JP5396256B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマ処理装置に関し、詳細には、プラズマ処理装置における温度調節可能な保護プレートの断熱機構に関する。
FPD(フラットパネルディスプレイ)の製造工程においては、FPD用のガラス基板に対してプラズマエッチング、プラズマアッシング、プラズマ成膜等の種々のプラズマ処理が行われている。このようなプラズマ処理を行う装置として、平行平板型のプラズマ処理装置や、誘導結合プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)処理装置などが知られている。
ここで、各種プラズマ処理装置ではプラズマの発生によって処理室内の温度が上昇するが、通常、処理室内壁近傍のプラズマ密度は低いため、処理室内に温度分布が生じ、この温度分布により処理容器の内面に反応生成物が堆積することがある。特に、大型基板を処理するような大型装置では、処理容器の熱容量が大きく、容器の表面積も大きいことから放熱しやすいために処理室内で温度分布が生じやすく、反応生成物の堆積が多くなるほか、プラズマ処理の面内均一性にも悪影響を与える懸念がある。そこで、プラズマ処理装置では、処理容器の壁や壁面を覆う部材に熱媒体を流す流路(熱媒体流路と呼ぶ)を設けて処理容器の温度調節を行っている。
上記温度調節に関して、例えば、特許文献1には、プラズマ処理装置の処理容器の壁部を覆うように設けられた導電体からなる内壁板に、温調用媒体が流れる温調用流路と、処理容器の外部から温調用媒体を導入するための導入口と、温調用媒体を処理容器の外部に排出するための排出口と、を備えたプラズマ処理装置が開示されている。
また、特許文献2には、真空容器の内壁に防着板を装着し、この防着板本体に温媒を流すための温媒管と冷媒を流すための冷媒管とを配設し、ガスの吸引開始初期に温媒を流して防着板を加熱する真空装置が開示されている。
特開2007−242474号公報 特開平9−157832号公報
しかしながら、従来のプラズマ処理装置の温度調節機構には、以下に示す問題があった。まず、処理室の壁自体に熱媒体流路を設ける方法(第1の方法)では、処理室の壁は真空状態を維持するために強固な構造になっており、処理室の壁自体の熱容量が大きく、放熱しやすいために、温度制御が難しいという問題がある。また、熱容量が大きく、放熱しやすい処理室の壁自体の温度を調整するために、熱媒体流路に熱媒体を流すための設備が大型化してしまい、コストアップを招くという問題がある。また、熱媒体流路は処理容器の壁の一部に形成されるために、処理容器の部位で温度分布が生じ、この温度分布によって処理容器の壁に熱歪みが発生して壁が反り、開閉面でリークしたり、電気的なリターン回路が正常に形成され難くなって放電が不安定になったりすることがある。また、処理容器の側壁に温度調節機構を設けた場合、熱伝導によって処理容器の底部が高温になり、下部電極を低温にしたい場合に下部電極の温度制御が難しくなるという問題もある。
また、特許文献1、2のように、処理室の壁面を覆う内壁板や防着板に熱媒体流路を設ける方法(第2の方法)は、処理室の壁自体に熱媒体流路を設ける第1の方法に比べて熱容量や放熱が小さくて済むため、温度調節設備を簡素化できるとともに温度の制御性を向上させることができる。しかし、特許文献1、2の方法では、処理室の壁面と内壁板や防着板との間に隙間があり、この隙間にプラズマ処理で生じる反応生成物が堆積したり、隙間に残存する空気によって真空引きの時間が長くなるなどの問題が生じる。また、内壁板と処理室の壁との隙間で異常放電(アーキング)が生じる懸念もある。
また、特許文献1では、内壁板は絶縁体で構成される固定部材によって処理室の内壁に固定されており、この固定部材は断熱性を考慮していないため、固定部材を介して内壁板の熱が処理室の壁に移動してしまい、熱容量が大きく、放熱しやすい処理容器の影響を受けて内壁板の温度制御が難しくなる、という問題も生じる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、温度調節設備を簡素化しながら、処理容器内での付着物やアーキングの発生を防止できるプラズマ処理装置を提供することにある。
本発明のプラズマ処理装置は、被処理基板を処理する処理室を形成する処理容器と、
前記処理室内に設けられ、前記被処理基板が載置される載置台と、
前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給装置と、
前記処理室内を真空状態にする排気装置と、
前記処理室内に前記処理ガスのプラズマを生成させるプラズマ生成手段と、
前記処理容器の壁の内側に配置された保護プレートと、
前記保護プレートの温度を調節する温度調節手段と、
前記処理容器の内壁面と前記保護プレートとの間に密着して装着され、これらの間の熱伝導を遮断もしくは抑制する断熱部材と、
を備えている。
本発明のプラズマ処理装置は、前記プラズマ生成手段が、前記処理室の外側に設けられ、前記処理室内に誘導電界を形成するアンテナと、前記アンテナと前記処理室との間に設けられた誘電体壁と、前記アンテナに高周波電力を供給して前記処理室内に誘導電界を形成させる高周波電源と、を有する誘導結合方式のプラズマ生成手段であってもよい。この場合、前記載置台に高周波電力を供給してバイアス電界を形成させる高周波電源をさらに備え、前記保護プレートは、前記処理容器に電気的に接続されて前記バイアス電界に対するアノード電極として作用するものであってもよい。
また、本発明のプラズマ処理装置は、前記断熱部材の端部の露出面の一部又は全部を覆う遮蔽部材を備えていてもよい。
また、本発明のプラズマ処理装置において、前記保護プレートの下端部は前記処理容器の底面に接触しており、前記保護プレートの上端部、又は上端部及び側端部は、前記遮蔽部材で覆われていてもよい。
また、本発明のプラズマ処理装置において、前記断熱部材は、断熱性芯部材と、該断熱性芯部材を被覆する耐プラズマ性材料からなる被覆層と、を有していてもよい。
また、本発明のプラズマ処理装置において、前記断熱部材は絶縁性を有し、前記保護プレートは、前記処理容器と電気的に非接続に配置されていてもよい。この場合、前記断熱部材の厚みが部位により変化してもよいし、前記断熱部材の誘電率が部位により変化してもよい。また、前記断熱部材が、誘電率の異なる複数の部材により構成されていてもよい。さらに、本発明のプラズマ処理装置において、前記断熱部材は、絶縁性部材と断熱性部材とを重ね合わせた積層構造を有していてもよい。
また、本発明のプラズマ処理装置において、前記保護プレートの内部には熱媒体の流路が形成されており、前記温度調節手段が前記処理容器の外側に設けられて前記保護プレートの前記流路に前記熱媒体を循環させるチラー機構であってもよい。
本発明のプラズマ処理装置によれば、処理容器をプラズマから保護する保護プレートを温度調節可能に構成するとともに、処理容器の内壁面と保護プレートとの間に断熱部材を介在させたことにより、保護プレートの温度制御を確実に行うことができる。すなわち、断熱部材によって処理容器の壁と保護プレートとを確実に熱分離することができるため、熱容量の小さな保護プレートから熱容量の大きな処理容器への熱伝導を遮断もしくは抑制することが可能となり、保護プレートの温度制御が容易になるとともに温度調節設備を小型化することができる。また、本発明によれば、処理容器の壁自体を温度調節する必要がなくなるため、例えば加熱による熱歪みによって処理容器の壁が反って開閉面でリークが発生したり、電流のリターン回路が取れ難くなって放電が不安定になったりすることを防止できる。また、例えば処理容器の壁自体を加熱しないことによって、処理容器から載置台への熱伝導によって載置台の温度制御が難しくなるというような問題も生じない。
また、本発明によれば、処理容器の壁面と保護プレートとの間に断熱部材を介在させることによって余分な隙間が存在しなくなるため、その隙間にプラズマ処理の反応生成物が堆積したり、処理室の真空引き時間が長くなったりするといった問題が生じることはない。また、断熱部材を介在させることによって、処理容器の壁面と保護プレートとの間の異常放電を抑制することもできる。
本発明の一実施の形態に係る誘導結合プラズマ処理装置の構成を模式的に示す断面図である。 図1におけるA部を拡大した断面図である。 第1の変形例で遮蔽部材を設けた状態を示す断面図である。 図3の矢印の方向からみた遮蔽部材の配設状態を説明する図面である。 断熱部材の別の構成例を示す断面図である。 第2の変形例における断熱部材の装着状態を示す断面図である。 断熱部材の別の構成例を示す断面図である。 第3の変形例における断熱部材の装着状態を示す断面図である。 第4の変形例における断熱部材の装着状態を示す断面図である。 第4の変形例における断熱部材のさらに別の構成例を示す断面図である。 断熱部材のさらに別の構成例を示す断面図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る誘導結合プラズマ処理装置について、図面を参照して説明する。まず、図1は、本実施形態の誘導結合プラズマ処理装置の構成を模式的に示す断面図であり、図2は、図1のA部を拡大した断面図である。図1に示した誘導結合プラズマ処理装置1は、例えばFPD用のガラス基板(以下、単に「基板」と記す)Sに対してプラズマ処理を行うものである。FPDとしては、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、エレクトロルミネセンス(EL:Electro Luminescence)ディスプレイ、プラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)等が例示される。
誘導結合プラズマ処理装置1は、処理容器としての本体容器2と、この本体容器2の上部に配置された誘電体壁6と、によって構成された処理室5を備えている。誘電体壁6は、処理室5の天井部分を構成する。処理室5は、気密に保持され、そこで基板Sに対してプラズマ処理が行われる。
本体容器2は、4つの側壁2aを有する角筒形状でもよいし、円筒形状であってもよい。本体容器2の材料としては、アルミニウム、アルミニウム合金等の導電性材料が用いられる。本体容器2の材料としてアルミニウムを用いた場合には、本体容器2の内壁面から汚染物が発生しないように、本体容器2の内壁面にはアルマイト処理(陽極酸化処理)が施される。また、本体容器2は接地されている。
誘電体壁6は、略正方形形状の上面および底面を有する板状をなしている。誘電体壁6は、誘電体材料によって形成されている。誘電体壁6の材料としては、例えば、Al等のセラミックスや、石英が用いられる。
誘導結合プラズマ処理装置1は、更に、誘電体壁6を支持する支持部材として、支持棚7を備えている。支持棚7は、本体容器2の側壁2aに取り付けられている。
本体容器2の外部には、ガス供給装置20が設置されている。ガス供給装置20は、途中分岐したガス供給管21を介して誘電体壁6の下面に形成された複数のガス噴出口16に接続されている。ガス供給装置20は、プラズマ処理に用いられる処理ガスを供給するためのものである。プラズマ処理が行われる際には、処理ガスは、ガス供給管21、複数のガス噴出口16を通して、処理室5内に供給される。処理ガスとしては、例えば、SFガス、CFガスが用いられる。なお、処理ガスは、例えば本体容器2の側壁2aにガス導入部を設け、そこから処理室5内に導入する構成としてもよい。
誘導結合プラズマ処理装置1は、処理室5の外部であって誘電体壁6の上方に配置された高周波アンテナ(以下、単にアンテナと記す。)13を備えている。アンテナ13は、例えば略正方形の平面角形渦巻き形状をなしている。アンテナ13は、誘電体壁6の上面の上に配置されている。
本体容器2の外部には、整合器14と、高周波電源15とが設置されている。アンテナ13の一端は、給電線15aにより整合器14を介して高周波電源15に接続されている。アンテナ13の他端は、本体容器2の内壁に接続され、本体容器2を介して接地されている。基板Sに対してプラズマ処理が行われる際には、アンテナ13に、高周波電源15から誘導電界形成用の高周波電力(例えば、13.56MHzの高周波電力)が供給される。これにより、アンテナ13によって、処理室5内に誘導電界が形成される。この誘導電界は、処理ガスをプラズマに転化させる。なお、誘電体壁6、アンテナ13、整合器14、給電線15a及び高周波電源15はプラズマ生成手段を構成している。
誘導結合プラズマ処理装置1は、更に、基板Sを載置するためのサセプタ(載置台)22と、絶縁体枠24と、支柱25と、ベローズ26と、図示しないゲートバルブとを備えている。支柱25は、本体容器2の下方に設置された図示しない昇降装置に接続され、本体容器2の底部に形成された開口部を通して、処理室5内に突出している。また、支柱25は、中空部を有している。絶縁体枠24は、支柱25の上に設置されている。この絶縁体枠24は、上部が開口した箱状をなしている。絶縁体枠24の底部には、支柱25の中空部に続く開口部が形成されている。ベローズ26は、支柱25を包囲し、絶縁体枠24および本体容器2の底部内壁に気密に接続されている。これにより、処理室5の気密性が維持される。
サセプタ22は、絶縁体枠24内に収容されている。サセプタ22は、基板Sを載置するための載置面22Aを有している。サセプタ22の材料としては、例えば、アルミニウム等の導電性材料が用いられる。サセプタ22の材料としてアルミニウムを用いた場合には、表面から汚染物が発生しないように、サセプタ22の表面にアルマイト処理(陽極酸化処理)が施される。
本体容器2の外部には、更に、整合器28と、高周波電源29とが設置されている。サセプタ22は、絶縁体枠24の開口部および支柱25の中空部に挿通された通電棒30を介して整合器28に接続され、更に、この整合器28を介して高周波電源29に接続されている。基板Sに対してプラズマ処理が行われる際には、サセプタ22には、高周波電源29からバイアス用の高周波電力(例えば、3.2MHzの高周波電力)が供給される。この高周波電力は、プラズマ中のイオンを、サセプタ22上に載置された基板Sに効果的に引き込むために使用されるものである。
なお、図示しないゲートバルブが本体容器2の側壁2aに設けられている。ゲートバルブは、開閉機能を有し、閉状態で処理室5の気密性を維持するとともに、開状態で処理室5と外部との間で基板Sの移送を可能する。
本体容器2の外部には、更に、排気装置31が設置されている。排気装置31は、本体容器2の底部に接続された排気管32を介して、処理室5に接続されている。基板Sに対してプラズマ処理が行われる際には、排気装置31は、処理室5内のガスを排気し、処理室5内を真空もしくは減圧雰囲気に維持する。
処理室5を構成する本体容器2の4つの側壁2a(図1の左右及び図示しない手前側および奥側)のそれぞれの内壁面から離間した位置には、該内壁面に略平行に保護プレート41が配備されている。この保護プレート41の第1の機能は、本体容器2の内壁面をプラズマから保護することである。また、保護プレート41の第2の機能は、本体容器2の内壁面に替わって温度調節(例えば加熱)できるようにして反応生成物が処理室5内に堆積することを防止することである。この目的のため、保護プレート41の内部には、熱媒体流路43が設けられており、そこに熱媒体を通流させることができるように構成されている。また、保護プレート41と本体容器2の側壁2aとの間には、断熱部材42が保護プレート41と側壁2aの内壁面とに密着して配備されている。
上述のとおりプラズマ処理装置では反応生成物の付着防止等の目的で、本体容器2又は保護プレートの温度を調節する必要がある。温度調節機構として、本体容器2の壁自体に熱媒体流路を設ける構造では、本体容器2の大きな熱容量や放熱によって温度調節が難しく、温度調節設備が大型化するという問題や、本体容器2の温度分布により熱歪みが発生するという問題が生じる。本体容器2の内壁面に密着させて熱媒体流路を設けた保護プレートを配置する場合も、上記と同様の問題が生じる。また、本体容器2の壁面の内側に、熱媒体流路を設けた保護プレートを離間させて配置する場合には、本体容器2の壁面と当該部材との間の隙間にプラズマ処理の反応生成物が堆積したり、真空引きの時間が長くなったりするという問題や、本体容器2の壁面と当該部材との間で異常放電が発生するという問題が生じる。
そこで、本実施の形態では、保護プレート41に熱媒体流路43を設けるとともに、本体容器2の内壁面と保護プレート41との間に、これらの間の熱伝導を遮断もしくは抑制する断熱部材42を密着させて介在配備する構成とした。図1のA部を拡大した図2に示すように、保護プレート41の内部には熱媒体流路43が形成されており、熱媒体流路43の一端と他端とには、導入部43aと排出部43bとが設けられている。そして、導入部43aは本体容器2及び断熱部材42を貫通する導入管44に、排出部43bは本体容器2及び断熱部材42を貫通する排出管45にそれぞれ接続されており、それぞれの配管は本体容器2の外部に設けられた、チラーユニット50と接続されている。チラーユニット50は、例えば図示しない熱交換器や循環ポンプなどを備えている。前記導入管44、排出管45及びチラーユニット50は、温度調節手段を構成している。
この保護プレート41の形状は任意であるが、処理室5を形成する本体容器2の各側壁2aの内面の略全面を覆う矩形形状とすることができる。保護プレート41を設置しやすくするために、誘電体壁6と保護プレート41の上端との間に間隔を設けてもよい。また、処理室5を形成する本体容器2を円筒形状とする場合は、本体容器2よりも径が小さい円筒形状もしくは円筒を任意の数に分断した曲面形状とすることができる。なお、本体容器2の側壁2aにゲートバルブや基板Sの搬送機構、プラズマ処理の状態を確認するための窓などが配置される場合は、その部分を避ける形状とすればよく、必ずしも側壁2aの全面を覆っている必要はない。
また、保護プレート41は、処理ガスやプラズマに耐性があり、本体容器2内の到達温度(例えば120〜150℃)に耐えることができ、かつ熱媒体流路43を形成できる強度を有する材料で形成することができる。保護プレート41は、例えばステンレスや本体容器2と同様のアルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料を用いることができる。保護プレート41の材料としてアルミニウムを用いた場合には、保護プレート41の表面から汚染物が発生しないようにアルマイト処理(陽極酸化処理)を施すことが好ましい。
断熱部材42は、保護プレート41と本体容器2の側壁2aの内面との間を埋める形状の板材であり、保護プレート41と略等しい面積で同様の矩形形状とすることができる。また、処理室5を形成する本体容器2が円筒形状の場合は、その外径が本体容器2の内径と略等しく、その内径が保護プレート41の外径と略等しい円筒形状もしくは円筒を任意の数に分断した曲面形状とすることができる。
この断熱部材42は、本体容器2内の到達温度に耐えることができ、熱伝導率が小さい材料で形成することができる。例えば、本体容器2内の到達温度が120〜150℃の場合は、フッ素樹脂(PTFE)やポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルサルフォン(PFS)、ポリサルフォン(PSF)、エポキシガラスなどの樹脂材料、フッ素ゴム(FKM)、シリコーンゴム(Q)、フロロシリコーンゴム(FVMQ)、パーフロロポリエーテル系ゴム(FO)、アクリルゴム(ACM)、エチレンプロピレンゴム(EPM)などのゴム材料などを用いることができる。
また、保護プレート41及び断熱部材42は、固定部材46によって本体容器2に固定される。本実施の形態では、固定部材46として例えば金属製の螺子を用いることによって、保護プレート41と本体容器2とを電気的に接続させている。なお、保護プレート41及び断熱部材42の固定構造は螺子止め等に限らず、保護プレート41の端部を本体容器2の内壁に設けた突起などに係止させることによって保護プレート41及び断熱部材42を固定してもよいし、保護プレート41の導入部43aに接続される導入管44や排出部43bに接続される排出管45を本体容器2に固定することによって保護プレート41及び断熱部材42を固定してもよい。
熱媒体は、図示しない循環ポンプの働きによって保護プレート41と装置の外部に設けた熱媒体循環装置としてのチラーユニット50との間を循環しながら保護プレート41を昇温又は冷却する。なお、本体容器2内に図示しない熱電対などの温度検出部を設け、その検出値に基づいて図示しない温度コントローラを介して熱媒体の温度調節を行い、保護プレート41の外表面温度を制御するようにしてもよい。
次に、以上のように構成される誘導結合プラズマ処理装置1を用いて基板Sに対してプラズマ処理を施す際の処理動作について説明する。まず、図示しないゲートバルブを開にした状態で、図示しない搬送機構により基板Sを処理室5内に搬入し、サセプタ22の載置面22Aに載置した後、静電チャックなどにより基板Sをサセプタ22上に固定する。
次に、ガス供給装置20から、ガス供給管21、複数のガス噴出口16を介して処理ガスを処理室5内に供給するとともに、排気装置31により排気管32を介して処理室5内を真空排気することにより、処理室内を例えば1.33Pa程度の圧力雰囲気に維持する。
次に、高周波電源15から13.56MHzの高周波をアンテナ13に供給し、これにより誘電体壁6を介して処理室5内に均一な誘導電界を形成する。このようにして形成された誘導電界により、処理室5内で処理ガスがプラズマ化し、高密度の誘導結合プラズマが生成される。このようにして生成されたプラズマ中のイオンは、高周波電源29からサセプタ22に対して供給される高周波電力によって生じたバイアス電界によって基板Sに効果的に引き込まれ、基板Sに対して均一なプラズマ処理が施される。
このプラズマ処理の際には、外部に設けたチラーユニット50から、導入管44、保護プレート41の導入部43aを介して熱媒体流路43に熱媒体が導入され、保護プレート41の排出部43b、排出管45を介して熱媒体が排出され、チラーユニット50に循環される。熱媒体の循環過程で本体容器2の内部が所定の温度に制御される。誘導結合プラズマ処理装置1で基板Sに対してプラズマエッチングを行う場合には、通常、反応生成物が保護プレート41に付着することを防止するため、保護プレート41を加熱する目的で熱媒体が用いられる。この際に、断熱部材42の存在により、保護プレート41の熱は本体容器2にほとんど伝わらない。
以上説明したように、処理室5を形成する本体容器2の側壁2aの内側に熱媒体流路43を設けた保護プレート41を配置するとともに、本体容器2の側壁2aと保護プレート41との間を断熱部材42で埋めることにより、本体容器2と保護プレート41とを確実に熱分離することができる。これにより、熱容量が大きく放熱しやすい本体容器2の影響を抑制して高精度な温度制御が可能になるとともに、温度調節設備の小型化を実現することができる。また、断熱部材42によって保護プレート41の熱が本体容器2の側壁2aに伝わることを抑制することによって、本体容器2に温度分布が生じて熱歪みが発生することも防止できる。
また、本体容器2の側壁2aと保護プレート41との間に断熱部材42を密着させて介在させることにより、側壁2aの内面と保護プレート41との間に空間を生じさせない。従って、プラズマ処理の反応生成物が側壁2aの内面と保護プレート41との間に堆積することもない。また、側壁2aの内面と保護プレート41との間の空間によって、真空引きの時間が長くなったり、本体容器2の側壁2aと保護プレート41との間で異常放電が生じたりすることも抑制できる。
また、本実施の形態では、本体容器2の側壁2aの替わりに、保護プレート41が、高周波電源29からサセプタ22に対して供給される高周波電力によって形成されるバイアス電界に対するアノード電極として作用する。本実施の形態では、保護プレート41と本体容器2の側壁2aとの間の導通を導電性の固定部材46によって確保することにより、保護プレート41のアノード電極としての機能が損なわれないようにしている。その結果、サセプタ22から保護プレート41、側壁2a及び底壁2b(本体容器2)、さらに整合器28へ至るバイアス電界のリターン回路の形成が妨げられることがなく、バイアス電界を安定して形成させることが可能になり、さらには処理室5内で生成するプラズマの安定性を高めることができる。
次に、本発明の変形例を挙げるが、図1に示した誘導結合プラズマ処理装置1と相違する構成を中心に説明し、図1と同じ構成については説明を省略する。
[第1の変形例]
図3は、図1のA部に対応する部分の第1の変形例を示す断面図である。図1及び図2の構造では、断熱部材42の一部(上部や側部)が露出しているため、プラズマ処理中に断熱部材42の露出部がプラズマに曝され、断熱部材42が削られたり、変質、変形したりする恐れがある。そこで、第1の変形例では、図3に示すように、断熱部材42の上端に、少なくとも断熱部材42の露出部を覆う遮蔽部材47を配設している。
この遮蔽部材47は、断熱部材42の露出部の少なくとも一部を覆う形状であればよく、断熱部材42の上部のみを覆う形状としてもよい。また、図3の矢印方向から見た図4に示すように、保護プレート41が本体容器2の側壁2aの内面よりもサイズが小さい場合は、保護プレート41と断熱部材42の上部及び側部を覆う形状としてもよい。また、本体容器2の底壁2bの内面と保護プレート41の底部とが密着していない場合は、その隙間からプラズマが侵入する恐れがあることから、断熱部材42の底部も覆う形状としてもよい。この遮蔽部材47は保護プレート41と一体的に形成してもよいし、別の部材として形成し、溶接等によって固定してもよいし、螺子止めや嵌合等によって着脱可能に固定してもよく、その厚さは特に限定されない。
また、遮蔽部材47は、プラズマを遮断する機能を有する材料を用いて形成することができ、たとえば保護プレート41と同じ材料(ステンレスやアルミニウム、アルミニウム合金等の金属材料)を用いることができる。遮蔽部材47の材料としてアルミニウムを用いた場合には、遮蔽部材47の表面から汚染物が発生しないようにアルマイト処理(陽極酸化処理)を施すことが好ましい。
このように、断熱部材42の露出部を遮蔽部材47で保護することにより、プラズマの暴露による断熱部材42の変質や変形を確実に防止することができ、断熱性能の信頼性を高めることができる。また、樹脂材料やゴム材料からなる断熱部材42を処理室5内に露出させないことにより、断熱部材42から不純物となるガスやパーティクル原因となる粉塵などが放出されないため、プラズマ処理の信頼性を高めることができる。
図2乃至図4では、断熱部材42を単一の部材で構成したが、複数の部材を組み合わせて形成することもできる。例えば、図5に示すように、断熱性芯部材42Aの表面を耐プラズマ性材料の被覆部42Bで覆う構造とすれば、第1の変形例のように遮蔽部材47を設ける必要がなくなり、構成を簡単にすることができる。断熱部材42の端部が露出する場合であっても、断熱部材42の変質や変形を抑制し、断熱部材42からのガスや粉塵の放出を抑制することができ、信頼性を高めることができる。耐プラズマ性材料の被覆部42Bは、プラズマ処理に使用されるガス種に応じて適宜選択すればよいが、化学安定性の高い材料としては、例えば、フッ素樹脂(PTFE)などが挙げられる。
[第2の変形例]
誘導結合プラズマ処理装置1を例に挙げて説明した上記実施の形態において、図2では保護プレート41の下部を本体容器2に接触させ、また、図3では、さらに保護プレート41の上部も遮蔽部材47を介して本体容器2に接続させる構造とし、保護プレート41と本体容器2との電気的接続を許容している。そして、さらに導電性の固定部材46を用いて保護プレート41と本体容器2(側壁2a)との電気的接続を確保する構成とした。これは、誘導結合プラズマ処理装置1では、サセプタ22と保護プレート41とが対向電極となって容量結合されるため、接地された本体容器2の側壁2aと保護プレート41との導通を図り、保護プレート41を介してバイアス電界のリターン回路を正常に形成させる目的である。
しかし、サセプタ22周辺付近の不要なプラズマの発生を抑制するために、保護プレート41を電気的にフローティング状態にしても良い。たとえば、断熱部材42を誘電体として考えると、保護プレート41を電気的にフローティング状態にすることにより、保護プレート41と本体容器2の側壁2aとの間にコンデンサを形成することが出来る。
保護プレート41を電気的にフローティング状態にしておくためには、本体容器2と保護プレート41とを電気的に非接続状態にする必要がある。そこで、第2の変形例では、断熱部材42を、断熱性に加えて電気伝導度の小さい絶縁性の材料で形成するとともに、図6に示すように、保護プレート41の下部を本体容器2の底面から離して配置する構成とした。また、図7に示すように、保護プレート41の下部と本体容器2の底面との間に断熱部材42を挿入させる構成としてもよい。絶縁性の材料としては、フッ素樹脂(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PFS)、ポリアミドイミド、ゴム材料などが挙げられる。
[第3の変形例]
保護プレート41を電気的にフローティング状態にする場合、断熱部材42の厚みを場所によって変化させることにより、保護プレート41と本体容器2の側壁2aとの間に形成されるコンデンサの単位面積当たりの容量を場所によって変えることができる。例えば図8に示すように、本体容器2の側壁2aの上部に隣接する部位では断熱部材42を薄く、本体容器2の側壁2aの下部に隣接する部位では断熱部材42を厚くすることにより、保護プレート41と本体容器2の側壁2aとの間のコンデンサの単位面積当たりの容量を、側壁2aの上部では大きく、側壁2aの下部では小さくすることができる。その結果、バイアス電界のリターン電流Iは、コンデンサの単位面積あたりの容量が小さい側壁2aの下部の経路(破線)よりも、容量が大きい側壁2aの上部の経路(実線)を通過し易くなるため、サセプタ22の周辺付近の不要なプラズマの発生を抑制することが出来る。
[第4の変形例]
保護プレート41を電気的にフローティング状態にする場合、断熱部材42の誘電率を場所によって変化させることにより、保護プレート41と本体容器2の側壁2aとの間に形成されたコンデンサの単位面積当たりの容量を場所によって変えることができる。例えば図9に示す例では、本体容器2の側壁2aの上部に隣接する部位では、断熱部材42の誘電率を相対的に大きく、本体容器2の側壁2aの下部に隣接する部位では断熱部材42の誘電率を相対的に小さくすることにより、保護プレート41と本体容器2の側壁2aとの間のコンデンサの単位面積当たりの容量を、側壁2aの上部では大きく、側壁2aの下部では小さくすることができる。その結果、バイアス電界のリターン電流Iは、コンデンサの単位面積当たりの容量が小さい側壁2aの下部の経路(破線)よりも、容量が大きい側壁2aの上部の経路(実線)を通過し易くなるため、サセプタ22周辺付近の不要なプラズマの発生を抑制することが出来る。断熱部材42の誘電率を場所によって変化させるためには、断熱部材42を構成する合成樹脂等の材料に誘電率を調節できる他の材料を混合することが挙げられる。
さらに、断熱部材42の材質を場所によって変えることにより、保護プレート41と本体容器2の側壁2aとの間に形成されたコンデンサの単位面積当たりの容量を、場所によって変えても良い。例えば図10に示すように、本体容器2の側壁2aの上部に隣接する部位では相対的に誘電率の大きい断熱部材42Cを配置し、本体容器2の側壁2aの下部に隣接する部位では相対的に誘電率の小さい断熱部材42Dを配置することにより、保護プレート41と本体容器2の側壁2aとの間のコンデンサの単位面積当たりの容量を、側壁2aの上部では大きく、側壁2aの下部では小さくすることができる。その結果、バイアス電界のリターン電流Iは、コンデンサの単位面積当たりの容量が小さい側壁2aの下部の経路(破線)よりも、容量が大きい側壁2aの上部の経路(実線)を通過し易くなるため、サセプタ22周辺付近の不要なプラズマの発生を抑制することが出来る。なお、図10では誘電率の大きい断熱部材42Cと誘電率の小さい断熱部材42Dの2種類の断熱部材しか使用していないが、2種類に限らず3種類以上の断熱部材を使用しても良い。例えば、誘電率の大きい断熱部材と誘電率の小さい断熱部材の間に中程度の誘電率を有する断熱部材を設けても良い。
以上の第2から第4の変形例に示したように、保護プレート41を本体容器2と電気的に接続しないように配置することにより、断熱部材42を単なる断熱部材ではなく、誘電部材として活用することも出来る。
また、断熱性が高い部材は絶縁性が高いとは限らないため、上記第2〜第4の変形例において、図11に示すように、断熱性の板材42Eと絶縁性の板材42Fとを重ね合わせて断熱部材42を構成することもできる。絶縁性の板材42Fとしては、例えば、フッ素樹脂(PTFE)、ポリエーテルサルフォン(PFS)、ポリアミドイミド、ゴム材料などが挙げられる。
なお、図1に示した誘導結合プラズマ処理装置1に限らず、例えば特許文献1に記載されたような平行平板方式のプラズマ処理装置では、上部電極と下部電極(サセプタ)との間でプラズマを介して容量結合させる必要がある。その場合、保護プレートを介して処理容器の側壁へ向かう電流の短絡を防ぐ目的で、上記第2から第4の変形例に示した構成によって保護プレートを電気的にフローティング状態にすることにより、プラズマを安定的に生成させることもできる。
以上、本発明の実施の形態を例示の目的で詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に制約されることはない。当業者は本発明の思想及び範囲を逸脱することなく多くの改変を成し得、それらも本発明の範囲内に含まれる。例えば、上記実施の形態では、誘導結合プラズマ処理装置1を例に挙げたが、本発明は、例えば平行平板プラズマ処理装置、表面波プラズマ処理装置、ECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマ処理装置、ヘリコン波プラズマ処理装置など他の方式のプラズマ処理装置にも適用可能である。また、チャンバー内の温度調節が必要な装置であれば、ドライエッチング装置に限らず、成膜装置やアッシング装置などにも同等に適用可能である。
また、上記実施形態では、保護プレート41の温度調節手段として熱媒体を流すチラー構造を挙げたが、例えばヒータなどの発熱体を用いる構造や、これらを組み合わせた構造とすることもできる。
また、本発明は、FPD用基板を被処理体とするものに限らず、例えば半導体ウエハや太陽電池用基板を被処理体とする場合にも適用できる。
1…プラズマ処理装置、2…本体容器、5…処理室、6…誘電体壁、7…支持棚、13…アンテナ、14…整合器、15…高周波電源、16…ガス噴出口、20…ガス供給装置、21…ガス供給管、22…サセプタ、22A…載置面、24…絶縁体枠、25…支柱、26…ベローズ、28…整合器、29…高周波電源、31…排気装置、32…排気管、41…保護プレート、42…断熱部材、42A…断熱性芯部材、42B…被覆部、42C…誘電率の大きい断熱部材、42D…誘電率の小さい断熱部材、42E…断熱性の板材、42F…絶縁性の板材、43…熱媒体流路、43a…導入部、43b…排出部、44…導入管、45…排出管、46…固定部材、47…遮蔽部材、50…チラーユニット

Claims (11)

  1. 被処理基板を処理する処理室を形成する金属材料からなる処理容器と、
    前記処理室内に設けられ、前記被処理基板が載置される載置台と、
    前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給装置と、
    前記処理室内を真空状態にする排気装置と、
    前記処理室内に前記処理ガスのプラズマを生成させるプラズマ生成手段と、
    前記処理容器の壁の内側に配置された金属材料からなる保護プレートと、
    前記保護プレートの温度を調節する温度調節手段と、
    前記処理容器の内壁面と前記保護プレートとの間に密着して装着され、これらの間の熱伝導を遮断もしくは抑制する樹脂材料又はゴム材料を含んで構成される断熱部材と、
    前記断熱部材の端部の露出面の一部又は全部を覆う遮蔽部材と、
    を備えているプラズマ処理装置。
  2. 前記プラズマ生成手段が、前記処理室の外側に設けられ、前記処理室内に誘導電界を形成するアンテナと、前記アンテナと前記処理室との間に設けられた誘電体壁と、前記アンテナに高周波電力を供給して前記処理室内に誘導電界を形成させる高周波電源と、を有する誘導結合方式のプラズマ生成手段である請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記載置台に高周波電力を供給してバイアス電界を形成させる高周波電源をさらに備え、
    前記保護プレートは、前記処理容器に電気的に接続されて前記バイアス電界に対するアノード電極として作用する請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記保護プレートの下端部は前記処理容器の底面に接触しており、前記保護プレートの上端部、又は上端部及び側端部は、前記遮蔽部材で覆われている請求項に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記断熱部材は、樹脂材料又はゴム材料からなる断熱性芯部材と、該断熱性芯部材を被覆する耐プラズマ性材料からなる被覆層と、を有している請求項1からのいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 被処理基板を処理する処理室を形成する金属材料からなる処理容器と、
    前記処理室内に設けられ、前記被処理基板が載置される載置台と、
    前記処理室内に処理ガスを供給する処理ガス供給装置と、
    前記処理室内を真空状態にする排気装置と、
    前記処理室内に前記処理ガスのプラズマを生成させるプラズマ生成手段と、
    前記処理容器の壁の内側に配置された金属材料からなる保護プレートと、
    前記保護プレートの温度を調節する温度調節手段と、
    前記処理容器の内壁面と前記保護プレートとの間に密着して装着され、これらの間の熱伝導を遮断もしくは抑制する樹脂材料又はゴム材料を含んで構成される断熱部材と、
    を備え、
    前記断熱部材は絶縁性を有し、
    前記保護プレートが電気的にフローティング状態となるように、前記保護プレートは、前記処理容器と電気的に非接続に配置されているプラズマ処理装置。
  7. 前記断熱部材の厚みが部位により変化する請求項に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記断熱部材の誘電率が部位により変化する請求項に記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記断熱部材が、誘電率の異なる複数の部材により構成されている請求項に記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記断熱部材は、絶縁性部材と樹脂材料又はゴム材料からなる断熱性部材とを重ね合わせた積層構造を有している請求項に記載のプラズマ処理装置。
  11. 前記保護プレートの内部には熱媒体の流路が形成されており、前記温度調節手段が前記処理容器の外側に設けられて前記保護プレートの前記流路に前記熱媒体を循環させるチラー機構である請求項1から10のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
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