JP5392829B2 - シートバック - Google Patents
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Description
シートバックパッドと、
前記シートバックパッドを支持するフレームと、
前記シートバックパッドの前面と周面を覆う表皮材と、
前記シートバックパッド及びフレームの後面を覆うカーペット材とを備え、
着座用の起立姿勢と車両前方側への倒伏姿勢とに切り換え自在に構成されて、前記倒伏姿勢で前記カーペット材の後面に荷物を載置可能に構成されているシートバックに関する。
また、カーペット材の折曲した周縁部を係合溝部に作業者が挿入しなければならず、カーペット材が保形性を備えていないために、前記周縁部を係合溝部に挿入しにくくて挿入作業に手間がかかっていた。
そして、係合溝部内のカーペット材の折曲した周縁部と係合材との間に隙間が発生することがあり、この隙間からフレームが見えて外観が低下しやすかった。
本発明は上記実状に鑑みて成されたもので、その目的は、プレス装置及び成形型を小型化でき、組み付け作業を簡単化でき、外観を良くすることができるシートバックを提供する点にある。
シートバックパッドと、
前記シートバックパッドを支持するフレームと、
前記シートバックパッドの前面と周面を覆う表皮材と、
前記シートバックパッド及びフレームの後面を覆うカーペット材とを備え、
着座用の起立姿勢と車両前方側への倒伏姿勢とに切り換え自在に構成されて、前記倒伏姿勢で前記カーペット材の後面に荷物を載置可能に構成されているシートバックであって、
前記シートバックパッドの周部の裏面に車両前方側に凹む段差部が形成され、
前記フレームの幅は前記シートバックパッドの幅よりも短く設定されて、前記段差部が前記フレームの幅方向の縁端の外側に位置し、
前記カーペット材は、カーペット本体と、前記カーペット本体の前面に積層一体化された樹脂材とから成り、
前記カーペット材の周部が、車両後方側に開放の断面U字状の係合溝部に折曲形成され、
該係合溝部は前記シートバックパッドの周部の前記段差部に配置され、
前記表皮材の周部に係合材が取り付け固定され、
前記係合材が前記係合溝部に係合している点にある。(請求項1)
また、係合材は一般的に保形性を備えていることから係合材を係合溝部に係合させる作業を簡単に行うことができて、組み付け作業を簡単化することができる。
さらに、表皮材とカーペット材の間に隙間を発生させる要因としては係合溝部の幅のみになり、係合溝部の幅を管理することで隙間の発生を防止することができる。そして、係合溝部はカーペット材に形成されているから、係合溝部内で表皮材とカーペット材の間に隙間が発生していても、フレームがカーペット材の外方側から見えることがなくなって外観を良くすることができる。(請求項1)
前記係合材は断面U字のフック状に形成されて、前記係合材の先端部側が前記係合溝部に挿入され、
前記係合材の基端部側に前記係合材の内方側に突出する返し部が形成され、
前記係合溝部の開口部側から前記カーペット材の外方側に張り出す前記カーペット材の周縁部に前記返し部が車両前方側から係合していると、次の作用を奏することができる。(請求項2)
前記係合材の外周面のほぼ全面が前記表皮材に覆われていると、係合材がカーペット材の外方側から見えるのを回避することができて外観をより良くすることができる。(請求項3)
前記係合溝部の背面部に断面U字状のクリップが外嵌していると、次の作用を奏することができる。(請求項4)
係合溝部の開きを防止する手段としてカーペット材の肉厚を厚くする手段があるが、この手段では重量が増大し材料コストが高くなる。
これに対して、本発明では、前クリップで係合溝部の開きを防止するから、カーペット材の肉厚を厚くする必要がなくて、カーペット材を軽量化することができ、材料コストを低廉化することができる。(請求項4)
前記カーペット材の係合溝部の背面部が前記段差部の車両後方側を向く段差面に車両前方側から受け止められていると、前記係合溝部が車両前方側にたわむことを防止することができて、表皮材が位置ずれすることを防止することができる。(請求項5)
プレス装置及び成形型を小型化でき、組み付け作業を簡単化でき、外観を良くすることができるシートバックを提供することができた。
図1,図3,図4(a)に示すように、シートバックパッド4は、センター部7と、このセンター部7の左右両側部から車両前方側Frに隆起して、着座者の上半身を幅方向(左右方向)で保持する縦に長い左右一対のサイドサポート部8とを備えている。そして、センター部7の上端部にヘッドレスト9が連結されている。シートバックパッド4の周部の裏面のうち、左右両側部の裏面と上端部の裏面には車両前方側Frに凹む段差部10が形成されている。
図2,図3に示すように、前記フレーム5は多数の孔を備えた長方形の鋼板11と、鋼板11を補強するパイプ材(図示せず)とを備え、シートバックパッド4を支持してシートバックパッド4の形状を保持している。フレーム5の鋼板11の幅はシートバックパッド4の幅よりも短く設定され、鋼板11の周縁に折曲形成された車両前方側Frに延びるフランジ5Fがシートバックパッド4の後端部に外嵌して、前記段差部10の段差面10M(左右外方側を向く段差面10Mと上方を向く段差面10M)に当接している。
図2,図3,図4(a),図5に示すように、カーペット材6は、カーペット本体13と、カーペット本体13の前面13Z(車両前方側Frの面)に積層一体化された樹脂材14とから成る。カーペット本体13は、繊維材を絡ませてシート状にプレス成形された所謂ニードルパンチカーペットで構成されている。
[クリップ17の構造]
図3,図4(b)に示すように、表皮材18の周部の裏面のうち、幅方向の両端部の裏面と上端部の裏面に、各裏面のほぼ全長にわたる長さの樹脂製の係合材19が縫着されて取り付け固定されている。符号30は縫着部である。係合材19は前記係合溝部15に係合する。
係合材19は断面U字のフック状(より詳しくは断面J字のフック状)に形成され、係合材19の外周面のほぼ全面が表皮材18に覆われている。そして、係合材19の互いに対向する一対の側壁19S1,19S2のうち、係合材19の先端部側の側壁19S1が係合溝部15に挿入されている。
係合材19の先端部側の側壁19S1には係合材19の内方側に突出する第2返し部21が前記第1返し部20に対向する状態に形成されて、係合溝部15の開口部側のカーペット本体部分に圧接している。これにより、係合材19の係合溝部15からの抜け(係合解除)を防止することができる。第1返し部20の突出長さは第2返し部21の突出長さよりも長く設定されている。
また、表皮材18の下端部に樹脂プレートを設けてある。そして、この樹脂プレートに形成した係止孔を、鋼板11に設けた切り起こしに係止させてある。
図7に比較例のシートバック2の断面図を示してある。カーペット材6は、木質のボード40と、ボード40の後面(車両後方側の面)を覆うカーペット本体13とから成る。カーペット本体13の周縁部は車両前方側Frに折り曲げられてボード40の前面に接合されている。このカーペット材6がフレーム5の後面に重ねられてクリップで取り付け固定されている。
金属製のフレーム5の周部は車両後方側Rrに開放の断面U字状の係合溝部25に折曲形成されている。そして、表皮材18の周部の裏面に係合材19が縫着されて取り付け固定され、係合材19が係合溝部25に係合している。符号30は縫着部である。
5 フレーム
5K フレームの後面
6 カーペット材
6K カーペット材の後面
6S カーペット材の周縁部
10 段差部
10N 段差面
13 カーペット本体
13Z カーペット本体の前面
14 樹脂材
15 係合溝部
17 クリップ
18 表皮材
19 係合材
20 返し部
Fr 車両前方側
Rr 車両後方側
Claims (5)
- シートバックパッドと、
前記シートバックパッドを支持するフレームと、
前記シートバックパッドの前面と周面を覆う表皮材と、
前記シートバックパッド及びフレームの後面を覆うカーペット材とを備え、
着座用の起立姿勢と車両前方側への倒伏姿勢とに切り換え自在に構成されて、前記倒伏姿勢で前記カーペット材の後面に荷物を載置可能に構成されているシートバックであって、
前記シートバックパッドの周部の裏面に車両前方側に凹む段差部が形成され、
前記フレームの幅は前記シートバックパッドの幅よりも短く設定されて、前記段差部が前記フレームの幅方向の縁端の外側に位置し、
前記カーペット材は、カーペット本体と、前記カーペット本体の前面に積層一体化された樹脂材とから成り、
前記カーペット材の周部が、車両後方側に開放の断面U字状の係合溝部に折曲形成され、
該係合溝部は前記シートバックパッドの周部の前記段差部に配置され、
前記表皮材の周部に係合材が取り付け固定され、
前記係合材が前記係合溝部に係合しているシートバック。 - 前記係合材は断面U字のフック状に形成されて、前記係合材の先端部側が前記係合溝部に挿入され、
前記係合材の基端部側に前記係合材の内方側に突出する返し部が形成され、
前記係合溝部の開口部側から前記カーペット材の外方側に張り出す前記カーペット材の周縁部に前記返し部が車両前方側から係合している請求項1記載のシートバック。 - 前記係合材の外周面のほぼ全面が前記表皮材に覆われている請求項2記載のシートバック。
- 前記係合溝部の背面部に断面U字状のクリップが外嵌している請求項1〜3のいずれか一つに記載のシートバック。
- 前記カーペット材の係合溝部の背面部が前記段差部の車両後方側を向く段差面に車両前方側から受け止められている請求項1〜4のいずれか一つに記載のシートバック。
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