JP5392607B2 - 偏芯測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学機器等に用いられるレンズ系の偏芯を測定する偏芯測定装置に関する。
従来の偏心測定装置には、光源からの光をフォーカスレンズ系によって測定対象面の近軸曲率中心に集光し、測定対象面で反射した光(測定光)を、フォーカスレンズ系を介して集光レンズにより光位置センサー(PSD:Position Sensitive Detector)に集光する構成のものがある。このような偏心測定装置では、測定対象面を光軸中心に回転させ、光位置センサーによって検出した測定光の振れ量から測定光の角度振れを検出し、測定対象面の偏芯量を算出する。また、従来の偏心測定装置には、光源からの光をフォーカスレンズ系によって測定対象面の近軸焦点に集光し、測定対象面で反射して平行光になった光を、フォーカスレンズ系を介さずに集光レンズによって光位置センサーに集光する構成のものもある(例えば、特許文献1を参照)。
特開2000−205998号公報
しかしながら、このような偏芯測定装置では、測定対象面の曲率半径に拘わらず(特に、測定対象面の曲率半径が小さい場合に)測定対象面の偏芯量を一定の測定感度で測定することが難しかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、測定対象面の曲率半径に拘わらず測定対象面の偏芯量を一定の測定感度で測定可能な偏芯測定装置を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明を例示する態様に従えば、測定対象面に照明光を照射する照明部と、前記照明光が照射された前記測定対象面からの反射光を所定の集光面に集光する集光部と、前記集光面に集光されて生じるスポット光を検出する検出部と、前記検出部により検出された前記集光面における前記スポット光の位置に基づいて前記測定対象面の偏芯量を測定する測定部とを備え、前記照明部は、前記照明光を前記測定対象面の焦点に集光するようにして前記測定対象面に照射する第1の照明光学系と、前記照明光を前記測定対象面の曲率中心に集光するようにして前記測定対象面に照射する第2の照明光学系と、前記照明光の照射に用いる光学系を前記第1の照明光学系および前記第2の照明光学系のいずれか一方に切り替える切り替え部とを有し、前記第1の照明光学系は焦点距離を調整可能であり、前記第2の照明光学系は焦点距離が一定であり、前記切り替え部は、前記測定対象面の曲率半径が所定値以上の場合に前記第1の照明光学系に切り替え、前記測定対象面の曲率半径が所定値未満の場合に前記第2の照明光学系に切り替えることを特徴とする偏芯測定装置が提供される。
本発明によれば、測定対象面の曲率半径に拘わらず測定対象面の偏芯量を一定の測定感度で測定することが可能になる。
第1実施形態の偏芯測定装置において、第2レンズおよび第2の偏光ビームスプリッターを照明部の光路上に挿入した状態を示す図である。 第1実施形態の偏芯測定装置において、第2レンズおよび第2の偏光ビームスプリッターを照明部の光路上から抜去した状態を示す図である。 測定対象面で光が反射する一例を示す図である。 測定対象面で光が反射する一例を示す図である。 第2実施形態の偏芯測定装置において、第2レンズおよび第2の1/4波長板を照明部の光路上に挿入した状態を示す図である。 第2実施形態の偏芯測定装置において、第1の1/4波長板を照明部の光路上に挿入した状態を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。第1実施形態の偏芯測定装置1は、図1に示すように、測定対象物となるレンズの測定対象面5に照明光を照射する照明部10と、照明光が照射された測定対象面5からの反射光を所定の集光面26a,26bにそれぞれ集光する第1および第2の集光レンズ20a,20bと、各集光面26a,26bに集光されて生じたスポット光をそれぞれ検出する第1および第2の光位置センサー25a,25bと、第1または第2の光位置センサー25a,25bからの検出信号に基づいて測定対象面5の偏芯量を測定する演算処理部30とを備えて構成される。
なお、詳細な図示を省略するが、測定対象物となるレンズは、複数のレンズから構成されたレンズ系であり、当該レンズ系における光学面の一つが、測定対象面5となる。また、測定対象物となるレンズは、その光軸が照明部10の光軸と重なるように高精度の回転台(図示せず)に載置され、レンズの光軸を中心に回転可能となっている。そのため、測定対象面5の近軸曲率中心および近軸焦点は、照明部10の光軸上に位置することになる。
照明部10は、光源側から順に、第1の偏光ビームスプリッター(PBS:Polarizing Beam Splitter)12と、第1レンズ13と、第2レンズ14と、第2の偏光ビームスプリッター15と、1/4波長板16とを有して構成される。また、第2レンズ14および第2の偏光ビームスプリッター15は、レボルバ等を用いた切り替え装置19により、照明部10の光軸と垂直な方向へ移動可能に構成されており、第2レンズ14および第2の偏光ビームスプリッター15を照明部10の光路上に挿抜できるようになっている。
これにより、図1に示すように、第2レンズ14および第2の偏光ビームスプリッター15が照明部10の光路上に挿入された状態では、第1レンズ13および第2レンズ14が第1の照明光学系11aを構成する。この第1の照明光学系11aは、照明光を測定対象面5の近軸焦点に集光するようにして測定対象面5に照射するための光学系であり、第1レンズ13と第2レンズ14との間隔を変化させて第1の照明光学系11aの焦点距離を調整することにより、照明光の集光点の位置(集光位置)を照明部10(第1の照明光学系11a)の光軸に沿って移動できるようになっている。そして、図示しない光源から発せられた直線偏光である照明光は、第1の偏光ビームスプリッター12を透過した後、第1レンズ13および第2レンズ14を透過して(測定対象面5の近軸焦点に向けて)集光されつつ第2の偏光ビームスプリッター15に入射する。第2の偏光ビームスプリッター15を透過した照明光は、1/4波長板16を透過して測定対象面5に達する。なお、光源(図示せず)は、レーザー光源を用いるようにしてもよく、LED照明等とピンホールの組み合わせを用いるようにしてもよい。
第1の照明光学系11aを用いて照明光が照射された測定対象面5からの反射光は、照明光が測定対象面5の近軸焦点に集光されているため平行光となり、1/4波長板16を透過して第2の偏光ビームスプリッター15に入射する。なおこのとき、第2の偏光ビームスプリッター15に測定対象面5からの反射光としてS偏光が入射するように設定されている。そのため、測定対象面5からの反射光は、第2の偏光ビームスプリッター15で反射し、第1の集光レンズ20aを透過して第1の光位置センサー25aの検出部に設けられた集光面26aに集光される。なお、光源(図示せず)から発せられた直線偏光(照明光)は、P偏光として第2の偏光ビームスプリッター15を透過して、測定対象面5からの反射光として第2の偏光ビームスプリッター15に戻るまでに、1/4波長板16を2回通過するので、第2の偏光ビームスプリッター15に入射する反射光はS偏光となる。
第1の光位置センサー25aは、第1の集光レンズ20aの後側焦点面に配置され、第1の集光レンズ20aにより集光面26aに集光されて生じたスポット光(スポット像)を検出する。この第1の光位置センサー25aは、第1の光位置センサー25aの検出部、すなわち集光面26aにおけるスポット光(スポット重心)の位置を検出可能であり、その検出信号を演算処理部30へ出力する。
ところで、図2に示すように、第2レンズ14および第2の偏光ビームスプリッター15が照明部10の光路上から抜去された状態では、第1レンズ13が第2の照明光学系11bを構成する。この第2の照明光学系11bは、照明光を測定対象面5の近軸曲率中心に集光するようにして測定対象面5に照射するための光学系であり、第1レンズ13のみのために焦点距離が一定であるため、例えば第1レンズ13を光軸に沿って移動させることにより、照明光の集光点の位置(集光位置)を照明部10(第2の照明光学系11b)の光軸に沿って移動できるようになっている。そして、図示しない光源から発せられた直線偏光である照明光は、第1の偏光ビームスプリッター12を透過した後、第1レンズ13を透過して(測定対象面5の近軸曲率中心に向けて)集光されつつ、1/4波長板16を透過して測定対象面5に達する。
第2の照明光学系11bを用いて照明光が照射された測定対象面5からの反射光は、照明光が測定対象面5の近軸曲率中心に集光されているため正反射光となり、照明光と同じ光路を戻るようにして、1/4波長板16および第1レンズ13を透過して第1の偏光ビームスプリッター12に入射する。なおこのとき、第1の偏光ビームスプリッター12に測定対象面5からの反射光としてS偏光が入射するように設定されている。そのため、測定対象面5からの反射光は、第1の偏光ビームスプリッター12で反射し、第2の集光レンズ20bを透過して第2の光位置センサー25bの検出部に設けられた集光面26bに集光される。なお、光源(図示せず)から発せられた直線偏光(照明光)は、P偏光として第1の偏光ビームスプリッター12を透過して、測定対象面5からの反射光として第1の偏光ビームスプリッター12に戻るまでに、1/4波長板16を2回通過するので、第1の偏光ビームスプリッター12に入射する反射光はS偏光となる。
第2の光位置センサー25bは、第2の集光レンズ20bの後側焦点面に配置され、第2の集光レンズ20bにより集光面26bに集光されて生じたスポット光(スポット像)を検出する。この第2の光位置センサー25bは、第2の光位置センサー25bの検出部、すなわち集光面26bにおけるスポット光(スポット重心)の位置を検出可能であり、その検出信号を演算処理部30へ出力する。
演算処理部30は、第1の光位置センサー25aもしくは第2の光位置センサー25bで検出された集光面(26aもしくは26b)におけるスポット光の位置に基づいて、測定対象面5の偏芯量を測定する。なお、実際に測定対象面5の偏芯測定を行うときには、図示しない回転台に載置されたレンズ(図示せず)を回転させる。そうすると、第1の照明光学系11aを用いて測定対象面5に照明光を照射したときには、第1の光位置センサー25aにおいて集光面26aにおけるスポット光(スポット重心)のリサージュ(軌跡)が検出され、第1の光位置センサー25aで検出されたリサージュの半径、すなわち、レンズの回転に応じたスポット光の振れ量に基づいて演算処理部30が測定対象面5のチルト偏芯量(測定対象面5の傾きによる偏芯量)を求める。一方、第2の照明光学系11bを用いて測定対象面5に照明光を照射したときには、第2の光位置センサー25bにおいて集光面26bにおけるスポット光(スポット重心)のリサージュ(軌跡)が検出され、第2の光位置センサー25bで検出されたリサージュの半径、すなわち、レンズの回転に応じたスポット光の振れ量に基づいて演算処理部30が測定対象面5のシフト偏芯量(測定対象面5の光軸と垂直な方向への変位による偏芯量)を求める。
以上のように構成される偏芯測定装置1を用いて、測定対象面5の偏芯量を測定する方法について説明する。ところで、偏芯測定装置1の光学系に及ぼす測定対象面5の偏芯の影響は、測定対象面5の曲率半径によって異なる。測定対象面5の曲率半径が大きい場合、測定対象面5のシフト(光軸と垂直な方向への変位)は光学系に与える影響が小さい。例えば、測定対象面5が平面である場合には、測定対象面5のシフトは光学系に殆ど影響を与えない。そのため、平面に近くなる測定対象面5の曲率半径が大きい場合、測定対象面5のチルト(測定対象面5の傾き)を測定して測定対象面5の偏芯を管理するのが有効である。一方、測定対象面5の曲率半径が小さい場合、測定対象面5のチルトは光学系に与える影響が小さい。例えば、測定対象面5の曲率半径が0に近くなると、測定対象面5のチルトは光学系に殆ど影響を与えない。そのため、測定対象面5の曲率半径が小さい場合、測定対象面5のシフトを測定して測定対象面5の偏芯を管理するのが有効である。
そこで、測定対象面5の曲率半径が所定値(例えば、50mm)以上の場合、測定対象面5のチルト偏芯量(測定対象面5の傾きによる偏芯量)を測定する。この場合、図1に示すように、切り替え装置19の作動により第2レンズ14および第2の偏光ビームスプリッター15を照明部10の光路上に挿入し、第1の照明光学系11aを用いて、照明光を測定対象面5の近軸焦点に集光するようにして測定対象面5に照射する。なおこのとき、第1レンズ13と第2レンズ14との間隔を変化させて第1の照明光学系11aの焦点距離を調整することにより、照明光の集光点の位置(集光位置)を測定対象面5の近軸焦点に合わせる。
そうすると、図示しない光源から発せられた照明光は、第1の偏光ビームスプリッター12を透過した後、第1レンズ13および第2レンズ14を透過して(測定対象面5の近軸焦点に向けて)集光されつつ第2の偏光ビームスプリッター15に入射する。第2の偏光ビームスプリッター15を透過した照明光は、1/4波長板16を透過して測定対象面5に達する。測定対象面5からの反射光は、1/4波長板16を透過して第2の偏光ビームスプリッター15で反射し、第1の集光レンズ20aを透過して第1の光位置センサー25aの集光面26aに集光される。そして、第1の光位置センサー25aは、集光面26aに集光されて生じたスポット光の位置を検出してその検出信号を演算処理部30へ出力し、演算処理部30は、第1の光位置センサー25aで検出されたスポット光の位置、すなわち、レンズの回転に応じたスポット光の振れ量に基づいて、測定対象面5で反射する光の角度振れ(チルト)を算出し、測定対象面5のチルト偏芯量を求める。
ところで、図3に示すように、測定対象面5のチルト偏芯量をθとし、測定対象面5で反射する光の光軸のチルト角をαとすると、α=2θとなる。この式から、測定対象面5のチルト偏芯量は測定対象面5の曲率半径に依存しないことがわかる。すなわち、第1の照明光学系11aを用いて照明光を照射すれば、測定対象面5のチルト偏芯量を測定対象面5の曲率半径に拘わらず一定な感度で検出することができる。なお、測定対象面5で反射する光の光軸のチルト角αは、スポット光の振れ量にほぼ比例する。
一方、測定対象面5の曲率半径が所定値(例えば、50mm)未満の場合、測定対象面5のシフト偏芯量(測定対象面5の光軸と垂直な方向への変位による偏芯量)を測定する。この場合、図2に示すように、切り替え装置19の作動により第2レンズ14および第2の偏光ビームスプリッター15を照明部10の光路上から抜去し、第2の照明光学系11bを用いて、照明光を測定対象面5の近軸曲率中心に集光するようにして測定対象面5に照射する。なおこのとき、第2の照明光学系11bの焦点距離が一定であるため、例えば第1レンズ13を光軸に沿って移動させることにより、照明光の集光点の位置(集光位置)を測定対象面5の近軸曲率中心に合わせる。
そうすると、図示しない光源から発せられた照明光は、第1の偏光ビームスプリッター12を透過した後、第1レンズ13を透過して(測定対象面5の近軸曲率中心に向けて)集光されつつ、1/4波長板16を透過して測定対象面5に達する。測定対象面5からの反射光は、1/4波長板16および第1レンズ13を透過して第1の偏光ビームスプリッター12で反射し、第2の集光レンズ20bを透過して第2の光位置センサー25bの集光面26bに集光される。そして、第2の光位置センサー25bは、集光面26bに集光されて生じたスポット光の位置を検出してその検出信号を演算処理部30へ出力し、演算処理部30は、第2の光位置センサー25bで検出されたスポット光の位置、すなわち、レンズの回転に応じたスポット光の振れ量に基づいて、測定対象面5で反射する光の角度振れ(チルト)を算出し、測定対象面5のシフト偏芯量を求める。
ところで、図4に示すように、測定対象面5のシフト偏芯量をsとし、第1レンズ13(第2の照明光学系11b)の焦点距離をfとし、測定対象面5で反射する光の光軸のチルト角をβとすると、β≒2tan1(s/f)≒2s/fとなる。この式から、測定対象面5のシフト偏芯量は測定対象面5の曲率半径に依存しないことがわかる。すなわち、焦点距離が一定の状態で第2の照明光学系11bを用いて照明光を照射すれば、測定対象面5のシフト偏芯量を測定対象面5の曲率半径に拘わらず一定な感度で検出することができる。なお、測定対象面5で反射する光の光軸のチルト角βは、スポット光の振れ量にほぼ比例する。
前述したように、従来の偏心測定装置には、光源からの光をフォーカスレンズ系によって測定対象面の近軸曲率中心に集光し、測定対象面で反射した光を、フォーカスレンズ系を介して集光レンズにより光位置センサーに集光する構成のものがある。このような偏芯測定装置では、測定対象面で反射された光は再度フォーカスレンズ系を通るので、光位置センサーに達する光の傾きと測定対象面の偏芯との関係については、フォーカスレンズ系の影響を受ける。そのため、光位置センサーの感度は一定であっても、測定対象面の偏芯量の測定感度は測定対象面の曲率半径によって変化する。
また、従来の偏心測定装置には、光源からの光をフォーカスレンズ系によって測定対象面の近軸焦点に集光し、測定対象面で反射して平行光になった光を、フォーカスレンズ系を介さずに集光レンズによって光位置センサーに集光する構成のものもある。このような偏芯測定装置では、測定対象面で反射して平行光になった光を集光レンズによって直接光位置センサーに集光するので、測定対象面の曲率半径に拘わらず、測定対象面の偏芯量を一定の測定感度で測定することができる。ところが、測定対象面の曲率半径がとても小さくなると、測定対象面で反射した光のビーム径が小さくなり、回折が生じて光位置センサーに集光される光のスポット径が大きくなることから、測定のダイナミックレンジが小さくなり、また、光位置センサーからスポット光がはみ出して測定が不可能になる。
これに対し、第1実施形態の偏芯測定装置1によれば、照明部は、焦点距離を調整可能で照明光を測定対象面5の焦点に集光する第1の照明光学系11aと、焦点距離が一定で照明光を測定対象面5の曲率中心に集光する第2の照明光学系11bとを有しているため、測定対象面5の曲率半径に応じて照明光学系を切り替えて、チルト偏芯量またはシフト偏芯量を測定するようにすれば、測定対象面5の曲率半径に拘わらず、測定対象面5の偏芯量を一定の測定感度で測定することが可能になる。
このとき、測定対象面5の曲率半径が所定値(例えば、50mm)以上の場合に第1の照明光学系11aに切り替え、測定対象面5の曲率半径が所定値未満の場合に第2の照明光学系11bに切り替えるようにすれば、チルト偏芯量およびシフト偏芯量についてそれぞれ確実に、測定対象面5の偏芯量を一定の測定感度で測定することが可能になる。
次に、偏芯測定装置の第2実施形態について図5および図6を参照しながら説明する。第2実施形態の偏芯測定装置51は、第1実施形態の偏芯測定装置1と比較して、照明部10の構成のみが異なり、他の構成は同様であるため、同一の部材に対し同一の番号を付して、詳細な説明を省略する。第2実施形態における照明部60は、図5に示すように、光源側から順に、第1の偏光ビームスプリッター62と、第1レンズ63と、第2レンズ64と、第1の1/4波長板65と、第2の偏光ビームスプリッター66と、第2の1/4波長板67とを有して構成される。また、第2レンズ64、第1の1/4波長板65、および第2の1/4波長板67は、それぞれ、第1実施形態と同様の切り替え装置(図示せず)により、照明部60の光軸と垂直な方向へ移動可能に構成されており、第2レンズ64および第2の1/4波長板67、もしくは第1の1/4波長板65のいずれか一方を照明部60の光路上に挿入できるようになっている。
これにより、図5に示すように、第2レンズ64および第2の1/4波長板67が照明部60の光路上に挿入されて、第1の1/4波長板65が光路上から抜去された状態では、第1レンズ63および第2レンズ64が第1の照明光学系61aを構成する。この第1の照明光学系61aは、照明光を測定対象面5の近軸焦点に集光するようにして測定対象面5に照射するための光学系であり、第1実施形態の場合と同様の構成である。そして、図示しない光源から発せられた直線偏光である照明光は、第1の偏光ビームスプリッター62を透過した後、第1レンズ63および第2レンズ64を透過して(測定対象面5の近軸焦点に向けて)集光されつつ第2の偏光ビームスプリッター66に入射する。第2の偏光ビームスプリッター66を透過した照明光は、第2の1/4波長板67を透過して測定対象面5に達する。
第1の照明光学系61aを用いて照明光が照射された測定対象面5からの反射光は、照明光が測定対象面5の近軸焦点に集光されているため平行光となり、第2の1/4波長板67を透過して第2の偏光ビームスプリッター66に入射する。なおこのとき、第1実施形態の場合と同様に、第2の偏光ビームスプリッター66に測定対象面5からの反射光としてS偏光が入射するように設定されている。そのため、測定対象面5からの反射光は、第2の偏光ビームスプリッター66で反射し、第1の集光レンズ20aを透過して第1の光位置センサー25aの検出部に設けられた集光面26aに集光される。
一方、図6に示すように、第1の1/4波長板65が照明部60の光路上に挿入されて、第2レンズ64および第2の1/4波長板67が光路上から抜去された状態では、第1レンズ63が第2の照明光学系61bを構成する。この第2の照明光学系61bは、照明光を測定対象面5の近軸曲率中心に集光するようにして測定対象面5に照射するための光学系であり、第1実施形態の場合と同様の構成である。そして、図示しない光源から発せられた直線偏光である照明光は、第1の偏光ビームスプリッター62を透過した後、第1レンズ63を透過して(測定対象面5の近軸曲率中心に向けて)集光されつつ、第1の1/4波長板65および第2の偏光ビームスプリッター66を透過して測定対象面5に達する。
第2の照明光学系61bを用いて照明光が照射された測定対象面5からの反射光は、照明光が測定対象面5の近軸曲率中心に集光されているため正反射光となり、照明光と同じ光路を戻るようにして、第2の偏光ビームスプリッター66、第1の1/4波長板65、および第1レンズ63を透過して第1の偏光ビームスプリッター62に入射する。なおこのとき、第1実施形態の場合と同様に、第1の偏光ビームスプリッター62に測定対象面5からの反射光としてS偏光が入射するように設定されている。そのため、測定対象面5からの反射光は、第1の偏光ビームスプリッター62で反射し、第2の集光レンズ20bを透過して第2の光位置センサー25bの検出部に設けられた集光面26bに集光される。
以上のように構成される偏芯測定装置51を用いて、測定対象面5の偏芯量を測定するには、第1実施形態の場合と同様に、測定対象面5の曲率半径が所定値(例えば、50mm)以上の場合、図5に示すように、切り替え装置(図示せず)の作動により第2レンズ64および第2の1/4波長板67を照明部60の光路上に挿入し、第1の照明光学系61aを用いて、照明光を測定対象面5の近軸焦点に集光するようにして測定対象面5に照射する。なおこのとき、第1レンズ63と第2レンズ64との間隔を変化させて第1の照明光学系61aの焦点距離を調整することにより、照明光の集光点の位置(集光位置)を測定対象面5の近軸焦点に合わせる。
そうすると、図示しない光源から発せられた照明光は、第1の偏光ビームスプリッター62を透過した後、第1レンズ63および第2レンズ64を透過して(測定対象面5の近軸焦点に向けて)集光されつつ第2の偏光ビームスプリッター66に入射する。第2の偏光ビームスプリッター66を透過した照明光は、第2の1/4波長板67を透過して測定対象面5に達する。測定対象面5からの反射光は、第2の1/4波長板67を透過して第2の偏光ビームスプリッター66で反射し、第1の集光レンズ20aを透過して第1の光位置センサー25aの集光面26aに集光される。そして、第1の光位置センサー25aは、集光面26aに集光されて生じたスポット光の位置を検出してその検出信号を演算処理部30へ出力し、演算処理部30は、第1の光位置センサー25aで検出されたスポット光の位置、すなわち、レンズの回転に応じたスポット光の振れ量に基づいて、測定対象面5で反射する光の角度振れ(チルト)を算出し、測定対象面5のチルト偏芯量を求める。
一方、測定対象面5の曲率半径が所定値(例えば、50mm)未満の場合、図6に示すように、切り替え装置(図示せず)の作動により第1の1/4波長板65を照明部60の光路上に挿入し、第2の照明光学系61bを用いて、照明光を測定対象面5の近軸曲率中心に集光するようにして測定対象面5に照射する。なおこのとき、第2の照明光学系61bの焦点距離が一定であるため、例えば第1レンズ63を光軸に沿って移動させることにより、照明光の集光点の位置(集光位置)を測定対象面5の近軸曲率中心に合わせる。
そうすると、図示しない光源から発せられた照明光は、第1の偏光ビームスプリッター62を透過した後、第1レンズ63を透過して(測定対象面5の近軸曲率中心に向けて)集光されつつ、第1の1/4波長板65および第2の偏光ビームスプリッター66を透過して測定対象面5に達する。測定対象面5からの反射光は、第2の偏光ビームスプリッター66、第1の1/4波長板65、および第1レンズ63を透過して第1の偏光ビームスプリッター62で反射し、第2の集光レンズ20bを透過して第2の光位置センサー25bの集光面26bに集光される。そして、第2の光位置センサー25bは、集光面26bに集光されて生じたスポット光の位置を検出してその検出信号を演算処理部30へ出力し、演算処理部30は、第2の光位置センサー25bで検出されたスポット光の位置、すなわち、レンズの回転に応じたスポット光の振れ量に基づいて、測定対象面5で反射する光の角度振れ(チルト)を算出し、測定対象面5のシフト偏芯量を求める。
この結果、第2実施形態の偏芯測定装置51によれば、第1実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
なお、上述の各実施形態において、第2レンズ14(64)を照明部10(60)の光路上から抜去した状態で測定対象面5のシフト偏芯量を測定する方法を説明したが、これに限られるものではない。例えば、第1レンズと第2レンズとの間隔を一定にして、第1および第2レンズの合成焦点距離を一定にした状態で、第1および第2レンズと測定対象面との間隔を調整し、照明光を測定対象面の近軸曲率中心に集光させることにより、測定対象面のシフト偏芯量を測定対象面の曲率半径に拘わらず測定するようにしてもよい。なおこのとき、第2レンズを第1レンズの焦点近傍に配置するようにすれば、第2レンズによる集光効果をなくすことができ、上述の各実施形態と同様に、実質的に第1レンズのみからなる光学系(第2の照明光学系)を構成することができる。
また、上述の各実施形態において、測定対象面5の曲率半径が所定値(例えば、50mm)以上の場合に第1の照明光学系11a(61a)に切り替え、測定対象面5の曲率半径が所定値未満の場合に第2の照明光学系11b(61b)に切り替えているが、これに限られるものではない。例えば、一定の測定感度で測定が可能であるならば、測定対象面5の曲率半径が50mm近傍の所定の範囲において、第1の照明光学系11a(61a)および第2の照明光学系11b(61b)の両方にそれぞれ切り替えて、チルト偏芯量およびシフト偏芯量の両方をそれぞれ測定するようにしてもよい。
1 偏芯測定装置(第1実施形態)
5 測定対象面
10 照明部
11a 第1の照明光学系 11b 第2の照明光学系
19 切り替え装置(切り替え部)
20a 第1の集光レンズ(集光部) 20b 第2の集光レンズ(集光部)
25a 第1の光位置センサー(検出部) 25b 第2の光位置センサー(検出部)
26a 集光面 26b 集光面
30 演算処理部(測定部)
51 偏芯測定装置(第2実施形態)
60 照明部
61a 第1の照明光学系 61b 第2の照明光学系

Claims (3)

  1. 測定対象面に照明光を照射する照明部と、
    前記照明光が照射された前記測定対象面からの反射光を所定の集光面に集光する集光部と、
    前記集光面に集光されて生じるスポット光を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記集光面における前記スポット光の位置に基づいて前記測定対象面の偏芯量を測定する測定部とを備え、
    前記照明部は、前記照明光を前記測定対象面の焦点に集光するようにして前記測定対象面に照射する第1の照明光学系と、前記照明光を前記測定対象面の曲率中心に集光するようにして前記測定対象面に照射する第2の照明光学系と、前記照明光の照射に用いる光学系を前記第1の照明光学系および前記第2の照明光学系のいずれか一方に切り替える切り替え部とを有し、
    前記第1の照明光学系は焦点距離を調整可能であり、前記第2の照明光学系は焦点距離が一定であり、
    前記切り替え部は、前記測定対象面の曲率半径が所定値以上の場合に前記第1の照明光学系に切り替え、前記測定対象面の曲率半径が所定値未満の場合に前記第2の照明光学系に切り替えることを特徴とする偏芯測定装置。
  2. 前記第1の照明光学系は、第1レンズと第2レンズとを有し、前記第1レンズと前記第2レンズとの間隔を変化させて前記第1の照明光学系の焦点距離を調整することを特徴とする請求項1に記載の偏芯測定装置。
  3. 前記第2の照明光学系は、前記第1レンズを有し、前記第1レンズを光軸に沿って移動させることにより、前記照明光の集光点の位置を前記光軸に沿って移動可能であることを特徴とする請求項2に記載の偏芯測定装置。
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