従って上昇傾斜する傾斜面が形成されている請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の電気接続箱。
  5. 前記コネクタ部は、予め略直角に曲げ加工された前記コネクタ端子をインサート成形することで形成されている請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の電気接続箱。
  6. 前記回路基板は、前記コネクタ部に一体に形成されたフレーム部に固定されている請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の電気接続箱。
  7. 前記ケース内には2つの前記回路基板が収容されており、一方の前記回路基板は前記フレーム部の表側に固定されると共に、他方の前記回路基板は前記フレーム部の裏側に固定されている請求項6に記載の電気接続箱。
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