JP5396017B2 - ブーム用の制御システム及びそれを備えたブームクレーン - Google Patents

ブーム用の制御システム及びそれを備えたブームクレーン Download PDF

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Description

本発明は、タワーと、該タワーに回動可能に取り付けられたブームと、ブームの仰角調整動作を生じる第1のアクチュエータと、タワーを回転させる第2のアクチュエータとを備えたブームクレーン用制御システムに関する。該クレーンは、ブームの位置r及び/又は速度r を測定によって判定する第1の手段と、タワーの回転角度φ及び/又は回転速度φ を測定によって判定する第2の手段とをさらに有する。ブームクレーン用の制御システムは、クレーンの第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを制御する。
このような制御システムは、例えば、DE 100 64 182 A1から公知である。この文献を本出願において参考として援用する。この文献には、クレーンのロープに吊り下げられた荷物及びクレーン自体の物理モデルに基づいて荷物のふらつき(swaying)を除去しようとする、ブームの仰角調整動作を制御する制御ストラテジが記載されている。しかし、使用されるモデルは線形に過ぎず、したがって、ブームクレーンにおいて観察される重要な非線形の作用を考慮していない。タワーの回動に起因する荷物の遠心加速もまた荷物のふらつきの原因となり得るので、予備制御ユニットが、基準軌道生成器によって入力として与えられる荷物の所望の接線方向の動きに基づき、クレーンの回転のためのデータを用いて遠心加速を相殺しようとする。
しかし、予備制御ユニットにおいて使用される基準軌道に基づくこれらのデータは、クレーンの実際の動きとは大幅に異なり得、したがって、荷物の動きの制御が不正確になり、特にふらつき防止制御の精度が低くなる。
DE 103 24 692 A1(本出願中参考として援用する)から、ロープに吊り下げられた荷物のふらつきを防止しようとする軌道計画ユニットが公知である。しかし、軌道計画ユニット全体がモデル化されたデータに基づいており、やはり予備制御システムとして機能するので、上記と同じ問題が起こる。
したがって本発明の目的は、より精度の高い、特により良いふらつき防止制御が実現されるブームクレーン用制御システムを提供することである。
この目的は、請求項1に記載のブームクレーン用制御システムによって達成される。そのようなブームクレーンの第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータを制御する制御システムにおいて、タワーの回動に起因する荷物の半径方向の加速が、第2の手段によって判定されたタワーの回転速度φ に基づいてブームの仰角調整動作により相殺される。第2の手段は、速度を直接測定するか又は時間の経過に応じたタワーの位置を測定し、その後これらのデータから速度を計算することによって、タワーの回転速度φ を判定する。したがって、本発明では、タワーの回動に起因する荷物の半径方向の加速を相殺するブームの仰角調整動作の制御は、クレーンの実際の動きを示す測定されたデータに基づいて行われる。タワーの回動を考慮したふらつき防止制御が制御システムに統合され、測定によって得られたデータに基づいて行われるので、予備制御システムに存在する上記問題が解消される。それにより、本発明は、高精度なふらつき防止制御を達成する。
好適には、本発明の制御システムは、上記第1のアクチュエータを制御する第1の制御ユニットと、上記第2のアクチュエータを制御する第2の制御ユニットとを備えている。そのような分散制御アーキテクチャにより、単純だが効果的な制御システムが実現される。
好適には、上記第1の制御ユニットは、上記ブームの仰角調整動作及び上記タワーの回動に起因する上記荷物の半径方向のふらつきを防止する。ブームの仰角調整動作を制御する第1の制御ユニットは、ブーム自体の仰角調整動作によって生じるふらつき及びタワーの回動に起因するふらつきの両方を考慮する。このことにより、本発明による特に効果的なふらつき防止制御が実現される。
好適には、上記第2の制御ユニットは、上記タワーの回動に起因する上記荷物の接線方向のふらつきを防止する。第2の制御ユニットは接線方向のふらつきを自動的に防止し、クレーンの運転手にとって荷物の取り扱いがより容易になる。しかし、第2のアクチュエータはまた、追加のふらつき防止制御無しでクレーンの運転手によって直接制御され得る。
好適には、本発明において、上記第1及び/又は第2の制御ユニットは、上記荷物のふらつきに関するそれぞれのクレーン動作を説明する非線形系の反転に基づいて動作する。荷物のふらつきに関する多くの重要な要素は、クレーン、アクチュエータ及びロープに吊り下げられた荷物の非線形作用に基づくものであり、本発明の非線形系により、線形系よりもはるかに優れた精度が達成される。これらの非線形系は、クレーンの状態を入力とし、荷物の位置及び動きを出力とする。これらの系を反転することにより、荷物の位置及び動きを入力として用いて、クレーンを動かすアクチュエータを制御することができる。
好適には、本発明において、上記クレーンは、ロープの半径方向角度φSr及び/又は半径方向速度φ Sr並びに/若しくはロープの接線方向角度φSt及び/又は接線方向速度φ Stを測定によって判定する第3の手段をさらに備えている。ロープの角度及び速度は、ロープに吊り下げられた荷物のふらつきを説明するものであり、これらのデータを測定により判定し、それらを入力として本発明の制御システムに用いることにより精度が向上する。
好適には、本発明において、上記第1の制御ユニットによる上記第1のアクチュエータの制御は、上記第2の手段によって判定された上記タワーの回転速度φ に基づいて行われる。ブームの仰角調整動作を制御する第1の制御ユニットはまた、タワーの回転速度に起因する荷物の半径方向の加速を考慮する。さらに、そのような制御は、好適には、上記第3の手段によって得られたロープの半径方向角度φSr及び半径方向速度φ Srに基づいて行われ得る。好適には、該制御は、上記第1の手段によって得られた上記ブームヘッドの位置r及び速度r に基づいて行われ得る。
好適には、本発明において、上記荷物の半径方向位置のより高階の微分r’’ La及び好適にはr’’’ Laは、上記第3の手段によって判定されたロープの半径方向角度φSr及び半径方向速度φ Sr並びに上記第1の手段によって判定された上記ブームヘッドの位置r及び速度r から計算される。これら荷物の半径方向位置のより高階の微分は、データ内のノイズにより結果が大幅に劣化するので、直接測定によって判定するのが非常に困難である。しかし、これらのデータは荷物位置の制御にとって重要であり、本発明は、これらより高階の微分を位置及び速度の測定値から直接的な代数関係により算出するので、大幅に向上した結果が得られる。本発明のこの特徴は、本発明の他の特徴とは別に単独でも大いに有利であることを、当業者は容易に理解し得る。
好適には、本発明において、上記荷物の回転角度のより高階の微分φ’’ LD及び好適にはφ’’’ LDは、上記第3の手段によって判定されたロープの接線方向角度φSt及び接線方向速度φ St並びに上記第2の手段によって判定された上記タワーの回転角度φ及び回転速度φ から計算される。荷物の半径方向位置のより高階な微分について、荷物位置の制御のために、荷物の回転角度のより高階な微分が重要であるが、直接測定値から得るのは困難である。したがって、本発明のこの特徴は本発明の他の特徴とは別に単独でも大いに有利である。
好適には、本発明において、上記第2の手段はさらに、上記タワーの回転角度の2階微分φ’’ 及び/又は3階微分φ’’’ を判定する。これらのデータは、荷物の位置の制御のために重要であり得、したがって、好適には本発明の制御系の入力として用いられる。
好適には、上記タワーの回転角度の2階微分φ’’ 及び/又は3階微分φ’’’ を用いて、上記タワーの回動に起因する上記荷物の上記半径方向のふらつきを相殺する。これらのタワーの回動に関する追加データを用いることにより、荷物の遠心加速の相殺をより良く行え、したがって、より良いふらつき防止制御が達成される。
本発明はさらに、上記クレーンの動作に基づくロープに吊り下げられた荷物の動きを説明するモデルの反転に基づいて動作する制御システムを包含する。このモデルは、好適には、ロープに吊り下げられた荷物及びクレーンの物理モデルであって、クレーンの動作を入力とし、荷物の位置及び動きを出力とする。このモデルを反転することにより、本発明の制御システムにおいて荷物の位置及び動きを入力として用いて、好適には第1及び第2のアクチュエータを制御することによりクレーンの動きを制御し得る。そのような制御システムは、上で説明した制御システムの特徴とは別に単独でも大いに有利であることが明白である。しかし、上で説明したように、タワーの回動を相殺するふらつき防止制御にとって特に効果的である。
好適には、本発明に用いるモデルは非線形である。荷物の動きに関する重要な要素の多くが非線形作用であるので、この非線形モデルにより特に効果的な制御が達成される。
好適には、本発明において、上記制御システムは、上記反転されたモデルを用いて上記第1及び第2のアクチュエータを制御して、上記荷物を所定の軌道上に維持する。この所定の軌道による荷物の所望の位置及び速度を反転モデルの入力として用いる。この反転モデルがクレーンのアクチュエータを制御して、所定の軌道に沿って荷物を移動させる。
好適には、本発明において、上記荷物の上記所定の軌道は軌道生成器によって提供される。この軌道生成器は、所定の軌道、つまり荷物が移動すべき経路を提示する。制御システムは、その軌道を反転モデルの入力として用いることにより、荷物が実際に軌道に沿って移動することを確実にする。
好適には、上記モデルは、上記第1のアクチュエータの運動学及び/又は上記第1のアクチュエータの力学に起因する非線形性を考慮している。アクチュエータの動作は、通常、クレーンの形状特性が原因で、クレーンや荷物の動きに線形的に反映されない。本発明のシステムは好適にはブームクレーンに用いられ、第1のアクチュエータは好適にはブームの仰角調整動作を生じる半径方向用のアクチュエータであるので、アクチュエータは、通常、一方の端部においてタワーに連結され且つ他端部においてブームに連結された液圧シリンダである。したがって、アクチュエータの動作は、ブーム端部の動作、すなわち荷物の動きに対して非線形の関係になる。これらの非線形性は、荷物のふらつきに大きく影響する。したがって、これらの非線形性を考慮する本発明のふらつき防止制御ユニットは、線形のモデルと比較して精度が大幅に向上している。アクチュエータの力学もまた荷物のふらつきに大きく影響するので、例えばシリンダに関する摩擦項を用いることでアクチュエータの力学を考慮することにより精度が向上する。これらの力学により非線形となるので、第1のアクチュエータの力学に起因する非線形性を考慮するふらつき防止制御は、線型モデルにおいてアクチュエータの力学を考慮するだけの制御と比べてかなり優れている。しかし、本発明はこれら両方の可能性を含んでいる。
本発明において、上記ふらつき防止制御は、好適には、上記ロープに吊り下げられた荷物及び上記第1のアクチュエータを含む上記クレーンの非線形モデルに基づいて行われる。重要な作用のほとんどが非線形であるので、この非線形モデルにより、線形のモデルと比較して大幅に向上したふらつき防止制御が可能になる。特に重要なのは、第1のアクチュエータを含むクレーンの非線形作用であり、これを無視すると精度が下がってしまう。
好適には、上記非線形モデルは、厳密線形化又は入力/出力線形化のいずれかによって線形化される。このモデルを反転し、クレーン及び荷物を動かすアクチュエータの制御に用い得る。モデルが厳密に線形化される場合、モデル全体を反転することができる。そうでない場合、入力/出力線形化によってモデルの一部のみを反転し得る。その他の部分は他の手段によって決定する必要がある。
好適には、本発明において、上記非線形モデルは、線形化が可能になるように簡略化される。モデルの非線形部分のうち、荷物のふらつきにとってあまり重要でなく且つモデルを複雑にして線形化を妨げている部分を省略することができる。例えば、モデルのうちロープに吊り下げられた荷物に対応する部分は、調和振動子(harmonic oscillator)として扱うことにより簡略化され得る。これは、少なくともふらつきの角度が小さい場合、非常に良好な実状況の近似である。このように簡略化された非線形モデルは、その後容易に線形化し得る。
好適には、上記簡略化に起因する上記モデルの内部ダイナミクスは、安定且つ/又は測定可能である。モデルの線形化を可能にする簡略化によって、荷物の真の挙動とモデル化された挙動との間に簡略化されたモデル分の差分が生じる。これにより、モデルの内部ダイナミクスが生じる。簡略化されたモデルが適切に働くために、この内部モデルの少なくともゼロダイナミクスは安定している必要がある。しかし、内部ダイナミクスが測定可能な場合、つまりシステムの状態を測定し、外部入力を用いることによって内部ダイナミクスを判定し得る場合、不安定な内部ダイナミクスを許容し得る。
好適には、本発明において、上記制御はフィードバック制御ループを用いて安定化される。このフィードバック制御ループにおいて、クレーン又は荷物について測定されたデータは、安定化のために制御ユニットにおいて入力として用いられる。これにより、正確な制御が実現される。
好適には、本発明において、上記荷物のふらつきは上記第1及び/又は第2のアクチュエータの逆作用動作(counter-movements)によって相殺される。したがって、荷物がふらついてその予定軌道から逸れる場合、アクチュエータの逆作用動作によってこのふらつきが相殺され、荷物が軌道上に維持される。これにより、ふらつきを最小に押さえて正確な制御が実現される。
好適には、本発明において、上記逆作用動作はたいてい主動作の初め及び最後に行われる。主動作の初め及び最後における加速により荷物のふらつきが起こるので、動作のこれらの時点で逆作用動作を行うことが特に効果的である。
好適には、本発明において、上記非線形モデルは上記荷物の半径方向の動きを説明する。荷物のふらつきを引き起こす主な作用は半径方向において起こるので、この動きをモデル化することは、ふらつき防止制御にとって非常に重要である。ブームクレーンについて、そのようなモデルが、アクチュエータによるブームの仰角調整動作並びにその動作の結果として起こる荷物の半径方向のふらつきを説明する。
好適には、本発明において、上記クレーンの回動に起因する上記荷物の遠心加速が考慮される。クレーンが、特にブームクレーンが回動する場合、このクレーンの回動により荷物が回転し、それが荷物の遠心加速を生じる。この遠心加速が荷物のふらつきを生じ得る。クレーンの回動により荷物のクレーンから離れる方向への遠心加速を生じるが、これは、ブームを上方/内側へラフィングして荷物をクレーンに向かって加速させることにより相殺され得る。このようにラフィング(仰角調整動作)によって遠心加速を相殺することにより、荷物が軌道上に維持され、ふらつきが防止される。
好適には、本発明において、上記遠心加速は外乱として扱われる。具体的には、時間変化する外乱として扱われる。これにより、単純であるが、荷物のふらつきの重要な要素(contributions)の全てを考慮した特定的なモデルが得られる。半径方向の動きに由来する主な要素について、非線形作用が考慮されるが、接線方向の動きに起因する遠心加速のあまり重要でない要素は、時間変化する外乱として扱われる。
本発明は、タワーと、上記タワーに回動可能に取り付けられたブームと、上記ブームの仰角調整動作を生じる第1のアクチュエータと、上記タワーを回動させる第2のアクチュエータと、上記ブームのヘッドの位置r及び/又は速度r を測定により判定する第1の手段と、好適には上記タワーの回転角度φ及び/又は回転速度φ を測定により判定する第2の手段とを備えたブームクレーンであって、上記制御システムを用いるブームクレーンをさらに包含する。このようなブームクレーンが、上記の制御システムと同じ利点を有することは明らかである。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。
港で積み替える必要のある貨物の量の増加及び種類の多様化に対応するため、LIEBHERR港湾移動クレーン(LHM)等の運搬装置の数が一段と増加している。この種のクレーンでは、ペイロードがロープに吊り下げられ、その結果、荷物の強い振動が起こる。この荷物のふらつきは、安全性及び性能の理由から、各移動プロセス中、特に移動プロセスの最後に除去される必要がある。これらの荷物のふらつきを低減するために、現状の技術では線形制御ストラテジが用いられている。しかし、考慮したケースにおいて、ブーム動作の力学は、いくつかの支配的な非線形作用を特徴としている。線形コントローラを用いると、大きな軌道トラッキング誤差が生じ、荷物のふらつきの減衰が不十分になり得る。これらの問題を克服するため、本発明は、簡略化された非線形モデルの反転に基づく非線形の制御アプローチを用いる。この制御アプローチをブームクレーンの仰角調整動作に適用することにより、半径方向において揺れの無い荷物の移動が可能になる。さらなる安定化フィードバックループを用いることにより得られる本発明のクレーン制御は、高精度な軌道トラッキング及び十分な荷物ふらつきの減衰を示す。非線形軌道トラッキングコントローラの良好な性能を実証する測定結果が提示される。
LIEBHERR港湾移動クレーンLHM(図1参照)等のブームクレーンを用いて、港湾における積み替え処理を効率的に行う。この種のブームクレーンは、最大140トンの荷重容量、48メートルの最大アウトリーチ及び最大80メートルのロープ長を特徴としている。移動プロセスの間、球状の荷物振動が励起される。安全性及び性能の理由から、この荷物のふらつきを除去する必要がある。
図1に示すように、そのような港湾移動ブームクレーンは、移動プラットフォーム1を備えており、移動プラットフォーム1上にはタワー2が設置されている。タワー2は、垂直軸の回りを回動し得、その位置は角φによって表される。タワー2上には、アクチュエータ7によってラフィングされ得るブーム5が回動可能に設置されており、その位置は角φによって表される。荷物3は、ブーム5のヘッドからの長さがlであるロープに吊り下げられており、角φSrでふらつき得る。
一般に、クレーンは振動性の挙動を示すアンダーアクチュエイテッドシステム (underactuated system)である。そういう理由で、多数の開ループ及び閉ループの制御解決法が上記文献で提案されている。しかし、これらのアプローチはクレーンの線形化された動的モデルに基づくものである。これらの研究の大部分は、アクチュエータの力学及び運動学を考慮していない。液圧式アクチュエータによって駆動されるブームクレーンの場合、液圧式アクチュエータの力学及び運動学は無視できない。特にブームアクチュエータ(液圧シリンダ)の場合、運動学を考慮する必要がある。
1. 第1の実施形態
第1の実施形態は、ブームクレーンの半径方向について、平坦度に基づく制御アプローチを用いる。このアプローチは、クレーンの簡略化された非線形モデルに基づく。したがって、線形化する制御法則を定式化し得る。さらに、簡略化されていない非線形制御ループのゼロダイナミクスが、十分な減衰特性を保証することを示す。
1.1 クレーンの非線形モデル
半径方向において荷物のふらつきを防止して基準軌道をトラッキングするという制御の目的を考慮すると、仰角調整動作について非線形力学モデルを抽出する必要がある。このモデルの第1の部分は以下のようにして得られる
・ロープの質量及び弾性を無視する
・荷物を質点(point mass)とみなす
・向心力項及びコリオリ項を無視する
ニュートン/オイラーの方法を用い、上記の仮定を考慮した結果、以下に示すような、荷物の半径方向のふらつきについての動きの微分方程式が得られる。
Figure 0005396017
図2は、仰角調整動作を示す模式図である。式(1.1)中、jSr図2に示すように、ロープの半径方向角度であり、j ’’ Sr は、この図示したj Sr を2階微分した半径方向の角加速度である。図2にも示すはロープの長さであり、r’’ 図示したr を2階微分したブームの端部の加速度であり、gは重力定数である。
力学モデルの第2の部分は、半径方向についてのアクチュエータの運動学及び力学を説明する。液圧シリンダが一次の挙動を有すると仮定した場合、動きの微分方程式は以下のように得られる。
Figure 0005396017
式中、z’’ zyl及びz zylはシリンダの加速度及び速度であり、Tは時定数であり、Azylはシリンダの断面積であり、 はサーボバルブの入力電圧であり、KVWは入力電圧 に対する流量の比例定数である。
図3は、アクチュエータの運動学を示す模式図である。d、d、α、αは幾何定数(geometric constants)である。シリンダ座標(Zzyl)からアウトリーチ座標(r)への変換を行うために、次の運動学方程式(kinematical equation)
Figure 0005396017
が微分され、
Figure 0005396017
となる。KWz1及びKWz3は幾何定数d、d、α、αに対する依存性を示し、φは仰角(図3参照)であり、lはブームの長さである。
式(1.4)を用いてアクチュエータの一次の挙動をアウトリーチ座標で定式化することにより、非線形の微分方程式が得られる。
Figure 0005396017
非線形モデルを式として提示するために、式(1.1)及び式(1.6)を用いる。
Figure 0005396017
これにより、状態=[r φSr φ Srを入力として用い、荷物の半径方向位置y=rLAが出力であるとすると以下の式が得られる。
Figure 0005396017
1.2 平坦度に基づく制御アプローチ
荷物のふらつきに関する微分方程式の右辺を線形化し得ると仮定して以下の考察を行う。よって、荷物の半径方向のふらつきの励起がロープの半径方向角度φSrから分離される。
Figure 0005396017
簡略化された非線形系について平坦な出力を見つけるために、相対次数を確認する必要がある。
1.2.1 相対次数
相対次数は次の条件によって定義される。
Figure 0005396017
演算子L はベクトル場 に沿ったリー微分(Lie derivative)であり、演算子L はベクトル場gに沿ったリー微分である。実出力がy=xl,1+lsin(xl,3)の場合、r=2の相対次数が得られる。簡略化された非線形モデルの次数は4なので、yは平坦な出力ではない。しかし、新たな出力y =h )=xl,1+ll,3の場合、r=4の相対次数が得られる。ロープの半径方向角度がわずかであると仮定すると、実出力yと平坦出力y との差分は無視できる。
1.2.2 厳密線形化
簡略化された系の表現は微分的に平坦(differentially flat)であるので、厳密線形化を行い得る。したがって、新たな入力がv=y’’’’* と定義され、線形化制御信号uは次式により計算される。
Figure 0005396017
得られる線形化された系を安定化させるために、基準軌道と出力y の微分との誤差のフィードバックが導出される。
Figure 0005396017
フィードバックゲインkl,iは極配置技術によって得られる。図4は、結果として得られる、線形化され安定化された系の制御構成を示す。
トラッキングコントローラは、簡略化された荷物のふらつきODE(1.8)に基づくが、荷物のふらつきODE(1.1)には基づかない。さらにコントローラ設計について、仮想出力(fictive output)y が用いられる。それら簡略化の両方ともが、得られるトラッキングの挙動に関して欠点を生じ得る。最悪の場合、内部ダイナミクスが不安定であり得る。つまり、提示した厳密線形化方法を実現できない。そのような理由で、以下に、内部ダイナミクスの安定性能について考察する。
1.2.3 内部ダイナミクス
上述の力学モデルの簡略化を行わない場合、実出力y=xl,1+lsin(xl,3)に対する相対次数は、r=2に等しい。系の次数がn=4に等しいので、内部ダイナミクスは二次のODEによって表現される必要がある。慎重に選択された微分同相状態変換(diffeomorph state transformation)
Figure 0005396017
を介して、新たな座標で内部ダイナミクスを導出することができる。
Figure 0005396017
内部ダイナミクス(1.13)は元の座標で同様に表現され得、これが結果的に仰角調整動作のODE(式(1.5))となる。
Figure 0005396017
制御入力uは、名目上の制御信号(1.10)によって導出され得る。これにより、内部ダイナミクスは
Figure 0005396017
となる。これによりODE(1.15)は、ロープの半径方向角度xl,3、角速度xl,4及び仮想出力の4階微分y’’’’* の影響を受ける。内部ダイナミクス(1.15)は非線形なので、全体に亘る安定性の挙動を容易に証明できない。実際的な観点から考えると、仮想出力(及び微分)がゼロである場合の安定性能を分析すれば十分である。この条件の結果、ゼロダイナミクスのODEが得られる。これは、以下のように計算される。
1.2.4 ゼロダイナミクス
仮想出力のいわゆるゼロイング(zeroing)
Figure 0005396017
を提示したコントローラ(1.11)によって実現し得ると仮定すると、荷物のふらつきを完全に除去する必要があることが容易に理解できる。
Figure 0005396017
条件(1.17)を用いると、内部ダイナミクス(1.15)は最終的にゼロダイナミクスを表現する。
Figure 0005396017
ゼロダイナミクス(1.18)は、液圧ドライブのODEの相同部分に等しい。パラメータがb>0,a>0(式(1.5)参照)であるので、アウトリーチ速度xl,2は漸近安定している。アウトリーチ位置xl,1は積分によって得られるという事実のために、ゼロダイナミクスは不安定ではないが、積分器のようにはたらく。アウトリーチ位置が測定され、不安定にならないので、提示した厳密線形化ストラテジを実際に実現し得る。
1.3 測定結果
このセクションでは、ブームクレーンLHM322の測定結果を示す。図5は、第1の実施形態を用いた仰角調整動作の制御を示す。上のグラフは、荷物の半径方向位置が基準軌道を正確に辿る様子を示す。両方向とも、オーバーシュートは0.2m未満であり、これは、ロープの長さが35mの場合にほとんど無視できる値である。下のグラフは、上のグラフに対応する荷物の速度及び基準軌道を示す。
積み替え処理の間の別の典型的な方策は、2つの連続する逆方向の動作を特徴とする。課題は、2つの相反する動作の間でスムーズ且つ速やかな移行を行うことである。結果として得られる荷物の半径方向位置及びロープの半径方向角度を図6に示す。クレーン動作中の荷物のふらつきを排除するために、特に動作の初めと終わりにブームの相殺動作が行われる。これは、図7の対応するグラフからわかる。測定結果は、目標位置におけるふらつきの残留度が非常に低く、ターゲット位置の精度が良好であることを示している。
2. 第2の実施形態
本発明の第2の実施形態では、旋回及び仰角調整動作の結合が考慮される。この結合は、旋回動作の間に荷物の半径方向の遠心加速によって引き起こされる。第1の実施形態と同様に、ロータリーブームクレーンについての非線形モデルが、ニュートン/オイラーの方法を用いて導出される。液圧アクチュエータ(液圧シリンダ)の運動学などの支配的な非線形性が考慮される。さらに、第2の実施形態において、クレーンの旋回動作の間の荷物の遠心加速を考慮する。旋回と仰角調整動作との結合を招く遠心作用は、貨物の積み替えをより効率的にするために相殺される必要がある。このことは、まず、遠心作用を時間変化する外乱として定義し、分離条件について分析し、その後、非線形モデルを二次外乱モデルによって展開することによって行われる。この展開により、外乱を分離し、入力/出力線形化制御法則を導出することができる。欠点は、外乱だけでなく展開されたモデルの新たな状態も測定可能でなければならない点にある。このことは、ここで与えられたアプリケーションの例について可能であるので、良好な性能の非線形制御コンセプトが得られる。港湾移動クレーンにおいて非線形コントローラが設けられ、測定結果が得られる。これらの結果は、荷物のふらつきが低減された状態で基準軌道の正確なトラッキングが行われることを実証する。
第2の実施形態は、図1に示す上記第1の実施形態と同じクレーンについて使用される。そのようなロータリーブームクレーンの場合、旋回と仰角調整動作が結合される。つまり、旋回を行った結果、遠心力が原因で、接線方向だけでなく半径方向にも荷物の振動が起こる。このことにより導かれる、既存の制御コンセプトを向上させるための第1の課題は、トラッキング誤差を低減するために旋回と仰角調整動作とを同期させて、確実に揺動の無い状態で荷物を運搬することである。第2の課題は、力学モデルの支配的な非線形性のため、仰角調整動作の間、クレーンの荷物が所望の基準軌道を正確にトラッキングするようにすることである。
2.1 クレーンの非線形モデル
クレーンの制御の性能は、荷物のふらつきの急速な減衰及び基準軌道の正確なトラッキングによって主に評価される。これらの制御目標を達成するために、仰角調整動作の力学モデルにおいて、支配的な非線形性を考慮する必要がある。
このモデルの第1の部分はニュートン/オイラーの方法を用いることによって導出される。次のように、
・ロープの質量及び弾性を無視する
・荷物を質点(point mass)とみなす
・コリオリ項を無視する
という簡略化を行うと、以下のような荷物の半径方向のふらつきの特徴を表す微分方程式が得られる。第1の実施形態とは異なり、遠心加速が考慮されている。その微分方程式は次の通り。
Figure 0005396017
に示すように、jSrはロープの半径方向角度であり、式(2.1)中のj’’ Sr図8に示したj Sr を2階微分した半径方向の角加速度であり、j 図8に示したj を1階微分したクレーンの回転角速度であり、lはロープの長さであり、rは垂直軸からブーム端部までの距離であり、r’’ 図8に示したr を2階微分したブーム端部の半径方向の加速度であり、gは重力定数である。図8に示したは、ブームクレーンの旋回動作によって生じる遠心力を示す。
非線形モデルの第2の部分は、力学及び運動学を考慮することによって得られる。このアクチュエータは、タワーとブームとの間に取り付けられた液圧シリンダである。その力学は一次系によって近似され得る。
アクチュエータの力学を考えると、シリンダの動作についての微分方程式は次のように得られる。
Figure 0005396017
式中、z’’ zyl及びz zylはそれぞれシリンダの加速度及び速度であり、Tは時定数であり、Azylはシリンダの断面積であり、uはサーボバルブの入力電圧であり、KVWは入力電圧uに対する流量の比例定数である。式(2.1)と式(2.2)とを組み合わせるために、これらの式は同じ座標でなければならない。したがって、運動学方程式(kinematical equation)
Figure 0005396017
及びその微分
Figure 0005396017
を用いて式(2.2)をシリンダ座標(zzyl)からアウトリーチ座標(r)へと変換する必要がある。幾何定数d、d、α、α及び仰角φに対する依存性をKWz1及びKWz3とする。幾何定数、仰角及びブームの長さlを図3に示す。
変換の結果、式(2.2)がアウトリーチ座標で表示され得る。
Figure 0005396017
次の入力アフィンの形態で非線形モデルを得るために、式(2.1)及び式(2.5)を用いる。
Figure 0005396017
第2の入力wは、クレーンの回転角速度の平方φ である外乱を示す。入力された状態を =[r φSr φ Srと定義し、荷物の半径方向位置を出力y=rLAと定義すると、荷物の半径方向位置について、ベクトル場
Figure 0005396017
及び関数
Figure 0005396017
が得られる。
2.2 非線形制御アプローチ
荷物のふらつきに関する微分方程式の右辺を線形化し得ると仮定して以下の考察を行う。
Figure 0005396017
簡略化された非線形系について線形化出力を見つけるために、相対次数を確認する必要がある。
系の相対次数
系の出力に関する相対次数は、次の条件によって定義される。
Figure 0005396017
演算子L はベクトル場 に沿ったリー微分を示し、演算子L はベクトル場 に沿ったリー微分を示す。実出力が
Figure 0005396017
の場合、r=2の相対次数が得られる。簡略化された非線形モデルの次数は4なので、yは線形化出力ではない。しかし、新たな出力
Figure 0005396017
の場合、r=4の相対次数が得られる。ロープの半径方向角度がわずかであると仮定すると、実出力yと平坦出力y との差分は無視できる。
外乱の相対次数
外乱に関する相対次数は次のように定義される。
Figure 0005396017
ここで、rが十分に定義されているかどうかは重要でない。したがって、2番目の条件は削除し得る。線形化出力y を用いて簡約された非線形系(式(2.6)、式(2.7)及び式(2.9)を簡略化したもの)に条件(2.13)を適用すると、相対次数はr=2となる。
外乱の分離
Ishidori (A. Ishidori, C. I. Byrnes, ”Output Regulation of Nonlinear Systems”, Transactions on Automatic Control, Vol. 35, No. 2, pp. 131-140, 1990)を参照すると、以下の条件を満たす任意の外乱を出力から分離し得る。
Figure 0005396017
つまり、外乱の相対次数rは系の相対次数よりも高くなければならない。外乱を測定する可能性がある場合、わずかに緩い条件を充足する必要がある。この場合、相対次数rとrとが等しいことが必要である。これら2つの条件のために、本発明者らの外乱の影響を受けない系の出力挙動を達成することは、従来の方法では不可能である。
このことは、入力u、状態z,...,z及び外乱φ による制御正準(Control Canonical Form)で系が表示された図9を見ても容易にわかる。
モデルの展開
系の相対次数に等しい外乱の相対次数を得るために、モデルの展開が必要である。r−r=2及び次のように定義された新たな状態
Figure 0005396017
を導入することにより、新たなモデルが次のような微分方程式
Figure 0005396017
によって表現される。
この展開において、外乱の相対次数は2倍に展開されるが、系の相対次数は影響を受けずに維持される。このさらなるダイナミクスが、外乱モデルとして解釈され得る。展開されたモデル(図10にその構成を示す)は条件(2.14)を満たし、Isidoriに記載の外乱分離方法を用い得る。
入力/出力線形化
展開されたモデルは、系及び外乱の相対次数が4であり、外乱wが測定可能であるので、次に示す制御入力で入力/出力線形化及び外乱の分離が可能である。
Figure 0005396017
結果として得られる線形化及び分離が行われた系を安定させるために、フィードバックの項が追加される。この項(式(2.18))は、基準軌道 l,refと出力の微分y との誤差を相殺する。
Figure 0005396017
フィードバックゲインkl,iは極配置技術によって得られる。図11は、次に示す完全な入力を用いた場合の、線形化、分離及び安定化を経た系の、結果として得られる制御構成を示す。
Figure 0005396017
実出力の代わりに仮想出力を用いることによる影響は、第1の実施形態に関して上で述べた通りである。そこでは、結果として得られる略安定状態の内部ダイナミクスが、少なくとも周辺安定(marginal stable)であることが示されている。したがって、仮想出力は、コントローラ設計について適用され得る。
内部ダイナミクス
モデルの展開による別の影響を考慮する必要がある。系の次数はn=4からn=6へと高くなるが、系の相対次数は一定のままであるので、系はその平坦性を失う。したがって、厳密線形化の代わりに入力/出力線形化を得ることができるのみである。結果として、二次の内部ダイナミクスが残る。内部ダイナミクスを調査するために、Byrnes/Isidori式への状態変換が有利である。初めのr=4個の新たな状態は、リー微分(式(2.20)参照)によって計算され得る。最後の2個の条件は自由に選択され得る。唯一の条件は、結果として行われる変換が微分同相変換(diffeomorph transformation)でなければならないことである。3番目及び4番目の式の長さを短くするために、線形化出力及びその微分が置換されている。
Figure 0005396017
この変換は、荷物の半径方向位置のより高階の微分y’’ =r’’ La及びy’’’ =r’’’ Laを入力された状態 から計算し得ることを示す。この変換を系に適用すると、内部ダイナミクスは次のようになる。
Figure 0005396017
これが変換された外乱モデルである。本発明者らのケースでは、内部ダイナミクスは二重積算器鎖(double integrator chain)からなる。つまり、内部ダイナミクスは不安定である。したがって、内部ダイナミクスをオンラインシミュレーションによって解消することは不可能である。しかし、ここで与えられたアプリケーションの例については、外乱φ’’’ =wだけでなく新たな状態xl,6=φ’’ 及びxl,5=φ を直接測定し得る。このため、内部ダイナミクスのシミュレーションは不要である。
2.3 測定結果
このセクションでは、ブームクレーンに適用された、得られた非線形コントローラの測定結果を提示する。図12は、クレーンの1旋回分の極プロット(polar plot)を示す。クレーン動作中のロープの長さは35mである。課題は、旋回動作の間、ペイロード半径rLAを一定にすることである。
この目的を達成するために、ブームの仰角調整動作は、ペイロードに対する遠心作用を相殺する必要がある。このことは、図13からわかる。図13は、荷物及びブーム端部の半径方向位置を時間軸上に示す。ペイロードが0.7m未満の誤差で基準軌道を辿ることが図12からわかる。
第2の方策は仰角調整動作である。図14は、基準位置をトラッキングするペイロードと、この動作の間のロープの半径方向角度と、ペイロードの基準速度と比較したブームの速度を示す。加速及び減速の間の相殺動作により、荷物の半径方向のふらつきが低減されることがわかる。
次の方策は、クレーンの旋回及び仰角調整動作を含む組合せ方策である。これは、主にクレーンの作業空間における障害物のために、港湾における積み替え処理において最も重要なケースである。図15は、クレーンを旋回する間にペイロード半径が10m増加した極プロットを示す。図16は、同じ結果を時間軸上に示して、荷物の半径位置が基準を辿ることを説明する。
これらの結果を仰角調整動作のそれと比較すると、達成されたトラッキング性能が等しいことがわかる。仰角調整動作及び旋回動作並びに組合せ方策について、外乱分離のおかげで、残留するふらつきを非常に少なくし、目標位置の精度を良好にすることができる。
3. 第3の実施形態
本発明の第3の実施形態は、クレーンの旋回動作、つまりタワーの垂直軸回りの回動のための制御構成に関する。
この動作についても非線形モデルを作る。その後、反転されたモデルを用いて、タワーの回動のためのアクチュエータ(通常は液圧モータ)を制御する。
3.1 非線形モデル
モデルの第1の部分は、一次遅延項によって次式のように近似された、旋回動作のためのアクチュエータの力学を説明する。
Figure 0005396017
式中、φはタワーの回転角度であり、Tはアクチュエータの時定数であり、uはサーボバルブの入力電圧であり、KVDは入力電圧とバルブ断面との比例定数であり、iは伝達比であり、VMotDは液圧ドライブの取入量である。
第2の部分は、荷物の接線方向のふらつきφStを説明する微分方程式である。この微分方程式は、ニュートン/オイラーの方法を用いて導出し得る。
Figure 0005396017
式中、lはロープの長さであり、rはブームヘッドの半径方向位置であり、gは重力定数である。
ブームヘッドの半径方向位置rの時間微分を無視し、荷物の小さなロープの接線方向角度φStについて式(3.2)の右辺を線形化することにより、非線形モデルは次のような式になる。
Figure 0005396017
ここで、タワーの回転角度及びその時間微分はφ,φ ,φ’’ で示され、ロープの接線方向角度及びロープの接線方向角加速度はφSt,φ’’ Stで示される。
系の出力は、次式によって与えられる荷物の回転角度φLD=yである。
Figure 0005396017
3.2 非線形制御アプローチ
第1の実施形態では1.2.1章の式(1.9)で、第2の実施形態では2.2章の式(2.10)で説明したように、平坦性について非線形系をチェックする必要がある。結果は、r=2の相対次数しか得られないので、出力yは平坦でないということを示している。
しかし、非線形系について、平坦な出力
Figure 0005396017
を見つけ得、それによりr=4の相対次数が得られる。
入力/出力線形化により制御法則が導出される。
Figure 0005396017
式中、新たな入力vは、平坦な出力の4階微分y’’’’* s,refについての基準値に等しい。
さらに、線形化された系は、上記制御法則によって安定化される。
Figure 0005396017
出力値y 及びその時間微分y(i)* (i=1−3)もまた、以下の変換によって状態ベクトル から直接計算し得る。
Figure 0005396017
結果として得られるサーボ値についての入力電圧uは、次式により与えられる。
Figure 0005396017
基準軌道を制御システムの基準として用いるために、実出力のために軌道生成器によって生成される基準値 s,refを、平坦出力のための基準値 s,refに変換する必要がある。この出力変換のために、式(3.4)から得られる実出力
Figure 0005396017
と式(3.5)から得られる平坦な線形化された出力
Figure 0005396017
との関係を判定する必要がある。しかし、クレーンの作業範囲において、ロープ角度のゼロ位置近傍にて線形化された出力ys,linは簡略化されていない値とほとんど差が無いので、その差分を無視し得、ys,linを用いて出力変換を行い得る。xs,3=0近傍で式(3.4)を線形化すると、
Figure 0005396017
となり、その結果、
Figure 0005396017
を用い得る。したがって、出力変換の結果は、基準軌道 s,refに係数r/lを掛けた値になる。
結果として得られるクレーンの旋回動作についての制御構成は、図17から理解され得る。
当然ながら、本発明の制御構成は、半径方向及び接線方向の両方におけるふらつきが制御構成によって抑制されような、第1の実施形態又は第2の実施形態のいずれかと第3の実施形態との組み合わせであり得る。
第2の実施形態と第3の実施形態との組み合わせによって最高の結果が得られ得る。ブーム自体の仰角調整動作及びクレーンの旋回動作に起因する荷物の半径方向の加速によって生じるふらつきを考慮して、第2の実施形態の仰角調整動作についてのふらつき防止制御を行う。旋回動作に起因する接線方向のふらつきは、第3の実施形態の制御構成によって防止される。
しかし、特に第2の実施形態は、単独で非常に良好なふらつき防止制御を達成し得、クレーンの運転者が第3の実施形態を用いずに旋回動作を直接制御できる。
さらに、3つの実施形態の全てが、それぞれ単独で用いられる場合であっても、制御ループによって安定化された反転非線形モデルを用いることにより、荷物軌道の正確な制御を提供し得る。
図1は、ブームクレーンを示す図である。 図2は、上記クレーンの仰角調整動作を示す模式図である。 図3は、シリンダの運動学を示す模式図である。 図4は、本発明による制御構成の第1の実施形態を示す図である。 図5は、第1の実施形態によって制御される仰角調整動作のアウトリーチ及び半径方向速度を示す図である。 図6は、第1の実施形態によって制御される2つの反対方向の仰角調整動作についてのアウトリーチ及びロープの半径方向角度を示す図である。 図7は、本発明によるクレーンオペレータ入力と、逆作用動作を示すブームヘッド及び荷物の半径方向速度とを示す図である。 図8は、ブームクレーンの仰角調整動作及び回転動作を示す模式図である。 図9は、制御正準におけるモデルアーキテクチャを示す模式図である。 図10は、本発明の第2の実施形態による、展開された形態のモデルアーキテクチャを示す模式図である。 図11は、本発明による制御構成の第2の実施形態を示す図である。 図12は、第2の実施形態によって制御される、回転中のペイロード及びブーム位置を示す図である。 図13は、この回転中のペイロード及びブームのアウトリーチを示す図である。 図14は、第2の実施形態によって制御される仰角調整動作の間のアウトリーチ、ロープの半径方向角度及び半径方向速度を示す図である。 図15は、第2の実施形態によって制御される組み合わせ動作の間のペイロード位置を示す図である。 図16は、組み合わせ動作中のペイロードのアウトリーチを示す図である。 図17は、本発明による制御構成の第3の実施形態を示す図である。

Claims (17)

  1. ブームクレーン用の制御システムであって、
    前記ブームクレーンは、タワーと、前記タワーに回動可能に取り付けられたブームと、前記ブームの仰角調整動作を生じる第1のアクチュエータと、前記タワーを回動させる第2のアクチュエータと、前記ブームのヘッドの位置rA及び/又は速度r’Aを測定により判定する第1の手段と、前記タワーの回転角度jD及び/又は回転速度j’Dを測定により判定する第2の手段と、前記第1のアクチュエータを制御する第1の制御ユニットと、前記第2のアクチュエータを制御する第2の制御ユニットとを備え、
    前記制御システムは、前記第1のアクチュエータ及び前記第2のアクチュエータを制御し、
    前記第1及び/又は第2の制御ユニットは、荷物のふらつきに関するそれぞれのクレーン動作を説明する非線形モデルの反転に基づいて動作するように構成されており、
    前記非線形モデルは線形化され、前記線形化されたモデルを反転し、クレーン及び荷物を動かすアクチュエータの制御に用いられ、
    前記タワーの回動に起因する荷物の半径方向の加速が、前記第2の手段によって判定された前記タワーの回転速度j’Dに基づいて前記ブームの仰角調整動作により相殺される
    ことを特徴とする制御システム。
  2. 請求項1に記載の制御システムにおいて、
    前記第1の制御ユニットは、前記ブームの仰角調整動作及び前記タワーの回動に起因する前記荷物の半径方向のふらつきを防止する
    ことを特徴とする制御システム。
  3. 請求項1又は2に記載の制御システムにおいて、
    前記第2の制御ユニットは、前記タワーの回動に起因する前記荷物の接線方向のふらつきを防止する
    ことを特徴とする制御システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の制御システムにおいて、
    前記クレーンは、ロープの半径方向角度jSr及び/又は半径方向速度j’Sr並びに/
    若しくはロープの接線方向角度jSt及び/又は接線方向速度j’Stを測定によって判定する第3の手段をさらに備えている
    ことを特徴とする制御システム。
  5. 請求項4に記載の制御システムにおいて、
    前記第1の制御ユニットによる前記第1のアクチュエータの制御は、前記第2の手段によって判定された前記タワーの回転速度j’Dに基づいて行われる
    ことを特徴とする制御システム。
  6. 請求項4又は5に記載の制御システムにおいて、
    前記荷物の半径方向位置のより高階の微分r’’La及びr’’’Laは、前記第3の手段によって判定されたロープの半径方向角度jSr及び半径方向速度j’Sr並びに前記第1の手段によって判定された前記ブームヘッドの位置rA及び速度r’Aから計算される
    ことを特徴とする制御システム。
  7. 請求項4乃至6のいずれか1つに記載の制御システムにおいて、
    前記荷物の回転角度のより高階の微分j’’LD及びj’’’LDは、前記第3の手段によって判定されたロープの接線方向角度jSt及び接線方向速度j’St並びに前記第2の手段によって判定された前記タワーの回転角度jD及び回転速度j’Dから計算される
    ことを特徴とする制御システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1つに記載の制御システムにおいて、
    前記第2の手段はさらに、前記タワーの回転角度の2階微分j’’D及び/又は3階微
    分j’’’Dを判定する
    ことを特徴とする制御システム。
  9. 請求項8に記載の制御システムにおいて、
    前記タワーの回転角度の2階微分j’’D及び/又は3階微分j’’’Dを用いて、前記タワーの回動に起因する前記荷物の前記半径方向のふらつきを相殺する
    ことを特徴とする制御システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1つに記載の制御システムにおいて、
    前記非線形モデルは、厳密線形化又は入力/出力線形化のいずれかによって線形化される
    ことを特徴とする制御システム。
  11. 請求項10に記載の制御システムにおいて、
    前記非線形モデルは、線形化が可能になるように簡略化される
    ことを特徴とする制御システム。
  12. 請求項11に記載の制御システムにおいて、
    前記簡略化に起因する前記モデルの内部ダイナミクスは、安定且つ/又は測定可能である
    ことを特徴とする制御システム。
  13. 請求項9に記載の制御システムにおいて、
    前記荷物のふらつきは、前記第1及び/又は第2のアクチュエータの逆作用動作によって相殺される
    ことを特徴とする制御システム。
  14. 請求項13に記載の制御システムにおいて、
    前記逆作用動作は、主動作の初め及び最後に行われる
    ことを特徴とする制御システム。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1つに記載の制御システムにおいて、
    前記クレーンの回動に起因する前記荷物の遠心加速が考慮される
    ことを特徴とする制御システム。
  16. 請求項15に記載の制御システムにおいて、
    前記遠心加速は外乱として扱われる
    ことを特徴とする制御システム。
  17. タワーと、前記タワーに回動可能に取り付けられたブームと、
    前記ブームの仰角調整動作を生じる第1のアクチュエータと、
    前記タワーを回動させる第2のアクチュエータと、
    前記ブームのヘッドの位置rA及び/又は速度r’Aを測定により判定する第1の手段と、
    前記タワーの回転角度jD及び/又は回転速度j’Dを測定により判定する第2の手段と、
    前記請求項1乃至16のいずれか1つに記載の制御システムと、
    を備えたことを特徴とするブームクレーン。
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