JP5395492B2 - 自動二輪車における配線構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車における配線構造に関し、特に、エンジン近傍に設けられた電装品に接続される電装ハーネスについての自動二輪車における配線構造に関する。
多くの自動二輪車においては、エンジン部分が露呈しており、その近傍に設けられる電装品に接続される電装ハーネスの配線構造について、種々な考慮がなされる。電装ハーネスとしては、例えば、発電機ハーネス、スタータハーネスが挙げられる。
例えば、特許文献1では、エンジンの側方に配置される発電機に接続される発電機ハーネスをチェーンカバーで覆うことによって、自動二輪車の排気管による熱害等から、該発電機ハーネスを保護する構造が提案されている。
特許文献1において、この発電機ハーネスは、チェーンスプロケットよりも前方に位置する発電機の下方から、チェーンスプロケットの後方外側へ導かれた後、上方へと延在しており、外側からチェーンカバーに覆われている。また、発電機ハーネスがチェーンに接触することのないように、発電機ハーネスとチェーンとの間には取付プレートが設けられている。
特許第2824301号公報
特許文献1の配線構造では、発電機ハーネスが、チェーンスプロケット(以下、ドライブスプロケットと称することもある。)の後方外側に位置しているため、チェーンカバー(以下、ドライブスプロケットカバーと称することもある。)だけでは、該ドライブスプロケット及び該ドライブスプロケットに巻き掛けられたチェーンに付着した油分や、道路上から付着した泥や小石による影響を受ける懸念がある。従って、発電機ハーネスとチェーンとの間には取付プレートを介在させる必要があり、部品点数の増加、組立性の低下を招く。
さらに、発電機ハーネスが、前記ドライブスプロケットの外側を迂回して配設されているため、配線に必要な発電機ハーネスが長くなり、部品コストが高くなる。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、電装ハーネスをドライブスプロケットカバーで覆うことで、特別なカバー等を設けることなく配線構造の外観性を向上させつつ、取付プレート等の付加部品を設けずに、電装ハーネスが、ドライブスプロケット及びチェーンに付着した油分や、道路上から付着した泥や小石等から受ける影響を可及的に減少させることが可能な自動二輪車における配線構造を提供することを目的とする。
本発明に係る自動二輪車における配線構造は、以下の特徴を有する。
第1の特徴;自動二輪車の走行駆動源であるエンジンと、前記エンジンから見て車幅方向の一側方に配置され、該エンジンによって駆動されて発電する発電機と、前記エンジンの近傍に設けられた電装品と、前記発電機の一側方に突出した部分を覆う発電機カバーと、前記発電機カバーよりも車長方向の後側で、前記エンジンから変速機を介して回転され、一側方に突出するドライブスプロケットと、少なくとも前記ドライブスプロケットの一側方を覆うドライブスプロケットカバーと、前記ドライブスプロケットカバーにより覆われ、前記電装品に接続される電装ハーネスとを備えた自動二輪車における配線構造であって、前記ドライブスプロケットカバーは、車両の前後及び上下方向の面を構成する第1スプロケットカバー部と、車幅及び上下方向の面を構成する第2スプロケットカバー部とを有し、前記発電機カバーは、前記第1スプロケットカバー部に対して内側で略平行な部分を含む第1発電機カバー部と、前記第2スプロケットカバー部に対して前方で略平行な部分を含む第2発電機カバー部とを有し、前記電装ハーネスは、前記発電機カバーの突出外形に沿って取り回されると共に、前記第1スプロケットカバー部、前記第2スプロケットカバー部、前記第1発電機カバー部、及び前記第2発電機カバー部により囲まれる空間を通り、前記第2スプロケットカバー部は、前記ドライブスプロケットと前記第発電機カバー部との間を通る位置に形成されて前記電装ハーネスを保護することを特徴とする。
これによって、電装ハーネスが、既存の発電機カバーとスプロケットカバーとによって囲まれる空間内に配設され、さらに、第2スプロケットカバー部が、ドライブスプロケットと第2発電機カバー部との間を通って形成されることによって、特別なカバーや取付プレート等の付加部品等を設けることなく配線構造の外観性が向上すると共に、前記電装ハーネスが、ドライブスプロケット及びチェーン等に付着した油分や、道路上から付着した泥や小石等から受ける影響を可及的に減少させることができる。また、前記電装ハーネスが、前記ドライブスプロケットの外側を迂回することなく、ドライブスプロケットの前方を通るため、前記電装ハーネスの配線経路を短くでき、部品コストを削減し、配線作業効率を向上させることが可能である。なお、ここで電装品とは広義であって、例えば、発電機、センサ等も含む。
第2の特徴;前記電装品は前記エンジンに固定されたスタータであり、前記電装ハーネスはスタータハーネスであることを特徴とする。
これによって、スタータでエンジンを始動する自動二輪車にとって好適となる。
第3の特徴;前記発電機カバーと前記ドライブスプロケットとの間には、前記電装ハーネスを案内する少なくとも1つのリブが設けられていることを特徴とする。
これによって、追加する部品点数を可及的に少なくしながら、発電機カバーとドライブスプロケットとの間を通る電装ハーネスが、その位置から外れることがない。また、電装ハーネスが配置される位置が明らかとなり、配線作業効率を向上させることができる。
第4の特徴;前記ドライブスプロケットカバーの内側に前記リブと嵌合する溝部が設けられていることを特徴とする。
これによって、溝部及びリブとの位置関係が一定となり、すなわち、電装ハーネスと第2スプロケットカバー部との位置関係が一定となり、当初前記電装ハーネスまで達することのないドライブスプロケット等に付着している油分や、道路上からドライブスプロケット等に付着した泥や小石等が、取付プレート等の付加部品を設けずに、以後も前記電装ハーネスまで達することのない位置関係を保持することができる。さらに、前記溝部を有することで、自動二輪車の走行時等における振動によって、前記リブが前記溝部から外れ、前記電装ハーネスと前記第2スプロケットカバー部との位置関係が変更される可能性を可及的に減少させることができる。
第5の特徴;前記発電機に接続される発電機ハーネスを有し、前記電装ハーネスと前記発電機ハーネスは、前記ドライブスプロケットカバーの上部で1つにまとめられていることを特徴とする。
複数のハーネスが1つにまとめられることで、配線効率を向上させることができると共に、配線作業効率も向上させることができる。
本発明に係る自動二輪車における配線構造によれば、特別なカバーや取付プレート等の付加部品等を設けることなく配線構造の外観性が向上すると共に、電装ハーネスが、ドライブスプロケット及びチェーン等に付着した油分や、道路上から付着した泥や小石等から受ける影響を可及的に減少させるという効果を達成することができる。さらに、電装ハーネスが、ドライブスプロケットの外側を迂回することなく、ドライブスプロケットの前方を通ることにより、電装ハーネスの配線経路を可及的に短くできることで、部品コストを削減し、配線作業効率を向上させるという効果も達成することができる。
本実施の形態に係る自動二輪車における配線構造を有する自動二輪車を示す全体側面図である。 スタータハーネスが誘導用リブによって、発電機カバーと前記ドライブスプロケットとの間を案内された状態を示す一部省略分解斜視図である。 本実施の形態に係る自動二輪車における配線構造を示す全体側面図である。 図3のIV−IV線に沿った一部省略断面図である。 ドライブスプロケットカバーの外側の側面図である。 ドライブスプロケットカバーの内側の側面図である。
以下、本発明に係る自動二輪車における配線構造について実施の形態を挙げ、添付の図1〜図6を参照しながら説明する。本願において、前後、上下、左右の各方向は、自動二輪車の直進走行時における運転者を基準とする。なお、前後方向は車長方向に、左右方向は車幅方向又は側方に、それぞれ言い換えることもある。また、内外とは、自動二輪車の車体中心側を内側(内方、内面)、その反対側を外側(外方、外面)とする。
先ず、本実施の形態に係る自動二輪車における配線構造100が適用される自動二輪車10の概略構成について説明する。
図1に示すように、自動二輪車10はスポーツタイプであって、車体中央に該自動二輪車10の走行駆動源であるエンジン12と、該エンジン12の後方に設けられた変速機14とを備えている。なお、ここで自動二輪車10は、スポーツタイプであるとしたが、例えば、アメリカンタイプ等であってもよく、特にエンジンが露呈している機種に好適に用いられる。先ず、該エンジン12及び該変速機14を支持する車体フレーム16の構成について説明する。該車体フレーム16を構成するヘッドパイプ18、メインパイプ20、センターパイプ22、ダウンパイプ24、シートレール26、及びサブパイプ28の各パイプ部材は、それぞれ左右一対で設けられている。なお、パイプ部材に代えて鋳造や鍛造等からなるものにしてもよい。
車体フレーム16前部を構成するヘッドパイプ18、メインパイプ20、センターパイプ22、及びダウンパイプ24はボックス形状のエンジン搭載部30を形成している(図1参照)。
ヘッドパイプ18は、自動二輪車10の前方における上下方向に延在し、該ヘッドパイプ18の下端が、上端よりも前方に位置するように配設されている。
メインパイプ20は、ヘッドパイプ18上方から、前記エンジン12の上側を、後方を指向して延在している。
センターパイプ22は、前記メインパイプ20のエンジン12後方上方で接続し、後方下方を指向して延在している。前記センターパイプ22の下端部は、エンジン12のクランクケース(図示せず)の後部へ連結されている。
ダウンパイプ24は、ヘッドパイプ18下方から、エンジン12の前側を、後方下方を指向して延在している。
センターパイプ22の上端部からは、シートレール26が上方後方へ延出している。さらに、センターパイプ22の下部とシートレール26の前後方向における中間部を斜めのサブパイプ28が連結している。
図1中、参照符号36は燃料タンク、参照符号38は二人乗り用シートであり、前部が運転者シート38a、後部が同乗者用シート38bである。
図1に示すように、ハンドル40は、ヘッドパイプ18に略平行して配設されたフロントフォーク42を介して、運転者による操作を前輪44に伝達する機能を有する。
図1中、参照符号46はピボットであり、スイングアーム48の前端部をセンターパイプ22へ揺動自在に支持することで、走行時等における上下動を吸収して、運転者が快適に走行できることを可能にする。
スイングアーム48の後端部には、環状の歯車であるドリブンスプロケット50が回転自在に支持されている。該ドリブンスプロケット50が回転することで、同軸に設けられた後輪52も連動して回転することができる。
前記スイングアーム48を挟んだ上下方向には、チェーン54が前後方向に環状に配設されている。該チェーン54における前方部分は、変速機14を介してエンジン12の動力によって回転する歯車であるドライブスプロケット56に巻き掛けられ、後方部分は前記ドリブンスプロケット50に巻き掛けられている。これによって、エンジン12の動力が後輪52に伝達される。
チェーン54の前方部分及びドライブスプロケット56は、ドライブスプロケットカバー58で外側から覆われている。該ドライブスプロケットカバー58の詳細な構造については後述する。また、前記チェーン54の一部及びドリブンスプロケット50の一部はチェーンガード60で上方及び外側が覆われている。
スイングアーム48の後部とシートレール26との間には、リアサスペンション51が配設され、走行時等における後輪52の上下動を吸収して、運転者が快適に走行できることを可能にする。
また、センターパイプ22、シートレール26、及びサブパイプ28で囲まれた略三角形の空間内に配設されたエアクリーナ64は、吸気管62を介してエンジン12へ導入する空気中に含まれる粉塵等の不要物を除去する機能を有する。これによって、エンジン12に導入される空気の吸入効率が向上することで、エンジンパワーの向上等の効果がある。なお、エアクリーナ64には、乾式、湿式、及びビスカス式等、様々な種類があるが、そのいずれにも限定されない。
同様にセンターパイプ22、シートレール26、及びサブパイプ28で囲まれた略三角形の空間内には、充電可能な二次電池であるバッテリー66が配設されている。該バッテリー66は直流電源として、後述するスタータ(電装品)68や図示しないランプ等、他の電装品に電力を供給する。
吸気管62の一部、エアクリーナ64、及びバッテリー66は、燃料タンク36の下方からシート38の前部下方にかけて車体側面を覆うサイドカバー70で外側から覆われる。該サイドカバー70によって、道路上から跳ね上げられる泥や小石等から吸気管62の一部、エアクリーナ64、及びバッテリー66を保護することができる。
図1に示すように、燃料タンク36の前部下方及びダウンパイプ24の側方からエンジン12の気筒上部側を覆うために、シュラウド72が設けられている。該シュラウド72は、エンジン12の冷却装置であるラジエター(図示せず)等に効率よく走行風を送る機能を有する。前記シュラウド72の上方後部はサイドカバー70の前部と接続している。
エンジン12の左側方には、該エンジン12のクランク軸の回転を利用して発電する発電機74が設けられている。該発電機74は、交流電源として機能し、図示しないレクチファイア等を介して交流が直流へと変換された後、例えば、図示しないランプ等の電装品の電源としてだけではなく、バッテリー66の充電用の電源としても使用される。なお、ここでは、前記発電機74が、エンジン12のクランク軸を利用するとしたが、別の軸であってもよい。
また、発電機74の上斜め後方には、発電機ハーネス76が接続されている。該発電機ハーネス76は、発電機74で発生した電気をバッテリー66へ送電することで、該バッテリー66を充電すると共に、図示しないランプ等の電装品へも送電している。
さらに、発電機74は、その外側から、側面視すると略円形状の発電機カバー78によって覆われている。該発電機カバー78は、図示しないボルト等の部材で発電機74に対して固定されている。また、図2に示すように、前記発電機カバー78の後方周縁には、車幅及び上下方向に面を構成し一体的に形成された発電機カバー外壁部(第2発電機カバー部)78bと、該発電機カバー外壁部78bと一体的に形成され、車幅及び上下方向に面を構成する発電機カバー段部(第1発電機カバー部)78aとを有している。
図1及び図3に示すように、発電機74の前斜め下方には、エンジン12の始動装置であるスタータ68が設けられている。スタータ68は、バッテリー66を電源として、エンジン12を始動する。
スタータハーネス82は、バッテリー66とスタータ68とを電気的に接続することで、スタータ68を駆動させている。該スタータハーネス82の配置の詳細については後述する。
また、排気管84が、エンジン12の前方から、スタータ68の前方、発電機74の下方を経由して自動二輪車10の後方へと延在している。前記排気管84は、エンジン12で発生した排気ガスを自動二輪車10の外部へと排出する機能を有する。
図3に示すように、エンジンハンガ86は、ダウンパイプ24の下端部及び発電機74の前方近傍と図示しないボルト等の部材で接続され、エンジン12、変速機14、及び発電機74をエンジン搭載部30に保持する機能を有する。また、スタータハーネス82の一部及びスタータ68を覆うカバーとしての機能も有し、スタータハーネス82及びスタータ68近傍に配設された排気管84から発生する熱や、主に前輪44が道路上より跳ね上げた泥や小石等からスタータハーネス82及びスタータ68を保護する。
次に、本実施の形態に係る自動二輪車における配線構造100について説明する。なお、以後の説明は、図1に示すように、左側方(一側方)に自動二輪車における配線構造100が設けられた場合であるが、右側方に設けられてもよい。
自動二輪車における配線構造100とは、スタータ68に接続されたスタータハーネス82の配線構造であって、これによって、道路上より跳ね上げられる泥や小石等からの影響を受けにくくしながら、且つ、チェーン54及びドライブスプロケット56等に付着した油分や泥等からの影響を受けにくくしながら、配線経路を可及的に短くする構造である。
図3に示すように、自動二輪車における配線構造100は、ドライブスプロケットカバー58と、スタータ68と、発電機ハーネス76と、発電機カバー78と、スタータハーネス82と、誘導用リブ102とを有する。
図2に示すように、発電機カバー段部78aの後方周縁部には、複数の誘導用リブ102a、102bが凸設している。図2では、誘導用リブ102が2個設けられているが、個数はこれに限定されない。また、ここでは、誘導用リブ102a、102bを、発電機カバー78と一体的に形成させているが、発電機カバー78と別部材としてもよい。
図2〜図4に示すように、スタータハーネス82は、スタータ68に接続され、発電機カバー78の下方から後方へと、発電機74の外周を沿うように延在し、さらに、ドライブスプロケットカバー58、発電機カバー段部78a、発電機カバー外壁部78b、及び後述する壁部(第2スプロケットカバー部)108によって囲まれる空間を通り、上方を指向して、該発電機カバー外壁部78bの後方に沿うように配設されている。この際、発電機カバー段部78aにおいて、スタータハーネス82は、誘導用リブ102a、102bより前方に案内される。該誘導用リブ102a、102bを有することによって、追加する部品点数を可及的に少なくしながら、スタータハーネス82が、発電機カバー外壁部78bの後方に沿う配置から外れることがない。また、発電機74の外周を沿うように延在することによって、スタータハーネス82の配線経路を可及的に短くできることによる部品コストの削減が可能になると共に、配線作業効率も向上させることができる。さらに、誘導用リブ102a、102bが、スタータハーネス82を配置する位置が明らかとなり、スタータハーネス82の配線作業効率を向上させることができる。ところで、スタータハーネス82が、発電機74の外周を沿うように延在することで、スタータハーネス82はドライブスプロケット56より前方に設けられることとなる。チェーン54は、「遊び」として多少たわむように配設されているため、車幅方向に多少揺れることも考えられるが、スタータハーネス82がドライブスプロケット56より前方に設けられていることによって、該チェーン54とスタータハーネス82とが接触することがない。
図3、図5、及び図6に示すように、ドライブスプロケットカバー58は、側面視すると前方がやや狭い台形であり、車両の前後及び上下方向の面を構成すると共に、チェーン54の前端巻き掛け部、ドライブスプロケット56、誘導用リブ102a、102b、及びスタータハーネス82の一部を外側から覆っている。スタータハーネス82を外側から覆っていることによって、道路上から跳ね上げられる泥や小石等から、スタータハーネス82を保護することができる。また、該スタータハーネス82は、ほとんどがサイドカバー70によって覆われ、発電機74下方に配設された部分は運転者の視界には入らず、さらに、運転者の視界に入り得る残余のほとんどがドライブスプロケットカバー58によって覆われることで、特別なカバー等を設けることなく配線構造の外観性を向上させることができる。
図5及び図6に示すように、ドライブスプロケットカバー58の上方及び下方にはそれぞれ1箇所ずつ該ドライブスプロケットカバー58をボルト104で固定するためのボルト孔106a、106bが形成されている。なお、ここでは上方及び下方にそれぞれ1箇所ずつとしたが、個数及びその位置はこれらに限定されない。さらに、固定するための部材は、ボルト104に限定されない。
図6に示すように、ドライブスプロケットカバー58の内面には、ボルト孔106a、106b間を結ぶように、さらに、緩やかに前方に突出する壁部108が、車幅及び上下方向の面を構成し、該ドライブスプロケットカバー58と一体に形成され、さらに、ドライブスプロケット56と発電機カバー外壁部78bとの間を通る位置に形成されている。該壁部108は、緩やかに前方に突出しており、該発電機カバー外壁部78bと略平行となるように、上下方向に平行な部分を含んでいる。該壁部108は、その端がドライブスプロケット56の上方又は下方部まで延在していてもよい。
該壁部108によって、共に車両の前後及び上下方向の面を構成し、且つ、発電機カバー段部78aと略平行な部分を含むドライブスプロケットカバー58の内面におけるカバー前部(第1スプロケットカバー部)58aとカバー後部(第1スプロケットカバー部)58bとを区分している。これによって、ドライブスプロケットカバー58のカバー後部58bによって覆われたチェーン54及びドライブスプロケット56に付着している油分及び道路上から付着した泥等が壁部108を越えて、ドライブスプロケットカバー58のカバー前部58aによって覆われ、発電機カバー外壁部78bの後方に沿うように配設されたスタータハーネス82まで達することを一層防止できる(図4参照)。
図6に示すように、ドライブスプロケットカバー58内側のカバー前部58aには、リブ用溝部110a、110bが形成されている。リブ用溝部110は、誘導用リブ102と嵌合する大きさ及び位置に、該誘導用リブ102と同数設けられている。この場合は、図2及び図3に示すように、リブ用溝部110aが誘導用リブ102aと、リブ用溝部110bが誘導用リブ102bと嵌合している。
リブ用溝部110と誘導用リブ102とが嵌合することで、ドライブスプロケットカバー58がスタータハーネス82を覆う際に、ドライブスプロケットカバー58と誘導用リブ102との位置関係が一定となる、すなわち、壁部108と誘導用リブ102との位置関係が一定となる。ドライブスプロケットカバー58のカバー後部58bによって覆われたチェーン54及びドライブスプロケット56に付着している油分及び道路上からの泥等は、壁部108が設けられていることによって、ドライブスプロケットカバー58のカバー前部58aまで達することはないが(図4参照)、壁部108と誘導用リブ102との位置関係が当初の設定通り保持されることによって、該誘導用リブ102より前方に配置された前記スタータハーネス82まで、前記油分及び道路上からの泥等が達することのない状態を保持することができる。さらに、リブ用溝部110と誘導用リブ102とが嵌合することで、自動二輪車10の走行時等における振動によって、前記誘導用リブ102が前記リブ用溝部110から外れ、ドライブスプロケットカバー58と誘導用リブ102との位置関係が変更される可能性を可及的に減少させることができる。
また、発電機ハーネス76及びスタータハーネス82は、バッテリー66や図示しないランプ等の電装品に接続されるまでに、ドライブスプロケットカバー58の上部で結線バンド、コルゲートチューブ等により、1つにまとめられている(図3中の参照符号A参照)。さらに、ここでは、発電機ハーネス76及びスタータハーネス82の2つのハーネスとなっているが、個数及び種類はこれらに限定されない。複数のハーネスが1つにまとめられることで、配線効率を向上させることができると共に、配線作業効率も向上させることができる。
上述したように、本実施の形態に係る自動二輪車における配線構造100によれば、ドライブスプロケットカバー58によってスタータハーネス82が外側から覆われることで、特別なカバーや取付プレート等の付加部品を設けることなく配線構造の外観性が向上すると共に、チェーン54及びドライブスプロケット56等に付着した油分や、道路上から付着した泥や小石等からスタータハーネス82を保護することができる。
さらに、スタータハーネス82が、発電機74の外周を沿うように延在し、且つ、発電機カバー外壁部78bとドライブスプロケット56との間を通ることによって、スタータハーネス82の配線経路を可及的に短くできることによる部品コストの削減が可能になると共に、配線作業効率も向上させることができる。
さらにまた、誘導用リブ102によって、スタータハーネス82の位置が固定され、さらに、ドライブスプロケットカバー58のリブ用溝部110と誘導用リブ102とが嵌合することで、ドライブスプロケットカバー58に設けられた壁部108と前記誘導用リブ102との位置関係が当初の設定通り保持されることによって、該誘導用リブ102より前方に案内された前記スタータハーネス82まで、ドライブスプロケットカバー58のカバー後部58bによって覆われたチェーン54及びドライブスプロケット56に付着している油分及び道路上から付着した泥等が達することのない状態を保持することができる。
なお、上述の説明は配線構造としてスタータハーネス82を対象としているが、対象とする電装ハーネスは、これに限定されず、エンジン12の近傍に設けられた電装品、例えば、発電機、油温センサ等に接続される電装ハーネスに適用可能であり、特に、電装品との接続箇所がエンジン12の下方又は斜め下方である場合に好適に適用される。
本発明に係る自動二輪車における配線構造は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…自動二輪車 12…エンジン
14…変速機 16…車体フレーム
18…ヘッドパイプ 20…メインパイプ
22…センターパイプ 24…ダウンパイプ
26…シートレール 28…サブパイプ
30…エンジン搭載部 36…燃料タンク
38…シート 38a…運転者シート
38b…同乗者用シート 40…ハンドル
42…フロントフォーク 44…前輪
46…ピボット 48…スイングアーム
50…ドリブンスプロケット 51…リアサスペンション
52…後輪 54…チェーン
56…ドライブスプロケット 58…ドライブスプロケットカバー
58a…カバー前部 58b…カバー後部
60…チェーンガード 62…吸気管
64…エアクリーナ 66…バッテリー
68…スタータ 70…サイドカバー
72…シュラウド 74…発電機
76…発電機ハーネス 78…発電機カバー
78a…発電機カバー段部 78b…発電機カバー外壁部
82…スタータハーネス 84…排気管
86…エンジンハンガ
100…自動二輪車における配線構造
102、102a、102b…誘導用リブ
104…ボルト 106a、106b…ボルト孔
108…壁部 110、110a、110b…リブ用溝部

Claims (4)

  1. 自動二輪車(10)の走行駆動源であるエンジン(12)と、
    前記エンジン(12)から見て車幅方向の一側方に配置され、該エンジン(12)によって駆動されて発電する発電機(74)と、
    前記エンジン(12)の近傍に設けられた電装品(68)と、
    前記発電機(74)の一側方に突出した部分を覆う発電機カバー(78)と、
    前記発電機カバー(78)よりも車長方向の後側で、前記エンジン(12)から変速機(14)を介して回転され、一側方に突出するドライブスプロケット(56)と、
    少なくとも前記ドライブスプロケット(56)の一側方を覆うドライブスプロケットカバー(58)と、
    前記ドライブスプロケットカバー(58)により覆われ、前記電装品(68)に接続される電装ハーネス(82)とを備えた自動二輪車における配線構造であって、
    前記ドライブスプロケットカバー(58)は、車両の前後及び上下方向の面を構成する第1スプロケットカバー部(58a、58b)と、車幅及び上下方向の面を構成する第2スプロケットカバー部(108)とを有し、
    前記発電機カバー(78)は、前記第1スプロケットカバー部(58a、58b)に対して内側で略平行な部分を含む第1発電機カバー部(78a)と、前記第2スプロケットカバー部(108)に対して前方で略平行な部分を含む第2発電機カバー部(78b)とを有し、
    前記電装ハーネス(82)は、前記発電機カバー(78)の突出外形に沿って取り回されると共に、前記第1スプロケットカバー部(58a、58b)、前記第2スプロケットカバー部(108)、前記第1発電機カバー部(78a)、及び前記第2発電機カバー部(78b)により囲まれる空間を通り、
    前記第2スプロケットカバー部(108)は、前記ドライブスプロケット(56)と前記第2発電機カバー部(78b)との間を通る位置に形成されて前記電装ハーネス(82)を保護し、
    前記発電機カバー(78)と前記ドライブスプロケット(56)との間には、前記電装ハーネス(82)を案内する少なくとも1つのリブ(102)が設けられている
    ことを特徴とする自動二輪車における配線構造。
  2. 請求項1記載の自動二輪車における配線構造において、
    前記電装品(68)は前記エンジン(12)に固定されたスタータ(68)であり、前記電装ハーネス(82)はスタータハーネス(82)である
    ことを特徴とする自動二輪車における配線構造。
  3. 請求項1又は2記載の自動二輪車における配線構造において、
    前記ドライブスプロケットカバー(58)の内側に前記リブ(102)と嵌合する溝部(110)が設けられている
    ことを特徴とする自動二輪車における配線構造。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の自動二輪車における配線構造において、
    前記発電機(74)に接続される発電機ハーネス(76)を有し、
    前記電装ハーネス(82)と前記発電機ハーネス(76)は、前記ドライブスプロケットカバー(58)の上部で1つにまとめられている
    ことを特徴とする自動二輪車における配線構造。
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