JP5392771B2 - 折畳みスクリーン装置及びその折畳みスクリーン装置を備えた建具 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に開示したように、スクリーン部材にワイヤーを挿通し、そのワイヤーの一端部を固定すると共に、そのワイヤーの他端部をスライドバーを通して固定することで、ワイヤーをスクリーン部材、スライドバーを通して張設し、そのスライドバーを一方向に移動して展開位置とすることでスクリーン部材が伸びて展開状態とし、他方向に移動して折畳み位置とすることでスクリーン部材が縮んで折畳み状態とする折畳みスクリーン装置が提案されている。
また、ワイヤーの張力が弱い場合にはスクリーン部材がたわむことがあり、張力が強すぎる場合にはスクリーン部材がスムーズに伸縮しないことがある。
そこで本出願人は、特許文献2に記載されたロール網戸のように、スライドバー(可動框)を戸当り枠に設けた磁石で展開位置に保持し、特許文献3に記載された網戸装置のように、ワイヤーの一端部を調整装置に連結して張力を調整できるようにすることを試みた。
特に、部品を金型を用いて製作する場合には、その金型のコストが高くなる。
前記ワイヤー固定部品は、前記操作部材に設けた被保持部材とにより操作部材を展開位置に保持する保持部材と、ワイヤーの張力調整可能なワイヤー固定機構を有し、
前記上ガイド部材は下面に開口した溝を長手方向に連続して有し、
前記下ガイド部材は上面に開口した溝を長手方向に連続して有し、
前記上ガイド部材の展開側端部と連続して上のワイヤー固定部品を設けると共に、下ガイド部材の展開側端部と連続して下のワイヤー固定部品を設け、
前記上のワイヤー固定部品のワイヤー固定部と操作部材の上方の展開側ワイヤー出口をほぼ同一高さとすると共に、その間のワイヤー部分を前記上ガイド部材の溝の開口部に沿って張設し、
前記下のワイヤー固定部品のワイヤー固定部と操作部材の下方の展開側ワイヤー出口をほぼ同一高さとすると共に、その間のワイヤー部分を前記下ガイド部材の溝の開口部に沿って張設したことを特徴とする折畳みスクリーン装置である。
前記ワイヤー固定部品の表面側の折畳み方向寄りに、前記保持部材を設けた折畳みスクリーン装置とすることができる。
このようにすれば、ワイヤー固定部品の表面側から工具を用いてねじを弛め、締め付けることで可動部材を移動してワイヤーの張力を調整でき、その操作が容易である。
また、ワイヤー固定部がワイヤー固定部品の裏面側で、保持部材が表面側であるから、保持部材と被保持部材で操作部材を保持する際にワイヤーが邪魔にならない。
前記下向き凹部、上向き凹部の上ガイド部材、下ガイド部材が設けていない部分に、枠カバーをそれぞれ取り付けて各凹部を閉塞すると共に、上下のワイヤー固定部品を覆うようにし、
この各枠カバーに、ワイヤー固定機構のワイヤー張力を調整するための孔を形成した折畳みスクリーン装置を備えた建具とすることができる。
このようにすれば、上ガイド部材、上のワイヤー固定部品を上枠でしっかりと支持し、下ガイド部材、下のワイヤー固定部品を下枠でしっかりと支持できるから、枠体に折畳みスクリーン装置をしっかりと取り付けできる。
しかも、上枠の下向き凹部、下枠の上向き凹部における操作部材が移動しない部分が枠カバーで覆われると共に、上下のワイヤー固定部品を覆うことができるから、見栄えが良い。
さらに、枠カバーの孔からワイヤーの張力を調整できるので、枠カバーを外すことがなくワイヤーの張力を調整できる。
しかも、ワイヤー固定部品を設けるだけで良いから、その取り付けが容易で、取付コストが安く、部品点数が少なく製作コストが安い。
操作部材の展開側ワイヤー出口とワイヤー固定部品のワイヤー固定部との間に張設したワイヤー部分が略水平となるので、操作部材をスムーズに移動できる。
前述のワイヤー部分は上下ガイド部材の開口部から溝内に入り込むので、そのワイヤー部分が上下ガイド部材と干渉することがない。
前記枠体1に折畳みスクリーン装置3を取り付けて折畳みスクリーン装置を備えた建具としてある。
前記枠体1は、上枠10と下枠11と一方の縦枠12と他方の縦枠13で方形枠形状で、その上枠10、下枠11の他方の縦枠13寄りで、見込み方向一側寄りに亘って召合せ縦骨14を取り付け、その召合せ縦骨14と他方の縦枠13に亘って戸袋パネル15を取り付けて戸袋16としてある。
前記スクリーン部材34は、ほぼ波形状に折曲されて伸縮自在で、その一端部が縦部材32に連結され、他端部が操作部材33に連結されている。
前記スクリーン部材34にはワイヤー35が挿通してある。このワイヤー35の一端部が前記縦部材32に連結され、他端部は操作部材33を通してワイヤー固定部品4に連結してある。
このワイヤー固定部品4は、展開位置の操作部材33よりも展開方向側、つまり縦部材32と反対側に設けてある。
前記縦部材32は一方の縦枠12の見込み方向一側寄りに取り付けてある。
前記ワイヤー固定部品4は、上枠10、下枠11の見込み方向一側寄りにそれぞれ設けてある。
前記操作部材33を図3に示す折畳み位置とすることで、スクリーン部材34が縮んで折畳み状態となり、前述の開口部21を開放する。
このようであるから、スクリーン部材34を防虫網とし、開閉体2を開き位置とした状態で、スクリーン部材34を展開状態とすることで、開口部21から虫が侵入することを防止できる。
前記下ガイド部材31は図6に示すように、下枠11の見込み方向一側に形成した上向き凹部11a内に取り付けてある。
これによって、上下ガイド部材30,31は見込み方向一側から枠体1を見たときに見えない。
前記操作部材33が折畳み位置のときには図3に示すように、一方の縦枠12の見込み方向一側端部に設けた内向片12aで隠蔽されて見込み方向一側から見えない。
前記各ワイヤー固定部品4は、上枠10の下向き凹部10a、下枠11の上向き凹部11a内にそれぞれ取り付けてあるので、枠体1を見込み方向一側から見たときに各ワイヤー固定部品4は見えない。
この枠カバー5で前述の下向き凹部10a、上向き凹部11aの前述の部分を閉塞すると共に、ワイヤー固定部品4を覆って見えないようにしてあるので、見栄えが良い。
図4と図5に示すように、前記ワイヤー35はスクリーン部材34の上部寄りと下部寄りに設けてある。
前記上部寄りに設けたワイヤー35の他端部は、操作部材33内を通して下枠11に取り付けた下のワイヤー固定部品4のワイヤー固定機構6で固定されている。
前記下部寄りに設けたワイヤー35の他端部は、操作部材33内に通して上枠10に取り付けした上のワイヤー固定部品4のワイヤー固定機構6で固定される。
例えば、前記ワイヤー固定機構6は、ワイヤー35の他端部をワイヤー固定部品4に固定するワイヤー固定位置を、ワイヤー長手方向に移動できる構成で、そのワイヤー固定位置を操作部材33に接近する方向に移動することでワイヤー35の張力が弱くなり、操作部材33と離れる方向に移動することでワイヤー35の張力が強くなる。
そして、前記上ガイド30の取付部30aを図6に示すように上枠10の下向き凹部10aの底面にクッション材30dを介して接し、固着具で固着して取り付けてある。
前記下ガイド31の取付部31aを図6に示すように下枠11の上向き凹部11aの底面に接し、固着具で固着して取り付けてある。
前記操作部材33の下部33bが下ガイド部材31のガイド突部31bにスライド自在に嵌まり合うと共に、下枠11の上向き凹部11aにスライド自在に嵌まり合っている。
これによって、操作部材33は展開位置と折畳み位置に亘ってスムーズに移動する。
前記ワイヤー固定部品4は上・下ガイド部材30,31の展開側端部と連続して設けてあり、このワイヤー固定部品4は上枠10の下向き凹部10a、下枠11の上向き凹部11aから突出しないように設けてある。
前記上下のワイヤー固定部品4のワイヤー固定機構6のワイヤー固定部6aは、前記上方、下方の展開側ワイヤー出口33eとそれぞれほぼ同一高さである。
前記ワイヤー35における前記展開側ワイヤー出口33eとワイヤー固定部6aとの間のワイヤー部分35aは、ほぼ水平であると共に、上下ガイド部材30,31の溝30c,31dの開口部に沿って張設してある。
しかも、ワイヤー35のワイヤー部分35aは開口部から溝30c,31c内に入り込むので、そのワイヤー部分35aが上下ガイド部材30,31と干渉することがない。
前記ねじ62はワイヤー固定部品4の表面(上のワイヤー固定部品4の下面、下のワイヤー固定部品4の上面)から工具によって締め付け、弛めできるので、ワイヤー35の張力を簡単に調整できる。
前記可動部材60のワイヤー固定部6aはワイヤー固定部品4の裏面側(上のワイヤー固定部品4の上面側、下のワイヤー固定部品4の下面側)の展開方向寄りであるので、ワイヤー固定部品4の表面側の折畳み方向寄りに保持部材7を設けるスペースを確保できる。
前記磁石7aはワイヤー固定部品4に、その折畳み方向の端面4aより若干突出して設けられ、操作部材33の金属プレート8aを吸着すると磁石7aが移動して金属プレート8aがワイヤー固定部品4の端面4aに接するようにしてある。
これによって、操作部材33を確実に保持して展開位置で確実に保持することができる。
また、前記ワイヤー固定部品4の端面4a部分には前記ワイヤー35が挿通する切欠部41が形成してある。
前記本体43には表面に開口した展開方向寄りの第1凹部44と折畳み方向寄りの第2凹部45と裏面に開口した第3凹部46を有している。前記第1凹部44と第3凹部46を区画する底面板47に前記長孔61が形成され、前記第3凹部46に前述の可動部材60が底面板47の裏面に沿って移動自在に設け、第1凹部44からねじ62を長孔61を挿通して可動部材60に螺合してある。
前記端面板42の裏面側に一対の突起40が設けてあり、この一対の突起40間に前述の切欠部41が形成されている。
また、ワイヤー固定機構6はワイヤー35の端部を巻き取り、繰り出し可能な構成としてワイヤーの張力を調整できるようにしても良い。
例えば、ワイヤー固定部品4に回転子を回転及び固定自在に設け、その回転子にワイヤー35の端部を巻きつける。
そして、回転子を回転してワイヤー35を巻き込むことで張力が強くなり、回転子を反対に回転してワイヤー35を繰り出すことで張力が弱くなる。
また、保持部材7と被保持部材8を、相互に係合、離脱する係合子と係合孔としても良い。
前記ワイヤー固定部品4は図7、図8に示すように、上枠10の下向き凹部10a、下枠11の上向き凹部11a内に取り付けられ、その端面板42が各凹部10a,11aの見込み方向一側の開口縁10b,11bと面一で、本体43の表面は前述の開口縁10b,11bよりも裏面寄りで、各凹部10a,11a内に没している。
前記枠カバー5の表面板50には、ワイヤー固定機構のワイヤーの張力を調整するための孔、例えば図2、図3に示すように、前記ワイヤー固定部品4の長孔61と対向した長孔55が形成され、この長孔55から工具を挿入してねじ62を締め付け、弛め操作できる。
つまり、ワイヤー固定部品4は枠カバー5の小口を隠す部分を有する。
前述の実施の形態では建具を外動片開き窓としたが、これに限ることはなく、任意の建具にも折畳みスクリーン装置3を取り付けることができる。
この場合には、上枠材、下枠材の各凹部における上下ガイド部材を取り付けていない部分に枠カバーを取り付けて上下のワイヤー固定部品を覆うようにする。
Claims (4)
- 上ガイド部材、下ガイド部材と、この上ガイド部材と下ガイド部材に沿って展開位置と折畳み位置に移動可能な操作部材と、伸縮自在なスクリーン部材と、前記展開位置の操作部材よりも展開方向側に設けたワイヤー固定部品と、前記スクリーン部材と操作部材を挿通して前記ワイヤー固定部品に固定したワイヤーを備え、
前記ワイヤー固定部品は、前記操作部材に設けた被保持部材とにより操作部材を展開位置に保持する保持部材と、ワイヤーの張力調整可能なワイヤー固定機構を有し、
前記上ガイド部材は下面に開口した溝を長手方向に連続して有し、
前記下ガイド部材は上面に開口した溝を長手方向に連続して有し、
前記上ガイド部材の展開側端部と連続して上のワイヤー固定部品を設けると共に、下ガイド部材の展開側端部と連続して下のワイヤー固定部品を設け、
前記上のワイヤー固定部品のワイヤー固定部と操作部材の上方の展開側ワイヤー出口をほぼ同一高さとすると共に、その間のワイヤー部分を前記上ガイド部材の溝の開口部に沿って張設し、
前記下のワイヤー固定部品のワイヤー固定部と操作部材の下方の展開側ワイヤー出口をほぼ同一高さとすると共に、その間のワイヤー部分を前記下ガイド部材の溝の開口部に沿って張設したことを特徴とする折畳みスクリーン装置。 - 前記ワイヤー固定部品に、ワイヤー長手方向に沿った長孔を設け、このワイヤー固定部品の裏面側の展開方向寄りに、ワイヤー固定部を有した可動部材をワイヤー長手方向に移動自在に設け、このワイヤー固定部品の表面側からねじを前記長孔を通して前記可動部材に螺合してワイヤー固定機構とし、
前記ワイヤー固定部品の表面側の折畳み方向寄りに、前記保持部材を設けた請求項1記載の折畳みスクリーン装置。 - 枠体に、開閉体と、請求項1又は2記載の折畳みスクリーン装置を取り付けたことを特徴とする折畳みスクリーン装置を備えた建具。
- 前記折畳みスクリーン装置の上ガイド部材、上のワイヤー固定部品を枠体の上枠の下向き凹部に取り付け、前記折畳みスクリーン装置の下ガイド部材、下のワイヤー固定部品を、枠体の下枠の上向き凹部に取り付け、
前記下向き凹部、上向き凹部の上ガイド部材、下ガイド部材が設けていない部分に、枠カバーをそれぞれ取り付けて各凹部を閉塞すると共に、上下のワイヤー固定部品を覆うようにし、
この各枠カバーに、ワイヤー固定機構のワイヤー張力を調整するための孔を形成した請求項3記載の折畳みスクリーン装置を備えた建具。
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