JP5395425B2 - 油潤滑式電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用等に使用される油潤滑式電動機に関し、特に潤滑油のミスト化を抑制した油潤滑式電動機に関する。
従来の車両用電動機の構造を図17に示し、その詳細について説明する。
電動機100の回転軸107に取り付けられたかき上げ円盤101が回転すると、給油室102下部に貯留されていた潤滑油に浸っているかき上げ円盤101の端部が潤滑油をかき上げ、軸受103に供給し、その回転を円滑にする。このような油潤滑方式の場合、給油室102内に軸受103へ供給するに十分な潤滑油量を貯留すると、最大毎分8000回にもなる高速回転に伴い軸受103部で、非常に小さな粒に裁断され、霧のようになるミスト化という現象が起こる。ミスト化された潤滑油は空気の流れに乗りやすくなるため、通風ファン104とフレーム105に囲まれた機内空間106に漏れ出しやすくなる。
また、回転軸107の回転と同時に、通風ファン104も回転する。通風ファン104の回転で、通風ファン104とベアリングブランケット108の間の機外空間109には負圧が発生し、機内空間106とに圧力差が発生する。この圧力差によって、ミスト化された潤滑油は機内空間106に吸い出されやすくなり、機内空間106が汚損する。機内空間106と機外空間109の圧力差を軽減するために連通孔110aと連通孔10bを含む連通ダクト110とフランジ111が設けられている。
電動機100の機外とブリーザ112を介して連通している連通ダクト110から外気を取り入れることによって、機外空間109に発生した負圧を軽減することが可能になる。さらに、機外空間109と機内空間106の間にはフランジ111が設けてあるため、空気の流れに抵抗ができ、潤滑油の流出を軽減することができる。また、ブリーザ112にはフィルタ材1112aが取り付けられているため、連通ダクト110を通して外気に混じった異物の進入を軽減できる。
以上のことから、ブリーザ112と連通ダクト110によって、外気からの異物の進入を軽減し、機外空間109と機内空間106の間で生じる圧力差を軽減するため、潤滑油が機内空間106へ滲み、流出することを低減することができるものである。(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−32946号公報
上記のような従来の車両用電動機においては、潤滑油の流出に伴う給油、ミスト化による汚損等の保守・点検の負担を軽減することが可能となるが、要求されるレベルに対しては十分ではなく、更なる改善が要求されている。
ここで、給油期間を維持するために十分な潤滑油を給油すると、かき上げ円盤がかき上げる潤滑油量が増加し、軸受に供給される供給量も増加する。このため、軸受付近で供給過多になった潤滑油は、回転する軸受によりミスト化される。このような場合、上記で技術したようなブリーザが備えられていた場合でも、電動機が高速に回転すると、ミスト化された潤滑油は機内に生じた負圧によって機内に引っ張られてしまうため、機内への潤滑油の滲み、汚損等が発生する。更には、機内から機外への潤滑油の流出も進むことになる。
このような潤滑油の漏洩は、潤滑油の著しい減少を招くだけでなく、分解等による機内清掃の負担が増加してしまう。
一方、潤滑油のミスト化を防止するために、潤滑油の給油量を少量で設定することでも問題は発生する。即ち、給油時の潤滑油を少量で設定した際、軸受に供給される潤滑油が充分でない場合には、電動機と回転軸の間の摩擦力が高くなり、電動機の焼け付き、といった問題が生じてしまう。
このような場合、製品の信頼性を維持するために、潤滑油の補給間隔を短期間で行う必要があり、保守に手間がかかることになる。
本発明は上記のような2つの相反した事項の問題点を解決するためになされたもので、潤滑に必要な潤滑油量を軸受に供給しながらも、潤滑油のかき上げ量を制御することで潤滑油のミスト化を抑制し、潤滑油が給油室から機内及び機外へ滲むことを防止する油潤滑式電動機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の油潤滑式電動機によれば、軸受で支持された回転軸を覆うフレームを設けて成る電動機と、前記フレームの少なくとも一端側に設けられた、前記軸受潤滑油を収容した給油室と、前記給油室に位置する前記回転軸に取り付けられ、前記給油室に収容された前記潤滑油をかき上げて前記軸受に供給するかき上げ手段と、前記給油室内であって前記潤滑油の油面よりも上部に、前記かき上げ手段の回転により前記潤滑油の一部が入り込むように設けられた潤滑油滞留部と、前記潤滑油滞留部は、入り込んだ前記潤滑油を一定時間滞留し、その後前記潤滑油が前記給油室に落下する通油孔と、前記潤滑油滞留部内には、一端が前記潤滑油滞留部の側面に固定され、他端は固定された前記一端よりも低い位置にある仕切り板とを有することを特徴とする。
本発明によれば、電動機のフレームの軸方向両端部外面側に設置された給油室に、かき上げられた潤滑油等を含む潤滑油の一部が一時的に保持される潤滑油滞留部を有する。そのため、潤滑油がかき上げ円盤によって過剰にかきあげられることを防止し、軸受の高速回転によって潤滑油がミスト化されることを制御することが可能になる。
また、潤滑油滞留部の底部には、潤滑油が滴下する通油孔を設ける。そのため、潤滑油は通油孔から給油室下方部に再び収容される。
つまり、潤滑油がかき上げ円盤に過剰にかき上げられることによって発生するミスト化を防止すると同時に、電動機が継続的に作動するために十分な給油量を設定することが可能なため、保守・点検の負担を低減することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態である電動機の軸受構造の断面図である。図2は、潤滑油滞留部の斜視図である。
図1に示すように、電動機1は、円筒状のフレーム2と、そのフレーム2の長手方向中心部を貫通して配置された回転軸3を備えている。回転軸3は、フレーム2に取り付けられた玉軸受9、コロ軸受10によって回転自在に支持されている。
回転軸3にはロータ鉄心押え5により押さえられたロータ鉄心4が固定されている。ロータ鉄心4には複数のロータダクト6が形成されている。また、ロータ鉄心押え5に隣接して通風ファン11が回転軸3に固定されている。ロータ鉄心4の外周部には、エアギャップを介して、ステータコイル7を巻装したステータ鉄心8が設けられている。
また、電動機1の、コロ軸受10側フレームの外面には、第1の給油室20が、また玉軸受9側フレームの外面には、第2の給油室30が夫々形成されている。
ただし、コロ軸受10、玉軸受9の位置は本実施形態に限定されない。
また、第1の給油室20と第2の給油室30は同様の構成なため、以下では、第1の給油室20を説明し、同一部品に同符号を付した第2の給油室30の詳細な説明は省略する。
第1の給油室20は、フレーム2のコロ軸受10のフレームにおける外面側に取り付けられた側壁20aと、フレーム2の外面により構成され、回転軸3は、給油室20を形成する容器の側壁20aを貫通して延在している。第1の給油室20の形状は、側壁20aを円形面とした円筒状になっている。第1の給油室20内下方部には合成油や鉱油等の潤滑油200が収納されている。
また、回転軸3の給油室20内に位置する部位にかき上げ円盤41が固定されている。回転軸3の回転と共に回転するかき上げ円盤41の下端部は、給油室20の下方に溜められている潤滑油200内に浸かっている。
そして、給油室20の側壁20a内面上方には、図2に示したように、半円筒状の潤滑油滞留部42が溶接またはボトル止めによって固定されている。なお、潤滑油滞留部42は半円筒の形状に限定されず、油を滞留保持するための構造であれば例えば矩形状であってもよい。半円筒状の半円の壁面42aが、側壁20aに対向し、円周面42bが、側壁20aに直行するように取り付けられている。潤滑油滞留部42の前記半円の壁面42aにおける底部が、給油室20の底面側になるように取り付けられており、潤滑油滞留部42の壁面42aにおける底部には、潤滑油200が滴下される程度の大きさである通油孔43が設けられている。この通油孔43は、1個設けたものが記載されているが、複数個設けるようにしても良い。
潤滑油200を収納した第2の給油室30も、同様に、玉軸受け9側の軸受けフレームの外面に回転軸3の他端部が貫通するように取り付けられている。
また、第1の給油室20と第2の給油室30は、図示しない連結管によって互いに連結させることで、給油作業を共通にできる。
回転軸3は電動機1の駆動により回転する。回転軸3に固定されたかき上げ円盤41の回転は、回転軸3の回転により回転する。かき上げ円盤41の下端部が潤滑油200内に浸っているため、かき上げ円盤41が回転することにより、潤滑油200を上方にかき上げることになる。
第1の給油室20および第2の給油室30内の、かき上げ円盤41でかき上げられた潤滑油200の一部は、コロ軸受10や玉軸受9に供給され、コロ軸受10と玉軸受9の動きは円滑になる。また、かき上げられた潤滑油200の一部は潤滑油滞留部42に入り込み溜められる。
ここで、潤滑油滞留部42に設けられた通油孔43は、潤滑油滞留部42に溜められた潤滑油200の一部が流動的に第1の給油室20および第2の給油室30の底部に戻されるほど大きな孔でなく、溜められた潤滑油200が一定時間滞留された状態になる。即ち、流入量に比較し通油孔43からの流出滴下量が少ないために滞留することになる。
例えば、図1において、電車の走行開始時は、第1の給油室20の潤滑油200の量は油面bに位置する潤滑油200量とする。その後、電車の走行に伴い、潤滑油200がかき上げ円盤41によってかき上げられ、潤滑油200の一部は軸受10へ、また他の一部の潤滑油200が潤滑油滞留部42に入り込むことで、第1の給油室20内の潤滑油200量は油面cまで下がる。この時点まで、潤滑油200は軸受10に電車が走行するために十分な量が供給されている。
そして、潤滑油200の一部が潤滑油滞留部42内に供給された結果、第1の給油室20底部の潤滑油200量は油面cまで下がり、かき上げ円盤41の下端が潤滑油200の油面から露出することによって、潤滑油200はほとんどかき上げられなくなる。そのため、軸受10に供給される潤滑油200もほとんどなくなることになる。しかし、前述した通り潤滑油200は、電車の走行開始時に潤滑油200が軸受10に供給されることで、軸受10には十分な潤滑油200量が供給されている。そのため、電車走行開始から一定時間が過ぎて潤滑油200の供給が抑制されると、過剰供給が抑制されることとなり、過剰供給による潤滑油200のミスト化を防ぐことができる。
電車が停車駅に接近して減速し、或いは走行を停止すると、かき上げ円盤41の回転が減少或いは停止する。そのため、潤滑油滞留部42への潤滑油200流入はなくなるが、保留されていた潤滑油200は通油孔43を通して滴下され続ける。そのため、最終的には潤滑油滞留部42内の滞留していた潤滑油200が第1の給油室20内底部へと戻り、潤滑油200量は再び油面b付近にまで戻っていくことになる。
そして、電車が再び起動する際に、第1の給油室20底部の潤滑油200量が油面bまで上昇していると、かき上げ円盤41が、コロ軸受10に潤滑油200を供給するためにかき上げるに十分な潤滑油量であることからコロ軸受10への潤滑油の良好な供給が行われることになる。
以後、電車が走行し始めると、潤滑油200はコロ軸受10に供給される。同時に潤滑油200の一部が潤滑油滞留部42に流入し、油面が所定油面まで低下すると供給は停止し、以後これを繰り返す。即ち、潤滑油滞留部42に入り込んだ潤滑油200を、適宜時限を持たせて通油孔43から給油室20に再び戻すことができる。
上記説明の第1の給油室20側の動作は、第2の給油室30側についても同様に行われる。
なお、潤滑油200を補給する際、一方の給油室に給油することで連結管を通して他方の給油室に潤滑油200を供給することが可能となり作業を簡素化できる。
このような本発明に基づく第1の実施形態の油潤滑式電動機は、潤滑油200のミスト化を抑制することで、分解等の清掃負担を軽減すると同時に、潤滑油200の、給油するまでの期間を延長することが可能になる。
なお、通油孔43を複数個設けた場合には、1つの通油孔43が異物等により塞がれた場合でも、他の通油孔43によって、本実施形態の効果を維持することが可能になるため、製品の信頼性を向上できる。

(第2の実施形態)
本発明に基づく第2の実施形態の車両用の油潤滑式電動機について図3,4を参照し、説明する。図3は本発明の第2の実施形態の要部断面図である。図4は、第2の実施形態の潤滑油滞留部の斜視図である。尚、図1および図2と同一の構成をとるものについては、同符号を付して説明を省略する。
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、潤滑油滞留部42内部に複数の仕切り板を設けた点である。以下に、その仕切り板(44、45、46)についての詳細な説明をする。
図3、4に示すように、潤滑油滞留部42内部に配置する仕切り板は、第1の仕切り板44、第2の仕切り板45、および第3の仕切り板46から成っている。第1の仕切り板44の広い面は、第1の給油室20の天上面および底面に対向するように配置された長方形の形状をしている。そして、第1の仕切り板44は、その一端が潤滑油滞留部42の円周面42bの内面上部に固定され、他端部は、前記円周面42bの対向する内面に向かって降下するように傾斜し、且つその内面とは間隙を有して取り付け配置されている。また、第2の仕切り板45、第3の仕切り板46が、前記第1の仕切板44の下方に夫々の間に間隙を有して配置されている。第2の仕切り板45は、前記円周面における第1の仕切板44の間隙を有する側の内面に長手方向の一端を固着し、さらに、潤滑油滞留部42の半円面42aに短手方向の一端を固着する。第1の仕切り板44の固着した長手方向の一端よりも、固着していない長手方向の他端の方が通油孔43からの高さが低くなるよう、傾斜して取り付けられている。同様に、第3の仕切り板46は、第2の仕切り板45の下方に前記第1の仕切板44と平行に配置されている。
このような車両用の油潤滑式構造において、潤滑油滞留部42に入り込んだ一部の潤滑油200は、傾斜する第1の仕切り板44に沿って流下し、端部の間隙から第2の仕切り板45上に滴下して流れ、次に同様に第3の仕切り板46に沿って流下して、最後に通油孔43に向かって、潤滑油滞留部42の底部へ落下していく。即ち、潤滑油滞留部42に入り込んだ潤滑油200を、適宜時限を持たせて通油孔43から給油室20に再び戻すことができる。
このような車両用の油潤滑式構造において、潤滑油滞留部42に入り込む一部の潤滑油200にとって、第1の仕切り板44、第2の仕切り板45、第3の仕切り板46との間に生じる摩擦が、通油孔43に行くまでの障害となる。つまり、潤滑油滞留部42から第1の給油室20底部への潤滑油200の落下が、第1の実施形態よりも遅くできる。
上記のように潤滑油滞留部42内に滞留する潤滑油200の保持期間を増やすことで、運転中にかき上げられる過剰な潤滑油200をさらに抑制することができる。従って、潤滑油200のミスト化を防止することで、電動機の分解等による清掃の負担を減少すると同時に、給油するまでの期間も延長できる。
また、第2の実施形態の異なる変形例として同一部分に同一符号を付して示した図5から図7を参照して説明する。
図5においては、第1の仕切り板44a、第2の仕切り板45a、第3の仕切り板46aの取り付け構造を変えている。各仕切り板を潤滑油滞留部42内に側壁20aに向かって交互に傾斜させて取り付けている。また、図6は、潤滑油滞留部42の内に、潤滑油滞留部42と同様の形状で、小通油孔48を有する内部収納潤滑油滞留部47を配置した構成である。
さらに、図7は、潤滑油滞留部42に非常に小さい通油孔43を多数設けることで、潤滑油200の落下速度を遅くするようにしている。一つの孔が塵埃によりつまった場合でも、潤滑油滞留部42の機能を維持することが可能な構造である。
その他、潤滑油滞留部42内に、多孔質材料を収納配置してもよい。
上記のような各構成においても、潤滑油滞留部42内に収納された潤滑油200が通油孔43から落下するまでの、潤滑油200の保持期間を増やすことが可能であるため、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。

(第3の実施形態)
本発明に基づく第3の実施形態を図8乃至図10を参照して詳細に説明する。図8は本発明の第3の実施形態の断面図である。図9は、図8のA矢視図である。図10は本発明の潤滑油滞留部の斜視図である。尚、図1乃至図2と同一部品には同符号を付してその説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態は、第1の給油室20内に設けた潤滑油滞留部42の通油孔43の出口に、筒状の第1の滴下遅延部材49を取り付けた点で、第1の実施形態と異なっている。
図9、10に示すように、筒状のパイプで構成した第1の滴下遅延部材49の一端は、通油孔43の出口に接続され、他端は第1の給油室20で潤滑油200が貯留されている付近まで延在している。
潤滑油滞留部42に入り込んだ潤滑油200は、通油孔43を通過した後、第1の滴下遅延部材49の内部側壁を伝って第1の給油室20の底部に戻る。潤滑油200と第1の滴下遅延部材49の内部側壁の間に摩擦が生じることにより、潤滑油200が第1の給油室20に戻る落下速度が遅くなる。
このような車両用の油潤滑式構造において、潤滑油滞留部42に入り込む一部の潤滑油200にとって、第1の滴下遅延部材49との間に生じる摩擦が、通油孔43から流出するまでの障害となる。つまり、潤滑油滞留部42から第1の給油室20底部への潤滑油200の落下が、第1の実施形態よりも遅くなる。
上記のように潤滑油滞留部42と第1の滴下遅延部材49の潤滑油200の保持期間を増加させることで、運転中にかき上げられる過剰な潤滑油200をさらに抑制することにより、潤滑油200の軸受9、10部によるミスト化を防止できる。従って、第1の実施形態よりも、機内清掃の負担を減少し、給油期間を延長することが出来る。
尚、通油孔43を複数個設け、それら通油孔43に夫々第1の滴下遅延部材49を取り付けることによって、1つの通油孔43と第1の滴下遅延部材49が異物等により塞がれた場合でも、他の通油孔43によって、本実施形態の効果を維持することが可能になるため、製品の信頼性は向上する。
また、第3の実施形態の変形例を、図11と図12を参照にして説明する。
図11は、第1の第1の滴下遅延部材49aを螺旋状に形成した構造である。
さらに、図12に示すものは、第1の滴下遅延部材49bの内部通路をジグザグに形成した構造としている。
上記のような実施形態によっても、潤滑油滞留部42内に入り込んだ潤滑油200が通油孔43を介して落下する際に、大きな摩擦力がかかるため、第3の実施形態と同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)
本発明に基づく第4の実施形態について図13および図14を参照して説明する。図13は本発明の第4の実施形態の断面図である。図14は、図13のB矢視図である。尚、図1、図2と同一部品については、同符号を付してその説明を省略する。
図13、14に示す実施形態では、第1の給油室20内に設けた潤滑油滞留部42の通油孔43の出口に、筒状のパイプである第2の滴下遅延部材50を取り付け、この第2の滴下遅延部材50の一部を、第1の給油室20の外部に配置させた構成が異なっている。以下に、その第2の滴下遅延部材50について説明をする。
筒状の第2の滴下遅延部材50の一端は、通油孔43の出口に接続され、他端は第1の給油室20内の下方まで延在している。そして、第2の滴下遅延部材50の中間部を第1の給油室20の側壁20aを貫通して、外部に導出配置させている。
潤滑油滞留部42に入り込んだ潤滑油200は、通油孔43を通過した後、第2の滴下遅延部材50の内部側壁をつたって第1の給油室20の底部に戻る。そして、第2の滴下遅延部材50の一部である中間部が第1の側壁20aを貫通して第1の給油室20外側に導出して配置させてあるため、潤滑油200が第2の滴下遅延部材50を通過する際に、第1の給油室20内で吸収した熱を外部に放出させることが容易になる。
このように、潤滑油滞留部42に入り込んだ潤滑油200は、第2の滴下遅延部材50との間に生じる摩擦が、第1の給油室20内に行くまでの障害となり、潤滑油200の落下を遅くできるだけでなく、潤滑油200を冷却できる効果も持つ。
上記のように潤滑油滞留部42と第2の滴下遅延部材50内の潤滑油200の保持期間を増やすことで、運転中にかき上げられる過剰な潤滑油200を抑制でき、ミスト化を防止することで、電動機内の清掃の負担を減少し、また、給油するまでの期間を延長することが出来る。また、潤滑油200の冷却構造を有することで、潤滑油200の劣化を防ぐことも可能になる。

(第5の実施形態)
本発明に基づく第5の実施形態について図15、図16を参照して説明する。図15は本発明の第4の実施形態の断面図である。図16は潤滑油滞留部の斜視図である。尚、図1および図2と同一部品については同符号を付してその説明を省略する。
本実施形態は図15に示すように、第1の給油室20内に取り付ける第2の潤滑油滞留部52の位置が、第1の実施形態と異なっている。以下に、第2の潤滑油滞留部52の取り付け位置について説明をする。
図16に示すように、第2の潤滑油滞留部52は、半円筒状の形状を有し、半円の両端面には端板52aが取り付けられ、また円周面52bの底部に通油孔53を設けている。このように構成された第2の潤滑油滞留部52は、第1の給油室20内に天井面内壁から垂下する固定棒51によって、取り付けられている。
かき上げ円盤41によってかき上げられる、第1の給油室20内の潤滑油200の一部は、第2の潤滑油滞留部52に入り込み、その後通油孔53から第1の給油室20内に滴下する。
そのため、潤滑油滞留部52に入り込んだ潤滑油を、適宜時限を持たせて通油孔53から第1の給油室20に再び戻すことができる。
尚、通油孔53を複数個設け、1つの通油孔53が異物等により塞がれた場合でも、他の通油孔53によって、本実施形態の効果を維持することが可能になる点および、潤滑油200の潤滑油滞留部に保持する期間を増やすことができ電動機の分解等による内部清掃の負担を減少し、給油するまでの期間を延長することが出来る等同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態に、前述した各種潤滑油滞留部の構成を任意に組み合わせることができる。
非常に小さな粒に裁断され、霧のようになっ以上種々の実施形態を第1の給油室に適用したものについて説明したが、先にも述べたように第2の給油室30に同様に適用すること、さらには第1.第2の両方の給油室に適用してもよい。
本発明の第1の実施形態による電動機の断面図。 本発明の第1の実施形態による潤滑油滞留部の斜視図。 本発明の第2の実施形態による電動機の要部断面図。 本発明の第2の実施形態による第1の潤滑油滞留部の斜視図。 本発明の第2の実施形態による第2の潤滑油滞留部の斜視図。 本発明の第2の実施形態による第3の潤滑油滞留部の斜視図。 本発明の第2の実施形態による第4の潤滑油滞留部の斜視図。 本発明の第3の実施形態による電動機の要部断面図。 本発明の第3の実施形態による潤滑油滞留部のA矢視図。 本発明の第3の実施形態による第1の潤滑油滞留部の斜視図。 本発明の第3の実施形態による第2の潤滑油滞留部の斜視図。 本発明の第3の実施形態による第3の潤滑油滞留部の斜視図。 本発明の第4の実施形態による電動機の要部断面図。 本発明の第4の実施形態による潤滑油滞留部のB矢視図。 本発明の第5の実施形態による電動機の要部断面図。 本発明の第5の実施形態による潤滑油滞留部の斜視図。 従来の発明の電動機の断面図。
符号の説明
1 電動機
2 フレーム
3 回転軸
4 ロータ鉄心
5 ロータ鉄心押さえ
6 ロータダクト
7 ステータコイル
8 ステータ鉄心
9 玉軸受
10 コロ軸受
11 通風ファン
20 第1の給油室
20a 第1の側壁
30 第2の給油室
41 かき上げ円盤
42 潤滑油滞留部
42a 半円の面
42b 円周面
43 通油孔
44 第1の仕切り板
44a 第1の仕切り板
45 第2の仕切り板
45a 第2の仕切り板
46 第3の仕切り板
46a 第3の仕切り板
47 小潤滑油滞留部
48 小通油孔
49 滴下遅延部材
49a 滴下遅延部材
49b 滴下遅延部材
50 滴下遅延部材
51 固定棒
52 第2の潤滑油滞留部
52a 半円の面
52b 円周面
53 第2の滴下遅延部材
100 電動機
101 かき上げ円盤
102 給油室
103 軸受
104 通風ファン
105 フレーム
106 機内空間
107 回転軸
108 ベアリングブランケット
109 機外空間
110 連通ダクト
110a 連通孔
110b 連通孔
111 フランジ
112 ブリーザ
112a フィルタ材
200 潤滑油

Claims (2)

  1. 軸受で支持された回転軸を覆うフレームを設けて成る電動機と、
    前記フレームの少なくとも一端側に設けられた、前記軸受潤滑油を収容した給油室と、
    前記給油室に位置する前記回転軸に取り付けられ、前記給油室に収容された前記潤滑油をかき上げて前記軸受に供給するかき上げ手段と、
    前記給油室内であって前記潤滑油の油面よりも上部に、前記かき上げ手段の回転により前記潤滑油の一部が入り込むように設けられた潤滑油滞留部と、
    前記潤滑油滞留部は、入り込んだ前記潤滑油を一定時間滞留し、その後前記潤滑油が前記給油室に落下する通油孔と、
    前記潤滑油滞留部内には、一端が前記潤滑油滞留部の側面に固定され、他端は固定された前記一端よりも低い位置にある仕切り板と、
    を有する油潤滑式電動機。
  2. 前記潤滑油滞留部の通油孔に筒状の滴下遅延部材が取り付けられる請求項1に記載の油潤滑式電動機。
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